JP2012255366A - 内燃機関の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気浄化触媒の暖機に際して、内燃機関の冷間始動直後から、燃焼の安定性を確保しつつ、PM排出量を効果的に低減することのできる内燃機関の制御装置、及び内燃機関の制御方法を提供する。
【解決手段】エンジン10は、燃焼室22内に燃料を直接噴射するインジェクタ21と、点火プラグ36と、吸気バルブ31の開閉タイミングを可変とする可変バルブタイミング機構33と、排気管35に設けられた三元触媒38と、を備えている。ECU50は、エンジン10が冷間始動された場合に、可変バルブタイミング機構33により吸気バルブ31と排気バルブ32との開弁期間のオーバーラップ量を増大させるとともに、インジェクタ21によりエンジン10の吸気行程及び圧縮行程に燃料を噴射させ且つ圧縮行程での燃料噴射量を吸気行程での燃料噴射量よりも多くし、点火プラグ36による点火時期を遅角させる制御を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒を暖機する制御を実行する内燃機関の制御装置、及び内燃機関の制御方法に関する。
従来、排気浄化触媒の早期暖機を図るべく、圧縮行程噴射により点火プラグ周りにリッチ混合気を形成して着火性を向上させるとともに、点火時期の遅角により、いわゆる後燃えを生じさせて排気温度を上昇させるものがある。
ただし、機関の冷間始動時に圧縮行程噴射を実施すると、ピストンへの燃料付着量が増加したり、混合気が部分的に濃くなり過ぎたりすることで、PM(Particulate Matter)が多く排出される事がある。このため、近年のPM規制の導入を受けて、PM排出量低減が課題となっている。
ここで、圧縮行程での噴射時期を遅角させ過ぎると、点火プラグ周りの空燃比が過度にリッチ化して、PM排出量が増加するおそれがある。この点、機関の温度が高くなるに従って燃料の霧化が促進されることを考慮して、機関温度が高くなるほど、圧縮行程での噴射時期を進角させるものがある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のものによれば、点火プラグ周りの空燃比が過度にリッチ化することを抑制して、PM排出量を低減することができる。
特許第4000926号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、機関温度が上昇するまでは圧縮行程での噴射時期を進角させることができず、機関の冷間始動直後にはPM排出量を効果的に低減することができない。
また、機関の冷間始動直後においてPM排出量を低減するために、圧縮行程での燃料噴射量を減少させることが考えられる。しかしながら、点火時期の遅角を行うためには、燃焼の安定性を確保する必要があり、圧縮行程での燃料噴射量を減少させるにも限度がある。このため、PM排出量を低減する効果も自ずと限られたものとなる。なお、圧縮行程で微少量の燃料噴射を行うためには、インジェクタの最小噴射量を小さくする必要があり、インジェクタのコスト増加を招くとともに、噴射量ばらつきが大きくなるといった問題がある。
本発明は、こうした事情に鑑みてなされたものであり、排気浄化触媒の暖機に際して、内燃機関の冷間始動直後から、燃焼の安定性を確保しつつ、PM排出量を効果的に低減することのできる内燃機関の制御装置、及び内燃機関の制御方法を提供することを主たる目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁により噴射された燃料と空気との混合気に点火する点火栓と、前記機関の吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを可変とする可変動弁機構と、前記機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒と、を備える内燃機関に適用される制御装置であって、前記機関が冷間始動された場合に、前記可変動弁機構により前記吸気弁及び前記排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを変更することによって内部EGR量を増加させるとともに、前記燃料噴射弁により前記機関の吸気行程及び圧縮行程に燃料を噴射させ且つ前記圧縮行程での燃料噴射量を前記吸気行程での燃料噴射量よりも多くし、前記点火栓による点火時期を遅角させる制御を実行する制御手段を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、燃料噴射弁により、内燃機関の気筒内に燃料が直接噴射される。そして、点火栓により、燃料噴射弁により噴射された燃料と空気との混合気に点火される。また、可変動弁機構により、機関の吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングが変更される。
