JP5545965B2 - 流体吐出ヘッド、流体を流体吐出モジュールから排出する方法、及び流体吐出ヘッドを作製する方法 - Google Patents

流体吐出ヘッド、流体を流体吐出モジュールから排出する方法、及び流体吐出ヘッドを作製する方法 Download PDF

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Description

本発明は、流体吐出装置における流体漏出の影響を軽減するための装置及び方法に関する。
流体吐出装置、例えば、インクジェットプリンタに用いられるようなプリントヘッドは、一つ又は複数の流体吐出モジュールを備え、その各々が、流体供給部からノズルを備えた流体ノズルアセンブリまでの流体路を有し、ノズルから流体(インク)の液滴が吐出される。流体液滴の吐出は、流体路内の流体をポンプアクチュエータ、例えば圧電変位素子によって加圧することによって制御することができる。様々な構成が可能であるが、通常、流体吐出装置又はプリントヘッドは、ノズル、インク流路、及び関連するアクチュエータの対応するアレイを備えた流体吐出モジュールの列又はアレイを有し、各ノズルからの液滴の吐出は、独立して制御することができる。プリントヘッドモジュール及び媒体は、プリント動作中に互いに対して移動することができる。いわゆる「ドロップ・オン・デマンド方式」のプリントヘッドモジュールでは、各アクチュエータは、液滴を媒体上の所定の位置に選択的に吐出するように駆動される。
一例では、流体吐出モジュールは、半導体プリントヘッド本体及び圧電ポンプアクチュエータを有することができる。プリントヘッド本体は、ポンプ室を画成するようにエッチングされたシリコン製であり得る。ノズルは、プリントヘッド本体に取り付けられる別個の基板(即ち、ノズル層)によって画成されてもよい。圧電アクチュエータは、圧電材料の層を有しており、それは、印加電圧に応じて形状が変化、即ち撓曲する。圧電層の撓曲によって、ポンプ室の壁を形成している膜が撓曲する。この膜の撓曲によって、インク流路に沿って位置するポンプ室内のインクが加圧され、インク液滴がノズルからノズル速度で吐出される。
米国特許出願公開第2005/0099467号明細書 米国特許第7,255,428号明細書 米国特許第7,357,491号明細書
流体吐出ユニットのアレイを備えたダイを有する流体吐出ヘッド、特に圧電プリントヘッドの製品では、様々な望ましくない流体の漏出が生じる可能性がある。例えば、インクジェットプリントヘッドにおいては、インクの漏出により電気接続がショートし得る。また、ポンプアレイ上に漏出したインクによりポンプ膜の変形が減少し、噴射速度が低下し得る。プリントヘッドは、個々の流体吐出ユニットの欠陥は許容するように設計することができるが、インクの漏出は、毛細管現象や拡散によって多くの流体吐出ユニットに及ぶ傾向があるため、通常、許容できないほどのプリント劣化、及びプリントヘッドの交換につながる。また、インターポーザと流体吐出モジュールとの間の結合領域における漏出や、モジュール外からの侵入など、可能性のあるインクの漏出及び侵入源が多いため、かかる漏出及び侵入の全てを防止することは、経済的及び実際的に困難である。更に、かかるプリントヘッドを封止しようとすると、次のような困難がある。例えば、プリントヘッドアセンブリを加熱して接着剤を硬化させるとき、封止された領域内の空気が膨張してシールを破裂させる傾向があるため、接着剤による好適な封止を大気圧下で製造することは困難である。接着剤による接合を真空下で作製すれば、プリントヘッドはその中に真空を有する。かかる封止は、通常完全ではないため、時間が経つと真空が失われ得る。これは、圧電膜にかかる圧力の変化、ひいては膜の性能の変化をもたらし、それが噴射出力の許容できない変動につながり得る。したがって、圧電プリントヘッドなどの流体吐出装置における流体漏出の影響を軽減する必要がある。
一態様では、流体吐出ヘッドは、複数の流体吐出モジュールを備えるダイであって、各流体吐出モジュールは駆動電極を有するポンプアクチュエータを含む、ダイと、ダイの第1面に接触することで、排液容積部と流体連通するモジュール容積部を画成するマニフォールドと、を備える。モジュール容積部の一部分は、マニフォールドと複数の流体吐出モジュールの少なくとも一部との間に画成され、排液容積部は流体吐出モジュールから離れた位置にある。モジュール容積部は、排液容積部と比較して、内部表面積の対容積比がより大きいか、又は内部表面のうち非濡れ性コーティングによって覆われている部分の割合がより大きい。
別の態様では、流体を流体吐出モジュールから排出する方法は、複数の流体吐出モジュールを備えるダイを提供する工程であって、各流体吐出モジュールは駆動電極を有するポンプアクチュエータを含む、工程と、排液容積部と流体連通するモジュール容積部を提供する工程であって、モジュール容積部の一部分はマニフォールドと複数の流体吐出モジュールの少なくとも一部との間に画成され、排液容積部は流体吐出モジュールから離れた位置にある、工程と、排液容積部と比較して、より大きい内部表面積の対容積比か、又はより大きい内部表面のうち非濡れ性コーティングによって覆われている部分の割合を、モジュール容積部に提供する工程と、モジュール容積部から排液容積部に流体を排出する工程と、を含み得る。
