JP5490752B2 - 揺動内接噛合型の減速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、揺動内接噛合型の減速装置に関する。
特許文献1に、外歯歯車が揺動しながら内歯歯車に内接噛合する揺動内接噛合型の減速装置が開示されている。特許文献1では、この種の減速装置として、2つのタイプの減速装置を開示している。
そのうちの1つのタイプは、中央クランクタイプと称されるもので、外歯歯車を揺動させるための偏心体が減速装置の中央に配置された入力軸に直接備えられており、該中央に配置された偏心体軸兼用の入力軸の回転によって外歯歯車が揺動するものである。
一方、もう1つのタイプは、振り分けタイプと称されるもので、外歯歯車を揺動させるための偏心体を備えた偏心体軸が複数あって、それぞれが入力軸の軸心からオフセットされた位置で外歯歯車を貫通しており、該複数の偏心体軸が同時に回転することによって外歯歯車が揺動するものである。
いずれのタイプの減速装置においても、外歯歯車の歯数は、内歯歯車の歯数よりも僅か(特許文献1の例では「2」)だけ少ない。例えば、内歯歯車を固定した状態で、偏心体を備えた偏心体軸が1回回転すると、外歯歯車は内歯歯車に内接噛合しながら揺動し、該内歯歯車に対して歯数差に相当する分、相対的に回転する(自転する)。このため、この外歯歯車の自転成分を減速装置の出力回転として取り出すことで、1段で大きな減速を実現することができる。
特許文献1においては、外歯歯車の揺動回転に起因した騒音・振動を低減するために、該外歯歯車の運転時における弾性変形を円周方向全体に亘って平準化するために、「弾性変形制御孔」を外歯歯車に積極的に形成する構成を合わせて開示している。
特開2008−240852号公報(図2、図3、段落[0005])
ところで、上記2つのタイプのうち、振り分けタイプ、すなわち複数の偏心体軸が外歯歯車を貫通するタイプの減速装置にあっては、通常、偏心体軸を回転自在に両持ち支持するために一対のキャリヤ体が外歯歯車の軸方向両側に設けられることが多い。この場合、この一対のキャリヤ体は、外歯歯車を貫通するキャリヤピンによって連結される。この結果、複数の偏心体軸のほか、複数のキャリヤピンも、外歯歯車を貫通することになり、構造上外歯歯車の強度が低くなり易いという問題が指摘されていた。
この状況下で、外歯歯車の円周方向位置(位相)によりばね定数(ねじり剛性)が異なることによる回転精度の悪化を防止したり、運転中の外歯歯車の揺動回転に起因した騒音や振動を低減するために、更に「弾性変形制御孔」を外歯歯車に追加的に形成するというのは、設計技術上至難である、というのが実情であった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、特に、振り分けタイプの揺動内接噛合型の減速装置において、外歯歯車の強度をより高めるとともに、該外歯歯車の円周方向位置(位相)によるばね定数の差を低減することで回転精度の向上を図り、該外歯歯車の騒音や振動をより効果的に低減することをその課題としている。
本発明は、外歯歯車と、該外歯歯車が内接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車を揺動させるための偏心体を備えると共に前記外歯歯車の中心からオフセットした位置で該外歯歯車を貫通する複数の偏心体軸と、を備えた揺動内接噛合型の減速装置であって、前記外歯歯車の軸方向両側に設けられ、前記偏心体軸を回転自在に両持ち支持する一対のキャリヤ体と、前記外歯歯車の中心からオフセットした位置で該外歯歯車を貫通すると共に、前記一対のキャリヤ体を連結する複数のキャリヤピンと、を備え、かつ、前記外歯歯車の、前記キャリヤピンの貫通するキャリヤピン孔または前記偏心体軸の貫通する偏心体軸孔の半径方向外側部分の軸方向厚さを、該半径方向外側部分と円周方向に隣接する部分の軸方向厚さより厚く形成した構成とすることにより、上記課題を解決したものである。
