JP5488265B2 - 車両用発電機 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車やトラック等に搭載される車両用発電機に関する。
車両用発電機は、出力端子に接続された充電線を介してバッテリや各種の電気負荷に充電電力や動作電力を供給している。この車両用発電機の発電動作時に出力端子やバッテリ端子が外れると、ロードダンプと称される過渡的な高電圧が発生する。このとき発生する電圧は、出力電流等にもよるが場合によっては100V以上に達することがある。このようにして発生する高電圧は、電気負荷や車両用発電機内の各種素子の破損の原因になるため、何らかの対策が必要になる。このような対策を行う従来技術としては、例えば車両用発電機のブリッジ回路のローサイド素子をMOSトランジスタで構成し、ロードダンプ発生時に車両用発電機の出力電圧が基準電圧を超えたときにこれらのMOSトランジスタをオンすることにより、高電圧の発生を抑制する保護動作を行うようにした車両用発電機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この車両用発電機では、ブリッジ回路のローサイド素子としての各MOSトランジスタをオンすることで出力電圧が再び基準電圧以下になると、各MOSトランジスタは再びオフされ、ブリッジ回路による通常の整流動作が再開されるようになっている。
また、ロードダンプ発生時の高電圧を抑制する他の従来技術として、高電圧検出時に上アーム側(ハイサイド側)および下アーム側(ローサイド側)のそれぞれのパワーMOSFETの制御モードを逆位相に変更するようにした車両用発電機が知られている(例えば、特許文献2参照。)。ロードダンプ発生時の高電圧が解消されると、制御モードが逆位相から通常状態に戻される。
特開平9−219938号公報(第5−9頁、図1−14) 特開2003−244864号公報(第4−10頁、図1−16)
ところで、特許文献1に開示された車両用発電機では、出力電圧が基準電圧以下となって再び通常の整流動作に移行する際に、電流が流れているMOSトランジスタをオフすると、このMOSトランジスタに接続されたステータコイルに流れている電流を瞬断することになるため、このステータコイルに高電圧が発生し、この高電圧が基準電圧を超えた場合には再び保護動作を繰り返すことになり、高電圧の発生を迅速に終わらせることができないという問題があった。
また、特許文献2に開示された車両用発電機では、ロードダンプ発生時に保護動作に入るとき、あるいは保護動作を解除するときに、上アームと下アームの各パワーMOSFETのオンオフ状態を切り替えているため、これらのパワーMOSFETが接続されたステータコイルに電流が流れていると切り替え時にサージ電圧が発生するという問題があった。特に、上アームと下アームの各パワーMOSFETのオン/オフの切り替えタイミングは素子毎に多少のばらつきがあり、同時にオフされる場合にはステータコイルに流れている電流を瞬断することになるため、高いサージ電圧が発生することになる。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、ロードダンプ時の高電圧発生を迅速に終わらせることができる車両用発電機を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の車両用発電機は、2相以上の相巻線を有する電機子巻線と、ダイオードが並列接続されたスイッチング素子によって構成された複数の下アームを有するブリッジ回路を構成し、電機子巻線の誘起電圧を整流するスイッチング部と、スイッチング素子のオンオフタイミングを制御する制御部と、スイッチング部の出力電圧を監視し、出力電圧が第1のしきい値電圧を超えたときに、下アームを構成するスイッチング素子をオンする指示を制御部に対して行い、第1のしきい値電圧を超えた後に出力電圧が第1のしきい値電圧よりも低い第2のしきい値電圧よりも低くなったときに、下アームを構成するスイッチング素子をオフする指示を制御部に対して行うロードダンプ保護判定部とを備え、ロードダンプ保護判定部は、出力電圧が第2のしきい値電圧よりも低くなったことを検出した後、下アームを構成するスイッチング素子をオフするタイミングの適否判定を行っている。
ロードダンプ発生時に下アームのスイッチング素子をオンすることでロードダンプ時の高電圧の発生を防止する保護動作を行う場合であって、高電圧の発生が抑制された後に保護動作を解除する際に、下アームのスイッチング素子をオフするタイミングの適否が判定されるため、サージ電圧が発生するタイミングを避けて通常の整流動作を継続することができ、ロードダンプ時の高電圧発生を迅速に終わらせることが可能となる。
特に、上述したロードダンプ保護判定部は、出力電圧が第2のしきい値電圧よりも低くなったことを検出した後、下アームを構成するスイッチング素子をオフしたときにこのオフ動作によるサージ電圧の発生を抑制するタイミングを、このスイッチング素子をオフするタイミングとして判定し、下アームを構成するスイッチング素子をオフする指示を制御部に対して行う。これにより、保護動作解除時のサージ電圧の発生を確実に抑えることができる。
