JP5603685B2 - 生成方法、作成方法、露光方法、デバイスの製造方法及びプログラム - Google Patents

生成方法、作成方法、露光方法、デバイスの製造方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、生成方法、作成方法、露光方法、デバイスの製造方法及びプログラムに関する。
光リソグラフィ技術において、波長未満の寸法を有するパターンをウエハ等の基板に形成する際に用いられる原版(マスク又はレチクル)のパターンは、光近接効果の補正のために、基板に形成されるパターンと相似になるとは限らない。原版のパターンを最適化する技術は、従来から幾つか提案されており、例えば、特許文献1及び2には、主パターンに対して補助パターン(自身は解像しないパターン)を挿入する際に、補助パターンの適した位置を決定する技術が提案されている。
特開2004−221594号公報 特開2008−040470号公報
特許文献1に開示された技術は、補助パターンを挿入する位置を決定する際に用いる干渉マップの計算において、相互透過係数(TCC:Transmission Cross Coefficient)を算出しなければならない。このため、膨大な計算が必要となり、計算時間の増大や大容量のコンピュータメモリが必要になってしまう。
一方、特許文献2に開示された技術は、特許文献1に開示された技術よりも計算量を削減した上で、補助パターンを挿入する位置を求めることができる。但し、原版としてのハーフトーンマスクのパターンを決定する際には、補助パターンを挿入する必要性が高くなかったため、特許文献2には、ハーフトーンマスクにおいて補助パターンの挿入位置を求める実施例が開示されていない。これは、ハーフトーンマスクがバイナリーマスクよりも大きなピッチのパターンを形成する際に用いられることが多く、更に、ハーフトーンマスクはバイナリーマスクよりも大きな焦点深度を容易に得ることができるからである。また、ハーフトーンマスクにおいて、バイナリーマスクと同じ基準で補助パターンを挿入すると、コントラストの低下が生じることがある。
このような背景から、原版のパターンを最適化する技術において、ハーフトーンマスクの焦点深度をより少ない計算量で効果的に拡大させる方法はこれまで提案されていない。しかしながら、パターンの微細化の要求が高まるにつれて、ハーフトーンマスクを用いてより微細なピッチを有するパターンを形成する技術が求められている。
そこで、本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、原版としてのハーフトーンマスクのパターンのデータの生成に有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての生成方法は、光源からの光を用いて原版を照明する照明光学系と、前記原版のパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置に用いられる原版のパターンのデータをコンピュータによって生成する生成方法であって、前記基板に形成すべき目標パターンに相当するパターンを前記投影光学系の物体面に配置したときに前記投影光学系の像面に形成される光強度分布を評価する分布として、実部と虚部とを含む複素数で表される第1の近似空中像分布を算出する第1のステップと、前記目標パターンに相当するパターンを前記投影光学系の物体面に配置したときに前記投影光学系の像面からデフォーカスした面に形成される光強度分布を評価する分布として、実部と虚部とを含む複素数で表される第2の近似空中像分布を算出する第2のステップと、前記第2のステップで算出された前記第2の近似空中像分布から前記第1のステップで算出された前記第1の近似空中像分布を差し引いた第3の近似空中像分布を算出する第3のステップと、前記第3の近似空中像分布の実部における絶対値の最大値と前記第3の近似空中像分布の虚部における絶対値の最大値とを比較して、前記第3の近似空中像分布の実部と虚部のうち、絶対値の最大値が大きい方を主要部、他方を非主要部として決定する第4のステップと、前記主要部における前記目標パターンの位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に主パターンを配置し、前記第1の近似空中像分布又は前記第2の近似空中像分布における前記目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と同じ符号となる前記主要部における位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に前記主パターンと同じ透過率及び位相を有する仮補助パターンを配置した仮パターンを決定する第5のステップと、前記仮補助パターンのうち、前記非主要部における前記目標パターンの位置での近似空中像の絶対値が閾値未満となる位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に配置された仮補助パターンを実補助パターンとし、前記仮補助パターンのうち、前記非主要部における前記目標パターンの位置での近似空中像の絶対値が閾値以上となる位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に配置された仮補助パターンの透過率及び位相の少なくとも一方を前記主パターンの透過率及び位相と異ならせて実補助パターンとし、前記実補助パターンと、前記主パターンとを含むパターンのデータを、前記原版のパターンのデータとして生成する第6のステップと、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、原版としてのハーフトーンマスクのパターンのデータの生成に有利な技術を提供することができる。
本発明の一側面としてのマスクデータの生成方法を実行する情報処理装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の一側面としてのマスクデータの生成方法を説明するためのフローチャートである。 実施例1におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例1におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例1におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例1におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例1におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例1におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例1におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例1におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例1におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例1におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例2におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例2におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例2におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 実施例2におけるマスクデータの生成を説明するための図である。 露光装置の構成を示す概略図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
