JP5495925B2 - 半導体の製造方法および光電変換装置の製造方法 - Google Patents

半導体の製造方法および光電変換装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体の製造方法およびそれを用いた光電変換装置の製造方法に関するものである。
太陽電池として、CIGS等のカルコパライト系のI−III−VI族化合物半導体から成る光吸収層を具備する光電変換装置を用いたものがある。この光電変換装置は、例えば、ソーダライムガラスからなる基板上に裏面電極となる、例えば、Moからなる第1の電極層が形成され、この第1の電極層上にI−III−VI族化合物半導体からなる光吸収層が形成されている。さらに、その光吸収層上には、ZnS、CdSなどからなるバッファ層を介して、ZnOなどからなる透明の第2の電極層が形成されている。
このような光吸収層を構成する半導体層を形成するための製法としては、従来用いられていたスパッタ法など真空系の装置を用いる高コストの製法に代わり、低コスト化を目的とした種々の製法の開発が行われている。
例えば、特許文献1には、CuS等の金属カルコゲナイドをヒドラジン(N)に溶解させて金属ヒドラジニウム系の前駆体の溶液を形成した後、この溶液を、電極層を有する基板のその電極上に塗布して前駆体層を形成し、次いで、この前駆体層を熱処理することにより金属カルコゲナイド膜(化合物半導体層)を得ることのできる技術が開示されている。
米国特許第7341917号明細書
しかしながら、特許文献1に示すような金属ヒドラジニウム系の前駆体の溶液は、原料の溶解濃度が1wt%程度で限界となり、低粘度であるため、ブレード法のような簡便な方法で基板上に数μm程度の厚みの前駆体層を良好に形成することが困難である。そのため、所望の厚みの半導体を得るためには何度も原料溶液を塗布する必要があり、工程が複雑になるとともに、何度も塗布するため、各層間での熱処理状態が異なり、応力が生じてクラックが生じるという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、所望の厚みの半導体を容易にかつ良好に作製することが可能な半導体の製造方法および光電変換装置の製造方法を提供することである。
本発明の一実施形態に係る半導体の製造方法は、ルイス塩基性有機化合物を含む第1の有機溶媒にカルコゲン元素含有有機化合物、I−B族金属およびIII−B族金属を溶解し
た原料溶液を作製し、該原料溶液と非極性溶媒とを混合して前記ルイス塩基性有機化合物
、前記カルコゲン元素含有有機化合物、前記I−B族金属および前記III−B族金属を含
む半導体原料化合物を析出させる第1の工程と、前記半導体原料化合物を前記第1の有機溶媒よりも沸点の低い第2の有機溶媒に溶解して半導体形成用溶液を作製する第2の工程と、前記半導体形成用溶液を用いてI−III−VI族化合物半導体を含む半導体を作製する
第3の工程とを具備することを特徴とする。
本発明の他の実施形態に係る半導体の製造方法は、ルイス塩基性有機化合物を含む第1の有機溶媒にカルコゲン元素含有有機化合物、I−B族金属およびIII−B族金属を溶解
した原料溶液を作製し、該原料溶液と非極性溶媒とを混合して前記ルイス塩基性有機化合物、前記カルコゲン元素含有有機化合物、前記I−B族金属および前記III−B族金属
含む半導体原料化合物を析出させる第1の工程と、前記半導体原料化合物を前記ルイス塩基性有機化合物よりもルイス塩基性の弱い第2の有機溶媒に溶解して半導体形成用溶液を作製する第2の工程と、前記半導体形成用溶液を用いてI−III−VI族化合物半導体を含
む半導体を作製する第3の工程とを具備することを特徴とする。
本発明の他の実施形態に係る半導体の製造方法は、第1のルイス塩基性有機化合物を含む第1の有機溶媒に第1のカルコゲン元素含有有機化合物およびI−B族金属を溶解した第1の原料溶液を作製し、該第1の原料溶液と第1の非極性溶媒とを混合して前記第1のルイス塩基性有機化合物、前記第1のカルコゲン元素含有有機化合物および前記I−B族金属を含むI−B族金属含有半導体原料化合物を析出させる第1の工程と、第2のルイス塩基性有機化合物を含む第2の有機溶媒に第2のカルコゲン元素含有有機化合物およびIII−B族金属を溶解した第2の原料溶液を作製し、該第2の原料溶液と第2の非極性溶媒とを混合して前記第2のルイス塩基性有機化合物、前記第2のカルコゲン元素含有有機化合物および前記III−B族金属を含むIII−B族金属含有半導体原料化合物を析出させる第2の工程と、前記I−B族金属含有半導体原料化合物および前記III−B族金属含有半導体原料化合物を前記第1の有機溶媒および前記第2の有機溶媒よりも沸点の低い第3の有機溶媒に溶解して半導体形成用溶液を作製する第3の工程と、前記半導体形成用溶液を用いてI−III−VI族化合物半導体を含む半導体を作製する第4の工程とを具備することを特徴とする。
