JP5610217B2 - 内燃機関用吸気装置 - Google Patents
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Description
特許文献2には、吸気に排ガスを供給するために、吸気マニホールド本体への吸気通路の内部に排ガス供給用のノズルを設けてある過給エンジンのEGR装置が記載されている。
特許文献3には、吸気通路の吸気流量を調節するバタフライ式の弁体に排ガス出口を設け、弁体の全開時に排ガス出口を閉塞する閉塞部を吸気通路に設けてあるEGR装置を備えた内燃機関の吸気装置が記載されている。
また、ガス中に含まれるデポジットが回転弁体などに堆積して、回転弁体の作動不良が生じるおそれもある。
特許文献1に記載の内燃機関用吸気装置において、ガスを吸気に供給するために、特許文献3に記載のように、吸気通路の吸気流量を調節するバタフライ式の弁体にガス出口を設け、弁体の全開時にガス出口を閉塞する閉塞部を吸気通路に設けると、エンジンの高速回転時に弁体を全開したときにはガス出口が閉塞されるので、エンジンの高速回転から低速回転への移行時に、ガスを応答性良く供給できないおそれがある。
また、吸気圧が高くなった場合には、ガスや吸気がガス出口からガス供給路内に逆流して、ガスを吸気に供給できないおそれもある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、ガスを吸気に供給するにあたって、吸気抵抗が増大したり、デポジットが回転弁体などに堆積するおそれが少ない内燃機関用吸気装置を提供することを目的とする。
このため、吸気抵抗が増大する原因となるガス供給用のノズルを吸気流路に設けることなく、ガスを吸気に供給することができる。
また、ガス供給路から供給されたガスが、回転弁体の外周面上を流通した後、夫々の吸気流路の下流側に合流するようガス出口を形成してある。
このため、デポジットが回転弁体などに堆積しないように、ガス供給路から供給されたガスを吸気流路の下流側で吸気に供給することができる。
したがって、本構成の内燃機関用吸気装置であれば、ガスを吸気に供給するにあたって、吸気抵抗が増大したり、デポジットが回転弁体などに堆積するおそれが少ない。
このため、隙間における吸気の圧力低下により、ガス供給路内のガスを、隙間に臨むように形成されているガス出口から吸い出すように円滑に排出させることができる。
このため、エンジンの高速回転から低速回転への移行時などにおいて吸気圧力がガス供給路内の圧力よりも低くなった場合に、弁体が開くと同時に吸気などが混じっていないガスを高い応答性で供給することができ、ガスの供給制御が容易になる。
〔第1実施形態〕
図1〜図9は、本発明による内燃機関用吸気装置、具体的には、自動車用四気筒エンジンのインテークマニホールドを示す。なお、本発明は、例えば六気筒エンジン用の内燃機関用吸気装置であってもよく、内燃機関の気筒数に限定されない。
インテークマニホールドは、図示しないスロットルボディとエンジンのシリンダヘッドとの間に組み付けられる。
尚、図2では、ロータリーバルブ5の弁体部4が後述する微少開弁位置にあるときを示している。
左右の端板部9には、金属製の回転支軸11をインサート成形して固定してある。回転支軸11は、ヘッドピース2に設けた軸受け部材12に回転自在に支持されている。
弁体部4は、電動モータ8aによる回転弁体8の駆動回転で吸気開口3に連通させる吸気流路15の開口面積を変更するもので、隣り合う端板部9と中間板部10との間、及び、隣り合う中間板部10どうしの間に一体に設けられている。
ボアピース7とヘッドピース2は、シール材13を挟んでスナップフィットで連結してある。
各弁体部材14は、吸気流路15に臨ませる扁平な流路形成面14aと、端板部9又は中間板部10の外周形状に沿う円弧状の弁体外周面14bとを有する断面形状を備えている。
尚、ファンネル部16の吸気入口側は、内径が入口側ほどに大きくなるラッパ状に形成してある。