本発明は、IC、LSIなどの半導体チップ、液晶パネルなどの表示素子、磁気ヘッドなどの検出素子、CCDなどの撮像素子等の各種デバイスの製造やマイクロメカニクスで用いられる原版のパターンのデータを生成する際に適用することができる。ここで、マイクロメカニクスとは、半導体集積回路製造技術を微細構造体の製作に応用して高度な機能を有するミクロン単位の機械システムを作成する技術や、かかる機械システム自体をいう。本発明は、例えば、投影光学系と基板との間を液体で満たし、投影光学系及び液体を介して、基板に塗布された感レジスト(光剤)に潜像を形成する液浸露光装置に用いられる原版のパターン(のデータ)の決定に好適である。なお、潜像とは、レジストに形成されるパターンを意味する。
本実施形態では、原版としてハーフトーンマスクを例に説明する。但し、本発明は、ハーフトーンマスクに限定されず、バイナリーマスクにも適用することができる。ここで、ハーフトーンマスクとは、バイナリーマスクにおける遮光部が半透光部材で構成され、且つ、開口(透過)部に対して180度の位相差が設けられているマスクである。
また、本発明は、光強度が所定の値以上の箇所でパターンを形成する、所謂、抜き透過マスク(又は抜き反射マスク)に限定されず、光強度が所定の値以下の箇所でパターンを形成する、所謂、残し透過マスク(又は残し反射マスク)にも適用することができる。
本実施形態では、基板(に塗布されたレジスト)に形成すべき潜像パターンを目標パターンと称する。また、目標パターンを形成するためにマスクが有するパターンをマスクパターンと称する。例えば、マスクパターンは、目標パターンの形状と相似な形状を有する主パターンと、主パターンに対して挿入される補助パターン(アシストパターンやダミーパターンとも呼ばれる)とを含む。物体面に配置された補助パターンの位置に対応する像面の位置において、パターンは解像されない(即ち、補助パターンは解像されない)。一方、物体面に配置された主パターンの位置に対応する像面の位置においては、パターンは解像される(即ち、主パターンは解像される)。なお、マスクパターンのデータは、情報処理装置(コンピュータ)によって生成される。また、主パターンは、目標パターンの形状と相似ではない形状であってもよい。例えば、主パターンは、OPC(Optical Proximity Correction)(光近接効果補正)を施した形状であってもよい。
図1は、本発明の一側面としての生成方法を実行する情報処理装置1の構成を示す概略ブロック図である。情報処理装置1で実行される生成方法は、光源からの光を用いてマスクを照明する照明光学系と、マスクのパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置に用いられるマスクのパターン(マスクパターン)のデータを生成する。
情報処理装置1は、図1に示すように、バス配線10と、制御部20と、表示部30と、記憶部40と、入力部50と、媒体インターフェース60とを有する。なお、バス配線10は、制御部20、表示部30、記憶部40、入力部50及び媒体インターフェース60を相互に接続する。
制御部20は、例えば、CPU、GPU、DSP又はマイコンで構成され、一時記憶のためのキャッシュメモリなどを含む。制御部20は、入力部50を介してユーザから入力されるマスクデータ生成プログラム401の起動命令に基づいて、記憶部40に記憶されたマスクデータ生成プログラム401を起動して実行する。制御部20は、記憶部40に記憶されたデータを用いて、マスクデータの生成に関連する演算を実行する。
表示部30は、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイなどの表示デバイスで構成される。表示部30は、例えば、マスクデータ生成プログラム401の実行に関連する情報(有効光源データ403やマスクデータ404など)を表示する。
記憶部40は、例えば、半導体メモリやハードディスクで構成される。記憶部40は、媒体インターフェース60に接続された記憶媒体70から提供されるマスクデータ生成プログラム401を記憶する。また、記憶部40は、目標パターンデータ402と、有効光源データ403と、マスクデータ404と、投影光学系データ405と、レジストデータ406と、評価関連データ407とを記憶する。
マスクデータ生成プログラム401は、マスクパターンのデータであるマスクデータ404を生成するプログラムである。ここで、パターンは閉じた図形で形成され、それらの集合体でマスク全体のパターンが構成される。
目標パターンデータ402は、集積回路などの設計において、レイアウト設計されたレイアウトパターン(即ち、基板に形成すべき目標パターン)のデータである。
有効光源データ403は、投影光学系の物体面にマスクが配置されていない場合において、投影光学系の瞳面に形成される光強度分布及び偏向(有効光源)に関するデータである。また、有効光源データ403は、露光光の波長に関する波長データも含む。
マスクデータ404は、マスクデータ生成プログラム401を実行することで生成される最終的なマスクパターンを示すデータである。マスクデータ404は、基板に形成すべき目標パターンの形状に相似な形状を有する主パターンと、補助パターンとを含むデータである。但し、マスクデータ404は、主パターンのみを含み、補助パターンを含まなくてもよい。
投影光学系データ405は、投影光学系に関するデータであって、例えば、投影光学系の像面側の開口数(NA)に関する情報や投影光学系の収差に関する情報を含む。なお、投影光学系に複屈折がある場合には、複屈折に応じて位相ずれが発生するが、かかる位相ずれも収差の一種として考えることができる。
レジストデータ406は、基板に塗布されるレジストに関する情報である。
評価関連データ407は、例えば、主パターンを調整するかどうかを表すデータやマスクパターンの像特性を評価する結像性能の種類(ホール径(CD)やNILSなど)を表すデータなどを含む。
入力部50は、例えば、キーボードやマウスなどを含む。ユーザは、入力部50を介して、マスクデータ生成プログラム401の実行に関連する様々なデータなどを入力することができる。
媒体インターフェース60は、例えば、CD−ROMドライブ、DVD−ROMドライブ、USBインターフェースなどを含み、記憶媒体70と接続可能に構成される。なお、記憶媒体70は、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、USBメモリなどを含み、マスクデータ生成プログラム401や情報処理装置1が実行するその他のプログラムを提供する。
以下、図2を参照して、情報処理装置1(制御部20)がマスクデータ生成プログラム401を実行してマスクデータ404を生成する処理について説明する。
S202では、ユーザからの入力に応じて、目標パターンデータ402、有効光源データ403、投影光学系データ405、レジストデータ406、評価関連データ407などを含むマスクデータ生成プログラム401の実行に必要な入力データを決定する。
S204では、S202で決定された入力データに基づいて、初期マスクパターンを決定する。例えば、目標パターンに相当するパターンを初期マスクパターンとして決定する。また、目標パターンに相当するパターンに光近接効果補正(OPC:Optical Proximity Correction)を施して変形したパターンを初期マスクパターとして決定してもよい。
