JP4784932B2 - 車両判別装置及びそのプログラム - Google Patents

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Description

本発明は車両の撮像画像から情報処理技術を用いて車両を判別する装置に関する。
車両の種類を判別する方法には、車両のナンバープレートに記載されている車両登録番号を読み取る方法、車両の車幅及び車長等の寸法に注目する方法、車両表面の各部位や車両と背景との境界部に存在するエッジ成分を抽出する方法、撮像された画像内の車両領域の大きさと車種別車両領域モデルとの比較を用いた方法の4つが提案されている。
特許第2898562号明細書には、車両のナンバープレートの車種番号を読み取る方法が記載されている。この方法(1番目の背景技術)は、車両を撮影して得られる画像からナンバープレート画像の候補たる候補画像を複数個切り出す第1のステップと、ナンバープレートを構成する各種のコードを示す文字画像の候補たる文字候補画像を各候補画像から切り出し、切り出した文字候補画像に関しテンプレートマッチングを実行することにより、真のナンバープレート画像らしさを示す尤度指標を各候補画像毎に求める第2のステップと、候補画像間で尤度指標を比較することによりいずれの候補画像が真のナンバープレート画像であるかを判定する第3のステップとを有する構成である。
この方法によれば、ナンバープレート画像でない画像がナンバープレート画像として切り出されることを許容し、テンプレートマッチングの結果を利用して真のナンバープレート画像を選択するようにしているため、車両のヘッドライト部やフロントグリルを誤ってナンバープレートとして検出することが防止され、また広告文字や風景の反射によってナンバープレートの誤検出が生じることが防止される。
特開平11−353581号公報には、エッジ成分を利用した方法を適用した方法が開示されている。この装置(2番目の背景技術)は、昼間中の道路走行車両の車種を判別する車種判別装置であって、走行車両を撮像するカメラと、前記カメラで撮像された画像に基づき、路面を除去するとともに車両先頭位置を検出し、該車両先頭位置における車幅及び車両のシルエットに基づき車種を判別する処理部とを備えた構成である。すなわち、車両に存在するフロントガラス、サイドガラス、ボンネット、車両の背景に対するシルエットを抽出して、抽出した各構成要素の形状から車種を判別する構成である。具体的には、微分処理によって車両のシルエットを切り出し、更に、このシルエット領域をヘッドライト、ボンネット、フロントガラス、屋根、屋根以降の後方部分といった部位に分割して、分割した各部位を予め保持するデータと比較することで、高精度の車種判別を達成することができる。
前記車両領域の大きさを利用した方法は、撮像された画像内からエッジ処理により、車両であろう領域を抽出し、予め車種ごとに持っている車種別車両領域のデータと比較して車種を判別する方法である。
その他に、特許第2983344号明細書には、各色成分に関するデータの収集にかかる誤差に影響されることなく、被読取物における情報の配色を正確に判別することが可能な色判別装置が記載されている。この色判別装置(3番目の背景技術)は、複数の色で表現される情報が混在された被読取物より、各色成分に関するデータを収集する収集手段と、この収集手段で収集された前記各色成分に関するデータの生起頻度を算出する算出手段と、この算出手段で算出された生起頻度の極大点を検出する検出手段と、この検出手段で検出された極大点のうちから最も明度の高いものを選択する選択手段と、前記極大点の各色成分に関するデータを、前記選択手段で選択された最も明度の高い極大点からの正規化された方向へのベクトルデータに変換する変換手段と、この変換手段で変換された極大点についてのベクトルデータを複数のグループに分類する分類手段と、この分類手段の分類結果から前記被読取物における複数の色を判別する判別手段とから構成されている。
この色判別装置によれば、各色成分に関するデータの収集にかかる誤差に影響されることなく、被読取物における情報の配色を正確に判別することができる。
特許第2898562号明細書 特開平11−353581号公報 特許第3412457号明細書 特許第2983344号明細書
しかしながら、前説した背景技術においては次のような課題を有する。
1番目の背景技術においては、撮像画像が鮮明であれば略確実に車種を判別することができるものの、撮像画像が鮮明でなければ撮像画像からナンバープレート部分を抽出することが困難であり、また、ナンバープレート部分を抽出した場合でも数字の認識が困難であり、これらの場合には車種を判別することができないという課題を有する。
2番目の背景技術においては、フロントガラス、サイドガラス、ボンネット等の車両の構成要素を抽出し、この抽出した車両の構成要素に基づき車種を判別するため正確に車種判別を行うことができるものの、車両の構成要素が撮像画像中に必ず含まれている必要があり、車種判別に必要となる車両の構成要素が撮像画像中に写っていない場合には車種判別することができないという課題を有する。
本発明は、撮像画像にナンバープレートが鮮明に写っていない場合、車種判別に必要となる車両の構成要素が撮像画像に写っていない場合にであっても、少なくとも四輪車か四輪車以外(二輪車、人、動物等)かを判別することができる車両判別装置を提供することを目的とする。
なお、3番目の背景技術においては、地色を判定する際に生起頻度(ヒストグラム)の極大点のうち最も明度が高いものを地色とし、この地色を基準色として文字に相当する色のベクトルデータを正規化して文字色認識を可能としているため、データの収集時の誤差に影響されなく精度高く配色を判別することができるものの、本発明のように車両の判別を行うことができない。特に、ベクトルデータに変換した後に、複数のグループに分類しており、算出された生起頻度との関連性が弱くなる点で相違し、また、特定の生起頻度状態又は特定のクラスタリング状態に着目した技術でもない点で大きく相違する。
本発明の発明者は鋭意努力の末、四輪車が撮影された路面画像と、それ以外の通行物が撮影された画像には次に示すような相違点があることを見い出した。
四輪車の場合は、画像中の約60%の面積部分で車両が撮影される。一方、同じ撮影角度で撮影した場合、四輪車以外が撮影された場合は、画像中に占める面積は、約20%程度になる。
そこで、この路面画像に写りこんだ車両の大きさに着目して、画像のR成分のヒストグラムを使用してクラスタリングを行い、クラスタに属する要素の並びを判定することで、四輪車かそれ以外かの判別を行う。ここで、路面画像にはセンターラインが写り込むことがあり、このセンターラインの色は白かオレンジの場合であるため、本発明ではR成分を採用した。すなわち、白、オレンジともR成分を取り出した場合は、ほぼ同じ濃度値を取るために、センターラインの色の相違が及ぼすクラスタリングへの影響を無効にすることが可能になる。
クラスタリング手法としては、公知技術であるクラスタリング手法を使用することができるが、例えば、K-means法(参考文献:高木幹雄、下田陽久、「新編 画像解析ハンドブック」(p1577−p1579)、東京大学出版会)を使用することができる。
R成分ヒストグラムに対して、クラスタリング数を3に指定して行うと、R成分のヒストグラムの値は3つのクラスタに分割される。この3つのクラスタを、横軸にヒストグラムの分割、縦軸にヒストグラムの度数を取りグラフを描くと、クラスタに属する要素の連続性に、四輪車の場合とそれ以外の場合で、明確な特徴が出現する。四輪車の場合はクラスタに属する要素の連続性がしきい値以下になるプロット結果をもつ。四輪車以外の場合はあるクラスタに属する要素に連続性があり、ヒストグラムの分割度数の値0から分割度数の大きくなる方向に向かって連続性を調査していくと、しきい値以上の連続性を持ち、ほぼ中央付近で不連続、その後、再びしきい値以上の連続性を分割度数の最も大きな値まで持つ。
このようなクラスタ結果を持つための必要十分条件は、撮像された画像のR濃度ヒストグラムの形状が、図1に示すようにヒストグラム曲線の極大点をAとし、(AのY座標の値)×20[%]に位置するヒストグラム曲線上の点をB1、B2としたときに、このY=(B1、B2のY座標の値)の2点を結ぶ直線の距離Wが全体画像の10[%]〜30[%]で構成されている必要がある。ただし、撮像画像によりこの値は変化する場合がある。
一方四輪車の場合は画像のR濃度ヒストグラムの形状がこれ以外の場合でなければならない。
なお、本発明における四輪車とは、セダン等の普通自動車、バスや大型トラック等の大型自動車を含む。当然ながらタイヤが四個配設された車両だけでなく、四個以上のタイヤが配設された車両、四個以下のタイヤが配設された車両を含むものである。タイヤが四個以上配設された車両とは大型トラックが一例であり、タイヤが四個以下配設された車両とは三輪車が一例である。すなわち、対象画像に写り込んだ車両が所定領域以上の占有スペースを有する車両か否かを本発明は判別することができるものであり、この本発明の要旨を逸脱しない範囲で四輪車を解釈することができる。