本発明では、振り分けタイプの揺動内接噛合型の減速装置の外歯歯車において強度上問題となる部分(弱い部分)が、キャリヤピン孔あるいは偏心体軸孔の半径方向外側部分であることに着目し、この部分の軸方向厚さを、当該部分と円周方向に隣接する部分より厚く形成するようにした。
この結果、外歯歯車の「強度的に弱い部分」を積極的に補強することができることから、外歯歯車全体の強度を合理的に高めることができるとともに、特に、外歯歯車の耐変形特性(ばね定数)を円周方向全体に亘ってより均一化させることができ、結果として、回転精度を向上できるとともに、外歯歯車の揺動回転に起因した騒音・振動も低減させることができる。
本発明によれば、振り分けタイプの揺動内接噛合型の減速装置において、外歯歯車の強度をより高めるとともに、該外歯歯車の円周方向位置(位相)によるばね定数の差を低減することで回転精度の向上を図り、該外歯歯車の騒音や振動をより効果的に低減することができる。
本発明の実施形態の一例に係る振り分けタイプの揺動内接噛合型の減速装置の構成例を示す断面図 上記実施形態における外歯歯車の形状を示す正面図 同斜視図 本発明の他の実施形態の一例に係る振り分けタイプの揺動内接噛合型の減速装置における外歯歯車の形状を示す斜視図
以下図面に基づいて本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例に係る振り分けタイプの揺動内接噛合型の減速装置の構成例を示す断面図である。
この減速装置Goは、第1、第2外歯歯車12A、12Bと、該第1、第2外歯歯車12A、12Bがそれぞれ内接噛合する内歯歯車14と、複数(この例では3本)の偏心体軸21、22、23(偏心体軸21のみ図示)と、を備える。3本の偏心体軸21、22、23は、それぞれ第1、第2外歯歯車12A、12Bを、該第1、第2外歯歯車12A、12Bの中心からオフセットした位置で貫通しており、かつ、同一円周上に等間隔で配置されている。偏心体軸21、22、23は、それぞれ第1外歯歯車12Aを揺動させるための第1偏心体31A、32A、33Aを備えている(31Aのみ図示)。また、偏心体軸21、22、23は、それぞれ第2外歯歯車12Bを揺動させるための第2偏心体31B、32B、33Bを備えている(31Bのみ図示)。第1偏心体31A、32A、33Aは、その偏心位相が揃えられており、3本の偏心体軸21、22、23が同時に回転することにより第1ころ25A、26A、27A(ころ25Aのみ図示)を介して第1外歯歯車12Aを揺動可能である。第2偏心体31B、32B、33Bは、その偏心位相が第1偏心体31A、32A、33Aと180度ずれた状態で揃えられており、3本の偏心体軸21、22、23が同時に回転することにより第2ころ25B、26B、27B(ころ25Bのみ図示)を介して第2外歯歯車12Bを揺動可能である。
第1、第2外歯歯車12A、12Bの外歯は、トロコイド形状の歯形で構成され、内歯歯車14の内歯は、円柱状のピン14Aによって構成されている。ピン14Aは、内歯歯車本体14Bに回転自在に支持されている。なお、この例では、内歯歯車本体14Bは、ケーシング40と一体化されている。第1、第2外歯歯車12A、12Bの歯数は、内歯歯車14の歯数(ピン14Aの数)よりも僅かな数(この例では「1」)だけ多い。
第1、第2外歯歯車12A、12Bの軸方向両側には、一対の第1、第2キャリヤ体42A、42Bが配置されている。第1、第2キャリヤ体42A、42Bは、アンギュラころ軸受51A、52A、53A(アンギュラころ軸受51Aのみ図示)、およびアンギュラころ軸受51B、52B、53B(アンギュラころ軸受51Bのみ図示)を介して前記3本の偏心体軸21、22、23を回転自在に両持ち支持している。また、第1、第2キャリヤ体42A、42Bは、それぞれアンギュラころ軸受61A、61Bを介してケーシング40に支持されている。さらに、第1、第2キャリヤ体42A、42Bは、第1、第2外歯歯車12A、12Bをそれぞれ貫通する複数(この例では3本)のキャリヤピン71、72、73(キャリヤピン71のみ図示)によって連結されている。各キャリヤピン71、72、73は、第1、第2外歯歯車12A、12Bの中心からオフセットした位置で該第1、第2外歯歯車12A、12Bを貫通しており、かつ同一円周上で等間隔に配置されている。この例では、各キャリヤピン71、72、73は、第1キャリヤ体42Aと一体化されており、ボルト75、76、78(ボルト75のみ図示)を介して第2キャリヤ体42Bと連結されている。第1キャリヤ体42A(または第2キャリヤ体42B)は、図示せぬ被駆動体と連結されている。