S206及びS208では、S202及びS204で決定された入力データ及び初期マスクパターンに基づいて、潜像の特性を評価する分布を計算する際に用いられる、投影光学系の像面に形成される2種類の近似空中像を算出する。具体的には、S206(第1のステップ)では、初期マスクパターン(即ち、目標パターンに相当するパターン)を投影光学系の物体面に配置したときに投影光学系の基準像面に形成される第1の近似空中像(第1の近似空中像分布)を算出する。また、S208(第2のステップ)では、初期マスクパターンを投影光学系の物体面に配置したときに投影光学系の基準像面からデフォーカスした面に形成される第2の近似空中像(第2の近似空中像分布)を算出する。なお、近似空中像は、例えば、特許文献2に開示されている手法などを用いて算出することが可能であり、本実施形態では、実部と虚部とを含む複素数で表される。また、厳密な空中像を算出せずに近似空中像を算出する理由は、近似空中像を算出する時間が厳密な空中像を算出する時間よりも圧倒的に少なく、マスクパターンのデータを短時間で求めることが可能となるからである。
S210(第3のステップ)では、S208で算出された第2の近似空中像からS206で算出された第1の近似空中像を差し引いた第3の近似空中像(第3の近似空中像分布)を算出する。このように、第3の近似空中像は、(第2の近似空中像)−(第1の近似空中像)であって、一般的に、実部と虚部とを含む複素数で表される。
S212(第4のステップ)では、第3の近似空中像における主要部と非主要部とを決定する。具体的には、まず、第3の近似空中像の実部における絶対値の最大値と第3の近似空中像の虚部における絶対値の最大値とを比較する。そして、第3の近似空中像の実部と虚部のうち、絶対値の最大値が大きい方(例えば、実部)を主要部、他方(例えば、虚部)を非主要部として決定する。本実施形態では、後述するステップにおいて、第3の近似空中像の主要部と非主要部とを区別して扱い、補助パターンを配置(挿入)する位置を決定する。なお、S212において、第3の近似空中像に対して位置に関する2階微分を施して2階微分マップを算出し、後述するステップにおいて、かかる2階微分マップに基づいて、補助パターンを配置する位置を決定してもよい。第3の近似空中像に対して位置に関する2階微分を施すことでコントラストが向上するため、補助パターンを配置する位置の決定が容易になる。
従来技術では、単一のフォーカス(例えば、ベストフォーカス像面やデフォーカス像面)での近似空中像に基づいて、マスクパターンを決定している。具体的には、目標パターンの位置に対応する物体面での位置に主パターンを配置する。そして、特定の像面位置1箇所における近似空中像において、目標パターンの位置における近似空中像の値と同じ符号となる位置に対応する物体面での位置に、補助パターンを配置してマスクパターンを決定している。但し、ハーフトーンマスクの場合には、単一のフォーカスでの近似空中像において、目標パターンの位置における近似空中像の値と同じ符号となる位置が現れず、補助パターンを配置する位置を求めることができないことがある。
一方、本実施形態では、2つのフォーカス位置に対応する2つの近似空中像の差分、即ち、第3の近似空中像から、補助パターンを配置する位置を決定する。上述したように、第3の近似空中像は、一般的に、実部と虚部とを含む複素数で表される。そこで、本実施形態では、第3の近似空中像の実部と虚部とのうち、一方を主要部、他方を非主要部として決定し、後述するように、主要部と非主要部とを区別して扱いながらマスクパターンを決定する。これにより、第1又は第2の近似空中像において目標パターンの位置における光近似空中像の値と同じ符号となる位置が現れない場合にも、第3の近似空中像において目標パターンの位置における近似空中像の値と同じ符号となる位置を特定することが可能となる。従って、本実施形態では、ハーフトーンマスクの場合にも、補助パターンを配置する位置を求めることができる。
S214(第5のステップ)では、第3の近似空中像(における主要部)に基づいて、マスクの仮パターンを決定する(即ち、マスクのパターンを仮決定する)。ここでは、主要部における目標パターンの位置に対応する物体面での位置に主パターンを配置する。そして、第1の近似空中像分布又は第2の近似空中像分布における目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と同じ符号となる主要部における位置に対応する物体面での位置に仮補助パターンを配置してマスクの仮パターンを決定する。なお、仮補助パターンは、主パターンと同じ透過率を有するものとする。
S216(第6のステップ)では、第3の近似空中像(における非主要部)に基づいて、S214で決定されたマスクの仮パターンからマスクのパターンを決定する。ここでは、マスクの仮パターンにおける仮補助パターンのうち、非主要部における目標パターンの位置での近似空中像の値と異なる符号で、且つ、絶対値が閾値以上となる位置に対応する物体面での位置に配置された仮補助パターンを調整して実補助パターンとする。また、調整していない仮補助パターンは、実補助パターンとなる。なお、仮補助パターンの調整とは、例えば、仮補助パターンの透過率を主パターンの透過率よりも小さくすることや仮補助パターンの透過率をゼロにする(即ち、仮補助パターンを除去する)ことなどを含む。そして、主パターンと、実補助パターンとを含むパターンをマスクパターンとして決定する。この際、マスクパターンからの算出される像と目標パターンとの差分が許容範囲内になるように、主パターンを変形してもよい。また、実補助パターンの大きさをパターンが解像しないように変更してもよい。
S218(第6のステップ)では、S216で決定されたマスクパターンのデータ(即ち、マスクデータ404)を生成する。
以下、実施例1及び実施例2において、マスクデータ生成プログラムを実行して生成されるマスクデータ(マスクパターン)について具体的に説明する。
<実施例1>
実施例1では、基板に塗布されるレジストをポジレジストとし、光強度が所定の値以上の箇所でパターンが形成されるものとする。露光装置として、投影光学系のNAが1.20、露光光の波長λが193nmであり、屈折率1.44の水を液浸液として用いる液浸露光装置を考える。なお、投影光学系は無収差とする。また、マスクはハーフトーンマスク(ハーフトーン位相シフトマスク)とし、パターンと背景との位相差はπ(180度)、パターンの透過率は100%、背景の透過率は6%とする。
目標パターンは、図3(b)に示すように、90nmの径を有するホールが2つ配列されたパターンとする。2つのホールそれぞれの中心位置(x、y)を(−90、0)、(90、0)とする。図3(b)に示す目標パターンのハーフピッチは、90nm、即ち、0.56λ/NAであり、ハーフトーンマスクでは微細なピッチとなっている。また、有効光源は、図3(a)に示すように、円偏光の4重極照明(白色部が光を透過する部分)とする。
第1の近似空中像を算出する際の基準像面のデフォーカス量はゼロ、第2の近似空中像を算出する際の基準像面からデフォーカスした面のデフォーカス量は75nmとする。なお、デフォーカス量は、第2の近似空中像における目標パターン(主パターンの像)の位置での近似空中像の値の符号が、第1の近似空中像における目標パターン(主パターンの像)の位置での近似空中像の値の符号と同じになるように設定するとよい。
実施例1では、図3(c)に示すように、図3(b)に示す目標パターンの形状に相似な形状を有する2つのホール(主パターン)を含むパターンを初期マスクパターンとして決定する。図3(c)では、投影光学系の倍率を考慮して像面上の寸法に換算して初期マスクパターンを示している。以下では、マスクパターンの寸法は、像面上の寸法に換算して示すものとする。上述したように、2つのホール(矩形の灰色部)で構成されるパターンの透過率は100%、背景(白色部)の透過率は6%、パターンと背景との位相差はπである。
