JP5465325B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧源に繋がる油圧回路に設置したレギュレータバルブによって、自動変速機の各部に供給する作動油の油圧を所定のライン圧に調圧する自動変速機の油圧制御装置に関する。
従来、例えば、特許文献1に示すように、油圧源となるオイルポンプから供給される基礎油圧を調圧するレギュレータバルブを備え、該レギュレータバルブによって、自動変速機が備えるクラッチなど摩擦係合要素の係合作動油圧の元圧となるライン圧を生成する油圧制御装置がある。
特許文献1に開示された油圧制御装置のレギュレータバルブは、トルクコンバータのステータ反力に応じてライン圧を増大させるように構成している。すなわち、上記の油圧制御装置を備える車両では、エンジンの出力は、クランク軸を介してトルクコンバータのポンプ翼車に伝達され、タービン翼車にてトルクが増幅され、このトルクの反力をステータ翼車が負担する。このステータ翼車には、油圧制御装置のレギュレータバルブを制御するためのステータアームが固設されている。このステータアームを介してレギュレータバルブのばね受筒にステータ反力を加えるようになっている。したがって、ステータ反力が増大すると、ばね受筒に接続されたステータばねが圧縮され、これに伴い、ばね受筒が移動してレギュレータバルブの調圧ばねのセット荷重を増大させ、作動油路のライン圧が増大する。これにより、車両の停止時における油圧回路のライン圧に対して、負荷がかかったときにその負荷に基づいてライン圧を増加させることができるので、車両の燃料経済性(燃費)を高めることができる。
さらに、上記の油圧制御装置では、レギュレータバルブに補助圧を供給するためのソレノイドバルブを有するライン圧切換手段を備えている。ソレノイドバルブは、レギュレータバルブに対する補助圧の供給切換によって、ライン圧を低ライン圧と高ライン圧の二段階に切替可能である。したがって、車両の運転状態により高い係合作動油圧を必要としない領域では、ソレノイドバルブの補助圧でライン圧を低圧に切り換えることにより、オイルポンプの駆動トルクを低減するとともに、自動変速機のフリクショントルクを低減し、これにより燃料経済性の向上を達成することができる。
特開2009−281414号公報
ところで、上記の油圧制御装置では、ソレノイドバルブの出力圧がフィードバック圧としてレギュレータバルブに作用している状態で、レギュレータバルブの下流側の開放油路に開放不良などの不具合が発生すると、ライン圧が正常値の範囲を越えて上昇(異常上昇)するという問題がある。ライン圧が異常上昇すると、フィードバック圧が上昇することで、レギュレータバルブのスプールがバルブキャップに突き当たる位置までオーバーストロークする。このようなオーバーストロークが起こると、ライン圧を全く解放できなくなるので、ライン圧の供給先が異常高圧となり、自動変速機の各部の故障原因となる。
上記の問題に対処するため、レギュレータバルブの調圧ばねのバネ荷重を大きくする対策や、スプールが早い段階で接地するレイアウトを採用する対策などが取られている。しかしながら、これらの対策を取ることによって、レギュレータバルブのストール圧の設定値や、ステータ反力伝達構造のレイアウトの自由度などに制限が生じてしまうという問題がある。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ライン圧の異常上昇に伴うスプールのオーバーストロークを効果的に防止できるようにしながらも、レギュレータバルブの設定値や構造のレイアウトに及ぼす影響を最小限に抑えることができる自動変速機の油圧制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、油圧源(P)に繋がる油圧回路(1)に設置したレギュレータバルブ(20)によって、自動変速機の各部に供給する作動油の油圧を所定のライン圧に調圧する自動変速機の油圧制御装置において、レギュレータバルブ(20)は、付勢手段(27,29)で付勢されたスプール(23)と、該スプール(23)の周囲に配置した油圧ポート(35,36)とを備え、油圧ポート(35,36)に供給する油圧の切り換えでスプール(23)を作動するスプールバルブであって、駆動源(E)と変速機構(M)との間の動力伝達経路に設置したトルク伝達機構(T)のトルク反力の増大に応じてスプール(23)を閉側に移動させることで、ライン圧が増大するように調整するライン圧調整手段(15)と、レギュレータバルブ(20)に補助油圧を供給する補助油圧供給バルブ(50)を有し、該補助油圧供給バルブ(50)による補助油圧の供給の切換で、ライン圧を低ライン圧と高ライン圧とに切り換えるライン圧切換手段(55)と、を備えると共に、レギュレータバルブ(20)は、補助油圧を入力するための補助油圧入力ポート(36)と、補助油圧を解放するための補助油圧解放ポート(37)とを備え、補助油圧供給バルブ(50)からレギュレータバルブ(20)に供給される補助油圧が正常値の範囲外に上昇した場合に、スプール(23)が規定範囲を超えて移動することで、補助油圧入力ポート(36)と補助油圧解放ポート(37)とが連通することを特徴とする。
本発明にかかる上記の自動変速機の油圧制御装置によれば、補助油圧入力ポートに入力する補助油圧が異常上昇したとき、スプールが許容範囲を越えるオーバーストローク状態となる前に、補助油圧解放ポートによって補助油圧入力ポートの補助油圧を解放することができる。したがって、スプールのオーバーストロークを効果的に防止できる。これにより、従来のように、レギュレータバルブの付勢手段の付勢力を大きくする対策や、スプールが早い段階で接地するようなレイアウトを採用する対策などを施す必要がない。したがって、レギュレータバルブの設定値やトルク反力伝達構造のレイアウトなどの自由度を確保できる。また、本発明によれば、レギュレータバルブのスプールのオーバーストロークを効果的に防止できるので、従来構造と比較して、補助油圧の異常上昇に対する耐性を向上させることができる。