ここで、機関が冷間始動された場合に、可変動弁機構により吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングが変更されることによって、内部EGR(exhaust gas recirculation)量が増加させられる。一般に、内部EGR量を増加させた場合には、燃料の燃焼が不安定となる。この点、燃料噴射弁により機関の吸気行程及び圧縮行程に燃料が噴射され、且つ圧縮行程での燃料噴射量が吸気行程での燃料噴射量よりも多くされる。したがって、点火栓周りの混合気の空燃比を一層リッチ化することができ、混合気の着火性及び燃焼の安定性を確保することができる。
このとき、点火栓周りの空燃比がリッチ化したとしても、内部EGRの熱により燃料の霧化を促進することができる。このため、燃料が気筒内に付着したり、燃料の液滴が大きくなったりすることを抑制することができる。特に機関が冷間始動された直後は、気筒内の温度が低く燃料が霧化しにくいため、内部EGRの熱により燃料の霧化を促進することで、PM排出量を効果的に低減することができる。
そして、点火栓による点火時期が遅角されるため、排気の温度を上昇させて排気浄化触媒の暖機を促進することができる。その結果、触媒の暖機に際して、機関の冷間始動直後から、燃焼の安定性を確保しつつ、PM排出量を効果的に低減することができる。
なお、内部EGRを増加させる手段として、例えば可変動弁機構により吸気弁と排気弁との開弁期間のオーバーラップ量を増大させるといった構成を採用することができる。ここで、オーバーラップ量を増大させることは、上記制御の実行前と比較してオーバーラップ量を増大させることであり、オーバーラップ量が0の状態からオーバーラップを生じさせることを含むものとする。また、点火栓による点火時期を遅角させることは、上記制御の実行前と比較して点火時期を遅角させることであり、点火時期の進角量を減少させることを含むものとする。
一般に、可変動弁機構により開閉タイミングが変更される吸気弁では、開弁期間が180°CA(Crank Angle)よりも大きく設定されている。このため、内燃機関の回転速度が低い場合には、BDC(Bottom Dead Center)よりも後の開弁期間で、吸気が吹き戻されることとなる。
この点、請求項2に記載の発明では、前記制御手段は、前記可変動弁機構により前記吸気弁の開閉タイミングを進角させることで、前記内部EGR量を増加させるといった構成を採用している。このため、内部EGR量を増加させるとともに、吸気の吹き戻しを減少させることができ、吸気の充填効率、ひいては実圧縮比を上昇させることができる。したがって、燃料の燃焼をより安定させることができ、内部EGR量をより増大させることが可能となる。その結果、燃料の霧化をより促進することができ、PM排出量を更に低減することができる。
具体的には、請求項3に記載のように、前記制御手段は、前記排気浄化触媒の暖機が終了したことを条件として、前記機関の暖機が終了するよりも前に前記制御を終了するといった構成を採用することができる。すなわち、排気浄化触媒の暖機を促進する上記制御は、機関の冷間始動直後に比較的短い期間実行されるものであり、例えば15〜25秒間実行される。このため、一般に、排気浄化触媒の暖機が終了した場合であっても、内燃機関の暖機は未だ終了しておらず、機関の暖機が終了するよりも前に上記制御が終了されることとなる。近年のPM規制に対しては、このような短期間でのPM排出量も低減する必要がある。
請求項4に記載の発明は、内燃機関の気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁により噴射された燃料と空気との混合気に点火する点火栓と、前記機関の吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを可変とする可変動弁機構と、前記機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒と、を備える内燃機関の制御方法であって、前記機関が冷間始動された場合に、前記可変動弁機構により前記吸気弁及び前記排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを変更することによって内部EGR量を増加させるとともに、前記燃料噴射弁により前記機関の吸気行程及び圧縮行程に燃料を噴射させ且つ前記圧縮行程での燃料噴射量を前記吸気行程での燃料噴射量よりも多くし、前記点火栓による点火時期を遅角させることを特徴とする。
上記工程によれば、請求項1に記載された発明と同様の作用効果を奏することができる。
エンジン制御システムの概略を示す図。 可変バルブタイミング機構によるバルブプロフィールのパターンを示す図。 触媒暖機制御の実行態様を示すタイムチャート。 触媒暖機制御の処理手順を示すフローチャート。 触媒暖機制御によるPM排出量及びHC排出量の低減効果を示すグラフ。 各可変バルブタイミング機構によるオーバーラップ量とPM排出量及びHC排出量との関係を示すグラフ。