図3(c)に示す初期マスクパターンを物体面に配置したときに基準像面に形成される第1の近似空中像分布を算出すると、図4(a)に示すような分布が算出される。図4(a)は、第1の近似空中像の実部を示す図であって、図3(c)に示す初期マスクパターンとの相対的な位置関係を明確にするために、図3(c)に示す初期マスクパターンを重ねて示している。なお、第1の近似空中像の虚部はゼロとなる。図4(a)に示す第1の近似空中像分布の実部における近似空中像の値を正負の符号で色分けした結果を図4(b)に示す。図4(b)を参照するに、目標パターン(図3(c)に示す初期マスクパターンの像に相当)の位置での近似空中像の値の符号が負であることがわかる。従来技術では、図4(a)に示す第1の近似空中像分布において、目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と同じ符号、即ち、負となる位置に補助パターンを配置することになる。しかしながら、図4(a)に示す第1の近似空中像分布においては、目標パターンの位置から離れた領域に、近似空中像の値の符号が負となる位置がなく、補助パターンを配置する位置を求められないことがわかる。
また、図3(c)に示す初期マスクパターンを物体面に配置したときに基準像面からデフォーカスした面に形成される第2の近似空中像分布を算出すると、図5(a)及び図5(c)に示すような分布が算出される。図5(a)は、第2の近似空中像の実部を示す図であり、図5(c)は、第2の近似空中像の虚部を示す図である。図5(a)及び図5(c)には、図3(c)に示す初期マスクパターンを重ねて示している。また、図5(a)に示す第2の近似空中像分布の実部における近似空中像の値を正負の符号で色分けした結果を図5(b)に示し、図5(c)に示す第2の近似空中像分布の虚部における近似空中像の値を正負の符号で色分けした結果を図5(d)に示す。図5(b)を参照するに、第2の近似空中像の実部においては、目標パターンの位置から離れた領域に、目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と同じ符号となる位置がなく、補助パターンを配置する位置を求められない。なお、目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と異なる符号で、且つ、絶対値が小さい位置に補助パターンを配置することも考えられる。但し、この場合、結像性能を改善させることはできるが、焦点深度の拡大の効果が小さい。これは、第1の近似空中像においても同様である。従って、第1の近似空中像と第2の近似空中像とを足し合わせた近似空中像から補助パターンを配置する位置を求めても大きな効果を得ることができない。
第2の近似空中像から第1の近似空中像を差し引いた第3の近似空中像を算出すると、図6(a)に示すような第3の近似空中像が算出される。図6(a)は、第3の近似空中像の実部を示す図であって、図3(c)に示す初期マスクパターンを重ねて示している。なお、第3の近似空中像の虚部は、第1の近似空中像の虚部がゼロであるため、図5(c)に示す第2の近似空中像の虚部と等しい。図6(a)に示す第3の近似空中像分布の実部における近似空中像の値を正負の符号で色分けした結果を図6(b)に示す。図6(b)を参照するに、目標パターンの位置から離れた領域に、第1の近似空中像分布における目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と同じ符号、即ち、負となる位置が存在し、補助パターンを配置する位置の候補があることがわかる。また、目標パターンの位置の近傍での近似空中像の値の符号は正であるため、補助パターンを配置する位置の候補から外れていることがわかる。
図6(a)と図5(c)とを比較するに、第3の近似空中像分布において、実部の方が虚部よりも絶対値の最大値が大きいため、第3の近似空中像分布の実部を主要部として、第3の近似空中像分布の虚部を非主要部として決定する。
ここで、図6(a)に示す第3の近似空中像の実部に対して位置に関する2階微分を施して2階微分マップを算出すると、図7(a)に示すマップが算出される。図7(a)に示す2階微分マップは、図6(a)に示す第3の近似空中像よりもコントラストが向上しているため、図7(a)に示す2階微分マップを用いることで、補助パターンを配置する位置を容易に求めることが可能となる。2階微分を施した近似空中像の主要部と非主要部は、2階微分を施す前の近似空中像と同一であり、実部が主要部、虚部が非主要部となる。なお、2階微分を施した近似空中像に対して、主要部と非主要部を新たに決定してもよい。図7(a)に示す2階微分マップの主要部と非主要部は、実部を主要部、虚部を非主要部とする。また、図7(a)に示す2階微分マップにおける2階微分値を正負の符号で色分けした結果を図7(b)に示す。図7(b)において、符号が正となる位置は谷の位置を示し、符号が負となる位置は山の位置を示す。
主パターンと等しい透過率及び位相を有する補助パターンは、投影光学系の物体面において、以下の条件(1)、(2)及び(3)の全てを満たす位置に配置される。
条件(1)
第3の近似空中像の主要部の値が、第1の近似空中像(又は第2の近似空中像)の主要部における目標パターン(主パターン)の位置での近似空中像の値の符号と同じ符号である。
条件(2)
第1の近似空中像(又は第2の近似空中像)の主要部における目標パターンの位置での近似空中像の値の符号が正であり、且つ、2階微分マップの主要部における2階微分値が負(山)となる。
或いは
第1の近似空中像(又は第2の近似空中像)の主要部における目標パターンの位置での近似空中像の値の符号が負であり、且つ、2階微分マップの主要部における2階微分値が正(谷)となる。
条件(3)
2階微分マップの主要部における2階微分値の絶対値が閾値以上となる。
例えば、第1の近似空中像における目標パターンの位置での近似空中像の値が正である場合、2階微分マップにおける2階微分値の符号が負(山)で、且つ、絶対値が閾値以上となる位置が、補助パターン(仮補助パターン)を配置する位置となる。実施例1では、第1の近似空中像における目標パターンの位置での近似空中像の値が負であるため、図7(a)に示す2階微分マップにおける2階微分値が正(谷)で、且つ、絶対値が閾値以上となる位置が、補助パターンを配置する位置となる。なお、補助パターンの透過率及び位相は、主パターンの透過率及び位相と同じであるものとする。図7(c)は、図7(a)に示す2階微分マップにおいて、第3の近似空中像における近似空中像の値の符号が負となる位置に対応する位置を抽出した結果を示す図である。抽出の方法は、第3の近似空中像における近似空中像の値の符号が正となる位置に対応する位置をゼロに置換する方法をとった。従って、図7(c)において、2階微分値の符号が正(谷)となる位置は、第3の近似空中像の主要部(実部)において近似空中像の値の符号が負で、且つ、極小値(谷)となる位置に相当する。実施例1では、図7(d)に示すように、第3の近似空中像の実部において近似空中像の負値がC0以下で、且つ、図7(c)において2階微分の正値(谷)がC1以上である位置に対応する物体面での位置を、補助パターンを配置する位置とする。
図7(d)に示す補助パターンを配置する位置に基づいてマスクデータを生成してもよいが、実施例1では、第3の近似空中像の非主要部である虚部を用いて補助パターンを調整する。補助パターンのうち、第3の近似空中像(又は2階微分を施した2階微分マップ)の非主要部における目標パターンの位置での近似空中像の値と異なる符号で、且つ、絶対値が閾値以上の位置に対応する物体面における位置に配置される補助パターンを除去する。換言すれば、かかる位置に配置される補助パターンの透過率及び位相の少なくとも一方を主パターンの透過率及び位相と異ならせる。また、補助パターンの除去とは、ここでは、補助パターンの透過率及び位相を背景の透過率及び位相と同じにすることを意味する。図7(b)に示す補助パターンのうち、第3の近似空中像の虚部(図5(c)参照)において近似空中像の値の絶対値がC2以上となる位置に配置される補助パターンを除去した結果を図8(a)に示す。なお、図7(b)に示す補助パターンのうち、第3の近似空中像の虚部(図5(c)参照)において目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と異なる符号で、且つ、絶対値が閾値以上の位置に配置される補助パターンを除去してもよい。
