JP5589730B2 - ガソリンエンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

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本発明は、HCCI(Homogeneous-Charge Compression-Ignition)燃焼、所謂、予混合圧縮着火の燃焼を行うガソリンエンジンの燃焼制御装置に関するものである。
少なくともガソリンを含有する燃料が供給されるガソリンエンジンにおいては、特許文献1に記載のように、HCCI燃焼を行うものがある。このHCCI燃焼においては、空燃比が理論空燃比よりも相当にリーンな雰囲気でも着火、燃焼が可能であり、しかも急速燃焼されることから、燃料噴射量の少ない領域ではNOxを抑制しつつ燃費向上の上で極めて好ましい燃焼形態となる。この特許文献1に記載の技術は、予混合圧縮着火用となる第1燃料噴射を行った後、第2燃料噴射によって成層領域を形成するもので、いずれの燃料噴射も着火(点火)開始前に行われるものとなっている。そして、NOx発生が問題となる高負荷域では、上記第1燃料噴射の噴射量を0にするようになっている。
また、特許文献2には、排気通路に配設された排気ガス浄化触媒の早期活性化のために、排気ガス温度を高めるべく、圧縮行程で前段燃料噴射を行った後、膨張行程において後段燃料噴射を行うものが開示されている。この特許文献2に記載のものでは、HCCI燃焼を行うものではなく、低負荷側で成層リーン燃焼を行い、高負荷側で均質燃焼を行うものとなっている。
特開2009−74488号公報 特開2000−130212号公報
ところで、エンジン温度が低いとき、例えばエンジン始動前のピストン温度が所定温度(例えば80度C)以下のときやエンジン冷却水温度が所定温度(例えば50度C)以下のときは、エンジン温度を早期に上昇させて、排気ガス浄化触媒を早期に活性化させることが望まれることになる。その一方で、排気ガス浄化触媒の活性化途上では、浄化触媒が未活性状態にあるため、大気中へのNOx排出が課題となる。そこで、Raw NOxの排出を少なくしつつエンジン温度をすみやかに上昇させることが必要になり、HCCI燃焼を行うことが考えられる。しかしながら、この場合は、エンジン温度が低いことに起因して燃料噴射量が増量されるため、HCCI燃焼の最高温度が高くなりすぎてしまい、Raw NOx発生が問題になってしまう。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、エンジン温度が低いときに、HCCI燃焼を行いつつNOxを抑制できるようにしたガソリンエンジンの燃焼制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第1の解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
少なくとも部分的にガソリンを含有する燃料が供給されるガソリンエンジンの燃焼制御装置であって、
エンジンの幾何学的圧縮比が15以上とされ、
エンジン始動後の燃料噴射量が増量されるエンジン未暖機時において、圧縮上死点前に燃料噴射を行って前段のHCCI(予混合圧縮着火)燃焼を行うための前段燃料噴射と、圧縮上死点後に燃料噴射を行って該前段HCCI燃焼の終了後に後段のHCCI燃焼を開始させるための後段燃料噴射とを行うように設定され、
前記後段燃料噴射の燃料噴射量が、前記前段燃料噴射の噴射量以上とされ、
前記後段燃料噴射の噴射時期が、エンジン温度が所定温度となるまでは、エンジン温度の上昇に伴って、前記前段燃料噴射の噴射時期から離れるように遅角され、エンジン温度が所定温度を超えるエンジン未暖機状態では、エンジン温度の上昇に伴って、前記前段燃料噴射の噴射時期に近づくように進角される、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、HCCI燃焼を、前段のHCCI燃焼と後段のHCCI燃焼とに分割して行うようにしてあるので、同じ燃料噴射量であっても1回のみのHCCI燃焼を行う場合に比して燃焼最高温度を抑制して、NOxを抑制することができる。