JP5554492B2 - 複合工作機械及びワークの加工方法 - Google Patents

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Description

この発明は、旋盤の機能とマシニングセンタの機能とを備えた複合工作機械に関するもので、従来の複合旋盤に比べてより多くの種類の回転工具の使用が可能で、平面加工、溝加工、孔あけ加工に対してより大きな加工能力を備え、かつ通常のマシニングセンタでは不可能な直交する2方向の軸回りに傾斜した面の加工も可能にした工作機械に関するものである。
以下の説明において、機械を操作するオペレータ側(図1、2の手前側、図3、4の左側)を前、その反対側を後、オペレータから見て左側を左、右側を右として説明する。
ドリルやエンドミルなどを使用してワークに溝加工や孔加工を行うことができる2主軸対向複合旋盤は公知である。本願出願人の出願に係る特許文献1には、ワーク主軸と平行な第1(旋盤のZ軸)方向、ワーク主軸と直交する工具の切込み送り(旋盤のX軸)方向、及びこれらに直交する第3(旋盤のY軸)方向の直交3方向に移動可能な刃物台に、第3方向の軸回り(B軸)に旋回可能な工具主軸を設けた2主軸対向型の複合旋盤が記載されている。この複合旋盤は、1個の工具マガジン及び工具交換装置(以下、両者を含めて「ATC」と言う。)を備え、ワークの加工途中で工具主軸に装着する工具を交換できるようになっている。
この2主軸対向複合旋盤は、オペレータ側が下方となる方向に傾斜したベッド上面を有するスラント型のベッドを備えており、従って、Z軸は水平であり、X軸及びY軸は、斜め上下方向である。
上記2主軸対向複合旋盤は、オペレータから見て左右方向の主軸軸線の両側にワーク把持端を対向させて各独立に回転する2個の主軸(左主軸と右主軸)とを備えている。左主軸と右主軸とは、それぞれ個別にワークを把持することが可能であり、異なる動作で加工される2個のワークを同時に搭載することができる。前記工具主軸は、この2個のワークのいずれをも加工可能となるように、左右(第1)方向の大きな移動ストロークを備えている。
すなわち特許文献1記載の2主軸対向複合旋盤は、機械に装填された2個のワークを交互に加工することができる1個の工具主軸を備え、この1個の工具主軸の工具を交換するための1個のATCを備えている。そして、ワークと工具主軸との相対移動方向は、第1、第2及び第3方向(旋盤のZ、X、Y軸)の直交3軸方向の移動と、主軸回転による第1方向の軸回り(C軸)回転と、工具主軸の第3方向の軸回り旋回とである。
一方、特許文献2には、オペレータから見て左右、前後及び上下の直交3軸方向にそれぞれ独立して移動する複数(実施例では2個)の工具主軸台を備え、各工具主軸台に工具主軸を備えたマシニングセンタが記載されている。このマシニングセンタは、複数(実施例のものは2個)の工具主軸に対応する複数の工具マガジンを備えている。実施例に示されているものは、オペレータから見て左右に配置された2個の工具主軸に対応させて、当該工具主軸の左右方向移動領域の両側にそれぞれ工具マガジンを配置している。
上記マシニングセンタは、2個の工具主軸のオペレータから見て手前側に、鉛直軸(マシニングセンタのY軸)回り(B軸)旋回する1個のワークテーブルを備えている。すなわち特許文献2のマシングセンタは、1個のワークを同時又は交互に加工する2個の工具主軸を備え、それぞれの工具主軸に対応するATCを備えたものである。そして、このマシニングセンタのワークと工具主軸との相対移動方向は、オペレータから見て左右、前後及び上下(マシニングセンタのX、Y、Z軸)の直交3軸移動とテーブル旋回による上下方向の軸回り(B軸)旋回とである。
特許第3995936号公報 特開2008−110463号公報
上記2主軸対向複合旋盤において、工具主軸に装着した工具で左主軸のワークを加工するときと右主軸のワークを加工するとき、それぞれの主軸について、旋盤のZ軸、Y軸、B軸及びC軸の移動ないし旋回における正負の方向を反対方向に設定すれば、同一の加工プログラムで同一形状の加工を行うことができる。しかし、上記の2主軸対向旋盤では、そのような設定を行うと、工具交換を行うときのみ正負の方向が逆になり、プログラムミスが生じやすくなる。
