JP5574702B2 - 有機粒子とシリカ粒子の凝集体からなる研磨用粒子分散液およびその製造方法 - Google Patents
有機粒子とシリカ粒子の凝集体からなる研磨用粒子分散液およびその製造方法 Download PDFInfo
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Description
れた複合研磨材を砥粒として添加しスラリーとして分散させた研磨材を用いることにより、ガラス素材や半導体デバイスなどの研磨に関し、汚染物質を含まず、現行のシリカ研磨材と同等の表面加工状態を維持し、且つシリカ研磨材より、研磨速度を向上させることが出来る旨が記載されている。この研磨材は、有機樹脂からなる母粒子にシリカなどの子粒子が付着してなる構造をとるものである。
(1)前記シリカ粒子の平均粒子径(Da)が10〜240nmの範囲にある。
(2)前記有機系粒子の平均粒子径(Db)が5〜80nmの範囲にある。
(3)(Da)/(Db)の値が1.0〜3.0の範囲にある。
(4)前記シリカ粒子と有機系粒子の質量比が100:1〜100:50の範囲にある。
(5)前記シリカ粒子のゼータ電位(Za)が−20〜−60mVの範囲にある。
(6)前記有機系粒子のゼータ電位(Zb)が−3〜−30mVの範囲にある。
(a)平均粒子径(Da)が10〜240nmの範囲にあり、ゼータ電位(Za)が、−20〜−60mVの範囲にあるシリカ粒子が分散媒に分散しているシリカ粒子分散液(固形分濃度10〜40質量%)
(b)平均粒子径(Db)が5〜80nmの範囲にあり、ゼータ電位(Zb)が、−3〜−30mVの範囲にある有機系粒子が分散媒に分散している有機系粒子分散液(固形分濃度1〜20質量%)〔ただし、(Da)/(Db)=1.0〜3.0の範囲に限る。〕
本発明に係る研磨用粒子分散液は、有機系粒子と、該有機系粒子と同等以上の大きさのシリカ粒子との凝集体(ヘテロ凝集体)が分散媒に分散しているものであり、より具体的には、シリカ粒子と有機系粒子の凝集体からなる平均粒子径(Dm)10〜300nmの研磨用粒子が分散媒に分散している研磨用粒子分散液であって、次の条件(1)〜(6)を満たすことを特徴とするものである。
(1)前記シリカ粒子の平均粒子径(Da)が10〜240nmの範囲にある。
(2)前記有機系粒子の平均粒子径(Db)が5〜80nmの範囲にある。
(3)(Da)/(Db)の値が1.0〜3.0の範囲にある。
(4)前記シリカ粒子と有機系粒子の質量比が100:1〜100:50の範囲にある。
(5)前記シリカ粒子のゼータ電位(Za)が−20〜−60mVの範囲にある。
(6)前記有機系粒子のゼータ電位(Zb)が−3〜−30mVの範囲にある。
本発明に係る研磨用粒子分散液の固形分濃度は特に制限されないが、通常は、0.5〜50質量%の範囲が推奨される。研磨処理の効率を重視した場合は、3〜30質量%の範囲が推奨される。
本発明では、画像解析法により測定される平均粒子径が10〜240nmの範囲の公知のシリカ粒子を使用することができる。該シリカ粒子は、本発明に係る製造方法においては、シリカ濃度1〜50質量%の範囲のシリカ粒子分散液として使用される。このようなシリカ粒子分散液の調製方法としては、次の(1)〜(4)の製造方法を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
この製造方法の例としては、珪酸アルカリ水溶液をシリカ濃度3〜10重量%に水で希釈し、次いでH型強酸性陽イオン交換樹脂に接触させて脱アルカリし、必要に応じてOH型強塩基性陰イオン交換樹脂に接触させて脱アニオンし、活性珪酸を調製する。pHが8以上となるようアルカリ物質を加え、50℃以上に加熱することにより平均粒子径60nm以下のシリカゾルを製造する方法を挙げることができる。
この製造方法において、核粒子分散液としては、核粒子として機能すれば特に制限はなく従来公知のシリカ、アルミナ、ジルコニア、セリア、チタニア、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−セリア、シリカ−チタニア等の微粒子の分散液を用いることができる。なかでも、本願出願人による特開平5−132309号公報、特開平7−105522号公報等に開示したシリカゾル、シリカ系複合酸化物ゾルは粒子径分布が均一であり、均一な粒子径分布の研磨用シリカ粒子が得られるので好ましい。
核粒子の平均粒子径は前記したシリカ粒子が得られれば、特に制限はない。
この製造方法は解膠法と呼ばれるもので、通常は、珪酸塩の水溶液を酸で中和して、シリカヒドロゲルを調製し、化学的手段または機械的な手段にて、シリカヒドロゲルをスラリー状ないしは分散溶液にする方法として知られている。