補助パターンを配置する位置の分布を所定の解像度まで落とし、かかる分布を表現するグリッドを大きくし、一定値以上の長さを有する矩形グリッドの集合体として、補助パターンを配置する位置を示してもよい。図8(a)に示す分布の解像度を落とし、グリッドを大きくすることで、補助パターン(を配置する位置)を一定値以上の長さを有する矩形グリッドの集合体で表した結果を図8(b)に示す。また、図8(a)に示す分布の解像度を更に落とし、補助パターンを1つの矩形で表した結果を図8(c)に示す。
なお、第3の近似空中像の虚部において近似空中像の値の絶対値が大きい位置については、補助パターンを除去するのではなく、補助パターンの透過率をゼロとしてもよい。図8(d)は、第3の近似空中像の虚部において近似空中像の値の絶対値がC2以上となる位置の補助パターンの透過率をゼロとした(即ち、遮光パターンとした)結果を示す図である。図8(d)では、遮光パターンの位置を黒色で示し、補助パターンの位置を灰色で示している。また、遮光パターンを配置する位置は、以下の条件(A)を満たす位置であってもよい。
条件(A)
第3の近似空中像の非主要部(虚部)において近似空中像の値の絶対値がC2以上となる位置で、第1の近似空中像(又は第2の近似空中像)における目標パターン(主パターン)の位置での近似空中像の値と異なる符号又は同じ符号となる。
ここで、図3(c)に示す初期マスクパターンを主パターンとし、互いに異なる補助パターンが配置された第1のマスクパターンと第2のマスクパターンとを決定する。第1のマスクパターンは、図7(b)に示す補助パターンのうち、第3の近似空中像の虚部(図5(c)参照)において近似空中像の値の絶対値がC2以上となる位置に配置される補助パターンを除去した場合である。換言すれば、第1のマスクパターンは、図3(c)に示す初期マスクパターンを主パターンとして有し、図8(b)に示す補助パターンを有するマスクパターンである。第2のマスクパターンは、図7(b)に示す補助パターンのうち、第3の近似空中像の虚部(図5(c)参照)において近似空中像の値の絶対値がC2以上となる位置に配置される補助パターンを遮光パターンにした場合である。換言すれば、第2のマスクパターンは、図3(c)に示す初期マスクパターンを主パターンとして有し、図8(d)に示す補助パターンを有するマスクパターンである。第1のマスクパターンは、透過補助パターンのみを有し、第2のマスクパターンは、透過補助パターンと遮光補助パターンの両方を有する。なお、第1のマスクパターン及び第2のマスクパターンの名称は、第1の近似空中像及び第2の近似空中像に対応した意味を持つものではない。
第1のマスクパターン及び第2のマスクパターンのそれぞれの結像性能について説明する。図9(a)は、ベストフォーカス位置での第1のマスクパターンの2次元像を示す図であり、図9(b)は、ベストフォーカス位置から0.12μmだけデフォーカスさせた位置での第1のマスクパターンの2次元像を示す図である。また、図9(c)は、ベストフォーカス位置での第2のマスクパターンの2次元像を示す図であり、図9(d)は、ベストフォーカス位置から0.12μmだけデフォーカスさせた位置での第2のマスクパターンの2次元像を示す図である。なお、スライスレベルは、ホールの横方向の幅の長さが90nmとなるスライスレベルと、その±5%のスライスレベルとしている。図9(a)乃至図9(d)を参照するに、補助パターンは解像されておらず、2次元像の歪みが小さいことがわかる。
第1のマスクパターン及び第2のマスクパターンのそれぞれの結像性能が補助パターンの配置により向上していることを説明する。結像性能は、ホール径(CD)及びNILSで評価するものとする。CDによる評価では、デフォーカス量の変動に対するホールの横方向及び縦方向の幅の変化を評価する。NILSは、2次元像の指定した位置での光強度の勾配に、ホールの幅の値を乗じたものである。2次元像の指定した位置での光強度の勾配は、ログスロープと呼ばれることがある。CDやNILSは、複数のデフォーカス量において、主パターンを有するマスクパターン(のデータ)に基づいて算出される。なお、結像性能を評価する指標は、CDやNILSに限定されるものではない。
図10(a)は、第1のマスクパターン及び第2のマスクパターンのそれぞれのCDによる評価と、比較例としての主パターンのみを有する(即ち、補助パターンを有さない)マスクパターンのCDによる評価とを示す図である。図10(a)を参照するに、第1のマスクパターン及び第2のマスクパターンは、主パターンのみを有するマスクパターンよりもデフォーカス量の変動に対してホールの幅の変化が小さく、焦点深度が拡大し、結像性能が向上していることがわかる。また、図10(b)は、第1のマスクパターン及び第2のマスクパターンのそれぞれのNILSによる評価と、比較例としての主パターンのみを有する(即ち、補助パターンを有さない)マスクパターンのNILSによる評価とを示す図である。図10(b)を参照するに、第1のマスクパターン及び第2のマスクパターンは、主パターンのみを有するマスクパターンよりもデフォーカス量の変動に対してNILSの変化が小さく、結像性能が向上していることがわかる。また、第2のマスクパターンは、第1のマスクパターンよりも高いNILSを有していることがわかる。
第1のマスクパターンにおいて主パターンを変形させた第3のマスクパターンについて説明する。ここでは、主パターンは、第1の近似空中像の実部を用いて変形する。第1の近似空中像の実部における目標パターンの境界での近似空中像の値を閾値とし、閾値以上又は閾値未満の部分を主パターンとする。なお、第1の近似空中像(又は第2の近似空中像)の実部における目標パターンの位置での近似空中像の値が背景での近似空中像の値よりも大きい場合には、閾値以上の部分を主パターンとする。一方、第1の近似空中像の実部における目標パターンの位置での近似空中像の値が背景での近似空中像の値よりも小さい場合には、閾値未満の部分を主パターンとする。目標パターンの境界での近似空中像の値とは、目標パターンの中心を通る縦方向又は横方向の径における近似空中像の値である。かかる近似空中像の値の等高線を、投影光学系の倍率を考慮した上で原版上の主パターンの境界線にする。換言すれば、目標パターンの中心を通る縦方向又は横方向の径における近似空中像の断面を主パターンとする。
実施例1では、図11(a)に示すように、第1の近似空中像(実部)の縦方向の長さが目標パターンの寸法と一致する値を閾値とした。また、第1の近似空中像(実部)における目標パターンの位置での近似空中像の値が背景での近似空中像の値よりも小さいため、閾値未満の部分を主パターンとした。これにより、主パターンは、横長に変形されることがわかる。なお、上述したように、変形した主パターンについても形状を表現するグリッドを大きくして一定値以上の大きさを有する矩形グリッドの集合体にする。このようにして変形された主パターンと、図8(b)に示す補助パターンとを有する第3のマスクパターンを図11(b)に示す。なお、主パターン及び補助パターンは、透過パターンである。
第3のマスクパターンの結像性能について説明する。図11(c)は、ベストフォーカス位置での第3のマスクパターンの2次元像を示す図であり、図11(d)は、ベストフォーカス位置から0.12μmだけデフォーカスさせた位置での第3のマスクパターンの2次元像を示す図である。なお、スライスレベルは、ホールの横方向の幅の長さが90nmとなるスライスレベルと、その±5%のスライスレベルとしている。図11(c)及び図11(d)を参照するに、補助パターンは解像されておらず、2次元像の歪みが小さいことがわかる。