また、上記の2主軸対向複合旋盤では、X軸及びY軸が傾斜している関係で、Y軸方向の工具主軸の移動ストロークを大きくすることが困難であり、工具主軸を搭載した工具主軸台を大型にすることも困難であるため、工具主軸に大型の回転工具を装填することができず、広い平面の加工や回転工具による重切削が制限されるという問題があった。
また、上記構造のマシニングセンタでは、2個の工具主軸を備えているが、ワークを固定するためのテーブルが1個しかないため、2個のワークを並行して加工することができない。例えば、テーブルに2個のワークを搭載したとしても、テーブルの上下軸回り(マシニングセンタのB軸)旋回が2個のワークの角度を同時に変えてしまうので、2個のワークを異なる形状に並行して加工することは困難である。また、テーブルを回転させて当該テーブルに搭載した複数のワークを旋削加工することは不可能である。
この発明は、旋盤とマシニングセンタとの両方の機能を備え、バイトによる高能率の旋削加工と大型の回転工具による広い平面の加工や重切削が可能であり、更にワークの回転と工具主軸台の旋回による直交2方向の軸回りの任意の角度の面や孔の加工が可能な工作機械を提供するものである。更にこの発明は、2個のワークに対する工具交換を含む加工プログラムを作成することが容易で、加工形状の異なる2個のワークを並行して加工することができ、2個のワーク主軸間でのワークの受け渡しにより、同一機台上で当該機械へのワークの固定部分を含む総ての部分の連続加工を可能にした工作機械を提供することを課題としている。
この発明は、従来のシングルヘッドのマシニングセンタと同様な構造で互いに直交する3軸方向に移動位置を制御され、さらにオペレータに対して前後方向となる軸(第3方向、Y軸)回りに旋回可能にして、当該第3方向の軸に直交する面と平行な軸回りに回転する工具主軸51を設け、この工具主軸の下方に配置されるワーク保持部として従来の2主軸対向旋盤と同様な構造、すなわち、対向端をワーク把持端とした2個のワーク主軸61L、61Rを水平方向の同一軸線上で、少なくともその一方を他方に対して近接離隔自在に対向させて配置し、かつそのワーク軸線の下方に少なくとも1個のタレット刃物台8を配置し、更に前記1個の工具主軸51の両側の前記2個のワーク主軸61L、61Rの略上方の位置にそれぞれのワーク主軸に装着される工具を収容する2個の工具マガジン71L、71Rと2個の工具交換装置72L、72Rとを配置した複合工作機械を提供することにより、上記課題を解決している。
すなわち、本願の請求項1の発明に係る複合工作機械は、1個の工具主軸51と、この工具主軸に装着する工具を収容するための2個の工具マガジン71L、71Rと、各工具マガジンと前記工具主軸51との間で工具を交換する工具交換装置と、2個のワーク主軸61L、61Rと、タレット刃物台8とを備え、前記工具主軸は、水平方向の第1方向に移動位置決めされる第1移動台2、前記第1と直交して下向き方向をワークに対する工具の切込み方向とする第2方向に移動位置決めされる第2移動台4、これら両方向に直交する第3方向に移動位置決めされる第3移動台3及び前記第3方向の軸回りに旋回位置決めされる工具主軸台5を介して、前記第1方向と第2方向とを含む平面と平行に下向きに軸支され、2個の前記工具交換装置72L、72Rを備え、当該工具交換装置及び前記工具マガジン71L、71Rは、前記工具主軸台5の移動領域の前記第1方向両側に配置され、各側の工具マガジンに収容された工具の交換は前記工具主軸台をその移動領域の前記第1方向の各側に設けた工具交換位置に移動して行われ、前記2個のワーク主軸61L、61Rは、少なくとも一方を他方に対して前記第1方向に近接離隔移動可能にして、前記2個の工具マガジンのそれぞれ下方に、その工具把持端を同一軸線上で対向させて前記第1方向に軸支され、前記タレット刃物台8は、前記ワーク主軸61L、61Rを設けた軸線の前記第2方向下方に、工具タレット81の割出軸bを前記第1方向にして設けられている、複合工作機械である。前記第2方向は、鉛直方向とするのが好ましく、これにより、大型の工具主軸51の支持剛性を高くできると共に、工具マガジンや工具交換装置の合理的な配置を実現でき、加工室18を区画する遮蔽カバーの構造を単純化できる。