ここで、化学的手段としては、シリカヒドロゲルにアルカリを添加し、所望により加熱する方法が挙げられる。また、機械的手段としては、攪拌器などの装置を使用する方法を挙げることができる。これらの化学的手段と機械的な手段は併用されても差し支えない。
この製造方法で原料として使用する珪酸塩としては、アルカリ金属珪酸塩、アンモニウム珪酸塩および有機塩基の珪酸塩から選ばれる1種または2種以上の珪酸塩が好ましい。アルカリ金属珪酸塩としては、珪酸ナトリウム(水ガラス)や珪酸カリウムが有機塩基としては、テトラエチルアンモニウム塩などの第4級アンモニウム塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類を挙げることができ、アンモニウムの珪酸塩または有機塩基の珪酸塩には、珪酸液にアンモニア、第4級アンモニウム水酸化物、アミン化合物などを添加したアルカリ性溶液も含まれる。
この製造方法の例としては、シ−ド粒子が分散された水−有機溶媒系分散液にテトラエトキシシランを添加して該テトラエトキシシランを加水分解し、前記シ−ド粒子上にシリカを付着させて粒子成長を行わせて単分散したシリカ粒子を製造する方法などが知られている。
原料となるシリカ系ゾルの固形分濃度については、10〜50質量%の範囲のものが使用される。
また、シリカ系ゾルについては単分散状態にあるものが、後の工程で粒子径を均一化させる上で好ましい。なお、原料として市販のシリカゾルを適用することも勿論可能である。その場合、市販品はシリカ濃度20〜50%の高濃度のものを使用するのが経済的である。また、使用前に、所望により、イオン交換、濾過、濃度調整などを行っても良い。
本発明に使用される有機系粒子は、画像解析法による平均粒子径が5〜80nmの範囲の有機系樹脂からなる粒子である。有機系樹脂の種類については、格別に制限されるものではないが、通常は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アミド系樹脂またはこれらの共重合体から選ばれるものが好適に使用される。
本発明に係る研磨用粒子分散液の製造方法は、下記(a)のシリカ粒子分散液100質量部(固形分換算)と、下記(b)の有機系粒子分散液1〜50質量部(固形分換算)とを、それぞれのゼータ電位の差が10mV以上になるpH範囲で混合し、5〜70℃の範囲で保持することにより、ヘテロ凝集させることを特徴とする。
(a)平均粒子径(Da)が10〜240nmの範囲にあり、ゼータ電位(Za)が、−20〜−60mVの範囲にあるシリカ粒子が分散媒に分散しているシリカ粒子分散液(固形分濃度10〜40質量%)
(b)平均粒子径(Db)が5〜80nmの範囲にあり、ゼータ電位(Zb)が、−3〜−30mVの範囲にある有機系粒子が分散媒に分散している有機系粒子分散液(固形分濃度1〜20質量%)〔ただし、(Da)/(Db)=1.0〜3.0の範囲に限る。〕
なお、シリカ粒子分散液と有機系粒子分散液の配合割合は、本質的に目的とする研磨用粒子分散液中のそれぞれの成分割合に対応するものである。
前記シリカ粒子分散液のゼータ電位範囲については、通常のシリカ粒子分散液のゼータ電位範囲が対応するものといえる。また、前記有機系粒子分散液のゼータ電位範囲についても、通常の有機系粒子分散液のゼータ電位範囲が対応するものといえる。
本発明に係る研磨用粒子分散液は、それ自体で研摩剤として使用可能なものであるが、所望により、添加剤として、研磨促進剤、界面活性剤、複素環化合物、pH調整剤およびpH緩衝剤からなる群より選ばれる添加剤1種以上を添加して使用しても構わない。前記研磨用粒子分散液にこれらの成分を添加して得られる混合物を本発明においては、「研磨用組成物」と呼称する。
本発明に係る研磨剤組成物には、被研磨材の種類によっても異なるが、必要に応じて従来公知の研磨促進剤を使用することができる。この様な例としては、過酸化水素、過酢酸、過酸化尿素などおよびこれらの混合物を挙げることができる。このような過酸化水素等の研磨促進剤を含む研磨剤組成物を用いると、被研磨材が金属の場合には効果的に研磨速度を向上させることができる。
ールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が例示される。その他に、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
界面活性剤または親水性化合物は1種のみでもよいし、2種以上を使用してもよく、異なる種類のものを併用することもできる。
