JP2007216474A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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【課題】液体供給経路の構造の強化を図ってヘッド品質及び性能の低下を効果的に防止することができる液体噴射ヘッドを提供。
【解決手段】ノズルプレート20と、複数の圧力発生室12が形成される流路形成基板10と、流路形成基板10の他方面側に設けられて圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段と、流路形成基板10の他方面側に接合されるリザーバ形成基板30とを備え、流路形成基板10には、リザーバ部に連通する連通部13と、連通部内の液体を圧力発生室に供給する液体供給経路とが設けられ、液体供給経路は、圧力発生室の幅方向両側の隔壁11が延設されて圧力発生室に区画して設けられ、リザーバ110は、リザーバ部と液体供給経路とを連通する貫通部201を有する補強部材200が配置され、補強部材200をノズルプレート20とリザーバ形成基板30及び蓋部材の少なくとも何れか一方とに接合した液体噴射ヘッドとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ノズル開口から液体を噴射する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に、液体としてインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドが実用化されている。例えば、このようなインクジェット式記録ヘッドとしては、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように圧電素子を形成したものがある。
このようなインクジェット式記録ヘッドとしては、ノズル開口が穿設されたノズルプレートと、このノズルプレートが接合されると共にノズル開口に連通する圧力発生室が形成される流路形成基板と、流路形成基板の一方面側に振動板を介して設けられた圧電素子と、流路形成基板に接合されて圧力発生室の共通のインク室となるリザーバの一部を構成するリザーバ部が設けられたリザーバ形成基板とを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このインクジェット式記録ヘッドでは、リザーバ形成基板に圧電素子を保持する圧電素子保持部が設けられ、リザーバ形成基板の圧電素子保持部とリザーバ部との間の領域が、リザーバ形成基板と流路形成基板との接合部分となっている。そして、圧力発生室に対向する領域からリザーバ形成基板と流路形成基板との接合部分には、圧力発生室の一部を構成する振動板が延設されている。
ここで、従来のインクジェット式記録ヘッドでは、例えば、流路形成基板及びリザーバ形成基板をシリコン基板で形成し、ノズルプレートを金属製(例えば、SUS)のプレートで形成している。また、流路形成基板には、リザーバからのインクを各圧力発生室に供給するためのインク供給経路が圧力発生室毎に設けられている。これら各インク供給経路は、圧力発生室の幅方向両側の隔壁を延設することで圧力発生室毎に区画されている。
このような構造のインクジェット式記録ヘッドにおいては、ヘッドの使用環境等の変化、例えば、環境温度が低温となった場合、流路形成基板及びリザーバ形成基板の接合体とノズルプレートとの線膨張係数の差から全体に反り応力が発生し、流路形成基板の強度が比較的弱い部分、具体的には、インク供給経路の幅方向両側の隔壁の端部近傍に応力が加わり、その隔壁の端部近傍が破壊されるという問題がある。
例えば、上述した特許文献1に開示されたインクジェット式記録ヘッドでは、圧力発生室の幅方向両側の隔壁が、リザーバの圧力発生室側の端部近傍まで延設されている。また、各隔壁の上面が振動板を介してリザーバ形成基板に接合されると共に、各隔壁の下面がノズルプレートに接合されている。そして、例えば、流路形成基板がシリコン基板から形成され、ノズルプレートが金属製のプレートから形成されている場合、上述した接合体に反り応力、詳細には、ノズルプレートの表面が凹面となる反り応力が発生し、隔壁がノズルプレートに引っ張られると共に、この隔壁の上面が接合された振動板が引っ張られ、その結果、振動板がクラック(割れ)等で破壊されるという問題がある。
このように、流路形成基板の線膨張係数とノズルプレートの線膨張係数とが異なるインクジェット式記録ヘッドにおいては、各圧力発生室とリザーバとの間のインク供給経路の近傍部分で、反り応力に起因する破壊が生じる虞があり、ヘッド品質及びヘッド性能が低下する虞があるという問題がある。なお、このような問題は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドだけでなく、勿論、インク以外の液体を噴射する他の液体噴射ヘッドにおいても、同様に存在する。
WO2004/098894(第1図)