上記構造の複合工作機械は、従来のマシニングセンタと同様な直交3軸方向の工具主軸移動機構を備えているので、大型の回転工具と当該工具を強力に駆動する工具主軸51及び工具駆動モータを搭載できる。更にこの発明の複合工作機械では、工具主軸51がオペレータから見て前後方向の軸回りに旋回可能であり、かつワークはオペレータから見て左右方向の軸回りに回転位置決めされるワーク主軸61L、61Rに把持されているため、ワークと工具主軸との相対位置関係を互いに直交する2方向の軸回りに設定可能であり、従来の一般的なマシニングセンタではテーブルに割出台を介してワークを装着しなければ加工できなかった加工も可能になる。
更にこの発明の複合工作機械は、1個の工具主軸51に装着する工具を収容する工具マガジン71L、71Rを2個のワーク主軸61L、61Rの上方部にそれぞれ設けているので、各側のワーク主軸61L、61Rで把持されたワークの加工に用いる工具を当該各側に配置した工具マガジン71L、71Rに収納することにより、工具交換時の工具主軸51の移動距離が短くなって工具交換時間を短縮でき、工具交換を含む各ワーク主軸61L、61Rでの加工プログラムの作成が容易になる。更に、工具主軸51が2個のワーク主軸61L、61Rに把持されたワークの一方を加工している間に、他方のワーク側の工具マガジンに収容された工具の交換や保守が可能になる。
金属加工を行う工作機械では、加工時に高熱かつ高硬度の切屑が発生する。この加工熱の吸収と加工速度の向上を図るために、各種の化学成分を含む加工液を供給しながら加工を行っている。そして、加工部から飛散する切屑や加工液が工具主軸台5の移動機構などを損傷したりその動作を阻害したりしないように、加工室18と機械室17とを遮蔽するカバーが設けられる。
工具主軸51を第1方向に大きなストロークで移動させるこの発明の工作機械では、加工室18と工具主軸側の機械室17とを遮蔽するカバー16も、第1方向の大きな伸縮ストロークを備えたものとしなければならず、スライド構造や蛇腹構造を採用するにしても、構成部品数が増えて構造も複雑になる。請求項2の発明では、ATCを加工室18と工具主軸側の機械室17とを遮蔽するカバー16の加工室18側に配置することにより、簡単な構造のカバーで加工室18と工具主軸側の機械室17との遮蔽を可能にしている。
すなわち、ベース1の左右両端に立設した支柱13から左右方向内側かつ手前側に伸びる支持部材15を設け、加工室18と工具主軸側の機械室17とを遮蔽するカバー16の左右両側部分をこの支持部材15の後方に位置させ、当該支持部材15に工具マガジン71L、71R及び工具交換装置72L、72Rを含むATC7L、7Rを取付けることにより、加工室18と工具主軸側の機械室17とを遮蔽するカバー16の単純な構造と工具主軸51の第1方向の大きな移動ストロークとを確保している。
この出願の請求項2の発明に係る複合工作機械は、前記工具主軸51がワークを加工する領域と、前記第1ないし第3移動台のガイド及び送り機構を含む機構を収容する工具主軸側機械室とを遮蔽する遮蔽カバー16を備え、当該遮蔽カバーが、平面的に配置された複数の伸縮カバー24、24、46D、46Uを含む一平面に形成され、前記工具マガジン及び工具交換装置が、当該遮蔽カバーの加工室側に配置されていることを特徴とするものである。
また、この出願の請求項3の発明に係る複合工作機械は、機械ベース1の前記第1方向の両端に立設された支柱13を備え、前記遮蔽カバーはこの両側の支柱の間に設けられ、前記工具主軸はこの遮蔽カバー16を前記第3方向に貫通する前後方向の筒体45の前面に設けられ、前記2個の工具マガジンがそれぞれの側の支柱から加工室側に延びる支持部材15で支持されて前記遮蔽カバーのオペレータから見て手前側に配置されていることを特徴とするものである。