本発明の他の実施形態に係る半導体の製造方法は、第1のルイス塩基性有機化合物を含む第1の有機溶媒に第1のカルコゲン元素含有有機化合物およびI−B族金属を溶解した第1の原料溶液を作製し、該第1の原料溶液と第1の非極性溶媒とを混合して前記第1のルイス塩基性有機化合物、前記第1のカルコゲン元素含有有機化合物および前記I−B族金属を含むI−B族金属含有半導体原料化合物を析出させる第1の工程と、第2のルイス塩基性有機化合物を含む第2の有機溶媒に第2のカルコゲン元素含有有機化合物およびIII−B族金属を溶解した第2の原料溶液を作製し、該第2の原料溶液と第2の非極性溶媒とを混合して前記第2のルイス塩基性有機化合物、前記第2のカルコゲン元素含有有機化合物および前記III−B族金属を含むIII−B族金属含有半導体原料化合物を析出させる第2の工程と、前記I−B族金属含有半導体原料化合物および前記III−B族金属含有半導体原料化合物を前記第1の有機溶媒および前記第2の有機溶媒よりもルイス塩基性の弱い第3の有機溶媒に溶解して半導体形成用溶液を作製する第3の工程と、前記半導体形成用溶液を用いてI−III−VI族化合物半導体を含む半導体を作製する第4の工程とを具備することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る光電変換装置の製造方法は、上記半導体の製造方法により半導体層を作製する工程と、前記半導体層上に第2の電極層を作製する工程とを具備する。
本発明によれば、所望の厚みの半導体を容易にかつ良好に作製することができる。
半導体を用いた光電変換装置の実施の形態の一例を示す斜視図である。 図1の光電変換装置の断面図である。
図1は、本発明の半導体の製造方法を用いて作製した光電変換装置の実施の形態の一例を示す斜視図であり、図2はその断面図である。光電変換装置10は、基板1と、第1の電極層2と、第1の半導体層3と、第2の半導体層4と、第2の電極層5とを含んで構成される。本実施例においては、第1の半導体層3が光吸収層であり、第2の半導体層4が第1の半導体層3に接合されたバッファ層である例を示すがこれに限定されず、第2の半導体層4が光吸収層であってもよい。
図1、図2において、光電変換装置10は複数並べて形成されている。そして、光電変換装置10は、第1の半導体層3の基板1側に第1の電極層2と離間して設けられた第3の電極層6を具備している。そして、第1の半導体層3に設けられた接続導体7によって、第2の電極層5と第3の電極層6とが電気的に接続されている。この第3の電極層6は、隣接する光電変換装置10の第1の電極層2と一体化されている。この構成により、隣接する光電変換装置10同士が直列接続されている。なお、一つの光電変換装置10内において、接続導体7は第1の半導体層3および第2の半導体層4を貫通するように設けられており、第1の電極層2と第2の電極層5とで挟まれた第1の半導体層3と第2の半導体層4とで光電変換が行なわれる。
基板1は、光電変換装置10を支持するためのものである。基板1に用いられる材料としては、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂および金属等が挙げられる。
第1の電極層2および第3の電極層6は、Mo、Al、TiまたはAu等の導電体が用いられ、基板1上にスパッタリング法または蒸着法等で形成される。
第1の半導体層3は、光電変換可能な金属カルコゲン化合物を含む半導体、すなわちI−III−VI族化合物半導体である。なお、カルコゲン元素とは、VI−B族元素(16族元
素ともいう)のうちのS、Se、Teをいう。
I−III−VI族化合物半導体とは、I−B族元素(11族元素ともいう)とIII−B族元素(13族元素ともいう)とVI−B族元素との化合物半導体であり、カルコパイライト構
造を有し、カルコパイライト系化合物半導体と呼ばれる(CIS系化合物半導体ともいう)。I−III−VI族化合物半導体としては、例えば、Cu(In,Ga)Se(CIGSともいう)、Cu(In,Ga)(Se,S)(CIGSSともいう)、およびCuInS(CISともいう)が挙げられる。なお、Cu(In,Ga)Seとは、CuとInとGaとSeとから主に構成された化合物をいう。また、Cu(In,Ga)(Se,S)とは、CuとInとGaとSeとSとから主に構成された化合物をいう。10μm以下の薄層でも光電変換効率を高めることができるという観点からは、第1の半導体層3はこのようなI−III−VI族化合物半導体であることが好ましい。
このような第1の半導体層3は、次のようにして作製される。先ず、第1の電極層2を有する基板1上に、金属(I−B族元素、III−B族元素)を溶解させた半導体形成用溶