また、HCCI燃焼を行うことから、Raw NOxの排出量を下げながら、排気ガス浄化触媒を早期に活性化することができる。勿論、エンジンの幾何学的圧縮比を15以上に設定してあるので、未暖機時でも圧縮温度を十分高めて、前段のHCCI燃焼を行うことが可能である。また、後段のHCCI燃焼は、膨張行程での燃焼となるが、前段のHCCI燃焼からの高熱を受けることもあって十分圧縮自己着火可能である。さらに、後段燃料噴射の噴射量を前段燃料噴射の噴射量以上とすることにより、前段のHCCI燃焼による最高燃焼温度を抑制する上で、また後段のHCCI燃焼の燃焼熱を利用したエンジンの暖機促進や排気ガス浄化触媒活性化を促進する上で好ましいものとなる。以上に加えて、エンジン温度が上昇するにつれて、後段のHCCI燃焼を行うことが可能な時期が遅角されることになる。したがって、エンジン温度の上昇に伴って後段燃料噴射の時期を遅角させることにより、エンジンの早期暖機と排気ガス浄化触媒の早期活性化をより一層促進する上で好ましいものとなる。また、後段燃料噴射の時期が、一旦はエンジン温度の上昇に伴って遅角されるものの、エンジン未暖機状態でも比較的エンジン温度が高い状態になると、逆に、エンジン温度の上昇に伴って進角されることにより、エンジンの早期暖機と排気ガス浄化触媒の早期活性化を図りつつも、熱効率を高める上で好ましいものとなる。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第2の解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項2に記載のように、
少なくとも部分的にガソリンを含有する燃料が供給されるガソリンエンジンの燃焼制御装置であって、
エンジンの幾何学的圧縮比が15以上とされ、
燃焼開始前のピストン温度が所定温度以下の状態のとき、圧縮上死点前に燃料噴射を行って前段のHCCI(予混合圧縮着火)燃焼を行うための前段燃料噴射と、圧縮上死点後に燃料噴射を行って該前段HCCI燃焼の終了後に後段のHCCI燃焼を開始させるための後段燃料噴射とを行うように設定され、
前記後段燃料噴射の燃料噴射量が、前記前段燃料噴射の噴射量以上とされ、
前記後段燃料噴射の噴射時期が、エンジン温度が所定温度となるまでは、エンジン温度の上昇に伴って、前記前段燃料噴射の噴射時期から離れるように遅角され、エンジン温度が所定温度を超えるエンジン未暖機状態では、エンジン温度の上昇に伴って、前記前段燃料噴射の噴射時期に近づくように進角される、
ようにしてある。上記解決手法によれば、請求項1に対応した効果と同様の効果を得ることができる。
上記各解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項3以下に記載のとおりである。
前記各HCCI燃焼の最高温度が所定温度以下となるように、前記前段燃料噴射の噴射量と前記後段燃料噴射の噴射量と該噴射時期とが調整される、ようにしてある(請求項対応)。この場合、NOxをよ後段燃料噴射の燃料り確実に抑制する上で好ましいものとなる。
エンジン始動後の少なくとも初回の前記前段のHCCI燃焼は、点火プラグによる点火アシストが行われる、ようにしてある(請求項対応)。この場合、圧縮自己着火しにくい始動初回の前段のHCCI燃焼を、点火プラグによる点火アシストによって確実に行うことができる。
本発明によれば、エンジン温度が低いときに、HCCI燃焼を行ってRaw NOxの排出量を低く抑えながら、エンジンの暖機促進や排気ガス浄化触媒の早期活性化を図ることができる。
本発明が適用されたエンジンの燃焼室付近の状態を示す概略構成図。 本発明の制御系統例をブロック図的に示す図。 燃料噴射タイミングと発生熱量との関係を示す図。 燃料噴射タイミングと発生熱量との関係の別の例を示す図。
図1は、エンジン1の燃焼室付近の様子を概略的に示す。実施形態では、エンジン1は、往復動型とされた直列4気筒の自動車用ガソリンエンジンとされている。なお、エンジン1は、ガソリンを含有する燃料であれば、ガソリン100%の場合に限らず、例えばエタノール等の他の燃料を含有するものであってもよい。この図1において、2はシリンダ、3はシリンダ2内に摺動自在に嵌合されたピストンである。ピストン3の上方に燃焼室4が画成され、圧縮上死点位置において燃焼室容積を確保するために、ピストン3の上面中央部に凹部5が形成されている。
