JP6555538B2 - 圧縮自己着火式エンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
このように構成された本発明では、第2制御手段は、エンジン負荷が高い場合に、燃焼開始前の筒内温度を下げる制御を行うことで、エンジン負荷の増大に伴ってSI率を適切に大きくすることが可能となる。
このように構成された本発明では、第1制御手段は、エンジン負荷が低い場合にはSI率を小さくすることで、燃焼期間を短くすることができ、燃費を改善することができる。他方で、第1制御手段は、エンジン負荷が高い場合にはSI率を大きくすることで、第2燃焼による燃焼騒音の発生を抑制することができる。
このように構成された本発明では、第1及び第2燃焼を合わせた燃焼における燃焼重心位置をほぼ一定に維持するので、ドライバからの要求トルクを適切に確保することができる。例えば、燃焼重心位置を圧縮上死点付近(圧縮上死点近傍であって圧縮上死点後のクランク角)に維持すれば、燃費を効果的に改善することができる。
このように構成された本発明では、第1燃焼を開始させる点火プラグによる点火時期を調整することで、SI率を適切に制御することができる。典型的な例では、点火時期を進角させることでSI率を大きくすることができ、点火時期を遅角させることでSI率を小さくすることができる。
このように構成された本発明では、燃焼室内に導入する新気と既燃ガスとの割合を調整して筒内の状態(例えば筒内温度)を制御することで、SI率を適切に制御することができる。例えば、新気と既燃ガスとの割合を調整して燃焼開始前の筒内温度を上昇させることで、第1燃焼の開始を遅らせることによりSI率を適切に制御することができる。
このように構成された本発明では、基本的には、前段噴射及び後段噴射を含む分割噴射を行う場合、後段噴射によって噴射された燃料は第1燃焼し、前段噴射によって噴射された燃料は主に第2燃焼するので、後段噴射におけるインジェクタからの燃料噴射量を調整することでSI率を適切に制御することができる。
このように構成された本発明では、燃焼室内に導入する新気と既燃ガスとの割合を調整して筒内温度を適切に制御することができる。典型的な例では、新気に対する既燃ガスの割合を大きくすることで、筒内温度を上昇させることができる。
このように構成された本発明では、目標SI率及び目標筒内温度が実現されるようにSI率及び筒内温度を調整することで、第1及び第2燃焼を合わせた所望の燃焼波形を適切に実現することができる。
このように構成された本発明では、燃焼開始前に筒内状態を調整する制御を行っておき、燃焼開始前の実際の筒内温度を取得して、当該筒内温度に基づき点火時期を制御することで、目標SI率及び目標筒内温度を確実に実現することができる。
このように構成された本発明によっても、第1及び第2燃焼を合わせた燃焼波形を所望の燃焼波形にすることができる、つまり所望のSI率及び自己着火時期を適切に実現することができる。したがって、燃費の改善、燃焼安定性確保及び燃焼騒音抑制などを達成することが可能となる。
このように構成された本発明では、エンジン負荷に応じてSI率及び筒内温度を制御することで、エンジン負荷に応じた燃焼波形を適切に実現することができる。
このように構成された本発明によれば、燃焼室内に導入する新気と内部EGRガスとの割合を調整して、燃焼前の筒内温度を適切に制御することができる。
更に他の観点では、本発明は、燃料と空気の混合気を燃焼させる燃焼室と、燃焼室内に燃料を供給するよう燃料を噴射するインジェクタと、燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、を少なくとも備えたエンジンであって、燃焼室内において混合気を自己着火させるよう構成されたエンジンと、エンジンの燃焼室への新気及び既燃ガスの導入を調整することによって、燃焼室内を所望の状態に設定するよう構成された状態量設定デバイスと、エンジンのインジェクタ及び点火プラグと状態量設定デバイスとを少なくとも制御して、エンジンを運転するよう構成されたコントローラと、を有する圧縮自己着火式エンジンの制御装置であって、エンジンにおいては、点火プラグの点火により混合気が火炎伝播により燃焼する第1燃焼と、この火炎伝播に起因して混合気が自己着火により燃焼する第2燃焼とが行われ、コントローラは、エンジンの運転状態に基づき、エンジンの1燃焼サイクル中において、第1及び第2燃焼において発生する全熱量又は第2燃焼において発生する熱量に対して第1燃焼により発生する熱量の割合に関連する指標としてのSI率を制御する第1制御手段と、第1燃焼の開始前の燃焼室内の温度である筒内温度を制御する第2制御手段と、を備え、第1及び第2制御手段の両方によって、エンジンの1燃焼サイクル中において、第1及び第2燃焼の両方の燃焼状態をエンジンの運転状態に応じて変更し、コントローラの第1制御手段は、エンジンの運転状態としてのエンジン負荷が高くなるほど、SI率を大きくする制御を行う、ことを特徴とする。
