JP5622963B1 - 車種判別システム - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、オートバイ又は自転車(以下、二輪車と総称する)の操縦者が二輪車を溝に入れることに失敗したり、その操縦者の体重が重量に加算されるといった問題が生じて、この方式はうまく機能していない。
しかしながら、オートバイでもタイヤの空気圧が低ければ、自転車の車輪厚を示す問題や、光電センサを足などで遮光することにより容易に自転車の成済ましができてしまう問題により、駐輪場の管理者が満足する機能を達成していない。
通路の両脇に設置された光電センサにより構成され、通路を横断する方向に5本のビームが放射されている。車両検知装置は、5本のビームを投光する投光部と、各ビームを受光する受光部とから構成される。
この構成は、車輪厚と車輪径の特徴によって発生する、ビームの遮光・透過パターンに依存した方式である。そのため、車輌が通路に対して斜めに進入してきた場合や車輪厚がオートバイに近い自転車の場合などにおいて、機能しない問題がある。
本願発明は、カメラ等により取得した画像により、特徴形状を抽出し、その形状が持つ種々の特徴量を計算し、それら特徴量を様々な観点から比較、評価等をすることにより、アウトプットとして要求される大まかな車種判別よりも詳細な車種内での分類のレベルで判別対象を特定し、高い精度でノイズに強い車種判別を実現するシステムを提供することを課題とする。
さらには、従来の方式では利用されることがなかった特徴量を分析、評価等に利用し、より精度が高く、頑健なシステムを提供することも課題となる。
a)判別対象車の車輪に係る側面画像から特徴形状として車輪側面の抽出をする抽出手段と、
b)該車輪側面が有する特徴の特徴量として車輪中心軸の位置、車輪径、ホイール内径、ホイールベース、前輪径と後輪径の比較値から選ばれる少なくとも1つの計算をする特徴量計算手段と、
c)該特徴量と車種毎に設定した基準との比較をする比較手段と、
を含むシステムが提供される。
ここで、上記判別対象車の側方に設置された第2カメラとを含み、上記側面画像は、この第2カメラによって取得した車輪を含む画像であるとしてもよい。
ここで車輪の扁平率とは、車輪厚(ホイールの内周と車輪外周との距離をいい、車輪径とホイール内径との差の半分に該当する)とタイヤ幅との比と定義される。
上位レベルである自転車とオートバイとの車種判別或いは、自転車、原付二輪、そしてオートバイの車種判別であっても、アメリカンタイプ、ロードタイプ、オフロードタイプといった車種タイプを具体的に特定した上で、より上位レベルの車種を判別を行うことにより、車種判別の精度が上がる。
また、得点パターンを構成する複数の特徴量の一部にノイズが含まれている場合でも、特定パターン全体として正しい判別が可能になるので、単独の特徴量で判別するよりも、画像不良等のノイズに強くなる。
車輪が外周を真円とするドーナッツ形状であることを前提とすることにより、車輪の前端から地面に下ろした垂線と直行する線、すなわち前端からの水平線は、必ず車輪の中心軸を通る。一方、車輪と地面とが接する点、すなわち接地点から立ち上げた垂線も車輪の中心軸を通る。従って、この水平線と垂線との交点が車輪の中心軸となる。
車輪径は、車輪厚、タイヤ厚などに比べて絶対値が大きく、画像におけるノイズの影響を受けにくいので、車種判別の精度向上のために有効な特徴量である。
実施例において、本発明の機能を実現する各機能構成部は、予め組み込まれたファームウエア等の制御プログラムをコンピュータ、回路等のプロセッサーで実行し、カメラ等のデバイスと協働することにより実現される。また、これらのプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該プロセッサーによって記録媒体から読み出され、システムのユーザが操作すること又はシステムを構成するデバイスからの信号を受信することによって実行される。
ここでは、本発明の機能に実現に、コンピュータ等を使った画像処理が採用されているが、これに限定されるものではない。例えば、FPGA(field-programmable gate array)やランダムロジック等が採用されうる。