一方、減速装置Goの中央には、入力軸80が挿入可能とされている。入力軸80は、図示せぬモータのモータ軸にキー(キー溝80Aのみ図示)を介して連結可能な継手部80Bを備え、モータ軸に支持されている。入力軸80の先端にはピニオン82が直切り形成されている。ピニオン82は、3個の振り分け歯車87、89、90(振り分け歯車87のみ図示)と噛合している。振り分け歯車87、89、90は、前記偏心体軸21、22、23にスプライン84、85、86(スプライン84のみ図示)を介してそれぞれ固定されている。
この構成により、入力軸80の回転を3個の振り分け歯車87、89、90を介して3本の偏心体軸21、22、23に同時に伝達可能である。
ここで、図2および図3を合わせて参照して、第1外歯歯車12Aの構成をより詳細に説明する。図2は、第1外歯歯車12Aの正面図、図3は同斜視図である。なお、第2外歯歯車12Bも軸方向の向きを逆にして組み込まれているだけで、部材としては、第1外歯歯車12Aと全く同一形状の部材である。
図2、図3から明らかなように、第1外歯歯車12Aには、前記入力軸80が貫通する中央孔88、3本の偏心体軸21、22、23がそれぞれ貫通する3個の偏心体軸孔91、92、93、および3本のキャリヤピン71、72、73がそれぞれ貫通する3個のキャリヤピン孔94、95、96が形成されている。3個の偏心体軸孔91、92、93は、3本の偏心体軸21、22、23の配置位置に対応して形成されている。すなわち、3個の偏心体軸孔91、92、93も、第1、第2外歯歯車12A、12Bの中心からオフセットした位置で、同一円周上に等間隔で形成されている。
同様に、3個のキャリヤピン孔94、95、96も、3本のキャリヤピン71、72、73の配置位置に対応して、第1、第2外歯歯車12A、12Bの中心からオフセットした位置で、同一円周上に等間隔で形成されている。
偏心体軸孔91、92、93は円形であるが、キャリヤピン孔94、95、96は、半径方向外側の方が寸法が大きい扇形状とされている。これは、キャリヤピン71、72、73自体の断面形状が強度を確保するためにこのような扇形状とされているためである。このため、この第1外歯歯車12Aは、キャリヤピン孔94、95、96の半径方向外側部分(図2で斜線で指名した部分)Pc1、Pc2、Pc3が極めて狭く、この部分Pc1、Pc2、Pc3の強度(剛性)が、当該部分Pc1、Pc2、Pc3と円周方向に隣接する部分Ps1、Ps2、Ps3に比して低くなり易い。
そこで、この実施形態では、このキャリヤピン孔94、95、96の半径方向外側部分Pc1、Pc2、Pc3の軸方向厚さd1を(円周方向に隣接する部分Ps1、Ps2、Ps3での軸方向厚さd2よりも)厚く形成するようにしている(d1>d2)。すなわち、キャリヤピン孔94、95、96の半径方向外側部分Pc1、Pc2、Pc3に軸方向厚さd1の厚肉部97、98、99が形成されている。
厚肉部97、98、99の円周方向の形成範囲は、この実施形態では、それぞれキャリヤピン孔94、95、96の円周方向の最大寸法に対応する中心角θ1、θ2、θ3に相当する大きさとされている。すなわち、キャリヤピン孔94、95、96の半径方向外側部分Pc1、Pc2、Pc3において、半径方向外側ほど厚肉部97、98、99の円周方向の形成範囲が拡大している。換言すれば、キャリヤピン孔94、95、96の円周方向端部と半径方向外側部分Pc1、Pc2、Pc3の円周方向端部が、(半径方向に)一直線上となるようにされている。また、厚肉部97、98、99の半径方向の形成範囲は、キャリヤピン孔94、95、96の最外周部分から第1外歯歯車12Aの外歯の歯先部分までである。すなわち、厚肉部97、98、99の外周部は、そのまま第1外歯歯車12Aの外歯を形成している。