(1) 本発明に係る車両判別装置は、車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像をヒストグラム処理するヒストグラム作成手段と、ヒストグラムデータを所定のクラスタ数でクラスタリングするクラスタリング手段と、クラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第1の特定手段と、クラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第2の特定手段と、最小濃度のクラスタラベル番号と最大濃度のクラスタラベル番号とが同一であるという第1の判別条件、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第1の閾値より大きいという第2の判別条件、並びに、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第2の閾値より大きいという第3の判別条件を満たす場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいないと判別し、第1の判別条件、第2の判別条件及び第3の判別条件のいずれかを満たさない場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいると判別する車両判別手段とを備えるものである。
したがって、対象画像をヒストグラム化し、ヒストグラムデータをクラスタリングし、クラスタリングデータが所定の条件を満たすか否かで撮像画像に写り込んでいる車両が四輪車か四輪車以外かの車両判別を行っているので、車両が写り込んでいる撮像画像の特性を利用して精度高く車両判別を実施することができる。特に、クラスタリングした後に所定条件を具備するか否かを判定しており、ヒストグラムデータを直接車両判別条件の具備を判断する方法に比して正確且つ迅速に車両判別を行うことができる。
(2) 本発明に係る車両判別装置は、車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像からR成分を取り出してヒストグラム処理するヒストグラム作成手段と、ヒストグラムデータを所定のクラスタ数でクラスタリングするクラスタリング手段と、クラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第1の特定手段と、クラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第2の特定手段と、最小濃度のクラスタラベル番号と最大濃度のクラスタラベル番号とが同一であるという第1の判別条件、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第1の閾値より大きいという第2の判別条件、並びに、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第2の閾値より大きいという第3の判別条件を満たす場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいないと判別し、第1の判別条件、第2の判別条件及び第3の判別条件のいずれかを満たさない場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいると判別する車両判別手段とを備えるものである。
したがって、路面及び車両以外の白やオレンジの車線が撮像画像に写り込んでいたとしても、白のR成分の濃度値とオレンジのR成分の濃度値とが略同じであるため、車両を正確に判別することができる。
(3) 本発明に係る車両判別装置は必要に応じて、クラスタラベル番号の連続性に基づき閾値を決定する閾値決定手段を新たに備え、前記撮像装置で撮像される画像のうち車両が写り込んでいない対象画像をヒストグラム作成手段でヒストグラム処理し、ヒストグラムデータをクラスタリング手段でクラスタリングし、第1の特定手段で最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定し、第2の特定手段で最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定し、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性に基づき閾値決定手段が第1の閾値を決定し、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性に基づき閾値決定手段が第2の閾値を決定するものである。
したがって、車両が写り込んでいない撮像画像に基づき四輪車以外が写り込んでいる場合の判別条件の閾値を決定しているので、撮像環境に合わせてシステム構築者、システム運用者が設定することなく、自動的に閾値を設定することができる。特に定期的に自動的に閾値を見直す構成の場合には、システム構築時だけでなく、撮像画像に移りこむあらゆるオブジェクトの一部が変更された場合であっても自動的に閾値が修正され、システム障害を回避することができる。
(4) 本発明に係る車両判別システムは、所定範囲を通過する車両を撮像する撮像装置と、撮像された対象画像から車両が四輪車か四輪車以外かを判別する車両判別装置とを備える車両判別システムであって、前記車両判別装置が、前記撮像装置で撮像された対象画像からR成分を取り出してヒストグラム処理する手段と、ヒストグラムデータを所定のクラスタ数でクラスタリングする手段と、クラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する手段と、クラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する手段と、最小濃度のクラスタラベル番号と最大濃度のクラスタラベル番号とが同一であるという第1の判別条件、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第1の閾値より大きいという第2の判別条件、並びに、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第2の閾値より大きいという第3の判別条件を満たす場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいないと判別し、第1の判別条件、第2の判別条件及び第3の判別条件のいずれかを満たさない場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいると判別する車両判別手段と、車両判別結果を出力する手段とを備えるものである。本発明は、前記車両判別装置を含めた車両判別システムとして捉えることができる。
(5) 本発明に係る車両判別プログラムは、コンピュータを、車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像からR成分を取り出してヒストグラム処理する手段と、ヒストグラムデータを所定のクラスタ数でクラスタリングする手段と、クラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する手段と、クラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する手段と、最小濃度のクラスタラベル番号と最大濃度のクラスタラベル番号とが同一であるという第1の判別条件、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第1の閾値より大きいという第2の判別条件、並びに、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第2の閾値より大きいという第3の判別条件を満たす場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいないと判別し、第1の判別条件、第2の判別条件及び第3の判別条件のいずれかを満たさない場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいると判別する車両判別手段として機能させるためのものである。本発明は、前記車両判別装置を車両判別プログラムとして捉えることができる。
これら前記の発明の概要は、本発明に必須となる特徴を列挙したものではなく、これら複数の特徴のサブコンビネーションも発明となり得る。
ここで、本発明は多くの異なる形態で実施可能である。したがって、下記の実施形態の記載内容のみで解釈すべきではない。また、実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
実施形態では、主に装置について説明するが、所謂当業者であれば明らかな通り、本発明はコンピュータで使用可能なプログラム、システム、方法としても実施できる。また、本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、または、ソフトウェア及びハードウェアの実施形態で実施可能である。プログラムは、ハードディスク、CD−ROM、DVD−ROM、光記憶装置または磁気記憶装置等の任意のコンピュータ可読媒体に記録できる。さらに、プログラムはネットワークを介した他のコンピュータに記録することができる。
(本発明の第1の実施形態)
[1.システム構成]
