JP5481227B2 - 複筒型液圧緩衝器 - Google Patents

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本発明は、複筒型液圧緩衝器に関する。
一般に複筒型の油圧緩衝器にあっては、シリンダの開口端およびシリンダを覆う外筒の開口端を閉塞すると共にシリンダ内に移動自在に挿入されるロッドを軸支するロッドガイドを備え、また、このロッドガイドに内周と外周のそれぞれにシール部材を備えた環状のインサートメタルを積層して、油圧緩衝器を油密に保つようにしている。
詳しくは、インサートメタルは、外周側に外筒の内周に当接する環状のシールを備え、内周側には、ロッドの外周に摺接するシールリップとダストリップとが設けられ、ロッドと外筒との間がインサートメタルによって封止されるようになっている。
そして、このような複筒型の油圧緩衝器にあっては、ロッドとロッドガイドとの間は完全にシールされる状態にはないので、ロッドとロッドガイドとの間を介してロッドガイドとインサートメタルとの間の油溜室に流入する。油溜室内への作動油の流入が進むと油溜室内の圧力が上昇することになるが、油溜室内の圧力はシールリップに作用して当該シールリップをロッドの外周に押付けるように附勢し、シールリップとロッドとの間に摩擦が生じてロッドの軸方向の移動を妨げるようになるため、当該油溜室とシリンダと外筒との間に形成したリザーバとを連通する連通孔を設けて、油溜室内の作動油をリザーバに逃がすようにしている。
しかし、無制限に上記油溜室とリザーバとを連通すると、シリンダ内にリザーバ側から気体が混入してしまう恐れがあるので、インサートメタルの下面に上記油溜室からリザーバへ向かう作動油の流れのみを許容するチェックシールと言われるゴムで形成した環状の弁体をロッドガイドの上面に着座させていて、チェックシールの閉弁中はリザーバと油溜室との連通を阻止し、油溜室内の内圧が高まるとチェックシールが開弁して油溜室をリザーバに連通させて油溜室から作動油をリザーバへ戻すようにしている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2001−311446号公報
ところで、複筒型油圧緩衝器は、一般的に、収縮作動を呈する場合、ロッドがシリンダ内に侵入してロッド侵入分の作動油がシリンダ内で過剰となるので、この過剰分の作動油をシリンダの端部に設けられてピストン側室とリザーバとを仕切る仕切部材に設けたベースバルブを介してリザーバへ排出するようにしており、このベースバルブが作動油の流れに与える抵抗によってシリンダ内の圧力を上昇せしめて、圧側減衰力を発生するようにしている。また、複筒型油圧緩衝器は、伸長作動時には、ロッド側室の昇圧によって伸側減衰力を発揮するようになっている。
これに対して、従来の複筒型油圧緩衝器にあっては、油溜室内の圧力の上昇がロッドの外周をシールするシールリップの緊迫力の上昇を招き、ロッドの移動を妨げるため、チェックシールの開弁圧を極力小さくするようにして、油溜室内の圧力の上昇を防ぐようにしている。
このように、従来の複筒型油圧緩衝器では、チェックシールの開弁圧を極力小さく設定していることから、シリンダ内の圧力が上昇して油溜室に当該圧力が伝播するとすぐ開弁して作動油をリザーバへ逃がしてしまう。したがって、従来の複筒型油圧緩衝器にあっては、伸縮作動を呈すると伸縮作動の初期からチェックシールが開弁して、シリンダ内の圧力がリザーバへ逃げてしまってシリンダ内の昇圧が妨げられるので、特に、伸縮作動速度が0.2m/sec(メートル毎秒)未満の微低速時にある場合や伸縮作動初期において、減衰力が不足してしまう処がある。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、伸縮作動速度が微低速時にある場合や伸縮作動初期における減衰力不足を解消することが可能な複筒型液圧緩衝器を提供することである。