また、上述したロードダンプ保護判定部は、出力電圧が第1のしきい値電圧を超えたことを検出した後、下アームを構成するスイッチング素子をオンするタイミングの適否判定を行うことが望ましい。これにより、保護動作解除時だけでなく、保護動作に移行する際についても、サージ電圧が発生するタイミングを避けて保護動作を行うことが可能となる。
特に、上述したロードダンプ保護判定部は、出力電圧が第1のしきい値電圧を超えたことを検出した後、下アームを構成するスイッチング素子をオンしたときにこのオン動作によるサージ電圧の発生を抑制するタイミングを、このスイッチング素子をオンするタイミングとして判定し、下アームを構成するスイッチング素子をオンする指示を制御部に対して行うことが望ましい。これにより、保護動作移行時のサージ電圧の発生を確実に抑えることができる。
また、上述したサージ電圧の発生を抑制するタイミングは、下アームを構成するスイッチング素子がオンされたときに、このスイッチング素子に接続された相巻線からこのスイッチング素子に電流が流れるタイミング以外のタイミングであることが望ましい。あるいは、上述したサージ電圧の発生を抑制するタイミングは、下アームを構成するスイッチング素子がオンされたときに、このスイッチング素子からこのスイッチング素子に接続された相巻線に電流が流れるタイミングであることが望ましい。これにより、オンオフ状態が切り替わるスイッチング素子に接続された相巻線に流れる電流の瞬断や急変を防止することができ、相巻線に高いサージ電圧が発生することを抑制することができる。
また、上述したスイッチング素子はMOSトランジスタであり、ロードダンプ保護判定部は、MOSトランジスタのソース・ドレイン電圧を検出するMOS電圧検出部と、この検出したソース・ドレイン電圧に基づいて、このMOSトランジスタをオンしたときにこのMOSトランジスタを介して流れる電流の向きを検出する通電方向検出部と、通電方向検出部による検出結果に基づいてサージ電圧の発生を抑制するタイミングを判定するタイミング判定部とを備えることが望ましい。MOSトランジスタはオン時においても所定のソース・ドレイン間電圧を有するため、この電圧を検出して電流の向きを検出することが可能となり、サージ電圧の発生を抑制するタイミングを確実に判定することができる。
また、上述したロードダンプ保護判定部による下アームを構成するスイッチング素子をオフするタイミングの適否判定は、電機子巻線を構成する2相以上の相巻線のそれぞれ毎に行うことが望ましい。これにより、相巻線毎に適切なタイミングで保護動作を解除することができ、各相巻線によるサージ電圧の発生を確実に防止することができる。
一実施形態の車両用発電機の構成を示す図である。 整流器モジュールの構成を示す図である。 制御回路の詳細構成を示す図である。 ロードダンプ発生時に保護動作に移行し、その後、再度通常の整流動作に復帰する遷移状態を示す図である。 車両用発電機の相電圧を示す図である。 ロードダンプ保護判定部の構成を示す図である。 出力電圧としきい値電圧判定部による判定結果との関係を示す図である。 ソース・ドレイン電圧と参照電圧との関係を示す図である。 1つの整流器モジュールのみが保護動作に移行した場合のMOS電圧検出部の出力の具体例を示す図である。
以下、本発明の車両用回転電機を適用した一実施形態の車両用発電機について、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態の車両用発電機の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の車両用発電機1は、2つの固定子巻線2、3、界磁巻線4、2つの整流器モジュール群5、6、発電制御装置7を含んで構成されている。2つの整流器モジュール群5、6がスイッチング部に対応する。
一方の固定子巻線2は、多相巻線(例えばX相巻線、Y相巻線、Z相巻線からなる三相巻線)であって、固定子鉄心(図示せず)に巻装されている。同様に、他方の固定子巻線3は、多相巻線(例えばU相巻線、V相巻線、W相巻線からなる三相巻線)であって、上述した固定子鉄心に、固定子巻線2に対して電気角で30度ずらした位置に巻装されている。本実施形態では、これら2つの固定子巻線2、3と固定子鉄心によって固定子が構成されている。
界磁巻線4は、固定子鉄心の内周側に対向配置された界磁極(図示せず)に巻装されて回転子を構成している。励磁電流を流すことにより、界磁極が磁化される。界磁極が磁化されたときに発生する回転磁界によって固定子巻線2、3が交流電圧を発生する。
一方の整流器モジュール群5は、一方の固定子巻線2に接続されており、全体で三相全波整流回路(ブリッジ回路)が構成され、固定子巻線2に誘起される交流電流を直流電流に変換する。この整流器モジュール群5は、固定子巻線2の相数に対応する数(三相巻線の場合には3個)の整流器モジュール5X、5Y、5Zを備えている。整流器モジュール5Xは、固定子巻線2に含まれるX相巻線に接続されている。整流器モジュール5Yは、固定子巻線2に含まれるY相巻線に接続されている。整流器モジュール5Zは、固定子巻線2に含まれるZ相巻線に接続されている。