図2は本実施形態に係る撮像環境の説明図である。本実施形態では撮像装置10を工場敷地内に敷設された道路脇に配置し、工場母屋内に車両判別装置200を配置している。撮像装置で撮像された撮像画像は、撮像装置と車両判別装置を結ぶ通信路を介して車両判別装置に送信され、車両判別装置は受信した撮像画像に情報処理を施して車両判別結果を出力する。車両判別結果は管理者が操作する管理コンピュータ30で集計され、敷地内に入場している車両数を四輪車と四輪車以外毎に表示する。これらの情報は、例えば、警備上用いることができる他、工場施設増設の設計時に用いることができる。
図3は本実施形態に係るシステム構成図及び車両判別装置のハードウェア構成図である。車両判別装置200のハードウェアの構成は、一般のコンピュータの構成であり、CPU(Central Processing Unit)210、DRAM(Dynamic Random Access Memory)220等のメインメモリ、外部記憶装置であるHD(hard disk)230、表示装置であるディスプレイ240、入力装置であるキーボード250及びマウス260、ネットワークに接続するための拡張カードであるLANカード270、CD−ROMドライブ280等からなる。つまり、CD−ROM等の記憶媒体に格納された車両判別プログラム、または、ネットワークを介して他のコンピュータから送信される車両判別プログラムを、コンピュータのHD230に複製しメインメモリ220に適切に読み出し可能な状態にするインストールが実行され、一般のコンピュータが車両判別装置を構成している。なお、一般のコンピュータではなく車両判別装置に特化したハードウェアを用いて車両判別装置を構成することもできる。具体的には、車両判別装置上のロジックをASIC(Application Apecific IC)で実装し、メモリ等の複数のLSIと共にシステムLSIで車両判別装置を構成することもできる。
管理コンピュータ30もハードウェアの構成は、車両判別装置200と同様に、一般のコンピュータの構成である。ここで、車両判別装置200と管理コンピュータ30とを同一のコンピュータ上に構築することもできる。
図4は本実施形態に係る車両判別装置のブロック構成図である。車両判別装置200は、撮像装置10からの撮像画像データを取り込む入力部211と、撮像画像をヒストグラム処理するヒストグラム作成部212と、ヒストグラムデータをクラスタリングするクラスタリング部213と、クラスタデータ内でのプロットの連続性を特定する連続性特定部214と、車両が四輪車かそれ以外であるかを判別する車両判別部215と、車両判別データを出力する出力部216とを備える構成である。ここでのブロック構成図は一例であり、所謂当業者であれば適宜設計変更を実施してブロック構成を変えることができるのは勿論である。
撮像装置10は2台あり、1台は入場する車両を撮像すべく入場方向の所定範囲を撮像し、残り1台は退場する車両を撮像すべく退場方向の所定範囲を撮像する。図5は本実施形態に係る撮像装置で撮像された撮像画像(車両が撮像されず路面のみが撮像された場合)である。図6は本実施形態に係る撮像装置で撮像された撮像画像(四輪車が撮像された場合)である。図7は本実施形態に係る撮像装置で撮像された撮像画像(二輪車が撮像された場合)である。撮像装置は例えばCCDカメラが該当する。
[2.ヒストグラム処理]
ヒストグラム(濃度ヒストグラムと呼称する場合もある)は、画像の濃度値の分布を示す。具体的には、画像の濃度値を横軸に取り、その濃度値をもつ画素数を縦軸にとったグラフのことである。画像処理の分野であれば、コントラストを改善する方法で用いられる。ヒストグラム作成部212は、撮像画像データから各濃度値の画素数を演算してヒストグラムデータを作成する。
本実施形態ではヒストグラム部212は撮像画像データ中R成分のみを対象として、ヒストグラムデータを作成する。ここで、カラー画像の各成分が8ビットからなるときは、8ビットすなわち256通りの濃度が存在することになる。この256通りの濃度毎に画素数を演算して求めてもよいが、本実施形態ではより単純化して8通り毎に一まとめにして画素数を求める。つまり、32個の濃度範囲に分類される。図8は図6をヒストグラム処理して生成したヒストグラム図である。図9は図7をヒストグラム処理して生成したヒストグラム図である。
図8のヒストグラム図では濃度範囲14で画素数が偏り1つの山を形成し、また、濃度範囲30で再び山が形成されている。一方、図9のヒストグラム図では濃度範囲20で1つの山が大きく形成されている。図8と図9ではグラフの縦軸のスケールが異なり、図9のヒストグラム図の山は他の山に比して非常に大きい。また、図8は図9に比して平滑なグラフとして捉えることもできる。このような大きな山が形成されるのは、四輪車以外の二輪車(自動二輪車、原動付き自転車)、自転車、人、動物の撮像画像の場合には路面が占める割合が大きく、路面の色を構成する成分の濃度値の画素数が多くなるためである。
したがって、このような四輪車以外の場合にはこのような山が形成される特性があり、この特性に合致するヒストグラムを撮像画像に見い出すことで四輪車以外が撮像されていることが判明する。逆に、かかる特性を有しない場合には、四輪車が写り込んでいる撮像画像であることが判明する。そこで、撮像画像がこのような特性を有する否かをパターンマッチングにて判定する方法を適用することもできるが、本実施形態では、クラスタリング後に判定する。
[3.クラスタリング]
クラスタリング(クラスタ解析と呼称する場合もある)は、データ解析の1つであり、画像解析、パターン認識、データマイニング、バイオインフォマティックスなどの多くの情報処理技術の分野で採用されている。一般的には、クラスタリングは、対象データを部分集合(クラスタ)に切り分け、それぞれの部分集合に含まれるデータが所定の共通性を有するように処理する。所定の共通性とは、距離尺度、類似性等である。
クラスタリングはデータを階層的に分類する階層型手法と、特定のクラスタ数に分類する非階層型手法とがある。階層型手法の代表格としてはウォード法(Ward's method)があり、非階層型手法の代表格としてはK平均法(K-means)がある。本実施形態では、K平均法を用いる。K平均法ではクラスタ平均を用いてデータを所定クラスタ数に分類する。クラスタリングは、様々な周知技術が存在し当業者は種々の周知技術を採ることができ、ここでは詳細な説明は省略する。一般的には、パラメータの決定、初期クラスタ中心の決定、個体の再配置、クラスタ中心の修正、収束判定、微小クラスタおよび孤立個体の除去、終了判定、分割、融合、クラスタ統計量を算出する構成を取る。ここで、個体の再配置(対象データとクラスタのユークリッド距離を計算し、距離が最小となるクラスタに対象データを分類する)、クラスタ中心の修正(分類された対象データで各クラスタの重心を再計算)、収束判定(再分類された対象データ数が閾値以下であれば収束したとみなす)の処理を通常(狭義の)K平均法と呼んでいる。
本実施形態では、クラスタリング部213で、前記ヒストグラムデータを対象としてクラス数を3としてクラスタリングを行った。図10は図8をクラスタリングしたグラフ図である。図11は図9をクラスタリングしたグラフ図である。
図8のヒストグラムが各濃度範囲で画素数が比較的変化し、連続した濃度範囲で略同じ画素数となる部分が散在しているため、図10のグラフ図においても連続した濃度範囲で同じクラスタラベル番号となる部分が散在している。一方、図9のヒストグラムが一つの山の濃度範囲を除いて連続した濃度範囲で同じ画素数となっているため、図11のグラフ図においても山の濃度範囲に相当する部分を除き連続した濃度範囲で同じクラスタラベル番号となっている。
クラスタリングした場合であっても前説したような四輪車とそれ以外とで生じる撮像画像の特性が保持されているため、クラスタデータを評価することで四輪車か否かを判別することができる。すなわち、山の濃度範囲を除いてクラスタラベル番号の連続性の有無を評価し、連続性があれば四輪車でないと判定し、連続性がなければ四輪車であると判定することができる。すなわち、山の濃度範囲を除いた前後の連続性がそれぞれ所定の閾値以上であるかどうかが、車両の判別条件となる。
[4.連続性]
連続性特定部214が最小濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性と最大濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性を特定する。図10では最小濃度範囲1でクラスタラベル番号0、続く濃度範囲2でクラスタラベル番号0、続く濃度範囲3でクラスタ番号1となり、最小濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性は2であると連続性特定部214が特定する。また、最大濃度範囲32でクラスタラベル番号0、続く濃度範囲31でクラスタラベル番号0、続く濃度範囲30でクラスタラベル番号2となり、最大濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性は2であると連続性特定部214が特定する。同様に、連続性特定部214が図11について最小濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性は15であり、最大濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性は12であると特定する。
[5.車両判別]
