JP5449593B1 - 車載電子制御装置及びその給電制御方法 - Google Patents

車載電子制御装置及びその給電制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電源スイッチ回路の逆接保護と天絡異常に対する誤動作を防止した給電制御回路による車載電子制御装置を提供する。
【解決手段】直流電源101から給電され、電源スイッチ102が閉路したとき電源起動信号DR0によって起動されて開閉指令発生ユニット120Aに給電開始し、開閉指令発生ユニットが発生する自己保持指令信号DR1によって持続給電を行う電源ユニット110Aと、電源スイッチ102と直列接続され、電源極性が正常であるときに内部寄生ダイオード149の通電方向に導通駆動される電界効果トランジスタである逆接保護素子140を備え、逆接保護素子140に接続された車載電気負荷103の正線が直流電源101の正極配線と混触する天絡異常が発生していても、逆接保護素子140を開路した状態で電源スイッチ102が開路されたことを判定して自己保持指令信号DR1を解除する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えばイグニッションスイッチである手動の電源スイッチが閉路したことによって動作を開始する車載電子制御装置、特には電源スイッチが車載電気負荷の一部に対する給電回路を構成している給電制御回路における給電制御方法の改良に関するものである。
直流電源から給電される電気負荷に対して逆接保護ダイオードを直列接続し、電源極性を誤って接続したときに負荷電流が流れないようにする手法は広く実用されており、逆接保護素子として電界効果形トランジスタを使用することによって、正常運転時における逆接保護素子による電圧降下及び温度上昇の抑制を図ることが広く行われている。
なお、ここでいう電界効果形トランジスタはPチャネル形又はNチャネル形のものを包含しており、いずれの場合であっても電源極性が正常であるときには、内部寄生ダイオードの通電方向と同じ方向に通電するように閉路駆動されるようになっている。
例えば、下記の特許文献1「電子機器の保護装置」の図1によれば、直流電源で作動する電子機器の保護装置1において、電源の逆接保護用にPチャネルFET3を設け、そのドレインを正極側の電源供給端子2に接続するとともに、そのソースを電子機器4の電源入力端子に接続し、PチャネルFET3のゲートを接地ラインに接続している。
電源の逆接続時においてPチャネルFET3をオフ状態とし、また、電子機器4の回路4aと電源との間でグランドを共通化することにより、電源を逆極性で接続した場合に回路を保護するとともに、ノイズに強い構成を実現するようになっている。
なお、保護装置1において、図示しない直流電源からの電源供給を受ける端子2、2′については、端子2が正極側の電源供給端子であり、端子2′がアース(あるいはグランド「GND」)端子である。例えば、車両用機器では、図示しないイグニッションスイッチの投入によりバッテリからの電圧が供給される。
また、下記の特許文献2「電源逆接続保護回路」の図4によれば、バッテリ3の電力で動作するECU45では、バッテリ3のプラス端子に接続される電源端子5と電源供給対象の制御回路13とを結ぶ電源配線15上に、Nチャネル型のFET21が、それの寄生ダイオードD1のアノードが電源端子5側となるように設けられ、更にFET21の下流側に、Nチャネル型のFET22が、それの寄生ダイオードD2のカソードがFET21側となるように設けられている。そして、バッテリ3の正常接続時にてイグニッションキースイッチ9がオンされると、FET21のドレイン側から動作電力が供給されるチャージポンプ回路43、47によりFET21、22がオンされ、制御回路13にバッテリ3の電力が供給される。また、バッテリ3の逆接続時にはFET21、22がオフして、寄生ダイオードD1により逆電流が阻止される。
なお、制御回路13は、FET22がオンしてバッテリ3からの電力を受けると、動作を開始し、制御回路13は動作を開始すると、駆動信号Sdを出力して、イグニッションキースイッチ9がオフされてもFET21、22がオンしたままになるようになっている。また、図示は省略されているが、制御回路13はイグニッションキースイッチ9のオン/オフ状態を検出するために信号入力端子11の電圧をモニタするようになっている。そして、制御回路13は、信号入力端子11の電圧に基づいてイグニッションキースイッチ9がオフされたことを検知し、更にその後、データ退避等の動作停止前処理が終了して、動作を停止しても良い条件が成立すると、上記駆動信号Sdの出力を停止するようになっている。
特開2003−37933号公報(図1、要約、段落0011) 特開2007−82374号公報(図4、要約、図1、段落0056、0057)
特許文献1によれば、逆接保護素子としてPチャネル電界効果トランジスタが使用されていて、電源が正常極性で接続されると、図示しないバッテリからイグニッションスイッチと寄生ダイオード3aとツェナーダイオード7、抵抗5を介して逆接保護素子3にゲート電圧が印加され、その結果逆接保護素子3のドレイン端子からソース端子に導通して寄生ダイオード3aをバイパスする給電経路を構成するようになっている。
逆接保護素子3である電界効果形トランジスタのドレイン/ソース端子間の内部抵抗は非常に小さいので、逆接保護素子3を直列接続したことに伴う電圧降下や逆接保護素子3の温度上昇も、一般のダイオードを使用した場合に比べて大幅に抑制することができる。一方、電源の接続極性を誤った場合には、逆接保護素子3であるPチャネル電界効果トランジスタにゲート電圧が印加されないので、逆接保護素子3は開路状態となって電源短絡を防止することができるようになっている。なお、図示しないイグニッションスイッチはその他の図示しない電気負荷にも給電するようになっているのが一般的である。
ここで、正常極性による運転中に逆接保護素子3の出力配線がバッテリ電源の正極配線と混触する天絡異常が発生した場合を想定すると、イグニッションスイッチが開路されても逆接保護素子3から給電されていた電気負荷へ直接給電されるとともに、天絡異常によるバッテリ電源(以下、天絡電源と称する)から逆接保護素子3を逆流して他の電気負荷への給電が持続するのを阻止できない重大問題がある。
また、逆接保護素子3から給電される電子機器4が図示しないイグニッションスイッチの開閉状態に応動して動作するものである場合には、イグニッションスイッチが開路されているにも関わらず天絡電源から電子機器4に持続給電されて運転停止することができなくなる問題点があった。
これらの問題点は逆接保護素子3を使用していない場合であっても同様であり、イグニッションスイッチの出力側で天絡異常が発生すると、イグニッションスイッチに代わる給電回路が構成されて、イグニッションスイッチは開路していない状態と等しくなる。
特許文献2によれば、逆接保護素子21として図1、図2ではPチャネル電界効果トランジスタが使用され、図3〜図6ではNチャネル電界効果トランジスタが使用されていて、逆接保護素子21にはイグニッションキースイッチ9の開閉状態に応動して開閉制御される電源開閉素子22が直列接続されている。
また、イグニッションキースイッチ9の開閉信号は制御回路13にも入力されていて、イグニッションキースイッチ9が一旦閉路すると電源開閉素子22が自己保持動作を行い、イグニッションキースイッチ9が開路すると所定の退避時間をおいて電源開閉素子22が開路するようになっている。
ここで、電源開閉素子22の出力側配線に天絡異常が発生すると、イグニッションキースイッチ9が開路しても制御回路13への給電は持続するが、制御回路13はイグニッションキースイッチ9が開路したことを検出して電源開閉素子22を開路して、他の電気負荷への逆流給電が発生するのを防止することができるようになっている。しかし、イグニッションキースイッチ9の代替として電源開閉素子22を追加する必要があって、寸法・価格において大型・高価な電子制御装置となる欠点がある。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の第一の目的は、電源スイッチと直列接続された逆接保護素子を備えた車載電子制御装置において、逆接保護素子の出力配線が電源線と混触する天絡異常が発生した場合であっても、電源スイッチの開路状態を検出し、給電制御動作を停止して直流電源の無為な放電を抑制し、車両放置状態におけるバッテリの過放電を抑制する車載電子制御装置を提供することである。
この発明の第二の目的は、電源スイッチと直列接続された逆接保護素子を備えた車載電子制御装置において、逆接保護素子の出力配線が電源線と混触する天絡異常が発生した場合にこれを検出記憶して、保守点検を容易化することができる車載電子制御装置の給電制御方法を提供することである。
この発明による車載電子制御装置は、直流電源から給電される車載電気負荷に対して直列接続された負荷開閉素子と、この負荷開閉素子に対して車両の運転状態に応じて開閉指令信号を供給する開閉指令発生ユニットと、手動の電源スイッチが閉路されたことに応動して、直流電源から給電されて所定の安定化電圧を生成して、開閉指令発生ユニットに給電する電源ユニットとを備え、電源スイッチは逆接保護素子を介して車載電気負荷に給電するように構成された車載電子制御装置であって、開閉指令発生ユニットは、一旦電源スイッチが閉路されて電源ユニットから給電されると、自己保持指令信号を発生して電源スイッチが開路されても電源ユニットによる給電動作が維持されるとともに、逆接保護素子は寄生ダイオードを包含した電界効果形トランジスタであり、逆接保護素子は直流電源が正しい極性で接続されているときに、寄生ダイオードの通電方向と同方向に閉路駆動するように、駆動トランジスタによってゲート電圧が印加されているとともに、直流電源の接続極性が誤っているとき、及び電源ユニットが給電停止しているときには逆接保護素子は導通しないように構成されている。