本発明はこのような事情に鑑み、リザーバと各圧力発生室との間の液体供給経路の構造の強化を図ってヘッド品質及び性能の低下を効果的に防止することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、液体を噴射する複数のノズル開口が穿設されたノズルプレートと、前記ノズルプレートが一方面側に接合され且つ前記ノズル開口に連通する複数の圧力発生室が形成されると共に前記ノズルプレートの線膨張係数と異なる線膨張係数を有する流路形成基板と、前記流路形成基板の他方面側に設けられて前記圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段と、前記流路形成基板の前記他方面側に接合されて各圧力発生室の共通の液体室であるリザーバの一部を構成するリザーバ部が設けられたリザーバ形成基板とを備え、前記流路形成基板には、前記リザーバ部に連通して前記リザーバの一部を構成する連通部と、前記連通部内の液体を前記圧力発生室に供給する液体供給経路とが設けられ、前記液体供給経路は、前記圧力発生室の幅方向両側の隔壁が延設されて前記圧力発生室毎に区画して設けられ、前記リザーバは、前記流路形成基板の前記一方面側に接合される前記ノズルプレートと、前記リザーバ形成基板の前記流路形成基板と接合する側の面とは反対側の面に接合される蓋部材とで画成されると共に、前記リザーバの前記液体供給経路側には、前記リザーバ部と前記液体供給経路とを連通する貫通部を有する補強部材が配置され、前記補強部材は、前記ノズルプレートと、前記リザーバ形成基板及び前記蓋部材の少なくとも何れか一方とにそれぞれ接合されていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる第1の態様では、リザーバの圧力発生室側の端部近傍に補強部材を配置し、その補強部材をノズルプレートとリザーバ形成基板及び蓋部材の少なくとも何れか一方とにそれぞれ接合し、ノズルプレートと流路形成基板との線膨張係数の違いから生じる反り応力を補強部材で吸収することにより、液体供給経路の幅方向両側の隔壁の端部近傍が破壊されるのを有効に防止することができ、ヘッド品質及び性能の低下を効果的に防止することができる。
本発明の第2の態様は、前記圧力発生手段は、前記流路形成基板の他方面側に設けられる振動板と前記圧力発生室に対向する領域に前記振動板を介して設けられる圧電素子とを有し、前記振動板は、圧力発生室に対向する領域から前記液体供給経路に対向する領域まで延設され、前記液体供給経路の幅方向両側の隔壁は、前記液体供給経路に対向する領域に延設された前記振動板に接合されていることを特徴とする第1の態様の液体噴射ヘッドにある。
かかる第2の態様では、ノズルプレートと流路形成基板との線膨張係数の違いから生じる反り応力による振動板へのクラック等の破壊が有効に防止される。
本発明の第3の態様は、前記流路形成基板の前記液体供給経路に対向する領域が、前記流路形成基板と前記リザーバ形成基板とが前記振動板を介して接合される接合部分であることを特徴とする第2の態様の液体噴射ヘッドにある。
かかる第3の態様では、ノズルプレートと流路形成基板との線膨張係数の違いから生じる反り応力を補強部材で吸収することにより、リザーバ形成基板に接合された振動板がクラック等で破壊されるのを有効に防止することができる。
本発明の第4の態様は、前記圧力発生室の幅方向両側の隔壁が、前記リザーバ部の前記圧力発生室側の端部近傍まで延設され、前記液体供給経路は、前記圧力発生室に連通して当該圧力発生室の幅より小さい幅を有する液体供給路と、前記液体供給路と前記連通部とを連通すると共に前記液体供給路の幅より大きい幅を有する連通路とからなることを特徴とする第1〜3の何れかの態様の液体噴射ヘッドにある。
かかる第4の態様では、ノズルプレートと流路形成基板との線膨張係数の違いから生じる反り応力を補強部材で吸収することにより、連通路の幅方向両側の隔壁の端部近傍で生じる破壊を有効に防止することができる。
本発明の第5の態様は、前記ノズルプレートが金属製のプレートから形成されると共に、前記流路形成基板がシリコン基板から形成され、前記補強部材が前記流路形成基板の線膨張係数と略同等の線膨張係数を有することを特徴とする第1〜4の何れかの態様の液体噴射ヘッドにある。
かかる第5の態様では、補強部材を流路形成基板の線膨張係数と同等の線膨張係数を有するものから形成することにより、補強部材によってノズルプレートと流路形成基板との線膨張係数の違いから生じる反り応力を良好に吸収することができる。
本発明の第6の態様は、前記補強部材が、前記蓋部材に接合されていることを特徴とする第1〜5の何れかの態様の液体噴射ヘッドにある。
かかる第6の態様では、補強部材をノズルプレートと蓋部材とに接合することにより、リザーバ内での補強部材のがたつきを有効に防止することができる。
本発明の第7の態様は、前記補強部材が、前記リザーバ形成基板に接合されていることを特徴とする第1〜6の何れかの態様の液体噴射ヘッドにある。
かかる第7の態様では、補強部材をノズルプレートとリザーバ形成基板とに接合することにより、リザーバ内での補強部材のがたつきを有効に防止することができる。