上記の本発明において、好ましくは、コントローラの第2制御手段は、エンジンの運転状態としてのエンジン負荷が高くなるほど、筒内温度を低くする制御を行う。
更に他の観点では、本発明は、燃料と空気の混合気を燃焼させる燃焼室と、燃焼室内に燃料を供給するよう燃料を噴射するインジェクタと、燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、を少なくとも備えたエンジンであって、燃焼室内において混合気を自己着火させるよう構成されたエンジンと、エンジンの燃焼室への新気及び既燃ガスの導入を調整することによって、燃焼室内を所望の状態に設定するよう構成された状態量設定デバイスと、エンジンのインジェクタ及び点火プラグと状態量設定デバイスとを少なくとも制御して、エンジンを運転するよう構成されたコントローラと、を有する圧縮自己着火式エンジンの制御装置であって、エンジンにおいては、点火プラグの点火により混合気が火炎伝播により燃焼する第1燃焼と、この火炎伝播に起因して混合気が自己着火により燃焼する第2燃焼とが行われ、コントローラは、エンジンの運転状態に基づき、エンジンの1燃焼サイクル中において、第1及び第2燃焼において発生する全熱量又は第2燃焼において発生する熱量に対して第1燃焼により発生する熱量の割合に関連する指標としてのSI率を制御する第1制御手段と、第1燃焼の開始前の燃焼室内の温度である筒内温度を制御する第2制御手段と、を備え、第1及び第2制御手段の両方によって、エンジンの1燃焼サイクル中において、第1及び第2燃焼の両方の燃焼状態をエンジンの運転状態に応じて変更し、コントローラの第1及び第2制御手段は、エンジンの運転状態としてのエンジン負荷によらずに、第1及び第2燃焼を合わせた燃焼における燃焼重心位置をほぼ一定に維持するように、SI率及び筒内温度を制御する、ことを特徴とする。
更に他の観点では、本発明は、燃料と空気の混合気を燃焼させる燃焼室と、燃焼室内に燃料を供給するよう燃料を噴射するインジェクタと、燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、を少なくとも備えたエンジンであって、燃焼室内において混合気を自己着火させるよう構成されたエンジンと、エンジンの燃焼室への新気及び既燃ガスの導入を調整することによって、燃焼室内を所望の状態に設定するよう構成された状態量設定デバイスと、エンジンのインジェクタ及び点火プラグと状態量設定デバイスとを少なくとも制御して、エンジンを運転するよう構成されたコントローラと、を有する圧縮自己着火式エンジンの制御装置であって、エンジンにおいては、点火プラグの点火により混合気が火炎伝播により燃焼する第1燃焼と、この火炎伝播に起因して混合気が自己着火により燃焼する第2燃焼とが行われ、コントローラは、エンジンの運転状態に基づき、エンジンの1燃焼サイクル中において、第1及び第2燃焼において発生する全熱量又は第2燃焼において発生する熱量に対して第1燃焼により発生する熱量の割合に関連する指標としてのSI率を制御する第1制御手段と、第1燃焼の開始前の燃焼室内の温度である筒内温度を制御する第2制御手段と、を備え、第1及び第2制御手段の両方によって、エンジンの1燃焼サイクル中において、第1及び第2燃焼の両方の燃焼状態をエンジンの運転状態に応じて変更し、コントローラは、燃焼室内に略均質な混合気を形成するよう、点火プラグによる点火時期の前で且つ当該点火時期に近いタイミングで燃料を噴射する後段噴射と、この後段噴射よりも前で且つ点火時期から離れたタイミングで燃料を噴射する前段噴射とを実行するようインジェクタを制御し、第1制御手段は、後段噴射におけるインジェクタからの燃料噴射量を制御して、SI率を調整する、ことを特徴とする。
