JP5532294B2 - モータ制御装置および車両用操舵装置 - Google Patents
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Description
(1)加算角演算手段によって演算される加算角(α)の絶対値が加算角しきい値(D2)以上であること
(2)トルク検出手段によって検出される検出トルク(TS)の絶対値がトルクしきい値(B2)以上であること
(3) 指示トルク設定手段によって設定される指示トルク(T*)とトルク検出手段によって検出されるトルク(TS)とのトルク偏差(ΔT)の絶対値がトルク偏差しきい値(A2)以上であること
(4)加算角に対する検出トルクの変化量の比(ΔTS/α)の絶対値が加算角・トルク変化量比しきい値(C)以下であること
(5)加算角の変化方向と前記検出トルクの変化方向とが予め定められた関係であること
前記条件(5)における「予め定められた関係」について、具体的に説明する。駆動対象に対して全体として或るトルクを作用させる場合(たとえばモータトルクによって不足のトルクが補われる場合)、モータトルクが増加することによって、駆動対象に加えられるモータトルク以外のトルクは減少する。モータトルクを増加させる場合に加算角を増加させ、モータトルクを減少させる場合に加算角を減少させるような制御が行なわれる場合には、加算角が増加すると、モータトルクが増加し、前記モータトルク以外のトルクが減少する。この場合には、加算角の変化方向と前記検出トルクの変化方向とは一致しない。そこで、両者の変化方向が一致するようになった場合には、制御破綻の予兆であると考えることができる。このようなことから、モータトルクを増加させる場合に加算角を増加させるような制御が行なわれる場合には、前記条件(5)における「予め定められた関係」は、両者の方向が一致する関係となる。
加算角演算手段によって演算される加算角の絶対値が増加していくと、適切なモータトルクを発生させることができる制御角(適値)を飛び越えて制御角が変動する状態に陥り、制御が破綻するおそれがある。そこで、この発明では、加算角演算手段によって演算される加算角の絶対値が増加するに従って増加する減少補正量によって、加算角の絶対値が減少補正される。このため、加算角演算手段によって演算される加算角の絶対値が、制御破綻が生じるおそれのある値に近い値まで増加した場合には、加算角の絶対値の減少補正量が大きくなる。これにより、通常時とは異なるモータトルクが発生する。このように、モータトルクが通常時とは異なる値になることにより、制御破綻の予兆を報知することが可能となる。しかも、加算角絶対値が大きいほど減少補正量が大きくなるので、制御破綻に近づくほど、すなわち、予兆レベルが高まるほど、モータ制御態様の変更が大きくなる。
この構成によれば、加算角が所定の目標値まで変化することにより、モータの動作が変化するので、制御破綻の予兆を報知できる。また、加算角が漸次的に変化するので、制御態様をスムーズに変化させることができる。また、制御破綻またはその予兆が生じた後も、モータを動作させることができる。
この構成によれば、軸電流値または指示電圧が所定の目標値まで変化することにより、モータの動作が変化するので、制御破綻またはその予兆を報知できる。また、軸電流値または指示電圧が漸次的に変化するので、制御態様をスムーズに変化させることができる。また、制御破綻またはその予兆が生じた後も、モータを動作させることができる。
請求項6記載の発明は、前記制御パラメータ(TS)が第1しきい値(Eth1)を超えると制御破綻の予兆を検出し、前記制御パラメータが前記第1しきい値よりも小さい第2しきい値(Eth2)未満となると制御破綻の予兆がなくなったと判定する、請求項3〜5のいずれか一項に記載のモータ制御装置である。
この構成によれば、制御破綻またはその予兆の検出と、それらからの復帰の検出とにヒステリシスを与えることができる。これにより、制御破綻またはその予兆に関する検出結果が頻繁に変わることを抑制できるから、制御の安定化を図ることができる。
請求項7記載の発明は、車両の舵取り機構(2)に駆動力を付与するモータと、前記モータを制御する請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータ制御装置とを含む、車両用操舵装置である。この構成によれば、制御破綻が発生する前に、制御破綻の予兆を報知することが可能な車両用操舵装置が得られる。