図12(a)は、第3のマスクパターンのCDによる評価と、比較例としての第1のマスクパターンのCDによる評価とを示す図である。図12(a)を参照するに、第3のマスクパターンは、ベストフォーカス位置(デフォーカス量がゼロの位置)において、第1のマスクパターンよりも縦長の楕円形状の歪みが小さくなっていることがわかる。また、第3のマスクパターンは、デフォーカス量の変動に対するCDの変化が小さく、結像性能が向上していることがわかる。また、図12(b)は、第3のマスクパターンのNILSによる評価と、比較例としての第1のマスクパターンのNILSによる評価とを示す図である。図12(b)を参照するに、第3のマスクパターンは、ベストフォーカス位置での値が第1のマスクパターンよりも小さくなっているが、縦方向と横方向とでほぼ等しい値を有する。また、第3のマスクパターンは、デフォーカス量の変動に対するNILSの変化が小さく、例えば、ベストフォーカス位置から0.12μmだけデフォーカスした位置では、第1のマスクパターンよりも高い値を有している。このように、第3のマスクパターンは、第1のマスクパターンよりも焦点深度が拡大していることがわかる。
<実施例2>
実施例2では、基板に塗布されるレジストをポジレジストとし、光強度が所定の値以上の箇所でパターンが形成されるものとする。露光装置として、投影光学系のNAが1.35、露光光の波長λが193nmであり、屈折率1.44の水を液浸液として用いる液浸露光装置を考える。なお、投影光学系は無収差とし、マスクを照明する光(露光光)は無偏光とする。また、マスクはハーフトーンマスク(ハーフトーン位相シフトマスク)とし、パターンと背景との位相差はπ(180度)、パターンの透過率は100%、背景の透過率は6%とする。
目標パターンは、図13(b)に示すように、65nmの径を有するホールが複数配列されたパターンとする。また、有効光源は、図13(a)に示すように、4重極照明(白色部が光を透過する部分)とする。
第1の近似空中像を算出する際の基準像面のデフォーカス量はゼロ、第2の近似空中像を算出する際の基準像面からデフォーカスした面のデフォーカス量は100nmとする。
図13(b)に示す目標パターンの形状に相似な形状を有する初期マスクパターンを物体面に配置したときに基準像面に形成される第1の近似空中像分布を算出すると、図14(a)に示すような分布が算出される。図14(a)は、第1の近似空中像の実部を示す図であって、初期マスクパターンを重ねて示している。図14(a)を参照するに、第1の近似空中像の実部においては、目標パターンの位置から離れた領域に、目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と同じ符号となる位置がないことがわかる。
また、図13(b)に示す目標パターンの形状に相似な形状を有する初期マスクパターンを物体面に配置したときに基準像面からデフォーカスした面に形成される第2の近似空中像分布を算出すると、図14(b)に示すような分布が算出される。図14(b)は、第2の近似空中像の実部を示す図であって、初期マスクパターンを重ねて示している。図14(b)を参照するに、第2の近似空中像の実部においては、目標パターンの位置から離れた領域に、目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と同じ符号となる位置がないことがわかる。
第2の近似空中像から第1の近似空中像を差し引いた第3の近似空中像を算出すると、図15(a)に示すような第3の近似空中像が算出される。図15(a)は、第3の近似空中像の実部を示す図であって、初期マスクパターンを重ねて示している。図15(a)を参照するに、目標パターンの位置から離れた領域に、第1の近似空中像分布における目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と同じ符号となる位置(灰色で示す位置)が存在し、補助パターンを配置する位置の候補があることがわかる。
図15(a)に示す第3の近似空中像分布の実部に対して位置に関する2階微分を施して近似空中像マップを算出し、更に、2階微分を施す前において近似空中像の値の符号が負(C21未満)となる位置を抽出した結果を図15(b)に示す。図15(b)において、符号が正となる位置は、2階微分を施す前の近似空中像の値の符号が負で、且つ、谷の位置を示す。図15(b)において、近似空中像の値の符号が正となる位置から、第3の近似空中像の虚部(非主要部)における近似空中像の値の絶対値がC22以上となる位置を除去し、近似空中像の値がC21以上となる位置を抽出した結果を図15(c)に示す。なお、第3の近似空中像の虚部において、目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と異なる符号で、且つ、絶対値が閾値以上となる位置を除去してもよい。実施例2では、マスクパターンとして、図15(c)に示すように、主パターンと、補助パターンとを含む第4のマスクパターンを決定する。
図16(a)は、主パターンのみを有する(即ち、補助パターンを有さない)マスクパターンの2次元像を示す図であり、図16(b)は、第4のマスクパターンの2次元像を示す図である。なお、スライスレベルは、中心に位置する孤立したホールの横方向の幅の長さが65nmとなるスライスレベルと、その±5%のスライスレベルとしている。図16(a)に示すように、主パターンのみを有するマスクパターンの場合には、中心に位置する孤立したホールの光強度の値が小さく、主パターンからの光と背景からの光との干渉で形成されるサブピークに埋もれてしまう。一方、第4のマスクパターンの場合には、図16(b)に示すように、中央に位置する孤立したホールの光強度の値が大きく、サブピークにも埋もれることなく、解像している。従って、第4のマスクパターンは高い結像性能を有していることがわかる。
このように、本実施形態によれば、原版としてハーフトーンマスクを用いる場合であっても、補助パターンを配置する位置を求めることが可能であり、優れた結像性能を実現するマスクパターン(のデータ)を生成することができる。
以下、図17を参照して、上述したマスクデータ生成プログラムを実行して生成されたマスクデータに基づいて作成されたマスクを用いた露光装置100について説明する。
露光装置100は、投影光学系140とウエハ150との間に供給される液体LWを介して、マスク130のパターンをウエハ150に露光する液浸露光装置である。露光装置100は、本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式を適用するが、ステップ・アンド・リピート方式やその他の露光方式も適用することができる。
露光装置100は、図17に示すように、光源110と、照明光学系120と、マスク130を載置するマスクステージ135と、投影光学系140と、ウエハ150を載置するウエハステージ155と、液体供給回収部160と、主制御システム170とを備える。なお、光源110及び照明光学系120は、転写用の回路パターンが形成されたマスク130を照明する照明装置を構成する。
光源110は、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約193nmのArFエキシマレーザーなどのエキシマレーザーを使用する。但し、光源110の種類及び個数は限定されず、例えば、波長約157nmのFレーザーを光源110として使用することもできる。
照明光学系120は、光源110からの光を用いてマスク130を照明する光学系である。照明光学系120は、従来の照明モードだけではなく、図3(a)や図13(a)に示すような変形照明など様々な照明モードを実現することができる。照明光学系120は、本実施形態では、ビーム整形光学系121と、集光光学系122と、偏光制御部123と、オプティカルインテグレーター124と、開口絞り125とを含む。更に、照明光学系120は、集光レンズ126と、折り曲げミラー127と、マスキングブレード128と、結像レンズ129とを含む。
ビーム整形光学系121は、例えば、複数のシリンドリカルレンズを含むビームエクスパンダ等を使用する。ビーム整形光学系121は、光源110からの平行光の断面形状の縦横比率を所定の値に変換する(例えば、断面形状を長方形から正方形にする)。ビーム整形光学系121は、本実施形態では、光源110からの光を、オプティカルインテグレーター124を照明するために必要な大きさ及び発散角を有する光に整形する。
