JP5494149B2 - 搬送装置 - Google Patents

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本発明は、駆動側ギアと従動側ギアとの間に設けられて、駆動源から給送ローラーに駆動力を伝達する伝達状態と駆動源から給送ローラーに駆動力を伝達しない非伝達状態とを切り替えるクラッチを備えた搬送装置に関する。
一般に、プリンター装置は、用紙を搬送するための搬送装置を備えている。また、裁断された用紙を搬送する搬送装置には、必要に応じて記録用紙を抜き差しできる構造が採用されている。ここで、駆動源の駆動力は、互いに噛み合わされた駆動側ギアおよび従動側ギアを介して給送ローラーに伝達される。従って、供給口に供給された用紙を使用者が引き抜いた場合に、給送ローラーが逆回転すると、この回転が従動側ギアおよび駆動側ギアを介して駆動源に伝達されてしまう。
特許文献1には、側面視略D字型の給送ローラーを用いて、上記問題に対処した搬送装置が提示されている。この搬送装置においては、用紙を供給する給送ローラーは円筒型のローラーの一部を軸方向に平行な平面で切欠いた切り欠き部を備えた形状、即ち側面視略D字型の形状を成している。そのため、用紙を給送する必要のない場合には、給送ローラーの切欠き部を用紙に対向した状態にして、切欠き部と用紙との間に間隙が生じさせることができる。この状態において、用紙の引き抜きが行われても、用紙によって給送ローラーが逆回転することはない。
特開2004−99317号公報
ところが、給送ローラーを側面視略D字型とすると、給送ローラーの全周のうち用紙の給送のために実際に使用できる有効周長さは、切欠き部を除いた部分となる。一方、円筒型の給送ローラーであれば全周を有効周とすることができる。つまり、円筒型の給送ローラーを用いたときには、側面視略D字型を使用する場合に比して、給送ローラーの径を小さくしても同一の有効周長さを確保できるため、搬送装置の小型化が可能となる。
しかし、円筒型の給送ローラーを使用すると、用紙を給送する必要のない場合においても給送ローラーと用紙とが接触するため、用紙を引き抜く際に、用紙との摩擦により給送ローラーが逆回転させられる。上述した様に、この回転が、従動側ギアおよび駆動側ギアを介して駆動源に伝達されてしまうと、従動側ギアを介して駆動側ギアおよび駆動源に負荷をかけることがある。
ところで、特許文献1の搬送装置は動力伝達のオンとオフを切り替えるクラッチ装置を備えているため、このクラッチ装置がオフであれば、給送ローラーが逆回転させられた場合であっても、回転は駆動側ギアおよび駆動源に伝達されない構造である。しかし、給送ローラーが逆回転させられたことによる回転は、従動側ギアおよびクラッチ装置に伝達される。そのため、クラッチ装置が回転することにともない、クラッチ装置と駆動側ギアとが係合する可能性もある。
本発明の目的は、用紙が搬送装置から引き抜かれたときの給送ローラーの回転が従動側ギアを介して駆動側ギアに伝達されることを、より確実に抑制することのできる搬送装置を提供することにある。
本発明にかかる搬送装置は、用紙を給送するための給送ローラーと、前記給送ローラーを駆動するための駆動力を発生する駆動源と、前記駆動源と前記給送ローラーとの間に設けられて、前記駆動力を前記給送ローラーに伝達する駆動側ギアおよび従動側ギアと、前記駆動側ギアと前記従動側ギアとの間に設けられて、前記駆動源から前記給送ローラーに前記駆動力を伝達する伝達状態と前記駆動源から前記給送ローラーに前記駆動力を伝達しない非伝達状態とを切り替えるクラッチとを備え、前記クラッチは、前記駆動側ギアと係合する駆動側係合爪、および前記従動側ギアと係合する従動側係合爪の両方が形成された単一の部材としてのクラッチ本体を含むものであり、前記クラッチ本体が非係合位置にあるとき、前記駆動側係合爪と前記駆動側ギアとの係合が解除され、かつ前記従動側係合爪と前記従動側ギアとの係合が解除されることにより、前記クラッチが前記非伝達状態に維持される。