また、本発明は、他の態様として、油圧源(P)に繋がる油圧回路(1)に設置したレギュレータバルブ(20)によって、自動変速機の各部に供給する作動油の油圧を所定のライン圧に調圧する自動変速機の油圧制御装置において、レギュレータバルブ(20)は、付勢手段(27,29)で付勢されたスプール(23)と、該スプール(23)の周囲に配置した油圧ポート(35,36)とを備え、油圧ポート(35,36)に供給する油圧の切り換えでスプール(23)を作動するスプールバルブであって、駆動源(E)と変速機構(M)との間の動力伝達経路に設置したトルク伝達機構(T)のトルク反力の増大に応じてスプール(23)を閉側に移動させることで、ライン圧が増大するように調整するライン圧調整手段(15)と、レギュレータバルブ(20)に補助油圧を供給する補助油圧供給バルブ(50)を有し、該補助油圧供給バルブ(50)による補助油圧の供給の切換で、ライン圧を低ライン圧と高ライン圧とに切り換えるライン圧切換手段(55)と、を備えると共に、補助油圧供給バルブ(50)の元圧として、レギュレータバルブ(20)による調圧後の油圧が出力される出力ポート(35)からの排出圧を供給するように構成し、補助油圧供給バルブ(50)からレギュレータバルブ(20)に供給される補助油圧が正常値の範囲外に上昇した場合に、スプール(23)が規定範囲を超えて移動することで、出力ポート(35)に油圧を供給している入力ポート(31)が閉鎖又は狭小して、レギュレータバルブ(20)に供給される補助油圧が減圧されるように構成したことを特徴とする。
本発明にかかる上記の自動変速機の油圧制御装置によれば、レギュレータバルブの補助油圧入力ポートに入力する補助油圧が異常上昇したとき、スプールが許容範囲を越えるオーバーストローク状態となる前に、補助油圧供給バルブの元圧が排出される出力ポートに油圧を供給している入力ポートが閉鎖又は狭小することで、補助油圧入力ポートの補助油圧を減圧することができる。したがって、スプールの許容範囲を超えるオーバーストロークを効果的に防止できる。これにより、従来のように、レギュレータバルブの付勢手段の付勢力を大きくする対策や、スプールが早い段階で接地するようなレイアウトを採用する対策などを施す必要がない。したがって、レギュレータバルブの設定値やトルク反力伝達構造のレイアウトなどの自由度を確保できる。また、本発明によれば、レギュレータバルブのスプールのオーバーストロークを効果的に防止できるので、従来構造と比較して、補助油圧の異常上昇に対する耐性を向上させることができる。
また、本発明は、さらに他の態様として、油圧源(P)に繋がる油圧回路(1)に設置したレギュレータバルブ(20)によって、自動変速機の各部に供給する作動油の油圧を所定のライン圧に調圧する自動変速機の油圧制御装置において、レギュレータバルブ(20)は、付勢手段(27,29)で付勢されたスプール(23)と、該スプール(23)の周囲に配置した油圧ポート(35,36)とを備え、油圧ポート(35,36)に供給する油圧の切り換えでスプール(23)を作動するスプールバルブであって、駆動源(E)と変速機構(M)との間の動力伝達経路に設置したトルク伝達機構(T)のトルク反力の増大に応じてスプール(23)を閉側に移動させることで、ライン圧が増大するように調整するライン圧調整手段(15)と、レギュレータバルブ(20)に補助油圧を供給する補助油圧供給バルブ(50)を有し、該補助油圧供給バルブ(50)による補助油圧の供給の切換で、ライン圧を低ライン圧と高ライン圧とに切り換えるライン圧切換手段(55)と、を備えると共に、レギュレータバルブ(20)は、油圧源(P)からの調圧前の元圧が供給される入力ポート(31)と、入力ポート(31)の元圧を解放するための元圧解放ポート(38)とを備え、補助油圧供給バルブ(50)の元圧として、油圧源(P)からの調圧前の油圧を供給するように構成し、補助油圧供給バルブ(50)からレギュレータバルブ(20)に供給される補助油圧が正常値の範囲外に上昇した場合に、スプール(23)が規定範囲を超えて移動することで、入力ポート(31)と元圧解放ポート(38)とが連通するように構成したことを特徴とする。
上記の自動変速機の油圧制御装置によれば、補助油圧入力ポートに入力する補助油圧が異常上昇したとき、スプールが許容範囲を越えるオーバーストローク状態となる前に、元圧解放ポートによって入力ポートの元圧を解放することができる。これにより、同じ油圧源からの油圧が供給されている補助油圧供給バルブの元圧が減圧されるので、補助油圧入力ポートに供給される補助油圧を減圧することができる。したがって、スプールの許容範囲を超えるオーバーストロークを効果的に防止できる。これにより、従来のように、レギュレータバルブの付勢手段の付勢力を大きくする対策や、スプールが早い段階で接地するようなレイアウトを採用する対策などを施す必要がない。したがって、レギュレータバルブの設定値やトルク反力伝達構造のレイアウトなどの自由度を確保できる。また、本発明によれば、レギュレータバルブのスプールのオーバーストロークを効果的に防止できるので、従来構造と比較して、補助油圧の異常上昇に対する耐性を向上させることができる。
また、上記の自動変速機の油圧制御装置では、トルク伝達機構は、流体式のトルクコンバータ(T)であり、ライン圧調整手段(15)は、トルクコンバータ(T)のステータ反力の増大に応じて、レギュレータバルブ(20)を閉側に制御するものであってよい。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる自動変速機の油圧制御装置によれば、ライン圧の異常上昇に伴うスプールのオーバーストロークを効果的に防止できるようにしながらも、レギュレータバルブの設定値や構造のレイアウトに及ぼす影響を最小限に抑えることができる。