まず、図1乃至図3を参照して、本実施形態による圧縮自己着火式エンジンの制御装置の構成について説明する。図1は、本実施形態による圧縮自己着火式エンジンの構成を例示する図である。図2は、本実施形態による燃焼室の構成を例示する断面図である。なお、図1における吸気側は紙面左側であり、排気側は紙面右側である。図2における吸気側は紙面右側であり、排気側は紙面左側である。図3は、本実施形態による圧縮自己着火式エンジンの制御装置の構成を例示するブロック図である。
なお、燃焼室17の形状は、図2に例示する形状に限定されるものではない。例えばキャビティ31の形状、ピストン3の上面の形状、及び、燃焼室17の天井面の形状等は、適宜変更することが可能である。
なお、インジェクタ6は、多噴口型のインジェクタに限らない。インジェクタ6は、外開弁タイプのインジェクタを採用してもよい。
過給機44をオンにしたとき(つまり、電磁クラッチ45を接続したとき)には、過給機44を通過したガスの一部は、バイパス通路47を通って過給機の上流に逆流する。エアバイパス弁48の開度を調整することによって、逆流量を調整することができるから、燃焼室17に導入するガスの過給圧を調整することができる。この構成例においては、過給機44とバイパス通路47とエアバイパス弁48とによって、過給システム49が構成されている。エアバイパス弁48は、状態量設定デバイスの一つを構成している。
図4は、エンジン1の運転領域を例示している。エンジン1の運転領域は、負荷の高低に対し、大きく3つの領域に分けられている。具体的に、3つの領域は、アイドル運転を含む低負荷領域(A)、全開負荷を含む高負荷領域(C)、及び、低負荷領域(A)と高負荷領域(C)との間の中負荷領域(B)である。エンジン1は、燃費の向上及び排出ガス性能の向上を主目的として、中負荷領域において、圧縮自己着火による燃焼を行う。以下、低負荷領域、中負荷領域、及び、高負荷領域の各領域における燃焼形態について、順に説明をする。
エンジン1の運転状態が低負荷領域にあるときには、燃料の噴射量が少ない。そのため、燃焼室17において混合気が燃焼したときに発生する熱量が少なく、燃焼室17の温度(筒内温度)が低くなる。また、排気ガスの温度も低くなるため、後述するように内部EGRガスを燃焼室17の中に導入しても、筒内温度が、自己着火が安定して可能になる程度まで高まらない。エンジン1の運転状態が低負荷領域にあるときの燃焼形態は、点火プラグ25が燃焼室17の中の混合気に点火を行うことによって混合気を火炎伝播により燃焼させるSI(Spark Ignition)燃焼である。以下、低負荷領域における燃焼形態を、低負荷SI燃焼と呼ぶ場合がある。
なお、低負荷領域内における、低負荷低回転領域においては、ガスの充填量をさらに少なくすることによって、混合気の燃焼温度及び排気ガスの温度を高くするようにしてもよい。こうすると、触媒コンバーター51を活性状態に維持する上で有利になる。
エンジン1の運転状態が中負荷領域にあるときには、燃料の噴射量が多くなる。筒内温度が高くなるため、自己着火を安定して行うことが可能にある。燃費の向上及び排出ガス性能の向上を図るため、エンジン1は、中負荷領域において、CI燃焼を行う。
エンジン1の運転状態が中負荷領域にあるときには、低負荷領域にあるときとは異なり、燃料量が多くなるため、燃焼室17の中に導入するガスの充填量を調整する必要がない。スロットル弁43の開度は全開である。
エンジン1の運転状態が高負荷領域にあるときには、燃料の噴射量が多い。そのため、SI−CI燃焼を行っても、燃焼騒音を抑制することが困難になる。また、筒内温度が高くなるため、CI燃焼を行おうとしても、過早着火やノッキングといった異常燃焼が生じやすい。そのため、エンジン1の運転状態が高負荷領域にあるときの燃焼形態は、SI燃焼である。以下、高負荷領域における燃焼形態を、高負荷SI燃焼と呼ぶ場合がある。
そこで、エンジン1は、高負荷領域において、燃料噴射の形態を工夫することにより異常燃焼を回避するよう構成されている。具体的に、ECU10は、30MPa以上の高い燃料圧力でかつ、圧縮行程後期から膨張行程初期までの期間(以下、この期間をリタード期間と呼ぶ)内のタイミングで、燃焼室17内に燃料を噴射するよう、燃料供給システム61及びインジェクタ6に制御信号を出力する。ECU10はまた、燃料の噴射後、圧縮上死点付近のタイミングで、混合気に点火を行うよう、点火プラグ25に制御信号を出力する。なお、以下においては、高い燃料圧力でかつ、リタード期間内のタイミングで、燃焼室17の中に燃料を噴射することを、高圧リタード噴射と呼ぶ。