1001で示した駐輪場の入退通路に、判別対象車である二輪車1003がある。この位置の横に入退手続をする精算機1002があるため、駐輪場を利用する二輪車は、必ずここを通る。
ここでは、二輪車として自転車が記載されているが、オートバイや3輪車も判別対象車に含ませることが可能である。本発明において、二輪車とは、駐輪場の預かり対象となる車輌である。判別対象車の車輪の数は、2つに限定して解釈されるものではない。
ここでは、第1カメラが斜め前上方や斜め後から前輪幅面を撮像するため、タイヤ幅面を捉え易くなる。これにより、タイヤ幅面という車種判別効果の高い特徴形状をノイズを少なくして撮影することが可能となる。
タイヤ幅は、オートバイと自転車とでは値の分布が大きく異なるため、車種判別効果が高められる。
しかしながら、本発明の第1カメラの位置は、これに限定されるものではない。
例えば、二輪車の進行方向に沿って下側から車輪を撮像する位置などが適宜採用されうる。
尚、本実施例では、第1及び第2とそれぞれ2台のカメラを備えるシステム構成を採用しているが、本発明のシステム構成はこれに限定されるものではない。それぞれ1台あるいは3台以上のカメラを設ける方式であってもよい。
対象車検出部2001は、光電センサ1006から透過・遮光の状態と、第1カメラ及び第2カメラからの画像とを受信する。
さらに、この2つのカメラで取得した画像の分析結果と透過・遮光の状態の分析結果とを合わせて、二輪車の実在を判断し、判断対象車が来たことを検知する。
そして、判断対象車の検知がされると、対象車検出部は対象車検出信号を発信する。
ここで画像の分析には、対象車の存在しない画像と、対象車のある画像との差分を取って、移動体を検出するアルゴリズムを用いるが、本発明の分析はこれに限定されるものではない。
画像の分析結果と、光電センサの透過・遮光の状態とに矛盾があると判断される場合、対象車検出部により、二輪車の成済まし等の異常がシステム管理者等に通知される。
取得した幅面画像と側面画像は、特徴形状抽出部2003に送信される。
形状の分析は、画像の撮影環境によって定めた明度の閾値で画素を2値化、輪郭抽出、パターンマッチングなど公知の画像処理技術を適宜採用して行われる。例えば、比較的認識が困難な部位としてホイール部と連続したタイヤ部分を抽出する場合には、当該画像の撮影環境によって定めた明度の閾値で画素を2値化するなどの方法で明度の低いタイヤ部とホイール部とを分離して認識するなどの方法が採用される。
さらに、画像処理された形状と特徴形状データベース2004に記憶した特徴形状と比較して、特徴量の計算に必要な部位を含む特徴形状の画像部分を抽出する。
図3は特徴形状データベース2004のデータ構造を示したブロック図である。形状ID3001、形状の名称3002、特徴形状3003そして画像種別3004という構成である。画像種別とは、抽出すべき特徴形状が幅面画像にあるのか、側面画像にあるのかの種別である。
このブロック図において、前輪タイヤ幅面に関するデータ3006、後輪タイヤ幅面に関するデータ3007、前輪車輪側面に関するデータ3008、後輪車輪側面に関するデータ3009、前輪ホイール部に関するデータ3010、後輪ホイール部に関するデータ3011、前輪タイヤ部に関するデータ3012そして後輪タイヤ部に関するデータ3013が示されている。
後輪タイヤ幅面に関するデータ3007においても同様である。
後輪車輪側面に関するデータ3009においても、前述の前端が後端に置き換えられるのみで、同様である。
後輪ホイール部に関するデータ3011においても、同様である。
後輪タイヤ部に関するデータ3013においても、前述の前端が後端に置き換えられるのみで、同様である。
図4は、特徴量定義テーブル2006に格納された特徴量を計算するための定義データを示したブロック図である。
特徴量ID4001、特徴量の名称4002、そして定義4003というデータ構造である。
前輪中心軸の位置に関するデータ4005において、中心軸の位置(C1)は、側面画像における前車輪の中心(x1,y1)として定義される。