上記発明によれば、クラッチ本体が非係合位置にあるとき、クラッチと駆動側ギアおよび従動側ギアの双方との係合が解除されるため、用紙が搬送装置から引き抜かれたときの給送ローラーの回転はクラッチに伝達されない。このため、用紙が搬送装置から引き抜かれたときの給送ローラーの回転が従動側ギアを介して駆動側ギアに伝達されることをより確実に抑制することができる。
本発明にかかる搬送装置は、前記クラッチは、前記クラッチ本体に加えて、同クラッチ本体を回転可能に支持する回動軸を有する本体支持部材を含むものであり、前記クラッチ本体は、前記回動軸まわりを回動することにより前記クラッチの前記伝達状態と前記非伝達状態とを切り替えるものである。
上記発明によれば、クラッチ本体が回動軸まわりを回動することによりクラッチの伝達状態と非伝達状態とが切り替えられるため、回動軸の軸方向についてクラッチを配置するためのスペースを小さくすることができる。
本発明にかかる搬送装置は、前記クラッチ本体が前記非係合位置にあるとき、前記駆動側ギアの歯先と前記駆動側係合爪の先端との距離が前記従動側ギアの歯先と前記従動側係合爪の先端との距離よりも短い。
クラッチを非伝達状態から伝達状態に切り替える場合において、クラッチ本体を回動しても駆動側ギアと駆動側係合爪とが係合せず単に接触しただけの状態となることもある。駆動側ギアと駆動側係合爪とが接触するよりも先に従動側ギアと従動側係合爪とが接触したとき、この接触によりクラッチ本体の回動が妨げられて各ギアと各係合爪とが係合されないおそれがある。一方、従動側ギアと従動側係合爪とが接触するよりも先に駆動側ギアと駆動側係合爪とが接触したとき、駆動側ギアが駆動源により回転させられていることにより、駆動側ギアの回転にともない同ギアと駆動側係合爪とが係合する。そして、この駆動側ギアと駆動側係合爪との係合にともない従動側ギアおよび従動側係合爪も互いに係合する。
上記発明では、駆動側ギアの歯先と駆動側係合爪の先端との距離が従動側ギアの歯先と従動側係合爪の先端との距離よりも短いため、非伝達状態から伝達状態への切り替えのためにクラッチ本体を回動したときには、従動側ギアと従動側係合爪とが接触するよりも先に駆動側ギアと駆動側係合爪とが接触する。従って、従動側ギアと従動側係合爪との接触に起因して、クラッチの非伝達状態から伝達状態への切り替えが妨げられることを抑制することができる。
本発明にかかる搬送装置は、前記従動側ギアの歯数が前記駆動側ギアの歯数よりも多い。
上記発明によれば、従動側ギアの歯数が駆動側ギアの歯数よりも多いため、従動側ギアと従動側係合爪とが係合したときのバックラッシを小さくすることができる。また、駆動側ギアの歯数が従動側ギアの歯数よりも少ないため、駆動側ギアの歯の強度を従動側ギアよりも大きくすることができる。
本発明の搬送装置を具体化した一実施形態に係るプリンターの要部拡大正面図。 同実施形態に係るプリンターの図1におけるA−A断面図。 同実施形態に係るプリンターにおける搬送装置の分解斜視図。 同実施形態に係るプリンターにおける搬送装置の伝達状態を示す要部拡大断面図であり、(a)は図1におけるB−B断面図で、(b)は図1におけるC−C断面図。 同実施形態に係るプリンターにおける搬送装置の非伝達状態を示す要部拡大断面図であり、(a)は図1におけるB−B断面図で、(b)は図1におけるC−C断面図。 同実施形態に係るプリンターの駆動側ギアを取り外した状態での図2の要部拡大図。 同実施形態に係るプリンターの待機状態における要部拡大図で、図1のB−B断面図。 同実施形態に係るプリンターの、非伝達状態から伝達状態への移行時における要部拡大断面図で、(a)は図1におけるB−B断面図で、(b)は図1におけるC−C断面図。 同実施形態に係るプリンターの、非伝達状態から伝達状態への移行直後における要部拡大断面図で、(a)は図1におけるB−B断面図で、(b)は図1におけるC−C断面図。 同実施形態に係るプリンターの給紙動作中における要部拡大断面図で、図1のB−B断面図。 同実施形態に係るプリンターの伝達状態から非伝達状態への移行時における要部拡大断面図で、図1におけるB−B断面図。 同実施形態に係るプリンターの非伝達状態への移行直後における要部拡大断面図で、図1におけるB−B断面図。