なお、この実施形態では、図1に示されるように、厚肉部97、98、99は、第1、第2外歯歯車12A、12Bの互いに対向している面の側に形成されており、該厚肉部97、98、99同士が互いに接触することにより、第1、第2外歯歯車12A、12Bの軸方向の位置規制を行う突出部としても機能している。
次に、この減速装置Goの作用を説明する。
入力軸80が回転すると、該入力軸80の先端に形成されたピニオン82と3個の振り分け歯車87、89、90との噛合により、3本の偏心体軸21、22、23が同時に同方向に減速回転する。この結果、偏心体軸21、22、23は、第1偏心体31A、32A、33Aおよび第2偏心体31B、32B、33Bをそれぞれ同位相で同方向に回転させる。このため、偏心体軸21、22、23の回転は、第1、第2ころ25A、26A、27A、25B、26B、27Bを介して第1、第2外歯歯車12A、12Bに伝達され、第1、第2外歯歯車12A、12Bは、内歯歯車14に内接しながら、揺動回転する。
内歯歯車14は、内歯歯車本体14Bがケーシング40に固定(一体化)されている。そのため、第1、第2外歯歯車12A、12Bが揺動回転すると、該第1、第2外歯歯車12A、12Bと内歯歯車14との噛合位置が順次移動する。
この噛合位置の移動により、偏心体軸21、22、23が1回転する毎に、第1、第2外歯歯車12A、12Bの位相が固定状態にある内歯歯車に対して歯数差(この実施形態では「1」)に相当する分だけずれる(自転する)。そのため、各偏心体軸21、22、23がこの自転成分に相当する速度で減速装置Goの軸心O1の周りで公転し、キャリヤピン71、72、73によって連結されている第1、第2キャリヤ体42A、42Bが一体となって当該公転速度に相当する速度で回転する。この結果、第1、第2キャリヤ体42A、42Bのいずれかと連結された図示せぬ被駆動体が駆動される。
なお、この実施形態では、ケーシング40が固定されることによって、第1、第2キャリヤ体42A、42Bが回転する態様で据えつけられていたが、ケーシング40と第1、第2キャリヤ体42A、42Bの回転は相対的なものであるため、もし第1、第2キャリヤ体42A、42Bを固定した場合には、ケーシング40の方が回転し、いわゆる「枠回転出力」の減速装置として使用可能である。
ここで、第1、第2外歯歯車12A、12Bは、揺動しながら内歯歯車14と噛合する際に、内歯歯車14側から反力を受けて弾性変形する。この弾性変形の程度は、(もし厚肉部97、98、99が形成されなかった場合には)円周方向において一定ではなく、強度的に弱いキャリヤピン孔94、95、96の半径方向外側部分Pc1、Pc2、Pc3が特に大きく変形する傾向となる。しかも、当該弾性変形は、キャリヤピン孔94、95、96の半径方向外側部分Pc1、Pc2、Pc3が内歯歯車14との噛合位置となる度に周期的に発生することになる。このため、騒音や振動が大きくなり易い。
しかしながら、本実施形態においては、この強度的に弱いキャリヤピン孔94、95、96の半径方向外側部分Pc1、Pc2、Pc3に、軸方向厚さd1の厚い厚肉部97、98、99が形成されているため、この部分Pc1、Pc2、Pc3の強度(剛性)が高められ、第1、第2外歯歯車12A、12B全体の強度が増大されるとともに、第1、第2外歯歯車12A、12Bの弾性変形の程度が円周方向全体に亘ってより均一化される。このため、第1、第2外歯歯車12A、12Bは内歯歯車14と極めて円滑に噛合することができ、回転精度が向上するとともに、騒音や振動をより効果的に低減することができる。
また、この実施形態では、第1、第2外歯歯車12A、12Bの厚肉部97、98、99を互いに対向している面の側に形成するようにし、かつ、厚肉部97、98、99同士を接触させるようにしているため、この厚肉部97、98、99を、第1、第2外歯歯車12A、12Bの軸方向の位置規制を行うための突出部として利用することもできている(別途の規制部材が不要である)。