図1は、この発明の第1の実施形態に係るモータ制御装置を適用した電動パワーステアリング装置(車両用操舵装置の一例)の電気的構成を説明するためのブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、車両を操向するための操作部材としてのステアリングホイール10に加えられる操舵トルクTsを検出するトルクセンサ1と、車両の舵取り機構2に減速機構7を介して操舵補助力を与えるモータ3(ブラシレスモータ)と、ステアリングホイール10の回転角である操舵角を検出する舵角センサ4と、モータ3を駆動制御するモータ制御装置5と、当該電動パワーステアリング装置が搭載された車両の速度を検出する車速センサ6と、制御破綻の予兆の発生を運転者に警告するための警告装置40とを備えている。
モータ3は、この実施形態では、三相ブラシレスモータであり、図2に図解的に示すように、界磁としてのロータ50と、このロータ50に対向するステータ55に配置されたU相、V相およびW相のステータ巻線51,52,53とを備えている。モータ3は、ロータの外部にステータを対向配置したインナーロータ型のものであってもよいし、筒状のロータの内部にステータを対向配置したアウターロータ型のものであってもよい。
制御角θCに従ってγ軸電流Iγをモータ3に供給すると、このγ軸電流Iγのq軸成分(q軸への正射影)がロータ50のトルク発生に寄与するq軸電流Iqとなる。すなわち、γ軸電流Iγとq軸電流Iqとの間に、次式(1)の関係が成立する。
Iq=Iγ・sinθL …(1)
再び図1を参照する。モータ制御装置5は、マイクロコンピュータ11と、このマイクロコンピュータ11によって制御され、モータ3に電力を供給する駆動回路(インバータ回路)12と、モータ3の各相のステータ巻線に流れる電流を検出する電流検出部13とを備えている。
マイクロコンピュータ11は、CPUおよびメモリ(ROMおよびRAMなど)を備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能するようになっている。この複数の機能処理部には、操舵トルクリミッタ20と、指示操舵トルク設定部21と、トルク偏差演算部22と、PI(比例積分)制御部23と、加算角リミッタ24と、制御角演算部26と、指示電流値生成部30と、電流偏差演算部32と、PI制御部33と、γδ/UVW変換部34と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部35と、UVW/γδ変換部36と、予兆検出部41と、制御態様変更部42と、破綻検出部43と、復帰制御部44とが含まれている。
最大ロータ角速度=最大操舵角速度×減速比×極対数 …(2)
制御角θCの演算間(演算周期)におけるロータ50の電気角変化量の最大値(ロータ角変化量最大値)は、次式(3)のとおり、最大ロータ角速度に演算周期を乗じた値となる。
=最大操舵角速度×減速比×極対数×演算周期 …(3)
このロータ角変化量最大値が一演算周期間で許容される制御角θCの最大変化量である。そこで、前記ロータ角変化量最大値を制限値ωmaxの既定値とすればよい。この制限値ωmaxを用いて、加算角αの上限値ULおよび下限値LLは、それぞれ次式(4)(5)で表すことができる。
LL=−ωmax …(5)
加算角リミッタ24による制限処理後の加算角αが、制御角演算部26の加算器26Aにおいて、制御角θCの前回値θC(n-1)(nは今演算周期の番号)に加算される(Z−1は信号の前回値を表す)。ただし、制御角θCの初期値は予め定められた値(たとえば零)である。
破綻検出部43は、破綻検出処理を実行することにより、制御破綻が発生したことを検出するものである。制御破綻とは、負荷角θLを適値に収束させることができない状態をいう。具体的には、破綻検出部43は、PI制御部23によって求められた加算角αの絶対値|α|が所定のしきい値D1以上となり、かつその状態が所定数の演算周期にわたって継続したとき、検出操舵トルクTSが飽和したとき、または指示操舵トルクT*とトルクセンサ1によって検出された検出操舵トルクTSとの差の絶対値|T*−TS|が所定のしきい値A1以上となったときに、制御破綻が発生したことを検出する。検出操舵トルクTSの飽和とは、検出操舵トルクTSの絶対値|TS|が所定のしきい値B1以上となることをいう。このような制御破綻は、たとえば、モータの出力可能最大トルクよりもモータ負荷が大きくなった場合、操舵速度が大きくなりすぎた場合などに発生する。