上記した目的を解決するため、本発明の課題解決手段は、シリンダと、上記シリンダ内に摺動自在に挿入されるとともに上記シリンダ内を液体が充填されるロッド側室とピストン側室に区画するピストンと、上記シリンダ内に移動自在に挿入されるとともに上記ピストンに連結されるロッドと、上記シリンダの外周側に配置される外筒と、上記シリンダと上記外筒との間の環状隙間で形成されて上記ピストン側室に連通されるとともに気体と液体とが充填されるリザーバと、上記外筒と上記シリンダの端部を閉塞するとともに上記ロッドを摺動自在に軸支するロッドガイドと、上記ロッドガイドに積層されて上記ロッドと上記外筒との間をシールするシール部材と、上記ロッドガイドと上記ロッドとの間の隙間を介して上記ロッドガイドと上記シール部材との間の液溜室内に侵入した液体を上記リザーバへ還流させる還流通路と、上記還流通路の途中に設けられて上記液溜室から上記リザーバへ向かう液体の流れのみを許容するチェック弁とを備えた複筒型液圧緩衝器において、上記チェック弁は、先端側を上記ロッドガイドに自身の弾発力によって当接することにより初期荷重が附与されるとともに、少なくとも伸縮作動時のピストン速度が0.2m/sec未満では開弁しないように設定され、上記ロッド側室の圧力が上記液溜室に伝搬した場合においても、上記チェック弁を介して上記リザーバに圧力が逃げることがないようにしたことを特徴とする。
本発明の複筒型液圧緩衝器によれば、チェック弁が先端側をロッドガイドに自身の弾発力によって当接することにより初期荷重が附与されることによって、少なくとも伸縮作動時のピストン速度が0.2m/sec未満では開弁しないので、伸縮作動速度が微低速である場合や伸縮作動初期にシリンダ内の圧力が液溜室に伝搬することにより、チェック弁を介してリザーバへ逃げることを防止でき、ロッド側室内の圧力を速やかに昇降させることによって、伸縮作動速度が微低速である場合や伸縮作動初期における減衰力不足を解消することができる。
また、伸縮作動時のピストン速度が微低速である場合や伸縮作動初期における減衰力を充分に発生されることが期待される用途、たとえば、車両における車体と車軸との間に介装されるサスペンション用途に本発明の複筒型液圧緩衝器は、最適となり、車線変更時などでしっかり減衰力を発生でき、車両における乗り心地を向上することができる。
一実施の形態における複筒型液圧緩衝器の縦断面図である。 一実施の形態における複筒型液圧緩衝器のヘッド部の一部拡大縦断面図である。
以下、本発明の複筒型液圧緩衝器を図に基づいて説明する。一実施の形態における複筒型液圧緩衝器は、図1に示すように、シリンダ1と、シリンダ1内に摺動自在に挿入されるとともにシリンダ1内を液体が充填されるロッド側室R1とピストン側室R2に区画するピストン2と、シリンダ1内に移動自在に挿入されるとともにピストン2に連結されるロッド3と、シリンダ1の外周側に配置される外筒4と、シリンダ1と外筒4との間の環状隙間で形成されてピストン側室R2に連通されるとともに気体と液体とが充填されるリザーバRと、外筒4とシリンダ1の端部を閉塞するとともにロッド3を摺動自在に軸支するロッドガイド5と、ロッドガイド5に積層されてロッド3と外筒4との間をシールするシール部材6と、ロッドガイド5とロッド3との間の隙間を介してロッドガイド5とシール部材6との間の液溜室A内に侵入した液体をリザーバRへ還流させる還流通路7と、還流通路7の途中に設けたチェック弁8とを備えて構成されている。
以下、各部材について詳細に説明すると、シリンダ1は、筒状とされ、上端にはロッド3が摺動自在に挿通されるロッドガイド5が嵌合され、シリンダ1の上端が閉塞されている。また、シリンダ1の下端には仕切部材9が嵌合されて、当該仕切部材9によってシリンダ1の下端が閉塞されている。
このように、シリンダ1は、上端と下端がそれぞれロッドガイド5と仕切部材9によって閉塞され、シリンダ1内に摺動自在に挿入されたピストン2によって、シリンダ1内が図1中上方のロッド側室R1と下方のピストン側室R2に区画され、これらロッド側室R1およびピストン側室R2内には作動油等の液体が充填されている。
また、ピストン2は、シリンダ1内に移動自在に挿通されたロッド3の図1中下端となる先端に取付けられており、上記ロッド側室R1およびピストン側室R2とを連通するポート2a,2bを有している。