なお、本発明において厚肉部の形成に当たっては、いくつかのバリエーションが考えられる。
例えば、上記実施形態においては、キャリヤピン孔の半径方向外側部分にのみ厚肉部を形成するようにしていたが、偏心体軸孔の半径方向外側部分も強度的に弱くなる傾向があるため、キャリヤピン孔の半径方向外側部分に加え、該偏心体軸孔の半径方向外側部分においても厚肉部を形成するようにしてもよい。
この具体的な形成例を図4に示す。
図4の実施形態においては、先ず、先の実施形態と同様に、外歯歯車110のキャリヤピン孔111、112、113の半径方向外側部分Pc11、Pc12、Pc13に、(当該半径方向外側部分Pc11、Pc12、Pc13と円周方向に隣接する部分Ps1〜Ps6での軸方向厚さd4よりも)厚い軸方向厚さd5を有する厚肉部131〜133を形成している。そして、偏心体軸孔121、122、123の半径方向外側部分Pe11、Pe12、Pe13にも(当該半径方向外側部分Pe11、Pe12、Pe13と円周方向に隣接する部分Ps1〜Ps6での軸方向厚さd4よりも)厚い軸方向厚さd6の厚肉部141〜143を形成している。
ここで、キャリヤピン孔111、112、113の半径方向外側部分Pc11、Pc12、Pc13と偏心体軸孔121、122、123の半径方向外側部分Pe11、Pe12、Pe13とでは、「強度低下の程度」が異なるため、強度低下の恐れのより小さな偏心体軸孔121、122、123の半径方向外側部分Pe11、Pe12、Pe13の厚肉部141〜143の軸方向厚さd6をキャリヤピン孔111、112、113の半径方向外側部分Pc11、Pc12、Pc13の厚肉部131〜133の軸方向厚さd5よりも小さく設定している(d6<d5)。
これは、すなわち、厚く形成された部分の軸方向厚さ(厚肉部131〜133の軸方向厚さd5、141〜143の軸方向厚さd6)が円周方向で異なっており(d5≠d4)、結果として、耐変形特性が円周方向の全周に亘ってより均一化されているということでもある。
また、先の実施形態では、第1、第2外歯歯車の厚肉部を互いに対向している面の側のみに形成するようにしていたが、この図4の実施形態においては、外歯歯車110の軸方向中央110cに対して対称に厚肉部131、132、133、141、142、143を形成するようにしている。このように、厚肉部131、132、133、141、142、143を外歯歯車110の軸方向中央110cに対して対称に形成するようにすると、外歯歯車110が内歯歯車(14)と噛合したときに該外歯歯車110を傾けるようなモーメントがより発生しにくくなるというメリットが得られる。また、組み込むときの軸方向の向きも考慮しなくて良いため、組み付けの容易性も向上する。
さらに、上記実施形態においては、各厚肉部の立ち上がり部分での厚さがステップ状に変化していたが、この図4の実施形態においては、各厚肉部131、132、133、141、142、143の立ち上がり部分131f、132f、133f、141f、142f、143fが斜めに形成されている(立ち上がり部分131f、132f、133f、141f、142f、143fの軸方向厚さが、円周方向に徐々に(本実施形態においては、曲線的に)変化している)。これにより、外歯歯車110の円周方向位置(位相)によるばね定数が、各厚肉部131、132、133、141、142、143の立ち上がり部分131f、132f、133f、141f、142f、143fの近傍で急変するのがより防止されている。
その他の構成は、先の実施形態と同様であり、同様の作用効果が得られる。