予兆検出部41は、予兆検出処理を実行することにより、制御破綻の予兆を検出するものである。制御態様変更部42は、予兆検出部41によって予兆が検出されたときに、制御態様変更処理を行うことにより、制御破綻の予兆の発生を運転者に警告するものである。予兆検出部41によって実行される予兆検出処理および制御態様変更部42による制御態様変更処理の詳細については後述する。
γδ/UVW変換部34は、二相指示電圧Vγδ *に対して座標変換演算を行うことによって、三相指示電圧VUVW *を生成する。三相指示電圧VUVW *は、U相指示電圧VU *、V相指示電圧VV *およびW相指示電圧VW *からなる。この三相指示電圧VUVW *は、PWM制御部35に与えられる。
駆動回路12は、U相、V相およびW相に対応した三相インバータ回路からなる。このインバータ回路を構成するパワー素子がPWM制御部35から与えられるPWM制御信号によって制御されることにより、三相指示電圧VUVW *に相当する電圧がモータ3の各相のステータ巻線51,52、53に印加されることになる。
図3は、前記電動パワーステアリング装置の制御ブロック図である。ただし、説明を簡単にするために、加算角リミッタ24の機能は省略してある。
この実施形態では、PI制御部23は、検出操舵トルクTを指示操舵トルクT*に一致させるために、アシストトルクを増加させる場合に加算角αを増加させ、アシストトルクを減少させる場合に加算角αを減少させるように動作するものとする。 図7は、加算角リミッタ24の働きを説明するためのフローチャートである。加算角リミッタ24は、PI制御部23によって求められた加算角αを上限値ULと比較し(ステップS1)、加算角αが上限値ULを超えている場合(ステップS1:YES)には、上限値ULを加算角αに代入する(ステップS2)。したがって、制御角θCに対して上限値UL(=+ωmax)が加算されることになる。
このようにして、加算角αを上限値ULと下限値LLとの間に制限することができるので、制御の安定化を図ることができる。より具体的には、電流不足時や制御開始時に制御不安定状態(アシスト力が不安定な状態)が発生しても、この状態から安定な制御状態への遷移を促すことができる。
まず、破綻検出部43による破綻検出処理が行なわれる(ステップS11)。破綻検出処理において制御破綻の発生が検出されなかった場合には(ステップS12:NO)、予兆検出部41による予兆検出処理が行なわれる(ステップS13)。予兆検出処理において制御破綻の予兆が検出されなかった場合には(ステップS14:NO)、制御態様変更部42によって警告装置40が作動しているか否かが判別される(ステップS15)。なお、警告装置40は、後述するように、予兆検出部41によって制御破綻の予兆が検出された場合に、制御態様変更部42によって作動状態にされる。警告装置40としては、たとえば、表示ランプ、ブザーなどを用いることができる。
図9は、破綻検出部43によって実行される破綻検出処理の手順を示すフローチャートである。破綻検出部43は、まず、PI制御部23によって得られる加算角αの絶対値|α|が所定のしきい値D1以上であるか否かを判別する(ステップS21)。加算角αの絶対値|α|が前記しきい値D1以上である場合には(ステップS21:YES)、破綻検出部43は、その状態が所定数の演算周期にわたって継続しているか否かを判別する(ステップS22)。加算角αの絶対値|α|がしきい値D1以上である状態が、前記所定数の演算周期にわたって継続している場合には、破綻検出部43は、制御が破綻していると判断し、復帰制御部44に制御破綻の発生を通知する(ステップS25)。
復帰制御部44は、破綻検出部43から制御破綻の発生が通知されたときに、復帰制御処理を行なう。具体的には、復帰制御部44は、復帰制御処理として、たとえば、次のような初期化処理を行う。この初期化処理は、たとえば、(a)PI制御部23における積分値(トルクフィードバックの積分項)のリセット(積分項を零にする)、(b)PI制御部23が演算する加算角αのリセット(加算角αを零にする)、(c)制御角演算部26における前回値(前演算周期における制御角θC)のリセット(前回値を零にする)、および(d)PI制御部33における積分値(電流フィードバック制御の積分項)のリセット(積分項を零にする)のうちの一つ以上を含む。加算角αのリセットは、PI制御部23における比例項および積分項をリセットすることで達成できる。