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、車両に搭載される筒内噴射式の多気筒4サイクルガソリンエンジンを制御対象とし、このエンジンにおける各種アクチュエータの制御を実行するものとして具体化している。まず、図1を参照して、エンジン制御システムの概略を説明する。
筒内噴射式エンジン10(内燃機関)において、吸気管11の上流部には吸入空気量を検出するためのエアフロメータ12が設けられている。エアフロメータ12の下流側には、DCモータ等のスロットルアクチュエータ13によって開度調節されるスロットルバルブ14が設けられている。このスロットルバルブ14の開度(スロットル開度)は、スロットルアクチュエータ13に内蔵されたスロットル開度センサにより検出される。スロットルバルブ14の下流側には、サージタンク16が設けられている。サージタンク16には、吸気管圧力を検出するための吸気管圧力センサ17が設けられている。また、サージタンク16には、エンジン10の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド18が接続されている。
シリンダブロック20には電磁駆動式のインジェクタ21(燃料噴射弁)が設けられており、このインジェクタ21により燃焼室22(気筒)内に燃料が直接噴射される。インジェクタ21に対しては、図示しない高圧ポンプと燃料配管(デリバリパイプ)とを通じて高圧燃料が供給されるようになっている。なお、高圧ポンプは、例えば10〜20MPa程度に燃料圧を高圧化する。
また、エンジン10の吸気ポート及び排気ポートには、それぞれ吸気バルブ31及び排気バルブ32が設けられている。吸気バルブ31(吸気弁)の開動作により吸入空気が燃焼室22内に導入され、排気バルブ32(排気弁)の開動作により燃焼後の排気が排気管35(排気通路)に排出される。エンジン10のクランクシャフトの回転に基づいて、図示しない吸気カムシャフト及び排気カムシャフトがそれぞれ回転させられる。そして、吸気カムシャフトに設けられたカム及び排気カムシャフトに設けられたカムにより、吸気バルブ31及び排気バルブ32がそれぞれ往復駆動される。
吸気バルブ31及び排気バルブ32には、それら各バルブの開閉タイミングを可変とする可変バルブタイミング機構33,34(可変動弁機構)が設けられている。可変バルブタイミング機構33,34はそれぞれ、エンジン10のクランシャフトと吸気カムシャフトとの相対回転位相、及びエンジン10のクランシャフトと排気カムシャフトとの相対回転位相を変更する。本実施形態では、可変バルブタイミング機構33,34として、電動式の可変バルブタイミング機構を用いている。
エンジン10のシリンダヘッドには各気筒に点火プラグ36(点火栓)が取り付けられており、点火プラグ36には、図示しない点火コイル等を通じて、所望とする点火時期において高電圧が印加される。この高電圧の印加により、各点火プラグ36の対向電極間に火花放電が発生し、燃焼室22内において燃料と空気との混合気に点火されて燃焼に供される。
排気管35には、排気を浄化するための触媒37,38(排気浄化触媒)が設けられている。上流側の触媒37及び下流側の触媒38は、排気中のCO,HC,NOxを浄化する三元触媒である。また、排気管35において三元触媒37の上流側には空燃比センサ39が設けられ、三元触媒37の下流側には空燃比センサ40が設けられている。空燃比センサ39,40は、いずれも排気を検出対象として混合気の空燃比を検出するものである。例えば、上流側の空燃比センサ39としては、空燃比を広域に検出することが可能なA/Fセンサが用いられる。下流側の空燃比センサ40としては、リッチ/リーンに応じて二値の起電力信号を出力するO2センサが用いられる(ただし、A/Fセンサ、O2センサの組み合わせは任意である)。
その他に、シリンダブロック20には、冷却水温を検出する冷却水温センサ42や、エンジン10の所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力するクランク角度センサ43が取り付けられている。
サージタンク16と排気管35とはEGR配管45を介して接続されており、このEGR配管45の途中に電磁駆動式のEGRバルブ46が設けられている。なお、EGR配管45の排気側接続部位は三元触媒37の下流側であってもよい。EGRバルブ46の開度(EGR開度)を調節することにより、排気管35から吸気通路側に再循環される排気の量(外部EGR量)が制御されるようになっている。図中の符号47は、ドライバによるアクセル操作量を検出するためのアクセルセンサである。
上述した各種センサの出力は、エンジン制御を司る電子制御ユニット(以下、ECU50という)に入力される。ECU50(制御装置)は、CPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じてインジェクタ21の燃料噴射量や燃料噴射時期、点火プラグ36の点火時期等を制御する。また、ECU50は、吸気側及び排気側の可変バルブタイミング機構33,34を駆動させて、吸気バルブ31及び排気バルブ32の開閉タイミング、ひいては吸気バルブ31及び排気バルブ32の開弁期間のオーバーラップ量を制御する。