液を塗布することにより前駆体層を形成する。これらの前駆体層にはVI−B族元素を含ませておいても良い。また、これらの前駆体層は、異なる組成の複数の積層体であってもよい。そしてこの前駆体層を加熱処理することにより化学反応させ、第1の半導体層3とする。
半導体形成用溶液は、金属と、カルコゲン元素含有有機化合物と、ルイス塩基性有機化合物とを具備している。この金属は、第1の半導体層3を構成する金属(以下、第1の半導体層3を構成する金属を原料金属という)であり、第1の半導体層3がI−III−VI族化合物半導体であるので、I−B族元素およびIII−B族元素である
カルコゲン元素含有有機化合物とは、カルコゲン元素を含む有機化合物である。カルコゲン元素がSである場合、カルコゲン元素含有有機化合物としては、例えば、チオール、スルフィド、ジスルフィド、チオフェン、スルホキシド、スルホン、チオケトン、スルホン酸、スルホン酸エステルおよびスルホン酸アミド等が挙げられる。好ましくは、原料金属と錯体を形成して金属溶液を良好に作製できるという観点からは、チオール、スルフィド、ジスルフィド等が良い。特に塗布性を高めるという観点からは、フェニル基を有するものが好ましい。このようなフェニル基を有するものとしては、例えば、チオフェノール、ジフェニルスルフィド等およびこれらの誘導体が挙げられる。
カルコゲン元素がSeである場合、カルコゲン元素含有有機化合物としては、例えば、セレノール、セレニド、ジセレニド、セレノキシド、セレノン等が挙げられる。好ましくは、原料金属と錯体を形成して金属溶液を良好に作製できるという観点からは、セレール、セレニド、ジセレニド等が良い。特に塗布性を高めるという観点からは、フェニル基を有するものが好ましい。このようなフェニル基を有するものとしては、例えば、フェニルセレノール、フェニルセレナイド、ジフェニルジセレナイド等およびこれらの誘導体が挙げられる。
カルコゲン元素がTeである場合、カルコゲン元素含有有機化合物としては、例えば、テルロール、テルリド、ジテルリド、等が挙げられる。
ルイス塩基性有機化合物とは、上記原料金属に対してルイス塩基となり得る官能基を有する有機化合物である。ルイス塩基となり得る官能基としては、非共有電子対を有するV−B族元素(15族元素ともいう)を具備した官能基や非共有電子対を有するVI−B族元
素を具備した官能基が好ましく、例えば、アミノ基(1級アミン〜3級アミンのいずれでもよい)、カルボニル基、シアノ基等が挙げられる。ルイス塩基性有機化合物の具体例としては、ピリジン、アニリン、トリフェニルフォスフィン、2,4−ペンタンジオン、3−メチル−2,4−ペンタンジオン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、アセトニトリル、ベンジル、ベンゾイン等およびこれらの誘導体が挙げられる。特に塗布性を高めるという観点からは、沸点が100℃以上であるものが好ましい。
半導体層形成用溶液は、以下に示すような、原料溶液を作製する工程(以下、A工程という)と、半導体原料化合物を析出させる工程(以下、B工程という)と、半導体原料化合物を第2の有機溶媒に溶解する工程(以下、C工程という)とを含んでいる。
A工程は、ルイス塩基性有機化合物を含む第1の有機溶媒にカルコゲン元素含有有機化合物および上記原料金属を溶解した原料溶液を作製する工程である。なお、ルイス塩基性有機化合物を含む第1の有機溶媒とは、ルイス塩基性有機化合物が50mol%以上含む有機溶媒であり、ルイス塩基性有機化合物が液状であればルイス塩基性有機化合物が100mol%であってもよい。
このような原料溶液において、カルコゲン元素含有有機化合物は、ルイス塩基性有機化合物に対して1〜250mol%であるのがよい。これにより、原料金属とカルコゲン元素含有有機化合物との化学結合およびカルコゲン元素含有有機化合物とルイス塩基性有機化合物との化学結合を良好に形成することができ、高濃度の原料溶液を得ることができる。
原料溶液の作製方法としては、まず、第1の有機溶媒にカルコゲン元素含有有機化合物を溶解して混合溶媒Sを作製する。そして、この混合溶媒Sに原料金属を、単体の状態、合金の状態、または金属錯体の状態で溶解させればよい。なお、上記金属錯体の場合、金属錯体を構成する配位子は、混合溶媒Sを構成するカルコゲン元素含有有機化合物およびルイス塩基性有機化合物よりも原料金属に対するルイス塩基性が弱い有機配位子である。第1の半導体層3に所望の半導体成分以外の不純物が残るのを抑制するという観点からは、原料金属を混合溶媒Sに単体の状態あるいは原料金属同士の合金の状態で直接溶解させることが好ましい。これにより、第1の半導体層3を構成する元素以外の元素が第1の半導体層3に含まれるのを抑制することができ、第1の半導体層3の純度を高めることができる。なお、合金の状態というのは、第1の半導体層3を構成する金属元素同士の合金をいう。