復帰処理部44は、復帰制御処理として、前記初期化処理に代えて、または当該初期化処理に加えて、次のような処理(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)の一つ以上を行なうようにしてもよい。
(ロ)ゲイン変更処理:PI制御部23のゲイン(比例ゲインおよび積分ゲイン)を減少補正する処理。PI制御部23のゲインが減少補正されることによって、加算角αの絶対値が小さくなる。これにより、制御角θCを小刻みに変化させることができるので、その適値への収束を促すことができる。
(二)指示電流値補正処理:指示電流値生成部30によって生成されるγ軸指示電流値Iγ *を減少補正する処理。γ軸指示電流値Iγ *が減少補正されると、モータ3の発生トルクは小刻みに変化することになる。そのため、q軸電流の変化が小さくなり、実質的な制御ゲインが小さくなる。これにより、制御角θCが適値へと収束しやすくなるので、制御破綻状態から脱することができる。
制御態様変更部42は、予兆検出部41から制御破綻の予兆の発生が通知されると(図10のステップS36参照)、制御態様変更処理(図8のステップS16参照)を実行する。制御態様変更処理は、運転者に制御破綻の予兆を警告するために行なわれる。具体的には、制御態様変更部42は、予兆検出部41から予兆の発生が通知されると、警告装置40を作動させる。
図11は、この発明の第2の実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を説明するためのブロック図である。この図11において、前述の図1の各部に対応する部分には図1と同じ符号を付して示す。
図13に示すように、たとえば、加算角補正部25の入力値αinがしきい値αYより大きな値αaになった場合には、加算角補正部25の出力値αoutは、当該入力値αaより小さな値αa′となる。このため、必要な大きさのアシストトルクが得られなくなり、操舵トルクが大きくなる。これにより、ステアリングホイール10の操舵が重くなり、運転者が違和感を感じるようになるので、制御破綻の予兆を運転者に警告することが可能となる。出力値αoutと入力値αinとの差の絶対値|αin−αout|を補正量Δα(減少補正量)と定義すると、この場合の補正量Δαaは、|αa−αa′|となる。
前述したように、この実施形態では、加算角リミッタ24によって得られる加算角α(入力値αin)の絶対値が、前記しきい値αY以上である場合を、制御破綻の予兆が発生していると推定するようにしている。たとえば、指示操舵トルクT*に対して検出操舵トルクTが大きく、PI制御部23によって演算された加算角αの値が、図13に示すαaであったとする。この場合、PI制御部23によって演算された加算角αaは、加算角補正部25によって、必要なアシストトルクに対応する加算角である適値αaよりも小さな値αa′に補正される。この補正により、必要なアシストトルクが得られなくなるため、次の演算周期においては、指示操舵トルクT*と検出操舵トルクTとの偏差の絶対値|ΔT|が大きくなる。このため、PI制御部23によって演算される加算角αは、適値αaから離れた大きな値(たとえば、図13に示す値αc)となる。このように、PI制御部23によって演算される加算角αが適値αaから離れた大きな値αcとなると、加算角補正部25の補正によって得られる加算角αoutは、適値αaより大きな値αc′となってしまう。
この実施形態では、マイクロコンピュータ11は、機能処理部として、加算角補正部60を含む。加算角補正部60は、破綻検出部43から制御破綻の発生が通知されるようになっている。制御破綻が通知されると、加算角補正部60は、加算角αを補正する。具体的には、加算角補正部60は、所定の基本値αB(0<αB<ωmax)に対して正符号「+」または負符号「−」を付与した値を加算角αとして設定する。さらに詳細には、加算角補正部60は、基本値αBに対して検出操舵トルクTSに応じた符号を付して加算角目標値α*を設定し、この加算角目標値α*に向けて加算角αを漸次的に変化させる。制御破綻が発生していないときは、加算角リミッタ24が生成する加算角αは、加算角補正部60による補正を受けることなく、制御角演算部26に与えられる。