本発明の第8の態様は、前記補強部材が、前記圧力発生室の並設方向に亘って設けられていることを特徴とする第1〜7の何れかの態様の液体噴射ヘッドにある。
かかる第8の態様では、圧力発生室の並設方向に亘って並設された液体供給経路の幅方向両側の各隔壁の端部近傍で生じる破壊を有効に防止することができる。
本発明の第9の態様は、前記補強部材の前記貫通部が、前記液体供給経路のそれぞれに対応して設けられていることを特徴とする第1〜8の何れかの態様の液体噴射ヘッドにある。
かかる第9の態様では、リザーバから圧力発生室に液体を良好に供給することができる。
本発明の第10の態様は、第1〜9の何れかの態様の液体噴射ヘッドを備えていることを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる第10の態様では、環境温度の変化によるヘッド品質及びヘッド性能の低下が有効に防止され、高い信頼性を有する液体噴射装置を実現することができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、図1の概略平面図及びそのA−A′断面図である。図示するように、流路形成基板10は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなり、その両面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる弾性膜50、及び圧力発生室12を形成する際にマスクとして用いられるマスクパターン51が設けられている。
この流路形成基板10には、その他方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12が幅方向(圧力発生室の並設方向)に並設され、且つその長手方向(圧力発生室の並設方向に直交する方向)の一端部側には、圧力発生室12と共に、インク供給路14と、連通路100と、各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ110の一部を構成する連通部13とが形成されている。
インク供給路14は、圧力発生室12の長手方向一端部側に連通し且つ圧力発生室12より小さい断面積を有する。例えば、本実施形態では、インク供給路14は、リザーバ110と各圧力発生室12との間の圧力発生室12側の流路を幅方向に絞ることで、圧力発生室12の幅より小さい幅で形成されている。なお、このように、本実施形態では、流路の幅を片側から絞ることでインク供給路14を形成したが、流路の幅を両側から絞ることでインク供給路を形成してもよい。また、各連通路100は、圧力発生室12の幅方向両側の隔壁11を連通部13側に延設してインク供給路14と連通部13との間の空間を区画することで形成されている。なお、連通路100については、詳しく後述する。
ここで、上述した異方性エッチングは、シリコン単結晶基板のエッチングレートの違いを利用して行われる。例えば、本実施形態では、シリコン単結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面と、この第1の(111)面と約70度の角度をなし且つ上記(110)面と約35度の角度をなす第2の(111)面とが出現し、(110)面のエッチングレートと比較して(111)面のエッチングレートが約1/180であるという性質を利用して行われる。かかる異方性エッチングにより、二つの第1の(111)面と斜めの二つの第2の(111)面とで形成される平行四辺形状の深さ加工を基本として精密加工を行うことができ、圧力発生室12を高密度に配列することができる。
本実施形態では、各圧力発生室12の長辺を第1の(111)面で、短辺を第2の(111)面で形成している。この圧力発生室12は、流路形成基板10をほぼ貫通して弾性膜50に達するまでエッチングすることにより形成されている。ここで、弾性膜50は、シリコン単結晶基板をエッチングするアルカリ溶液に侵される量がきわめて小さい。
このような流路形成基板10の厚さは、圧力発生室12の配列密度に合わせて最適な厚さを選択すればよく、圧力発生室12の配列密度が、例えば、1インチ当たり180個(180dpi)程度であれば、流路形成基板10の厚さは、220μm程度であればよいが、例えば、200dpi以上と比較的高密度に配列する場合には、流路形成基板10の厚さは100μm以下、特に70μmと比較的薄くするのが好ましい。これは、隣接する圧力発生室12間の隔壁11の剛性を保ちつつ、配列密度を高くできるからである。
また、流路形成基板10の開口面側(一方面側)には、ノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接合されている。このようなノズルプレート20は、厚さが例えば、0.05〜1mmで、金属材料で形成されている。例えば、本実施形態では、ステンレス鋼のプレートを用いてノズルプレート20を形成した。ノズルプレート20は、一方の面で流路形成基板10の一面を全面的に覆い、流路形成基板10を衝撃や外力から保護する補強板の役目も果たす。ここで、インク滴吐出圧力をインクに与える圧力発生室12の大きさと、インク滴を吐出するノズル開口21の大きさとは、吐出するインク滴の量、吐出スピード、吐出周波数に応じて最適化される。例えば、1インチ当たり360個のインク滴を記録する場合、ノズル開口21は数十μmの直径で精度よく形成する必要がある。