シリンダ2内つまり燃焼室4内には、吸気ポート6および排気ポート7が開口されている。吸気ポート6は吸気弁8により開閉され、排気ポート7は排気弁9により開閉される。また、圧縮上死点付近にある燃焼室4(凹部5)に臨ませて、燃料噴射弁10,点火プラグ11が配設されている。燃料噴射弁10は多孔式とされて、燃焼室4(凹部5)の径方向に分散して燃料を噴射するようにされている。排気ポート7に連なる排気通路(図示を略す)には、少なくとも排気ガス浄化触媒としての三元触媒が配設されている(必要に応じて、NOx触媒を配設することもできる)。
エンジン1の幾何学的圧縮比は、15以上に設定されている。より具体的には、幾何学的圧縮比は、実用上の観点から15〜21の範囲に設定することができる、好ましくは16〜19の範囲に設定することができる。このように、ガソリンエンジンとしては極めて高圧縮比に設定することにより、エンジン温度が低いときでも、HCCI燃焼(予混合圧縮着火)が可能とされている。
図2は、エンジン1の制御系統例を示すものである。この図2において、Uは、マイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラである。このコントローラUには、各種センサあるいはスイッチS1〜S6からの信号が入力される。センサS1は、エンジン負荷を検出する負荷センサである。センサS2は、エンジン回転数を検出する回転数センサである。センサS3は、筒内圧力を検出する圧力センサであり、実施形態では点火プラグ11内に組み込まれている。なお、筒内圧力は、筒内温度と略比例関係にあるので、筒内圧力の検出は、筒内温度の検出ともなる。センサS4は、エンジン冷却水温度を検出する水温センサである。スイッチS5は、イグニッションスイッチであり、エンジン1の始動検出用となる。また、コントローラUは、前述した燃料噴射弁10からの燃料噴射量および燃料噴射タイミングを制御し、また点火プラグ11の点火タイミングを制御する。
コントローラUは、エンジン暖機後(例えばエンジン冷却水温度が50度Cを超えているとき)は、低負荷〜中負荷域において、圧縮上死点前に燃料噴射を行って、圧縮上死点付近で燃焼が開始されるHCCI燃焼を行うように制御する(一括燃焼)。また、高負荷域では、圧縮上死点前に燃料噴射を行って、点火プラグ11による火花点火を実行する通常のガソリンエンジンの燃焼形態となるように制御する。なお、HCCI燃焼を行う領域の上限負荷は、エンジン回転数が高いほど低くされる(エンジン回転数が高いときは、エンジン回転数が低いときに比して、相対的に低負荷までしかHCCI燃焼が行われない)。なお、HCCI燃焼を行うときの空燃比は、Gを新規空気とEGRガスとの合計のガス量、Fを燃料量としたとき、G/F(重量比)が20以上のリーンとされる。
一方、エンジン温度が低いとき、例えばセンサS4で検出される冷却水温度が暖機完了温度(例えば50度C)以下のときは、HCCI燃焼を前段と後段の少なくとも2段に分けて行うようにしてある。この点について、図3を参照しつつ説明するが、図3の(a)は燃料噴射時期を示し、図3の(b)は熱発生割合(単位クランク角あたりの発熱量)を示す。この熱発生割合は筒内温度と比例しているので、熱発生割合のピーク値を所定値以下とすることによって、筒内温度をNOxが問題とならない所定温度(例えば1800K)以下の範囲に抑制することができる。なお、このときの空燃比は、理論空燃比あるいは理論空燃比よりもリッチとするのが好ましいが、理論空燃比よりもリーンな空燃比とすることもできる(同じ運転状態であれば、暖機時に比して未暖機時は相対的にリッチな空燃比とされる)。
図3の(a)に示すように、圧縮上死点前に前段燃料噴射Fが実行されると共に、圧縮上死点後(膨張行程)において後段燃料噴射Rが実行される。図3の(b)に示すように、前段燃料噴射Fによって前段のHCCI燃焼Faが行われ、後段燃料噴射Rによって後段のHCCI燃焼Raが行われる。エンジン1の幾何学的圧縮比が15以上と高く設定してあるので、前段のHCCI燃焼Faが確実に行われる。また、後段のHCCI燃焼Raは、前段のHCCI燃焼Faの燃焼終了後に燃焼開始されるように後段燃料噴射Rの噴射時期が設定される。後段のHCCI燃焼Raの開始時期は、例えば圧縮上死点後20度程度とすることができる。後段のHCCI燃焼Raは、前段のHCCI燃焼Faの高熱を受けることもあって、確実に圧縮自己着火される。