別の態様では、流体吐出ヘッドを作製する方法は、複数の流体吐出モジュールを備えるダイを提供する工程であって、各流体吐出モジュールは駆動電極を有するポンプアクチュエータを含む、工程と、マニフォールドをダイの第1面に接触させて、排液容積部と流体連通するモジュール容積部を形成する工程であって、モジュール容積部の一部分はマニフォールドと複数の流体吐出モジュールの少なくとも一部との間に画成され、排液容積部は流体吐出モジュールから離れた位置にある、工程と、排液容積部と比較して、より大きい内部表面積の対容積比か、又はより大きい内部表面のうち非濡れ性コーティングによって覆われている部分の割合を、モジュール容積部に提供する工程と、を含む。
実施態様は、以下の特徴のうちの一つ又は複数を含み得る。モジュール容積部は、排液容積部と比較して、内部表面積の対容積比がより大きく、かつ内部表面のうち非濡れ性コーティングによって覆われている部分の割合がより大きくてもよい。モジュール容積部の内部表面の一部分は、駆動電極又はポンプアクチュエータの一部によって画成され得る。非濡れ性コーティングは、駆動電極又はポンプアクチュエータを被覆し得る。モジュール容積部は、排液容積部の各寸法より実質的に小さい少なくとも一つの寸法によって画成され得る。マニフォールドは、モジュール容積部内の流体吐出モジュールと約1μm〜約20μmだけ離れていてもよい。非濡れ性コーティングは、モジュール容積部におけるマニフォールドの内部表面を被覆してもよい。非濡れ性コーティングは、モジュール容積部の内部表面と排液容積部の内部表面とを被覆してもよい。排液容積部は、マニフォールドとダイの第1面との間に実質的に画成されてもよい。排液容積部におけるダイの第1面は、非濡れ性コーティングで被覆されてもよい。排液容積部は、マニフォールドの内部に実質的に画成されてもよい。ポンプアクチュエータは、圧電変位素子、サーマルバブルジェット発生素子、又は静電変位素子であり得る。非濡れ性コーティングは、自己組織化単分子膜、分子凝集物、又はシード層と結合した非濡れ性層であり得る。モジュール容積部及び排液容積部は、密閉されずに開放されていてもよい。
本発明の一つ又は複数の実施形態の詳細を、添付図面及び以下の説明において示す。本発明の他の特徴、目的及び利点は、説明及び図面から、かつ特許請求の範囲から明らかとなろう。
流体吐出ヘッド100のダイ104の斜視図である。 流体吐出ヘッド100のダイ104の上面図である。 マニフォールド124を更に含む流体吐出ヘッド100を基板110及びポンプアクチュエータ120を通る断面で図示する側面図である。 図1Bと同じだがマニフォールド124を更に含む流体吐出ヘッド100を図示する上面図である。 流体吐出ヘッド100′を、図1Cの流体吐出ヘッド100と同様の断面で図示する側面図である。明確にするため、流体吐出ヘッド100′はマニフォールド124とダイ104とが分離した部分的に分解した形で図示されている。 排液容積部134と比較したとき、モジュール容積部130のより高い面積対容積比をもたらす別の構成のマニフォールド124を有する、流体吐出ヘッド100を図示する上面図である。 図1Fの矢印に対応する断面図である。 排液容積部134と比較したとき、モジュール容積部130のより高い面積対容積比をもたらす、流体吐出ヘッド100におけるマニフォールド124の追加的な構成の上面図である。 排液容積部134と比較したとき、モジュール容積部130のより高い面積対容積比をもたらす、流体吐出ヘッド100におけるマニフォールド124の追加的な構成の上面図である。 排液容積部134と比較したとき、モジュール容積部130のより高い面積対容積比をもたらす、流体吐出ヘッド100におけるマニフォールド124の追加的な構成の上面図である。 排液容積部134と比較したとき、モジュール容積部130のより高い面積対容積比をもたらす、流体吐出ヘッド100におけるマニフォールド124の追加的な構成の上面図である。 排液容積部134と比較したとき、モジュール容積部130のより高い面積対容積比をもたらす、流体吐出ヘッド100におけるマニフォールド124の追加的な構成の上面図である。 非濡れ性コーティング138(点線)が追加されている流体吐出ヘッド100を図1Cと同じ断面で図示する側面図である。 図1Dと同じだが、図2Aと同様のマニフォールド空間内の各面を被覆することができる非濡れ性コーティング138が追加されている、流体吐出ヘッド100′を図示する上面図である。 非濡れ性コーティング138がダイ104の第1面102及び第1面102にある構成要素に配置されている流体吐出ヘッド100の断面側面図である。 非濡れ性コーティング138がダイ104の第1面102及び第1面102にある構成要素に配置されている流体吐出ヘッド100′の断面側面図である。 モジュール容積部130の境界をなす表面には非濡れ性コーティング138が配置されているが、排液容積部134の境界をなす表面は非濡れ性コーティング138で被覆されていない、流体吐出ヘッド100の断面側面図である。 モジュール容積部130の境界をなす表面には非濡れ性コーティング138が配置されているが、排液容積部134の境界をなす表面は非濡れ性コーティング138で被覆されていない、流体吐出ヘッド100′の断面側面図である。 モジュール容積部130及び排液容積部134内の例示的な流体液滴に対する流体吐出ヘッド100の効果を示す断面側面図である。 モジュール容積部130及び排液容積部134内の例示的な流体液滴に対する流体吐出ヘッド100′の効果を示す断面側面図である。