B工程は、上記原料溶液と非極性溶媒とを混合して、ルイス塩基性有機化合物、カルコゲン元素含有有機化合物および原料金属を含む半導体原料化合物を析出させる工程である。原料溶液中では、ルイス塩基性有機化合物、カルコゲン元素含有有機化合物および原料金属が配位結合等の化学結合により半導体原料化合物を形成しているが、半導体原料化合物を構成せずに遊離しているものも存在する。このような遊離した化合物は、第1の半導体層3を作製後も不純物として残存する可能性がある。このような不純物を除去するため、原料溶液と非極性溶媒とを混合して半導体原料化合物を析出させることにより、不純物を洗浄して除去することができる。
上記非極性溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、四塩化炭素、ベンゼン、トルエン等の非極性の炭化水素を用いることができる。好ましくは、ルイス塩基性有機化合物および非極性溶媒は、ともに芳香族環を有する化合物を含んでいるのがよい。これにより、ルイス塩基性有機化合物が原料金属に良好に配位して半導体原料化合物を良好に形成することができるとともに、非極性溶媒が遊離したルイス塩基性有機化合物を良好に洗浄することができ、不純物としてルイス塩基性有機化合物が残存するのを良好に抑制することができる
原料溶液と非極性溶媒との混合は、好ましくは、過剰の非極性溶媒に対して原料溶液を滴下してゆくのがよい。これにより、不純物の非極性溶媒中への溶解を良好にし、半導体原料化合物中に不純物が残存することを有効に抑制できる。
C工程は、上記の析出した半導体原料化合物を、上記第1の有機溶媒よりも沸点の低い第2の有機溶媒に溶解して半導体形成用溶液を作製する工程である。第1の有機溶媒よりも沸点の低い第2の有機溶媒を用いることにより、第1の半導体層3を形成する際の加熱工程で、第2の有機溶媒を良好に気化させ、第2の有機溶媒が残存するのを有効に抑制することができる。なお、第2の有機溶媒の沸点は第1の有機溶媒よりも20℃以上、より好ましくは50℃以上低いことが好ましい。
あるいは、C工程は、上記の析出した半導体原料化合物を、上記ルイス塩基性有機化合物よりもルイス塩基性の弱い第2の有機溶媒に溶解して半導体形成用溶液を作製する工程であってもよい。ルイス塩基性有機化合物よりもルイス塩基性の弱い第2の有機溶媒を用いることにより、第2の有機溶媒と半導体原料化合物との化学結合力を小さくし、第1の半導体層3を形成する際に第2の有機溶媒が残存するのを有効に抑制することができる。
本発明においては、ルイス塩基性有機化合物、カルコゲン元素含有有機化合物および原料金属を含む半導体原料化合物を、不純物の含有率が少ない状態で作製することにより、原料金属を第2の有機溶媒に良好に溶解させることができ、2wt%以上の高濃度の半導体形成用溶液とすることができる。よって、この高濃度の半導体形成用溶液を用いることにより、一度の塗布でも比較的厚い良好な前駆体層を得ることができ、工程を簡略化できるとともに、何度も塗布することによって生じるクラックを有効に抑制することができる。しかも、このような半導体形成用溶液を用いて作成した前駆体層は、不純物の少ない状態で、かつ、原料金属同士がカルコゲン元素含有有機化合物やルイス塩基性有機化合物を介して互いに接近した状態となっているため、反応性が高く、良好な金属カルコゲン化物から成る第1の半導体3を形成できる。
半導体形成用溶液の作製方法の具体例として、第1の半導体層3がCIGSのようなI−III−VI族化合物半導体の場合を以下に示す。まず、ルイス塩基性有機化合物としてのアニリン(第1の有機溶媒)と、カルコゲン元素含有有機化合物としてのフェニルセレノールとを混合した混合溶媒Sを作製する。そして、この混合溶媒Sに原料金属であるI−B族金属としてのCu、原料金属であるIII−B族金属としてのGaおよびInを、単体の状態または合金の状態で直接溶解することにより、原料溶液を作製する(A工程)。
次に、この原料溶液を攪拌した過剰のトルエン中に滴下することにより、アニリン、フェニルセレノール、Cu、Ga、およびInを含む半導体原料化合物を析出させる(B工程)。この半導体原料化合物は、NMR法等の分析により、原料金属とフェニルセレノール中のSeとの化学結合、および、フェニルセレノール中のSeとアニリンとの化学結合が観察される。
次に、この半導体原料化合物をアニリンよりも沸点の低いピリジンに溶解するか、または、アニリンよりも原料金属に対するルイス塩基性の低いDMSOに溶解することにより半導体形成用溶液とすることができる(C工程)。
また、第1の半導体3(CIGS)の作製方法の他の具体例として、上記のように混合溶媒Sに3種類の原料金属を溶解させた原料溶液に対して非極性溶媒を用いて3種類の原料金属を含む半導体原料化合物を析出させるのではなく、各原料金属の原料溶液をそれぞ