ここで、本実施形態では、エンジン10の冷間始動直後の三元触媒37,38の暖機制御要求時に、吸気側の可変バルブタイミング機構33により、吸気バルブ31の開閉タイミングを進角させる。これにより、吸気バルブ31及び排気バルブ32の開閉期間のオーバーラップ量を増大させ、ひいては燃焼室22内における内部EGR量を増加させる。詳しくは、排気行程において排気バルブ32の開弁期間中に吸気バルブ31を開弁させることによる「吸気吹き戻し」により、内部EGR量を増加させる。
図2を参照して、可変バルブタイミング機構33,34によるバルブプロフィールのパターンを説明する。ここでは、上記「吸気吹き戻し」以外のパターンについても併せて説明する。なお、図2では、排気バルブ32のバルブプロフィールを実線で示し、吸気バルブ31のバルブプロフィールを点線で示している。
図2において、(a)は通常時のバルブプロフィールを示しており、排気行程で排気バルブ32が開弁するとともに、吸気行程で吸気バルブ31が開弁する。このとき、吸気バルブ31及び排気バルブ32の開弁期間は、それぞれ180°CAよりも大きくなっている。このため、エンジン10の回転速度が低い場合には、吸気バルブ31においてBDCよりも後の開弁期間で、吸気が若干吹き戻されることとなる。また、ピストンのTDC(Top Dead Center)付近で、吸気バルブ31と排気バルブ32との開弁期間に若干のオーバーラップが生じている。
また、(b)は、「排気再吸入」を行う場合のバルブプロフィールを示しており、排気バルブ32は排気行程の前半途中(BDCの若干後)から吸気行程の前半途中(TDCのやや後)にかけて開弁している。このとき、吸気行程では、吸気バルブ31と排気バルブ32とが同時に開弁する期間があるため、排気行程で一旦排気ポートに排出された排気(既燃ガス)が燃焼室22内(気筒内)に再吸入される。このため、(a)のバルブプロフィールと比較して、内部EGR量が増加する。
(c)は、「吸気吹き戻し」を行う場合のバルブプロフィールを示しており、吸気バルブ31は排気行程の後半途中(TDCのやや前)から吸気行程の後半途中(BDCの若干前)にかけて開弁している。このとき、排気行程では、吸気バルブ31と排気バルブ32とが同時に開弁する期間があるため、燃焼室22内(気筒内)に存在する既燃ガスが吸気ポートに吹き戻される。そして、吸気ポートに吹き戻された既燃ガスが吸気行程で燃焼室22内に吸入されるため、(a)のバルブプロフィールと比較して、内部EGR量が増加する。また、吸気バルブ31においてBDCよりも後の開弁期間がなくなるため、オーバーラップ量を増大させるとともに、吸気の吹き戻しを減少させることができる。
(d)は、「吸気吹き戻し」と「排気再吸入」とを共に行う場合のバルブプロフィールを示している。排気バルブ32は排気行程の前半途中(BDCの若干後)から吸気行程の前半途中(TDCのやや後)にかけて開弁しており、吸気バルブ31は排気行程の後半途中(TDCのやや前)から吸気行程の後半途中(BDCの若干前)にかけて開弁している。このとき、排気行程では、燃焼室22内(気筒内)から吸気ポートへの既燃ガスの吹き戻しが生じ、吸気行程では、排気ポートから燃焼室22内(気筒内)への排気の再吸入が生じる。このため、(a)のバルブプロフィールと比較して、内部EGR量が増加する。
このようにして、内部EGR量を増加させた場合には、一般に燃料の燃焼が不安定となる。その反面、内部EGRの熱により、噴射された燃料の霧化を促進することができる。このため、燃料が燃焼室22内に付着したり、燃料の液滴が大きくなったりすることを抑制することができる。特にエンジン10が冷間始動された直後は、燃焼室22内の温度が低く燃料が霧化しにくい状況にある。このため、過剰の燃料が霧化して空燃比が過度にリッチ化する可能性は低く、内部EGRの熱により燃料の霧化を促進することが、PM排出量及びHC排出量を低減する上で有効である。
次に、ECU50が実行する燃焼形態の制御について説明する。インジェクタ21から吸気行程にて燃料噴射される場合、噴射された燃料は、燃焼室22内に拡散して均質な混合気を形成し、点火プラグ36により点火されて燃焼する。このような燃焼を均質燃焼という。また、インジェクタ21から圧縮行程(特にその後半)にて燃料噴射される場合、噴射された燃料は、ピストン冠面の凸部を利用したタンブル流に乗るなどして、点火プラグ36周りに集中的に層状の混合気を形成し、点火プラグ36により点火されて燃焼する。このような燃焼を成層燃焼という。
そして、ECU50は、エンジン10の運転状態に応じて燃焼形態の制御を行う。すなわち、通常運転時(ここでは三元触媒37,38の暖機完了後)には、吸気行程噴射による均質ストイキ燃焼を行わせる一方、触媒暖機要求による点火遅角制御時は圧縮行程噴射による成層燃焼を行わせる。