それぞれの図面における同様の参照符号は同様の要素を示す。
流体吐出モジュールの構成及び動作の態様については、例えば、内容全体が参照により本明細書に援用される、「Print Head with Thin Membrane」と題され、2005年5月12日に公開された米国特許出願公開第2005/0099467号明細書に見ることができる。米国特許出願公開第2005/0099467号明細書は、プリントヘッドモジュール及び製造技術の例について記載している。
図1Aは、流体吐出ヘッド100のダイ104の斜視図である。ダイ104の表面102にあるポンプアレイ106は、アクチュエータ120を備える。駆動電圧信号が、導電線112、例えば、各アクチュエータの個別の導電線と、共通の接地電極118とによってアクチュエータ120に供給される。導電線112及び接地電極118は、一つ又は複数のコントローラ、例えば、プリンタ又は汎用コンピュータに位置する別個のマイクロコントローラに連結される。任意に、導電線112及び接地電極118は、ダイ104に取り付けられた、別個に製造されたASIC103に配線されてもよく、ASIC103それ自体が、マイクロコントローラ又はコンピュータからの信号を受信する。
図1Bは、流体吐出ヘッド100の一部の拡大上面図である。図1Cは、流体吐出ヘッド100を図示する断面図であり、ダイ104と、ダイ104に取り付けられたマニフォールド124とを含む。図1Cの断面の位置は、図1Bの矢印に対応する。
ポンプアレイ106は、複数の流体吐出ユニット108を備える。様々な実施態様において、流体吐出ユニットのアクチュエータは、圧電変位素子、サーマルバブルジェット発生素子、又は静電変位素子であり得る。通常、アクチュエータは圧電変位素子であり、流体吐出ヘッド100は圧電流体吐出ヘッドである。
例示される実施態様では、ダイ104は、複数の通路125が貫通形成された基板110を備え、複数のアクチュエータ120、例えば圧電アクチュエータ構造が流体を関連する通路に流す。基板110は、シリコン基板などのモノリシック半導体本体であり得る。シリコン基板を通じる通路125は、吐出すべき流体(例えば、インク)用の流路を画成する(図1Cの断面図には一つの流路及び一つのアクチュエータしか示されない)。各流路は、マニフォールド124の表面101にある共通の流入口105にマニフォールド124を通じてつながるか、又は一つ若しくは複数の流路ごとに別個の流入口が構成されてもよい。各流路は、ポンプ室126と、下降部127と、ノズル128と、を備えることができる。
アクチュエータ構造120それ自体がポンプ室126の壁を提供してもよく、又は膜層123がモジュール基板110に接合、例えば接着され、ポンプ室126上に膜(即ち、膜層の可撓性部分)を形成してもよい。各圧電アクチュエータ構造120は、ポンプ室126上に位置決めされ、膜123の露出した側に接着することができる。各圧電アクチュエータ構造120は、複数のアクチュエータにわたって共通の接地電極となることができる第1電極層、例えば接地電極118と、導電線112に接続される第2電極層、例えば駆動電極層114と、第1電極層と第2電極層との間に配置される圧電層122と、を備える。接地電極層118は、圧電層122と基板110との間に配置することができる。アクチュエータ構造120の外側の領域では、接地電極118は絶縁層116によって駆動電極114と分離される。接地電極118は、図1Bでは導電線の外側の範囲に露出しているものとして示されるが、例えばフレックス回路に接続するため又はASIC103用の接点パッドのためのダイの縁端などの場所の電気接続が求められる箇所を除き、絶縁層によって覆われてもよい。
圧電層122は、第1電極層と第2電極層との間の圧電層に印加される電圧に応じて形状が変化する。圧電層122が膨張又は収縮することによって膜123が撓曲し、ひいてはポンプ室126内の流体が加圧され、それによってインクが下降部127を通じて制御可能に送り込まれ、ノズル128から液滴が吐出される。したがって、各流路は、その関連するアクチュエータを伴い、個別に制御可能な流体吐出ユニットを提供する。
ダイ104の表面102上の導電線112は、アクチュエータ120の駆動電極114との電気接続を提供することができる。更に、導電線112は、共通の絶縁層116によって下層の接地電極118と分離することができる。
マニフォールド124は、ダイ104の第1面102と接触して図示される。マニフォールド124の底面上、ダイと接触する領域の間に凹部が形成されてもよく、それによりマニフォールド124とダイ104との間にマニフォールド空間が形成される。マニフォールド空間は二つの容積、モジュール容積部130(図1Cにおいて斜線を施していない部分)と、モジュール容積部130に流体連通する排液容積部134(図1Cにおいて斜線を施している部分)とを備える。モジュール容積部130は、一部分は、マニフォールド124とダイ104の少なくとも第1の部分との間に画成される。通常、マニフォールド空間のモジュール容積部130は、その上への流体の漏出が最も望ましくないダイ104の構成要素、例えば、駆動電極114を含むアクチュエータ120、膜123若しくは圧電層122のうちの撓曲する部分、又は導電線112などを含む位置にある。対照的に、排液容積部134は、通常、例えば図1Cに示されるとおり、かかる流体の影響を受け易い構成要素から離れた位置にあり、実質的にマニフォールド124とダイ104の別個の第2の部分とによって画成される。モジュール容積部130及び排液容積部134の一部は、接地電極の露出した部分に及んでもよく、又は接地電極118は、モジュール容積部130及び排液容積部134の全体にわたって絶縁層により覆われてもよい。