以下、本発明の搬送装置をインクジェット式プリンターに搭載して具体化した一実施形態を図1〜図12を用いて説明する。なお、以下の説明において、方向および向きは、特に断らない場合、図中に矢印記号により表示したものを使用するものとする。
図1はプリンターに搭載された搬送装置をプリンターの前方から見た要部拡大正面図である。説明の便のため、搬送装置に直接関与しないプリンターのハウジング等は、省略して表示している。また、図2は図1のA−A断面図である。搬送装置を構成する部材の側面から見た位置関係を明示している。また、図3に示す分解斜視図には、各構成部材の形状が明示されている。
図1〜図3に示すように、搬送装置の主要部はプリンター本体に固定されたホルダー2に回転可能に支持されている。駆動源である非図示のモーターが発生させた駆動力は、ギア10にまず伝達される。このギア10は大径ギア11と小径ギア12とが同軸かつ一体的に形成された複合ギアである。ギア10に伝達された駆動力は小径ギア12に噛合する駆動側ギア40に伝達される。この駆動側ギア40も、大径ギア41と小径ギア42とが同軸かつ一体的に形成された複合ギアである。この大径ギア41がギア10の小径ギア12と噛合している。更に駆動側ギア40の小径ギア42が、クラッチ50と係合および解除できる構造となっている。一方、従動側ギア70も大径ギア71と小径ギア72とが同軸かつ一体的に形成された複合ギアである。従動側ギア70の小径ギア72もクラッチ50と係合および解除できる構造となっている。また、従動側ギア70の大径ギア71がギア5と噛合する。ここで、駆動側ギア40とクラッチ50とが係合するとともに、従動側ギア70とクラッチ50とが係合した状態が、伝達状態である。伝達状態において、駆動側ギア40に伝達された駆動力は、クラッチ50を介して従動側ギア70に伝達される。
従動側ギア70に伝達された駆動力は大径ギア71と噛合するギア5、およびギア5に噛合するギア6を介して、ローラー駆動軸80に伝達される。
ローラー駆動軸80は、幅方向に延設された回転軸である軸本体82と、右方端部配置されたギア6と噛合する右端ギア81と、左方端部近傍にギア7と噛合する左端ギア83とを備える。この左端ギア83と噛合するギア7、およびギア7に噛合するギア8を介して、給送ローラー90に駆動力が伝達される。
給送ローラー90は、ギア8と噛合するギア91と、ギア91と一体的に形成され、ギア91と同軸回転するローラー本体92と、ローラー本体92の外周面にはめ込まれる略円筒型の摩擦部材93とを備えている。この給送ローラー90に駆動力が伝達されることにより、給送ローラー90が回転するとともに、一体的に回転する摩擦部材93に接する用紙Pが給送される。給送された用紙は搬送ローラーRにより非図示の噴射ヘッドの下部に搬送され、印刷された後に排紙される。
次に、図3および図4を参照してクラッチ50について詳説する。ここで図4(a)は伝達状態おける駆動側ギア40とクラッチ50が備える駆動側クラッチの状態を説明するための図面であって、図1におけるB−B断面図である。図4(b)は伝達状態おける従動側ギア70とクラッチ50が備える従動側クラッチの状態を説明するための図面であって、図1におけるC−C断面図である。