吸気行程中に燃焼室17の中に燃料を噴射することによって、燃焼室17の中のガスの比熱比が下がるから、圧縮端温度が低くなる。圧縮端温度が低くなるから、エンジン1は、異常燃焼を回避することができる。異常燃焼を回避するために、点火タイミングを遅角する必要がないため、第2高負荷領域において、点火プラグ25は、第1高負荷領域と同様に、圧縮上死点付近のタイミングで、混合気に点火する。
次に、図5(a)〜(c)を参照して、前述したSI−CI燃焼について、さらに詳細に説明をする。図5(a)〜(c)は、SI−CI燃焼における、クランク角に対する熱発生率の変化を例示する波形を示している。圧縮上死点付近、正確には、圧縮上死点よりも前の所定タイミングで、点火プラグ25が混合気に点火すると、火炎伝播による燃焼が開始する。SI燃焼時の熱発生は、CI燃焼時の熱発生よりも穏やかである。従って、熱発生率の波形は、傾きが相対的に小さくなる。図示はしないが、SI燃焼時の、燃焼室17の中における圧力変動(dp/dθ)も、CI燃焼時よりも穏やかになる。
従って、SI−CI燃焼は、燃焼騒音の防止と、燃費性能の向上とを両立することができる。
エンジン1は、前述したように、運転状態に応じてSI燃焼とSI−CI燃焼とを切り替える。エンジン1はまた、エンジン1の運転状態に応じてSI率を変更する。自己着火による燃焼を行う運転領域が拡大するため、エンジン1は、燃焼騒音の発生を抑制することと、燃費の向上を図ることとが両立する。
低負荷領域(A)において、エンジン1は、低負荷SI燃焼を行う。エンジン1の運転状態が低負荷領域にあるときに、SI率は100%で一定である。
エンジン1の負荷が高くなって、運転状態が第2中負荷領域(B2)に入ると、エンジン1は、低負荷SI燃焼から非過給SI−CI燃焼に切り替える。SI率は、100%未満になる。エンジン1の負荷が高まるに従い燃料量が増える。第2中負荷領域の中において負荷が低いときには、燃料量の増大に従って、CI燃焼の割合を増やす。SI率は、エンジン1の負荷が高くなる従って、次第に小さくなる。SI率は、図6の例では、50%以下の所定値(最小値)にまで減少する。
燃料量が増えるため、第2中負荷領域においては、燃焼温度が高くなる。筒内温度が高くなりすぎると、CI燃焼が開始するときの熱発生が激しくなってしまう。そうなると、燃焼騒音が増大してしまう。
エンジン1の負荷がさらに高まり、エンジン1の運転状態が第1中負荷領域(B1)に入ると、過給機44が、新気及び外部EGRガスの過給を行う。燃焼室17の中に導入する新気の量、及び、外部EGRガスの量は共に、エンジン1の負荷が高くなるに従い増える。燃焼室17の中に導入される外部EGRガスの量は、EGR率で表すと、例えば30%である。EGR率は、エンジン1の負荷の高低に関わらず一定である。従って、混合気のG/Fも、エンジン1の負荷の高低に関わらず一定である。なお、第2中負荷領域と第1中負荷領域との間で、燃焼室17の中に導入するEGRガス量は連続している。
エンジン1の負荷がさらに高まり、エンジン1の運転状態が高負荷領域(C)に入ると、エンジン1は、高負荷SI燃焼を行う。従って、高負荷領域においてSI率は、100%になる。
次に、本実施形態によるSI率及び自己着火時期の制御について説明する。本実施形態では、ECU10は、SI率及び自己着火時期の各々を制御する手段(第1及び第2制御手段)として機能し、これらの手段によって、エンジン1の1燃焼サイクル中において、SI燃焼及びCI燃焼の両方の燃焼状態をエンジン1の運転状態に応じて変更するようにする。こうすることで、所望のSI−CI燃焼波形が実現されるようにする。具体的には、所望のSI率及び自己着火時期が実現されるようにする。
但し、燃焼開始前の筒内温度が比較的高い状態においては、エンジン負荷が高くなるほど、筒内温度をできるだけ低下させるようにして、SI率を増大させるようにするのがよい。燃焼開始前の筒内温度が高いと、SI燃焼後に筒内温度が速やかに着火温度に到達することで、CI燃焼が所望の自己着火時期よりも早く生じてしまうことがあるからである。