また、モジュール容積部130は、排液容積部134と比較して、排液容積部134の面積対容積比より高い面積対容積比と相関する断面を備えて図示される。例えば、モジュール容積部130の少なくとも一つの寸法が排液容積部134のいずれの寸法よりも小さい場合に、排液容積部134と比較してモジュール容積部130により高い面積対容積比を提供することができる。特に、図1Cは、より大きい高さ136の排液容積部134と比較してより小さい高さ132を有するモジュール容積部130を図示する。かかる高さは、マニフォールド124と第1面102との間で第1面102に垂直な線に沿って計測することができる。様々な実施態様では、マニフォールド凹部の内面は、約1μm〜約20μmの高さを与えるようにダイから離すことができる。様々な実施態様では、このモジュール容積部130のより小さい寸法は、第1面102に垂直な方向以外の方向に沿って、例えば、第1面102と平行な線に沿ってもよい。
様々な実施態様では、モジュール容積部130及び排液容積部134は周囲空気圧に対して密閉されずに開放されており、即ち、密閉性の封止はされない。別の言い方をすれば、マニフォールド空間は大気に通気することができ、均圧化を可能としている。密閉されずに開放されているマニフォールド空間の性質は、マニフォールドカバー124とダイ104の第1面102との間の接触の性質によって実現することができ、この接触は、例えば、多孔質ボンド、又は一つ若しくは複数の間隙を有するボンドなどであり得る。更に、マニフォールドカバー及び/又はダイに一つ又は複数の通気口(不図示)を組み込み、マニフォールド空間を外部の雰囲気に接続することができる。この方法は、各容積部の圧力を周囲圧力と均等化することを含むことができる。
様々な実施態様では、マニフォールド空間は、例えば、ダイの構成要素に対して横方向に寸法をとるように、即ち、基板の表面と平行に作製することができる。図1Dは、図1Bと同じ流体吐出装置100を図示する上面図であるが、マニフォールド124を更に含む。明確にするため、図1Bに示す構成のいくつかの機構は省略される。マニフォールド124は、破線の境界線の外側の領域でダイ104に接触することができる。破線の境界線の内側で、排液容積部134(斜線部)は、アクチュエータ120及び導電線112から離れた位置にあることができる。同様に破線の境界線の内側で、モジュール容積部130は、通常、アクチュエータ120及び導電線112を備えるダイ104の少なくとも一部を含む位置にあることができる。図1Dもまた、図1Cと共に、モジュール容積部130が排液容積部134より高い面積対容積比を有することを更に示している。図1Cに図示されるモジュール容積部130の寸法132は、排液容積部134の寸法136より小さく、また、図1Dに図示される排液容積部134の寸法と比べても、より小さい。
様々な実施態様は、排液容積部134と比較してモジュール容積部130により高い面積対容積比をもたらす他の形状を提供する。例えば、図1Eは、図1Cの流体吐出ヘッド100と同様の断面で流体吐出ヘッド100′の側面図を図示する。明確にするため、流体吐出ヘッド100′は部分的に分解された形で、マニフォールド124とダイ104とが分離されて図示されている。図1Cに示す構成と同じく、モジュール容積部130は排液容積部134より大きい面積対容積比を有し、これは、一部分は、排液容積部134の寸法136と比較したときのモジュール容積部130のより小さい寸法132によって示されるとおりである。図1Cに示す構成と同じく、モジュール容積部130と排液容積部134とは流体連通しているが、図1Cに示す構成とは対照的に、排液容積部134は大部分がマニフォールド124の内部に位置する。
図1Fは、排液容積部134と比較してモジュール容積部130により高い面積対容積比をもたらす別の形状の上面図を図示する。図1Dに示す構成と同じく、マニフォールド124は破線の境界線の外側でダイ104に接触する。破線の境界線の内側で、排液容積部134(斜線部)はアクチュエータ120及び導電線112と離れた位置にあることができる。特に、排液容積部134は、隣接するアクチュエータ120の間、及び導電線112から更に離れたアクチュエータの側部の領域に拡がることができる。同様に破線の境界線の内側で、モジュール容積部130は、アクチュエータ120及び導電線112を備えるダイ104の少なくとも一部を含む位置にあることができる。図1Gは、図1Fの矢印に対応する断面を図示し、アクチュエータを含むより小さい高さ132と、アクチュエータ間のより大きい高さ136とを提供し、したがって排液容積部134と比較してモジュール容積部130により高い面積対容積比をもたらすマニフォールド124内の構成を示す。
図1H〜図1Lは、排液容積部134と比較してモジュール容積部130により高い面積対容積比をもたらす更なる構成の上面図を図示する。