本発明の研磨剤組成物については、被研磨基材に金属が含まれる場合に、金属に不動態層または溶解抑制層を形成させて、被研磨基材の侵食を抑制する目的で、複素環化合物を含有させても構わない。ここで、「複素環化合物」とはヘテロ原子を1個以上含んだ複素環を有する化合物である。ヘテロ原子とは、炭素原子又は水素原子以外の原子を意味する。複素環とはヘテロ原子を少なくとも一つ持つ環状化合物を意味する。ヘテロ原子は複素環の環系の構成部分を形成する原子のみを意味し、環系に対して外部に位置していたり、少なくとも一つの非共役単結合により環系から分離していたり、環系のさらなる置換基の一部分であるような原子は意味しない。ヘテロ原子として好ましくは、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、テルル原子、リン原子、ケイ素原子、及びホウ素原子などを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。複素環化合物の例として、イミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾール、テトラゾールなどを用いることができる。より具体的には、1,2,3,4−テトラゾール、5−アミノ−1,2,3,4−テトラゾール、5−メチル−1,2,3,4−テトラゾール、1,2,3−トリアゾール、4−アミノ−1,2,3−トリアゾール、4,5−ジアミノ−1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾールなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
上記各添加剤の効果を高めるためなどに必要に応じて酸または塩基を添加して研磨用組成物のpHを調節することができる。
研磨剤組成物のpH値を一定に保持するために、pH緩衝剤を使用しても構わない。pH緩衝剤としては、例えば、リン酸2水素アンモニウム、リン酸水素2アンモニウム、4ホウ酸アンモ四水和物などのリン酸塩及びホウ酸塩または有機酸などを使用することができる。
本発明に係る研磨剤組成物については、必要に応じて溶媒を用いることができる。溶媒としては通常、水を用いるが、必要に応じてメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類を用いることができ、他にエーテル類、エステル類、ケトン類など水溶性の有機溶媒を用いることができる。また、水と有機溶媒からなる混合溶媒であっても構わない。
研磨剤組成物中の研磨用粒子の濃度は2〜50重量%、さらには5〜30重量%の範囲にあることが好ましい。濃度が2重量%未満の場合は、基材や絶縁膜の種類によっては濃度が低すぎて研磨速度が遅く生産性が問題となることがある。シリカ粒子の濃度が50重量%を越えると研磨材の安定性が不充分となり、研磨速度や研磨効率がさらに向上することもなく、また研磨処理のために分散液を供給する工程で乾燥物が生成して付着することがあり傷(スクラッチ)発生の原因となることがある。
[1]画像解析による平均粒子径の測定方法
透過型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、H−800)により、シリカ微粒子分散液、有機系微粒子分散液又は有機無機凝集粒子分散液を倍率25万倍で写真撮影して得られる写真投影図における、任意の50個の粒子について、その最大径を測定し、その平均値を平均粒子径とした。
本明細書においては、シリカ微粒子分散液におけるシリカ微粒子の平均粒子径をDa、有機系微粒子分散液における有機系微粒子の平均粒子径をDb、研磨用粒子分散液における研磨用粒子の平均粒子径をDmとした。
超音波方式ゼータ電位測定装置(MAtec社製、ESA8000)にて測定した。測定条件としては、予め希釈塩酸水溶液でシリカ微粒子分散液、有機系微粒子分散液又は有機無機凝集粒子分散液のpHを5に調整し、各分散液の固形分濃度を5質量%、温度を25℃にして、ゼータ電位を測定した。
pHの測定については、pH4、7および9の標準液で更正が完了した株式会社堀場製
作所製のpHメータF22のガラス電極を挿入して、室温にて実施した。
研磨用粒子におけるシリカ粒子と有機系粒子の質量比は、研磨用粒子分散液(固形分30質量%)100gを用意し、200℃で2時間乾燥させ、測定用試料とした。この測定用試料の質量(a)を秤量した後、電気炉にて600℃で2時間焼成して、有機樹脂成分を除去し、冷却後に残った試料の質量(b)を測定した。(a)/(b)×100の値を算定し、この値を研磨用粒子中のシリカ粒子の割合(質量%)とし、100−[(a)/(b)×100]を研磨用粒子中の有機系粒子の割合(質量%)とした。
研磨用組成物
各実施例および各比較例で得た有機無機凝集粒子分散液の固形分濃度を12質量%に調整し、10%水酸化カリウム水溶液を添加して、pHを10に調整し、研磨用組成物とした。
被研磨基板
被研磨基板として、アルミニウムデイスク用基板を使用した。このアルミニウムデイスク用基板は、アルミニウム基板にNi−Pを10μmの厚さに無電解メッキ(Ni88%とP12%の組成の硬質Ni−Pメッキ層)をした基板(95mmΦ/25mmΦ−1.27mmt)である。なお、この基板は一次研磨済みで、表面粗さ(RA)は0.17nmであった。
研磨試験