このように、エンジン温度が低いエンジン未暖機状態のときは、圧縮上死点から離れて後段のHCCI燃焼Raが実行されるため、、その分(圧縮上死点から離れて燃焼が開始される分)、後段のHCCI燃焼Raによるエンジントルクの成分が低くなるため、これを補うために燃料噴射量は増量されて、比較的多量の燃料が供給される。この場合、一括燃料噴射、つまり、同一エンジントルクを生成する燃料噴射量で前段のHCCI燃焼Faのみを行ったのでは、最高燃焼温度が高温になりすぎてNOx発生が問題となってしまうことになる。しかしながら、本発明では、同じ燃料噴射量もしくは多少多い燃料噴射量であっても、HCCI燃焼が前段のHCCI燃焼Faと後段のHCCI燃焼Raとに分割して行われるので、各HCCI燃焼FaとRaとの最高温度が前記所定温度以下の範囲に抑制されて、Raw NOx発生が抑制されることになる。
このように、分割したHCCI燃焼を行うことにより、Raw NOxの排出量を下げながらエンジンの暖機が促進され、排気ガス浄化触媒も早期に活性化されることになる。特に、後段のHCCI燃焼Raが発生する高熱によって、エンジンの暖機と排気ガス浄化触媒の早期活性化が促進されることになる。そして、圧縮上死点から離れて燃焼が開始されても、HCCI燃焼(急速燃焼)であるから、通常のガソリンエンジンで行われている点火プラグの点火による燃焼(緩慢燃焼)の場合に比して、同程度にエンジンの暖機促進や排気ガス浄化触媒の早期活性化を行った場合でも、熱効率が高い分、消費燃料量が少なくてすむことになり、燃費の点でも好ましいものとなる。また、HCCI燃焼は点火プラグの点火による燃焼に比べてG/Fがリーンにできるため、この面からも、燃焼消費量が少なく、しかも、Raw NOxの排出量をより下げることができる。
図4は、本発明の別の実施形態を示すもので、図3に対応している。本実施形態では、センサS4で検出される冷却水温度が所定温度(例えば40度C)までは、後段燃料噴射Rの噴射時期を、エンジン温度の上昇に伴って徐々に遅角して、前段燃料噴射から離れるようにしてある。そして、後段のHCCI燃焼Raの開始時期が遅れるために、同一のエンジントルクを生成する観点から、後段燃料噴射Rの噴射量が増量される。すなわち、図4において、実線で示す後段燃料噴射R、後段のHCCI燃焼Raは、図3の場合と同じである。そして、図4破線で、遅角された燃料噴射時期R2と遅角された後段のHCCI燃焼R2aが示される。後段燃料噴射R2の噴射時期(つまり後段のHCCI燃焼R2a)を遅角することにより、遅角させない場合に比して、熱効率を下げ、その分エンジンの暖機促進や排気ガス浄化触媒の早期活性化を図ることができる。なお、エンジン温度が上昇している分、後段燃料噴射の噴射時期を遅角しても、後段のHCCI燃焼を確実に行うことができる(圧縮自己着火に必要な温度が確保される)。なお、後段燃料噴射の噴射時期の遅角は、エンジン温度の上昇に伴って、段階的あるいは連続可変的に行うことができる。
さらに、センサS4で検出される冷却水温度が、所定温度(例えば40度C)を超えて暖機完了温度(例えば50度C)となるまでは、後段燃料噴射Rの噴射時期を、エンジン温度の上昇に伴って、今度は徐々に進角していき、その分、後段燃料噴射Rの噴射量を減量して、熱効率を高めるようにしてもよい。この場合は、所定温度から暖機完了温度となるまで、後段燃料噴射Rの噴射時期を遅角したままの固定タイミングに比べて、エンジンの暖機促進や排気ガス浄化触媒の早期活性化の効果は低下するが、既にエンジン暖機が促進している状態であるため、排気ガス温度も高くなっており、その効果の目減りは少ない。よって、熱効率を高める上で好ましい。