図1Hに示す構成では、マニフォールド124が、導電線112の間の絶縁層116を含む位置に排液容積部134を提供するように構成される。したがって、この排液容積部134は、二つの平行なアクチュエータ列の間の領域に位置することができる。モジュール容積部130は、アクチュエータ120と、一列のアクチュエータ内の隣接するアクチュエータの間の範囲と、導電線112とを含む位置にある。マニフォールド124は、破線の囲み線の外側で、表面102及び表面102の構成要素、例えば電極118及び/又は112に接触する。
図1Iに示す構成では、マニフォールド124は、流体吐出モジュールのいくつかの固定的な構成要素、例えば、導電線112のある部分(こうした導電線112の一部分は、追加的な保護層によって覆われ、マニフォールド124との直接的な接触を防止することができる)を含むようにダイ104の表面102に接触する。マニフォールド124は、導電線112の間、及び隣接するアクチュエータ120の間の位置に排液容積部134を提供するように構成され、一方、モジュール容積部130は、アクチュエータ120及び導電線112のうちマニフォールドが接触しない部分を含む位置にある。
図1Jに示す構成では、マニフォールド124は、導電線112の間の位置に排液容積部134を提供し、かつ排液容積部134がアクチュエータ120の間、及び導電線112から更に離れたアクチュエータの側部に拡がるように構成され、一方、モジュール容積部130はアクチュエータ120及び導電線112を含む位置にある。
図1Kに示す構成は、排液容積部134が複数のポンプアレイ、例えばポンプアレイ106及び106′(図1Aも参照)を含んで拡がるようにマニフォールド124を構成することができることを示す。当業者は、モジュール容積部130に排液容積部134より高い面積対容積比を与える他の形状構成のマニフォールド124を決定することができる。
図1Lに示す構成は、排液容積部134を導電線112の間の位置に提供する一方、モジュール容積部130がアクチュエータ120及び導電線112を含む位置にあるようにマニフォールド124が構成される点で、図1Hに示す構成と同様である。図1Lに示す構成では、マニフォールド124と表面102との接触する面積は、接触が更に個々のアクチュエータ120の間にまで及んでいるため、図1Hに示す構成より大きい。
概して、モジュール容積部130がマニフォールドのダイとの接触によって三つの側面で閉鎖されている図1D及び図1Lに示す構成などのように、モジュール容積部130が排液容積部に対して一つの側面しか開放していない実施態様は、モジュール容積部130が二つの側面、例えば二つの相対する側面を排液容積部に対して開放するように変更することができ、それによってマニフォールド容積部を通じて空気が自在に流れることが可能となり、ひいては液体がマニフォールド容積部から流れ出ることが容易となる。
様々な実施態様では、マニフォールド空間内の表面に非濡れ性コーティング138が提供される。図2Aは、流体吐出ヘッド100の側面図を図1Cと同じ断面で図示し、ここで非濡れ性コーティング138(点線)が追加されている。様々な実施形態では、非濡れ性コーティング138は、マニフォールド124と、ダイ104の第1面102と、第1面102にある構成要素、例えば、ポンプアクチュエータ120(電極114を含む)や導電線112などと、の間に画成されるマニフォールド空間(モジュール容積部130及び排液容積部134)内の各表面を被覆することができる。
図2Bは、図1Dと同じだが、非濡れ性コーティング138が追加されている流体吐出ヘッド100′を図示し、非濡れ性コーティング138は、図2Aと同様にマニフォールド空間内の各表面を被覆することができる。
様々な実施態様では、非濡れ性コーティング138は、マニフォールド空間内の選択された表面に接触することができる。かかる選択的なコーティングは、製造中に非濡れ性コーティングを選択的に堆積させる、及び/又は選択的に除去することによって、例えば、部品を個別に被覆することによるか、又はコーティングが除去されるべき被覆されない、すなわち露出させる範囲を(例えば、フォトレジストによって)マスキングすることによるなどして、加工することができる。
図2C及び図2Dは、それぞれ流体吐出ヘッド100及び100′を図示し、ここでは非濡れ性コーティング138が、ダイ104の第1面102、及び第1面102にある構成要素、例えばポンプアクチュエータ120(電極114を含む)や導電線112などに配置される。非濡れ性コーティング138のかかる構成は、ダイ104の第1面102及び第1面102にある構成要素を被覆し、しかしマニフォールド124は被覆せず残すことによって適用することができる。
図2E及び図2Fは、それぞれ流体吐出ヘッド100及び100′を図示し、ここでは非濡れ性コーティング138が、モジュール容積部130の境界をなす表面、例えば、ダイ104の第1面102、及び、ポンプアクチュエータ120(電極114を含む)、導電線112などの第1面102にある構成要素、またマニフォールド124にも配置される。しかしながら、マニフォールド124及びダイ104の第1面102のうち排液容積部134の境界をなす部分は、非濡れ性コーティング138で被覆されない。非濡れ性コーティング138のかかる構成は、例えば、フォトレジストなどのマスキングを用いて、非濡れ性コーティング138を選択的に付加及び/又は除去することによって実現することができる。