他方の整流器モジュール群6は、一方の固定子巻線3に接続されており、全体で三相全波整流回路(ブリッジ回路)が構成され、固定子巻線3に誘起される交流電流を直流電流に変換する。この整流器モジュール群6は、固定子巻線3の相数に対応する数(三相巻線の場合には3個)の整流器モジュール6U、6V、6Wを備えている。整流器モジュール6Uは、固定子巻線3に含まれるU相巻線に接続されている。整流器モジュール6Vは、固定子巻線3に含まれるV相巻線に接続されている。整流器モジュール6Wは、固定子巻線3に含まれるW相巻線に接続されている。
発電制御装置7は、界磁巻線4に流す励磁電流を制御する励磁制御回路であって、励磁電流を制御することにより車両用発電機1の発電電圧(各整流器モジュールの出力電圧)を制御する。また、発電制御装置7は、通信端子および通信線を介してECU8(外部制御装置)と接続されており、ECU8との間で双方向のシリアル通信(例えば、LIN(Local Interconnect Network)プロトコルを用いたLIN通信)を行い、通信メッセージを送信あるいは受信する。
本実施形態の車両用発電機1はこのような構成を有しており、次に、整流器モジュール5X等の詳細について説明する。
図2は、整流器モジュール5Xの構成を示す図である。なお、他の整流器モジュール5Y、5Z、6U、6V、6Wも同じ構成を有している。図2に示すように、整流器モジュール5Xは、2つのMOSトランジスタ50、51、制御回路54を備えている。MOSトランジスタ50は、ソースが固定子巻線2のX相巻線に接続され、ドレインが充電線12を介してを電気負荷10やバッテリ9の正極端子に接続された上アーム(ハイサイド側)のスイッチング素子である。MOSトランジスタ51は、ドレインがX相巻線に接続され、ソースがバッテリ9の負極端子(アース)に接続された下アーム(ローサイド側)のスイッチング素子である。また、MOSトランジスタ50、51のそれぞれのソース・ドレイン間にはダイオードが並列接続されている。このダイオードはMOSトランジスタ50、51の寄生ダイオード(ボディダイオード)によって実現されるが、別部品としてのダイオードをさらに並列接続するようにしてもよい。なお、上アームおよび下アームの少なくとも一方を、MOSトランジスタ以外のスイッチング素子を用いて構成するようにしてもよい。
図3は、制御回路54の詳細構成を示す図である。図3に示すように、制御回路54は、制御部100、電源102、バッテリ電圧検出部110、動作検出部120、130、ロードダンプ保護判定部140、温度検出部150、ドライバ170、172、通信回路180を備えている。
電源102は、エンジン始動に伴って固定子巻線2のX相巻線に所定の相電圧が発生したときに動作を開始し、制御回路54に含まれる各素子に動作電圧を供給する。この動作自体は、発電制御装置7において従来から行われている動作と同じであり、同じ技術を用いて実現することができる。
ドライバ170は、出力端子(G1)がハイサイド側のMOSトランジスタ50のゲートに接続されており、MOSトランジスタ50をオンオフする駆動信号を生成する。同様に、ドライバ172は、出力端子(G2)がローサイド側のMOSトランジスタ51のゲートに接続されており、MOSトランジスタ51をオンオフする駆動信号を生成する。
バッテリ電圧検出部110(バッテリ電圧検出手段)は、差動増幅器とその出力をデジタルデータに変換するアナログ−デジタル変換器(AD)によって構成されており、車両用発電機1の出力端子と充電線12を介して接続されたバッテリ9の正極端子の電圧に対応するデータを出力する。
動作検出部120は、差動増幅器とその出力をデジタルデータに変換するアナログ−デジタル変換器(AD)によって構成されており、ハイサイド側のMOSトランジスタ50のソース・ドレイン間電圧(図2、図3のB−C端子間電圧)に対応するデータを出力する。制御部100は、このデータに基づいて、ドライバ170の駆動状態に対応するMOSトランジスタ50の動作状態を監視し、適宜MOSトランジスタ50の制御や故障検知を行う。
動作検出部130は、差動増幅器とその出力をデジタルデータに変換するアナログ−デジタル変換器(AD)によって構成されており、ローサイド側のMOSトランジスタ51のソース・ドレイン間電圧(図2、図3のC−D端子間電圧)に対応するデータを出力する。制御部100は、このデータに基づいて、ドライバ172の駆動状態に対応するMOSトランジスタ51の動作状態を監視し、適宜MOSトランジスタ51の制御や故障検知を行う。
ロードダンプ保護判定部140は、車両用発電機1(整流器モジュール群5、6)の出力電圧(B端子電圧)を監視し、B端子電圧がロードダンプ発生を判定する第1のしきい値電圧V1(例えば20V)を超えた後に保護動作を開始する指示(保護開始指示)を行い、その後、B端子電圧がこの保護動作によって低下して第1のしきい値電圧V1よりも低い第2のしきい値電圧V2(例えば16.5V)を下回った後に保護動作を停止して通常の整流動作を再開する指示(整流再開指示)を行う。例えば、このロードダンプ保護判定部140は、迅速な処理を行う必要から、各種の能動素子や受動素子を組み合わせたアナログ回路によって構成されている。制御部100は、ロードダンプ保護判定部140による保護開始/整流再開指示に応じて保護動作や保護動作解除後の整流動作を実行する。ロードダンプ保護判定部140の詳細構成および保護動作の詳細については後述する。