本実施形態では、エンジン10の冷間始動直後の三元触媒37,38の暖機制御要求時に、燃料噴射を分割して、吸気行程噴射と圧縮行程噴射とを行うことにより、点火プラグ36周りに比較的リッチな空燃比の層状の混合気を形成し、これを囲む燃焼室22全体に比較的リーンな空燃比の混合気を形成する。このとき、燃焼室22内の混合気全体の空燃比は、略ストイキとするように制御しており、このような燃焼形態を成層ストイキ燃焼(分割噴射による成層ストイキ燃焼)という。成層ストイキ燃焼では、圧縮行程噴射により点火プラグ36周りにリッチ混合気を形成し、混合気の着火性及び燃焼の安定性を向上させる。これにより、点火プラグ36による点火時期の遅角が可能となり、点火時期の遅角により後燃え効果を生じさせて排気温度の上昇を図る。
特に、上記のように内部EGR量を増加させることで燃焼が不安定となるおそれがあるため、ここでは圧縮行程での燃料噴射量を吸気行程での燃料噴射量よりも多くする。これにより、点火プラグ36周りの混合気の空燃比を一層リッチ化し、混合気の着火性及び燃焼の安定性を確保する。したがって、三元触媒37,38の暖機に際して、エンジン10の冷間始動直後から、燃焼安定性を確保しつつ、PM排出量やHC排出量を低減することができる。
次に、エンジン10が冷間始動された場合に、三元触媒37,38を暖機する制御(触媒暖機制御)を実行する態様について説明する。図3は、触媒暖機制御の実行態様を示すタイムチャートである。
同図に示すように、まずエンジン10の冷間始動が開始されると、ECU50は、(d)に示すように、インジェクタ21に対して始動時噴射制御を実行するとともに、(e)に示すように、可変バルブタイミング機構33,34に対して始動時VVT制御を実行する。具体的には、始動時噴射制御では、インジェクタ21により吸気行程で燃料を噴射させ、均質ストイキ燃焼を実行する。始動時VVT制御では、可変バルブタイミング機構33,34により、吸気バルブ31及び排気バルブ32の開弁期間のオーバーラップ量が最小(略0又は0)となるように、それぞれの開閉タイミングを制御する。このとき、ECU50は、点火プラグ36による点火時期を、エンジン10の始動に適した点火時期(TDCよりも進角させた点火時期)とする。これにより、(a)に示すように、エンジン10の回転速度が上昇する。
タイミングt1において、エンジン10の回転速度が始動判定回転速度に達し、ECU50はエンジン10の始動が完了したと判定する。そして、車両の非走行状態に対応したNレンジアイドル制御を実行する。その判定から所定期間(例えば2秒間)経過したタイミングt2において、(b)に示すように、ECU50は触媒暖機制御実行フラグを「0」から「1」に変更する。
触媒暖機制御実行フラグが「1」の場合に、ECU50は、上述した触媒暖機制御を実行する。すなわち、(d)に示すように、インジェクタ21により吸気行程と排気行程とで燃料噴射(分割噴射)を実行させ、分割噴射による成層ストイキ燃焼を実行する。このとき、圧縮行程での燃料噴射量を吸気行程での燃料噴射量よりも多くする。また、(e)に示すように、吸気側の可変バルブタイミング機構33により、吸気バルブ31及び排気バルブ32の開弁期間のオーバーラップ量を増大させるように、吸気バルブ31の開閉タイミングを進角させる。このとき、ECU50は、点火プラグ36による点火時期を、三元触媒37,38の暖機に適した点火時期(TDCよりも遅角させた点火時期)とする。なお、エンジン10の始動時の点火時期から、三元触媒37,38の暖機時の点火時期まで徐々に変更する。この触媒暖機制御により、PM排出量やHC排出量が低減された状態で、三元触媒37,38の暖機が促進される。
上記の触媒暖機制御が開始されてから所定期間(例えば20秒間)が経過したタイミングt3において、ECU50は、触媒暖機制御実行フラグを「1」から「0」に変更する。触媒暖機制御実行フラグが「0」に変更されることにより、触媒暖機制御が終了される。なお、触媒暖機制御を終了する条件として、エンジン10の運転状態に基づいて推定される三元触媒37,38の温度が所定温度よりも高いこと等を採用してもよい。
そして、ECU50は、車両の走行準備状態に対応したDレンジアイドル制御を実行する。具体的には、Dレンジアイドル噴射制御では、インジェクタ21により吸気行程噴射で燃料を噴射させ、均質ストイキ燃焼を実行する。DレンジアイドルVVT制御では、可変バルブタイミング機構33,34により、吸気バルブ31及び排気バルブ32の開弁期間のオーバーラップ量が最小となるように、それぞれの開閉タイミングを制御する。このとき、ECU50は、点火プラグ36による点火時期を、エンジン10のアイドル運転に適した点火時期(TDCよりも進角させた点火時期)とする。このDレンジアイドル制御では、三元触媒37,38の暖機が終了しているため、触媒暖機制御の実行中よりもエンジン10の回転速度を低くする。
タイミングt4において、ドライバにより車両のアクセルペダルが操作されると、ECU50は、車両の走行状態に対応した走行時制御を実行する。具体的には、走行時噴射制御では、エンジン10の負荷等に応じて、インジェクタ21により適切な燃料噴射を実行する。走行時VVT制御では、エンジン10の負荷等に応じて、可変バルブタイミング機構33,34により、吸気バルブ31及び排気バルブ32の開閉タイミングを制御する。ことのき、ECU50は、点火プラグ36による点火時期を、エンジン10の負荷等に応じた適切な点火時期とする。