次に、本実施形態によるSI率及び筒内温度の制御について説明する。本実施形態では、ECU10は、SI率及び筒内温度の各々を制御する手段(第1及び第2制御手段)として機能し、これらの手段によって、エンジン1の1燃焼サイクル中において、SI燃焼及びCI燃焼の両方の燃焼状態をエンジン1の運転状態に応じて変更するようにする。こうすることで、所望のSI−CI燃焼波形が実現されるようにする。具体的には、所望のSI率及び自己着火時期が実現されるようにする。
したがって、本実施形態では、ECU10は、燃焼開始前の筒内温度が低い場合には、燃焼開始前の筒内温度が高い場合よりも、SI率を大きくする。このように燃焼開始前の筒内温度に応じて制御を行うことで、目標SI率を実現できるようにすると共に、結果的に目標自己着火時期を実現できるようにする。
次に、本実施形態において、燃費の改善や燃焼安定性確保や燃焼騒音抑制などを達成可能な所望のSI−CI燃焼(具体的には所望のSI率や自己着火時期など)を実現するために、ECU10が行うSI−CI燃焼制御の詳細について説明する。
まず、本実施形態によるSI−CI燃焼制御の概要について述べる。本実施形態では、まず、ECU10は、エンジン1の運転状態などに応じた目標SI率及び目標自己着火時期を設定し、これらの目標SI率及び目標自己着火時期に応じて設定すべきSI−CI燃焼開始前の筒内温度、具体的には吸気弁21の閉弁(以下では適宜「IVC」と表記する。)時点での筒内温度を求め、この筒内温度を実現するようにEGR率などを制御する。こうすることで、所望の自己着火時期などを実現させるための制御、換言するとSI−CI燃焼開始前に所望の筒内状態に設定するための制御を事前に行っておく。
次に、図12乃至図14を参照して、本実施形態によるSI−CI燃焼制御の詳細な内容について説明する。図12は、本実施形態において、目標自己着火時期を実現するように筒内状態を事前に制御するための第1の制御モデルを示すブロック図である。図13は、本実施形態において、第1の制御モデルにおける制御後にセンサ検出値に基づき目標自己着火時期を実現するよう応答性の速い制御を行うための第2の制御モデルを示すブロック図である。図14は、本実施形態において、SI−CI燃焼時に検出された筒内圧に基づき筒内温度を推定して、この後のSI−CI燃焼において第1及び第2の制御モデルにより推定される筒内温度を補正するための第3の制御モデルを示すブロック図である。なお、ECU10は、これらの第1乃至第3の制御モデルにおける制御を実行するように構成されている。
次に、図15を参照して、本実施形態によるSI−CI燃焼制御を行った場合のタイムチャートについて説明する。
次に、上述した実施形態による圧縮自己着火式エンジンの制御装置の主な作用効果について説明する。
以下では、上記した実施形態の変形例について説明する。
10 ECU(コントローラ)
17 燃焼室
23 吸気電動VVT(状態量設定デバイス、可変動弁機構)
24 排気電動VVT(状態量設定デバイス、可変動弁機構)
25 点火プラグ
49 過給システム(状態量設定デバイス)
44 過給機
43 スロットル弁(状態量設定デバイス)
48 エアバイパス弁(状態量設定デバイス)
54 EGR弁(状態量設定デバイス)
55 EGRシステム(状態量設定デバイス)
6 インジェクタ
Claims (18)
- 燃料と空気の混合気を燃焼させる燃焼室と、前記燃焼室内に燃料を供給するよう燃料を噴射するインジェクタと、前記燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、を少なくとも備えたエンジンであって、前記燃焼室内において混合気を自己着火させるよう構成された前記エンジンと、
前記エンジンの燃焼室への新気及び既燃ガスの導入を調整することによって、前記燃焼室内を所望の状態に設定するよう構成された状態量設定デバイスと、
前記エンジンのインジェクタ及び点火プラグと前記状態量設定デバイスとを少なくとも制御して、前記エンジンを運転するよう構成されたコントローラと、
を有する圧縮自己着火式エンジンの制御装置であって、
前記エンジンにおいては、前記点火プラグの点火により混合気が火炎伝播により燃焼する第1燃焼と、この火炎伝播に起因して混合気が自己着火により燃焼する第2燃焼とが行われ、
前記コントローラは、
前記エンジンの運転状態に基づき、前記エンジンの1燃焼サイクル中において、前記第1及び第2燃焼において発生する全熱量又は前記第2燃焼において発生する熱量に対して前記第1燃焼により発生する熱量の割合に関連する指標としてのSI率を制御する第1制御手段と、前記第1燃焼の開始前の前記燃焼室内の温度である筒内温度を制御する第2制御手段と、を備え、