また、開閉指令発生ユニットには、電源スイッチの出力電圧である逆接保護素子の入力側電圧を監視して、逆接保護素子の入力側電圧が所定値未満であれば電源スイッチは開路されていると判定するための監視信号が入力されており、開閉指令発生ユニットは、入力側電圧が所定値以上の電圧であっても、逆接保護素子を開路した状態で入力側電圧を監視することによって、電源スイッチの開閉状態を確認し、電源スイッチの開路状態を検出したときには、所定の遅延時間をおいて自己保持指令信号を解除して、電源ユニットによる給電を停止し、電源ユニットによる給電が停止すると、駆動トランジスタは開路状態となり、逆接保護素子の出力配線と直流電源の正極配線間が混触する天絡異常が発生していても、逆接保護素子は開路状態となって、電源スイッチが開路している状態では電源ユニットは再起動されないようになっている。
この発明による車載電子制御装置の給電制御方法は、直流電源から給電される車載電気負荷に対して直列接続された負荷開閉素子と、この負荷開閉素子に対して車両の運転状態に応じて開閉指令信号を供給する開閉指令発生ユニットと、手動の電源スイッチが閉路されたことに応動して、直流電源から給電されて所定の安定化電圧を生成して、開閉指令発生ユニットに給電する電源ユニットとを備え、電源スイッチは逆接保護素子を介して車載電気負荷に給電するように構成された車載電子制御装置に対する給電制御方法であって、逆接保護素子は寄生ダイオードを包含した電界効果形トランジスタであり、逆接保護素子は直流電源が正しい極性で接続されているときに、寄生ダイオードの通電方向と同方向に閉路駆動するように、駆動トランジスタによってゲート電圧が印加されているとともに、直流電源の接続極性が誤っているとき、及び電源ユニットが給電停止しているときには逆接保護素子は導通しないように構成されている。
また、開閉指令発生ユニットは、RAMメモリと、不揮発プログラムメモリと、この不揮発プログラムメモリの一部領域であるか、又は分割接続された不揮発データメモリと、多チャンネルA/D変換器と協働するマイクロプロセッサを包含し、マイクロプロセッサは、一旦電源スイッチが閉路されて電源ユニットから給電されると、自己保持指令信号を発生して電源スイッチが開路されても電源ユニットによる給電動作を維持するとともに、電源スイッチが依然として閉路されているかどうかを定期的に監視し、少なくとも逆接保護素子を開路した状態で逆接保護素子の入力側電圧が発生していなければ電源スイッチは開路されていると判定して、所定の遅延待機期間をおいて自己保持指令信号を解除して電源ユニットの給電動作を停止し、遅延待機期間において、逆接保護素子の入力側電圧は発生していないのに出力側電圧が発生している場合は、逆接保護素子の出力配線と直流電源の正極配線間が混触する天絡異常が発生していると判定して、少なくとも異常発生履歴情報を不揮発データメモリに書込み保存するようになっている。
この発明による車載電子制御装置は、直流電源から電源スイッチを介して給電される電気負荷に対して直列接続された逆接保護素子を備え、逆接保護素子を開閉制御する開閉指令発生ユニットは、電源スイッチが一旦閉路されたことによって自己保持給電される電源ユニットから給電され、電源スイッチが開路されると所定の遅延時間をおいて給電停止するものであって、開閉指令発生ユニットは逆接保護素子の入力側電圧が発生していても、逆接保護素子を一旦遮断してみることによって電源スイッチの遮断が確認されると自己保持指令信号を解除するとともに、逆接保護素子を開路状態に維持するようになっている。
従って、逆接保護素子の出力配線が電源線と混触する天絡異常が発生した場合であっても、逆接保護素子の出力側から入力側への流入が阻止されて、電源スイッチの開路状態を検出し、給電制御動作を停止するとともに、電源スイッチを再閉路しないかぎり天絡側の電源によって再起動されないので、直流電源の無為な放電を抑制し、車両放置状態におけるバッテリの過放電を抑制することができる効果がある。
また、電源スイッチが他の併用制御機器へも給電するように構成されている場合には、天絡電源から併用制御機器への回込給電を防止することができ、逆接保護素子は直流電源の逆極性接続に対する電源短絡の発生を防止するとともに、天絡異常に対する回込給電を防止する複数機能を発揮する効果がある。
なお、逆接保護素子がゲート駆動用の昇圧回路を必要としないPチャネル形の電界効果形トランジスタである場合に、逆接保護素子の出力側で天絡異常が発生すると、逆接保護素子は内部寄生ダイオードの導通方向とは逆方向となる順方向に導通することになるので、電源スイッチの開路状態が検出できなくなる問題が発生するが、開閉指令発生ユニットは逆接保護素子に対する開路指令を発生することによってこの問題が解消されるようになっている。これは、逆接保護素子がゲート駆動用の昇圧回路を備えたNチャネル形の電界効果形トランジスタである場合でも同様である。
この発明による車載電子制御装置の給電制御方法は、直流電源から電源スイッチを介して給電される電気負荷に対して直列接続された逆接保護素子を備え、逆接保護素子を開閉制御する開閉指令発生ユニットは、電源スイッチが一旦閉路されたことによって自己保持給電される電源ユニットから給電され、電源スイッチが開路されると所定の遅延待機期間をおいて給電停止するものにおいて、逆接保護素子の入力側に電圧が発生していても、逆接保護素子を開路してみて電源スイッチの遮断が確認されると自己保持指令信号は解除するとともに、逆接保護素子を開路状態に維持するようになっており、逆接保護素子を開路して逆接保護素子の入力側電圧は発生していないのに出力側電圧が発生している場合は、天絡異常判定を行って異常履歴保存を行うようになっている。
従って、逆接保護素子の出力配線が電源線と混触する天絡異常が発生した場合であっても、逆接保護素子の出力側から入力側への流入が阻止されて、電源スイッチの開路状態を検出し、給電制御動作を停止するとともに、電源スイッチを再閉路しないかぎり天絡側の電源によって再起動されないので、直流電源の無為な放電を抑制し、車両放置状態における安全性を向上することができる効果がある。
また、電源スイッチが遮断されてから自己保持給電を停止するまでの短時間の遅延待機期間において検出された天絡異常発生情報は、自己保持給電を停止する前に不揮発データメモリに書込み保存されるので、保存データを読み出すことによって保守点検作業を的確に行うことができる効果がある。
この発明の実施形態1による車載電子制御装置の全体回路図である。 図1における全体回路図の動作説明用のフローチャートを示す図である。 この発明の実施形態2による車載電子制御装置の全体回路図である。 図3における全体回路図の動作説明用のフローチャートを示す図である。 この発明の実施形態3による車載電子制御装置の全体回路図である。 図5における全体回路図の動作説明用のフローチャートを示す図である。 図4、図6の中の部分動作説明用のフローチャートを示す図である。 この発明の実施形態4による車載電子制御装置の全体回路図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施形態1による車載電子制御装置の全体回路図である図1に基づいて、その構成を詳細に説明する。
図1において、車載電子制御装置100Aは、車載バッテリである直流電源101の正極端子に直接接続されて主電源電圧Vbbが印加される主電源端子と、直流電源101の負極端子が接続された車体であるグランド回路GNDに接続されるグランド端子と、例えばイグニッションスイッチである手動の電源スイッチ102を介して直流電源101の正極端子に接続されて入力側電圧VIGが印加される電源端子と、車載電気負荷群の1つである車載電気負荷103が接続される負荷接続端子を備えている。
なお、車載電子制御装置100Aが例えばエンジン制御装置である場合には、車載電子制御装置100Aによって制御される車載電気負荷群として、燃料噴射用電磁弁、スロットル弁開度制御用モータ、点火コイル(ガソリンエンジンの場合)などがあり、これらの多数の車載電気負荷群の一部は図示しない負荷電源用電磁リレーの出力接点を介して直流電源101から分割給電され、分割給電された車載電気負荷は車載電子制御装置100A内に設けられた図示しない制御用開閉素子によって通電制御されるようになっている。また、電源スイッチ102は例えば変速機制御装置である併用制御機器190にも給電するようになっている。
車載電子制御装置100Aの内部に設けられた電源ユニット110Aは直流電源101から主電源電圧Vbbが印加されており、電源起動信号DR0が与えられることによって所定の安定化電圧である例えばDC5Vの制御電圧Vccを発生して、開閉指令発生ユニット120Aに給電するようになっている。なお、電源ユニット110Aは例えば接合形トランジスタを用いた定電圧制御回路によって構成されていて、直流電源101の接続極性を誤って点線で示した逆極性に接続された場合には、接合形トランジスタは不導通となって制御電圧Vccは発生しなくなるようにベース回路が構成されている。
電源ユニット110Aに対して電源起動信号DR0を供給する起動トランジスタ111は、電源スイッチ102が閉路されているときに第一駆動抵抗112と第一ダイオード113との直列回路によってベース電流が供給されて導通するNPN形のトランジスタとなっている。起動トランジスタ111は開閉指令発生ユニット120Aが発生する自己保持指令信号DR1の論理レベルが「H」になると、第二駆動抵抗114と第二ダイオード115との直列回路によってベース電流が供給され、開閉指令発生ユニット120Aが動作を開始すると、電源スイッチ102が開路されても電源起動信号DR0は有効持続するようになっている。
電源スイッチ102が開路され、自己保持指令信号DR1が論理レベル「L」であるときには、起動トランジスタ111はベース端子とエミッタ端子間に接続された開路安定抵抗116によって確実に開路されるようになっている。反転論理素子であるモニタ素子117は、電源スイッチ102が閉路されると論理レベル「L」となる電圧監視信号IGLを発生して開閉指令発生ユニット120Aに入力するようになっている。
開閉指令発生ユニット120Aは、RAMメモリ121と、不揮発プログラムメモリ122Aと、この不揮発プログラムメモリ122Aの一部領域であるか、又は分割接続された図示しない不揮発データメモリと、多チャンネルA/D変換器123と協働するマイクロプロセッサを包含している。