したがって、図2C〜図2Fは、モジュール容積部130が、排液容積部134と比較してより大きい割合の内部表面積を非濡れ性コーティング138によって覆われ得ることも示す。
様々な実施態様では、非濡れ性コーティング138は、自己組織化単分子膜、即ち単分子膜であってもよい。かかる非濡れ性コーティング単一層138は、約10Å〜約20Å、例えば約15Åの厚さを有することができる。或いは、非濡れ性コーティング138は、分子凝集物であってもよい。分子凝集物において、分子は、イオン結合や共有化学結合ではなく、分子間力、例えば水素結合及び/又はファンデルワールス力によって凝集体として分かれて保持される。かかる非濡れ性コーティング凝集138は、約50Å〜約1000Åの厚さを有することができる。非濡れ性コーティングの厚さを増加させると、非濡れ性コーティングの耐久性及び抵抗性をより広範な流体に対して高めることができる。非濡れ性コーティングは、シード層と結合した非濡れ性層であってもよい。例えば、非濡れ性コーティングはシード層と結合した非濡れ性層から形成することができ、このシード層は二酸化ケイ素を含む。例えば、非濡れ性コーティングは、シード層と化学結合したシロキサンを含むことができる。通常、非濡れ性層及びシード層は、合わせて約50Å〜約1000Åの厚さを有することができる。
非濡れ性コーティングの分子は、末端の一方が−CF基である一つ又は複数の炭素鎖を含むことができる。炭素鎖の他方の末端はSiCl基であってもよく、又は、分子がシリコン酸化膜と結合する場合、末端は、シリコン酸化膜の酸素原子と結合するSi原子であってもよい(Si原子の残りの結合は、酸素原子が入ってもよく、若しくはその酸素原子が隣接する非濡れ性コーティング分子の末端Si原子と結び付くか、若しくはOH基が入ってもよく、又はその双方であってもよい。概して、非濡れ性コーティングの密度が高いほど、かかるOH基の濃度は低下する)。炭素鎖は、完全に飽和していても、又は部分的に不飽和であってもよい。炭素鎖中の炭素原子の一部について、水素原子がフッ素原子に置換されてもよい。炭素鎖中の炭素数は3〜10個であり得る。例えば、炭素鎖は(CH(CFCF(ここで、M≧2及びN≧0、かつM+N≧2)、例えば(CH(CFCFであってもよい。
したがって、様々な実施態様では、非濡れ性コーティングは、トリデカフルオロ1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリクロロシラン(FOTS)及び1H,1H,2H,2Hペルフルオロデシルトリクロロシラン(FDTS)からなる群の少なくとも1つの前駆体から形成される分子を含むことができる。様々な実施態様では、被覆工程は、被覆する構成要素、例えば流体吐出モジュールを、第1の温度でチャンバ内に保持することと、非濡れ性コーティングの前駆体を、第1の温度より高い第2の温度でチャンバに流し込むことと、を含むことができる。第1の温度と第2の温度との温度の差は、少なくとも70℃であり得る。前駆体は、トリデカフルオロ1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリクロロシラン(FOTS)又は1H,1H,2H,2Hペルフルオロデシルトリクロロシラン(FDTS)のうちの少なくとも一方を含むことができる。
様々な実施態様では、被覆工程は、流体吐出モジュールの表面に、無機基質中に捕捉された水分子を含むシード層を堆積することと、シード層に非濡れ性コーティングを堆積することと、を含むことができる。
様々な実施態様では、被覆工程は、被覆する構成要素、例えば流体吐出モジュールの表面にシード層を堆積することと、シード層に酸素プラズマを適用することと、流体吐出モジュールの表面上のシード層に非濡れ性層を堆積することと、を含むことができる。シード層は二酸化ケイ素を含むことができる。したがって、非濡れ性コーティングは、シード層に化学結合したシロキサンを含むことができる。
非濡れ性コーティングの化学的構成及び被覆についての更なる詳細は、内容全体が参照により本明細書に援用される、2008年10月30日に出願された米国仮特許出願第61/109,754号明細書に記載されている。
非濡れ性コーティング138は、漏出した流体を撥液して、ポンプアレイ106、特に流体吐出ユニット108、及びその構成要素に付着させない効果を有することができる。非濡れ性コーティングは、上記で論じられた表面積対容積比と組み合わせると、特に、モジュール容積部の一つの寸法が排液容積部のいずれの寸法よりも小さいとき、更に効果的となり得る。
理論によって制約されることは望まないが、形状を非濡れ性コーティングと組み合わせると、非濡れ性コーティングの撥液作用を集中させることができる。非濡れ性コーティング上の流体は、コーティングのない、より濡れ性の高い表面と比べ、表面張力に起因して接触角がより大きい。ある寸法未満であれば、流体液滴は、特定の流体と非濡れ性コーティングとの組み合わせについての表面張力に対応した接触角を自在にとることが可能であるが、そのような寸法に流体を制限するのに必要な押込み圧力は、このような表面張力によって高くなることがある。その結果、流体は非濡れ性コーティングを有する容積に制限されるとき、大きい圧力を受けることができる。ここでその容積は、特定の流体と非濡れ性コーティングとの組み合わせについての表面張力に対応した接触角を自在にとる流体液滴と比較して小さい、少なくとも一つの寸法を有する。