前記第1及び第2制御手段の両方によって、前記エンジンの1燃焼サイクル中において、前記第1及び第2燃焼の両方の燃焼状態を前記エンジンの運転状態に応じて変更し、
前記第1燃焼及び前記第2燃焼を実現するために前記エンジンの1燃焼サイクル中に前記インジェクタから噴射すべき全燃料を噴射し終えた後に、点火を行うように前記点火プラグを制御する、
ことを特徴とする圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラの前記第2制御手段は、前記エンジンの運転状態としてのエンジン負荷が高くなるほど、前記筒内温度を低くする制御を行う、
請求項1に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラの前記第1制御手段は、前記エンジンの運転状態としてのエンジン負荷が高くなるほど、前記SI率を大きくする制御を行う、
請求項1又は2に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラの前記第1及び第2制御手段は、前記エンジンの運転状態としてのエンジン負荷によらずに、前記第1及び第2燃焼を合わせた燃焼における燃焼重心位置をほぼ一定に維持するように、前記SI率及び前記筒内温度を制御する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラの前記第1制御手段は、前記点火プラグによる点火時期を制御して、前記SI率を調整する、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラの前記第1制御手段は、前記燃焼室内に導入する新気と既燃ガスとの割合を調整するよう前記状態量設定デバイスを制御して、前記SI率を調整する、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラは、前記燃焼室内に略均質な混合気を形成するよう、前記点火プラグによる点火時期の前で且つ当該点火時期に近いタイミングで燃料を噴射する後段噴射と、この後段噴射よりも前で且つ前記点火時期から離れたタイミングで燃料を噴射する前段噴射とを実行するよう前記インジェクタを制御し、
前記第1制御手段は、前記後段噴射における前記インジェクタからの燃料噴射量を制御して、前記SI率を調整する、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラの前記第2制御手段は、前記燃焼室内に導入する新気と既燃ガスとの割合を調整するよう前記状態量設定デバイスを制御して、前記筒内温度を調整する、
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラは、前記エンジンの運転状態に応じた目標SI率及び前記第1燃焼の開始前の目標筒内温度を設定し、前記第1及び第2制御手段の両方によって、これらの目標SI率及び目標筒内温度が実現されるように前記SI率を調整する制御と前記筒内温度を調整する制御とを行う、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラは、
前記目標筒内温度を実現すべく、前記燃焼室内に導入する新気と既燃ガスとの割合を調整するよう前記状態量設定デバイスを制御し、また、
前記第1燃焼の開始前の実際の筒内温度を取得して、この筒内温度に基づき、前記目標SI率及び前記目標筒内温度に応じた自己着火時期が実現されるように前記点火プラグによる点火時期を制御する、
請求項9に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラの前記第2制御手段は、前記第1燃焼の開始前の前記筒内温度として、前記エンジンのピストンが下死点にあるときの筒内温度を調整する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。
- 燃料と空気の混合気を燃焼させる燃焼室と、前記燃焼室内に燃料を供給するよう燃料を噴射するインジェクタと、前記燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、を少なくとも備えたエンジンであって、前記燃焼室内において混合気を自己着火させるよう構成された前記エンジンと、