RAMメモリ121は主電源電圧Vbbから給電されて、例えばDC2.8Vの安定化電圧Vupを発生する補助電源124から給電され、電源スイッチ102が開路されて電源ユニット110Aが出力停止した状態であっても記憶内容を保持することができるようになっている。
しかし、車載バッテリである直流電源101の異常電圧低下、又はバッテリ交換のために電源端子が開放されたときに、RAMメモリ121に書き込まれていた学習記憶情報や異常発生履歴情報、或いは各種センサ類の特性経時変化情報などの重要データが消失するのを防止するために、電源スイッチ102を開路した直後の所定時間において不揮発データメモリへ転送退避してから自己保持指令信号DR1が解除され、マイクロプロセッサは自己保持指令信号DR1を解除してから自己停止するようになっている。
なお、マイクロプロセッサが発生するウォッチドッグパルスの信号周期は、図示しないウォッチドッグタイマによって監視されており、マイクロプロセッサが正常動作しているときにはウォッチドッグタイマによって自己保持指令信号DR1を発生し、電源スイッチ102が開路されたことを電圧監視信号IGLによって認知したマイクロプロセッサは不揮発データメモリへの転送退避を行なってから自己停止することによって自己保持指令信号DR1が解除されるようにしてもよい。
負荷開閉素子130は車載電気負荷103の下流側に直列接続された例えばNチャネル形の電界効果形トランジスタであって、開閉指令発生ユニット120Aが発生する開閉指令信号DR2による信号電圧は駆動抵抗133を介してゲート端子Gとソース端子S間に供給され、開閉指令信号DR2の論理レベルが「H」になると負荷開閉素子130のドレイン端子Dとソース端子S間が順方向に導通するようになっている。
また、開閉指令信号DR2の論理レベルが「L」になると負荷開閉素子130のドレイン端子Dとソース端子S間の導通が遮断され、車載電気負荷103に流れていた励磁電流は車載電気負荷103に並列接続されている転流ダイオード137に転流するようになっている。なお、負荷開閉素子130はNPN形の接合形トランジスタであってもよいが、電界効果形トランジスタを用いると閉路時の素子間電圧降下が非常に小さくなって、電力損失が抑制される利点がある。
但し、電界効果形トランジスタを用いた場合には、ドレイン端子Dとソース端子Sとの間に寄生ダイオード139が図示方向に生成されているので、寄生ダイオード139の導通方向に対しては開閉素子としての遮断機能を持たないことに注意する必要がある。
車載電気負荷103の上流側には、Pチャネル形の電界効果形トランジスタである逆接保護素子140が直列接続されており、逆接保護素子140はドレイン端子Dが電源側となりソース端子Sが負荷側となるように、通常の開閉素子とは逆方向に導通するよう構成されている。
逆接保護素子140のゲート端子Gとグランド回路GNDとの間には駆動トランジスタ141と駆動抵抗143との直列回路が接続され、NPN形のトランジスタである駆動トランジスタ141は、開閉指令発生ユニット120Aが発生する通電指令信号DR3が論理レベル「H」となったときにベース抵抗142を介して通電駆動され、通電指令信号DR3が論理レベル「L」となるか、開閉指令発生ユニット120Aへの給電停止によって開閉指令発生ユニット120Aが作動停止しているときには、駆動トランジスタ141のベース端子とエミッタ端子間に接続された開路安定抵抗146によって駆動トランジスタ141は通電停止するようになっている。
逆接保護素子140のソース端子Sとゲート端子Gとの間にはゲート抵抗144と定電圧ダイオード145とが並列接続されていて、定電圧ダイオード145は逆接保護素子140のソース端子Sとゲート端子G間に印加されるゲート電圧が所定の制限電圧を超過しないように過電圧保護を行うものとなっている。
反転論理素子であるモニタ素子148は、電源スイッチ102が閉路されると逆接保護素子140内の寄生ダイオード149を介して入力側電圧VIGが論理信号として入力され、その結果論理レベル「L」となる給電監視信号Vd1を発生して開閉指令発生ユニット120Aに入力するようになっている。
Pチャネル形の電界効果形トランジスタである逆接保護素子140は、ゲート端子Gの電位がソース端子Sの電位よりも低くなる極性の所定のゲート電圧が印加されたときに、ドレイン端子Dとソース端子S間が導通するものであり、その導通方向はドレイン端子Dとソース端子Sのうちで電位が高いほうから低い方向に電流が流れることになる。
ゲート電圧が所定値以下になるとドレイン端子Dとソース端子S間の導通は遮断されるが、ドレイン端子Dとソース端子S間には寄生ダイオード149が並列接続状態となっているので、ドレイン端子Dからソース端子Sの方向への電流は遮断できないことになる。
一方、Nチャネル形の電界効果形トランジスタである負荷開閉素子130は、ゲート端子Gの電位がソース端子Sの電位よりも高くなる極性の所定のゲート電圧が印加されたときに、ドレイン端子Dとソース端子S間が導通するものであり、その導通方向はドレイン端子Dとソース端子Sのうちで電位が高いほうから低い方向に電流が流れることになる。ゲート電圧が所定値以下になるとドレイン端子Dとソース端子S間の導通は遮断されるが、ドレイン端子Dとソース端子S間には寄生ダイオード139が並列接続状態となっているのでソース端子Sからドレイン端子Dの方向への電流は遮断できないことになる。
次に、図1のとおり構成されたこの発明の実施形態1による車載電子制御装置について、図2で示す動作説明用のフローチャートに基づいてその作用・動作を詳細に説明する。
まず、図1において、電源スイッチ102が閉路されると入力側電圧VIGが印加されて、第一駆動抵抗112と第一ダイオード113を介して起動トランジスタ111のベース電流が供給され、起動トランジスタ111が電源起動信号DR0を発生することによって電源ユニット110Aが動作を開始し、主電源電圧Vbbから制御電圧Vccを生成して開閉指令発生ユニット120Aに給電する。
その結果、開閉指令発生ユニット120A内のマイクロプロセッサが動作を開始し、モニタ素子117の出力信号である電圧監視信号IGLによって電源スイッチ102が閉路されていることを認知して、図2で後述する制御動作を開始する。制御動作の開始に伴って自己保持指令信号DR1を発生して、第二駆動抵抗114と第二ダイオード115を介して起動トランジスタ111の動作状態を維持するとともに、通電指令信号DR3を発生して駆動トランジスタ141を閉路駆動する。
電源スイッチ102と駆動トランジスタ141が閉路すると、逆接保護素子140の寄生ダイオード149を介してゲート抵抗144と駆動抵抗143の直列回路に対して入力側電圧VIGが供給され、ゲート抵抗144の両端電圧であるゲート電圧によって逆接保護素子140は入力側のドレイン端子Dから出力側のソース端子Sの方向に通電開始し、車載電気負荷103に対して給電可能な状態となる。ここで、開閉指令信号DR2の論理レベルを「H」又は「L」とすることによって、負荷開閉素子130が導通又は不導通となり車載電気負荷103に対する給電状態が制御されるようになっている。
なお、車載電気負荷103が複数である場合には、開閉指令発生ユニット120Aは各車載電気負荷に対して直列接続された負荷開閉素子に対してそれぞれ開閉指令信号を供給するようになっている。開閉指令発生ユニット120Aの運転中においては、複数の車載電気負荷が駆動制御されるとともに、運転状態の学習記憶情報や、図示しない入力センサの検出特性に関する経時変化情報或いは異常発生履歴情報が随時にRAMメモリ121に書き込まれている。
ここで、電源スイッチ102が開路されると、開閉指令発生ユニット120Aは電圧監視信号IGLによってこれを認知して、RAMメモリ121に書き込まれていた重要情報を図示しない不揮発データメモリ、又はプログラムメモリ122Aの特定領域に転送書込みしてから自己保持指令信号DR1を解除する。その結果、起動トランジスタ111が開路して電源ユニット110Aが不作動となり、開閉指令発生ユニット120Aへの給電が停止される。
一方、直流電源101の電源極性を誤って、図1の点線で示したように接続してから電源スイッチ102が閉路された場合には、電源ユニット110A自体は内部の回路構成によって保護されていて制御電圧Vccを発生することはない。また、逆接保護素子140のゲート端子Gにはソース端子Sよりも低いゲート電圧が印加されることはなく、したがって不導通の状態となっているので、負荷開閉素子130内の寄生ダイオード139と転流ダイオード137との直列回路による電源短絡電流が流れるのを阻止するようになっている。
次に、直流電源101の接続極性が正常であって、電源スイッチ102が閉路されて開閉指令発生ユニット120Aが正常運転しているときに、逆接保護素子140の出力配線である車載電気負荷103の正側配線が、直流電源101の正極配線と混触する天絡異常が発生すると、その後に電源スイッチ102を開路しても逆接保護素子140は閉路状態を維持し、天絡電源が逆接保護素子140のソース端子Sからドレイン端子Dの方向に逆流して併用制御機器190に回込給電するとともに、モニタ素子117は電源スイッチ102が開路されたことを認知することができなくなって、開閉指令発生ユニット120Aは運転状態を持続することになる。
この問題を回避するために、実施形態1における開閉指令発生ユニット120Aは定期的に通電指令信号DR3を一瞬だけ停止して逆接保護素子140を開路してみて、逆接保護素子140が開路しているときの電圧監視信号IGLを監視することによって、電源スイッチ102が開路されているかどうかを認知し、電源スイッチ102が開路されておれば所定の退避時間(遅延時間)をおいて自己保持指令信号DR1を停止するようになっている。
また、逆接保護素子140を開路して、電圧監視信号IGLによって電源スイッチ102が開路されたことを認知したときに、モニタ素子148による給電監視信号Vd1が逆接保護素子140の出力側電圧を検出した場合には天絡異常が発生していると判定し、異常発生履歴情報を図示しない不揮発データメモリ又はプログラムメモリ122Aの一部領域に転送保存してから自己保持指令信号DR1を停止するようになっている。
なお、電源スイッチ102が開路している状態で逆接保護素子140の出力配線に天絡異常が発生しても、駆動トランジスタ141が不導通状態となっているので逆接保護素子140は開路状態となっており、天絡電源が逆接保護素子140の入力側に逆流することはない。