次に、エンジン10が冷間始動された場合に三元触媒37,38を暖機する制御(触媒暖機制御)の詳細な処理手順を説明する。図4は、触媒暖機制御の処理手順を示すフローチャートである。この一連の処理は、ECU50により所定の周期をもって繰り返し実行される。
まず、エンジン10が冷間状態であるか否か判定する(S11)。具体的には、冷却水温センサ42の検出値に基づいて、エンジン10が冷間状態であるか否か判定する。この判定において、エンジン10が冷間状態でないと判定した場合には(S11:NO)、この一連の処理を一旦終了する(END)。
一方、上記判定において、エンジン10が冷間状態であると判定した場合には(S11:YES)、触媒暖機制御の要求があるか否か判定する(S12)。具体的には、触媒暖機制御実行フラグが「1」である場合に触媒暖機制御の要求があると判定し、触媒暖機制御実行フラグが「0」である場合に触媒暖機制御の要求がないと判定する。この触媒暖機制御実行フラグは、上述したように、エンジン10の冷間始動時にエンジン10の回転速度が始動判定回転速度に達し、ECU50がエンジン10の始動が完了したと判定してから、所定期間(例えば2秒間)経過した時に「0」から「1」に変更される。また、触媒暖機制御実行フラグは、触媒暖機制御が開始されてから所定期間(例えば20秒間)が経過した時に、「1」から「0」に変更される。通常であれば、エンジン10の暖機が終了する(例えばエンジン10の冷却水温が80℃以上になる)よりも前に、触媒暖機制御実行フラグが「1」から「0」に変更される。この判定において、触媒暖機制御の要求がないと判定した場合には(S12:NO)、この一連の処理を一旦終了する(END)。
一方、上記判定において、触媒暖機制御の要求があると判定した場合には(S12:YES)、吸気バルブ31と排気バルブ32との開弁期間のオーバーラップ量を増大させる(S13)。具体的には、オーバーラップ量が最小(略0や0)の状態から、所定のオーバーラップ量の状態へ変更する。具体的には、吸気側の可変バルブタイミング機構33により、吸気バルブ31の開閉タイミングを所定量進角させる。この可変バルブタイミング機構33による進角量は、燃焼限界よりも燃料の燃焼安定性が悪化しない範囲で、最大の進角量に設定されている。この進角量の設定に際しては、触媒暖機制御において、インジェクタ21によりエンジン10の吸気行程及び圧縮行程に燃料を噴射させ、且つ圧縮行程での燃料噴射量を吸気行程での燃料噴射量よりも多くし、点火プラグ36による点火時期を遅角させることを考慮する。
続いて、エンジン10の吸気行程と圧縮行程とで分割噴射を行い、且つ圧縮行程での燃料噴射量を吸気行程での燃料噴射量よりも多くする(S14)。具体的には、アイドル運転状態のエンジン10の各気筒において、インジェクタ21により吸気行程と圧縮行程とで、三元触媒37,38を暖機するのに適切な量の燃料を噴射させる。このとき、その燃料噴射量を、圧縮行程での燃料噴射量が吸気行程での燃料噴射量よりも多くなるように配分する。すなわち、圧縮行程での燃料噴射率を吸気行程での燃料噴射率よりも高くする。この圧縮行程での燃料噴射量と吸気行程での燃料噴射量との設定に際しては、触媒暖機制御において、吸気側の可変バルブタイミング機構33により吸気バルブ31と排気バルブ32との開弁期間のオーバーラップ量を増大させ、点火プラグ36による点火時期を遅角させることを考慮する。
続いて、点火プラグ36による点火時期を遅角させる(S15)。具体的には、上述したように、点火プラグ36による点火時期を、三元触媒37,38の暖機に適した点火時期(TDCよりも遅角させた点火時期)とする。この点火時期の遅角に際しては、エンジン10の始動時の点火時期(TDCよりも進角させた点火時期)から、三元触媒37,38の暖機時の上記点火時期まで徐々に変更する。その後、この一連の処理を一旦終了する(END)。なお、S13〜S15の処理について、それらの順番を変更して実行することもできる。また、S13〜S15の処理が制御手段としての処理に相当する。
図5は、上記の触媒暖機制御によるPM排出量及びHC排出量の低減効果を示すグラフである。ここでは、エンジン10の冷間始動直後に、吸気行程での燃料噴射量と圧縮行程での燃料噴射量とを合計して、三元触媒37,38を暖機するのに適した燃料量を噴射している。なお、点火時期は、触媒暖機制御に適した点火時期に遅角されている。
(a)に示すように、吸気側の可変バルブタイミング機構33の進角量が増大するのに伴って、吸気バルブ31と排気バルブ32との開弁期間のオーバーラップ量、ひいては内部EGR量が増加するため、燃焼安定性は悪化する。そして、圧縮行程での燃料噴射率が大きい場合(吸気行程での燃料噴射量<圧縮行程での燃料噴射量)は、圧縮行程での燃料噴射率が小さい場合(吸気行程での燃料噴射量>圧縮行程での燃料噴射量)よりも、進角量の増大に対する燃焼安定性の悪化が緩やかになる。