れ作製し、これらの原料溶液のそれぞれに対して非極性溶媒を用いて原料金属ごとの半導体原料化合物をそれぞれ析出させてもよい。この場合、原料金属ごとの半導体原料化合物を先に作製させてからこれらを混合して半導体形成用溶液を作製することができるので、複数種の原料金属の組成比を精度良く調整することができる。つまり、3種類の原料金属を溶解させた原料溶液に対して非極性溶媒を用いて3種類の原料金属を含む半導体原料化合物を析出させた場合は、3種類の原料金属の溶解度等の物性差により、析出する半導体原料化合物中の原料金属の組成比が所望のものとなり難いのに対し、原料金属ごとの半導体原料化合物をそれぞれ析出させた場合は、より所望の組成比とすることができる。
例えば、原料金属であるI−B族金属としてのCu、原料金属であるIII−B族金属としてのGaおよびInを、それぞれ混合溶媒Sに単体の状態または合金の状態で直接溶解することにより、3種類の原料溶液を作製する(A工程)。
次に、これらの原料溶液を攪拌した過剰のトルエン中に滴下することにより、アニリン、フェニルセレノールおよびCuを含む第1の半導体原料化合物、アニリン、フェニルセレノールおよびGaを含む第2の半導体原料化合物、アニリン、フェニルセレノールおよびInを含む第3の半導体原料化合物をそれぞれ析出させる(B工程)。
次に、これら第1〜第3の半導体原料化合物をアニリンよりも沸点の低いピリジンに溶解するか、または、アニリンよりも原料金属に対するルイス塩基性の低いDMSOに溶解することにより半導体形成用溶液とすることができる(C工程)。
なお、これらの半導体形成用溶液には、さらに、第1の半導体層3を構成する元素を含む化合物を添加してもよい。これにより、第1の半導体層3の原料組成をより精度良く調整することが可能となる。このような第1の半導体層3を構成する元素を含む化合物を添加する場合、化学反応を良好に行い、所望の組成の第1の半導体層3を形成するという観点からは、第1の半導体層3を構成する金属元素およびカルコゲン元素を1つの分子中に含む化合物として添加することが好ましい。このような化合物としては、例えば、I−B族元素とIII−B族元素とVI−B族元素とが1つの錯体分子中に含まれる、{P(CCu(SeC)M’’(SeC)(M’’はIII−B族元素である)のような単一源前駆体が挙げられる。また、CuSやCuSeのようなI−B族元素のカルコゲン化物、In、InSe、Ga、または、GaSeのようなIII−B族元素のカルコゲン化物でもよい。
上記の半導体形成用溶液は、第1の電極2を有する基板1の表面に、スピンコータ、スクリーン印刷、ディッピング、スプレーまたはダイコータなどを用いて塗布され、乾燥されて前駆体層となる。乾燥は、還元雰囲気下で行うことが望ましい。乾燥時の温度は、例えば、50〜300℃で行う。
そして、上記前駆体層を熱処理して、1.0〜2.5μmの半導体層を作製する。熱処理は、酸化を防止して良好な半導体層とするために、還元雰囲気で熱処理することが好ましい。熱処理における還元雰囲気としては、特には、窒素雰囲気、フォーミングガス雰囲気および水素雰囲気のうちいずれかであることが望ましい。熱処理温度は、例えば、400℃〜600℃とする。
また、前駆体層を熱処理する際、HS、HSe、S蒸気、または、Se蒸気などのカルコゲン元素を含む気体を前駆体に供給しながら熱処理してもよい。これにより、第1の半導体層3をより良好に結晶化することができる。
光電変換装置10は、上記第1の半導体層3を光吸収層として用い、この第1の半導体
層3上にバッファ層としての第2の半導体層4が10〜200nmの厚みで形成され、この第2の半導体層4上に第2の電極層5が形成される。なお、第2の半導体層4を形成せず、第1の半導体層3上に第2の電極層5を形成してもよい。
第2の半導体層4は、光吸収層3に対してヘテロ接合を行う半導体層をいう。第1の半導体層3と第2の半導体層4とは異なる導電型であることが好ましく、例えば、第1の半導体層3がp型半導体である場合、第2の半導体層4はn型半導体である。好ましくはリーク電流を低減するという観点からは、第2の半導体層は、抵抗率が1Ω・cm以上の層であるのがよい。第2の半導体層4としては、CdS、ZnS、ZnO、InSe、In(OH,S)、(Zn,In)(Se,OH)、および(Zn,Mg)O等が挙げられ、例えばケミカルバスデポジション(CBD)法等で形成される。なお、In(OH,S)とは、InとOHとSとから主に構成された化合物をいう。(Zn,In)(Se,OH)は、ZnとInとSeとOHとから主に構成された化合物をいう。(Zn,Mg)Oは、ZnとMgとOとから主に構成された化合物をいう。第2の半導体層4は第1の半導体層3の吸収効率を高めるため、第1の半導体層3が吸収する光の波長領域に対して光透過性を有するものが好ましい。