次に、図1のものの動作説明用のフローチャートである図2について説明する。
図2において、工程S200aは図1のとおり接続された開閉指令発生ユニット120Aにおいて、電源スイッチ102を閉路投入するステップである。続く工程S200bは電源スイッチ102が閉路されたことによって起動トランジスタ111が電源起動信号DR0を発生するステップである。続く工程S200cは電源起動信号DR0が発生したことによって電源ユニット110Aが制御電圧Vccを発生して、開閉指令発生ユニット120Aに給電するステップである。
続く工程S201は開閉指令発生ユニット120Aに給電されたことによってマイクロプロセッサが起動され、プログラムメモリ122Aに格納された制御プログラムの内容と図示しない入力信号の動作状態に応動して電気負荷群に直列接続された負荷開閉素子の開閉制御を開始するステップである。
続く工程S202aでは、起動トランジスタ111に対する自己保持指令信号DR1を発生して、電源スイッチ102が開路されても起動トランジスタ111の導通状態を維持し、続く工程S202bでは、駆動トランジスタ141に対する通電指令信号DR3を発生して逆接保護素子140を閉路駆動し、続く工程S202cでは、不揮発データメモリの内容を読み出して、前回の運転停止時に天絡異常が発生していた場合に異常報知を行なうステップである。
続く工程S203aは電圧監視信号IGLの論理状態を読み出してから工程S203bへ移行するステップである。工程S203bは電圧監視信号IGLの論理状態によって入力側電圧VIGが発生しているかどうかを判定し、電圧監視信号IGLが論理レベル「L」であれば入力側電圧ありとして、YESの判定を行って工程S204aへ移行し、電圧監視信号IGLが論理レベル「H」であれば入力側電圧なしとして、NOの判定を行って工程ブロックS208bへ移行する判定ステップとなっている。
工程S204aは例えば第二周期である100msecに一回程度で定期的にYESの判定を行って工程S204bへ移行するとともに、常時はNOの判定を行って工程ブロックS208aへ移行する判定ステップであり、工程S204aは例えば第一周期である10msec以下の周期で繰返して実行されるようになっている。
工程S204bでは工程S202bで発生した通電指令信号DR3を停止して逆接保護素子140を開路し、続く工程S204cでは電圧監視信号IGLの論理状態を読み出してから工程S204dへ移行し、工程S204dでは給電監視信号Vd1の論理状態を読み出してから工程S205aへ移行し、工程S205aは工程S204cで読み出された電圧監視信号IGLの論理状態によって、入力側電圧VIGが発生しているかどうかを判定し、電圧監視信号IGLが論理レベル「L」であれば入力側電圧ありとして、YESの判定を行って工程S206へ移行し、電圧監視信号IGLが論理レベル「H」であれば入力側電圧なしとして、NOの判定を行って工程S205bへ移行する判定ステップとなっている。
工程S205bは工程S204dで読み出された給電監視信号Vd1の論理状態によって逆接保護素子140の出力側電圧が発生しているかどうかを判定し、給電監視信号Vd1が論理レベル「L」であれば出力側電圧ありとして、YESの判定を行って工程S207へ移行し、給電監視信号Vd1が論理レベル「H」であれば出力側電圧なしとして、NOの判定を行って工程ブロックS208bへ移行する判定ステップとなっている。
なお、工程S205aがYESの判定を行うのは電源スイッチ102の閉路状態が持続している場合であって、工程S204bにおいて停止された通電指令信号DR3は工程S206によって再度発生して逆接保護素子140を閉路駆動するようになっている。工程S204bから工程S206に至る期間は、循環動作する動作開始工程S201から動作終了行程S209の全体期間の中の一部の期間であって、逆接保護素子140が開路されている時間は極めて短い期間に制限されている。
また、工程S205bがYESの判定を行うのは逆接保護素子140の入力側電圧が無いのに出力側電圧が発生している状態であって、天絡異常が発生している場合となっている。従って、工程S207では天絡異常発生情報をRAMメモリ121に書き込むとともに、所定時間の異常報知を行なってから工程ブロックS208bへ移行するようになっている。
工程ブロックS208aは負荷開閉素子130に対する開閉指令信号DR2の発生又は停止を行う正常運転時の入出力制御ブロックとなっており、工程ブロックS208aに続いて動作終了行程S209へ移行し、動作終了行程S209では他の制御プログラムを実行してから、遅くとも例えば10msecのサイクルタイムをおいて動作開始工程S201へ復帰して、工程S201以降の工程を繰返して実行するようになっている。
工程S203b又は工程S205bの判定がNOであって、電源スイッチ102が開路されていることが判定された状態で実行される工程ブロックS208bでは、RAMメモリ121に書き込まれた学習情報や異常発生情報を不揮発データメモリに転送保存してから自己保持指令信号DR1を解除する。続く工程S200dでは電源起動信号DR0が停止して、電源ユニット110Aの動作が停止するようになっている。
なお、工程S203aから工程S206で構成された工程ブロックS210は電源スイッチ監視手段となるものであり、工程ブロックS210で示された内容はマイクロプロセッサに依存しないで、論理素子を用いたハードウエアによって構成することも可能である。
実施の形態1の要点と特徴
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態1による車載電子制御装置100Aは、直流電源101から給電される車載電気負荷群の一部又は全部に対して直列接続された負荷開閉素子130と、この負荷開閉素子に対して車両の運転状態に応じて開閉指令信号DR2を供給する開閉指令発生ユニット120Aと、手動の電源スイッチ102が閉路されたことに応動して、直流電源101から給電されて所定の安定化電圧を生成して、開閉指令発生ユニット120Aに給電する電源ユニット110Aとを備え、電源スイッチ102は逆接保護素子140を介して車載電気負荷群の一部又は全部である車載電気負荷103に給電するように構成された車載電子制御装置100Aであって、開閉指令発生ユニット120Aは、一旦電源スイッチ102が閉路されて電源ユニット110Aから給電されると、自己保持指令信号DR1を発生して電源スイッチ102が開路されても電源ユニット110Aによる給電動作が維持されるとともに、逆接保護素子140は寄生ダイオード149を包含した電界効果形トランジスタであり、逆接保護素子は直流電源101が正しい極性で接続されているときに、寄生ダイオード149の通電方向と同方向に閉路駆動するように、駆動トランジスタ141によってゲート電圧が印加されているとともに、直流電源101の接続極性が誤っているとき、及び電源ユニット110Aが給電停止しているときには逆接保護素子140は導通しないように構成されている。
開閉指令発生ユニット120Aには、電源スイッチ102の出力電圧である逆接保護素子140の入力側電圧VIGを監視して、逆接保護素子140の入力側電圧が所定値未満であれば電源スイッチ102は開路されていると判定するための監視信号IGLが入力されており、開閉指令発生ユニット120Aは、また、入力側電圧VIGが所定値以上の電圧であっても、逆接保護素子140を開路した状態で入力側電圧VIGを監視することによって、電源スイッチ102の開閉状態を確認し、電源スイッチ102の開路状態を検出したときには、所定の遅延時間をおいて自己保持指令信号DR1を解除して、電源ユニット110Aによる給電を停止し、電源ユニット110Aによる給電が停止すると、駆動トランジスタ141は開路状態となり、逆接保護素子140の出力配線と直流電源101の正極配線間が混触する天絡異常が発生していても、逆接保護素子140は開路状態となって、電源スイッチ102が開路している状態では電源ユニット110Aは再起動されないようになっている。
開閉指令発生ユニット120Aは電源スイッチ102が閉路されているかどうかを常時又は高頻度の第一周期で監視するとともに、低頻度の第二周期で定期的に逆接保護素子140を開路して、電源スイッチ102が開路されているかどうかを判定し、電源スイッチ102が閉路されていたときには直ちに逆接保護素子140を閉路駆動するようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項2に関連し、開閉指令発生ユニットは定期的に逆接保護素子を一瞬だけ開路して電源スイッチが開路しているかどうかを検出するようになっている。従って、逆接保護素子が開路しても電源スイッチが閉路されているときには寄生ダイオードによって電気負荷への給電は持続され、逆接保護素子は直ちに閉路するので寄生ダイオードの温度上昇が抑制される特徴がある。また、電源スイッチの開閉状態は常時又は高頻度に監視され、天絡異常が発生していなければ直ちに開路状態を検出することができ、天絡異常が発生しているときでも逆接保護素子を定期的に開路してみることにより、遅滞なく電源スイッチの開路状態を検出することができるものである。