ここで、燃焼限界よりも燃焼安定性が悪化する領域を使用することはできず、燃焼限界よりも燃焼安定性が良い範囲で燃料の燃焼を行う必要がある。このため、圧縮行程での燃料噴射率が大きい場合は、圧縮行程での燃料噴射率が小さい場合よりも、吸気側の可変バルブタイミング機構33の進角量を増大させることができる。そして、上述したように、内部EGR量を増加させるほど、噴射された燃料の霧化を促進することができ、PM排出量及びHC排出量を低減することができる。
(b),(c)に示すように、吸気側の可変バルブタイミング機構33の進角量が0の場合には、圧縮行程での燃料噴射率が大きい場合の方が、吸気行程での燃料噴射率が小さい場合よりも、PM排出量及びHC排出量が多くなる。しかしながら、PM排出量及びHC排出量は、進角量の増大とともに減少し、圧縮行程での燃料噴射率が大きい場合は、進角量をより増大させることができる。その結果、燃焼限界での燃焼においては、圧縮行程での燃料噴射率が大きい場合に、圧縮行程での燃料噴射率が小さい場合よりも、PM排出量及びHC排出量を低減することができる。
図6は、各可変バルブタイミング機構33,34によるオーバーラップ量と、PM排出量及びHC排出量との関係を示すグラフである。ここでは、エンジン10の冷間始動直後に、吸気行程での燃料噴射量と圧縮行程での燃料噴射量とを合計して、三元触媒37,38を暖機するのに適した燃料量を噴射している。且つ、圧縮行程での燃料噴射量を吸気行程での燃料噴射量よりも多くしている(圧縮行程での燃料噴射率が大きい場合に相当)。なお、点火時期は、触媒暖機制御に適した点火時期に遅角されている。
(a)に示すように、吸気バルブ31と排気バルブ32との開弁期間のオーバーラップ量が増大するのに伴って、内部EGR量が増加するため、燃焼安定性は悪化する。ここで、上述したように、吸気側の可変バルブタイミング機構33の進角量を増大させる場合は、吸気バルブ31においてBDCよりも後の開弁期間がなくなるため、吸気の吹き戻しを減少させることができる。このため、吸気の充填効率、ひいては実圧縮比を上昇させることができ、燃料の燃焼をより安定させることができる。したがって、吸気側の可変バルブタイミング機構33の進角量を増大させる場合は、排気側の可変バルブタイミング機構34の遅角量を増大させる場合よりも、オーバーラップ量の増大に対する燃焼安定性の悪化が緩やかになる。
ここで、燃焼限界よりも燃焼安定性が悪化する領域を使用することはできず、燃焼限界よりも燃焼安定性が良い範囲で燃料の燃焼を行う必要がある。このため、吸気側の可変バルブタイミング機構33の進角量を増大させる場合は、排気側の可変バルブタイミング機構34の遅角量を増大させる場合よりも、オーバーラップ量を増大させることができる。そして、内部EGR量を増加させるほど、噴射された燃料の霧化を促進することができ、PM排出量及びHC排出量を低減することができる。
(b),(c)に示すように、PM排出量及びHC排出量は、オーバーラップ量の増大とともに減少し、吸気側の可変バルブタイミング機構33の進角量を増大させる場合は、オーバーラップ量をより増大させることができる。その結果、燃焼限界での燃焼においては、吸気側の可変バルブタイミング機構33の進角量を増大させる場合に、排気側の可変バルブタイミング機構34の遅角量を増大させる場合よりも、PM排出量及びHC排出量を低減することができる。
以上詳述した本実施形態は以下の利点を有する。
・エンジン10が冷間始動された場合に、吸気側の可変バルブタイミング機構33により吸気バルブ31と排気バルブ32との開弁期間のオーバーラップ量が増大させられる。このため、燃焼室22内に吸い戻される既燃ガスが増加して、いわゆる内部EGR量が増加することとなる。一般に、内部EGR量を増加させた場合には、燃料の燃焼が不安定となる。この点、インジェクタ21によりエンジン10の吸気行程及び圧縮行程に燃料が噴射され、且つ圧縮行程での燃料噴射量が吸気行程での燃料噴射量よりも多くされる。したがって、点火プラグ36周りの混合気の空燃比を一層リッチ化することができ、混合気の着火性及び燃焼の安定性を確保することができる。
このとき、点火プラグ36周りの空燃比がリッチ化したとしても、内部EGRの熱により燃料の霧化を促進することができる。このため、燃料が燃焼室22内に付着したり、燃料の液滴が大きくなったりすることを抑制することができる。特にエンジン10が冷間始動された直後は、燃焼室22内の温度が低く燃料が霧化しにくいため、内部EGRの熱により燃料の霧化を促進することで、PM排出量及びHC排出量を効果的に低減することができる。
そして、点火プラグ36による点火時期が遅角されるため、排気の温度を上昇させて三元触媒37,38の暖機を促進することができる。その結果、三元触媒37,38の暖機に際して、エンジン10の冷間始動直後から、燃焼の安定性を確保しつつ、PM排出量を効果的に低減することができる。