この実施形態では、マイクロコンピュータ11は、機能処理部として、指示電流値補正部70を含む。指示電流値補正部70は、破綻検出部43から制御破綻の発生が通知されるようになっている。制御破綻が通知されると、指示電流値補正部70は、指示電流値Iγδ *を補正する。具体的には、指示電流値補正部70は、制御破綻が検出されていないときには、指示電流値Iγδ *を通常時電流値とする。通常時電流値とは、指示電流値生成部30が生成する基本値(図6参照)である。また、指示電流値補正部70は、制御破綻が通知されると、指示電流値Iγδ *を、通常時電流値よりも小さな破綻時電流値とする。破綻時電流値は、たとえば、通常時電流値の30%程度の値であってもよい。さらに詳細には、指示電流値補正部70は、制御破綻時には、制御破綻時電流値をγ軸指示電流目標値I0 *に設定し、このγ軸指示電流目標値I0 *に向けてγ軸指示電流値Iγ *を漸次的に変化させる。制御破綻が発生していないときは、指示電流値補正部70は、通常時電流値をγ軸指示電流目標値I0 *に設定し、このγ軸指示電流目標値I0 *に向けてγ軸指示電流値Iγ *を漸次的に変化させる。
破綻検出部43は、第3の実施形態の場合と同様にして制御破綻の発生の有無を判定し、制御破綻が発生していれば破綻検出フラグをオンし、制御破綻が発生していないか、または解消されれば破綻検出フラグをオフする(ステップS41〜44)。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、PI制御部23によって加算角αを求めているが、PI制御部23に代えて、PID(比例・積分・微分)演算部を用いて加算角αを求める構成とすることもできる。
さらに、センサレス制御に切り換わった後においては、アシストを間欠的に実施するようにしてもよい。この際、アシストが実施される一回当たりの継続時間(実施時間)を、アシストの実施が停止される一回当たりの継続時間(非実施時間)より長く設定することが好ましい。具体的には、モータ3の駆動をオン、オフするためのモータリレーを設けておき、このリレーをオン、オフの間での交互に切り替える。この際、リレーがオンされる一回当たりの継続時間(オン時間)が、リレーがオフされる一回当たりの継続時間(オフ時間)より長くなるように制御する。たとえば、オン時間が3secに設定され、オフ時間が0.1secに設定される。
Claims (7)
- ロータと、このロータに対向するステータとを備えたモータを制御するためのモータ制御装置であって、
前記モータによって駆動される駆動対象に加えられる、モータトルク以外のトルクを検出するためのトルク検出手段と、
前記駆動対象に加えられるべき指示トルクを設定する指示トルク設定手段と、
制御上の回転角である制御角に従う回転座標系の軸電流値で前記モータを駆動する電流駆動手段と、
前記指示トルク設定手段によって設定される指示トルクと前記トルク検出手段によって検出されるトルクとのトルク偏差に応じて、前記制御角に加算すべき加算角を演算する加算角演算手段と、
所定の演算周期毎に、前記加算角演算手段によって演算された加算角を制御角の前回値に加算することによって、制御角の今回値を求める制御角演算手段と、
制御破綻の予兆を検出するための予兆検出手段と、
前記予兆検出手段によって制御破綻の予兆が検出されたときに、モータ制御態様を変更する制御態様変更手段とを含み、
前記予兆検出手段は、前記加算角演算手段によって演算される加算角の絶対値が加算角しきい値以上であるという第1条件、前記トルク検出手段によって検出される検出トルクの絶対値がトルクしきい値以上であるという第2条件、前記トルク偏差の絶対値がトルク偏差しきい値以上であるという第3条件、加算角に対する前記検出トルクの変化量の比の絶対値が加算角・トルク変化量比しきい値以下であるという第4条件、加算角の変化方向と前記検出トルクの変化方向とが予め定められた関係であるという第5条件のうち、少なくとも一つの条件が満たされた場合に、制御破綻の予兆を検出するものであり、
前記制御態様変更手段は、前記駆動対象に加えられる、モータトルク以外のトルクが前記指示トルクを中心に変動するように、前記加算角演算手段によって演算される加算角、前記指示トルク設定手段によって設定される指示トルク、前記制御角演算手段によって演算される制御角、前記電流駆動手段が前記モータを駆動するための前記軸電流値、または前記電流駆動手段が前記軸電流値に応じて前記モータに印加するための指示電圧を変動させるものである、モータ制御装置。 - ロータと、このロータに対向するステータとを備えたモータを制御するためのモータ制御装置であって、