このピストン2のポート2aにはピストン側室R2からロッド側室R1へ向かう液体の流れのみを許容するチェックバルブ11が設けられており、また、ピストン2のポート2bには、ロッド側室R1からピストン側室R2へ向かう液体の流れのみを許容するとともに通過する液体の流れに抵抗を与える減衰バルブ12が設けられている。
シリンダ1の外方には、このシリンダ1を覆って、シリンダ1との間に環状隙間を形成するとともに図1中下端が閉塞される外筒4が設けられていて、当該環状隙間でリザーバRが形成されている。リザーバRには、液体が充填されていて、この液体とともに液体の液面Sを境に上方側に気体としての不活性ガスが充填されている。なお、外筒4の下端の閉塞に際し、蓋を設けてこれを閉塞してもよいし、予め外筒4を有底筒状としておいてもよい。
ロッドガイド5は、環状とされており、図1中下端から凸部13が下方へ突出するように設けられ、この凸部13がシリンダ1の図1中上端となる開口端に嵌まり込んで、シリンダ1の上端を閉塞する。また、ロッドガイド5は、外筒4の図1中上端となる開口端の内周側に挿入されて、外筒4の上端をも閉塞している、つまり、リザーバRの上端もロッドガイド5によって閉塞されている。
さらに、ロッドガイド5の内周に筒状のベアリング14が装着されており、このベアリング14内にロッド3が摺動自在に挿入されていて、ロッド3の図1中上端がシリンダ1外へ突出している。
また、ロッドガイド5の図1中上端内周側には凹部15と、凹部15の外周部に連なる段部16が設けられており、段部16から開口してロッドガイド5のリザーバRに望む下端外周までを連通する通孔17が設けられている。
つづいて、このロッドガイド5の図1中上端側には、環状のシール部材6が積層されている。このシール部材6は、ロッドガイド5に積層される環状のインサートメタル18と、インサートメタル18の内周側に設けられてロッド3の外周に摺接する内周リップ19と、外周側に設けられて外筒4の内周に密着する外周シール20と、インサートメタル18の図1中下端となるシリンダ側端に設けたチェック弁8を備えて、ロッド3と外筒4との間をシールしており、複筒型液圧緩衝器内からの液体の漏洩を防止している。
そして、このシール部材6は、外筒4の開口端を内周側に加締めることによって、ロッドガイド5側に押付けられた状態で外筒4に固定され、シリンダ1と外筒4の開口端を封止して、シリンダ1および外筒4内を密封状態に維持する。
このように、インサートメタル5をロッドガイド5に積層させると、ロッドガイド5の図1中上面側に設けた凹部15とインサートメタル18との間に液溜室Aが形成される。この液溜室A内には、複筒型液圧緩衝器が伸縮するときに、ロッド3の外周に付着しロッド3とベアリング14との間の摺動隙間を介してロッドガイド5の上方に通過した液体が内周リップ19で掻きおとされて液溜室A内に溜まる。
また、液溜室Aは、ロッドガイド5に設けた通孔17を介してリザーバRに連通されており、この場合、還流通路7は、インサートメタル18とロッドガイド5との間の空隙および通孔17によって形成されている。
チェック弁8は、この場合、環状であってインサートメタル18の図1および図2中の下面に加硫接着や融着等によって設けられたゴム製のチェックシールとされており、ロッドガイド5の段部16に離着自在に当接していて、液溜室A内の圧力が開弁圧に達するまでは段部16に当接して還流通路7を遮断し、反対に、液溜室A内の圧力が開弁圧に達すると、段部16から離れて還流通路7を開放し液溜室AをリザーバRへ連通するようになっている。
詳しくは、チェック弁8は、インサートメタル18に一体化される根元側よりロッドガイド5側となる先端側の方が大径とされ、外周側へ向けて撓んだ状態で自身の発力によって段部16へ向けて押付けられて当接し、初期荷重が与えられていて、複筒型液圧緩衝器が伸縮作動する場合のピストン速度が0.2m/sec未満では開弁しないように設定されている。
すなわち、このチェック弁8は、正面側からは液溜室A内の圧力を受けるとともに、背面側からリザーバRの気体圧力を受けていて、液溜室A内の圧力とリザーバR内の圧力との差圧が開弁圧に達すると開弁するのであるが、ピストン速度が0.2m/secで伸縮作動する場合の液溜室A内の圧力とリザーバR内の圧力との差圧を開弁圧としてあって、ピストン速度が0.2m/sec以上となると開弁するようになっている。