車輪側面全体が、画像に含まれている場合、特徴量計算部は、車輪領域の重心を計算し、その重心をC1とする重心計算ステップを実行する。車輪領域全体が画像に含まれていない場合、次に説明する中心軸推定ステップを実行する。
特徴量計算部2005は、図3の3008の実線で示されるような部位における前端と接地点を探索し、車輪側面の前端からの水平線と接地点からの垂線との交点を求める中心軸推定ステップを実行し、この水平線と垂線の交点を中心軸の位置(C1)とする。
後輪中心軸に関するデータ4006においても、前述の前端が後端に置き換えられるのみで、同様である。
ここで前端又は接地点は、側面画像において、点ではなく線分として映る場合があるが、その場合は当該線分の中心点を前端又は接地点とする。
また、特徴量計算部において、幅面画像に現れる前端あるいは接地点を参照して、側面画像に現れる前端あるいは接地点との間にミスマッチ(位置ずれ等)があるかどうかを検査して、中心軸推測の確からしさをクロスリファレンスしてもよい。ここで確からしさに欠ける場合、当該側面画像によって計算したC1は車種判別の特徴量から排除される。
前車輪径に関するデータ4007において、前車輪径(図6では記号Φ1)は、前輪の直径と定義される。
ここで、上記中心推定ステップにより推定された中心軸の位置(図6ではC1)と、前輪外周部との距離が最長となる外周部位を特定し、この部位とC1とを結んで形成される径(長径)をΦ1と推定する車輪径推定ステップが、上記特徴量計算部によって、実行される。
後輪車輪径に関するデータ4008においても、同様である。
上記車輪径推定は、車輪の外周部位は、真円であるが、二輪車の位置や傾きにより、画像上は楕円化しているが、楕円化した車輪像の長径は、本来の真円の直径に等しいという円の性質を利用している。尚、車輪は厳密には3次元のドーナッツ状の立体であるが、車種判別の精度への影響は傾きが小さい場合は無視できる。
オートバイの車輪径は、オフロードオートバイの前輪を除けば、650mm以下に分布するので、比較的小径の24インチサイズの自転車でも700mmの車輪径を有するので、車種判別に効果のある特徴量である。
また、撮影条件が良好でホイール径が取得できる場合、車輪径よりも車種判別効果の高い特徴量として利用できる。オートバイにおいて、ホイールサイズは10〜21インチに分布する一方で、自転車の24〜28インチという大きなサイズに分布しているからである。
ホイールベースに関するデータ4009において、
図5の座標系において、ホイールベース(W)=|C1−C2| (C1,C2はベクトル)と定義されている。
自転車のホイールベースは、1100mm以下に多く見られる。オートバイのホイールベースは、小さなスクーターであっても1100mm以上あるので、車種判別に有効な特徴量である。
ここでは中心軸C1とC2と距離をホイールベースとしているが、前輪の接地点と後輪(図5の5004)の接地点(図5における5006)との距離としてもよい。この場合、W=x1−x2 と定義される。
前輪後輪の径の比に関するデータ4010において、
前輪車輪径(Φ1)/後輪車輪径(Φ2) と定義されている。
Φ1/Φ2は、オートバイの種類を分類するのに有効な特徴量である。自転車の場合、ほとんど Φ1/Φ2=1.0 である。
前輪タイヤ幅に関するデータ4011において、前輪タイヤ幅(H1)は二輪車の幅面画像における前輪タイヤ部の幅と定義されている。これを具体的に説明したものが図7である。
図7は、第1カメラによって撮像される幅面画像のイメージ図である。ここでは、前輪部分7001の幅面画像7002が示されている。この画像のタイヤ幅面において、2つの矢印で挟まれたHで示されたところが、二輪車の判別に有効な特徴量の一つである前輪タイヤ幅(H1)である。後輪タイヤ幅(H2)も同様である。
タイヤ幅はオートバイにおいて、90mm以上に分布する一方で、自転車は70mm以下に大部分が分布するので、車種判別に有効である。
前輪タイヤ厚に関するデータ4012において、前輪タイヤ厚(A1)は二輪車の側面画像における前輪タイヤ部の厚みと定義されている。これを具体的に説明したものが図8である。