前記エンジンの燃焼室への新気及び既燃ガスの導入を調整することによって、前記燃焼室内を所望の状態に設定するよう構成された状態量設定デバイスと、
前記エンジンのインジェクタ及び点火プラグと前記状態量設定デバイスとを少なくとも制御して、前記エンジンを運転するよう構成されたコントローラと、
を有する圧縮自己着火式エンジンの制御装置であって、
前記エンジンにおいては、前記点火プラグの点火により混合気が火炎伝播により燃焼する第1燃焼と、この火炎伝播に起因して混合気が自己着火により燃焼する第2燃焼とが行われ、
前記コントローラは、
エンジン負荷に基づき、前記エンジンの1燃焼サイクル中において、前記第1及び第2燃焼において発生する全熱量又は前記第2燃焼において発生する熱量に対して前記第1燃焼により発生する熱量の割合に関連する指標としてのSI率を調整する制御と、前記第1燃焼の開始前の前記燃焼室内の温度である筒内温度を調整する制御とを行い、
前記エンジンの1燃焼サイクル中において、前記点火プラグによる点火時期と、前記インジェクタによる燃料噴射量及び/又は燃料噴射時期と、前記状態量設定デバイスにより前記燃焼室内に導入する新気と既燃ガスとの割合と、のうちの少なくともいずれかを調整して、前記SI率及び前記筒内温度の両方を制御することで、前記第1及び第2燃焼の両方の燃焼状態を前記エンジンの運転状態に応じて変更し、
前記第1燃焼及び前記第2燃焼を実現するために前記エンジンの1燃焼サイクル中に前記インジェクタから噴射すべき全燃料を噴射し終えた後に、点火を行うように前記点火プラグを制御する、
ことを特徴とする圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラは、前記エンジン負荷が高くなるほど、前記SI率を大きくする制御と前記筒内温度を低くする制御とを行う、
請求項12に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記状態量設定デバイスは、前記エンジンに設けられた吸気弁及び/又は排気弁のバルブタイミングを可変に構成された可変動弁機構であり、
前記コントローラは、前記エンジンの排気ポートから既燃ガスを内部EGRガスとして前記燃焼室に引き戻すべく、前記吸気弁及び/又は前記排気弁のバルブタイミングを調整するよう前記可変動弁機構を制御して、前記燃焼室内に導入する新気と内部EGRガスとの割合を調整する、
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 燃料と空気の混合気を燃焼させる燃焼室と、前記燃焼室内に燃料を供給するよう燃料を噴射するインジェクタと、前記燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、を少なくとも備えたエンジンであって、前記燃焼室内において混合気を自己着火させるよう構成された前記エンジンと、
前記エンジンの燃焼室への新気及び既燃ガスの導入を調整することによって、前記燃焼室内を所望の状態に設定するよう構成された状態量設定デバイスと、
前記エンジンのインジェクタ及び点火プラグと前記状態量設定デバイスとを少なくとも制御して、前記エンジンを運転するよう構成されたコントローラと、
を有する圧縮自己着火式エンジンの制御装置であって、
前記エンジンにおいては、前記点火プラグの点火により混合気が火炎伝播により燃焼する第1燃焼と、この火炎伝播に起因して混合気が自己着火により燃焼する第2燃焼とが行われ、
前記コントローラは、
前記エンジンの運転状態に基づき、前記エンジンの1燃焼サイクル中において、前記第1及び第2燃焼において発生する全熱量又は前記第2燃焼において発生する熱量に対して前記第1燃焼により発生する熱量の割合に関連する指標としてのSI率を制御する第1制御手段と、前記第1燃焼の開始前の前記燃焼室内の温度である筒内温度を制御する第2制御手段と、を備え、
前記第1及び第2制御手段の両方によって、前記エンジンの1燃焼サイクル中において、前記第1及び第2燃焼の両方の燃焼状態を前記エンジンの運転状態に応じて変更し、
前記コントローラの前記第1制御手段は、前記エンジンの運転状態としてのエンジン負荷が高くなるほど、前記SI率を大きくする制御を行う、