車両判別部215が最小濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性と第1の閾値とを比較し、最大濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性と第2の閾値とを比較し、最小濃度範囲からのクラスタラベル番号と最大濃度範囲からのクラスタラベル番号とが同じであり、最小濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性が第1の閾値より大きく、且つ、最大濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性が第2の閾値より大きい場合(判別条件)に、現在対象としている撮像画像には四輪車以外のものが撮像されていると判別し、一方、前記判別条件を満たさない場合に、現在対象としている撮像画像には四輪車が撮像されていると判別する。
閾値自体は図1に示すグラフデータを用いて一般的に求めることもできるが、詳細には撮像領域によっては撮像装置が配置される環境の条件に依存する場合もあるため、車両判別装置を導入時にテストをしながら設定する必要が生じることもある。すなわち、上述の例で示したように、最小濃度範囲に対応する連続性を判定する第1の閾値と、最大濃度範囲に対応する連続性を判定する第2の閾値とを有する構成にすることにより、撮像装置が配置された場所における環境変化への対応が容易となる。
ここで、判別条件の最初の条件となる「最小濃度範囲からのクラスタラベル番号と最大濃度範囲からのクラスタラベル番号とが同じであること」は、前記連続性特定部214で判定することもできる。
なお、最小濃度範囲に対応する連続性を判定する閾値と、最大濃度範囲に対応する連続性を判定する閾値を、同一の閾値とする構成としても良い。
[6.フローチャートによる動作説明]
図12は本実施形態に係る車両判別装置の動作フローチャートである。図13及び図14は本実施形態に係る車両判別装置の連続性特定処理の詳細フローチャートである。
プロセッサ210(入力部211)が撮像装置10から撮像画像を受信して取り込む(ステップ100)。リアルタイムに撮像装置10は撮像画像を撮像直後に車両判別装置200に送信することもできるし、所定回数の撮像回数又は所定時間後に送信してもよい。
プロセッサ210(ヒストグラム作成部212)が取り込まれた撮像画像に対してヒストグラム処理を実施し、ヒストグラムデータを作成する(ステップ200)。ヒストグラムデータは濃度範囲と画素数からなる。
プロセッサ210(クラスタリング部213)がヒストグラムデータに対して所定のクラスタ数でK平均法を用いてクラスタリングし、クラスタデータを作成する(ステップ300)。クラスタデータは濃度範囲とクラスタラベル番号とからなる。
プロセッサ210(連続性特定部214)がクラスタデータから連続性を特定し、連続性データを作成する(定義済ステップ400)。連続性データは最小濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性と最大濃度範囲からのクラスタラベル番号の連続性とからなる。
ここで、定義済ステップ400は、次の処理からなる。ここで、Xは濃度範囲であり、Yはクラスタラベル番号とし、Y(X)は濃度範囲Xのときのクラスタラベル番号を示す。プロセッサ210はCounter1を0に初期化する(図13参照。ステップ401)。プロセッサ210はCounter2を0に初期化する(ステップ402)。プロセッサ210はXを1に初期化する(ステップ403)。プロセッサ210はY(X−1)とY(X)の値が同じか否かを判断する(ステップ411)。同じであると判断した場合には、Counter1を1インクリメントする(ステップ412)。プロセッサ210はXの値が31であるか否かを判断する(ステップ413)。Xの値が31でないと判断した場合には、Xを1インクリメントし(ステップ414)、ステップ411に戻る。Xの値が31であると判断した場合には、プロセッサ210がXの値を31に設定する(ステップ421)。前記ステップ411で同じでないと判断した場合には、ステップ421に進む。プロセッサ210はY(X−1)とY(X)の値が同じか否かを判断する(図14参照。ステップ431)。同じであると判断した場合には、Counter2を1インクリメントする(ステップ432)。プロセッサ210はXの値が1であるか否かを判断する(ステップ433)。Xの値が1でないと判断した場合には、Xを1デクリメントし(ステップ434)、ステップ431に戻る。Xの値が1であると判断した場合には、プロセッサ210がXの値を1に設定する(ステップ441)。前記ステップ431で同じでないと判断した場合には、ステップ441に進む。そして、定義済ステップ400は終了する。
プロセッサ210(車両判別部)が連続性データから撮像されている車両が四輪車かそれ以外かを判別し、車両判別データを作成する(ステップ500)。具体的には、最小濃度範囲のクラスタラベル番号と最大濃度範囲のクラスタラベル番号とが同じで、最小濃度範囲のクラスタラベル番号の連続性が第1の閾値より大きく、且つ、最大濃度範囲のクラスタラベル番号の連続性が第2の閾値より大きい場合(判別条件)に撮像画像に写り込んでいる車両が四輪車でないと判断し、判別条件を満たさない場合に撮像画像に写り込んでいる車両が四輪車であると判断する。車両判別データは、四輪車か否かのフラグからなる。
プロセッサ210(出力部216)が車両判別データを、撮影画像、撮影時刻及び撮影場所識別情報と共に集計装置である管理コンピュータ30に出力する(ステップ600)。
管理コンピュータ30は、撮像装置10毎に四輪車と四輪車以外を積算する。そして、入場する車両を撮像する撮像装置の積算結果から退場する車両を撮像する撮像装置の積算結果を減算することで、現在工場内に入場している車両数を四輪車と四輪車以外とを区別して管理者コンピュータのディスプレイに表示する。
[7.本実施形態の効果]
このように本実施形態に係る車両判別装置によれば、撮像装置10から取り込んだ撮像画像をヒストグラム化し、ヒストグラム化したデータをさらにクラスタリングし、クラスタリングデータが所定の連続性を有するか有しないかで撮像画像に写り込んでいる車両が四輪車か四輪車以外かを判別することができる。特に、ヒストグラムデータをパターンマッチングで比較し四輪車か否かを判断する方法と比べ、高いレスポンス性を有する。
(本発明の第2の実施形態)
[1.システム構成]
図15は本実施形態に係る車両判別装置のブロック構成図である。
本実施形態に係る車両判別装置は、前記第1の実施形態に係る車両判別装置と同様に構成され、クラスタリング部213及び連続特定部214の代わりに取り込まれたデータを平滑する平滑化部217と濃度範囲グループ毎に画素数を合算して全画素数での割合を算出する割合算出部218を新たに備え、前記車両判別部215が濃度範囲グループ毎の合算画素数の全体画素数での割合から四輪車か四輪車以外かを判別することを異にする構成である。前記第1の実施形態と同じ要素には同じ番号、ステップを付与しており、別途説明のない要素は同一である。
前記平滑化部217は、濃度範囲の画素数を近傍の濃度範囲の画素数で平滑する機能を有する。ある濃度範囲を対象としてこの対象の濃度範囲を中心として予め定められた基準値数分の濃度範囲の画素数の平均を求め、その平均値を対象の濃度範囲の画素数とする。平滑化処理の具体例を次に示す。ヒストグラムとして濃度範囲0で画素数3(以下(0、3)と示す)、(1、5)、(2、6)、(3、4)、(4、7)…があるとし、基準値を5とする。濃度範囲0から処理するとして、濃度範囲を中心として5個の濃度範囲は0より前に濃度範囲が存在しないため対象となる画素範囲は0、1、2となり、その濃度範囲の画素数の平均値は((3+5+6)/3)より4となって濃度範囲0の画素数が3から4となる。次に、濃度範囲1を対象とすると同様に((4+5+6+4)/4)から濃度範囲1の画素数が5から4となる。ここで、濃度範囲1を対象とした場合の平均値を求める場合に濃度範囲0の画素数は既に濃度範囲0を基準として平滑した後の値を使用しているが、平滑前の画素数を用いて算出してもよい。このようにヒストグラムデータを平滑化することで、特定の濃度範囲での突出した画素数を平滑化し、例えば、夜間のヘッドライト、昼間の太陽の反射光などの影響を抑え、後段の車両判別を正確に行うことができる。ただし、この平滑化は実行することが望ましいのであって平滑化の処理を実行しない場合でも本実施形態の車両判別を実施することは可能であり、本発明が平滑化を伴うものに限定されるものではない。また、ここでの平滑化は濃度範囲の画素数に対して実行されるものであるが、撮像画像に対して画像処理の平滑化処理(ぼかしとも呼称される)を施した後に、ヒストグラム作成部212でヒストグラムを作成し、割合算出部218へ出力する構成にすることもできる。さらに、ここでの平滑化はヒストグラムに対して何度行うこともできるが、実行しすぎると逆に車両判別に支障をきたすことにもなるので、2回程度が望ましい。