また、この出願の請求項4の発明に係る複合工作機械におけるワークの加工方法は、上記本願の発明に係る複合工作機械の左工具マガジン71Lに左ワーク主軸61Lで把持されるワークを加工する工具を収容し、右工具マガジン71Rに右ワーク主軸61Rで把持されるワークを加工する工具を収容し、各ワークに対する工具交換を含む一連の加工を交互に行わせることを特徴とする、複合工作機械におけるワークの加工方法である。
この発明の複合工作機械では、左ワーク主軸61Lで把持したワークの加工に使用する工具を左工具マガジン71Lに収容し、右ワーク主軸61Rで把持したワークの加工に使用する工具を右工具マガジン71Rに収容して、左右のワーク67L、67Rの加工を行うことができる。2個のワーク主軸を備えた複合工作機械では、各ワーク主軸別に当該ワーク主軸側のワークの加工に用いる工具を準備して選択使用する加工方法が、工程設計や加工プログラム作成が分かりやすくなり、設計ミスやプログラムミスを避けることができる。また、工具交換時の工具主軸51の移動が略上下方向の往復移動となり、移動距離が短いので移動時間が短縮され、工具交換して新たな工具で加工を開始するまでの時間を短くできる。
更に、工具主軸51が一方のワーク主軸に把持されたワークを加工しているとき、他方のワーク主軸側の工具マガジンや工具のメンテナンス(折損工具の交換など)ができ、工具メンテナンスのために機械を停止する必要がないという利点がある。
この発明の複合工作機械は、左ワーク主軸61Lの加工に用いる工具を左工具マガジン71Lに収容し、右ワーク主軸61R側の加工に用いる工具を右工具マガジン71Rに収容して加工を行うのが基本であり、左右の工具マガジン71L、71Rの工具収容数は、この基本とする加工を行うことができるのに充分な収容数とされるが、予期しないワークの加工が必要になり、当該加工では例えば左工具マガジン71Lの収容数が不足し、右工具マガジン71Rの収容数に余裕があるなどの場合、左工具マガジン71Lに収容しきれなかった工具を右工具マガジン71Rに収容して加工を行うことも可能であるから、予期しないワークの加工にもフレキシブルに対応できる利点がある。
以下、この発明の好ましい実施形態の一例を示す図面を参照して、本願発明を更に説明する。図において、1は機械のベース、2は第1移動台、4は第2移動台、3は第3移動台、5は工具主軸台、51は工具主軸、61Lは左ワーク主軸、61Rは右ワーク主軸、71L及び71Rは工具マガジン、72L及び72Rは工具交換装置、8はタレット刃物台である。
以下の説明において、左右方向は機械を操作するオペレータから見て左右となる水平方向(前記の第1方向、図1の左右方向)、前後方向は当該オペレータから見て前後となる水平方向(前記の第3方向に相当、図3の左右方向で左側が前)、上下方向は鉛直方向(前記の第2方向に相当)であり、前後方向、左右方向、上下方向は互いに直交する3方向である。
ベース1は、台板11と、台板11より低い高さで台板11の前方に位置するエプロン12とを備えている。ベース1には、、台板11の手前両側に左右の支柱13が立設され、この左右の支柱の上端を繋ぐ上桁14が設けられている。台板11の上部には、左右ガイド21と左右送りねじ22とが配置され、第1移動台2が左右ガイド21に案内されかつ左右送りねじ22に螺合して、左右送りねじ22を回転駆動するサーボモータ23により、左右方向に移動位置決め可能に搭載されている。
左右移動台2の上部には、前後ガイド31と前後送りねじ(図示されていない)とが配置され、機械正面から見て背の高い矩形の前面を備えた前後移動台3が前後ガイド31に案内され、かつサーボモータ33で回転駆動される前後送りねじに螺合して、前後方向に移動位置決め自在に搭載されている。