本発明にかかる自動変速機の油圧制御装置が適用される車両の概略図である。 本発明の第1実施形態にかかる自動変速機の油圧制御装置における油圧回路の構成例を示す図である。 第1実施形態の油圧回路における作動油の流れを説明するための図で、(a)は、ソレノイドバルブによるフィードバック圧が正常値の状態、(b)は、当該フィードバック圧が異常上昇した状態を示す図である。 第1実施形態にかかる油圧回路の他の構成例を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる自動変速機の油圧制御装置における油圧回路を示す図である。 第2実施形態の油圧回路における作動油の流れを説明するための図で、(a)は、ソレノイドバルブによるフィードバック圧が正常値の状態、(b)は、当該フィードバック圧が異常上昇した状態を示す図である。 第2実施形態にかかる油圧回路の他の構成例を示す図である。 本発明の第3実施形態にかかる自動変速機の油圧制御装置における油圧回路を示す図である。 第3実施形態の油圧回路における作動油の流れを説明するための図で、(a)は、ソレノイドバルブによるフィードバック圧が正常値の状態、(b)は、当該フィードバック圧が異常上昇した状態を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明にかかる自動変速機の油圧制御装置が適用される車両の概略図である。同図に示す車両は、エンジンE、エンジンEに接続される流体式のトルクコンバータ(トルク伝達機構)T、トルクコンバータTに接続される変速機構M、差動装置Df等を備えている。なお、本発明の自動変速機の油圧制御装置は変速機構M内に設けられている。エンジンEの出力は、クランク軸101を介して、トルクコンバータT、変速機構M、差動装置Dfを順次経て駆動車輪W、W'に伝達される。
トルクコンバータTは、エンジンEのクランク軸101に連結されたポンプ翼車102と、変速機構Mの入力軸105に連結されたタービン翼車103と、入力軸105上に相対回転自在に支承されたステータ軸104aに一方向クラッチ107を介して連結されたステータ翼車104とから構成される。クランク軸101からポンプ翼車102に伝達されるトルクは、流体力学的にタービン翼車103に伝達され、この間にトルクの増幅作用が行われる。このとき、ステータ翼車104はそのトルクの反力(以下、「ステータ反力」という)を負担する。
ポンプ翼車102の右端には、後述するオイルポンプP(図2参照)を駆動するポンプ駆動歯車108が設けられる。ステータ軸104aの右端には、高ライン圧時に後述するレギュレータバルブ20を制御するための作動アーム(ステータアーム)24が設けられている。
変速機構Mは、複数の変速段を設定可能な車両用の自動変速機構である。この変速機構Mには、例えば、各変速段に対応する複数の歯車列と、複数のクラッチやブレーキ(摩擦係合要素)とを有する変速機構や、一対のプーリの間に無端状のベルトが掛け渡されたベルト式無段変速機構などが用いられる。なお、変速機構Mの構成は、本発明の特徴部分ではないため、その詳細な図示及び説明を省略する。
図2は、本発明の第1実施形態にかかる自動変速機の油圧制御装置が備える油圧回路の構成例を示す図である。同図に示す油圧回路1は、油圧源となるオイルポンプPと、オイルポンプPから供給される基礎油圧を調圧して、変速機構Mが備えるクラッチなど摩擦係合要素の係合作動油圧の元圧となるライン圧を生成するレギュレータバルブ20とを備えている。また、レギュレータバルブ20の下流側に配置した油路(潤滑油路)14には、該油路14内の油圧(潤滑圧)が所定の圧力になると開放して潤滑油量を低減するリリーフ弁70が設置されている。レギュレータバルブ20から吐出された作動油が流通する下流側の油路5は、トルクコンバータTに接続されており、油路6は、シャフト、ギヤ、ベアリング、クラッチなど潤滑が必要な箇所(いずれも図示せず)に接続されている。
レギュレータバルブ20は、ハウジング21と、該ハウジング21に設けたシリンダボア22内に摺動自在に嵌合されたスプール23と、トルクコンバータTのステータ反力の増大に伴って回動する作動アーム24と、該作動アーム24に当接しているばね受筒26と、ばね受筒26とハウジング21と間に設けたステータばね25と、スプール23とばね受筒26との間に遊びなく設けた第1調圧ばね(付勢手段)27と、スプール23とばね受筒26との間に遊びを有して設けた第2調圧ばね(付勢手段)29とを備えている。スプール23の軸方向の後端には、小径の軸部23aが同軸に形成されており、調圧ばね27,29は、該軸部23aを二重に包囲するように配置されている。また、ハウジング21には、前端を閉じた小径のシリンダボア22と、該シリンダボア22の後端に同軸に繋がる大径の摺動ボア28とが形成されている。
ばね受筒26は、一端に閉塞端を有する有底円筒状に形成されており、閉塞端には、径方向の外側に張り出す鍔部26aが形成されている。そして、閉塞端を後方位置として摺動ボア28に摺動可能に嵌合されている。作動アーム24は、ばね受筒26の閉塞端の外面に当接しており、ステータばね25は、鍔部26aとハウジング21との間に設けられている。
作動アーム24は、トルクコンバータTのステータ反力が作用していない状態では、図2に示す初期位置にあり、ステータ反力の増大に伴って、ステータばね25を圧縮してばね受筒26を前進させるようになっている。すなわち、レギュレータバルブ20は、トルクコンバータTのステータ反力に応じてライン圧を制御するように構成されている。