図8は、第2カメラによって撮像される前輪部分8001の側面画像8002のイメージ図である。ここで点線で示した部位は、ホイールの内周部位である。この画像の車輪側面において、2つの矢印で挟まれたAで示されたところが、二輪車1003の判別に有効な特徴量の一つである前輪タイヤ厚(A1)である。後輪タイヤ厚(A2)も同様である。
撮影環境を良好にした画像の画像処理により、タイヤ部とホイール部とを識別できることが条件となるが、車種判別に有効な特徴量である。
タイヤ幅とタイヤ厚の関係を表す特徴量として、タイヤの扁平率を採用する。
前輪タイヤの扁平率に関するデータ4014において、
前輪タイヤの扁平率(F1)=前輪のタイヤ厚/前輪のタイヤ幅×100 と定義されている。4015に示す後輪タイヤの扁平率も同様である。
自転車のタイヤの扁平率が90%を超える値に多く分布する。一方、オートバイは前輪で90%以下、後輪で80%以下に集中するので、自転車とオートバイの車種判別に有効な特徴量である。
タイヤ幅と車輪厚の関係を表す特徴量として、車輪の扁平率を採用する。車輪の扁平率とは、車輪厚(ホイールの内周と車輪外周との距離をいい、車輪径とホイール内径との差の半分に該当する)とタイヤ幅との比と定義される。
車輪の扁平率は、タイヤ厚を計測不能な環境においても計測可能な頑強な特徴量である。そのよう特徴量として、本実施例では、タイヤ幅と車輪厚との比で表される車輪の扁平率を採用する。
前輪車輪の扁平率に関するデータ4016において、
前輪車輪の扁平率(FS1)=前輪の車輪厚/前輪のタイヤ幅×100 と定義されている。4017に示す後輪車輪の扁平率も同様である。
自転車の車輪の扁平率が120%を超える値に多く分布する。一方、オートバイは前輪で120%以下、後輪で110%以下に集中するので、自転車とオートバイの車種判別に有効な特徴量である。
大部分の自転車は、オートバイに比べて、大きな車輪径(700mm以上)と細いタイヤ幅(50mm以下)であることを特徴とする。オートバイは、自転車とは逆の傾向を示し比較的小さな車輪径(600mm以下)に、多く分布する。さらに、オンロード、オフロード、スクーターなどの種々タイプは、それぞれのタイプに特徴的な分布に分かれる。タイヤ幅と車輪径の関係には、二輪車特有の性質が現れる。
タイヤ幅と前輪径の関係に関するデータ4018において、
前輪径とタイヤ幅の比(FK1)=前輪の車輪径/前輪のタイヤ幅×100 と定義されている。4019に示す後輪のタイヤ幅と車輪径との関係も同様である。
タイヤ幅と前輪ホイールの関係に関するデータ4020において、
前輪のホイール径とタイヤ幅の比(FW1)=前輪のホイール径/前輪のタイヤ幅×100 と定義されている。4021に示す後輪のタイヤ幅とホイール径の関係も同様である。
大部分の自転車は、オートバイに比べて、大きなホイール径(24インチ以上)と細いタイヤ幅(50mm以下)であることを特徴とする。オートバイは、自転車とは逆の傾向を示し比較的小さな車輪径(21インチ以下)と広いタイヤ幅(90mm以上)に、多く分布する。さらに、オンロード、オフロード、スクーターなどの種々タイプは、それぞれのタイプに特徴的な分布に分かれる。タイヤ幅と車輪径の関係には、二輪車特有の性質が現れる。
図9は、基準テーブルに格納された基準データのデータ構造を示したブロック図である。基準ID8001、基準を適用して得点を生成する対象となる特徴量9002、基準9003、基準に当てはまった場合に生成する自転車らしさの得点9004、同じくオートバイらしさの得点9005という構造である。
タイヤ幅(図9では記号H)については、9006〜9008で示したK1〜K3の基準データが適用される。ここで、前輪と後輪を分けて、前輪タイヤタイヤ幅(H1)と後輪タイヤ幅(H2)の欄を設けて、基準を設定しても良い。
車輪厚(図9では記号A)については、9009〜9011で示したK4〜K6の基準データが適用される。ここで、前輪と後輪を分けて、前輪タイヤタイヤ厚A1と後輪タイヤ厚A2の欄を設けて、基準を設定しても良い。
前輪車輪径については、9012と9013で示したK7、K8の基準データが適用される。
後輪車輪径については、9014と9015で示したK9、K10の基準データが適用される。
ホイールベースについては、9016と9017で示したK11、K12の基準データが適用される。