・吸気側の可変バルブタイミング機構33により吸気バルブ31の開閉タイミングを進角させることで、オーバーラップ量を増大させている。このため、オーバーラップ量を増大させるとともに、吸気の吹き戻しを減少させることができ、吸気の充填効率、ひいては実圧縮比を上昇させることができる。したがって、燃料の燃焼をより安定させることができ、オーバーラップ量をより増大させることが可能となる。その結果、燃料の霧化をより促進することができ、PM排出量を更に低減することができる。
・三元触媒37,38の暖機を促進する上記制御は、エンジン10の冷間始動直後に比較的短い期間(例えば20秒間)実行される。このため、一般に、三元触媒37,38の暖機が終了した場合であっても、エンジン10の暖機は未だ終了しておらず、エンジン10の暖機が終了するよりも前に上記制御が終了されることとなる。近年のPM規制に対しては、このような短期間でのPM排出量を低減することが重要である。
上述した実施形態に限定されず、例えば次のように実施することもできる。
・上記実施形態では、吸気側の可変バルブタイミング機構33により吸気バルブ31の開閉タイミングを進角させることで、吸気バルブ31と排気バルブ32との開弁期間のオーバーラップ量を増大させるようにした。しかしながら、排気側の可変バルブタイミング機構34により排気バルブ32の開閉タイミングを遅角させることで、オーバーラップ量を増大させることもできる。また、それらの両制御を実行することで、オーバーラップ量を増大させることもできる。なお、必ずしもオーバーラップ量を増大させなくてもよく、オーバーラップ量を一定としつつ吸気バルブ31や排気バルブ32の開閉タイミングを変更して内部EGR量を増加させることもできる。
10…筒内噴射式エンジン(内燃機関)、21…インジェクタ(燃料噴射弁)、22…燃焼室、31…吸気バルブ(吸気弁)、32…排気バルブ(排気弁)、33,34…可変バルブタイミング機構(可変動弁機構)、35…排気管、36…点火プラグ(点火栓)、37…三元触媒(排気浄化触媒)、38…三元触媒(排気浄化触媒)、50…ECU(制御手段、制御装置)。

Claims (4)

  1. 内燃機関の気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、
    前記燃料噴射弁により噴射された燃料と空気との混合気に点火する点火栓と、
    前記機関の吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを可変とする可変動弁機構と、
    前記機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒と、
    を備える内燃機関に適用される制御装置であって、
    前記機関が冷間始動された場合に、前記可変動弁機構により前記吸気弁及び前記排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを変更することによって内部EGR量を増加させるとともに、前記燃料噴射弁により前記機関の吸気行程及び圧縮行程に燃料を噴射させ且つ前記圧縮行程での燃料噴射量を前記吸気行程での燃料噴射量よりも多くし、前記点火栓による点火時期を遅角させる制御を実行する制御手段を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記可変動弁機構により前記吸気弁の開閉タイミングを進角させることで、前記内部EGR量を増加させる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記排気浄化触媒の暖機が終了したことを条件として、前記機関の暖機が終了するよりも前に前記制御を終了する請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 内燃機関の気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、
    前記燃料噴射弁により噴射された燃料と空気との混合気に点火する点火栓と、
    前記機関の吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを可変とする可変動弁機構と、
    前記機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒と、
    を備える内燃機関の制御方法であって、
    前記機関が冷間始動された場合に、前記可変動弁機構により前記吸気弁及び前記排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを変更することによって内部EGR量を増加させるとともに、前記燃料噴射弁により前記機関の吸気行程及び圧縮行程に燃料を噴射させ且つ前記圧縮行程での燃料噴射量を前記吸気行程での燃料噴射量よりも多くし、前記点火栓による点火時期を遅角させることを特徴とする内燃機関の制御方法。
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