クラッチ50は短円筒状のクラッチ本体51と、同クラッチ本体51を回動可能に支持する本体支持部材61とを備えている。具体的には、クラッチ本体51の内周面の右方には、駆動側係合爪52が設けられている。小径ギア42はクラッチ本体51の右方より挿入されることにより、駆動側係合爪52と係合可能に配置される。一方、クラッチ本体51の内周面の左方には、従動側係合爪53が設けられている。小径ギア72は、クラッチ本体51の左方より本体支持部材61を間に挟む態様で挿入されることにより、従動側係合爪53と係合可能に配置される。クラッチ本体51の外周面からは本体支持部材61によって支持されるための貫通孔を有した軸受部56、ばね69の一方端が固定される本体側ばね固定突起54、および伝達状態と非伝達状態を切り替えるための切替突起55が径方向外方に突出している。
一方、本体支持部材61は中央部に貫通孔62を有する略円環状の部材である。上述の小径ギア72はこの貫通孔62に左方から挿入された後、更にクラッチ本体51に挿入される。右方の側面から略円柱状の回動軸63が突出している。上述した軸受部56の貫通孔に、この回動軸63を挿入することによりクラッチ本体51が回動可能に支持される。また、右方の側面からは、支持部材側ばね固定突起64が更に突出しており、ばね69の他方端が固定されている。
図4(a),(b)に示すように、ばね69は、クラッチ本体51に設けられた本体側ばね固定突起54に一方端を固定されるとともに、他方端を本体支持部材61に設けられた支持部材側ばね固定突起64に固定されている。従って、図中に黒矢印で示したように、ばね69は、本体側ばね固定突起54を介して、駆動側係合爪52を小径ギア42と係合させる方向にクラッチ本体51を付勢する。その結果、外部からの力がクラッチ本体51にかからなければ、駆動側係合爪52は小径ギア42と係合する。また、図4(b)に示すように、同じくばね69の付勢力によって、従動側係合爪53は小径ギア72と係合する。このときのクラッチ本体51の位置が係合位置であり、クラッチ本体51が係合位置にあるときにクラッチ50が上述した伝達状態となる。伝達状態において駆動側ギア40が回転すると、クラッチ本体51と本体支持部材61とは一体的に回転することにより、従動側ギア70に駆動力を伝達する。
一方、図5(a)に示すように、ばね69の付勢力と逆向きの力がクラッチ本体51にかけられると、駆動側係合爪52は小径ギア42と離間され、係合が解除される。また、図5(b)に示すように、同じく従動側係合爪53は小径ギア72と離間され、係合が解除される。このときのクラッチ本体51の位置が非係合位置であり、クラッチ本体51が非係合位置にあるときにクラッチ50が非伝達状態となる。このように、非伝達状態においては、駆動側ギア40とクラッチ50とが非係合となるのみならず、従動側ギア70とクラッチ50とも非係合となっている。そのため、非伝達状態において駆動側ギア40が回転しても、クラッチ本体51および本体支持部材61は回転しない。また逆に、従動側ギア70が回転しても、クラッチ本体51および本体支持部材61は回転しない。
続けて、上述した伝達状態と非伝達状態とを切り替えるための切替レバーについて、図3および図6を用いて説明する。
切替レバー30は中央に貫通孔31を有する略棒状の部材である。貫通孔31より前方にクラッチ本体の切替突起55と係合する切替爪33が設けられている。切替爪33より前方の切替レバー30の先端部にはキャリッジ1に当接する当接部32が形成されている。切替レバー30はレバー駆動ギア20を介して、プリンター本体に連結されている。
ここで、レバー駆動ギア20は図3に示すように、ギア本体21とギア本体21から左方に延設された円筒部22とを備えている。この円筒部22の外周面が切替レバー30の貫通孔31の内周面に摺接する態様で貫通孔31に円筒部22が挿入され、円筒部22の更に先端がプリンター本体に設けられた非図示の凹陥部に挿入されている。従って、切替レバー30はレバー駆動ギア20を回動中心として回動可能に支持されている。