前後輪の径の比については、9018と9019で示したK13、K14の基準データが適用される。オートバイにおいて、前輪径が後輪径よりも大きめである一方で、大部分の自転車においては、前後の径が等しい。
車輪扁平率については、9024〜9027で示したK19〜K22の基準データが適用される。車輪扁平率は、タイヤ部の厚みとホイール部の厚みを加えた車輪厚とタイヤ幅との比を%で表した数値であり、タイヤ扁平率と同様に自転車とオートバイにおいて分布域に明瞭な違いがある。
車輪径とタイヤ幅との比については、9028〜9031で示したK23〜K26の基準データが採用される。
ホイール径とタイヤ幅との比については、9032〜9035で示したK27〜K30の基準が適用される。
ここで示したタイヤ幅と車輪側面に係る各種寸法との関係は、自転車とオートバイとでは異なった値の分布を示し、車種を細分した後で述べる車種タイプの間においても異なった値の分布を示すので、車種判別には特に有効な特徴量となる。
ここでは、得点を集計して、車種らしさの多寡を求め、車種判断する方式を採用しているが、これに限定されるものではない。例えば、タイヤ幅や車輪厚などの特定の部位の測定結果が単純に基準範囲にあるか否かによって、判断が行われる方式であっても良い。
車検知ステップ10001において、対象車の移動により光電センサのビームが遮光されるパターンが、対象車検知部2001によって、検知される。
画像取得ステップ10002において、車検知をトリガに第1カメラと第2カメラとが、精算機の横の通路に設定した撮影領域の二輪車の撮像を行う。画像取得部2002は、その撮像による幅面画像と側面画像とを取得する。
特徴形状抽出ステップ10003において、特徴形状抽出部2003によって、予め設定し特徴画像データベースに記憶した特徴形状の抽出が行われる。
判断ステップ9007において、判断部2010によって、車種らしさの集計結果が多い方の車種を判断対象車の車種と判断する。
上記評価部2007及び判断部2009の動作は、集計した特徴量の得点の多寡から直接に、自転車なのかオートバイなのかという車種らしさを求める方式であったが、変形した方式を採用してもい。
変形方式では、車種をさらに細かく分類した車種タイプを設定し、車種タイプを認識した後に、車種を判断する方式である。オートバイにおいて、オンロード(ヨーロピアンともいう)タイプ、オフロードタイプ、クルーザー(アメリカンともいう)タイプ、スクータータイプを車種タイプとして設定する。
ここでは、駐輪場などの市場ニーズの関係から、自転車の車種タイプを設定しないが、自転車においても、ロードタイプ、マウンテンタイプ、実用車タイプ、BMXタイプ、ビーチクルーザータイプといった車種タイプを設定することが可能である。
特徴量の組合せ11002、基準11003、得点11004から構成される基準セットが、車種タイプ毎に設定されて、基準テーブル2008に格納されている。
評価部2007において、車種タイプ毎の基準セットに従って、設定された特徴量毎に得点を与え、合計点数を計算する。車種タイプ毎にその車種タイプを特徴づける特徴量の種類と値域を選択して、得点を配分する。
例えば、オンロードタイプのオートバイに対しては、オンロードに関するデータ11005において、前後輪の径の比が0.8から1.1のとき2点を与えるように設定されているが、オフロードに関するデータ11006では、上記値域では得点が与えられない。
また、オンロードに関するデータ1105とオフロードに関するデータ1106では、車輪径とタイヤ幅の比が特徴量として選択されているが、他の車種タイプの基準セットには含まれていない。クルーザーに関するデータ1107とスクーターに関するデータ1108では、代わりにタイヤ扁平率が選択され、原付スクーターに関するデータ1109ではホイール径とタイヤ幅の比が選択されている。
車検知ステップ12001において、対象車の移動により光電センサのビームが遮光されるパターンが、対象車検知部2001によって、検知される。
画像取得ステップ12002において、車検知をトリガに第1カメラと第2カメラとが、精算機の横の通路に設定した撮影領域の二輪車の撮像を行う。画像取得部2002は、その撮像による幅面画像と側面画像とを取得する。