第2の電極層5は、ITO、ZnO等の0.05〜3.0μmの透明導電膜である。第2の電極層5は、スパッタリング法、蒸着法または化学的気相成長(CVD)法等で形成される。第2の電極層5は、第2の半導体層4よりも抵抗率の低い層であり、第1の半導体層3で生じた電荷を取り出すためのものである。電荷を良好に取り出すという観点からは、第2の電極層5の抵抗率が1Ω・cm未満でシート抵抗が50Ω/□以下であるのがよい。なお、第2の電極層5は、第1の半導体層と異なる導電型の半導体層であってもよく、いわゆる窓層と呼ばれるものも含まれる。
第2の電極層5は第1の半導体層3の吸収効率を高めるため、第1の半導体層3の吸収光に対して光透過性を有するものが好ましい。光透過性を高めると同時に光反射ロス防止効果および光散乱効果を高め、さらに光電変換によって生じた電流を良好に伝送するという観点から、第2の電極層5は0.05〜0.5μmの厚さとするのが好ましい。また、第2の電極層5と第2の半導体層4との界面での光反射ロスを防止する観点からは、第2の電極層5と第2の半導体層4の屈折率は等しいのが好ましい。
光電変換装置10は、複数個を並べてこれらを電気的に接続し、光電変換モジュールとすることができる。隣接する光電変換装置10同士を容易に直列接続するために、図1、図2に示すように、光電変換装置10は、第1の半導体層3の基板1側に第1の電極層2と離間して設けられた第3の電極層6を具備している。そして、第1の半導体層3に設けられた接続導体7によって、第2の電極層5と第3の電極層6とが電気的に接続されている。
また、光電変換装置10は、図1、図2に示すように、第2の電極層5上に集電電極8が形成されていてもよい。集電電極8は、第2の電極層5の電気抵抗を小さくするためのものである。集電電極8は、例えば、図1に示すように、光電変換装置10の一端から接続導体7にかけて線状に形成されている。これにより、第1の半導体層3の光電変換により生じた電流を第2の電極層5を介して集電電極8に集電し、これを接続導体7を介して隣接する光電変換装置10に良好に導電することができる。よって、集電電極8が設けられていることにより、第2電極層5を薄くしても第1の半導体層3で発生した電流を効率よく取り出すことができる。その結果、発電効率を高めることができる。
集電電極8は第1の半導体層3への光を遮るのを抑制するとともに良好な導電性を有するという観点からは、50〜400μmの幅を有するのが好ましい。また、集電電極8は
、枝分かれした複数の分岐部を有していてもよい。
集電電極8は、例えば、Ag等の金属粉を樹脂バインダー等に分散させた金属ペーストをパターン状に印刷し、これを硬化することによって形成することができる。
本発明の半導体層の製造方法および光電変換装置の製造方法について、以下のようにして評価した。
ルイス塩基としてアニリンを50mmolと、カルコゲン元素含有有機化合物としてHSeCを60mmolとを混合して混合溶液Sを作製し、この混合溶液Sに金属の銅、金属のインジウムおよび金属のガリウムを、それぞれ5mmolずつ溶解することにより、原料溶液を作製した。そしてこの原料溶液を攪拌したトルエン中に添加し、析出物を得た。この析出物のみを取り出すために、遠心分離機にて液体を分離し、トルエンに分散させて遠心分離をかけるという操作を2回繰り返した。
そしてこの析出物を、アニリンよりも沸点の低い第2の溶媒としてのピリジンに、析出物の濃度が10wt%となるように溶解することにより半導体形成用溶液を作製した。
次に、表面にMoから成る第1の電極層が形成されたガラス基板を用意し、上記半導体形成用溶液をブレード法にて塗布した後、200℃で乾燥し皮膜を形成した。この皮膜をガスクロマトグラフ質量分析により分析したところ、アニリンのピークもピリジンのピークも検出されず、不純物として残存したアニリンおよびピリジンはほとんど存在していないことがわかった。
このブレード法による塗布を合計2回行った後、水素ガスの雰囲気下で熱処理を実施した。熱処理条件は、525℃まで5分間で昇温し、525℃で1時間保持することで行い、自然冷却し、厚み2μmのサンプルとしてのCIGSから成る第1の半導体層を作製した。
また、比較例としての第1の半導体層を以下のようにして作製した。まず、セレン化銅、セレン化インジウム、セレン化ガリウムをヒドラジンに、溶解限界となるまで溶解した。このとき、銅、インジウム、ガリウムおよびセレンの合計濃度が0.5wt%の比較溶液が調整できた。
次に、表面にMoから成る第1の電極層が形成された基板を用意し、上記比較溶液をブレード法にて塗布して乾燥し、皮膜を形成した。このブレード法による塗布を合計10回行った後、水素ガスの雰囲気下で熱処理を実施した。熱処理条件は、525℃まで5分間で昇温し、525℃で1時間保持することで行い、自然冷却し、厚み2μmの比較例としてのCIGSから成る第1の半導体層を作製した。