また、レギュレータバルブ20は、スプール23の周囲に配置したスプール23を作動するための油圧ポート35,36を備え、油圧ポート35,36に供給する油圧の切り換えでスプール23を作動する構成のスプールバルブである。スプール23を作動するための油圧ポート35,36として、シリンダボア22の閉塞端とスプール23の先端23bとの隙間に配置した補助油圧入力ポートであるソレノイド出力圧ポート(低ライン圧用フィードバックポート)36と、ソレノイド出力圧ポート36の隣に配置したフィードバックポート(高ライン圧用フィードバックポート)35とが設けられている。なお、以下の説明では、スプール23がシリンダボア22内の左端側に位置する状態を前進位置といい、スプール23が当該前進位置から調圧ばね27,29の付勢力に抗してシリンダボア22内の右側に移動した状態を後退位置という。
シリンダボア22の内側面には、オイルポンプPからの油路3,4それぞれに連通する第1入口ポート(元圧入力ポート)31と第2入口ポート32が設けられている。また、油路5を介してトルクコンバータTCに連する第1出口ポート33と、油路6を介してシャフト、ギヤ、ベアリング、クラッチなど潤滑が必要な箇所に連通する第2出口ポート34とが設けられている。また、シリンダボア22の内側面における第1入口ポート31に隣接する位置には、段差が設けられており、当該段差の箇所には、フィードバックポート35が設けられている。一方、スプール23の外周面には、スプール23の軸方向の位置に応じて第1入口ポート31又は第1出口ポート33に連通する第1環状溝41と、第2入口ポート32又は第2出口ポート34に連通する第2環状溝42とが設けられている。また、スプール23の外周面におけるフィードバックポート35に対向する位置には、段差43が形成されている。そして、スプール23の内部には、第1環状溝41と段差43の部分とを連通する連通路44が設けられている。連通路44によって、第1環状溝41に対向する第1入口ポート31と段差43に対向するフィードバックポート35とが連通している。
第1環状溝41は、スプール23が後退位置にある状態では、第1入口ポート31と第1出口ポート33を連通するが、スプール23が前進位置にある状態では、第1入口ポート31と第1出口ポート33の間を遮断するように形成されている。また、第2環状溝42は、スプール23が後退位置にある状態では、第2入口ポート32と第2出口ポート34を連通するが、スプール23が前進位置にある状態では、第2入口ポート32と第2出口ポート34の間を遮断するように形成されている。
ソレノイドバルブ50は、その上流側がオイルポンプPからの油路2に繋がる油路7に連通しており、その下流側が油路8を経由してレギュレータバルブ20のソレノイド出力圧ポート36に連通している。したがって、ソレノイドバルブ50のオン/オフ切換によって、油路7から供給されるオイルポンプの吐出圧を元圧として、レギュレータバルブ20のソレノイド出力圧ポート36にレギュレータバルブ20によるライン圧の高/低を切り換えるための信号圧(フィードバック圧)を供給するようになっている。
このように、本実施形態の油圧制御装置は、エンジン(駆動源)Eと自動変速機(変速機構)Mとの間の動力伝達経路に設置したトルクコンバータ(トルク伝達機構)Tのステータ反力(トルク反力)の増大に応じてレギュレータバルブ20のスプール23を閉側に移動させることで、ライン圧が増大するように調整するライン圧調整手段15と、レギュレータバルブ20にフィードバック圧(補助油圧)を供給するソレノイドバルブ(補助油圧供給バルブ)50を有し、該ソレノイドバルブ50によるフィードバック圧の供給の切換で、レギュレータバルブ20のライン圧を低ライン圧と高ライン圧とに切り換えるライン圧切換手段55とを備えている。
そして、本実施形態のレギュレータバルブ20は、ソレノイド出力圧ポート36に隣接する位置に、ソレノイドバルブ50によるフィードバック圧を解放するための解放ポート(補助油圧解放ポート)37を設けている。詳細な図示は省略するが、解放ポート37は、その下流側が油路9を経由してオイルタンクUなどの油圧解放部に通じている。解放ポート37は、スプール23が前進位置にあるときは、スプール23で閉塞されており、スプール23がソレノイド出力圧ポート36及びフィードバックポート35の圧力で調圧ばね27,29の付勢力に抗して後退位置よりもさらに後方へ移動すると、シリンダボア22内でソレノイド出力圧ポート36と連通するようになっている。
上記構成のレギュレータバルブ20の基本的な動作について説明する。オイルポンプPは、オイルタンクUから作動油を吸い上げて油路2に圧送する。この油圧(元圧)は、油路3,4を介してレギュレータバルブ20に供給され、該レギュレータバルブ20で所定のライン圧に調圧された後、油路5,6を介してトルクコンバータTCや、シャフト、ギヤ、ベアリング、クラッチなどの潤滑が必要な箇所に送られる。ここで、高い係合作動油圧が必要でない領域になると、オイルポンプPから供給される作動油圧を油路7で受け、図示しない車両の自動制御ユニット(ECU)の制御により、ソレノイドバルブ50が開放(ON)する。ソレノイドバルブ50の開放により、油路7,8を経てソレノイド出力圧ポート36に供給された油圧(低ライン圧用のフィードバック圧)と、油路3と第1入口ポート31及び連通路44を経てフィードバックポート35に供給された油圧(低ライン圧用のフィードバック圧)との両方でレギュレータバルブ20を制御し、スプール23の受圧面積を大きくすることにより、レギュレータバルブ20にて調圧されるライン圧を低ライン圧に切り換える。