例えば、非濡れ性コーティングで被覆されたチャンネルに流体を押し込めるのに必要とされ得る圧力を考え、ここでチャンネルは、一方の寸法(以下、小さい方の寸法と呼ぶ)が他方よりはるかに小さい矩形断面を有するものとする。この押込み圧力は、「表面張力/小さい方の寸法」とほぼ等しいものとして、適切な単位で計算することができる。例えば、特定の非濡れ性コーティングにおける表面張力が30dyne/cmのインク、及びそれに対応して被覆された小さい方の寸法が10μmのチャンネルについて、この押込み圧力は約3000Paである。流体吐出ヘッドの特定の動作圧力、例えばパージ圧力はこの値を上回り得るが、パージ圧力が止まると、インクはチャンネル圧力によって押し返されチャンネルから抜け出ることができる。チャンネル長さを、パージ中にインクで完全に充填されることがない十分な長さにするだけでよい。
排液チャンネルは排液容積部から延在することができ、パージ中の流体の排出を可能とする。この排液チャンネルは、マニフォールドの底面に凹部として形成されてもよく、又はマニフォールドを垂直に貫通して延在してもよい。排液チャンネルは、モジュール容積部のうち最も小さい寸法より僅かに大きい、少なくとも一つの寸法を有することができ(それにより、モジュール容積部の圧力が流体を孔から押し出すのに必要な圧力より大きくなる)、かつ非濡れ性コーティングで処理して、外部からプリントヘッドへの流体の侵入を阻止することができる。また、実施形態によっては、非濡れ性コーティングを組立後に内表面に付加することができるように、排液容積部が外部に通気されることも有利であろう。
したがって、形状を非濡れ性コーティングと組み合わせると、非濡れ性コーティングの撥液作用が集中する傾向があり、ひいては流体が、より高い被覆表面積比及び/又はより高い表面積対容積比を有するモジュール容積部130から、より低い被覆表面積比及び/又はより低い表面積対容積比を有する排液容積部134に排出される傾向があると考えられる。したがって、通常の流体を小さい容積に吸い込む毛細管効果とは対照的に、本発明は、流体をモジュール容積部130から排液容積部134に排出するよう動作することができる効果を提供すると考えられる。
図2G及び図2Hは、それぞれ流体吐出ヘッド100及び100′における例示的な流体液滴についてのこの効果を示し、ここでは非濡れ性コーティング138は、モジュール容積部130の境界をなす表面に選択的に付加されている。モジュール容積部130内の流体の液滴150は、制限された寸法132及びモジュール容積部130内の非濡れ性コーティング138によって、大きい押込み圧力下にあることが図示される。対照的に、排液容積部134内の流体液滴152は、寸法136及び排液容積部134内の非濡れ性コーティング138の欠如によって、かかる押込み圧力から解放されている。その結果、流体をモジュール容積部130から排液容積部134に送る推進力が存在すると考えられる。
本発明の複数の実施形態について説明した。しかしながら、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な変更を行うことができる、ということが理解されよう。例えば、方法における各工程は、示されるものとは異なる順序で実施することができ、それでもなお、所望の結果を実現することができる。したがって、他の実施形態は以下の特許請求の範囲の内にある。

Claims (32)

  1. 複数の流体吐出モジュールを備えるダイであって、各流体吐出モジュールは駆動電極を有するポンプアクチュエータを含む、ダイと、
    前記ダイの第1面に接触することで、排液容積部と流体連通するモジュール容積部を画成するマニフォールドであって、前記モジュール容積部の一部分は前記マニフォールドと前記複数の流体吐出モジュールの少なくとも一部との間に画成され、前記排液容積部は前記流体吐出モジュールから離れた位置にある、マニフォールドと、を備え、
    前記モジュール容積部は、前記排液容積部と比較して、内部表面積の対容積比がより大きく、かつ内部表面のうち非濡れ性コーティングによって覆われている部分の割合がより大きい、
    流体吐出ヘッド。
  2. 前記モジュール容積部の前記内部表面の一部分は、前記駆動電極又は前記ポンプアクチュエータの一部によって画成される、請求項に記載の流体吐出ヘッド。
  3. 前記非濡れ性コーティングは、前記駆動電極又は前記ポンプアクチュエータを被覆する、請求項1又は2に記載の流体吐出ヘッド。
  4. 前記モジュール容積部は、前記排液容積部の各寸法より実質的に小さい少なくとも一つの寸法によって画成される、請求項1乃至のいずれかに記載の流体吐出ヘッド。
  5. 前記マニフォールドは、前記モジュール容積部内の前記流体吐出モジュールと約1μm〜約20μmだけ離れている、請求項1乃至のいずれかに記載の流体吐出ヘッド。
  6. 前記非濡れ性コーティングは、前記モジュール容積部における前記マニフォールドの内部表面を被覆する、請求項1乃至のいずれかに記載の流体吐出ヘッド。
  7. 前記非濡れ性コーティングは、前記モジュール容積部の内部表面と前記排液容積部の内部表面とを被覆する、請求項1乃至のいずれかに記載の流体吐出ヘッド。
  8. 前記排液容積部は、前記マニフォールドと前記ダイの前記第1面との間に実質的に画成される、請求項1乃至のいずれかに記載の流体吐出ヘッド。