割合算出部218は、濃度範囲の画素数の集合であるヒストグラムデータに対し、連続する複数の濃度範囲を濃度範囲グループとし、全ての濃度範囲がいずれかの濃度範囲グループに所属するようにし、その濃度範囲グループに属する濃度範囲の画素数を合計し、それぞれの濃度範囲グループの合算画素数の全体の画素数に占める割合を算出する機能を有する。割合とは比率でもあり例えば百分率(百分比ともいう)で示すことができる。前記第1の実施形態では32個の濃度範囲を有しており、例えば、第1の濃度範囲グループを0から8の濃度範囲とし、第2の濃度範囲グループを9から21の濃度範囲とし、第3の濃度範囲グループを22から31の濃度範囲とすることができる。第1の濃度範囲グループの合算画素数の全体の画素数に占める割合は、(第1の濃度範囲グループの合算画素数/(第1の濃度範囲グループの合算画素数+第2の濃度範囲グループの合算画素数+第3の濃度範囲グループの合算画素数))で算出することができる。第2の濃度範囲グループの割合、第3の濃度範囲グループの割合も、分子をそれぞれの濃度範囲グループの合算画素数とすることで求めることができる。
車両判別部215は、濃度範囲グループ毎の割合に基づき四輪車か四輪車以外かを判別する。濃度範囲グループ毎の割合全てを用いて判別してもよいし、その中のいくつかの濃度範囲グループの割合を用いて判別してもよい。[実証]で後記するが、例えば、第1の濃度範囲グループの割合が30[%]未満、第2の濃度範囲グループの割合が70[%]以上且つ第3の濃度範囲グループの割合が30[%]未満の場合には四輪車以外であると判別し、それ以外の場合には四輪車と判別する。
割合算出部218で説示した濃度範囲グループのグループ分けも、車両判別部215で説示した四輪車か否かの条件も後記する[実証]で既に実験がなされており、撮像環境が異なって多少の変更はあったとしても、原則としてこの条件を基に微調整を行うことで実際に車両判別装置を実現することができる。
[2.フローチャートによる動作説明]
図16は本実施形態に係る車両判別装置の動作フローチャート、図17は本実施形態に係る車両判別装置の詳細フローチャートである。
ステップ100、200については第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
プロセッサ210がR濃度のヒストグラムデータから各濃度範囲グループ毎の合算画素数の全画素数での割合を求める(ステップ700)。このステップ700は定義済ステップであり、詳細は後記する。
プロセッサ210(車両判別部215)が各濃度範囲グループ毎の合算画素数の全画素数での割合から撮像されている車両が四輪車かそれ以外かを判別し、車両判別データを作成する(ステップ800)。具体的には、第1の濃度範囲グループの割合が30[%]未満、第2の濃度範囲グループの割合が70[%]以上且つ第3の濃度範囲グループの割合が30[%]未満の場合には四輪車以外であると判別し、それ以外の場合には四輪車と判別する。車両判別データは、四輪車か否かのフラグからなる。
ステップ600については第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
前記定義済みステップ700は、次の処理からなる。
プロセッサ210(平滑化部217)はヒストグラム作成部212からのヒストグラムデータを平滑化処理し(ステップ701)、平滑済みヒストグラムデータを割合算出部218に送り出す。
プロセッサ210(割合算出部218)は平滑済みヒストグラムデータを濃度範囲グループ毎に画素数を合算し(ステップ711)、それぞれの濃度範囲グループの合算画素数を全ての画素数で除算して濃度範囲グループ毎の割合を求め(ステップ721)、全ての濃度範囲グループの割合からなる割合データを車両判別部215に送り出す。ただし、車両判別で使用しない濃度範囲グループの割合がある場合にはその濃度範囲グループの割合を求めず割合データの対象外とすることもできる。
[3.実証]
図18または図19は本実施形態に係る車両判別装置のヒストグラムグラフ図及びその濃度範囲グループ毎の画素数の割合を示すグラフである。図18は四輪車のグラフであり、図19はバイクのグラフである。
撮像装置を用いて四輪車、バイクを撮像した撮像画像を使用して車両判別装置でヒストグラムデータ、割合データを求めた。撮像画像に撮像した四輪車、バイクはそれぞれ異なる四輪車、バイクである。
ここでの濃度範囲グループは3つとし、第1の濃度範囲グループが0ないし8の濃度範囲とし、第2の濃度範囲グループが9ないし21の濃度範囲とし、第3の濃度範囲グループが22ないし31の濃度範囲とする。ここで、0の濃度範囲は図中のヒストグラムグラフでは1の濃度範囲が対応し、以下繰り上がって対応している。
図18(a)で示すヒストグラムデータから図18(a´)で示す割合データを求めた。第1の濃度範囲グループの割合は16[%]、第2の濃度範囲グループの割合は60[%]、第3の濃度範囲グループの割合は23[%]である。同様に、図18(b´)において第1の濃度範囲グループの割合は16[%]、第2の濃度範囲グループの割合は59[%]、第3の濃度範囲グループの割合は25[%]である。図18(c´)において第1の濃度範囲グループの割合は14[%]、第2の濃度範囲グループの割合は62[%]、第3の濃度範囲グループの割合は23[%]である。図18(d´)において第1の濃度範囲グループの割合は23[%]、第2の濃度範囲グループの割合は47[%]、第3の濃度範囲グループの割合は30[%]である。図18(e´)において第1の濃度範囲グループの割合は24[%]、第2の濃度範囲グループの割合は55[%]、第3の濃度範囲グループの割合は21[%]である。
これら図18の各撮像画像の濃度範囲グループの割合は、全て「第1の濃度範囲グループの割合が30[%]未満、第2の濃度範囲グループの割合が70[%]以上且つ第3の濃度範囲グループの割合が30[%]未満」という条件を満たさず車両判別装置により四輪車と判別され、実際に撮像画像に撮像されているものも四輪車であり、その判別は正しかった。
他方、図19(a´)において第1の濃度範囲グループの割合は14[%]、第2の濃度範囲グループの割合は72[%]、第3の濃度範囲グループの割合は13[%]である。図19(b´)において第1の濃度範囲グループの割合は14[%]、第2の濃度範囲グループの割合は75[%]、第3の濃度範囲グループの割合は10[%]である。図19(c´)において第1の濃度範囲グループの割合は9[%]、第2の濃度範囲グループの割合は77[%]、第3の濃度範囲グループの割合は14[%]である。図19(d´)において第1の濃度範囲グループの割合は9[%]、第2の濃度範囲グループの割合は77[%]、第3の濃度範囲グループの割合は14[%]である。図19(e´)において第1の濃度範囲グループの割合は7[%]、第2の濃度範囲グループの割合は85[%]、第3の濃度範囲グループの割合は8[%]である。
これら図19の各撮像画像の濃度範囲グループの割合は、全て「第1の濃度範囲グループの割合が30[%]未満、第2の濃度範囲グループの割合が70[%]以上且つ第3の濃度範囲グループの割合が30[%]未満」という条件を満たさず車両判別装置により四輪車以外と判別され、実際に撮像画像に撮像されているものもバイクである。
以上から、「第1の濃度範囲グループの割合が30[%](第1の閾値とする)未満、第2の濃度範囲グループの割合が70[%](第2の閾値とする)以上且つ第3の濃度範囲グループの割合が30[%](第3の閾値とする)未満」という条件を満たした場合には、撮像画像に含まれる車両は四輪車以外であると判断することができる。実証でも同じ撮像環境ではなく異なる撮像環境のデータを用いており、撮像環境の変化にも対応してこの条件で判別することが可能となる。撮像環境は、時間の相違(昼間、夕方)、天候の相違(晴れ、曇り)、撮像距離の相違(設置場所の異なる撮像装置)、撮像装置自体の相違(仕様、メーカーの異なる撮像装置)等により異なる。殆どの撮像環境に対してこの条件で対応することが可能となるが、仮に対応することができなくとも、この条件を元に第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値を調整することで容易に対応することができる。
[4.本実施形態の効果]
このように本実施形態に係る車両判別装置によれば、ヒストグラムデータを割合算出部218が濃度範囲グループ毎の画素数を合算し、濃度範囲グループ毎の合算画素数の全画素数での割合を求め、車両判別部215がこの求めた濃度範囲グループ毎の割合が所定条件を満たすか否かで撮像画像に撮像されているものが四輪車かそれ以外のものかを判別するので、第1の実施形態に係る車両判別装置と同様に撮像画像に撮像されているものが四輪車か否か判断することができることに加え、前記クラスタリング部213及び連続性特定部214での処理に比べより簡易なやり方で求めたデータに基づき迅速且つ処理負担なく車両判別することができる。
(その他の実施形態)
[撮像装置を複数位置に配置した場合] 前記第1の実施形態においては、撮像装置となるCCDカメラを同一地点に2つ配置した構成となっていたが、複数地点にCCDカメラを配置する構成にすることもでき、各地点毎の撮像画像を撮像地点識別番号と共に車両判別装置が取り込み、車両判別を実施して車両判別結果を撮像地点識別番号と共に管理コンピュータ30に出力する構成にすることもできる。
そうすることで、各時点の撮像画像毎に車両判別結果を受け取ることができる。
[パターンマッチングの場合] 前記第1の実施形態においては、クラスタデータからクラスタラベル番号の連続性を特定し、特定した連続性に基づき車両判別を実施していたが、予め多数の四輪車以外の車両が写り込んでいる撮像画像からヒストグラムを求めてクラスタデータ求めて平均化した平均クラスタデータを記憶装置に格納しておき、この平均クラスタデータと現在対象となっている画像のクラスタデータを比較して誤差を求め、この誤差が閾値以上であれば四輪車であると判別し、誤差が閾値より小さければ四輪車でないと判別する構成にすることもできる。