一方、高い係合作動油圧が必要な領域になると、ライン圧を低圧から高圧に切り換える動作を行う。この場合、図示しない自動制御ユニットの制御によりソレノイドバルブ50を閉止(OFF)することにより、油路8には作動油(低ライン圧用のフィードバック圧)が供給されず、油路3と第1入口ポート31及び連通路44を経てフィードバックポート35に供給された油圧のみでレギュレータバルブ20を制御し、レギュレータバルブ20の受圧面積を小さくすることにより、ライン圧を低ライン圧から高ライン圧に切り換える。
また、レギュレータバルブ20は、ライン圧が高圧であるとき、作動アーム24を介して、トルクコンバータTのステータ反力をレギュレータバルブ20のばね受筒26に直接的に加える。ステータ反力が増大すれば、ばね受筒26に接続されるステータばね25が圧縮される。これにより、レギュレータバルブ20の調圧ばね27,29のセット荷重が増大し、作動油路のライン圧が増大する。
ここで、上記構成のレギュレータバルブ20に設けた解放ポート37の作用について説明する。図3は、油圧回路1における作動油の流れを説明するための図で、(a)は、ソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧(低ライン圧用フィードバック圧)が正常値の範囲内の状態を示す図であり、(b)は、当該フィードバック圧が異常上昇した状態を示す図である。
ソレノイドバルブ50が開放している状態で、ソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が正常値の範囲内にあるときは、スプール23にかかるソレノイド出力圧ポート36及びフィードバックポート35の圧力による荷重と、調圧ばね27,29の付勢力との均衡が保たれており、図3(a)に示すように、スプール23のストローク量が規定範囲内にある。このとき、解放ポート37はスプール23によって閉塞されている。この状態で、万一、レギュレータバルブ20の下流側の油路5,6に開放不良などの不具合が発生し、ライン圧が正常値の範囲を越えて異常上昇すると、ソレノイドバルブ50によってソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が異常上昇する。そうすると、スプール23にかかるソレノイド出力圧ポート36の圧力による荷重が過大になることで、スプール23が規定範囲を超えてストロークする。このとき、図3(b)に示すように、スプール23の先端23bが解放ポート37の位置を越えて右側に移動することで、それまでスプール23で塞がれていた解放ポート37がソレノイド出力圧ポート36と連通する。これにより、ソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が解放ポート37から逃がされて減圧されるので、スプール23のストロークが停止する。またこのとき、第1入口ポート31がスプール23で閉鎖されることで、それまで第1入口ポート31からフィードバックポート35に供給されていたフィードバック圧も制限される。これらによって、スプール23の許容範囲を超えるオーバーストロークを効果的に規制できる。
このように、本実施形態のレギュレータバルブ20では、ソレノイド出力圧ポート36に隣接する位置に、ソレノイド出力圧ポート36の油圧を解放するための解放ポート37を設けている。これにより、ソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が異常上昇したとき、スプール23が許容範囲を越えるオーバーストローク状態となる前に、ソレノイド出力圧ポート36と解放ポート37が連通することで、当該フィードバック圧が減圧される。したがって、スプール23のオーバーストロークを防止できる。これにより、レギュレータバルブ20に設けた調圧ばね27,29やステータ反力の伝達構造に、スプール23のオーバーストロークを防止するための対策を施す必要がないので、調圧ばね27,29の設定値やステータ反力伝達構造のレイアウトの自由度を高めることができる。また、このレギュレータバルブ20によれば、解放ポート37の作用でスプール23のオーバーストロークを効果的に防止できるので、従来構造と比較して、ソレノイドバルブ50によるフィードバック圧の異常上昇に対する耐性を向上させることができる。
図4は、第1実施形態にかかる油圧回路1の他の構成例を示す図である。同図に示す油圧回路1´は、図1に示す油圧回路1に対して、ソレノイドバルブ50の上流側の油路7に設置したモジュレータバルブ80をさらに備えている。モジュレータバルブ80は、ソレノイドバルブ50に対する入力圧の上限値を規定するための減圧弁である。したがって、図4に示す構成例では、ソレノイドバルブ50によるフィードバック圧の元圧として、モジュレータバルブ80で制御された油圧が供給されるようになっている。それ以外の構成及び動作は、図1に示す構成例と同じである。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態の説明及び対応する図面においては、第1実施形態と同一又は相当する構成部分には同一の符号を付し、以下ではその部分の詳細な説明は省略する。また、以下で説明する事項以外の事項については、第1実施形態と同じである。この点は、他の実施形態においても同様である。
図5は、本発明の第2実施形態にかかる自動変速機の油圧制御装置における油圧回路1−2を示す図である。本実施形態の油圧回路1−2は、ライン圧の高/低を切り換えるソレノイドバルブ50の元圧をレギュレータバルブ20のフィードバックポート(出力ポート)35から供給するように構成している。すなわち、第1実施形態の油圧回路1では、ソレノイドバルブ50の上流側の油路7は、オイルポンプPからの油路2に直接的に繋がっていたのに対して、本実施形態の油圧回路1−2では、ソレノイドバルブ50の上流側の油路7は、レギュレータバルブ20のフィードバックポート35に繋がっている。