上記被研磨基板を研磨装置(ナノファクター(株)製:NF300)にセットし、研磨パッド(ロデール社製「アポロン」)を使用し、基板荷重0.05MPA、テーブル回転速度30rpmで研磨用スラリーを20g/分の速度で5分間供給して研磨を行った。
研磨前後の被研磨基材の重量変化を求めて研磨速度〔nm/分〕を計算した。
スクラッチ(線状痕)の測定
スクラッチの発生状況については、アルミニウムディスク用基板を上記と同様に研磨処理した後、超微細欠陥・可視化マクロ装置(VISION PSYTEC社製、製品名:Micro−MAX)を使用し、Zoom15にて全面観察し、65.97cm2に相当
する研磨処理された基板表面に存在するスクラッチ(線状痕)の個数を数えて合計した。
シリカ微粒子分散液(シリカ濃度48質量%、平均粒子径[画像解析法]50nm、カタロイド[登録商標]Si−45P、日揮触媒化成株式会社製)83gとイオン交換水900gを室温で30分間かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、A液を調製した。ゼーター電位は、−50mVであった。
三井化学ポリウレタン(株)製のタケラックW−5030(ポリウレタン40%濃度、粒子径:50nm)20gとイオン交換水980gを室温で30分かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、B液を調製した。ゼーター電位は、−20mVであった。
上記のA液とB液をそれぞれ加温して温度55℃とし、30分間かけて混合して、有機無機複合粒子分散液を調製した。この有機無機複合粒子分散液は、限外濾過膜にて、400gとなるまで濃縮した。得られた分散液の固形分濃度は12質量%で、平均粒子径[画像解析法]は250nmであった。以下、表1に各実施例の、及び表2に各比較例の、各数値及び研磨試験結果を示した。
シリカ微粒子分散液(シリカ濃度48質量%、平均粒子径[画像解析法]50nm、カタロイド[登録商標]Si−45P、日揮触媒化成株式会社製)83gとイオン交換水900gを室温で30分間かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、A液を調製した。ゼーター電位は−50mVであった。
ポリウレタン樹脂製粒子分散液(固形分40%濃度、粒子径:30nm)30gとイオン交換水970gを室温で30分かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、B液を調製した。ゼーター電位は、−20mVであった。
上記のA液とB液をそれぞれ加温して温度55℃とし、30分間かけて混合して、有機無機複合粒子分散液を調製した。この有機無機複合粒子分散液は、限外濾過膜にて、400gとなるまで濃縮した。得られた分散液の固形分濃度は12質量%で、平均粒子径[画像解析法]は250nmであった。
シリカ微粒子分散液(シリカ濃度48質量%、平均粒子径[画像解析法]50nm、カタロイド[登録商標]Si−45P、日揮触媒化成株式会社製)83gとイオン交換水900gを室温で30分間かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、A液を調製した。ゼーター電位は、−50mVであった。
ポリウレタン樹脂製粒子分散液(固形分40%質量%、粒子径:25nm)20gとイオン交換水980gを室温で30分かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、B液を調製した。ゼーター電位は、−25mVであった。
上記のA液とB液をそれぞれ加温して温度55℃とし、30分間かけて混合して、有機無機複合粒子分散液を調製した。この有機無機複合粒子分散液は、限外濾過膜にて、400gとなるまで濃縮した。得られた分散液の固形分濃度は12質量%で、平均粒子径[画像解析法]は260nmであった。
シリカ微粒子分散液(シリカ濃度30質量%、平均粒子径[画像解析法]10nm、カタロイド[登録商標]Si−30、日揮触媒化成株式会社製)133gとイオン交換水900gを室温で30分間かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、A液を調製した。ゼーター電位は、−30mVであった。
アクリル樹脂製粒子分散液(固形分40%濃度、粒子径:10nm)20gとイオン交換水980gを室温で30分かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、B液を調製した。ゼーター電位は、−15mVであった。
上記のA液とB液をそれぞれ加温して温度55℃とし、30分間かけて混合して、有機無機複合粒子分散液を調製した。この有機無機複合粒子分散液は、限外濾過膜にて、400gとなるまで濃縮した。得られた分散液の固形分濃度は12質量%で、平均粒子径[画像解析法]は70nmであった。