前後移動台3の前面には、上下ガイド41と上下送りねじ(図示されていない)とが配置され、上下移動台4が上下ガイド41に案内され、かつサーボモータ43で回転駆動される上下送りねじに螺合して、上下方向に移動位置決め自在に装着されている。
上下移動台4には、前後方向の短い角筒状の支持筒45が前方に突出した構造で設けられている。この支持筒45の前面には、工具主軸台5が前後方向の軸回りに旋回自在に搭載されている。工具主軸台5の旋回支持機構及び旋回用サーボモータは、支持筒45内に設けられている。工具主軸台5には、回転工具軸51がその工具把持端を下方に向けて前後方向と直交する方向にして軸支されている。工具主軸51の回転駆動機構は、工具主軸台5内に設けられている。
ベース1の左右に立設した支柱13の前面には、ATCの支持部材15が固定されている。この支持部材15は、支柱13の手前側で左右方向内側に延び、その内側端から前方に延びて、この手前に延びた部分に、工具マガジン71L、71Rと工具交換装置72L、72Rとが装着されている。左右のATC7L、7Rは、工具主軸51の左右方向の移動領域の両側の上方部に位置している。図の工具マガジン71L、71Rは、左右方向の軸回りに回転して工具を選択する円板構造のもので、ベースとなる円板73の外側面(反工具主軸側の面)の円周上に工具を左右方向にして保持する多数の工具保持部74を備えている。各工具保持部74は、最下端に回動した位置で保持した工具の方向を下方に向ける方向変換機構を備えている。
工具交換装置72L、72Rは、両端にハンド77を備え、中央を上下方向の旋回軸76に固定されて当該旋回軸回りに180度旋回することにより、工具主軸51と工具マガジン71L、71Rの下端で下方を向いた工具保持部との間で工具を交換する。工具交換時には、工具主軸51が左又は右かつ上方に移動して、工具把持端を工具交換位置に位置決めし、180度旋回する工具交換腕75の一方のハンドで工具主軸51に装着された工具を把持し、他方のハンドで工具マガジンの下端で下方を向いた工具を把持して、下降して両工具を抜取り、180度旋回し、上昇して両工具を差込むことにより、工具交換を行う。
左右の支柱13と前後移動台3との間には、左右移動台2に固定した図示しないブラケットにそれぞれの固定縁(外側の縁)の下部と移動縁(内側の縁)の下部とを固定して、左右の左右伸縮カバー24、24が設けられている。左右の左右伸縮カバー24、24の移動縁相互の間には、その左右方向両側縁を左右の左右伸縮カバー24、24の移動縁に上下方向に摺動自在にして、角枠35が装着されている。前述の支持筒45は、この角枠35を前後方向に摺動自在に貫通している。角枠35の下方には、下縁をその両側の左右伸縮カバーの移動縁に固定し上縁を角枠35に固定した下上下伸縮カバー46Dが設けられ、角枠35の上方には、上縁をその両側の左右伸縮カバーの移動縁に固定し下縁を角枠35に固定した上上下伸縮カバー46Uが設けられている。
すなわち、加工室18と工具主軸側の機械室17とを遮蔽する遮蔽カバー16は、両側の支柱13の間に平面的に配置された左右の左右伸縮カバー24、24と、下上下伸縮カバー46Dと、上上下伸縮カバー46Uとで形成され、これらの伸縮カバーで支持された角枠35を摺動自在に貫通する支持筒45の前面に、工具主軸台5が前後方向の軸回りに旋回自在に装着されている。左右伸縮カバー24、24及び上下の上下伸縮カバー46D、46Uは、複数枚のスライド板からなる構造やジャバラ構造で、支持筒45の左右方向の移動に伴って左右の左右伸縮カバー24、24が伸縮し、支持筒45の上下方向の移動に伴って上下の上下伸縮カバー46D、46Uが伸縮する。支持筒45は、角枠35との間で摺動することにより、前後方向に移動する。
すなわち、加工室18と工具主軸側の機械室17を遮蔽する遮蔽カバー16は、ATC7L、7Rの支持部材15の後方に前後方向の位置を定位置にして形成されている。工具主軸51の前後方向移動の原点位置では、角枠35が支持筒45の前後方向中央に位置し、工具主軸51は、支持筒45の長さ分だけ前後方向に移動可能である。