開閉指令発生ユニット120Aには、逆接保護素子140の出力電圧を監視するための論理信号である給電監視信号Vd1が入力されており、開閉指令発生ユニット120Aはまた、逆接保護素子140に対する開路指令を発生したときに、入力側電圧VIGを監視するための論理信号である電圧監視信号IGLと給電監視信号Vd1の論理状態を対比して、逆接保護素子140の入力側電圧VIGが検出されていないのに出力側電圧が検出されていると、天絡異常が発生していると判定するようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項3に関連し、開閉指令発生ユニットは定期的に逆接保護素子を開路して、逆接保護素子の入力側に電圧がなければ電源スイッチが開路されていると判定するとともに、このときに出力側に電圧があれば天絡異常が発生していると判定するようになっている。従って、電源スイッチが遮断されていて、開閉指令発生ユニットに遅延給電されている期間において、出力配線の天絡異常の有無を手軽に論理判定することができる特徴がある。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態1による車載電子制御装置の給電制御方法は、直流電源101から給電される車載電気負荷群の一部又は全部に対して直列接続された負荷開閉素子130と、この負荷開閉素子に対して車両の運転状態に応じて開閉指令信号DR2を供給する開閉指令発生ユニット120Aと、手動の電源スイッチ102が閉路されたことに応動して、直流電源101から給電されて所定の安定化電圧を生成して、開閉指令発生ユニット120Aに給電する電源ユニット110Aとを備え、電源スイッチ102は逆接保護素子140を介して車載電気負荷群の一部又は全部である車載電気負荷103に給電するように構成された車載電子制御装置100Aに対する給電制御方法であって、逆接保護素子140は寄生ダイオード149を包含した電界効果形トランジスタであり、逆接保護素子は直流電源101が正しい極性で接続されているときに、寄生ダイオード149の通電方向と同方向に閉路駆動するように、駆動トランジスタ141によってゲート電圧が印加されているとともに、直流電源101の接続極性が誤っているとき、及び電源ユニット110Aが給電停止しているときには逆接保護素子140は導通しないように構成されている。
開閉指令発生ユニット120Aは、RAMメモリ121と、不揮発プログラムメモリ122Aと、不揮発プログラムメモリ122Aの一部領域であるか、又は分割接続された不揮発データメモリと、多チャンネルA/D変換器123と協働するマイクロプロセッサを包含し、マイクロプロセッサは、一旦電源スイッチ102が閉路されて電源ユニット110Aから給電されると、自己保持指令信号DR1を発生して電源スイッチ102が開路されても電源ユニット110Aによる給電動作を維持するとともに、電源スイッチ102が依然として閉路されているかどうかを定期的に監視し、少なくとも逆接保護素子140を開路した状態で逆接保護素子140の入力側電圧VIGが発生していなければ電源スイッチ102は開路されていると判定して、所定の遅延待機期間をおいて自己保持指令信号DR1を解除して電源ユニット110Aの給電動作を停止し、遅延待機期間において、逆接保護素子140の入力側電圧VIGは発生していないのに出力側電圧が発生している場合は、逆接保護素子140の出力配線と直流電源101の正極配線間が混触する天絡異常が発生していると判定して、少なくとも異常発生履歴情報を不揮発データメモリに書込み保存するようになっている。
マイクロプロセッサは電源スイッチ102が遮断された直後に天絡異常を検出した場合には、少なくとも遅延待機期間の時間延長を行って、所定時間の異常報知を行なったうえで自己保持指令信号DR1を解除するか、又は少なくとも電源スイッチ102が再閉路されたときに不揮発データメモリの天絡異常発生履歴情報を読み出して、前回の電源スイッチ102遮断時に天絡異常が発生していた場合には、異常発生に伴う異常報知を行うようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項10に関連し、電源スイッチを遮断した後に天絡異常が検出された場合、自己保持給電期間を延長して異常報知を行なうか、又は次回の電源スイッチ投入時に異常報知を行なうようになっている。従って、電源スイッチが投入されているときには天絡異常の発生が検出し難い問題があるが、電源スイッチを遮断したときに天絡異常を検出しているので、簡単かつ正確に天絡異常検出を行うことができるとともに、確実に異常報知を行なって保守点検を促すことができる特徴がある。
なお、電源スイッチの閉路中に逆接保護素子の両端電圧を監視して天絡異常の有無を判定する場合には、抵抗値を有する不完全な天絡異常が発生したときには、必ずしも逆接保護素子の出力側電圧が入力側電圧以上にはならないので検出困難であるとともに、負荷開閉素子の出力電圧の論理レベルを監視して間接天絡異常の有無を判定する場合には、負荷開閉素子が閉路駆動されているときには天絡異常が検出されない問題があり、逆接保護素子の出力配線の天絡異常を確実に検出できるのは電源スイッチが開路された直後であって、自己保持指令信号によって遅延給電されている期間が最適の期間となるものである。
マイクロプロセッサは逆接保護素子140を閉路駆動した状態で、第一周期T1以下の高頻度で逆接保護素子140の入力側電圧VIGを監視して、入力側電圧が発生していなければ電源スイッチ102が開路されていると判定し、逆接保護素子140の入力側電圧VIGが発生していても、第一周期T1よりも低周期である第二周期T2(T2>T1)以下の低頻度によって定期的に逆接保護素子140を開路した状態で逆接保護素子140の入力側電圧VIGを監視して、入力側電圧VIGが発生していなければ電源スイッチ102が開路されていると判定し、第二周期T2の期間内において逆接保護素子140が開路されている時間帯は第一周期T1内の一部の時間帯T0となっている。
以上のとおり、この発明の請求項11に関連し、マイクロプロセッサは逆接保護素子を閉路した状態では高頻度で逆接保護素子の入力側電圧を監視して電源スイッチの開閉状態を判定し、逆接保護素子を開路した状態では低頻度で逆接保護素子の入力側電圧を監視して電源スイッチの開閉状態を判定するようになっている。
従って、逆接保護素子の出力配線に天絡異常が発生していない通常状態では、高頻度で電源スイッチの開閉状態が判定され、電源スイッチが開路されていると速やかに退避運転モードに移行して、RAMメモリに格納された異常発生情報や学習記憶情報などの重要情報を不揮発データメモリに転送保存してから自己保持指令信号を解除することができるとともに、天絡異常が発生しているときは低頻度で電源スイッチの開閉状態が判定され、電源スイッチが開路されていると遅くとも第二周期T2による時間遅れをおいて電源スイッチの開路状態が検出されることになる。
しかし、第一周期T1はマイクロプロセッサの演算周期に相当する超高頻度であるのに対し、人為的に操作される電源スイッチの開路検出遅れ時間の許容時間は比較的長い時間となるとともに、逆接保護素子が開路しても電源スイッチが閉路されているときには寄生ダイオードによって電気負荷への給電は持続されて実害がなく、逆接保護素子はデューティ比T0/T2の比率で直ちに閉路するので、寄生ダイオードの温度上昇が抑制される特徴がある。
実施の形態2.
次に、この発明の実施形態2による車載電子制御装置の全体回路図である図3に基づいて、その構成を詳細に説明する。
なお、図1のものとの主な相違点として、図3の場合には電源ユニット110Bが電源リレーの励磁コイル104bの付勢によって閉じる出力接点104aを介して給電されていること、負荷開閉素子150がPチャネル形の電界効果形トランジスタであること、及び逆接保護素子140の入力側電圧と出力側電圧とがアナログ信号電圧として開閉指令発生ユニット120Bに入力され、両電圧を比較することによって天絡異常の発生を検出するようになっていること、及び負荷開閉素子150が開路しているときには、負荷開閉素子側でも天絡異常が検出できるようになっていることであり、他の構成は図1とほぼ同じであり、各図において同一符号は同一又は相当部分を示している。
図3において、車載電子制御装置100Bは車載バッテリである直流電源101の正極端子に対して電源リレーの出力接点104aを介して接続されて主電源電圧Vbbが印加される主電源端子と、直流電源101の負極端子が接続された車体であるグランド回路GNDに接続されるグランド端子と、例えばイグニッションスイッチである手動の電源スイッチ102を介して直流電源101の正極端子に接続されて入力側電圧VIGが印加される電源端子と、車載電気負荷群の1つである車載電気負荷103が接続される負荷接続端子を備えている。
なお、車載電子制御装置100Bが例えばエンジン制御装置である場合には、車載電子制御装置100Bによって制御される車載電気負荷群として、燃料噴射用電磁弁、スロットル弁開度制御用モータ、点火コイル(ガソリンエンジンの場合)などがあり、これらの多数の車載電気負荷群の一部は図示しない負荷電源用電磁リレーの出力接点を介して直流電源101から分割給電され、分割給電された車載電気負荷は車載電子制御装置100B内に設けられた図示しない制御用開閉素子によって通電制御されるようになっている。
また、電源スイッチ102は例えば変速機制御装置である併用制御機器190にも給電するようになっている。
車載電子制御装置100Bの内部に設けられた電源ユニット110Bは直流電源101から電源リレーの出力接点104aを介して主電源電圧Vbbが印加されており、電源リレーの励磁コイル104bが付勢され出力接点104aが閉路すると、所定の安定化電圧である例えばDC5Vの制御電圧Vccを発生して、開閉指令発生ユニット120Bに給電するようになっている。
なお、電源ユニット110Bは例えば接合形トランジスタを用いた定電圧制御回路によって構成されていて、直流電源101の接続極性を誤って点線で示した逆極性に接続された場合には、接合形トランジスタは不導通となって制御電圧Vccは発生しなくなるようにベース回路が構成されている。
電源リレーの励磁コイル104bを付勢する起動トランジスタ111は、電源スイッチ102が閉路されているときに第一駆動抵抗112と第一ダイオード113との直列回路によってベース電流が供給されて導通するNPN形のトランジスタとなっている。起動トランジスタ111は開閉指令発生ユニット120Bが発生する自己保持指令信号DR1の論理レベルが「H」になると、第二駆動抵抗114と第二ダイオード115との直列回路によってベース電流が供給され、開閉指令発生ユニット120Bが動作を開始すると電源スイッチ102が開路されても電源リレーの励磁コイル104bは付勢状態を持続するようになっている。
電源スイッチ102が開路され、自己保持指令信号DR1が論理レベル「L」であるときには、起動トランジスタ111はベース端子とエミッタ端子間に接続された開路安定抵抗116によって確実に開路されるようになっている。
電源スイッチ102が閉路されたときに入力側電圧VIGが印加される分圧抵抗119a、119bの下流側抵抗119bの両端電圧は、電源監視電圧Va1として開閉指令発生ユニット120B内の多チャンネルA/D変換器123に入力されている。
