JP5487715B2 - 印刷装置、およびインク流路洗浄制御方法。 - Google Patents
印刷装置、およびインク流路洗浄制御方法。 Download PDFInfo
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Description
前記ヘッドに設けられて、前記複数色のそれぞれの色のインクを個別に充填するための充填室と、
所定の色の特定インクに対応する充填室に、当該特定インクと目詰まり防止用インクとを選択的に充填するための流路切替機構と、
当該流路切替機構と前記ヘッドを制御するための制御部と、
を備えた印刷装置であって、
前記制御部は、第1切替処理と、第2切替処理と、前記特定インクを前記媒体上に吐出する印刷動作と、インク使用量取得処理と、流路洗浄処理と、を実行し、
前記第1切替処理では、前記ヘッドに前記特定インクが充填された第一充填状態から前記ヘッドに前記目詰まり防止用インクが充填された第二充填状態へ切り替え、
前記第2切替処理では、前記第二充填状態から前記第一充填状態へ切り替え、
前記インク使用量取得処理では、前記第2切替処理の実行後に実行される前記印刷動作が中断されるまでに使用された前記特定インクの累積使用量を取得し、
前記流路洗浄処理では、前記第2切替処理の実行後に実行される前記印刷動作が中断された後、前記第二充填状態を経ずに前記印刷動作を再開する際に、前記インク使用量取得処理において取得した前記特定インクの累積使用量が、所定量より少ない場合は、所定の手順で前記特定インクを廃棄するために吐出する、
ことを特徴としている。なお、本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
上述したように、白インクなどの速乾性のインクを使用する印刷装置では、そのインクを流路に残しておくと目詰まりが発生する可能性がある。従来の印刷装置では、電源を切る際に、目詰まり防止用のインクを速乾性のインク(特定インク)の流路に充填していた。そして、再度電源が入り、特定インクを媒体に吐出して印刷する必要性が生じた際、流路を特定インク側に切り替えて特定インクを吸引し、流路内の目詰まり防止用インクを流路外に廃棄した後、特定インクを使った印刷動作に移行する。それによって、特定インクに目詰まり防止用インクが混入して特定インクのL値が低下することを防止している。
前記ヘッドに前記特定インクが充填された第一充填状態から前記ヘッドに前記目詰まり防止用インクが充填された第二充填状態へ切り替える第1切替ステップと、
前記第二充填状態から前記第一充填状態へ切り替える第2切替ステップと、
前記第2切替ステップの実行後に印刷に使用される前記特定インクの累積使用量を取得するインク使用量取得ステップと、
前記第2切替処理の実行後、前記特定インクで印刷した後、前記第二充填状態を経ずに前記特定インクでの印刷を再開する際、前記取得した特定インクの累積使用量が所定量より少ない場合は、所定の手順で前記特定インクを廃棄するために吐出する流路洗浄ステップと、
を含むことを特徴としている。
本発明にかかる印刷装置の実施形態として、白インクを使用して印刷可能なインクジェットプリンタ(以下、プリンタ)を挙げる。図1は、プリンタ1の全体構成のブロック図である。コントローラ60を主制御部として、搬送ユニット20、インク吸引ユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50を主要な構成として含んでいる。
本実施形態におけるプリンタ1は、印刷動作として、黒インクのみを用いて印刷を実行するモノクロ印刷モード、白以外の色インクを用いて印刷を実行するカラー印刷モード、および白インクを用いて印刷を実行する白印刷モードを備えている。すなわち、白印刷モード以外の動作モードでは、白インクを使わないようになっている。なお、プリンタ1は、白印刷モードで印刷した後、電源がオフになるときは、白インクの流路に目詰まり防止用インク(以下、クリアインク)を充填し、電源がオフになって放置されているときに白インクが流路内に固着して目詰まりを起こすのを防止する機能を備えている。
本実施形態において使用される白インクとしては、例えば、上記特許文献2記述されているものを採用することができる。当該文献に記載された白インクは、水性顔料インクであり、顔料に中空樹脂を用いている。この中空樹脂が液体インクの状態で存在するときには、中空部(空洞)が水分で満たされ、インクが吐出され媒体上に付着すると、中空部(空洞)内の水分が蒸発し、速やかに乾燥し媒体上に定着する。そして、中空部(空洞)が空気で満たされる。この中空部(空洞)のサイズは、可視光を散乱させる程度のサイズに設計されており、媒体上に定着したインクが有効的に白く見えるようになっている。