前後方向移動の原点位置における工具主軸51の直下の位置に左右方向のワーク軸線aが設定され、その両側であるATC7L、7Rの下方の位置に左ワーク主軸台6Lと右ワーク主軸台6Rとが配置されている。左ワーク主軸台6Lは、エプロン12に固定して設けられており、右ワーク主軸台6Rは、左右方向の主軸ガイド63に案内されて、かつ同方向の主軸送りねじ64に螺合して、主軸送りねじ64を回転駆動するサーボモータで左右方向に移動位置決め可能である。
左右のワーク主軸台6L、6Rには、それぞれの主軸モータ65、65で回転駆動されるワーク主軸61L、61Rがワーク軸線a回りに回転位置決め可能に、かつそのワーク把持端66L、66Rを対向させて設けられている。ワーク軸線aの直下の位置にこれと平行なタレット割出軸を有するタレット刃物台8が配置されている。すなわち、前後方向の移動原点に位置する工具主軸51の軸心とワーク軸線aとタレット81の割出回転軸とは、同一鉛直面内に位置する。
タレット刃物台8は、従来の旋盤におけるものと同様な構造により、左右及び上下方向に移動位置決めされ、そのタレット81は、割出軸b回りに割出し回転されて、使用する工具をワーク軸線a側に割出す。工具主軸51及びタレット81は、左右のワーク主軸61L、61Rに把持されたワークの加工が可能な左右方向の移動ストロークを備えている。
次に、図3を参照して、工具主軸51の加工動作について説明する。ワークに対する加工が左ワーク主軸側から行われるとして、まず工具主軸台5が左移動し、かつ上動して左工具交換装置72Lの工具交換位置に位置決めされる。そして、工具主軸に最初に使用する工具L1を装填し、左ワーク主軸61Lの前工程(タレット刃物台との間で行われる加工や左ワーク主軸へのワークのローディング)の終了を待つ。
待機時に前工程の動作完了信号を受けたら(加工完了信号を既に受けていれば待機することなく)、工具L1での加工を開始し、必要に応じて工具を交換しながら左ワーク67Lの加工を行う。そして、左ワーク67Lに対する工具主軸51による一連の加工が終了したら、当該時点で工具主軸51に装着されている工具Lnを左工具マガジン71Lに戻し、次に行う加工のプログラムを読み込む。
読み込んだプログラムが右ワーク67Rの加工プログラムであれば、まず、工具主軸台5を右移動かつ上動して、右工具交換装置72Rの工具交換位置に位置決めし、最初に使用する工具R1を受け取る。そして、右ワーク主軸からの前工程の動作完了信号を待ち、動作完了信号を受けたら、工具R1での加工を行い、適時工具を交換しながら右ワーク67Rの加工を行う。このようにして右ワーク67Rに対する一連の加工が終了したら、そのとき装着されている工具Rnを右工具マガジン71Rに返却し、次工程の加工プログラムを読み込む。
上記の動作を繰り返すことにより、工具主軸51は、左ワーク67Lと右ワーク67Rとの間を移動し、かつ適時工具を交換しながら、左右のワークの加工を行う。工具主軸51が、左右のワークの一方を加工している間、他方のワークは、タレット刃物台8との間での旋削加工を行う。タレット刃物台8が小径の回転工具を装着可能な刃物台であれば、旋削加工と共にねじ孔などの加工をタレット刃物台8側で行うことができる。
上記の1個の工具主軸51による左右2個のワークに対する加工手順で理解されるように、この発明の複合工作機械は、工具マガジンを左右のそれぞれの側のワーク主軸の上方に備えているため、左ワークを加工する工具を左工具マガジンに収容し、右ワークを加工する工具を右工具マガジンに収容することにより、それぞれのワークに対する工具交換を含む加工プログラムを定型化してプログラムミスが起りにくいものにすることができると共に、一連の加工の途中で行われる工具交換動作時の工具主軸台5の移動距離が短くなり、従って、工具交換時のロス時間を大幅に低減できる。
更に、一方のワークを加工しているとき、反対側の工具マガジンは動作を停止しているから、この間に必要に応じて停止している側の工具マガジンに装填されている工具の交換やメンテナンスを機械を停止させないで行うことができる。