  9. 前記排液容積部における前記ダイの前記第1面は、前記非濡れ性コーティングで被覆される、請求項1乃至のいずれかに記載の流体吐出ヘッド。
  10. 前記排液容積部は、前記マニフォールドの内部に実質的に画成される、請求項1乃至のいずれかに記載の流体吐出ヘッド。
  11. 前記ポンプアクチュエータは、圧電変位素子、サーマルバブルジェット発生素子、又は静電変位素子である、請求項1乃至10のいずれかに記載の流体吐出ヘッド。
  12. 前記非濡れ性コーティングは、自己組織化単分子膜、分子凝集物、又はシード層と結合した非濡れ性層である、請求項1乃至11のいずれかに記載の流体吐出ヘッド。
  13. 前記モジュール容積部及び前記排液容積部は、密閉されずに開放されている、請求項1乃至12のいずれかに記載の流体吐出ヘッド。
  14. 流体を流体吐出モジュールから排出する方法であって、
    複数の流体吐出モジュールを備えるダイを提供する工程であって、各流体吐出モジュールは駆動電極を有するポンプアクチュエータを含む、工程と、
    排液容積部と流体連通するモジュール容積部を提供する工程であって、前記モジュール容積部の一部分はマニフォールドと前記複数の流体吐出モジュールの少なくとも一部との間に画成され、前記排液容積部は前記流体吐出モジュールから離れた位置にある、工程と、
    前記排液容積部と比較して、より大きい内部表面積の対容積比、かつ、より大きい内部表面のうち非濡れ性コーティングによって覆われている部分の割合を、前記モジュール容積部に提供する工程と、
    前記モジュール容積部から前記排液容積部に流体を排出する工程と、
    を含む方法。
  15. 前記モジュール容積部の前記内部表面の一部分は、前記駆動電極又は前記ポンプアクチュエータの一部によって画成される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記非濡れ性コーティングは、前記駆動電極又は前記ポンプアクチュエータを被覆する、請求項14又は15に記載の方法。
  17. 前記モジュール容積部は、前記排液容積部の各寸法より実質的に小さい少なくとも一つの寸法によって画成される、請求項14乃至16のいずれかに記載の方法。
  18. 前記マニフォールドは、前記モジュール容積部内の前記流体吐出モジュールと約1μm〜約20μmだけ離れている、請求項14乃至17のいずれかに記載の方法。
  19. 前記排液容積部は、前記マニフォールドと前記ダイの前記第1面との間に実質的に画成される、請求項14乃至18のいずれかに記載の方法。
  20. 前記排液容積部は、前記マニフォールドの内部に実質的に画成される、請求項14乃至18のいずれかに記載の方法。
  21. 前記ポンプアクチュエータは、圧電変位素子、サーマルバブルジェット発生素子、又は静電変位素子である、請求項14乃至20のいずれかに記載の方法。
  22. 前記各容積部内の圧力を周囲圧力と均等化する工程を更に含む、請求項14乃至21のいずれかに記載の方法。
  23. 前記非濡れ性コーティングは、自己組織化単分子膜、分子凝集物、又はシード層と結合した非濡れ性層である、請求項14乃至22のいずれかに記載の方法。
  24. 流体吐出ヘッドを作製する方法であって、
    複数の流体吐出モジュールを備えるダイを提供する工程であって、各流体吐出モジュールは駆動電極を有するポンプアクチュエータを含む、工程と、
    マニフォールドを前記ダイの第1面に接触させて、排液容積部と流体連通するモジュール容積部を形成する工程であって、前記モジュール容積部の一部分は前記マニフォールドと前記複数の流体吐出モジュールの少なくとも一部との間に画成され、前記排液容積部は前記流体吐出モジュールから離れた位置にある、工程と、
    前記排液容積部と比較して、より大きい内部表面積の対容積比、かつ、より大きい内部表面のうち非濡れ性コーティングによって覆われている部分の割合を、前記モジュール容積部に提供する工程と、
    を含む方法。
  25. 前記モジュール容積部の前記内部表面の一部分は、前記駆動電極又は前記ポンプアクチュエータの一部によって画成されるように、前記モジュール容積部が提供される、請求項24に記載の方法。
  26. 前記駆動電極又は前記ポンプアクチュエータは、前記非濡れ性コーティングで被覆される、請求項24又は25に記載の方法。
  27. 前記モジュール容積部に、前記排液容積部の各寸法より実質的に小さい少なくとも一つの寸法が提供される、請求項24乃至26のいずれかに記載の方法。
  28. 前記マニフォールドは、前記モジュール容積部内の前記流体吐出モジュールと約1μm〜約20μmだけ離れている、請求項24乃至27のいずれかに記載の方法。
  29. 前記排液容積部は、前記マニフォールドと前記ダイの前記第1面との間に実質的に画成される、請求項24乃至28のいずれかに記載の方法。
  30. 前記排液容積部は、前記マニフォールドの内部に実質的に画成される、請求項24乃至28のいずれかに記載の方法。
  31. 前記ポンプアクチュエータは、圧電変位素子、サーマルバブルジェット発生素子、又は静電変位素子である、請求項24乃至30のいずれかに記載の方法。
  32. 前記各容積部が、周囲雰囲気に通気される、請求項24乃至31のいずれかに記載の方法。
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