温度検出部150は、定電流源、ダイオード、差動増幅器とその出力をデジタルデータに変換するアナログ−デジタル変換器(AD)によって構成されており、温度によって変化するダイオードの順方向電圧降下に対応するデータを出力する。制御部100は、このデータに基づいて整流器モジュール5Xの温度を検出する。
通信回路180は、発電制御装置7と同様の通信手段であって、発電制御装置7とECU8の間を接続する通信端子および通信線に共通に接続されており、ECU8との間で双方向のシリアル通信(例えば、LINプロトコルを用いたLIN通信)を行い、通信メッセージを送信あるいは受信する。
例えば、通信頻度として、1通信あたり20ms程度でECU8との間で通信メッセージを送受信しているような場合を考えると、1秒間に50回の通信を行うことができる。したがって、本実施形態において6個の通信モジュール5X等を追加してそのための通信メッセージの送受信が増加しても、発電制御装置7とECU8との間で発電状態を含む通信メッセージやダイアグ情報等の通信メッセージの送受信を行う発電制御に支障はないといえる。
本実施形態の整流器モジュール5X等はこのような構成を有しており、次に、ロードダンプ発生時の保護動作と、保護動作から通常の発電(整流)状態に復帰する動作の詳細について説明する。
図4は、ロードダンプ発生時に保護動作に移行し、その後、再度通常の整流動作に復帰する遷移状態を示す図である。図4において、「整流」はロードダンプが発生していない通常時において行われる整流動作を示しており、「保護」はロードダンプ発生時に行われる保護動作を示している。また、図5は、車両用発電機1の相電圧を示す図であり、図5(A)には通常時における相電圧が、図5(B)にはロードダンプ発生時の相電圧がそれぞれ示されている。
バッテリ9の端子電圧をVbatt、MOSトランジスタ50、51のオン時のソース・ドレイン間電圧をαとすると、ロードダンプが発生していない通常時には、例えばX相巻線の相電圧VxがVbatt+αを超えたときにハイサイド側のMOSトランジスタ50がオンされ、相電圧Vxが−αよりも低下したときにローサイド側のMOSトランジスタ51がオンされる同期整流が行われる(図5(A))。
このような状態において、車両用発電機1の出力端子と充電線12との接続、あるいは、バッテリ9の正極端子と充電線12との接続が外れると、車両用発電機1の固定子巻線2、3の各相電圧が一時的に高くなるロードダンプが発生する(図5(B))。このときの相電圧VLDは、バッテリ9の端子電圧Vbattに比べて高くなるため(例えば100V以上)、車両用発電機1内の整流器モジュール5X等や発電制御装置7あるいは各種の電気負荷10を保護するために、「保護準備」の手順を経た後に保護動作に移行する(図4)。
具体的には、相電圧が20Vを超えたときに(定格電圧12Vの鉛蓄電池をバッテリ9として用いる場合を想定している)、「保護準備」の手順に移行する。この保護準備とは、保護動作に入る最適なタイミングを判定する動作であり、保護動作に入る際のサージ電圧の発生を抑えることができるタイミングに合わせて保護開始指示が行われる。
本実施形態では、ロードダンプ発生時に相電圧が20Vを超えると、ローサイド側のMOSトランジスタ51がオンされ、同時に、ハイサイド側のMOSトランジスタ50がオフされて保護動作が実施される。その後、ロードダンプ発生に伴う高電圧が解消するまで、これらのMOSトランジスタ50、51のオン/オフ状態が継続される。この保護動作中は、相電圧は、図5(B)にVpで示すように、−αから+αの範囲を推移するようになる。
ところで、図5においてAで示される範囲では、保護動作移行前はハイサイド側のMOSトランジスタ50がオン、ローサイド側のMOSトランジスタ51がオフされていたため、これら2つのMOSトランジスタ50、51のオン/オフを瞬時に入れ替えると、相巻線に大きなサージ電圧が発生するおそれがある。例えば、実際にはMOSトランジスタ50、51のオン/オフ切り替えタイミングは素子毎にばらつきがあり、オンされていたハイサイド側のMOSトランジスタ50をオフするタイミングのみがわずかに早くなると、相巻線に流れていた電流が瞬断されるため、大きなサージ電圧が発生する。
また、図5においてBで示される範囲では、相巻線に電流は流れていないが、ローサイド側のMOSトランジスタ51ではソースとドレインの電位差が大きく、このMOSトランジスタ51をオンした際に、瞬間的に大きな相電流が発生するため、この相電流の変化に対抗する大きなサージ電圧が発生する。