つづいて、シリンダ1の下端は、仕切部材9が嵌合して封止され、当該仕切部材9によってリザーバRとピストン側室R2とが仕切られている。仕切部材9は、外筒4の下端の底とシリンダ1とで挟持されて固定されている。つまり、この実施の形態の場合、外筒4内に仕切部材9、シリンダ1、ロッドガイド5およびシール部材6の順に挿入して、外筒4の図1中上端開口端を外周側から内周側へ向けて加締めることで、外筒4内に挿入された各部材が外筒4に固定されるようになっている。
そして、上記仕切部材9には、リザーバRとピストン側室R2とを連通する吸込通路21と、同じくリザーバRとピストン側室R2とを連通する排出通路22とが設けられている。また、吸込通路21には、リザーバRからピストン側室R2へ向かう液体の流れのみを許容するチェックバルブ23が設けられており、排出通路22には、ピストン側室R2からリザーバRへ向かう液体の流れのみを許容するとともに通過する液体の流れに抵抗を与える減衰バルブ24が設けられている。
以上のように、複筒型液圧緩衝器は構成されており、つづいて、作用について説明する。複筒型液圧緩衝器が伸長作動する場合、ピストン2が図1中上方へ移動して、図中の上方のロッド側室R1内の圧力が上昇して、ロッド側室R1内の液体がピストン2のポート2bを介してピストン側室R2へ移動する。この液体の移動に際してポート2bに設けた減衰バルブ12が抵抗を与えるのでロッド側室R1とピストン側室R2に差圧が生じ、複筒型液圧緩衝器は、伸長作動を抑制する伸側減衰力を発生する。また、シリンダ1からロッド3が退出するので、チェックバルブ23開いてシリンダ1内で不足する液体がリザーバRから仕切部材9の吸込通路21を介してシリンダ1内に供給される。
この複筒型液圧緩衝器の伸長作動において、上述のように、ロッド側室R1内の圧力が上昇して、液溜室A内に伝播してもチェック弁8は、伸長作動時のピストン速度が0.2m/sec未満では開弁しないので、ロッド側室R1内の圧力が速やかに昇圧され、伸長速度が微低速である場合や伸長作動初期における減衰力不足を招くことが無い。
これとは逆に、複筒型液圧緩衝器が収縮作動する場合、ピストン2が図1中下方へ移動するので、図中の上方のロッド側室R1内の容積が減少するが、ロッド3がシリンダ1内に侵入することで、シリンダ1内ではロッド侵入体積分の液体が過剰となる。
そして、この場合、チェックバルブ11が開いてロッド側室R1とピストン側室R2の圧力が略等しくなるものの、過剰となる液体が排出通路22を介してリザーバRへ排出されることになって、この排出通路22を通過する液体の流れに対して減衰バルブ24が抵抗を与えるので、シリンダ1内の圧力が昇圧され、複筒型液圧緩衝器は、シリンダ1内圧力とピストン2における受圧面積差に応じて収縮作動を抑制する圧側減衰力を発生する。
この複筒型液圧緩衝器の収縮作動において、上述のように、シリンダ1内の圧力が上昇して、液溜室A内に伝播してもチェック弁8は、収縮作動時のピストン速度が0.2m/sec未満では開弁しないので、シリンダ1内の圧力が速やかに昇圧され、収縮速度が微低速である場合や収縮作動初期における減衰力不足を招くことが無い。
つまり、チェック弁8が、伸縮作動時のピストン速度が0.2m/sec未満では開弁しないように設定されることによって、従来の複筒型液圧緩衝器に比べ、伸縮作動速度が微低速である場合や伸縮作動初期にシリンダ内の圧力がチェック弁を介してリザーバへ逃げることを防止でき、伸縮作動速度が微低速である場合や伸縮作動初期における減衰力不足を解消することができる。
また、伸縮作動時のピストン速度が微低速である場合や伸縮作動初期における減衰力を充分に発生されることが期待される用途、たとえば、車両における車体と車軸との間に介装されるサスペンション用途に本発明の複筒型液圧緩衝器は、最適となり、車線変更時などでしっかり減衰力を発生でき、車両における乗り心地を向上することができる。