特に、予め格納される平均クラスタデータが現在の撮像装置10で撮像された画像から求められた場合には、かかる環境条件が反映されており、より精度高く車両判別を実施することができる。
また、複数の撮像装置10が配置される場合には、それぞれの撮像装置10毎に予め四輪車以外の車両が写り込むように撮像を実施し、かかる撮像画像からそれぞれの平均クラスタデータを求め、撮像装置10毎に対応する平均クラスタデータと現在対象となっている撮像画像のクラスタデータとを比較することで車両判別を実施することもできる。そうすることで、それぞれの環境条件が反映された平均クラスタデータが得られ、それぞれの撮像装置10に対して精度の高い車両判別を実施することができる。
さらには、誤差に基づき車両を判別する方法の代わりにパターンマッチングの技術を用いてクラスタデータのグラフと対象とする画像のクラスタデータのグラフとをパターンマッチングして所定以上の類似度を有する場合に、対象となる画像には四輪車以外が写り込んでいると判断する構成にすることもできる。
[閾値設定] 前記第1の実施形態においては、一般的な閾値の値が存在し、環境の条件を考慮した場合には車両判別装置の導入時にテストを実施して導入業者が設定する必要も生じるが、協働する撮像装置で撮像された四輪車でない車両が写り込んでいる画像(複数の画像を平均化した画像でもよい)からクラスタデータを求め、このクラスタデータから最小濃度範囲のクラスタラベル番号の連続性、最大濃度範囲のクラスタラベル番号の連続性から第1の閾値、第2の閾値を求める構成にすることもできる。
そうすることで、撮像装置で四輪車でない車両が写り込んでいる画像を撮像するだけで、自動的に閾値を設定することができる。
特に、このような閾値の設定を定期的に実施することで、環境の条件が変わった場合であっても適切に車両判別を実施することができる。
この閾値設定は第2の実施形態についても適用することができる。すなわち、協働する撮像装置で撮像された四輪車でない車両が写り込んでいる画像(複数の画像を平均化した画像でもよい)又は四輪車が写り込んでいない画像(複数の画像を平均化した画像でもよい)からヒストグラムデータを求め、第1の濃度範囲グループの割合、第2の濃度範囲グループの割合及び第3の濃度範囲グループの割合を求め、この割合から第1の閾値、第2の閾値、第3の閾値を求める構成にすることもできる。さらに、四輪車が写り込んでいない複数の撮像画像から第1の濃度範囲グループの割合を求めその中で最も高い値を第1の閾値とし、四輪車が写り込んでいない複数の撮像画像から第2の濃度範囲グループの割合を求めその中で最も低い値を第2の閾値とし、四輪車が写り込んでいない複数の撮像画像から第3の濃度範囲グループの割合を求めその中で最も高い値を第3の閾値とすることもできる。さらにまた、それぞれの濃度範囲グループの割合の平均値をそれぞれの閾値とすることもできる。
他に、四輪車が写り込んでいない複数の撮像画像から第1の濃度範囲グループの割合を求めその中で最も高い値を第1の閾値候補とし、四輪車が写り込んでいない複数の撮像画像から第2の濃度範囲グループの割合を求めその中で最も低い値を第2の閾値候補とし、四輪車が写り込んでいない複数の撮像画像から第3の濃度範囲グループの割合を求めその中で最も高い値を第3の閾値候補とし、四輪車が写り込んでいる複数の撮像画像から第1の濃度範囲グループの割合を求めその中で最も低い値を第1の比較値とし、四輪車が写り込んでいる複数の撮像画像から第2の濃度範囲グループの割合を求めその中で最も高い値を第2の比較値とし、四輪車が写り込んでいる複数の撮像画像から第3の濃度範囲グループの割合を求めその中で最も低い値を第3の比較値とし、第1の閾値候補と第1の比較値を比較して第1の閾値候補が小さく、第2の閾値候補と第2の比較値を比較して第2の閾値候補が大きく、並びに、第3の閾値候補と第3の比較値を比較して第3の閾値候補が小さいときにそれぞれの閾値候補を閾値として設定する構成にすることもできる。そうすることで、四輪車が写り込んでいない撮像画像から導き出される閾値候補が、四輪車が写り込んでいる撮像画像を判別可能であるか否かを事前に試した上で閾値を設定することができる。特に、閾値候補と比較値を比較する場合に十分にその差があることを条件にすることが望ましい。微差で閾値候補で閾値設定した場合にその閾値近傍の条件で車両を誤認する可能性がある。
以上の前記各実施形態により本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は実施形態に記載の範囲には限定されず、これら各実施形態に多様な変更又は改良を加えることが可能である。そして、かような変更又は改良を加えた実施の形態も本発明の技術的範囲に含まれる。このことは、特許請求の範囲及び課題を解決する手段からも明らかなことである。
上記実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像から当該画像の濃度分布を示すヒストグラムデータを取得するヒストグラム作成手段と、前記ヒストグラムデータを所定のクラスタ数にクラスタリングすることにより、前記ヒストグラムデータを所定数のクラスタラベル番号を有するクラスタに分類されたクラスタデータを取得するクラスタリング手段と、前記クラスタデータから最小濃度からのクラスタに関する情報を特定する第1の特定手段と、前記クラスタデータから最大濃度からのクラスタに関する情報を特定する第2の特定手段と、前記第1の特定手段により取得された対応する情報と、前記第2の特定手段により取得された対応する情報に基づいて、前記対象画像中の車両の判別を行う車両判別手段を備えることを特徴とする車両判別装置。
(付記2) 前記付記1に記載の車両判別装置であって、前記第1の特定手段は、クラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定し、前記第2の特定手段は、クラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定し、前記車両判別手段は、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性に関する情報及び/又は最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性に関する情報に基づいて、前記対象画像中の車両を判別することを特徴とする車両判別装置。
(付記3) 前記付記2に記載の車両判別装置であって、前記車両判別手段は、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性、及び/又は、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が、所定の閾値より小さい場合に、前記対象画像中の車両を四輪車であると判別することを特徴とする車両判別装置。
(付記4) 前記付記1乃至3に記載の車両判別装置であって、前記車両判別手段は、最小濃度のクラスタラベル番号と最大濃度のクラスタラベル番号とが同一でない場合に、前記対象画像中の車両を四輪車であると判別することを特徴とする車両判別装置。
(付記5) 前記付記1乃至4に記載の車両判別装置であって、前記車両判別手段は、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性、及び/又は、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が、所定の閾値より大きい場合に、前記対象画像中の車両を四輪車以外であると判別することを特徴とする車両判別装置。
(付記6) 前記付記1乃至5に記載の車両判別装置であって、前記車両判別手段は、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性に係わる第1の閾値と、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性に係わる第2の閾値を有することを特徴とする車両判別装置。
(付記7) 車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像をヒストグラム処理するヒストグラム作成手段と、ヒストグラムデータを所定のクラスタ数でクラスタリングするクラスタリング手段と、クラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第1の特定手段と、クラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第2の特定手段と、最小濃度のクラスタラベル番号と最大濃度のクラスタラベル番号とが同一であるという第1の判別条件、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第1の閾値より大きいという第2の判別条件、並びに、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第2の閾値より大きいという第3の判別条件を満たす場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいないと判別し、第1の判別条件、第2の判別条件及び第3の判別条件のいずれかを満たさない場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいると判別する車両判別手段とを備える車両判別装置。