シリカ微粒子分散液(シリカ濃度40質量%、平均粒子径[画像解析法]30nm、カタロイド[登録商標]Si−50、日揮触媒化成株式会社製)100gとイオン交換水900gを室温で30分間かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、A液を調製した。ゼーター電位は、−41mVであった。
ポリウレタン製樹脂粒子分散液(固形分40質量%、粒子径:30nm)20gとイオン交換水980gを室温で30分かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、B液を調製した。ゼーター電位は、−11mVであった。
上記のA液とB液をそれぞれ加温して温度55℃とし、30分間かけて混合して、有機無機複合粒子分散液を調製した。この有機無機複合粒子分散液は、限外濾過膜にて、400gとなるまで濃縮した。得られた分散液の固形分濃度は12質量%で、平均粒子径[画像解析法は120nmであった。
シリカ微粒子分散液(シリカ濃度48質量%、平均粒子径[画像解析法]50nm、カタロイド[登録商標]Si−45P、日揮触媒化成株式会社製)83gとイオン交換水900gを室温で30分間かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、A液を調製した。ゼーター電位は、−50mVであった。
ポリウレタン製樹脂粒子分散液(固形分40質量%、粒子径:5nm)20gとイオン交換水980gを室温で30分かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、B液を調製した。ゼーター電位は、−20mVであった。
上記のA液とB液をそれぞれ加温して温度55℃とし、30分間かけて混合して、有機無機複合粒子分散液を調製した。この有機無機複合粒子分散液は、限外濾過膜にて、400gとなるまで濃縮した。得られた分散液の固形分濃度は12質量%で、平均粒子径[画像解析法]は65nmであった。比較例1のものは、研磨速度が遅いという難点がある。
シリカ微粒子分散液(シリカ濃度48質量%、平均粒子径[画像解析法]50nm、カタロイド[登録商標]Si−45P、日揮触媒化成株式会社製)83gとイオン交換水900gを室温で30分間かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、A液を調製した。ゼーター電位は、−50mVであった。
ポリウレタン製樹脂粒子分散液(固形分40質量%、粒子径:250nm)30gとイオン交換水970gを室温で30分かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、B液を調製した。ゼーター電位は、−30mVであった。
上記のA液とB液をそれぞれ加温して温度55℃とし、30分間かけて混合して、有機無機複合粒子分散液を調製した。この有機無機複合粒子分散液は、限外濾過膜にて、400gとなるまで濃縮した。得られた分散液の固形分濃度は12質量%で、平均粒子径[画像解析法]は280nmであった。比較例2のものを用いた研磨面は線状痕が多く発生する。
シリカ微粒子分散液(シリカ濃度48質量%、平均粒子径[画像解析法]50nm、カタロイド[登録商標]Si−45P、日揮触媒化成株式会社製)83gとイオン交換水900gを室温で30分間かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、A液を調製した。ゼーター電位は、−50mVであった。
ポリウレタン製樹脂粒子分散液(固形分40質量%、粒子径:50nm)0.01gとイオン交換水999.99gを室温で30分かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、B液を調製した。ゼーター電位は、−30mVであった。
上記のA液とB液をそれぞれ加温して温度55℃とし、30分間かけて混合して、有機無機複合粒子分散液を調製した。この有機無機複合粒子分散液は、限外濾過膜にて、400gとなるまで濃縮した。得られた分散液の固形分濃度は12質量%で、平均粒子径[画像解析法]は51nmであった。比較例3のものは、研磨速度があまり上がらないうえに線状痕もかなり発生する。
シリカ微粒子分散液(シリカ濃度48質量%、平均粒子径[画像解析法]50nm、カタロイド[登録商標]Si−45P、日揮触媒化成株式会社製)83gとイオン交換水900gを室温で30分間かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、A液を調製した。ゼーター電位は、−50mVであった。
ポリウレタン製樹脂粒子分散液(固形分40質量%、粒子径:50nm)70gとイオン交換水930gを室温で30分かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、B液を調製した。ゼーター電位は、−30mVであった。