逆接保護素子140の出力側電圧が印加される分圧抵抗119c、119dの下流側抵抗119dの両端電圧は、給電監視電圧Va2として開閉指令発生ユニット120B内の多チャンネルA/D変換器123に入力されている。
開閉指令発生ユニット120Bは、RAMメモリ121と、不揮発プログラムメモリ122Bと、不揮発プログラムメモリ122Bの一部領域であるか、又は分割接続された図示しない不揮発データメモリと、多チャンネルA/D変換器123と協働するマイクロプロセッサを包含している。RAMメモリ121は直流電源101から直接給電されて、例えばDC2.8Vの安定化電圧Vupを発生する補助電源124から給電され、電源スイッチ102が開路されて電源ユニット110Bが出力停止した状態であっても記憶内容を保持することができるようになっている。
しかし、車載バッテリである直流電源101の異常電圧低下、又はバッテリ交換のために電源端子が開放されたときに、RAMメモリ121に書き込まれていた学習記憶情報や異常発生履歴情報、或いは各種センサ類の特性経時変化情報などの重要データが消失するのを防止するために、電源スイッチ102を開路した直後の所定時間において不揮発データメモリへ転送退避してから自己保持指令信号DR1が解除され、マイクロプロセッサは自己保持指令信号DR1を解除してから自己停止するようになっている。
なお、マイクロプロセッサが発生するウォッチドッグパルスの信号周期は、図示しないウォッチドッグタイマによって監視されており、マイクロプロセッサが正常動作しているときにはウォッチドッグタイマによって自己保持指令信号DR1を発生し、電源スイッチ102が開路されたことを電源監視電圧Va1が所定値以下となったことによって認知したマイクロプロセッサは不揮発データメモリへの転送退避を行なってから自己停止することによって自己保持指令信号DR1が解除されるようにしてもよい。
車載電気負荷103の上流側には、図1の場合と同様にPチャネル形の電界効果形トランジスタである逆接保護素子140が直列接続されており、逆接保護素子140はドレイン端子Dが電源側となりソース端子Sが負荷側となるように、通常の開閉素子とは逆方向に導通するよう構成されている。
逆接保護素子140のゲート端子Gとグランド回路GNDとの間には駆動トランジスタ141と駆動抵抗143との直列回路が接続され、NPN形のトランジスタである駆動トランジスタ141は、開閉指令発生ユニット120Bが発生する通電指令信号DR3が論理レベル「H」となったときにベース抵抗142を介して通電駆動され、通電指令信号DR3が論理レベル「L」となるか、開閉指令発生ユニット120Bへの給電停止によって開閉指令発生ユニット120Bが作動停止しているときには、駆動トランジスタ141のベース端子とエミッタ端子間に接続された開路安定抵抗146によって駆動トランジスタ141は通電停止するようになっている。
負荷開閉素子150は逆接保護素子140と車載電気負荷103の間に直列接続されたPチャネル形の電界効果形トランジスタであって、開閉指令発生ユニット120Bが発生する開閉指令信号DR2による信号電圧はベース抵抗152を介して制御トランジスタ151を駆動し、制御トランジスタ151は駆動抵抗153を介して負荷開閉素子150のゲート端子Gに接続され、ゲート端子Gとソース端子S間にはゲート抵抗154と定電圧ダイオード155が並列接続されている。
従って、開閉指令信号DR2の論理レベルが「H」になると制御トランジスタ151が導通して、負荷開閉素子150のソース端子Sとドレイン端子D間が順方向に導通するようになっている。NPN形トランジスタである制御トランジスタ151のベース端子とエミッタ端子間には開路安定抵抗156が接続されており、開閉指令信号DR2の論理レベルが「L」になると、制御トランジスタ151が開路して負荷開閉素子150のソース端子Sとドレイン端子D間の導通が遮断され、車載電気負荷103に流れていた励磁電流は車載電気負荷103に並列接続されている転流ダイオード157に転流するようになっている。
なお、負荷開閉素子150はPNP形の接合形トランジスタであってもよいが、電界効果形トランジスタを用いると閉路時の素子間電圧降下が非常に小さくなって、電力損失が抑制される利点がある。
但し、電界効果形トランジスタを用いた場合には、ソース端子Sとドレイン端子Dとの間に寄生ダイオード159が図示方向に生成されているので、寄生ダイオード159の導通方向に対しては開閉素子としての遮断機能を持たないことに注意する必要がある。反転論理素子である負荷電圧モニタ素子158aは、負荷開閉素子150が閉路したときに論理レベル「L」となる負荷監視信号Vd2を発生して開閉指令発生ユニット120Bに入力するようになっている。
従って、開閉指令信号DR2の論理レベルが「H」となり、負荷開閉素子150が閉路すると負荷監視信号Vd2の論理レベルは「L」となるのが正常であるとともに、開閉指令信号DR2の論理レベルが「L」となり、負荷開閉素子150が開路すると負荷監視信号Vd2の論理レベルは「H」となるのが正常であって、このとき若しも負荷監視信号Vd2の論理レベルが「L」となっておれば車載電気負荷103の正側配線が直流電源101の正極配線と混触する天絡異常が発生していることになる。
このように、負荷開閉素子150の出力側で検出される天絡異常は、負荷開閉素子150が閉路駆動されているときには検出できないものであり、以下間接天絡異常と呼ぶことにする。
次に、図3のとおり構成されたこの発明の実施形態2による車載電子制御装置について、図4で示す動作説明用のフローチャートに基づいてその作用・動作を詳細に説明する。
まず、図3において、電源スイッチ102が閉路されると入力側電圧VIGが印加されて、第一駆動抵抗112と第一ダイオード113を介して起動トランジスタ111のベース電流が供給され、電源リレーの励磁コイル104bが付勢されて出力接点104aが閉路し、その結果電源ユニット110Bが動作を開始し、主電源電圧Vbbから制御電圧Vccを生成して開閉指令発生ユニット120Bに給電する。
これにより、開閉指令発生ユニット120B内のマイクロプロセッサが動作を開始し、電源監視電圧Va1の電圧レベルによって電源スイッチ102が閉路されていることを認知して、図4で後述する制御動作を開始する。制御動作の開始に伴って自己保持指令信号DR1を発生して、第二駆動抵抗114と第二ダイオード115を介して起動トランジスタ111の動作状態を維持するとともに、通電指令信号DR3を発生して駆動トランジスタ141を閉路駆動する。
電源スイッチ102と駆動トランジスタ141が閉路すると、逆接保護素子140の寄生ダイオード149を介してゲート抵抗144と駆動抵抗143の直列回路に対して入力側電圧VIGが供給され、ゲート抵抗144の両端電圧であるゲート電圧によって逆接保護素子140は入力側のドレイン端子Dから出力側のソース端子Sの方向に通電開始し、車載電気負荷103に対して給電可能な状態となる。
ここで、開閉指令信号DR2の論理レベルを「H」又は「L」とすることによって、負荷開閉素子150が導通又は不導通となり車載電気負荷103に対する給電状態が制御されるようになっている。
なお、車載電気負荷103が複数である場合には、開閉指令発生ユニット120Bは各
車載電気負荷に対して直列接続された負荷開閉素子に対してそれぞれ開閉指令信号を供給するようになっている。開閉指令発生ユニット120Bの運転中においては、複数の車載電気負荷が駆動制御されるとともに、運転状態の学習記憶情報や、図示しない入力センサの検出特性に関する経時変化情報或いは異常発生履歴情報が随時にRAMメモリ121に書き込まれている。
ここで、電源スイッチ102が開路されると、開閉指令発生ユニット120Bは電源監視電圧Va1の電圧レベルによってこれを認知して、RAMメモリ121に書き込まれていた重要情報を図示しない不揮発データメモリ、又はプログラムメモリ122Bの特定領域に転送書込みしてから自己保持指令信号DR1を解除する。
その結果、起動トランジスタ111が開路して電源リレーの励磁コイル104bが消勢され、電源ユニット110Bが不作動となって、開閉指令発生ユニット120Bへの給電が停止される。
一方、直流電源101の電源極性を誤って、図3の点線で示したように接続してから電源スイッチ102が閉路された場合には、電源ユニット110B自体は内部の回路構成によって保護されていて制御電圧Vccを発生することはない。また、逆接保護素子140のゲート端子Gにはソース端子Sよりも低いゲート電圧が印加されることはなく、したがって不導通の状態となっているので、負荷開閉素子150内の寄生ダイオード159と転流ダイオード157との直列回路による電源短絡電流が流れるのを阻止するようになっている。
次に、直流電源101の接続極性が正常であって、電源スイッチ102が閉路されて開閉指令発生ユニット120Bが正常運転しているときに、逆接保護素子140の出力配線である車載電気負荷103の正側配線が、直流電源101の正極配線と混触する天絡異常が発生すると、負荷開閉素子150の開閉状態とは無関係に負荷開閉素子150内の寄生ダイオード159を介して天絡電源の回込が発生し、その後に電源スイッチ102を開路しても逆接保護素子140は閉路状態を維持し、天絡電源が逆接保護素子140のソース端子Sからドレイン端子Dの方向に逆流して併用制御機器190に回込給電するとともに、電源監視電圧Va1によって電源スイッチ102が開路されたことを認知することができなくなって、開閉指令発生ユニット120Bは運転状態を持続することになる。
この問題を回避するために、実施形態2における開閉指令発生ユニット120Bは電源監視電圧Va1と給電監視電圧Va2との差分電圧を監視し、差分電圧が所定値以下になると天絡異常が発生していると推定して、逆接保護素子140を開路してみるようになっている。
その結果、電源監視電圧Va1が発生していないのに給電監視電圧Va2が発生しておれば天絡異常が発生していることを特定し、異常発生履歴情報を図示しない不揮発データメモリ又はプログラムメモリ122Bの一部領域に転送保存してから自己保持指令信号DR1を停止するようになっている。