なお、この発明の複合工作機械では、それぞれの側のワークを加工する工具をそれぞれの側の工具マガジンに収容するのが基本であるが、一方のワークで使用する工具の種類が多くて、片側の工具マガジンに収容しきれないときは、反対側の工具マガジンに余裕があれば、反対側の工具マガジンに収容しておくことも可能であるから、機械設置時には想定していなかった特殊なワークの加工にも対応可能であるという特徴がある。
カバーを省略してこの発明の複合工作機械の一例を示す正面図 加工室と工具主軸側の機械室との間の遮蔽カバーを付けた状態の正面図 図1の複合工作機械の側面図 ATC、タレット及び右ワーク主軸台を省略して示した側面図 工具主軸の加工動作の説明図
符号の説明
1 機械ベース
2 第1移動台(左右移動台)
3 第3移動台(前後移動台)
4 第2移動台(上下移動台)
5 工具主軸台
8 タレット刃物台
13 支柱
15 支持部材
16 遮蔽カバー
24 左右伸縮カバー
45 筒体
46D,46U 上下伸縮カバー
51 工具主軸
61L,61R ワーク主軸
71L,71R 工具マガジン
72L,72R 工具交換装置
81 工具タレット

Claims (4)

  1. 1個の工具主軸(51)と、この工具主軸に装着する工具を収容するための2個の工具マガジン(71L,71R)と、各工具マガジンと前記工具主軸との間で工具を交換する工具交換装置と、2個のワーク主軸(61L,61R)と、タレット刃物台(8)とを備え、
    前記工具主軸は、水平方向の第1方向に移動位置決めされる第1移動台(2)、前記第1と直交して下向き方向をワークに対する工具の切込み方向とする第2方向に移動位置決めされる第2移動台(4)、これら両方向に直交する第3方向に移動位置決めされる第3移動台(3)及び前記第3方向の軸回りに旋回位置決めされる工具主軸台(5)を介して、前記第1方向と第2方向とを含む平面と平行に下向きに軸支され、
    2個の前記工具交換装置(72L,72R)を備え、当該工具交換装置及び前記工具マガジンは、前記工具主軸台の移動領域の前記第1方向両側に配置され、
    各側の工具マガジンに収容された工具の交換は前記工具主軸台をその移動領域の前記第1方向の各側に設けた工具交換位置に移動して行われ、
    前記2個のワーク主軸は、少なくとも一方を他方に対して前記第1方向に近接離隔移動可能にして、前記2個の工具マガジンのそれぞれ下方に、その工具把持端を同一軸線上で対向させて前記第1方向に軸支され、
    前記タレット刃物台(8)は、前記ワーク主軸を設けた軸線の前記第2方向下方に、工具タレット(81)の割出軸(b)を前記第1方向にして設けられている、複合工作機械。
  2. 前記工具主軸がワークを加工する領域と、前記第1ないし第3移動台のガイド及び送り機構を含む機構を収容する工具主軸側機械室とを遮蔽する遮蔽カバー(16)を備え、当該遮蔽カバーが、平面的に配置された複数の伸縮カバー(24,24,46D,46U)を含む一平面に形成され、前記工具マガジン及び工具交換装置が、当該遮蔽カバーの加工室側に配置されている、請求項1記載の複合工作機械。
  3. 機械ベース(1)の前記第1方向の両端に立設された支柱(13)を備え、前記遮蔽カバーはこの両側の支柱の間に設けられ、前記工具主軸はこの遮蔽カバー(16)を前記第3方向に貫通する前後方向の筒体(45)の前面に設けられ、前記2個の工具マガジンがそれぞれの側の支柱から加工室側に延びる支持部材(15)で支持されて前記遮蔽カバーのオペレータから見て手前側に配置されている、請求項2記載の複合工作機械。
  4. 請求項1、2又は3記載の複合工作機械の左工具マガジン(71L)に左ワーク主軸(61L)で把持されるワークを加工する工具を収容し、右工具マガジン(71R)に右ワーク主軸(61R)で把持されるワークを加工する工具を収容し、各ワークに対する工具交換を含む一連の加工を交互に行わせることを特徴とする、複合工作機械におけるワークの加工方法。
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