更にレバー駆動ギア20のギア本体21はギア10の大径ギア11と噛合しているため、ギア10に連動して回転する。また、切替レバー30は、貫通孔31が円筒部22の外周面と摺接しているため、レバー駆動ギア20が回転すると力を受けて回動する。
具体的には、図6中に黒矢印で示したように、ギア10が正回転すると、レバー駆動ギア20も正回転するため、切替レバー30は切替爪33をクラッチ本体51に近接させる方向に回動する。この状態で、クラッチ50が回転すると、切替爪33が切替突起55と係合するためクラッチ本体51に力が掛かる結果となり、クラッチ50が非伝達状態に切り替えられる。
図6中に白抜き矢印で示したように、ギア10が逆回転すると、レバー駆動ギア20も逆回転するため、切替レバー30は切替爪33をクラッチ本体51から離間させる方向に回動する。そうすると、切替爪33と切替突起55との係合が解除されるため、クラッチ本体51に掛けられていた力が消滅する。その結果、ばね69の付勢力によりクラッチ50が伝達状態に切り替えられる。
また、キャリッジ1が幅方向において右方に位置している場合には、図6に示すように、当接部32がキャリッジ1の後方部分に当接するため、切替爪33をクラッチ本体51から離間させる方向への切替レバー30の回動がロックされる。この場合、仮にギア10が逆回転しても非伝達状態から伝達状態に切り替えられることはない。
図5および図7〜図12を用いて、搬送装置による用紙の給送動作について説明する。より詳細には、図5(a)、図7、図8(a)、図9(a)、図10〜図12により、駆動側ギア40(より詳細には小径ギア42)と駆動側係合爪52との関係を主として説明する。また、図5(b)、図8(b)、図9(b)により、従動側ギア70(より詳細には小径ギア72)と従動側係合爪53との関係を主として説明する。
図5に示すように、給送開始前の待機状態において、クラッチ50は非伝達状態にある。既に述べたように、切替レバー30の切替爪33が切替突起55に噛合することにより、駆動側係合爪52は小径ギア42と離間されているとともに、従動側係合爪53は小径ギア72と離間されている。また、キャリッジ1が右方に位置しているため、切替レバー30はロックされている。従って、この状態において、クラッチ50が伝達状態に切り替わることはない。
図7に示すように、キャリッジ1が左方に移動すると、切替レバー30のロックは解除される。この状態で、ギア10を逆回転させると、上述したように切替爪33と切替突起55との係合が解除される。
図8(a)に示すように、切替レバー30によるばね69の付勢力により、クラッチ本体51が回動するため、駆動側ギア40の小径ギア42と駆動側係合爪52とが係合する。ここで、駆動側係合爪52の先端と駆動側ギア40の小径ギア42のギア歯の先端との距離は、従動側係合爪53の先端と従動側ギア70の小径ギア72のギア歯の先端との距離により短いため、駆動側ギア40の小径ギア42と駆動側係合爪52とが先に係合する。そのため、図8(b)に示すように、従動側ギア70の小径ギア72と従動側係合爪53とは近接しているがまだ係合していない。
かかる構成をとることにより、仮に駆動側係合爪52の先端と小径ギア42のギア歯の先端とが接触することにより係合が妨げられた場合であっても、小径ギア42が回転しているため、歯の先端同士の当接が解除され、係合状態に移行することができる。その後、従動側係合爪53の先端と小径ギア72のギア歯の先端とが接触することにより係合が妨げられた場合であっても、既にクラッチ50は回転しているため、先端同士の当接が解除され、係合状態に移行することができる。
図9(a),(b)に示すように、駆動側ギア40の小径ギア42と駆動側係合爪52との係合に続いて、従動側ギア70の小径ギア72と従動側係合爪53とが係合することにより、伝達状態に移行する。
なお、従動側ギア70の小径ギア72歯数は駆動側ギア40の小径ギア42の歯数に比して大きく構成されているため、従動側ギア70のバックラッシが駆動側ギア40に比して小さくなっている。