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側(他方面側)には、厚さが例えば、約1.0μmの弾性膜50の上に、厚さが例えば、0.4μmの絶縁体膜55を介して、厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜60と、厚さが例えば、約1.0μmの圧電体層70と、厚さが例えば、約0.05μmの上電極膜80とが、この順で積層形成されて、圧力発生手段の一部となる圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70、及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、下電極膜60を圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、圧力発生室12毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせて圧力発生手段(圧電アクチュエータ)と称する。なお、上述した例では、弾性膜50、絶縁体膜55及び下電極膜60が振動板として作用するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、弾性膜50及び絶縁体膜55を設けずに、下電極膜60のみが振動板として作用するようにしてもよい。
ここで、圧電体層70の材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電性材料に、ニオブ、ニッケル、マグネシウム、ビスマス又はイットリウム等の金属を添加したリラクサ強誘電体等を用いてもよい。その組成は、圧電素子の特性、用途等を考慮して適宜選択すればよいが、例えば、PbTiO(PT)、PbZrO(PZ)、Pb(ZrTi1−x)O(PZT)、Pb(Mg1/3Nb2/3)O−PbTiO(PMN−PT)、Pb(Zn1/3Nb2/3)O−PbTiO(PZN−PT)、Pb(Ni1/3Nb2/3)O−PbTiO(PNN−PT)、Pb(In1/2Nb1/2)O−PbTiO(PIN−PT)、Pb(Sc1/2Ta1/2)O−PbTiO(PST−PT)、Pb(Sc1/2Nb1/2)O−PbTiO(PSN−PT)、BiScO−PbTiO(BS−PT)、BiYbO−PbTiO(BY−PT)等が挙げられる。
そして、このような圧電体層70で構成される圧電素子300の個別電極である各上電極膜80の一端部には、例えば、金(Au)等からなり一端が後述する貫通孔33に対応する領域にまで延設されたリード電極90が接続されている。
また、圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、リザーバ形成基板30が接合されている。そして、このリザーバ形成基板30には、リザーバ110の一部を構成するリザーバ部32が、各圧力発生室12の長手方向外側に設けられている。このリザーバ部32は、本実施形態では、リザーバ形成基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、弾性膜50、及び絶縁体膜55を貫通することで流路形成基板10の連通部13と連通され、各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ110をそれぞれ構成している。なお、このようなリザーバ形成基板30の厚さは、例えば、200〜400μmである。
また、このようなリザーバ形成基板30には、本実施形態では、圧電素子300に対向する領域にその運動を阻害しない程度の空間を確保可能な圧電素子保持部31が設けられている。すなわち、圧電素子300は、圧電素子保持部31内に形成されている。なお、圧電素子保持部31は、密封されていてもよいし密封されていなくてもよい。
ここで、このようなリザーバ形成基板30のリザーバ110と流路形成基板10の各圧力発生室12とは、インク供給経路、具体的にはインク供給路14及び連通路100を介してそれぞれ連通している。ここで、図2及び図3を参照して連通路100について詳述する。なお、図3は、実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの流路構造を示す断面図である。図2及び図3に示すように、連通路100は、各インク供給路14と連通部13との間に各圧力発生室12毎にそれぞれ独立して設けられ、インク供給路14と共に各圧力発生室12とリザーバ110との間の個別の流路を構成している。