ことを特徴とする圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 前記コントローラの前記第2制御手段は、前記エンジンの運転状態としてのエンジン負荷が高くなるほど、前記筒内温度を低くする制御を行う、
請求項15に記載の圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 燃料と空気の混合気を燃焼させる燃焼室と、前記燃焼室内に燃料を供給するよう燃料を噴射するインジェクタと、前記燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、を少なくとも備えたエンジンであって、前記燃焼室内において混合気を自己着火させるよう構成された前記エンジンと、
前記エンジンの燃焼室への新気及び既燃ガスの導入を調整することによって、前記燃焼室内を所望の状態に設定するよう構成された状態量設定デバイスと、
前記エンジンのインジェクタ及び点火プラグと前記状態量設定デバイスとを少なくとも制御して、前記エンジンを運転するよう構成されたコントローラと、
を有する圧縮自己着火式エンジンの制御装置であって、
前記エンジンにおいては、前記点火プラグの点火により混合気が火炎伝播により燃焼する第1燃焼と、この火炎伝播に起因して混合気が自己着火により燃焼する第2燃焼とが行われ、
前記コントローラは、
前記エンジンの運転状態に基づき、前記エンジンの1燃焼サイクル中において、前記第1及び第2燃焼において発生する全熱量又は前記第2燃焼において発生する熱量に対して前記第1燃焼により発生する熱量の割合に関連する指標としてのSI率を制御する第1制御手段と、前記第1燃焼の開始前の前記燃焼室内の温度である筒内温度を制御する第2制御手段と、を備え、
前記第1及び第2制御手段の両方によって、前記エンジンの1燃焼サイクル中において、前記第1及び第2燃焼の両方の燃焼状態を前記エンジンの運転状態に応じて変更し、
前記コントローラの前記第1及び第2制御手段は、前記エンジンの運転状態としてのエンジン負荷によらずに、前記第1及び第2燃焼を合わせた燃焼における燃焼重心位置をほぼ一定に維持するように、前記SI率及び前記筒内温度を制御する、
ことを特徴とする圧縮自己着火式エンジンの制御装置。 - 燃料と空気の混合気を燃焼させる燃焼室と、前記燃焼室内に燃料を供給するよう燃料を噴射するインジェクタと、前記燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、を少なくとも備えたエンジンであって、前記燃焼室内において混合気を自己着火させるよう構成された前記エンジンと、
前記エンジンの燃焼室への新気及び既燃ガスの導入を調整することによって、前記燃焼室内を所望の状態に設定するよう構成された状態量設定デバイスと、
前記エンジンのインジェクタ及び点火プラグと前記状態量設定デバイスとを少なくとも制御して、前記エンジンを運転するよう構成されたコントローラと、
を有する圧縮自己着火式エンジンの制御装置であって、
前記エンジンにおいては、前記点火プラグの点火により混合気が火炎伝播により燃焼する第1燃焼と、この火炎伝播に起因して混合気が自己着火により燃焼する第2燃焼とが行われ、
前記コントローラは、
前記エンジンの運転状態に基づき、前記エンジンの1燃焼サイクル中において、前記第1及び第2燃焼において発生する全熱量又は前記第2燃焼において発生する熱量に対して前記第1燃焼により発生する熱量の割合に関連する指標としてのSI率を制御する第1制御手段と、前記第1燃焼の開始前の前記燃焼室内の温度である筒内温度を制御する第2制御手段と、を備え、
前記第1及び第2制御手段の両方によって、前記エンジンの1燃焼サイクル中において、前記第1及び第2燃焼の両方の燃焼状態を前記エンジンの運転状態に応じて変更し、
前記コントローラは、前記燃焼室内に略均質な混合気を形成するよう、前記点火プラグによる点火時期の前で且つ当該点火時期に近いタイミングで燃料を噴射する後段噴射と、この後段噴射よりも前で且つ前記点火時期から離れたタイミングで燃料を噴射する前段噴射とを実行するよう前記インジェクタを制御し、
前記第1制御手段は、前記後段噴射における前記インジェクタからの燃料噴射量を制御して、前記SI率を調整する、
ことを特徴とする圧縮自己着火式エンジンの制御装置。
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