このように、図5においてA、Bで示される範囲にあるときに保護動作に入ると大きなサージ電圧の発生を伴うおそれがあるため、本実施形態では、図5においてCで示される範囲に含まれることを確認した後に保護動作に入るようにしている。「保護準備」では、Cで示される範囲にあるときに、保護動作に入る最適なタイミングであると判定している。
一方、ロードダンプ時に発生した高電圧が解消して保護動作から通常の整流動作に復帰する場合も、同様に間に「復帰準備」の手順を経ている。具体的には、ロードダンプ発生時に高電圧となった相電圧が再び低下して16.5Vを下回ったときに「復帰準備」の手順に移行する。この復帰準備とは、通常の整流動作に入る最適なタイミングを判定する動作であり、整流動作に入る際のサージ電圧の発生を抑えることができるタイミングに合わせて整流再開指示が行われる。整流再開指示が出されると、制御部100によってローサイド側のMOSトランジスタ51がオフされ、その後、制御部100による通常の整流動作(同期整流の制御動作)が行われる。
ところで、保護動作中はローサイド側のMOSトランジスタ51が常時オンされており、図5(B)のVpで示される相電圧が発生している。この状態で、ローサイド側のMOSトランジスタをオフするということは、AとBで示された範囲においてはそれまでMOSトランジスタ51を通して流れていた大きな相電流を瞬断することになるため、大きなサージ電圧が発生する。したがって、本実施形態では、上述した「保護準備」の手順と同様に、図5においてCで示される範囲に含まれることを確認した後に通常の整流動作に入るようにしている。「復帰準備」では、Cで示される範囲にあるときに、整流動作に入る最適なタイミングであると判定している。
次に、保護準備動作と復帰準備動作を行うロードダンプ保護判定部140の詳細について説明する。図6は、ロードダンプ保護判定部140の構成を示す図である。図6に示すように、ロードダンプ保護判定部140は、B電圧検出部141、しきい値電圧判定部142、MOS電圧検出部143、通電方向検出部144、タイミング判定部145、146を備えている。
B電圧検出部141は、車両用発電機1(整流器モジュール群5、6)の出力電圧(B端子電圧)VBを検出する。しきい値電圧判定部142は、出力電圧VBが第1のしきい値電圧V1よりも高くなったか否か、一旦第1のしきい値電圧V1より高くなった出力電圧VBが第2のしきい値電圧よりも低くなったか否かを判定する。
図7は、出力電圧VBとしきい値電圧判定部142による判定結果との関係を示す図である。図7において、横軸は出力電圧VBを、縦軸はしきい値電圧判定部142の判定結果をそれぞれ示している。図7に示すように、しきい値電圧判定部142は、出力電圧VBが高くなって第1のしきい値電圧V1としての20Vを超えたときに、出力をローレベル(L)からハイレベル(H)に切り替える。また、一旦20Vを超えた出力電圧VBが低くなって第2のしきい値電圧V2としての16.5Vよりも低くなったときに、出力をハイレベルからローレベルに切り替える。
MOS電圧検出部143は、ローサイド側のMOSトランジスタ51のソース・ドレイン間電圧Vds(図2、図3のC−D端子間電圧)を検出する。通電方向検出部144は、MOS電圧検出部143によって検出されたMOSトランジスタ51のソース・ドレイン間電圧Vdsに基づいて、MOSトランジスタ51をオンしたときにソース・ドレイン間に流れる電流の向きを判定する。
ロードダンプ発生時であって保護動作に入る前(ローサイド側のMOSトランジスタ51をオンする前)の状態においては、図5においてAあるいはBで示す範囲に対応する相電圧VLDは、0V以上となる。したがって、Cで示す範囲にあるか否か(MOSトランジスタ51をオンしたときに、このMOSトランジスタ51に並列接続されたダイオードの順方向と反対方向に電流が流れるか否か)を知りたければ、相電圧VLD、すなわちMOSトランジスタ51のソース・ドレイン間電圧Vdsが0Vよりも低い所定の基準電圧Vref を下回ったか否かを調べればよい。ソース・ドレイン間電圧Vdsが基準電圧Vref よりも低いということは、相電圧VLDが図5においてCに示す範囲にあることを示しており、この場合には、通電方向検出部144の出力がハイレベルになる。
実際には、MOS電圧検出部143において−0.1〜+0.1Vの範囲の電圧を精度よく検出し、通電方向検出部144において0V近傍の参照電圧Vref を用いて精度よく電圧比較を行うことは難しい。このため、MOS電圧検出部143では、検出したソース・ドレイン電圧Vdsを所定の利得で増幅して電圧レベルを変換した後の電圧Vds’を出力し、通電方向検出部144はこの電圧Vds’を用いて電圧比較を行っている。
図8は、ソース・ドレイン電圧Vds’と参照電圧Vref’との関係を示す図である。図8において、縦軸は変換後の電圧Vds’を、横軸は変換前のソース・ドレイン電圧Vdsをそれぞれ示している。通電方向検出部144において電圧比較を行う範囲は−0.1〜+0.1Vの範囲に含まれるソース・ドレイン電圧Vdsであるため、この範囲が例えば20倍に増幅されている。図8に示す例では、−0.1Vが0Vに、+0.1Vが+5Vにそれぞれ対応し、その間の電圧が線形的に1対1に対応している。また、ソース・ドレイン電圧Vdsが−0.1Vよりも低くなった場合、あるいは、+0.1Vよりも高くなった場合には、MOS電圧検出部143の出力電圧が0Vあるいは+5Vにクリップ(固定)されるようになっている。なお、図5においてCで示される範囲に含まれるタイミングを正確に判定するためには、参照電圧Vref’は+5Vに近い値に設定する必要がある。