詳細には、リザーバ部32の圧力発生室12側の端部近傍まで、圧力発生室12の幅方向両側の隔壁11が延設されている。すなわち、本実施形態では、圧力発生室12の幅方向両側の隔壁11が、流路形成基板10とリザーバ形成基板30との接合部分のリザーバ部32側の端部近傍まで延設されている。そして、このように各隔壁11を延設することにより、各インク供給路14と連通部13とのそれぞれの間に隔壁である壁部11aが形成され、この壁部11aによりインク供給路14と連通部13との間の空間が区画されることにより各連通路100が形成されている。
また、連通路100の幅は、比較的広く形成することが好ましく、例えば、連通路100の幅wと圧力発生室12の幅wとの関係が、w≧wを満たしていることが望ましい。さらに、連通路100の幅wとインク供給路14の幅wとの関係が、w≧2×wを満たしていることが望ましい。このように、連通路100を所定の大きさに設けることで、所望のインク供給特性を得ることができる。ここで、インクとしては、使用環境が約10〜40℃の温度範囲において、粘度が約2.0〜12.0mPa・secの範囲内のものを使用する。具体的には、通常のインクとしては、粘度が約2.0〜6.5mPa・secの範囲内のものが挙げられ、高粘度である顔料インクとしては、粘度が約8〜11mPa・secの範囲内のものが挙げられる。
このように、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向一端部にあるリザーバ形成基板30との接合部分に対向する領域、具体的には、各インク供給路14とリザーバ110との間に、壁部11aによって圧力発生室12毎に独立して連通路100を所定幅で設けるようにしたので、インク吐出の際、隣接するインク供給路14からリザーバ110側へ流出するインク同士が干渉することがなく、クロストークの発生を防止できる。したがって、隣接するノズル開口21からインク滴を吐出させるか否かに関係なく、安定したインク吐出特性を得ることができる。また、クロストークを発生させることなくインク供給路14を短くすることができ、メニスカスの減衰特性を実質的に高めてヘッドの高速駆動を実現することも可能となる。
ここで、圧電素子保持部31とリザーバ110との間の流路形成基板10とリザーバ形成基板30との接合部分の長さL(図2参照)は、200μm以上であることが好ましい。これにより、圧電素子保持部31とリザーバ部32との距離を確保でき、リザーバ110内のインクに含まれる水分が圧電素子保持部31内へ侵入するのを防止でき、水分によって圧電素子300が破壊されるのを確実に防止することができる。また、流路形成基板10とリザーバ形成基板30との接合面積が大きくなるので、両基板の剛性を十分に確保でき、ヘッドの耐久性を向上できるという効果もある。なお、本実施形態では、圧電素子保持部31で圧電素子300を直接覆っているが、勿論これに限定されず、圧電素子300をアルミナ等の無機絶縁材料からなる絶縁膜で覆ってもよい。これにより、水分に起因する圧電素子300の破壊が防止される。
なお、連通路100を形成する壁部11aの連通部13(リザーバ部32)側の端部は、流路形成基板10とリザーバ形成基板30とが接合される接合部分に対向する領域内に位置していることが好ましい。壁部11aの端部が連通部13内に突出していると、連通部13とリザーバ部32とを隔てる弾性膜50及び絶縁体膜55を破ってリザーバ110を形成する際の障害となるからである。
また、図2に示すように、リザーバ形成基板30のリザーバ部32とは反対側の領域には、リザーバ形成基板30を厚さ方向に貫通した貫通孔33が設けられている。そして、各圧電素子300から引き出されたリード電極90は、その端部近傍が貫通孔33内で露出されている。このようなリザーバ形成基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
なお、リザーバ形成基板30の流路形成基板10と接合している側の面とは反対側の面であってリザーバ部32に対応する領域には、封止膜41と、固定板42とからなるコンプライアンス基板40(「蓋部材」に相当)が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部32の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ110に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ110の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
また、このようなリザーバ形成基板30の上面には、ステンレス鋼からなるヘッドケース120が接合されている。このヘッドケース120には、リザーバ形成基板30のリザーバ部32に対応する部分に凹部121が設けられ、これにより、封止膜41の弾性変形を許容した構造となっている。