上述したように、本実施形態にかかるプリンタ1は、白印刷モードを備え、この白印刷モードに供される白インクは上述した構造により速乾性を有する。すなわち、流路に白インクが残留した状態で放置すると、流路が目詰まりを起こす可能性がある。そのために、プリンタ1は、電源をオフにする際に、流路に残留する白インクを廃棄するとともに、その白インクの流路にクリアインクを充填するインク置換機能を備えている。以下、このインク置換機能について説明する。
図5は、先に図3に示したヘッドの断面図である。同図(A)は、図3におけるa−a矢視断面であり、ヘッド41を各色のノズル列(48W,48K,48M,48C,48Y)の特定の行部分で走査方向に切断したときの横断面に相当する。また(B)は、図3におけるb−b矢視断面であり、ここでは、白インク列48Wの縦断面を示している。なお、図5(B)では、説明を容易にするためにノズル71の数を実際のノズル71の数より少ない7個でヘッド41の構造を表現している。また、この図5には、インクカートリッジ43と、インクカートリッジ43からのからのインク流路(81W,81CL,81C,81Y,81M,81K)も含まれている。
充填室70にインクを充填するためには、インクをカートリッジ43からノズル71に向けて吸引する必要がある。そして、そのための構成がインク吸引ユニットである。また、充填室71内の白インクをクリアインクに置換するためには、充填室70を含めた白インクの流路内に残存する白インクをその流路の外に廃棄する必要がある。図6に、インクを吸引するための吸引ユニットの構造を示した。また、図7に、図2に示したプリンタ1に対して、キャリッジ42が異なる位置にあるときの状態のプリンタ1を示した。なお、図7(A)と(B)は、左右方向を走査方向として、キャリッジ48が左右に往復移動する際、そのキャリッジ48がその移動範囲の左右のいずれかの端に位置しているときの状態を示しており、図7(A)に示したキャリッジ48の位置は、電源オフ時などにおける待機位置、すなわちキャリッジ48のホームポジションである。そして、(B)に示すように、インク吸引ユニット32は、キャリッジ48がホームポジションにあるときに、ヘッド42に対向するように設けられている。
インクジェット方式のプリンタ1では、ヘッド41内のインクを新鮮な状態に保つために、印刷に関与しないインクを吐出させるフラッシングと呼ばれる動作を行う。フラッシングは、印刷処理の実行時にキャリッジ42がホームポジションから媒体Sに対面して画像印刷を目的としてインクを吐出する動作を実行するまで間に実行される。
プリンタ1は、上述した流路切り替え動作に吸引動作、およびフラッシング動作を適宜に組み合わした動作(流路洗浄動作)を実行することで、充填室70内に白インクとクリアインクにいずれかを選択的に充填して電源オフ時の白インクによる目詰まりを防止するとともに、間歇的に白印刷モードを実行する際には、流路内のクリアインクを確実に排出してL値の低下を防止する機能を備えている。しかし、本実施形態にかかるプリンタ1は、白インクの使用量に応じて充填室70に残存するクリアインクの量をも考慮し、必要最小限の流路洗浄動作で、上記目詰まりやL値の低下を防止している。以下では、本実施形態にかかるプリンタ1において、廃棄する白インクの量を削減しつつL値の低下を抑制するための方法(流路洗浄制御方法)を本発明の実施例とする。
本発明の第1の実施例は、白印刷モードからそれ以外の印刷モードに移行してから、再度白印刷モードに復帰する際、白印刷モード時における白インクの累積使用量が所定量未満である場合は、白インクの流路を洗浄することとしている。
上記第1の実施例では、白印刷モードにおける白インクの使用量が閾値未満であったとき、再度白印刷モードを起動したときに流路洗浄動作を実行していた。すなわち、白インクの使用量が閾値を僅かでも超えれば、流路洗浄動作を実行しなかったが、しかし、印刷装置が置かれている環境(温度、湿度など)によって、クリアインクの混入量が異なってくる場合も想定され、一意の閾値を設定すると、白印刷モードを再開したときにL値が低下する可能性がある。
上記第各実施例では、印刷に要する白インクの累積使用量を実測していた。この例に限らず、白インクの使用量は印刷すべき画像のデータに基づいて算出することもできる。図11に上記各実施例に対する変更例における流路洗浄動作の手順を示した。まず、電源がオンにされ、白印刷モードでの印刷指示を受信すると、切替時の流路洗浄動作を実行する(s21〜s23)。つぎに、白インクを使った印刷を開始する時点で、その印刷データに基づいてインクの使用量を取得し、白印刷モードによって印刷する(s24,s25)。