上記構成の油圧回路1−2の作用について説明する。図6は、油圧回路1−2における作動油の流れを説明するための図で、(a)は、ソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が正常値の範囲内の状態を示す図であり、(b)は、当該フィードバック圧が異常上昇した状態を示す図である。
ソレノイドバルブ50が開放している状態で、ソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が正常値の範囲内にあるときは、図6(a)に示すように、スプール23にかかるソレノイド出力圧ポート36及びフィードバックポート35の圧力による荷重と、調圧ばね27,29の付勢力との均衡が保たれており、スプール23のストローク量が規定範囲内にある。このとき、スプール23の第1環状溝41が第1入口ポート31に対向していることで、連通路44を介して第1入口ポート31とフィードバックポート35とが連通している。したがって、フィードバックポート35にフィードバック圧が供給されており、さらに、フィードバックポート35を介してソレノイドバルブ50に元圧が供給されている。
この状態で、レギュレータバルブ20の下流側の油路5,6に開放不良などの不具合が発生し、ライン圧が異常上昇すると、ソレノイドバルブ50によってソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が異常上昇する。そうすると、スプール23にかかるソレノイド出力圧ポート36の圧力による荷重が過大になることで、スプール23が規定範囲を超えてストロークする。このとき、図6(b)に示すように、スプール23の第1環状溝41が第1入口ポート31より右側の位置へ移動することで、それまで第1環状溝41及び連通路44によって連通していた第1入口ポート31とフィードバックポート35との連通が遮断される。これにより、フィードバックポート35への油圧供給が停止する。そうすると、フィードバックポート35からソレノイドバルブ50に供給されていた元圧も停止するので、ソレノイド出力圧ポート36へのフィードバック圧の供給が停止する。したがって、スプール23のそれ以上のストロークが停止する。これらによって、スプール23の許容範囲を超えるオーバーストロークを効果的に規制できる。
このように、本実施形態の油圧回路1−2では、ライン圧の高/低を切り換えるソレノイドバルブ50の元圧をレギュレータバルブ20のフィードバックポート35から供給するように構成している。これにより、ソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が異常上昇したとき、レギュレータバルブ20のスプール23が許容範囲を越えるオーバーストローク状態となる前に、フィードバックポート35への作動油の供給が遮断されることで、ソレノイド出力圧ポート36へのフィードバック圧の供給が停止するので、スプール23のオーバーストロークを防止できる。これにより、第1実施形態と同様、レギュレータバルブ20に設けた調圧ばね27,29やステータ反力の伝達構造にスプール23のオーバーストロークを防止するための対策を施す必要が無くなるので、調圧ばね27,29やステータ反力伝達構造のレイアウトの自由度を高めることができる。また、本実施形態のレギュレータバルブ20によれば、スプール23のオーバーストロークを効果的に防止できるので、従来構造と比較して、ソレノイドバルブ50によるフィードバック圧の異常上昇に対する耐性を向上させることができる。
図7は、第2実施形態にかかる油圧回路1−2の他の構成例を示す図である。同図に示す油圧回路1−2´は、図5に示す油圧回路1−2に対して、ソレノイドバルブ50の上流側の油路7に設置したモジュレータバルブ80をさらに備えている。したがって、図7に示す構成例では、ソレノイドバルブ50によるフィードバック圧の元圧として、モジュレータバルブ80で制御された油圧が供給されるようになっている。それ以外の構成及び動作は、図5に示す構成例と同じである。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図8は、本発明の第3実施形態にかかる自動変速機の油圧制御装置における油圧回路を示す図である。本実施形態の油圧回路1−3は、レギュレータバルブ20の第1入口ポート31に隣接する位置に、当該第1入口ポート31に供給される元圧(ライン圧)を解放するための解放ポート(元圧解放ポート)38を設けている。すなわち、第1実施形態の油圧回路1では、ソレノイドバルブ50からのフィードバック圧が供給されるソレノイド出力圧ポート36を解放するための解放ポート37を設けていたのに対して、本実施形態の油圧回路1−3では、第1入口ポート31を解放するための解放ポート38を設けている。解放ポート38は、詳細な図示は省略するが、油路12を経由してオイル溜まりUなどの油圧解放部に通じている。また、スプール23における解放ポート38に対向する位置には、第3環状溝45が形成されている。
スプール23が前進位置にあるときは、スプール23の第3環状溝45が解放ポート38のみに対向した位置にあり、解放ポート38が塞がれた状態になっている。一方、スプール23がソレノイド出力圧ポート36及びフィードバックポート35の圧力で調圧ばね27,29の付勢力に抗して後退位置よりもさらに後方へ移動することにより、第3環状溝45が解放ポート38と第1入口ポート31の両方に跨る位置に配置される。これにより、第3環状溝45を介して解放ポート38と第1入口ポート31が連通するようになっている。