排ガス導入空間20には、図示しないEGRバルブの開弁によりエンジンからの排ガスが流入し、流入した排ガスが排ガス入口19を通して各排ガス供給路17に導入される。
隙間21は、シール材13で弁体部4毎に区画されている。
吸気マニホールド本体1の吸気が吸気流路15から吸気開口3に流入する際に、隙間21の圧力を低下させて、排ガス供給路17内の排ガスを排ガス出口18から吸い出すように効率良く供給することができる。
排ガス出口18は、弁体外周面14bに形成した扁平な凹面部23に開口しており、逆止弁体22は、排ガス出口18よりも吸気マニホールド本体1の側の凹面部分に接着等により固定された固定部分22aと、排ガス出口18を開閉させる弁体部分22bとを、変形が容易な薄肉部22cを介して一体に備えた板状に形成されている。
尚、固定部分22aは、ビス止めなどの接着以外の手段で固定してあってもよい。
吸気開口3側の圧力が排ガス供給路17側の圧力よりも低いときは、薄肉部22cの弾性変形により、弁体部分22bが排ガス出口18を開ける姿勢に姿勢変化して、排ガス出口18から吸気開口3への排ガスの供給を許容する。
このとき、排ガスは排ガス供給路17内で供給待機状態になっているので、逆止弁体22が開くと同時に排ガスが吸気開口3に供給される。
この微少開弁状態では、吸気流路15と吸気開口3とが一方の弁体部材14とヘッドピース2との間の狭い通路27を介して連通していて、吸気開口3に流速が速い強い吸気流が発生する。
この微少開弁状態で図示しないEGRバルブを開弁すると、排ガスが強い吸気流による吸い出し効果で排ガス出口18から吸気開口3に供給される。
この開弁状態では、吸気マニホールド本体1から吸気開口3への吸気抵抗が最小となり、EGRバルブを開弁すると、排ガスが排ガス出口18から吸気開口3に供給される。
図10は、本発明の別実施形態を示す。
本実施形態では、第1実施形態で示した二つの排ガス供給路17のうちの一つを、エンジン内に充満するガス(ブローバイガス)や燃料タンク内の蒸散ガスなどの可燃ガスを供給する可燃ガス供給路24として設けてある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
1.本発明による内燃機関用吸気装置は、吸気に供給するガスが、エンジンからの排ガス以外に、エンジンのブローバイガスや燃料タンク内のエバポガスなどのガスであってもよい。
2.本発明による内燃機関用吸気装置は、吸気マニホールド本体とヘッドピースとロータリーバルブのいずれか、又は全部をアルミ合金で形成してあってもよい。
2 ヘッドピース
3 吸気開口
8 回転弁体
14b 外周面
15 吸気流路
17 ガス供給路
18 ガス出口
19 ガス入口
20 ガス導入空間
21 隙間
22 弁体
X 回転軸芯
Claims (4)
- 吸気マニホールド本体と、
複数の吸気開口を並設してあるヘッドピースと、
前記複数の吸気開口に各別に対応するトンネル状の吸気流路を有し、前記ヘッドピースとの相対回転で前記吸気開口に対する前記吸気流路の開口面積を変更する回転弁体とを備え、
前記回転弁体の内部のうちの前記吸気流路と干渉しない位置に、前記回転弁体の回転軸芯に沿ってガス供給路を形成すると共に、
前記ガス供給路から供給されたガスが、前記回転弁体の外周面上を流通した後、夫々の吸気流路の下流側に合流するよう、前記回転弁体の外周面にガス出口を形成してある内燃機関用吸気装置。 - 前記回転弁体の外周面と前記ヘッドピースとの間に前記吸気マニホールド本体に連通する隙間が形成され、前記ガス出口は前記隙間に臨むように形成されている請求項1記載の内燃機関用吸気装置。
- 前記ガス出口から前記ガス供給路へのガスの逆流を阻止可能な弁体が設けられている請求項1又は2記載の内燃機関用吸気装置。
- 前記ガス供給路のガス入口を、前記回転弁体の回転軸芯方向の端部に回転軸芯周りで環状に形成したガス導入空間に臨ませてある請求項1〜3のいずれか1項記載の内燃機関用吸気装置。
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