そして、本実施形態では、上述した流路形成基板10の連通部13とリザーバ形成基板30のリザーバ部32とで構成されるリザーバ110には、リザーバ部32の液体を連通路に供給する貫通部201を有する補強部材200が配置されている。ここで、図4を参照して、補強部材200の構造を説明する。補強部材200は、図4に示すように、矩形形状の板部材であり、幅方向の一端部には、長手方向に沿って櫛歯(凹凸)状に所定間隔で複数の貫通部201がそれぞれ設けられている。このような補強部材200は、図1〜図3に示すように、その長手方向が圧力発生室の並設方向となるようにリザーバ110内に配置され、且つ補強部材200の幅方向の一端部、すなわち、各貫通部201の開口周縁がノズルプレート20に当接されている(図1及び図2(b)参照)。さらに、補強部材200の各貫通部201は、圧力発生室12に連通するインク供給経路(連通路100)に対応して設けられている。なお、補強部材200とリザーバ110の内壁との間には、本実施形態では、所定の隙間が設けられている。そして、リザーバ部32からのインクは、補強部材200の各貫通部201を介して各連通路100に流れ、各圧力発生室12に供給されるようになっている。すなわち、補強部材200は、リザーバ110にインクの流れを妨げないように配置されている。なお、この補強部材200は、流路形成基板10に圧力発生室12等を形成し、リザーバ部32と連通部13とを隔てる図示しない弾性膜50等を破ってリザーバ110を形成した後、流路形成基板10にノズルプレート20を接合する前に、そのリザーバ110内に設置される。
また、補強部材200は、例えば、本実施形態では、上述したように幅方向の一端部(端面)がノズルプレート20に接合され、幅方向の他端部(端面)が封止膜41を介してヘッドケース120の凹部121の周縁部に接合されている。これにより、補強部材200は、ノズルプレート20とヘッドケース120との間で挟持(固定化)されている。
このような補強部材200は、流路形成基板10の線膨張係数と略同等の線膨張係数を有することが好ましく、本実施形態では、流路形成基板を構成するシリコン単結晶基板と同じシリコン単結晶基板から形成されている。本発明は、勿論これに限定されず、補強部材200の線膨張係数は、流路形成基板10の線膨張係数とノズルプレート20の線膨張係数との間の線膨張係数であってもよい。
ここで、流路形成基板10の厚みは、例えば、本実施形態では100μmと比較的薄く、また、圧力発生室12が高密度に配列されている。そして、圧力発生室12の幅方向両側の隔壁11は、リザーバ部32の圧力発生室12側の端部近傍まで延設されており、このように延設された隔壁11である壁部11aは、流路形成基板10の構造の中でも特に、強度が比較的弱くなっている。
一方、本実施形態では、流路形成基板10及びリザーバ形成基板30のそれぞれをシリコン単結晶基板から形成し、ノズルプレート20をステンレス鋼のプレートから形成しているので、ヘッドの使用環境等の変化、例えば、環境温度が低温となると、流路形成基板10及びリザーバ形成基板30の接合体と、ノズルプレート20との線膨張係数の差から全体に反り応力、詳細には、ノズルプレート20の表面が凹面となる反り応力が発生してしまう。この際、圧力発生室12の隔壁11から延設された各壁部11aは、その連通部13側の端部が自由端となって全体として櫛歯形状となっているので、このような反り応力の影響を受け易く、ノズルプレート20に引っ張られて、各壁部11aの端部近傍で破壊が生じ易い。
本実施形態では、リザーバ110の連通路100側に、板形状の補強部材200を配置すると共に、この補強部材200をノズルプレート20と、ヘッドケース120が接合されるコンプライアンス基板40(封止膜41)のそれぞれに接合しているので、流路形成基板10、リザーバ形成基板30、及びノズルプレート20からなる接合体の反り応力に対する強度が実質的に高められる。特に、ノズルプレート20の表面が凹面となる方向に加わる反り応力に対する強度が高められる。
具体的には、ステンレス鋼からなるノズルプレート20と、シリコン単結晶基板からなる流路形成基板10及びリザーバ形成基板30との線膨張係数の違いによって接合体に、ノズルプレート20の表面が凹面となる反り応力が生じたとしても、この反り応力を補強部材200で吸収、詳細には、補強部材が板ばねとして作用して応力が吸収され、流路形成基板10の強度が弱い部分、例えば、壁部11aの端部近傍に剥がれ、クラック(割れ)等の破壊が生じるのを有効に防止することができる。
ここで、本実施形態では、圧力発生室12の幅方向両側の隔壁11が、リザーバ110の圧力発生室12側の端部近傍まで延設され、また各隔壁11の上面が振動板を介してリザーバ形成基板30に接合されると共に、各隔壁11の下面がノズルプレート20に接合されている。このため、上述した接合体への反り応力が発生すると、隔壁11がノズルプレート20に引っ張られると共に、この隔壁11の上面が接合された振動板が引っ張られ、その結果、弾性膜50等の振動板がクラック(割れ)等で破壊され易い構造となっている。しかしながら、本実施形態では、上述したようにリザーバ110に補強部材200を設置しているので、弾性膜50等の振動板がクラック等で破壊されることも有効に防止することができる。したがって、インクジェット式記録ヘッドの品質及び性能の低下を効果的に防止することができる。