上記のA液とB液をそれぞれ加温して温度55℃とし、30分間かけて混合して、有機無機複合粒子分散液を調製した。この有機無機複合粒子分散液は、限外濾過膜にて、400gとなるまで濃縮した。得られた分散液の固形分濃度は12質量%で、平均粒子径[画像解析法]は280nmであった。比較例4のものは、研磨速度を上げることができない。
シリカ微粒子分散液(シリカ濃度48質量%、平均粒子径[画像解析法]50nm、カタロイド[登録商標]Si−45P、日揮触媒化成株式会社製)83gとイオン交換水900gを室温で30分間かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、A液を調製した。ゼーター電位は、−50mVであった。
ポリウレタン製樹脂粒子分散液(固形分40質量%、粒子径:50nm)20gとイオン交換水980gを室温で30分かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、B液を調製した。ゼーター電位は、−45mVであった。
上記のA液とB液をそれぞれ加温して温度55℃とし、30分間かけて混合して、有機無機複合粒子分散液を調製した。この有機無機複合粒子分散液は、限外濾過膜にて、400gとなるまで濃縮した。得られた分散液の固形分濃度は12質量%で、平均粒子径[画像解析法]は50nmであった。比較例5のものは、研磨速度を上げることができない。
シリカ微粒子分散液(シリカ濃度48質量%、平均粒子径[画像解析法]50nm、カタロイド[登録商標]Si−45P、日揮触媒化成株式会社製)83gとイオン交換水900gを室温で30分間かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、A液を調製した。ゼーター電位は、−50mVであった。
ポリウレタン製樹脂粒子分散液(固形分40質量%、粒子径:50nm)20gとイオン交換水980gを室温で30分かけて混合し、混合液を調製した。この混合液のpHが5.0になるように塩酸(濃度5%)を添加して、B液を調製した。ゼーター電位は、−30mVであった。
上記のA液とB液をそれぞれ加温して温度55℃とし、30分間かけて混合して、有機無機複合粒子分散液を調製した。この有機無機複合粒子分散液は、限外濾過膜にて、400gとなるまで濃縮した。得られた分散液の固形分濃度は12質量%で、平均粒子径[画像解析法]は460nmであった。比較例6では線状痕が多数発生した。
デイスク、アルミナ製ハードデイスクなどの研磨用途に好適に使用することができる。
Claims (4)
- シリカ粒子と有機系粒子の凝集体からなる平均粒子径(Dm)10〜300nmの研磨用粒子が分散媒に分散している研磨用粒子分散液であって、次の(1)〜(6)の条件を満たすことを特徴とする研磨用粒子分散液。
(1)前記シリカ粒子の平均粒子径(Da)が10〜240nmの範囲にある。
(2)前記有機系粒子の平均粒子径(Db)が5〜80nmの範囲にある。
(3)(Da)/(Db)の値が1.0〜3.0の範囲にある。
(4)前記シリカ粒子と有機系粒子の質量比が100:1〜100:50の範囲にある。
(5)前記シリカ粒子のゼータ電位(Za)が−20〜−60mVの範囲にある。
(6)前記有機系粒子のゼータ電位(Zb)が−3〜−30mVの範囲にある。 - 前記有機系粒子が、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アミド系樹脂またはこれらの共重合体から選ばれるものであることを特徴とする請求項1記載の研磨用粒子分散液。
- 請求項1または2記載の研磨用粒子分散液と、研磨促進剤、界面活性剤、複素環化合物、pH調整剤およびpH緩衝剤からなる群より選ばれる添加剤1種以上とを含むことを特徴とする研磨剤組成物。
- 下記(a)のシリカ粒子分散液100質量部(固形分換算)と、下記(b)の有機系粒子分散液1〜50質量部(固形分換算)とを、それぞれのゼータ電位の差が10mV以上になるpH範囲で混合し、5〜70℃の範囲で保持することにより、ヘテロ凝集させることを特徴とする研磨用粒子分散液の製造方法。
(a)平均粒子径(Da)が10〜240nmの範囲にあり、ゼータ電位(Za)が、−20〜−60mVの範囲にあるシリカ粒子が分散媒に分散しているシリカ粒子分散液(固形分濃度10〜40質量%)
(b)平均粒子径(Db)が5〜80nmの範囲にあり、ゼータ電位(Zb)が、−3〜−30mVの範囲にある有機系粒子が分散媒に分散している有機系粒子分散液(固形分濃度1〜20質量%)〔ただし、(Da)/(Db)=1.0〜3.0の範囲に限る。〕
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