逆接保護素子140を開路してみても電源監視電圧Va1が所定値以上の値であれば電源スイッチ102は依然として閉路されていることになり、このとき給電監視電圧Va2も発生しているようであれば、これは逆接保護素子140内の寄生ダイオード149を介して給電されているものと判断されるので、たとえ天絡異常が発生していてもこれを検知することはできない状態となっている。
なお、電源スイッチ102が開路している状態で逆接保護素子140の出力配線に天絡異常が発生しても、駆動トランジスタ141が不導通状態となっているので逆接保護素子140は開路状態となっており、天絡電源が逆接保護素子140の入力側に逆流することはない。
次に、図3のものの動作説明用のフローチャートである図4について説明する。
図4において、工程S400aは図3のとおり接続された開閉指令発生ユニット120Bにおいて、電源スイッチ102を閉路投入するステップである。続く工程S400bは電源スイッチ102が閉路されたことによって電源リレーが付勢されて出力接点104aが閉路するステップである。続く工程S400cは電源ユニット110Bに主電源電圧Vbbが印加されて制御電圧Vccを発生し、開閉指令発生ユニット120Bに給電するステップである。
続く工程S401は開閉指令発生ユニット120Bに給電されたことによってマイクロプロセッサが起動され、プログラムメモリ122Bに格納された制御プログラムの内容と図示しない入力信号の動作状態に応動して電気負荷群に直列接続された負荷開閉素子の開閉制御を開始するステップである。
続く工程S402aでは、起動トランジスタ111に対する自己保持指令信号DR1を発生して、電源スイッチ102が開路されても起動トランジスタ111の導通状態を維持し、続く工程S402bでは、駆動トランジスタ141に対する通電指令信号DR3を発生して逆接保護素子140を閉路駆動し、続く工程S402cでは、不揮発データメモリの内容を読み出して、前回の運転停止時に天絡異常が発生していた場合に異常報知を行なうステップである。
続く工程ブロックS402dは図7で後述する間接天絡異常に関する処理ステップである。なお、工程ブロックS402dの中では開閉指令発生ユニット120Bは負荷開閉素子150を開路する都度にその出力電圧を監視して間接天絡異常の有無を判定し、間接天絡異常が検出されたときに逆接保護素子140を開路してみて、電源スイッチ102が開路されているかどうかを判定するようになっているとともに、間接天絡異常が検出されたときには、次回の開路指令が発生するまでは負荷開閉素子を強制閉路するようになっている。
続く工程S403aは電源監視電圧Va1の値を読み出してから工程S403bへ移行するステップである。工程S403bは電源監視電圧Va1の電圧レベルによって入力側電圧VIGが発生しているかどうかを判定し、電源監視電圧Va1が所定値以上であれば入力側電圧ありとして、YESの判定を行って工程S403cへ移行し、電源監視電圧Va1が所定値未満であれば入力側電圧なしとして、NOの判定を行って工程ブロックS408bへ移行する判定ステップとなっている。工程S403cは給電監視電圧Va2の値を読み出してから工程S404aへ移行するステップである。
工程S404aは電源監視電圧Va1と給電監視電圧Va2とを対比して、Va1≧Va2であればYESの判定を行って工程ブロックS408aへ移行するとともに、Va1<Va2であればNOの判定を行って工程S404bへ移行する判定ステップである。
工程S404bでは工程S402bで発生した通電指令信号DR3を停止して逆接保護素子140を開路し、続く工程S404cでは再び電源監視電圧Va1の値を読み出してから工程S404dへ移行し、工程S404dでは給電監視電圧Va2の値を読み出してから工程S405aへ移行し、工程S405aは工程S404cで読み出された電源監視電圧Va1の電圧レベルによって、入力側電圧VIGが発生しているかどうかを判定し、電源監視電圧Va1の値が所定値以上であれば、入力側電圧ありとしてYESの判定を行って工程S406へ移行し、電源監視電圧Va1の値が所定値未満であれば入力側電圧なしとして、NOの判定を行って工程S405bへ移行する判定ステップとなっている。
工程S405bは工程S404dで読み出された給電監視電圧Va2の電圧レベルによって逆接保護素子140の出力側電圧が発生しているかどうかを判定し、給電監視電圧Va2の値が所定値以上であれば出力側電圧ありとして、YESの判定を行って工程S407bへ移行し、給電監視電圧Va2の値が所定値未満であれば出力側電圧なしとして、NOの判定を行って工程ブロックS408bへ移行する判定ステップとなっている。
なお、工程S405aがYESの判定を行うのは電源スイッチ102の閉路状態が持続している場合であって、工程S404bにおいて停止された通電指令信号DR3は工程S406によって再度発生して逆接保護素子140を閉路駆動するようになっている。工程S404bから工程S406に至る期間は、循環動作する動作開始工程S401から動作終了行程S409の全体期間の中の一部の期間であって、逆接保護素子140が開路されている時間は極めて短い期間に制限されている。
また、工程S405bがYESの判定を行うのは逆接保護素子140の入力側電圧が無いのに出力側電圧が発生している状態であって、天絡異常が発生している場合となっている。従って、工程S407bでは天絡異常発生情報をRAMメモリ121に書き込むとともに、所定時間の異常報知を行なってから工程ブロックS408bへ移行するようになっている。
工程ブロックS408aは負荷開閉素子150に対する開閉指令信号DR2の発生又は停止を行う正常運転時の入出力制御ブロックとなっており、工程ブロックS408aに続いて動作終了行程S409へ移行し、動作終了行程S409では他の制御プログラムを実行してから、遅くとも例えば10msecのサイクルタイムをおいて動作開始工程S401へ復帰して、工程S401以降の工程を繰返して実行するようになっている。
工程S403b又は工程S405bの判定がNOであって、電源スイッチ102が開路されていることが判定された状態で実行される工程ブロックS408bでは、RAMメモリ121に書き込まれた学習情報や異常発生情報を不揮発データメモリに転送保存してから自己保持指令信号DR1を解除する。
続く工程S400dでは電源リレーが消勢されて出力接点104aが開路し、電源ユニット110Bの動作が停止するようになっている。なお、工程S403aから工程S406で構成された工程ブロックS410は電源スイッチ監視手段となるものであり、工程ブロックS410で示された内容はマイクロプロセッサに依存しないで、論理素子を用いたハードウエアによって構成することも可能である。
実施の形態2の要点と特徴
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態2による車載電子制御装置100Bは、直流電源101から給電される車載電気負荷群の一部又は全部に対して直列接続された負荷開閉素子150と、この負荷開閉素子150に対して車両の運転状態に応じて開閉指令信号DR2を供給する開閉指令発生ユニット120Bと、手動の電源スイッチ102が閉路されたことに応動して、直流電源101から給電されて所定の安定化電圧を生成して、開閉指令発生ユニット120Bに給電する電源ユニット110Bとを備え、電源スイッチ102は逆接保護素子140を介して車載電気負荷群の一部又は全部である車載電気負荷103に給電するように構成された車載電子制御装置100Bであって、開閉指令発生ユニット120Bは、一旦電源スイッチ102が閉路されて電源ユニット110Bから給電されると、自己保持指令信号DR1を発生して電源スイッチ102が開路されても電源ユニット110Bによる給電動作が維持されるとともに、逆接保護素子140は寄生ダイオード149を包含した電界効果形トランジスタであり、逆接保護素子140は直流電源101が正しい極性で接続されているときに、寄生ダイオード149の通電方向と同方向に閉路駆動するように、駆動トランジスタ141によってゲート電圧が印加されているとともに、直流電源101の接続極性が誤っているとき、及び電源ユニット110Bが給電停止しているときには逆接保護素子140は導通しないように構成されている。
開閉指令発生ユニット120Bには、電源スイッチ102の出力電圧である逆接保護素子140の入力側電圧VIGを監視して、入力側電圧VIGが所定値未満であれば電源スイッチ102は開路されていると判定するための電源監視電圧Va1が入力されており、開閉指令発生ユニット120Bは、また、入力側電圧VIGが所定値以上の電圧であっても、逆接保護素子140を開路した状態で入力側電圧VIGを監視することによって、電源スイッチ102の開閉状態を確認し、電源スイッチ102の開路状態を検出したときには、所定の遅延時間をおいて自己保持指令信号DR1を解除して、電源ユニット110Bによる給電を停止し、電源ユニット110Bによる給電が停止すると、駆動トランジスタ141は開路状態となり、逆接保護素子140の出力配線と直流電源101の正極配線間が混触する天絡異常が発生していても、逆接保護素子140は開路状態となって、電源スイッチ102が開路している状態では電源ユニット110Bは再起動されないようになっている。
逆接保護素子140の入力側電圧VIGに比例した電源監視電圧Va1と出力側電圧に比例した給電監視電圧Va2とが対比されて、逆接保護素子140は寄生ダイオード149の導通方向に対して所定の閾値電流以上の給電電流が流れていることによって閉路駆動が行われ、少なくとも入力側電圧VIGが出力側電圧以下であるときには閉路指令が解除されるようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項4に関連し、逆接保護素子の入力側と出力側の信号電圧を相対比較して、入力側電圧が出力側電圧よりも高くないときには逆接保護素子を開路してみて、入力側電圧が発生しておれば電源スイッチは閉路されていると判定し、入力側電圧が発生していなくて出力側電圧も発生していなければ電源スイッチは開路されていると判定し、入力側電圧が発生していなくて出力側電圧が発生しておれば、電源スイッチは開路されているが天絡異常が発生していると判定するようになっている。