本発明の半導体の製造方法で作製したサンプルとしてのCIGSから成る第1の半導体層は、半導体形成用溶液の原料濃度を高めることができるため、ブレード法による塗布が2回だけで、所望の2μmの厚みの半導体層を作製することができた。さらに、この作製された半導体層を観察したところ、クラックの発生もなく、良好な第1の半導体層が形成されていることがわかった。
一方、比較例としてのCIGSから成る半導体層は、比較溶液の原料濃度に限界があり、高濃度化できないため、乾燥後の皮膜の厚みが薄くなった。よって、比較例では、サンプルとしてのCIGS化合物半導体層と同じ2μmの厚みのものを形成するためには、ブ
レード法による塗布を10回も行う必要があり、工程が複雑となった。また、この作製された比較例としての半導体層を観察したところ、クラックが発生していることがわかった。
実施例1で作製したサンプルとしてのCIGSから成る第1の半導体層および比較例としてのCIGSから成る第1の半導体層を用いて、以下のようにして光電変換装置を作製した。
酢酸カドミウム、チオ尿素をアンモニア水に溶解し、これに上記CIGSから成る第1の半導体層を形成した基板を浸漬し、第1の半導体層上に厚み50nmのCdSからなる第2の半導体層を形成した。さらに、第2の半導体層の上に、スパッタリング法にてAlドープ酸化亜鉛膜からなる透明の第2の電極層を形成した。最後に蒸着にてアルミ電極(取出電極)を形成して、光電変換装置を作製した。
上記のように作製した、サンプルとしてのCIGSから成る第1の半導体層を用いて作製した光電変換装置と、比較例としてのCIGSから成る第1の半導体層を用いて作製した光電変換装置について、それぞれ光電変換効率を測定した。なお、光電変換効率については、いわゆる定常光ソーラシミュレーターが用いられて、光電変換装置10の受光面に対する光の照射強度が100mW/cmであり且つAM(エアマス)が1.5である条件下での変換効率が測定された。
測定の結果、比較例としての光電変換装置の光電変換効率は8%であったのに対し、サンプルとしての光電変換装置の光電変換効率は13%であり、優れていることがわかった。
ルイス塩基としてアニリンを50mmolと、カルコゲン元素含有有機化合物としてHSeCを60mmolとを混合して混合溶液Sを作製し、この混合溶液Sに金属の銅、金属のインジウムおよび金属のガリウムを、それぞれ5mmolずつ溶解することにより、原料溶液を作製した。そしてこの原料溶液を攪拌したトルエン中に添加し、析出物を得た。この析出物のみを取り出すために、遠心分離機にて液体を分離し、トルエンに分散させて遠心分離をかけるという操作を2回繰り返した。
そしてこの析出物を、アニリンよりもルイス塩基性の低いジメチルスルホキシド(DMSO)に、析出物の濃度が10wt%となるように溶解することにより半導体形成用溶液を作製した。
次に、表面にMoから成る第1の電極層が形成されたガラス基板を用意し、上記半導体形成用溶液をブレード法にて塗布した後、200℃で乾燥し皮膜を形成した。この皮膜をガスクロマトグラフ質量分析により分析したところ、アニリンのピークもDMSOのピークも検出されず、不純物として残存したアニリンおよびDMSOはほとんど存在していないことがわかった。
このブレード法による塗布を合計2回行った後、水素ガスの雰囲気下で熱処理を実施した。熱処理条件は、525℃まで5分間で昇温し、525℃で1時間保持することで行い、自然冷却し、厚み2μmのサンプルとしてのCIGSから成る第1の半導体層を作製した。
このようにして作製したサンプルとしてのCIGSから成る第1の半導体層も、半導体
形成用溶液の原料濃度を高めることができるため、ブレード法による塗布が2回だけで、所望の2μmの厚みの半導体層を作製することができた。さらに、この作製された半導体層を観察したところ、クラックの発生もなく、良好な第1の半導体層が形成されていることがわかった。
この実施例3で作製したサンプルとしてのCIGSから成る第1の半導体層について、実施例2と同様に光電変換装置を作製し、光電変換効率を測定した結果、このサンプルとしての光電変換装置の光電変換効率は12%であり、優れていることがわかった。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何等差し支えない。
1:基板
2:第1の電極層
3:第1の半導体層
4:第2の半導体層
5:第2の電極層
6:第3の電極層
7:接続導体
8:集電電極
10:光電変換装置

Claims (9)

  1. ルイス塩基性有機化合物を含む第1の有機溶媒にカルコゲン元素含有有機化合物、I−B族金属およびIII−B族金属を溶解した原料溶液を作製し、該原料溶液と非極性溶媒と
    を混合して前記ルイス塩基性有機化合物、前記カルコゲン元素含有有機化合物、前記I−B族金属および前記III−B族金属を含む半導体原料化合物を析出させる第1の工程と、