上記構成の油圧回路1−3の作用について説明する。図9は、油圧回路1−3における作動油の流れを説明するための図で、(a)は、ソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が正常値の範囲内の状態を示す図であり、(b)は、当該フィードバック圧が異常上昇した状態を示す図である。
ソレノイドバルブ50が開放している状態で、ソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が正常値の範囲内にあるときは、図9(a)に示すように、スプール23にかかるソレノイド出力圧ポート36及びフィードバックポート35の圧力による荷重と、調圧ばね27,29の付勢力との均衡が保たれており、スプール23のストローク量が規定範囲内にある。このとき、スプール23の第3環状溝45が解放ポート38のみに対向していることで、解放ポート38と第1入口ポート31の間が遮断されている。またこのとき、第1環状溝41が第1入口ポート31に対向していることで、連通路44を介して第1入口ポート31とフィードバックポート35が連通している。したがって、フィードバックポート35に油圧が供給されている。
この状態で、レギュレータバルブ20の下流側の油路5,6に開放不良などの不具合が発生し、ライン圧が正常値の範囲を越えて異常上昇すると、ソレノイドバルブ50によってソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が異常上昇する。そうすると、スプール23にかかるソレノイド出力圧ポート36の圧力による荷重が過大になることで、スプール23が規定範囲を超えてストロークする。このとき、図9(b)に示すように、スプール23の第3環状溝45が解放ポート38と第1入口ポート31の両方に跨る位置へ移動することで、それまで閉鎖されていた解放ポート38と第1入口ポート31との間が連通する。これにより、第1入口ポート31に供給されていた元圧が解放されるので、オイルポンプPからの油圧が供給されているソレノイドバルブ50の元圧が減圧する。したがって、ソレノイドバルブ50を介してソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧も減圧する。またこのとき、スプール23の第1環状溝41が第1入口ポート31より右側の位置へ移動することで、それまで第1環状溝41及び連通路44によって連通していた第1入口ポート31とフィードバックポート35との間が閉鎖される。これにより、フィードバックポート35への油圧供給が停止する。これらによって、スプール23のそれ以上のストロークが停止する。したがって、スプール23のオーバーストロークを効果的に規制できる。
このように、本実施形態の油圧回路1−3では、レギュレータバルブ20の第1入口ポート31に供給される元圧を解放するための解放ポート38を設けている。これにより、ソレノイド出力圧ポート36に供給されるフィードバック圧が異常上昇したとき、スプール23が規定範囲を越えてオーバーストローク状態となる前に、ソレノイドバルブ50の元圧を減圧できる。これにより、ソレノイドバルブ50によるフィードバック圧を減圧できるので、スプール23のオーバーストロークを防止できる。したがって、第1、第2実施形態と同様、レギュレータバルブ20に設けた調圧ばね27,29やステータ反力の伝達構造にスプール23のオーバーストロークを防止するための対策を施す必要がなくなるので、調圧ばね27,29やステータ反力伝達構造のレイアウトの自由度を高めることができる。また、このレギュレータバルブ20によれば、解放ポート38の作用でスプール23のオーバーストロークを効果的に防止できるので、従来構造と比較して、ソレノイドバルブ50によるフィードバック圧の異常上昇に対する耐性を向上させることができる。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、本発明にかかるトルク伝達機構は、流体式のトルクコンバータであり、ライン圧調整手段は、トルクコンバータのステータ反力の増大に応じてレギュレータバルブを閉側に制御するように構成した場合を説明したが、本発明のトルク伝達機構は、駆動源と変速機構との間の動力伝達経路に設置したトルク伝達機構であれば、その具体的な機構は、上記実施形態に示す以外の機構であってもよい。したがって、例えば、本発明のトルク伝達機構として、エンジンと変速機構との間に設置した遊星歯車機構からなる減速機構を採用することもできる。その場合は、遊星歯車機構のサンギヤに固定したサンギヤ軸にレギュレータバルブを作動するための作動アームを設け、サンギヤのトルク反力でレギュレータバルブを制御するように構成してよい。

Claims (5)

  1. 油圧源に繋がる油圧回路に設置したレギュレータバルブによって、自動変速機の各部に供給する作動油の油圧を所定のライン圧に調圧する自動変速機の油圧制御装置において、
    前記レギュレータバルブは、付勢手段で付勢されたスプールと、該スプールの周囲に配置した複数の油圧ポートとを備え、前記油圧ポートに供給する油圧の切り換えで前記スプールを作動するスプールバルブであって、
    駆動源と変速機構との間の動力伝達経路に設置したトルク伝達機構のトルク反力の増大に応じて前記スプールを閉側に移動させることで、前記ライン圧が増大するように調整するライン圧調整手段と、
    前記レギュレータバルブに補助油圧を供給する補助油圧供給バルブを有し、該補助油圧供給バルブによる補助油圧の供給の切換で、前記ライン圧を低ライン圧と高ライン圧とに切り換えるライン圧切換手段と、を備えると共に、
    前記レギュレータバルブは、前記複数の油圧ポートとして、前記補助油圧を入力するための補助油圧入力ポートと、該補助油圧入力ポートに隣接して配置された前記補助油圧を解放するための補助油圧解放ポートとを備え、