なお、その他の変形例として、単一(同一)の厚肉部内において円周方向で軸方向厚さがより多段階に、または、よりなだらかに変化するように形成してもよい。例えば、形成態様は図示していないが、図4の厚肉部131〜133のそれぞれの円周方向における軸方向厚さが、該厚肉部131〜133のそれぞれの円周方向の立ち上がり部131f、132f、133f、端部131e、132e、133e、そして、中央部131c、132c、133cの順に厚くなるように「山形の厚肉部」を形成するようにしてもよい。これにより、耐変形特性(ばね定数)の外歯歯車全周に亘る均一性を更に高めることができるようになり、それだけ外歯歯車110を円滑に内歯歯車(14)と噛合させることができ、回転精度が向上するとともに、該外歯歯車110の騒音や振動を一層低減することができる。
また、上記実施形態においては、キャリヤピン孔および偏心体軸孔の大きさ、および配置の関係上、キャリヤピン孔の半径方向外側部分については、常に肉厚部を形成するようにしていたが、本発明では、キャリヤピン孔および偏心体軸孔の形成態様によっては、偏心体軸孔の半径方向外側部分にのみ肉厚部を形成するようにしてもよい。また、例えば、キャリヤピン孔よりも偏心体軸孔の方が大きい場合などでは、キャリヤピン孔の半径方向外側部分の厚さよりも、偏心体軸孔の半径方向外側部分の厚さの方を大きく形成するようにしても良い。
上記実施形態においては、3本の偏心体軸が、外歯歯車の中心からオフセットした位置で、同一円周上に等間隔で設けられていたが、これに限定されるものではなく、外歯歯車の中心からオフセットしていれば、同一円周上から外れて配置されたり、非等間隔に配置されてもよい。また、3本にも限定されず、複数本あればよい。
キャリヤピンについても同様に、外歯歯車の中心からオフセットしていれば、同一円周上から外れて配置されたり、非等間隔に配置されてもよい。また、3本にも限定されず、複数本あればよい。
12A、12B…第1、第2外歯歯車
14…内歯歯車
21、22、23…偏心体軸
31A〜33A、31B〜33B…第1、第2偏心体
40…ケーシング
42A、42B…第1、第2キャリヤ体
71、72、73…キャリヤピン
87、89、90…振り分け歯車
91、92、93…偏心体軸孔
94、95、96…キャリヤピン孔
Pc1、Pc2、Pc3…キャリヤピン孔の半径方向外側部分

Claims (5)

  1. 外歯歯車と、該外歯歯車が内接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車を揺動させるための偏心体を備えると共に前記外歯歯車の中心からオフセットした位置で該外歯歯車を貫通する複数の偏心体軸と、を備えた揺動内接噛合型の減速装置であって、
    前記外歯歯車の軸方向両側に設けられ、前記偏心体軸を回転自在に両持ち支持する一対のキャリヤ体と、
    前記外歯歯車の中心からオフセットした位置で該外歯歯車を貫通すると共に、前記一対のキャリヤ体を連結する複数のキャリヤピンと、を備え、かつ、
    前記外歯歯車の、前記キャリヤピンの貫通するキャリヤピン孔または前記偏心体軸の貫通する偏心体軸孔の半径方向外側部分の軸方向厚さを、該半径方向外側部分と円周方向に隣接する部分の軸方向厚さより厚く形成した
    ことを特徴とする揺動内接噛合型の減速装置。
  2. 請求項1において、
    前記厚く形成された部分の軸方向厚さが、円周方向で異なっている
    ことを特徴とする揺動内接噛合型の減速装置。
  3. 請求項2において、
    前記厚く形成された部分の軸方向厚さが、単一の厚く形成された部分内において円周方向で異なっている
    ことを特徴とする揺動内接噛合型の減速装置。
  4. 請求項2または3において、
    前記外歯歯車の、前記キャリヤピン孔および前記偏心体軸孔の双方の半径方向外側部分の軸方向厚さが厚く形成され、かつ、前記偏心体軸孔の半径方向外側部分の軸方向厚さが、前記キャリヤピン孔の半径方向外側部分の軸方向厚さと異なっている
    ことを特徴とする揺動内接噛合型の減速装置。
  5. 請求項4において、
    前記偏心体軸孔の半径方向外側部分の軸方向厚さが、前記キャリヤピン孔の半径方向外側部分の軸方向厚さよりも小さい
    ことを特徴とする揺動内接噛合型の減速装置。
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