(付記8) 前記付記1乃至7に記載の車両判別装置であって、前記ヒストグラム作成手段は、車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像から当該画像のR成分(赤色成分)の濃度分布を示すヒストグラムを取得し、前記クラスタリング手段は、前記ヒストグラム作成手段により取得された前記R成分のヒストグラムデータを所定数のクラスタラベルにクラスタリングし、前記第1の特定手段は、前記クラスタリング処理手段により取得されたR成分のクラスタデータのうちから最小濃度からのクラスタラベルに関する情報を特定し、前記第2の特定手段は、前記クラスタリング処理手段により取得されたR成分のクラスタデータのうちから最大濃度からのクラスタラベルに関する情報を特定することを特徴とする車両判別装置。
(付記9) 付記1乃至8に記載の車両判別装置であって、クラスタラベル番号の連続性に基づき閾値を決定する閾値決定手段を新たに備え、前記撮像装置で撮像される画像のうち車両が写り込んでいない対象画像をヒストグラム作成手段でヒストグラム処理し、ヒストグラムデータをクラスタリング手段でクラスタリングし、第1の特定手段で最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定し、第2の特定手段で最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定し、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性に基づき閾値決定手段が第1の閾値を決定し、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性に基づき閾値決定手段が第2の閾値を決定することを特徴とする車両判別装置。
(付記10) 所定範囲を通過する車両を撮像する撮像装置と、撮像された対象画像から車両が四輪車か四輪車以外かを判別する車両判別装置とを備える車両判別システムであって、前記車両判別装置が、前記撮像装置で撮像された対象画像からR成分を取り出してヒストグラム処理する手段と、ヒストグラムデータを所定のクラスタ数でクラスタリングする手段と、クラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する手段と、クラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する手段と、最小濃度のクラスタラベル番号と最大濃度のクラスタラベル番号とが同一であるという第1の判別条件、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第1の閾値より大きいという第2の判別条件、並びに、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第2の閾値より大きいという第3の判別条件を満たす場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいないと判別し、第1の判別条件、第2の判別条件及び第3の判別条件のいずれかを満たさない場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいると判別する車両判別手段と、車両判別結果を出力する手段とを備える車両判別システム。
(付記11) コンピュータを、車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像からR成分を取り出してヒストグラム処理する手段と、ヒストグラムデータを所定のクラスタ数でクラスタリングする手段と、クラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する手段と、クラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する手段と、最小濃度のクラスタラベル番号と最大濃度のクラスタラベル番号とが同一であるという第1の判別条件、最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第1の閾値より大きいという第2の判別条件、並びに、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が第2の閾値より大きいという第3の判別条件を満たす場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいないと判別し、第1の判別条件、第2の判別条件及び第3の判別条件のいずれかを満たさない場合に、対象画像に四輪車が写り込んでいると判別する車両判別手段として機能させるためのプログラム。
(付記12) 車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像から当該画像の濃度分布を示すヒストグラムデータを取得するヒストグラム作成手段と、当該ヒストグラムデータを用いて連続した複数の濃度値からなる濃度値グループに属する濃度値の画素数を合算し、それぞれの濃度値グループの画素数の全画素数中での割合を求める割合算出手段と、
前記求めた各濃度値グループの割合に基づいて、前記対象画像中の車両の判別を行う車両判別手段を備える車両判別装置。
(付記13) 車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像から当該画像の濃度分布を示すヒストグラムデータを取得するヒストグラム作成手段と、当該ヒストグラムデータを用いて最小濃度から連続した複数の濃度値からなる第1の濃度値グループに属する濃度値の画素数、最大濃度から連続した複数の濃度値からなる第3の濃度値グループに属する濃度値の画素数、並びに、第1の濃度値グループ及び第3の濃度値グループに属しない連続した濃度値からなる第2の濃度値の画素数をそれぞれ合算し、それぞれの濃度値グループの画素数の全画素数中での割合を求める割合算出手段と、前記求めた第1の濃度値グループの割合、第2の濃度値グループの割合、第3の濃度値グループの割合の少なくとも一つを用いて、前記対象画像中の車両の判別を行う車両判別手段を備える車両判別装置。
(付記14) 車両判別装置が、前記第1の濃度値グループの割合が第1の閾値未満、第2の濃度値グループの割合が第2の閾値以上、及び、第3の濃度値グループの割合が第3の閾値未満でない場合に対象画像に四輪車が写り込んでいると判別する前記付記13に記載の車両判別装置。
(付記15) ヒストグラムデータを濃度値の画素数について平滑化する平滑化手段とを新たに含み、ヒストグラム作成手段で取得されたヒストグラムデータを平滑化手段が平滑化し、当該平滑したヒストグラムデータから割合算出手段が濃度値グループの割合を求める前記付記12または13に記載の車両判別装置。
(付記16) 濃度値グループの割合に基づき閾値を決定する閾値決定手段を新たに備え、前記撮像装置で撮像される画像のうち四輪車が写り込んでいない対象画像及び/又は四輪車が写り込んでいる対象画像をヒストグラム作成手段でヒストグラム処理し、ヒストグラムデータから割合算出手段で濃度値グループの割合を求め、閾値決定手段が少なくとも、第1の濃度値グループの割合に基づく第1の閾値の決定、第2の濃度値グループの割合に基づく第2の閾値の決定、第3の濃度値グループの割合に基づく第3の閾値の決定のいずれかを実行する前記付記14に記載の車両判別装置。
本発明の発明原理を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係る撮像環境の説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るシステム構成図及び車両判別装置のハードウェア構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両判別装置のブロック構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る撮像装置で撮像された撮像画像(車両が撮像されず路面のみが撮像された場合)である。 本発明の第1の実施形態に係る撮像装置で撮像された撮像画像(四輪車が撮像された場合)である。 本発明の第1の実施形態に係る撮像装置で撮像された撮像画像(二輪車が撮像された場合)である。 図6をヒストグラム処理して生成したヒストグラム図である。 図7をヒストグラム処理して生成したヒストグラム図である。 図8をクラスタリングしたグラフ図である。 図9をクラスタリングしたグラフ図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両判別装置の動作フローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る車両判別装置の連続性特定処理の詳細フローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る車両判別装置の連続性特定処理の詳細フローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る車両判別装置のブロック構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両判別装置の動作フローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る車両判別装置の詳細フローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る車両判別装置のヒストグラムグラフ図及びその濃度範囲グループ毎の画素数の割合を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る車両判別装置のヒストグラムグラフ図及びその濃度範囲グループ毎の画素数の割合を示すグラフである。