    前記補助油圧供給バルブから前記レギュレータバルブに供給される補助油圧が正常値の範囲内にあるときは、前記スプールのストローク量が規定範囲内にある一方、
    前記補助油圧供給バルブから前記レギュレータバルブに供給される補助油圧が正常値の範囲外に上昇した場合に、前記スプールが前記規定範囲を超えて移動して、前記補助油圧入力ポートと前記補助油圧解放ポートとが連通することで前記スプールのストロークが停止するように構成した
    ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 油圧源に繋がる油圧回路に設置したレギュレータバルブによって、自動変速機の各部に供給する作動油の油圧を所定のライン圧に調圧する自動変速機の油圧制御装置において、
    前記レギュレータバルブは、付勢手段で付勢されたスプールと、該スプールの周囲に配置した複数の油圧ポートとを備え、前記油圧ポートに供給する油圧の切り換えで前記スプールを作動するスプールバルブであって、
    駆動源と変速機構との間の動力伝達経路に設置したトルク伝達機構のトルク反力の増大に応じて前記スプールを閉側に移動させることで、前記ライン圧が増大するように調整するライン圧調整手段と、
    前記レギュレータバルブに補助油圧を供給する補助油圧供給バルブを有し、該補助油圧供給バルブによる補助油圧の供給の切換で、前記ライン圧を低ライン圧と高ライン圧とに切り換えるライン圧切換手段と、を備えると共に、
    前記レギュレータバルブは、前記複数の油圧ポートとして、前記補助油圧を入力するための補助油圧入力ポートと、前記レギュレータバルブによる調圧後の油圧が出力される出力ポートと、前記出力ポートに隣接して配置されて該出力ポートに油圧を供給している入力ポートとを備え、
    前記補助油圧供給バルブの元圧として、前記出力ポートからの排出圧を供給するように構成し、
    前記補助油圧供給バルブから前記レギュレータバルブに供給される補助油圧が正常値の範囲内にあるときは、前記スプールのストローク量が規定範囲内にある一方、
    前記補助油圧供給バルブから前記レギュレータバルブに供給される補助油圧が正常値の範囲外に上昇した場合に、前記スプールが前記規定範囲を超えて移動することで、前記入力ポートが閉鎖又は狭小して前記出力ポートから前記補助油圧供給バルブに供給される元圧及び前記補助油圧供給バルブから前記レギュレータバルブに供給される補助油圧が減圧されることで前記スプールのストロークが停止するように構成した
    ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  3. 油圧源に繋がる油圧回路に設置したレギュレータバルブによって、自動変速機の各部に供給する作動油の油圧を所定のライン圧に調圧する自動変速機の油圧制御装置において、
    前記レギュレータバルブは、付勢手段で付勢されたスプールと、該スプールの周囲に配置した複数の油圧ポートとを備え、前記油圧ポートに供給する油圧の切り換えで前記スプールを作動するスプールバルブであって、
    駆動源と変速機構との間の動力伝達経路に設置したトルク伝達機構のトルク反力の増大に応じて前記スプールを閉側に移動させることで、前記ライン圧が増大するように調整するライン圧調整手段と、
    前記レギュレータバルブに補助油圧を供給する補助油圧供給バルブを有し、該補助油圧供給バルブによる補助油圧の供給の切換で、前記ライン圧を低ライン圧と高ライン圧とに切り換えるライン圧切換手段と、を備えると共に、
    前記レギュレータバルブは、前記複数の油圧ポートとして、前記補助油圧を入力するための補助油圧入力ポートと、前記油圧源からの調圧用の元圧が供給される入力ポートと、前記入力ポートに隣接して配置されて前記入力ポートの元圧を解放するための元圧解放ポートとを備え、
    前記補助油圧供給バルブの元圧として、前記油圧源からの調圧前の油圧を供給するように構成し、
    前記補助油圧供給バルブから前記レギュレータバルブに供給される補助油圧が正常値の範囲内にあるときは、前記スプールのストローク量が規定範囲内にある一方、
    前記補助油圧供給バルブから前記レギュレータバルブに供給される補助油圧が前記正常値の範囲外に上昇した場合に、前記スプールが規定範囲を超えて移動して、前記入力ポートと前記元圧解放ポートとが連通することで前記スプールのストロークが停止するように構成した
    ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  4. 前記トルク伝達機構は、流体式のトルクコンバータであり、
    前記ライン圧調整手段は、前記トルクコンバータのステータ反力の増大に応じて、前記レギュレータバルブを閉側に制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動変速機の油圧制御装置。
  5. 前記ライン圧切換手段は、前記補助油圧供給バルブによる前記補助油圧入力ポートへの前記補助油圧の供給によって、前記スプールに前記付勢手段の付勢力に抗して前進位置から後退位置へ向かう荷重を付与することで、前記ライン圧を高ライン圧から低ライン圧に切り換えるものであり、
    前記補助油圧供給バルブから前記レギュレータバルブに供給される補助油圧が前記正常値の範囲外に上昇した場合には、前記スプールが前記後退位置よりもさらに後方へ移動するように構成した
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自動変速機の油圧制御装置。
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