通電方向検出部144は、MOS電圧検出部143の出力電圧Vds’と参照電圧Vref’ とを比較し、Vds’がVref’ よりも低い場合に出力をハイレベルにし、高い場合に出力をローレベルにする。
一方のタイミング判定部145は、しきい値電圧判定部142の出力がローレベルからハイレベルに変化した後、通電方向検出部144の出力がハイレベルになったとき、すなわち、ロードダンプ発生に伴って出力電圧VBが20Vよりも高くなり、かつ、図5(B)においてCで示す範囲にあると判定されたときに、出力をハイレベルにする。このタイミング判定部145のハイレベルの出力が「保護開始指示」に対応しており、この保護開始指示が出力されると、制御部100は、ドライバ170を駆動してハイサイド側のMOSトランジスタ50をオフするとともに、ドライバ172を駆動してローサイド側のMOSトランジスタ51をオンすることにより、ロードダンプ発生時の保護動作を開始する。
他方のタイミング判定部146は、しきい値電圧判定部142の出力がハイレベルからローレベルに変化した後、通電方向検出部144の出力がハイレベルになったとき、すなわち、ロードダンプ発生に伴って一旦20Vを超えた出力電圧VBが再び16.5Vよりも低くなり、かつ、図5においてCで示す範囲にあると判定されたときに、出力をハイレベルにする。このタイミング判定部146のハイレベルの出力が「整流再開指示」に対応しており、この整流再開指示が出力されると、制御部100は、ドライバ172を駆動してローサイド側のMOSトランジスタ51をオフする。以後、制御部100は、同期整流の制御動作を再開する。
このように、本実施形態の車両用発電機1では、ロードダンプ発生時にローサイド側のMOSトランジスタ51をオンすることでロードダンプ時の高電圧の発生を防止する保護動作を行う場合であって、高電圧の発生が抑制された後に保護動作を解除する際に、このMOSトランジスタ51をオフするタイミングの適否が判定されるため、サージ電圧が発生するタイミングを避けて通常の整流動作を継続することができ、ロードダンプ時の高電圧発生を迅速に終わらせることが可能となる。特に、MOSトランジスタ51をオフしたときにこのオフ動作によるサージ電圧の発生を抑制するタイミングが判定されるため、保護動作解除時のサージ電圧の発生を確実に抑えることができる。
また、保護動作解除時だけでなく、保護動作に移行する際についても、サージ電圧が発生するタイミングを避けて保護動作を行うことが可能となる。
また、サージ電圧の発生を抑制するタイミングとして、MOSトランジスタ51がオンされたときに、このMOSトランジスタ51に接続された相巻線からこのMOSトランジスタ51に電流が流れるタイミング(図5においてAおよびBで示した範囲)以外のタイミングを設定している。これにより、オンオフ状態が切り替わるMOSトランジスタ51に接続された相巻線に流れる電流の瞬断や急変を防止することができ、相巻線に高いサージ電圧が発生することを抑制することができる。
また、MOSトランジスタ51はオン時においても所定のソース・ドレイン間電圧を有するため、この電圧を検出して電流の向きを検出することが可能となり、サージ電圧の発生を抑制するタイミングを確実に判定することができる。
また、保護動作およびその解除動作においてMOSトランジスタ51をオフ(あるいはオン)するタイミングの適否判定を各相巻線毎に行うことにより、相巻線毎に適切なタイミングで保護動作を解除したり保護動作に移行したりすることができ、各相巻線によるサージ電圧の発生を確実に防止することができる。
ところで、本実施形態では、保護動作への移行タイミングが各整流器モジュール毎に判定されるため、ロードダンプ発生の原因となる不良箇所(例えば、車両用発電機1の出力端子外れか、バッテリ9の正極端子外れか)やそのときの相電流の大きさ等によっては、1相の相巻線に対応する1つの整流器モジュールのみが保護動作に移行する場合もある。例えば、一方の固定子巻線2について考えた場合に、整流器モジュール5Xのみが保護動作に移行し、他の整流器モジュール5Y、5Zについては保護動作に移行しない場合がある。このような場合の保護動作中は、整流器モジュール5Xのローサイド側のMOSトランジスタ51のみがオンされ、他の整流器モジュール5Y、5Zのローサイド側のMOSトランジスタ51はオフ状態を継続することになる。このため、オフ状態にある整流器モジュール5Y、5Zの下アーム(ローサイド側)については、MOSトランジスタ51と並列に接続されたダイオードを介してのみ電流が流れることになり、オン状態にある整流器モジュール5XのMOSトランジスタ51については、ソースからドレインに向かう向き(MOSトランジスタ51からX相巻線に向けて電流が流れ込む向き)には電流が流れなくなる現象が確認されている。このような場合には、オンされているMOSトランジスタ51のソース・ドレイン間電圧Vdsが0V以下になる。