符号の説明
10 撮像装置
30 管理コンピュータ
200 車両判別装置
210 CPU(プロセッサ)
211 入力部
212 ヒストグラム作成部
213 クラスタリング部
214 連続性特定部
215 車両判別部
216 出力部
217 平滑化部
218 割合算出部
220 DRAM
230 HD
240 ディスプレイ
250 キーボード
260 マウス
270 LANカード
280 CD−ROMドライブ

Claims (7)

  1. 車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像から当該画像の濃度分布を示すヒストグラムデータを取得するヒストグラム作成手段と、
    前記ヒストグラムデータを所定のクラスタ数にクラスタリングすることにより、前記ヒストグラムデータを所定数のクラスタラベル番号を有するクラスタに分類されたクラスタデータを取得するクラスタリング手段と、
    前記クラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第1の特定手段と、
    前記クラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第2の特定手段と、
    前記第1の特定手段により特定された最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性及び最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が所定の閾値より小さい場合に前記対象画像中の車両を四輪車であると判別し、前記第1の特定手段により特定された最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性及び最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が所定の閾値より大きい場合に前記対象画像中の車両を四輪車以外であると判別する車両判別手段を備えることを特徴とする車両判別装置。
  2. 請求項1に記載の車両判別装置であって、
    前記ヒストグラム作成手段は、車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像から当該画像のR成分(赤色成分)の濃度分布を示すヒストグラムを取得し、
    前記クラスタリング手段は、前記ヒストグラム作成手段により取得された前記R成分のヒストグラムデータを所定のクラスタ数にクラスタリングし、
    前記第1の特定手段は、前記クラスタリング処理手段により取得されたR成分のクラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定し、
    前記第2の特定手段は、前記クラスタリング処理手段により取得されたR成分のクラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定することを特徴とする車
    両判別装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両判別装置であって
    記車両判別手段は、前記最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性に係わる第1の閾値と、前記最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性に係わる第2の閾値を有することを特徴とする車両判別装置。
  4. 請求項3に記載の車両判別装置であって、
    前記車両判別手段は、前記最小濃度のクラスタラベル番号と前記最大濃度のクラスタラベル番号とが同一であるという第1の判別条件、前記最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性が前記第1の閾値より大きいという第2の判別条件並びに前記最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が前記第2の閾値より大きいという第3の判別条件を満たす場合に、前記対象画像に四輪車が写り込んでいないと判別し前記第1の判別条件、第2の判別条件及び第3の判別条件のいずれかを満たさない場合に、前記対象画像四輪車が写り込んでいると判別することを特徴とする車両判別装置。
  5. クラスタラベル番号の連続性に基づき閾値を決定する閾値決定手段を新たに備え、
    前記撮像装置で撮像される画像のうち車両が写り込んでいない対象画像をヒストグラム作成手段でヒストグラム処理し、
    ヒストグラムデータをクラスタリング手段でクラスタリングし、
    第1の特定手段で最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定し、
    第2の特定手段で最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定し、
    最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性、及び又は、最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性に基づき前記閾値決定手段が前記閾値を決定する
    前記請求項4に記載の車両判別装置。
  6. 所定範囲を通過する車両を撮像する撮像装置と、撮像された対象画像から車両が四輪車か四輪車以外かを判別する車両判別装置とを備える車両判別システムであって、
    車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像から当該画像の濃度分布を示すヒストグラムデータを取得するヒストグラム作成手段と、
    前記ヒストグラムデータを所定のクラスタ数にクラスタリングすることにより、前記ヒストグラムデータを所定数のクラスタラベル番号を有するクラスタに分類されたクラスタデータを取得するクラスタリング手段と、
    前記クラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第1の特定手段と、
    前記クラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第2の特定手段と、
    前記第1の特定手段により特定された最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性及び最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が所定の閾値より小さい場合に前記対象画像中の車両を四輪車であると判別し、前記第1の特定手段により特定された最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性及び最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が所定の閾値より大きい場合に前記対象画像中の車両を四輪車以外であると判別する車両判別手段を備えることを特徴とする車両判別システム。
  7. コンピュータを、
    車両を撮像する撮像装置で撮像された対象画像から当該画像の濃度分布を示すヒストグラムデータを取得するヒストグラム作成手段と、
    前記ヒストグラムデータを所定のクラスタ数にクラスタリングすることにより、前記ヒストグラムデータを所定数のクラスタラベル番号を有するクラスタに分類されたクラスタデータを取得するクラスタリング手段と、
    前記クラスタデータから最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第1の特定手段と、
    前記クラスタデータから最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性を特定する第2の特定手段と、
    前記第1の特定手段により特定された最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性及び最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が所定の閾値より小さい場合に前記対象画像中の車両を四輪車であると判別し、前記第1の特定手段により特定された最小濃度からのクラスタラベル番号の連続性及び最大濃度からのクラスタラベル番号の連続性が所定の閾値より大きい場合に前記対象画像中の車両を四輪車以外であると判別する車両判別手段として機能させることを特徴とする車両判別プログラム。
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