集光光学系122は、複数の光学素子を含み、ビーム整形光学系121で整形された光をオプティカルインテグレーター124に効率よく導光する。集光光学系122は、例えば、ズームレンズシステムを含み、オプティカルインテグレーター124に入射する光の形状及び角度の分配を調整する。
偏光制御部123は、例えば、偏光素子を含み、投影光学系140の瞳面142と略共役な位置に配置される。偏光制御部123は、投影光学系140の瞳面142に形成される有効光源の所定領域の偏光状態を制御する。
オプティカルインテグレーター124は、マスク130を照明する照明光を均一化し、入射光の角度分布を位置分布に変換して射出する機能を有する。オプティカルインテグレーター124は、例えば、入射面と射出面とがフーリエ変換の関係に維持されたハエの目レンズを使用する。なお、ハエの目レンズは、複数のロッドレンズ(即ち、微小レンズ素子)を組み合わせることによって構成される。但し、オプティカルインテグレーター124は、ハエの目レンズに限定されず、光学ロッド、回折格子、各組が直交するように配置されたシリンドリカルレンズアレイ板などを使用してもよい。
開口絞り125は、オプティカルインテグレーター124の射出面の直後の位置であって、投影光学系140の瞳面142に形成される有効光源と略共役な位置に配置される。開口絞り125の開口形状は、投影光学系140の瞳面142に形成される有効光源の光強度分布(即ち、有効光源形状)に相当する。換言すれば、開口絞り125は、有効光源の光強度分布を制御する。開口絞り125は、照明モードに応じて切り替え可能に構成される。なお、開口絞りを使用せずに、あるいは、併用して、オプティカルインテグレーター124よりも光源側に回折光学素子(CGH)やプリズムを配置して有効光源の形状を調整してもよい。
集光レンズ126は、オプティカルインテグレーター124の射出面近傍に形成される2次光源から射出して開口絞り125を通過した光を集光し、折り曲げミラー127を介して、マスキングブレード128を均一に照明する。
マスキングブレード128は、マスク130と略共役な位置に配置され、複数の可動遮光板で構成される。マスキングブレード128は、投影光学系140の有効面積に対応する略矩形形状の開口を形成する。マスキングブレード128を通過した光は、マスク130を照明する照明光として使用される。
結像レンズ129は、マスキングブレード128の開口を通過した光をマスク130に結像させる。
マスク130は、上述した情報処理装置1によって生成されたマスクデータに基づいて製作され、転写すべき回路パターン(主パターン)と補助パターンとを有する。マスク130は、マスクステージ135に支持及び駆動される。マスク130から発せられた回折光は、投影光学系140を介して、ウエハ150に投影される。マスク130とウエハ150とは、光学的に共役の関係に配置される。露光装置100はステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、マスク130とウエハ150とを同期走査することによって、マスク130の転写すべき回路パターンをウエハ150に転写する。なお、露光装置100がステップ・アンド・リピート方式の露光装置であれば、マスク130とウエハ150とを静止させた状態で露光する。
マスクステージ135は、マスクチャックを介してマスク130を支持し、図示しない駆動機構に接続されている。図示しない駆動機構は、例えば、リニアモーターなどで構成され、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向及び各軸の回転方向にマスクステージ135を駆動する。なお、マスク130又はウエハ150の面内で走査方向をY軸、それに垂直な方向をX軸、マスク130又はウエハ150の面に垂直な方向をZ軸とする。
投影光学系140は、マスク130の回路パターンをウエハ150に投影する光学系である。投影光学系140は、屈折系、反射屈折系、或いは、反射系を使用することができる。投影光学系140の最終レンズ(最終面)には、液体供給回収部160から供給される液体LWによる影響を低減(保護)するためのコーティングが施されている。
ウエハ150は、マスク130の回路パターンが投影(転写)される基板である。但し、ウエハ150は、ガラスプレートやその他の基板に置換することもできる。ウエハ150には、レジストが塗布されている。
ウエハステージ155は、ウエハ150を支持し、マスクステージ135と同様に、リニアモーターを利用して、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向及び各軸の回転方向にウエハ150を移動させる。
液体供給回収部160は、投影光学系140の最終レンズ(最終面)とウエハ150との間の空間に液体LWを供給する機能を有する。また、液体供給回収部160は、投影光学系140の最終レンズとウエハ150との間の空間に供給された液体LWを回収する機能を有する。液体LWには、露光光に対して高い透過率を有し、投影光学系140(の最終レンズ)に汚れを付着させず、レジストプロセスとのマッチングがよい物質を選択する。
主制御システム170は、CPUやメモリを有し、露光装置100の動作を制御する。例えば、主制御システム170は、マスクステージ135、ウエハステージ155及び液体供給回収部160と電気的に接続し、マスクステージ135とウエハステージ155との同期走査を制御する。また、主制御システム170は、露光時のウエハステージ155の走査方向及び速度などに基づいて、液体LWの供給と回収、或いは、停止の切り替えを制御する。
露光において、光源110から発せられた光束は、照明光学系120によりマスク130を照明する。マスク130を通過して回路パターンを反映する光束は、投影光学系140により、液体LWを介してウエハ150に結像される。露光装置100が使用するマスク130は、上述したように、優れた結像性能を実現し、微細なパターンを精度よく形成することが可能である。従って、露光装置100は、高いスループットで経済性よく高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。かかるデバイスは、露光装置100を用いてフォトレジスト(感光剤)が塗布された基板(ウエハ、ガラスプレート等)を露光する工程と、露光された基板を現像する工程と、その他の周知の工程と、を経ることによって製造される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

Claims (10)

  1. 光源からの光を用いて原版を照明する照明光学系と、前記原版のパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置に用いられる原版のパターンのデータをコンピュータによって生成する生成方法であって、
    前記基板に形成すべき目標パターンに相当するパターンを前記投影光学系の物体面に配置したときに前記投影光学系の像面に形成される光強度分布を評価する分布として、実部と虚部とを含む複素数で表される第1の近似空中像分布を算出する第1のステップと、
    前記目標パターンに相当するパターンを前記投影光学系の物体面に配置したときに前記投影光学系の像面からデフォーカスした面に形成される光強度分布を評価する分布として、実部と虚部とを含む複素数で表される第2の近似空中像分布を算出する第2のステップと、
    前記第2のステップで算出された前記第2の近似空中像分布から前記第1のステップで算出された前記第1の近似空中像分布を差し引いた第3の近似空中像分布を算出する第3のステップと、