図9は、1つの整流器モジュールのみが保護動作に移行した場合のMOS電圧検出部143の出力の具体例を示す図である。図9に示すように、t0 においてB端子電圧が20Vを超えて1つの整流器モジュールのみが保護動作に移行すると、MOS電圧検出部143の出力電圧Vds’が常に2.5V(Vdsでは0V)以上を維持することになる。このような場合を想定して、通電方向検出部144で用いる参照電圧Vref’を2.5Vよりも高い参照電圧Vref''に置き換えるようにしてもよい。これにより、1つの整流器モジュールのみが保護動作に移行することによって、20Vを超えたB端子電圧が16.5V以下になった場合であっても通常の整流動作に復帰することが可能となる。
また、上述した1つの整流器モジュールのみによる保護動作が行われる現象は、保護動作を解除して通常の整流動作に復帰する場合も起こりうる。すなわち、通常の整流動作に復帰するタイミングも各整流器モジュール毎に判定されるため、3つの整流器モジュールの内の2つについて先に保護動作が解除されると、残り1つの整流器モジュールのみについて保護動作が維持されることになる。このようにして保護動作を維持している整流器モジュールのMOSトランジスタ51のソース・ドレイン間電圧Vdsも0Vより低くならない場合があることが確かめられている。
ところで、このような場合であっても、既にB端子電圧が16.5Vよりも低くなっているため、図5において示したCの範囲にあることが明らかな場合にはこのタイミングで通常の整流動作に復帰してもよいことになる。例えば、全ての整流器モジュールによる保護動作中は、通電方向検出部144の出力がハイレベルとローレベルを交互に繰り返し、しかも、ローレベルからハイレベルに変化するタイミングが図5においてCで示された範囲の左端近傍に対応する。保護動作を解除する前後の回転数は、数回転については実質的に一定と考えることができる。したがって、タイミング判定部146によって、通電方向検出部144の出力がハイレベルに変化する周期Tを検出、保持しておいて、B端子電圧が16.5Vよりも低くなる直前に通電方向検出部144の出力がローレベルからハイレベルに変化したタイミング(Vds’がVref’よりも低くなった時点)から周期Tあるいはその整数倍(2T等)経過した時点を判定して、タイミング判定部146の出力をハイレベルに変化させる(整流再開指示を出力する)ようにしてもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、2つの固定子巻線2、3と2つの整流器モジュール群5、6を備えるようにしたが、一方の固定子巻線2と一方の整流器モジュール群5を備える車両用発電機についても本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態では、各整流器モジュール5X等を用いて整流動作(発電動作)を行う場合について説明したが、MOSトランジスタ50、51のオン/オフタイミングを変更することにより、バッテリ9から印加される直流電流を交流電流に変換して固定子巻線2、3に供給することにより、車両用発電機1に電動動作を行わせるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、2つの整流器モジュール群5、6のそれぞれに3つの整流器モジュールを含ませるようにしたが、整流器モジュールの数は3以外であってもよい。
また、上述した実施形態では、MOSトランジスタ51のソース・ドレイン間電圧Vdsを検出してその検出値に基づいて保護動作に移行するタイミングあるいは保護動作を解除して通常の整流動作に移行するタイミングを決定したが、MOSトランジスタ51を通して流れる電流の向きや値を直接検出して同様のタイミング判定を行うようにしてもよい。例えば、MOSトランジスタ51のソース側あるいはドレイン側に電流検出用素子(抵抗等)を挿入し、この素子の両端電圧に基づいて同様の判定を行うようにしてもよい。この場合には、MOSトランジスタ51あるいはこれと並列接続されたダイオードを通して相巻線に電流が流れ込むタイミング(図5においてDで示した範囲)を確実に検出して保護動作への移行あるいは保護動作の解除を行うことができる。これにより、相巻線に流れる電流の瞬断や急変を防止することができ、相巻線に高いサージ電圧が発生することを抑制することができる。
また、上述した実施形態では、各整流器モジュール毎に図6に示したロードダンプ保護判定部140を設けたが、その中で、B電圧検出部141およびしきい値電圧判定部142については、各整流器モジュール毎に設けるのではなく、全体で1つあるいは整流器モジュール群5、6毎に1つずつ設けるようにしてもよい。また、各相巻線に対応させた整流器モジュールを備えて各整流器モジュール毎に同期整流の制御を行う場合の他、共通の制御装置を用いて同期整流の制御を行う構成についても本発明を適用することができる。但し、この場合であっても、図6に示したMOS電圧検出部143、通電方向検出部144、タイミング判定部145、146は、下アーム(ローサイド側)のMOSトランジスタ毎に設ける必要がある。