    前記半導体原料化合物を前記第1の有機溶媒よりも沸点の低い第2の有機溶媒に溶解して半導体形成用溶液を作製する第2の工程と、
    前記半導体形成用溶液を用いてI−III−VI族化合物半導体を含む半導体を作製する第3
    の工程と
    を具備することを特徴とする半導体の製造方法。
  2. ルイス塩基性有機化合物を含む第1の有機溶媒にカルコゲン元素含有有機化合物、I−B族金属およびIII−B族金属を溶解した原料溶液を作製し、該原料溶液と非極性溶媒と
    を混合して前記ルイス塩基性有機化合物、前記カルコゲン元素含有有機化合物、前記I−B族金属および前記III−B族金属を含む半導体原料化合物を析出させる第1の工程と、
    前記半導体原料化合物を前記ルイス塩基性有機化合物よりもルイス塩基性の弱い第2の有機溶媒に溶解して半導体形成用溶液を作製する第2の工程と、
    前記半導体形成用溶液を用いてI−III−VI族化合物半導体を含む半導体を作製する第3
    の工程と
    を具備することを特徴とする半導体の製造方法。
  3. 第1のルイス塩基性有機化合物を含む第1の有機溶媒に第1のカルコゲン元素含有有機化合物およびI−B族金属を溶解した第1の原料溶液を作製し、該第1の原料溶液と第1の非極性溶媒とを混合して前記第1のルイス塩基性有機化合物、前記第1のカルコゲン元素含有有機化合物および前記I−B族金属を含むI−B族金属含有半導体原料化合物を析出させる第1の工程と、
    第2のルイス塩基性有機化合物を含む第2の有機溶媒に第2のカルコゲン元素含有有機化合物およびIII−B族金属を溶解した第2の原料溶液を作製し、該第2の原料溶液と第2
    の非極性溶媒とを混合して前記第2のルイス塩基性有機化合物、前記第2のカルコゲン元素含有有機化合物および前記III−B族金属を含むIII−B族金属含有半導体原料化合物を析出させる第2の工程と、
    前記I−B族金属含有半導体原料化合物および前記III−B族金属含有半導体原料化合物
    を前記第1の有機溶媒および前記第2の有機溶媒よりも沸点の低い第3の有機溶媒に溶解
    して半導体形成用溶液を作製する第3の工程と、
    前記半導体形成用溶液を用いてI−III−VI族化合物半導体を含む半導体を作製する第4
    の工程と
    を具備することを特徴とする半導体の製造方法。
  4. 第1のルイス塩基性有機化合物を含む第1の有機溶媒に第1のカルコゲン元素含有有機化合物およびI−B族金属を溶解した第1の原料溶液を作製し、該第1の原料溶液と第1の非極性溶媒とを混合して前記第1のルイス塩基性有機化合物、前記第1のカルコゲン元素含有有機化合物および前記I−B族金属を含むI−B族金属含有半導体原料化合物を析出させる第1の工程と、
    第2のルイス塩基性有機化合物を含む第2の有機溶媒に第2のカルコゲン元素含有有機化合物およびIII−B族金属を溶解した第2の原料溶液を作製し、該第2の原料溶液と第2
    の非極性溶媒とを混合して前記第2のルイス塩基性有機化合物、前記第2のカルコゲン元素含有有機化合物および前記III−B族金属を含むIII−B族金属含有半導体原料化合物を析出させる第2の工程と、
    前記I−B族金属含有半導体原料化合物および前記III−B族金属含有半導体原料化合物
    を前記第1の有機溶媒および前記第2の有機溶媒よりもルイス塩基性の弱い第3の有機溶媒に溶解して半導体形成用溶液を作製する第3の工程と、
    前記半導体形成用溶液を用いてI−III−VI族化合物半導体を含む半導体を作製する第4
    の工程と
    を具備することを特徴とする半導体の製造方法。
  5. 前記I−B族金属および前記III−B族金属は、金属単体または合金の状態で前記第1
    の有機溶媒に溶解される、請求項1または2に記載の半導体の製造方法。
  6. 前記I−B族金属は、金属単体または合金の状態で前記第1の有機溶媒に溶解され、前記III−B族金属は、金属単体または合金の状態で前記第2の有機溶媒に溶解される、請
    求項3または4に記載の半導体の製造方法。
  7. 前記ルイス塩基性有機化合物および前記非極性溶媒は芳香族環を有する化合物を含む、請求項1または2に記載の半導体の製造方法。
  8. 前記第1のルイス塩基性有機化合物、前記第2のルイス塩基性有機化合物、前記第1の非極性溶媒および前記第2の非極性溶媒は芳香族環を有する化合物を含む、請求項3または4に記載の半導体の製造方法。
  9. 第1の電極層上に請求項1乃至のいずれかに記載の半導体の製造方法により半導体層を作製する工程と、
    前記半導体層上に第2の電極層を作製する工程と
    を具備する、光電変換装置の製造方法。
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