さらに、複筒型液圧緩衝器の伸縮作動時のピストン速度が0.2m/sec以上となるとチェック弁8が開弁するように設定すると、仮に、ロッド側室R1内にエアが溜まっても、車両走行時における振動入力によって複筒型液圧緩衝器が0.2m/sec以上で伸縮作動する機会が多く、エアをリザーバRへ排出できなくなる危惧も無い。
なお、チェック弁8は、上記したところでは、シール部材6に設けたチェックシールとされているが、これに限られるものではなく、チェックシールの代わりに別途チェック弁を設けたり、チェックシールに直列的にチェック弁を設けたりしてもよい。また、チェック弁8の構造は、種々の公知の構造を採用することができ、たとえば、ロッドガイド5の凸部13の外周に環状板でなるチェック弁を嵌合しておき、当該チェック弁の内周をシリンダ1とロッドガイド5とで挟持するようにし、当該チェック弁で通孔17のリザーバRに面する開口を開閉するようにしてもよい。ただし、チェックシールは、一般的に複筒型液圧緩衝器に設けられており、チェック弁8をチェックシールとしチェックシールを上記の如く設定することで部品を新たに追加せずとも上記作用効果を得ることができるので経済的に有利である。
上記したところでは、ピストン2に設けたポート2aにチェックバルブ11を設けているが、これを減衰バルブに変更してもよいし、また、仕切部材9における吸込通路21にチェックバルブ23を設けているが、これを減衰バルブに変更してもよく、さらには、ピストン2や仕切部材9に双方向流れを許容するポートを設けておき、当該ポートに減衰バルブを設ける構成を採用することも可能である。
以上で、本発明の複筒型液圧緩衝器についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
本発明は、複筒型液圧緩衝器に利用可能である。
1 シリンダ
2 ピストン
2a,2b ポート
3 ロッド
4 外筒
5 ロッドガイド
6 シール部材
7 還流通路
8 チェック弁
9 仕切部材
11 チェックバルブ
12 減衰バルブ
13 ロッドガイドにおける凸部
14 ベアリング
15 ロッドガイドにおける凹部
16 ロッドガイドにおける段部
17 ロッドガイドにおける通孔
18 シール部材におけるインサートメタル
19 シール部材における内周リップ
20 シール部材における外周シール
21 吸込通路
22 排出通路
23 チェックバルブ
24 減衰バルブ
A 液溜室
R リザーバ
R1 ロッド側室
R2 ピストン側室
S 液面

Claims (2)

  1. シリンダと、上記シリンダ内に摺動自在に挿入されるとともに上記シリンダ内を液体が充填されるロッド側室とピストン側室に区画するピストンと、上記シリンダ内に移動自在に挿入されるとともに上記ピストンに連結されるロッドと、上記シリンダの外周側に配置される外筒と、上記シリンダと上記外筒との間の環状隙間で形成されて上記ピストン側室に連通されるとともに気体と液体とが充填されるリザーバと、上記外筒と上記シリンダの端部を閉塞するとともに上記ロッドを摺動自在に軸支するロッドガイドと、上記ロッドガイドに積層されて上記ロッドと上記外筒との間をシールするシール部材と、上記ロッドガイドと上記ロッドとの間の隙間を介して上記ロッドガイドと上記シール部材との間の液溜室内に侵入した液体を上記リザーバへ還流させる還流通路と、上記還流通路の途中に設けられて上記液溜室から上記リザーバへ向かう液体の流れのみを許容するチェック弁とを備えた複筒型液圧緩衝器において、
    上記チェック弁は、先端側を上記ロッドガイドに自身の弾発力によって当接することにより初期荷重が附与されるとともに、少なくとも伸縮作動時のピストン速度が0.2m/sec未満では開弁しないように設定され、上記ロッド側室の圧力が上記液溜室に伝搬した場合においても、上記チェック弁を介して上記リザーバに圧力が逃げることがないようにしたことを特徴とする複筒型液圧緩衝器。
  2. 上記シール部材が、上記ロッドガイドに積層される環状のインサートメタルを備え、上記チェック弁がインサートメタルに設けられて前記ロッドガイドに先端部を離着自在に当接させて還流通路を開閉するチェックシールであることを特徴とする請求項1に記載の複筒型液圧緩衝器。
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