ここで、前段燃料噴射の噴射量、後段燃料噴射の噴射量および後段燃料噴射の噴射時期を調整して、前段と後段との各HCCI燃焼による最高温度が、所定温度(例えば1800度K)を超えないように制御することができる。すなわち、前段燃料噴射の噴射量を少なくすることにより、前段のHCCI燃焼の燃焼最高温度を低下させることができる。また、後段燃料噴射の噴射量を少なくすることにより、あるいは後段燃料噴射の噴射時期を遅角させることにより、後段のHCCI燃焼の燃焼最高温度を低下させることができる。このような制御を行う場合は、圧力センサS3により検出される圧力(つまり温度)に基づいて、上記各パラメータを調整制御すればよい。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。予混合圧縮着火を行う際、特に低温時やエンジン1が十分に暖機されていない中温時に、点火プラグ11を利用した着火アシストを行うようにしてもよい。後段燃料噴射をさらに2つ以上分割して行うこともできる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、例えば自動車用エンジンに適用して、エンジン温度をすみやかに上昇させつつNOx発生を抑制する上で好ましいものとなる。
1:エンジン
2:シリンダ
3:ピストン
4:燃焼室
5:凹部
6:吸気通路
7:排気通路
8:吸気弁
9:排気弁
10:燃料噴射弁
11:点火プラグ
U:コントローラ
S1:センサ(エンジン負荷)
S2センサ(エンジン回転数)
S3:センサ(筒内圧力)
S4:センサ(冷却水温)
S5:イグニッションスイッチ

Claims (4)

  1. 少なくとも部分的にガソリンを含有する燃料が供給されるガソリンエンジンの燃焼制御装置であって、
    エンジンの幾何学的圧縮比が15以上とされ、
    エンジン始動後の燃料噴射量が増量されるエンジン未暖機時において、圧縮上死点前に燃料噴射を行って前段のHCCI(予混合圧縮着火)燃焼を行うための前段燃料噴射と、圧縮上死点後に燃料噴射を行って該前段HCCI燃焼の終了後に後段のHCCI燃焼を開始させるための後段燃料噴射とを行うように設定され、
    前記後段燃料噴射の燃料噴射量が、前記前段燃料噴射の噴射量以上とされ、
    前記後段燃料噴射の噴射時期が、エンジン温度が所定温度となるまでは、エンジン温度の上昇に伴って、前記前段燃料噴射の噴射時期から離れるように遅角され、エンジン温度が所定温度を超えるエンジン未暖機状態では、エンジン温度の上昇に伴って、前記前段燃料噴射の噴射時期に近づくように進角される、
    ことを特徴とするガソリンエンジンの燃焼制御装置。
  2. 少なくとも部分的にガソリンを含有する燃料が供給されるガソリンエンジンの燃焼制御装置であって、
    エンジンの幾何学的圧縮比が15以上とされ、
    燃焼開始前のピストン温度が所定温度以下の状態のとき、圧縮上死点前に燃料噴射を行って前段のHCCI(予混合圧縮着火)燃焼を行うための前段燃料噴射と、圧縮上死点後に燃料噴射を行って該前段HCCI燃焼の終了後に後段のHCCI燃焼を開始させるための後段燃料噴射とを行うように設定され、
    前記後段燃料噴射の燃料噴射量が、前記前段燃料噴射の噴射量以上とされ、
    前記後段燃料噴射の噴射時期が、エンジン温度が所定温度となるまでは、エンジン温度の上昇に伴って、前記前段燃料噴射の噴射時期から離れるように遅角され、エンジン温度が所定温度を超えるエンジン未暖機状態では、エンジン温度の上昇に伴って、前記前段燃料噴射の噴射時期に近づくように進角される、
    ことを特徴とするガソリンエンジンの燃焼制御装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記各HCCI燃焼の最高温度が所定温度以下となるように、前記前段燃料噴射の噴射量と前記後段燃料噴射の噴射量と該後段燃料噴射の燃料噴射時期とが調整される、ことを特徴とするガソリンエンジンの燃焼制御装置。
  4. 請求項1または請求項2において、
    エンジン始動後の少なくとも初回の前記前段のHCCI燃焼は、点火プラグによる点火アシストが行われる、ことを特徴とするガソリンエンジンの燃焼制御装置。
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