また、上述した実施形態では、上アームと下アームの両方にMOSトランジスタを用いたが、下アームのみをMOSトランジスタとし、上アームをダイオードで構成するようにしてもよい。
上述したように、本発明によれば、ロードダンプ発生時に下アーム(ローサイド側)のMOSトランジスタ51をオンすることでロードダンプ時の高電圧の発生を防止する保護動作を行う場合であって、高電圧の発生が抑制された後に保護動作を解除する際に、MOSトランジスタ51をオフするタイミングの適否が判定されるため、サージ電圧が発生するタイミングを避けて通常の整流動作を継続することができ、ロードダンプ時の高電圧発生を迅速に終わらせることが可能となる。
1 車両用発電機
2、3 固定子巻線
4 界磁巻線
5、6 整流器モジュール群
5X、5Y、5Z、6U、6V、6W 整流器モジュール
7 発電制御装置
8 ECU
9 バッテリ
10 電気負荷
12 充電線
50、51 MOSトランジスタ
54 制御回路
100 制御部
140 ロードダンプ保護判定部
141 B電圧検出部
142 しきい値電圧判定部
143 MOS電圧検出部
144 通電方向検出部
145、146 タイミング判定部
170、172 ドライバ

Claims (7)

  1. 2相以上の相巻線を有する電機子巻線と、
    ダイオードが並列接続されたスイッチング素子によって構成された複数の下アームを有するブリッジ回路を構成し、前記電機子巻線の誘起電圧を整流するスイッチング部と、
    前記スイッチング素子のオンオフを制御する制御部と、
    前記スイッチング部の出力電圧を監視し、前記出力電圧が第1のしきい値電圧を超えたときに、前記下アームを構成する前記スイッチング素子をオンする指示を前記制御部に対して行い、前記第1のしきい値電圧を超えた後に前記出力電圧が前記第1のしきい値電圧よりも低い第2のしきい値電圧よりも低くなったときに、前記下アームを構成する前記スイッチング素子をオフする指示を前記制御部に対して行うロードダンプ保護判定部と、
    を備え、前記ロードダンプ保護判定部は、前記出力電圧が前記第2のしきい値電圧よりも低くなったことを検出した後、前記下アームを構成する前記スイッチング素子をオフしたときにこのオフ動作によるサージ電圧の発生を抑制するタイミングを、このスイッチング素子をオフするタイミングとして判定し、前記下アームを構成する前記スイッチング素子をオフする指示を前記制御部に対して行うことを特徴とする車両用発電機。
  2. 請求項1において、
    前記ロードダンプ保護判定部は、前記出力電圧が第1のしきい値電圧を超えたことを検出した後、前記下アームを構成する前記スイッチング素子をオンするタイミングの適否判定を行うことを特徴とする車両用発電機。
  3. 請求項2において、
    前記ロードダンプ保護判定部は、前記出力電圧が前記第1のしきい値電圧を超えたことを検出した後、前記下アームを構成する前記スイッチング素子をオンしたときにこのオン動作によるサージ電圧の発生を抑制するタイミングを、このスイッチング素子をオンするタイミングとして判定し、前記下アームを構成する前記スイッチング素子をオンする指示を前記制御部に対して行うことを特徴とする車両用発電機。
  4. 請求項1または3において、
    前記サージ電圧の発生を抑制するタイミングは、前記下アームを構成する前記スイッチング素子がオンされたときに、このスイッチング素子に接続された相巻線からこのスイッチング素子に電流が流れるタイミング以外のタイミングであることを特徴とする車両用発電機。
  5. 請求項4において、
    前記サージ電圧の発生を抑制するタイミングは、前記下アームを構成する前記スイッチング素子がオンされたときに、このスイッチング素子からこのスイッチング素子に接続された相巻線に電流が流れるタイミングであることを特徴とする車両用発電機。
  6. 請求項4または5において、
    前記スイッチング素子はMOSトランジスタであり、
    前記ロードダンプ保護判定部は、前記MOSトランジスタのソース・ドレイン電圧を検出するMOS電圧検出部と、この検出したソース・ドレイン電圧に基づいて、このMOSトランジスタをオンしたときにこのMOSトランジスタを介して流れる電流の向きを検出する通電方向検出部と、前記通電方向検出部による検出結果に基づいて前記サージ電圧の発生を抑制するタイミングを判定するタイミング判定部とを備えることを特徴とする車両用発電機。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記ロードダンプ保護判定部による前記下アームを構成する前記スイッチング素子をオフするタイミングの適否判定は、前記電機子巻線を構成する2相以上の相巻線のそれぞれ毎に行うことを特徴とする車両用発電機。
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