伝達状態においては、駆動側ギア40の駆動力が、クラッチ50を介して従動側に伝達されるため、図10に示すように、駆動側ギア40、クラッチ50、従動側ギア70のいずれもが回転する。その結果、ギア5,6、ローラー駆動軸80、ギア7,8を介して給送ローラー90が回転することにより用紙の給送が行われる。
ところで、用紙の給送が行われているときギア10は正回転しているため、噛合するレバー駆動ギア20を介して、切替レバー30が回動し、切替爪33がクラッチ本体51に近接する。その状態でクラッチ50が1回転すると、図11に示すように、再び切替レバー30の切替爪33が切替突起55に噛合する。
更にクラッチ50が回転すると、図12に示すように、切替爪33に切替突起55が押しつけられる。そのため、ばね69の付勢力に対して反対向きの力がクラッチ本体51に掛かるため、駆動側係合爪52は小径ギア42と離間されるとともに、従動側係合爪53は小径ギア72と離間される。
その結果、クラッチ50は非伝達状態となり、用紙の給送が終了する。その後、キャリッジ1が右方に移動することにより、切替レバー30がロックされると、図5に示した待機状態に戻る。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、クラッチ本体51が非係合位置にあるとき、クラッチ50と駆動側ギア40および従動側ギア70の双方との係合が解除されるため、用紙が搬送装置から引き抜かれたときの給送ローラー90の回転はクラッチ50に伝達されない。このため、用紙が搬送装置から引き抜かれたときの給送ローラー90の回転が従動側ギア70を介して駆動側ギア40に伝達されることをより確実に抑制することができる。そのため、クラッチ50が回転することにより意図せずクラッチ50と駆動側ギア40とが係合した結果、駆動側ギア40や駆動源であるモーターに負荷をかけることを防止できる。
(2)上記実施形態では、クラッチ本体51が回動軸63まわりを回動することによりクラッチの伝達状態と非伝達状態とが切り替えられるため、回動軸63の軸方向についてクラッチを配置するためのスペースを小さくすることができる。
(3)上記実施形態では、駆動側ギア40の小径ギア42の歯先と駆動側係合爪52の先端との距離が従動側ギア70の小径ギア72の歯先と従動側係合爪53の先端との距離よりも短い。そのため、非伝達状態から伝達状態への切り替えのためにクラッチ本体51を回動したときには、従動側ギア70の小径ギア72と従動側係合爪53とが接触するよりも先に駆動側ギア40の小径ギア42と駆動側係合爪52とが接触する。従って、従動側ギア70の小径ギア72と従動側係合爪53との接触に起因して、クラッチ50の非伝達状態から伝達状態への切り替えが妨げられることを抑制することができる。
(4)上記実施形態では、従動側ギア70の小径ギア72の歯数が駆動側ギア40の小径ギア42の歯数よりも多いため、従動側ギア70の小径ギア72と従動側係合爪53とが係合したときのバックラッシを小さくすることができる。また、駆動側ギア40の小径ギア42の歯数が従動側ギア70の小径ギア72の歯数よりも少ないため、駆動側ギア40の小径ギア42の歯の強度を従動側ギア70の小径ギア72よりも大きくすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、従動側ギア70の小径ギア72の歯数が駆動側ギア40の小径ギア42の歯数に比して大きいが、バックラッシを他の方法で小さくできるのであれば、従動側ギア70の小径ギア72の歯数と駆動側ギア40の小径ギア42の歯数を同じにしてもよいし、駆動側ギア40の小径ギア42の歯数を多くしても良い。