    前記第3の近似空中像分布の実部における絶対値の最大値と前記第3の近似空中像分布の虚部における絶対値の最大値とを比較して、前記第3の近似空中像分布の実部と虚部のうち、絶対値の最大値が大きい方を主要部、他方を非主要部として決定する第4のステップと、
    前記主要部における前記目標パターンの位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に主パターンを配置し、前記第1の近似空中像分布又は前記第2の近似空中像分布における前記目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と同じ符号となる前記主要部における位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に前記主パターンと同じ透過率及び位相を有する仮補助パターンを配置した仮パターンを決定する第5のステップと、
    前記仮補助パターンのうち、前記非主要部における前記目標パターンの位置での近似空中像の絶対値が閾値未満となる位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に配置された仮補助パターンを実補助パターンとし、前記仮補助パターンのうち、前記非主要部における前記目標パターンの位置での近似空中像の絶対値が閾値以上となる位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に配置された仮補助パターンの透過率及び位相の少なくとも一方を前記主パターンの透過率及び位相と異ならせて実補助パターンとし、前記実補助パターンと、前記主パターンとを含むパターンのデータを、前記原版のパターンのデータとして生成する第6のステップと、
    を有することを特徴とする生成方法。
  2. 前記第6のステップでは、前記仮補助パターンのうち、前記非主要部における前記目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と異なる符号で、且つ、絶対値が閾値以上となる位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に配置された仮補助パターンの透過率を前記主パターンの透過率よりも小さくすることを特徴とする請求項1に記載の生成方法。
  3. 前記第6のステップでは、前記仮補助パターンのうち、前記非主要部における前記目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と異なる符号で、且つ、絶対値が閾値以上となる位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に配置された仮補助パターンの透過率をゼロにすることを特徴とする請求項2に記載の生成方法。
  4. 前記第4のステップでは、前記第3の近似空中像分布に対して位置に関する2階微分を施し、
    前記第5のステップでは、前記第3の近似空中像分布に対して位置に関する2階微分を施した結果に基づいて、前記仮パターンを決定することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の生成方法。
  5. 前記第6のステップでは、前記原版のパターンのデータからの算出される像と前記目標パターンとの差分が許容範囲内になるように変形された前記主パターンと、前記実補助パターンとを含むデータを、前記原版のパターンのデータとして生成することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の生成方法。
  6. 前記第1の近似空中像分布の実部における絶対値の最大値と前記第1の近似空中像分布の虚部における絶対値の最大値とを比較して、前記第1の近似空中像分布の実部と虚部のうち、絶対値の最大値が大きい方を主要部とし、
    前記第2の近似空中像分布の実部における絶対値の最大値と前記第2の近似空中像分布の虚部における絶対値の最大値とを比較して、前記第2の近似空中像分布の実部と虚部のうち、絶対値の最大値が大きい方を主要部とし、
    前記第1の近似空中像の主要部又は前記第2の近似空中像の主要部において、前記目標パターンの中心位置の縦方向又は横方向の径における近似空中像の絶対値の等高線を、前記主パターンの境界線として定めることを特徴とする請求項5に記載の生成方法。
  7. 請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の生成方法で生成されたデータに基づいて原版を作成することを特徴とする原版の作成方法。
  8. 請求項7に記載の原版の作成方法で作成された原版を照明するステップと、
    投影光学系を介して前記原版のパターンの像を基板に投影するステップと、
    を有することを特徴とする露光方法。
  9. 請求項8に記載の露光方法を用いて基板を露光するステップと、
    露光された前記基板を現像するステップと、
    を有することを特徴とするデバイスの製造方法。
  10. 光源からの光を用いて原版を照明する照明光学系と、前記原版のパターンを基板に投影する投影光学系とを備える露光装置に用いられる原版のパターンのデータを生成する生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記基板に形成すべき目標パターンに相当するパターンを前記投影光学系の物体面に配置したときに前記投影光学系の像面に形成される光強度分布を評価する分布として、実部と虚部とを含む複素数で表される第1の近似空中像分布を算出する第1のステップと、
    前記目標パターンに相当するパターンを前記投影光学系の物体面に配置したときに前記投影光学系の像面からデフォーカスした面に形成される光強度分布を評価する分布として、実部と虚部とを含む複素数で表される第2の近似空中像分布を算出する第2のステップと、
    前記第2のステップで算出された前記第2の近似空中像分布から前記第1のステップで算出された前記第1の近似空中像分布を差し引いた第3の近似空中像分布を算出する第3のステップと、
    前記第3の近似空中像分布の実部における絶対値の最大値と前記第3の近似空中像分布の虚部における絶対値の最大値とを比較して、前記第3の近似空中像分布の実部と虚部のうち、絶対値の最大値が大きい方を主要部、他方を非主要部として決定する第4のステップと、
    前記主要部における前記目標パターンの位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に主パターンを配置し、前記第1の近似空中像分布又は前記第2の近似空中像分布における前記目標パターンの位置での近似空中像の値の符号と同じ符号となる前記主要部における位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に前記主パターンと同じ透過率及び位相を有する仮補助パターンを配置した仮パターンを決定する第5のステップと、
    前記仮補助パターンのうち、前記非主要部における前記目標パターンの位置での近似空中像の絶対値が閾値未満となる位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に配置された仮補助パターンを実補助パターンとし、前記仮補助パターンのうち、前記非主要部における前記目標パターンの位置での近似空中像の絶対値が閾値以上となる位置に対応する前記投影光学系の物体面における位置に配置された仮補助パターンの透過率及び位相の少なくとも一方を前記主パターンの透過率及び位相と異ならせて実補助パターンとし、前記実補助パターンと、前記主パターンとを含むパターンのデータを、前記原版のパターンのデータとして生成する第6のステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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