特徴形状抽出ステップ12003において、特徴形状抽出部2003によって、予め設定し特徴画像データベースに記憶した特徴形状の抽出が行われる。
車種タイプ認識ステップ12006において、予め設定した基準得点に比べて高い合計得点となった車種タイプが、判別対象の2輪車の車種タイプとして認識される。いずれの車種タイプの基準セットにおいても、集計点が基準得点に達しない場合は、オートバイらしくないという評価となる。
判断ステップ12007において、判断部2010によって、車種タイプが認識されている場合、オートバイと車種を判別する。オートバイらしくないという評価の場合、自転車と判別する。
このように車種をさらに細かく分類する車種タイプを設定し、車種タイプを特徴つける特徴量のセットを評価する方式を採用することで、画像取得時に一部の特徴量に係る部位の画像にノイズが入っても、セットに含まれる他の特徴量で評価することが可能になるため、ノイズに強い頑健な判別を実現する効果がある。
1005 第2カメラ
1006 光電センサ
2002 画像取得部
2005 特徴量計算部
2009 評価部
2010 判断部
Claims (9)
- 二輪の車種判別システムにおいて、
a)判別対象車の車輪に係る側面画像から特徴形状として車輪側面の抽出をする抽出手段と、
b)該車輪側面が有する特徴の特徴量として車輪中心軸の位置、車輪径、ホイール内径、ホイールベース、前輪径と後輪径の比較値から選ばれる少なくとも1つの計算をする特徴量計算手段と、
c)該特徴量と車種毎に設定した基準との比較をする比較手段と、
を含むシステム。 - 前記車輪側面の抽出において、少なくともホイール部、タイヤ部を含む構成部が識別され、前記特徴量には、タイヤ厚及び/又はホイール径が含まれることを特徴とする請求項1に記載のシステム
- 前記抽出手段は、さらに前記判別対象車の車輪に係る幅面画像から特徴形状として車輪幅面を抽出し、
前記特徴量には、さらにタイヤ幅、タイヤの扁平率を含むタイヤ厚とタイヤ幅の関係、車輪の扁平率を含む車輪厚とタイヤ幅との関係、車輪径とタイヤ幅との関係、ホイール径とタイヤ幅との関係から選ばれる少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載のシステム。 - 前記基準は、前記車種毎に選択した特徴量の複数組合せによって構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のシステム。
- 前記特徴毎に設定した重み付けにより、前記比較の結果を得点として評価する評価手段と、前記車種をさらに分類する車種タイプ毎に用意した得点パターンとの類似度によって車種タイプらしさを認識する認識手段と、をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
- 前記車輪中心軸の位置の計算は、前記車輪側面の前端もしくは後端からの水平線と接地点からの垂線との交点を車輪中心軸の位置として求める中心推定ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
- 前記車輪径の計算は、車輪位置又は/及び車輪方向によって楕円化した車輪像における長径を探索し、該長径を車輪径とする径推定ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
- 前記判別対象車の側方に設置された1又は複数の第2カメラとを含み、
前記側面画像は、該第2カメラによって取得した車輪を含む画像であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかにに記載のシステム。 - 前記判別対象車の上方から前方の範囲及び/又は上方から後方の範囲に設置された1又は複数の第1カメラをさらに含み、
前記幅面画像は、該第1カメラによって取得した車輪を含む画像であることを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載のシステム。
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