上記実施例では、白インクの流路を洗浄する例を挙げていたが、他の色のインクであっても目詰まりを防止する目的であれば、その色の流路に、その色のインクとクリアインクとを選択的に充填するように構成し、上記実施例と同様の方法で流路を洗浄するようにしてもよい。例えば、ブラックの充填室に、ブラックインクとクリアインクの二つのいずれかのインクを選択的に充填する構成とし、プリンタの休止時には、ブラックの充填室にクリアインクを充填してもよい。もちろん、一つの色のインクに限らす、二つ以上あるいは全部の色のインクについて、それぞれの流路にクリアインクを充填できるように構成することも可能である。
上記実施形態では、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより流体を噴射するピエゾ方式のインクジェットプリンタを例示していたが、液体の吐出方式は、これに限らず、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によって液体を噴射させるサーマル方式でもよい。
31 ヘッドキャップ、32 吸引室、33 ホース、34 吸引ポンプ、
35a 大ローラ、35b 小ローラ、36 フラッシングボックス、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、42 キャリッジ、
43 インクカートリッジ、44 ガイドレール、45 キャリッジモータ、
46 牽引ベルト、50 検出器群、60 コントローラ、
61 インタフェース部、62 CPU、63 メモリ、
64 ユニット制御回路、70 充填室、71 ノズル、72 リザーバ、
73 圧力室、74 供給路、75 ピエゾ素子、80 流路切替機構、
100 コンピュータ、S 媒体
Claims (3)
- 媒体に複数色のインクを吐出するためのヘッドと、
前記ヘッドに設けられて、前記複数色のそれぞれの色のインクを個別に充填するための充填室と、
所定の色の特定インクに対応する充填室に、当該特定インクと目詰まり防止用インクとを選択的に充填するための流路切替機構と、
当該流路切替機構と前記ヘッドを制御するための制御部と、
を備えた印刷装置であって、
前記制御部は、第1切替処理と、第2切替処理と、前記特定インクを前記媒体上に吐出する印刷動作と、インク使用量取得処理と、流路洗浄処理と、を実行し、
前記第1切替処理では、前記ヘッドに前記特定インクが充填された第一充填状態から前記ヘッドに前記目詰まり防止用インクが充填された第二充填状態へ切り替え、
前記第2切替処理では、前記第二充填状態から前記第一充填状態へ切り替え、
前記インク使用量取得処理では、前記第2切替処理の実行後に実行される前記印刷動作が中断されるまでに使用された前記特定インクの累積使用量を取得し、
前記流路洗浄処理では、前記第2切替処理の実行後に実行される前記印刷動作が中断された後、前記第二充填状態を経ずに前記印刷動作を再開する際に、前記インク使用量取得処理において取得した前記特定インクの累積使用量が、所定量より少ない場合は、所定の手順で前記特定インクを廃棄するために吐出する、
ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1において、
前記特定インクの累積使用量と、前記特定インクを廃棄するために吐出する手順との対応付けを記憶する記憶部を備え、
前記流路洗浄処理では、前記インク使用量取得処理において取得した前記特定インクの累積使用量に対応する手順で前記特定インクを廃棄するために吐出する、
ことを特徴とする印刷装置。 - 媒体に複数色のインクを吐出するためのヘッドと、
当該ヘッドに設けられて、前記複数色のそれぞれの色のインクを個別に充填するための充填室と、
所定の色の特定インクに対応する充填室に、当該特定インクと目詰まり防止用インクとを選択的に充填するための流路切替機構と、
当該流路切替機構とヘッドを制御するための制御部と、
を備えた印刷装置における、インク流路の洗浄制御方法であって、
前記ヘッドに前記特定インクが充填された第一充填状態から前記ヘッドに前記目詰まり防止用インクが充填された第二充填状態へ切り替える第1切替ステップと、
前記第二充填状態から前記第一充填状態へ切り替える第2切替ステップと、
前記第2切替ステップの実行後に実行される前記媒体上への前記特定インクの吐出による印刷において、該印刷が中断されるまでに使用された前記特定インクの累積使用量を取得するインク使用量取得ステップと、
前記第2切替ステップの実行後に実行される前記印刷が中断された後、前記第二充填状態を経ずに前記媒体上への前記特定インクの吐出による印刷を再開する際に、前記インク使用量取得ステップにおいて取得した前記特定インクの累積使用量が、所定量より少ない場合は、所定の手順で前記特定インクを廃棄するために吐出する流路洗浄ステップと、
を含むことを特徴とする印刷装置におけるインク流路洗浄制御方法。
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