なお、以上説明した本実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、図示しないインク供給手段からインクを取り込み、リザーバ110からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、図示しない駆動ICからの駆動信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に駆動電圧を印加し、弾性膜50、絶縁体膜55及び圧電素子300を変位させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出するようになっている。
本実施形態のインクジェット式記録ヘッドでは、上述したように、ヘッドの使用環境等の変化、例えば、環境温度が低温となった場合でも、連通路100の隔壁11の端部近傍に破壊が生じることがないため、リザーバ110側から各圧力発生室12にインクを良好に供給することができ、また、インク吐出時において、クロストークを確実に防止することができる。したがって、インク吐出特性を安定化することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態1について説明したが、勿論、本発明は上述の実施形態1に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1では、インク供給路14と連通部13との間に連通路100を設けたが、勿論これに限定されず、例えば、連通路を設けずに圧力発生室と連通部とをインク供給路で連通した構造とした場合においても、リザーバに補強部材を設置することで、上述した実施形態1と同様の効果を得ることができる。
また、上述した実施形態1では、流路形成基板10とリザーバ形成基板30との接合部分に振動板を延設した構造としたが、勿論これに限定されず、流路形成基板とリザーバ形成基板との接合部分においては、リザーバ形成基板を流路形成基板に直接接合してもよい。すなわち、リザーバ形成基板とインク供給経路の幅方向両側の隔壁とを直接接合した構造としてもよい。この場合でも、リザーバに補強部材を設置することで、上述した実施形態1と同様に、隔壁の端部近傍に生じる破壊を有効に防止することができる。
さらに、上述した実施形態1では、補強部材200の貫通部201を各連通路100に対向して設けたが、勿論これに限定されず、補強部材の貫通部と連通路とが対応付けられていなくてもよい。
また、上述した実施形態1では、補強部材200をノズルプレート20及び封止膜41(ヘッドケース120)にそれぞれ接合したが、勿論これに限定されず、例えば、図5に示すように、補強部材200をノズルプレート20とリザーバ形成基板30とにそれぞれ接合してもよい。
さらに、上述した実施形態1では、補強部材200とリザーバ110の内壁との間に所定間隔を設けた構造を例示して説明したが、勿論これに限定されず、例えば、補強部材とリザーバ形成基板とを接合してもよい。
また、上述した実施形態1では、補強部材200の一端部、すなわち、ノズルプレート20に接合される側の端部に櫛歯状の貫通部201を設けたが、勿論これに限定されず、例えば、図6に示すように、補強部材200Aの幅方向の両端部に長手方向に亘って櫛歯状の貫通部201Aを設けてもよいし、図示しないが、補強部材の中央部等を厚さ方向に貫通して貫通部を設けてもよい。何れにしても、リザーバから圧力発生室に至るインクの流れを阻害しないように、リザーバ内での補強部材の配置、貫通部の位置等を適宜決定すればよく、上述した構造に限定されるものではない。
なお、上述した実施形態1では、成膜及びリソグラフィプロセスを応用して製造される薄膜型のインクジェット式記録ヘッドを例にしたが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型のインクジェット式記録ヘッドにも本発明を採用することができる。
さらに、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図7は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。図7に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送されるようになっている。
なお、上述した実施形態では、液体噴射ヘッドとしてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置を一例として説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド及び液体噴射装置全般を対象としたものである。液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を挙げることができる。