前記モータによって駆動される駆動対象に加えられる、モータトルク以外のトルクを検出するためのトルク検出手段と、
前記駆動対象に加えられるべき指示トルクを設定する指示トルク設定手段と、
制御上の回転角である制御角に従う回転座標系の軸電流値で前記モータを駆動する電流駆動手段と、
前記指示トルク設定手段によって設定される指示トルクと前記トルク検出手段によって検出されるトルクとのトルク偏差に応じて、前記制御角に加算すべき加算角を演算する加算角演算手段と、
所定の演算周期毎に、前記加算角演算手段によって演算された加算角を制御角の前回値に加算することによって、制御角の今回値を求める制御角演算手段と、
制御破綻の予兆レベルに応じてモータ制御態様を変更するために、前記加算角演算手段によって演算される加算角の絶対値が増加するに従って増加する減少補正量により加算角の絶対値を減少補正する制御態様変更手段とを含む、モータ制御装置。 - ロータと、このロータに対向するステータとを備えたモータを制御するためのモータ制御装置であって、
前記モータによって駆動される駆動対象に加えられる、モータトルク以外のトルクを検出するためのトルク検出手段と、
前記駆動対象に加えられるべき指示トルクを設定する指示トルク設定手段と、
制御上の回転角である制御角に従う回転座標系の軸電流値で前記モータを駆動する電流駆動手段と、
前記指示トルク設定手段によって設定される指示トルクと前記トルク検出手段によって検出されるトルクとのトルク偏差に応じて、前記制御角に加算すべき加算角を演算する加算角演算手段と、
所定の演算周期毎に、前記加算角演算手段によって演算された加算角を制御角の前回値に加算することによって、制御角の今回値を求める制御角演算手段と、
制御破綻の予兆の指標となる所定の制御パラメータとしきい値とを比較することにより、制御破綻の予兆を検出するための予兆検出手段と、
前記予兆検出手段によって制御破綻の予兆が検出されたときに、前記加算角を所定の目標値まで漸増または漸減させることにより、モータ制御態様を変更する制御態様変更手段とを含む、モータ制御装置。 - 前記制御態様変更手段は、制御破綻の予兆が検出されたときに、前記電流駆動手段が前記モータを駆動するための前記軸電流値、または前記電流駆動手段が前記軸電流値に応じて前記モータに印加するための指示電圧を所定の目標値まで漸増または漸減させるものである、請求項3記載のモータ制御装置。
- ロータと、このロータに対向するステータとを備えたモータを制御するためのモータ制御装置であって、
前記モータによって駆動される駆動対象に加えられる、モータトルク以外のトルクを検出するためのトルク検出手段と、
前記駆動対象に加えられるべき指示トルクを設定する指示トルク設定手段と、
制御上の回転角である制御角に従う回転座標系の軸電流値で前記モータを駆動する電流駆動手段と、
前記指示トルク設定手段によって設定される指示トルクと前記トルク検出手段によって検出されるトルクとのトルク偏差に応じて、前記制御角に加算すべき加算角を演算する加算角演算手段と、
所定の演算周期毎に、前記加算角演算手段によって演算された加算角を制御角の前回値に加算することによって、制御角の今回値を求める制御角演算手段と、
制御破綻の予兆の指標となる所定の制御パラメータとしきい値とを比較することにより、制御破綻の予兆を検出するための予兆検出手段と、
前記予兆検出手段によって制御破綻の予兆が検出されたときに、前記電流駆動手段が前記モータを駆動するための前記軸電流値、または前記電流駆動手段が前記軸電流値に応じて前記モータに印加するための指示電圧を所定の目標値まで漸増または漸減させることにより、モータ制御態様を変更する制御態様変更手段とを含む、モータ制御装置。 - 前記制御パラメータが第1しきい値を超えると制御破綻の予兆を検出し、前記制御パラメータが前記第1しきい値よりも小さい第2しきい値未満となると制御破綻の予兆がなくなったと判定する、請求項3〜5のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
- 車両の舵取り機構に駆動力を付与するモータと、
前記モータを制御する請求項1〜6のいずれか一項に記載のモータ制御装置とを含む、
車両用操舵装置。
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