・上記実施形態では、駆動側係合爪52の先端と駆動側ギア40の小径ギア42のギア歯の先端との距離は、従動側係合爪53の先端と従動側ギア70の小径ギア72のギア歯の先端との距離より短く構成しているが、他の構成であっても良い。例えば、従動側係合爪53の先端の形状および小径ギア72のギヤ歯の先端の形状を曲線で構成し、ギアの先端と爪の先端が接触した場合であっても、先端どうしが互いに滑ることにより接触状態が解除できる構成をとることにより、各ギアと各係合爪とが係合されない状態を回避しても良い。
・上記実施形態では、クラッチ本体51は短円筒状であって、内周面に駆動側係合爪52および従動側係合爪53を有しているが、他の構成であっても良い。クラッチ本体51が回動軸63周りを回動することにより、伝達状態と非伝達状態とが切り替えられる構成であれば良い。例えば、駆動側係合爪および従動側係合爪が外周面にあるとともに、駆動側ギアおよび従動側ギアが内歯ギアであり、クラッチ本体を外周方向から取り囲む態様であっても良い。
・上記実施形態では搬送装置を、インクジェット式プリンターに搭載されている搬送装置に具体化したが、他の機材に搭載しても良い。例えば、レーザープリンター等の他の形式のプリンターに搭載しても良いし、スキャナー、ファックス等、プリンター以外であっても、用紙を搬送する他の機材に搭載しても良い。
P…用紙、R…搬送ローラー、1…キャリッジ、2…ホルダー、5…ギア、6…ギア、7…ギア、8…ギア、10…ギア、11…大径ギア、12…小径ギア、20…レバー駆動ギア、21…ギア本体、22…円筒部、30…切替レバー、31…貫通孔、32…当接部、33…切替爪、40…駆動側ギア、41…大径ギア、42…小径ギア、50…クラッチ、51…クラッチ本体、52…駆動側係合爪、53…従動側係合爪、54…本体側ばね固定突起、55…切替突起、56…軸受部、61…本体支持部材、62…貫通孔、63…回動軸、64…支持部材側ばね固定突起、69…ばね、70…従動側ギア、71…大径ギア、72…小径ギア、80…ローラー駆動軸、81…右端ギア、82…軸本体、83…左端ギア、90…給送ローラー、91…ギア、92…ローラー本体、93…摩擦部材。

Claims (4)

  1. 用紙を給送するための給送ローラーと、
    前記給送ローラーを駆動するための駆動力を発生する駆動源と、
    前記駆動源と前記給送ローラーとの間に設けられて、前記駆動力を前記給送ローラーに伝達する駆動側ギアおよび従動側ギアと、
    前記駆動側ギアと前記従動側ギアとの間に設けられて、前記駆動源から前記給送ローラーに前記駆動力を伝達する伝達状態と前記駆動源から前記給送ローラーに前記駆動力を伝達しない非伝達状態とを切り替えるクラッチとを備え、
    前記クラッチは、前記駆動側ギアと係合する駆動側係合爪、および前記従動側ギアと係合する従動側係合爪の両方が形成された単一の部材としてのクラッチ本体を含むものであり、
    前記クラッチ本体が非係合位置にあるとき、前記駆動側係合爪と前記駆動側ギアとの係合が解除され、かつ前記従動側係合爪と前記従動側ギアとの係合が解除されることにより、前記クラッチが前記非伝達状態に維持される搬送装置。
  2. 請求項1に記載の搬送装置において、
    前記クラッチは、前記クラッチ本体に加えて、同クラッチ本体を回転可能に支持する回動軸を有する本体支持部材を含むものであり、
    前記クラッチ本体は、前記回動軸まわりを回動することにより前記クラッチの前記伝達状態と前記非伝達状態とを切り替えるものである搬送装置。
  3. 請求項2に記載の搬送装置において、
    前記クラッチ本体が前記非係合位置にあるとき、前記駆動側ギアの歯先と前記駆動側係合爪の先端との距離が前記従動側ギアの歯先と前記従動側係合爪の先端との距離よりも短い搬送装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の搬送装置において、
    前記従動側ギアの歯数が前記駆動側ギアの歯数よりも多い搬送装置。
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