実施形態1に係るヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係るヘッドの概略平面図及び断面図である。 実施形態1に係るヘッドの流路構造を示す断面図である。 実施形態1に係る他のヘッドの断面図である。 他の実施形態に係るヘッドの要部拡大図である。 他の実施形態に係るヘッドの要部拡大図である。 記録ヘッドの一例を示す概略図である。
符号の説明
10 流路形成基板、 11 隔壁、 11a 壁部、 12 圧力発生室、 13 連通部、 14 インク供給路、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 リザーバ形成基板、 31 圧電素子保持部、 32 リザーバ部、 40 コンプライアンス基板、 50 弾性膜、 55 絶縁体膜、 60 下電極膜、 70 圧電体層、 80 上電極膜、 100 連通路、 110 リザーバ、 120 ヘッドケース、 200 補強部材、 201 貫通部、 300 圧電素子

Claims (10)

  1. 液体を噴射する複数のノズル開口が穿設されたノズルプレートと、前記ノズルプレートが一方面側に接合され且つ前記ノズル開口に連通する複数の圧力発生室が形成されると共に前記ノズルプレートの線膨張係数と異なる線膨張係数を有する流路形成基板と、前記流路形成基板の他方面側に設けられて前記圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段と、前記流路形成基板の前記他方面側に接合されて各圧力発生室の共通の液体室であるリザーバの一部を構成するリザーバ部が設けられたリザーバ形成基板とを備え、
    前記流路形成基板には、前記リザーバ部に連通して前記リザーバの一部を構成する連通部と、前記連通部内の液体を前記圧力発生室に供給する液体供給経路とが設けられ、前記液体供給経路は、前記圧力発生室の幅方向両側の隔壁が延設されて前記圧力発生室毎に区画して設けられ、
    前記リザーバは、前記流路形成基板の前記一方面側に接合される前記ノズルプレートと、前記リザーバ形成基板の前記流路形成基板と接合する側の面とは反対側の面に接合される蓋部材とで画成されると共に、前記リザーバの前記液体供給経路側には、前記リザーバ部と前記液体供給経路とを連通する貫通部を有する補強部材が配置され、前記補強部材は、前記ノズルプレートと、前記リザーバ形成基板及び前記蓋部材の少なくとも何れか一方とにそれぞれ接合されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記圧力発生手段は、前記流路形成基板の他方面側に設けられる振動板と前記圧力発生室に対向する領域に前記振動板を介して設けられる圧電素子とを有し、前記振動板は、圧力発生室に対向する領域から前記液体供給経路に対向する領域まで延設され、前記液体供給経路の幅方向両側の隔壁は、前記液体供給経路に対向する領域に延設された前記振動板に接合されていることを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記流路形成基板の前記液体供給経路に対向する領域が、前記流路形成基板と前記リザーバ形成基板とが前記振動板を介して接合される接合部分であることを特徴とする請求項2記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記圧力発生室の幅方向両側の隔壁が、前記リザーバ部の前記圧力発生室側の端部近傍まで延設され、前記液体供給経路は、前記圧力発生室に連通して当該圧力発生室の幅より小さい幅を有する液体供給路と、前記液体供給路と前記連通部とを連通すると共に前記液体供給路の幅より大きい幅を有する連通路とからなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記ノズルプレートが金属製のプレートから形成されると共に、前記流路形成基板がシリコン基板から形成され、前記補強部材が前記流路形成基板の線膨張係数と略同等の線膨張係数を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記補強部材が、前記蓋部材に接合されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記補強部材が、前記リザーバ形成基板に接合されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記補強部材が、前記圧力発生室の並設方向に亘って設けられていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の液体噴射ヘッド。
  9. 前記補強部材の前記貫通部が、前記液体供給経路のそれぞれに対応して設けられていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の液体噴射ヘッド。
  10. 請求項1〜9の何れかの液体噴射ヘッドを備えていることを特徴とする液体噴射装置。
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