従って、逆接保護素子を定期的に開閉してみる必要がなく、天絡異常が発生するまでは逆接保護素子は常時閉路しておいても電源スイッチの開閉状態を検出することができるので、正常運転時において逆接保護素子の開閉に伴う電力損失が発生せず、逆接保護素子の温度上昇を抑制することができる特徴がある。
なお、抵抗成分を有する不完全な天絡異常が発生した場合には、電源スイッチが閉路されていると必ずしも逆接保護素子の出力側電圧が入力側電圧以上になることはないが、不完全とはいえ天絡異常が発生している状態で電源スイッチが開路すると、必ず逆接保護素子の出力側電圧が入力側電圧以上となるので、この時点で逆接保護素子を開路してみることによって確実に天絡異常が検出され、電源スイッチが開路されたことを直ちに検出することができるものである。
負荷開閉素子150は車載電気負荷103の上流位置にあって、逆接保護素子140の下流位置に接続された電界効果形トランジスタであり、開閉指令発生ユニット120Bには、負荷開閉素子150の出力電圧を監視するための負荷監視信号Vd2が入力されており、開閉指令発生ユニット120Bは、また、負荷開閉素子150に対する開閉指令信号DR2を開路指令にした都度に負荷監視信号Vd2を監視して、負荷開閉素子150の出力電圧が発生しているときには、負荷開閉素子150の出力配線と直流電源101の正極配線とが混触する間接天絡異常が発生していると判定し、開閉指令発生ユニット120Bは、更に、間接天絡異常の発生を検出したときに、逆接保護素子140に対する開路指令を発生し、電源スイッチ102が開路されているかどうかを判定し、電源スイッチ102が閉路されているときには直ちに逆接保護素子140を閉路駆動するようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項7に関連し、開閉指令発生ユニットは負荷開閉素子を開路する都度にその出力電圧を監視して間接天絡異常の有無を判定し、間接天絡異常が検出されたときに逆接保護素子を開路してみて、電源スイッチが開路されているかどうかを判定するようになっている。
従って、逆接保護素子の出力配線が直接外部に引き出されていないものにおいて、間接天絡異常が発生するまでは逆接保護素子は常時閉路しておいても電源スイッチの開閉状態を検出することができるので、正常運転時において逆接保護素子の開閉に伴う電力損失が発生せず、逆接保護素子の温度上昇を抑制することができる特徴がある。特に、負荷開閉素子の開閉頻度が多いものにおいては、間接天絡異常の発生は速やかに検出することができる特徴がある。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態2による車載電子制御装置の給電制御方法は、直流電源101から給電される車載電気負荷群の一部又は全部に対して直列接続された負荷開閉素子150と、この負荷開閉素子150に対して車両の運転状態に応じて開閉指令信号DR2を供給する開閉指令発生ユニット120Bと、手動の電源スイッチ102が閉路されたことに応動して、直流電源101から給電されて所定の安定化電圧を生成して、開閉指令発生ユニット120Bに給電する電源ユニット110Bとを備え、電源スイッチ102は逆接保護素子140を介して車載電気負荷群の一部又は全部である車載電気負荷103に給電するように構成された車載電子制御装置100Bに対する給電制御方法であって、逆接保護素子140は寄生ダイオード149を包含した電界効果形トランジスタであり、逆接保護素子140は直流電源101が正しい極性で接続されているときに、寄生ダイオード149の通電方向と同方向に閉路駆動するように、駆動トランジスタ141によってゲート電圧が印加されているとともに、直流電源101の接続極性が誤っているとき、及び電源ユニット110Bが給電停止しているときには逆接保護素子140は導通しないように構成されている。
開閉指令発生ユニット120Bは、RAMメモリ121と、不揮発プログラムメモリ122Bと、不揮発プログラムメモリ122Bの一部領域であるか、又は分割接続された不揮発データメモリと、多チャンネルA/D変換器123と協働するマイクロプロセッサを包含し、マイクロプロセッサは、一旦電源スイッチ102が閉路されて電源ユニット110Bから給電されると、自己保持指令信号DR1を発生して電源スイッチ102が開路されても電源ユニット110Bによる給電動作を維持するとともに、電源スイッチ102が依然として閉路されているかどうかを定期的に監視し、少なくとも逆接保護素子140を開路した状態で逆接保護素子140の入力側電圧VIGが発生していなければ電源スイッチ102は開路されていると判定して、所定の遅延待機期間をおいて自己保持指令信号DR1を解除して電源ユニット110Bの給電動作を停止し、遅延待機期間において、逆接保護素子140の入力側電圧VIGは発生していないのに出力側電圧が発生している場合は、逆接保護素子140の出力配線と直流電源101の正極配線間が混触する天絡異常が発生していると判定して、少なくとも異常発生履歴情報を不揮発データメモリに書込み保存するようになっている。
開閉指令発生ユニット120Bのマイクロプロセッサは、電源スイッチ102が遮断された直後に天絡異常を検出した場合には、少なくとも遅延待機期間の時間延長を行って、所定時間の異常報知を行なったうえで自己保持指令信号DR1を解除するか、又は少なくとも電源スイッチ102が再閉路されたときに不揮発データメモリの天絡異常発生履歴情報を読み出して、前回の電源スイッチ102遮断時に天絡異常が発生していた場合には、異常発生に伴う異常報知を行うようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項10に関連し、実施形態1の場合と同様に電源スイッチを遮断した後に天絡異常が検出された場合、自己保持給電期間を延長して異常報知を行なうか、又は次回の電源スイッチ投入時に異常報知を行なうようになっている。従って、電源スイッチが投入されているときには天絡異常の発生が検出し難い問題があるが、電源スイッチを遮断したときに天絡異常を検出しているので、簡単かつ正確に天絡異常検出を行うことができるとともに、確実に異常報知を行なって保守点検を促すことができる特徴がある。
逆接保護素子140は閉路駆動した状態で常時又は定期的に入力側電圧VIGが監視され、入力側電圧VIGが発生していなければ電源スイッチ102が開路されていると判定されるとともに、入力側電圧VIGが発生していても逆接保護素子140の入力側と出力側の信号電圧を常時又は定期的に相対比較して、入力側電圧VIGが出力側電圧よりも高くないときには逆接保護素子140を開路してみて、入力側電圧VIGが発生しておれば電源スイッチ102は閉路されていると判定し、入力側電圧VIGが発生していなくて出力側電圧も発生していなければ電源スイッチ102は開路されていると判定し、入力側電圧VIGが発生していなくて出力側電圧が発生しておれば電源スイッチ102は開路されているが天絡異常が発生していると判定するようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項12に関連し、マイクロプロセッサは逆接保護素子を閉路駆動した状態で逆接保護素子の入力側電圧を監視して、入力側電圧が発生していなければ電源スイッチが開路されていると判定するとともに、逆接保護素子の入力側電圧が出力側電圧より高くない場合には逆接保護素子を開路してみて、電源スイッチの開閉状態と天絡異常の有無を特定するようになっている。
従って、逆接保護素子を定期的に開閉してみる必要がなく、天絡異常が発生するまでは逆接保護素子は常時閉路しておいても電源スイッチの開閉状態を検出することができるので、正常運転時において逆接保護素子の開閉に伴う電力損失が発生せず、逆接保護素子の温度上昇を抑制することができる特徴がある。また、不完全天絡異常の場合であっても、電源スイッチが開路されているときには逆接保護素子の入力側電圧は出力側電圧よりも低くなるので、電源スイッチが開路されたことは直ちに検出することができる特徴がある。
逆接保護素子140の下流位置には、それぞれに負荷開閉素子が直列接続された複数の車載電気負荷が並列接続されており、複数の電気負荷の中の特定の電気負荷103の上流位置には電界効果形トランジスタである負荷開閉素子150が直列接続されており、負荷開閉素子150の開路時出力電圧は、負荷開閉素子150に対する開閉指令信号DR2を開路指令にした都度に監視され、開路時出力電圧が発生しているときには、負荷開閉素子150の出力配線と直流電源101の正極配線とが混触する間接天絡異常が発生していると判定し、間接天絡異常の発生が検出されると、負荷開閉指令信号DR2が再度開路指令を発生するまでは負荷開閉素子150を強制閉路するようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項13に関連し、負荷開閉素子を開路する都度に負荷開閉素子の出力配線の間接天絡異常の有無を判定し、間接天絡異常が検出されたときには、次回の開路指令が発生するまでは負荷開閉素子を強制閉路するようになっている。従って、間接天絡異常が発生した負荷開閉素子の内部寄生ダイオードを介して他の電気負荷に給電されることを回避して、強制閉路された負荷開閉素子のドレイン端子からソース端子へ逆導通することによって負荷開閉素子の温度上昇を大幅に低減することができる特徴がある。
実施の形態3.
次に、この発明の実施形態3による車載電子制御装置の全体回路図である図5に基づいて、図3のものとの相違点を中心にしてその構成を詳細に説明する。
なお、図3のものとの主な相違点として、図5の場合には電源ユニット110Cが図1と同様に直流電源101から直接給電されていることと、逆接保護素子140は差動増幅器400によって入出力側の差分電圧が測定されて天絡異常の発生が検出されていることと、入力側電圧VIGは比較素子118aによって監視され、出力側電圧はモニタ素子148によって監視されていることと、天絡判定回路158bによって間接天絡異常の発生を検出するようになっていることであり、他の構成は図1、図3とほぼ同じであり、各図において同一符号は同一又は相当部分を示している。
図5において、車載電子制御装置100Cは車載バッテリである直流電源101の正極端子に直接接続されて主電源電圧Vbbが印加される主電源端子と、直流電源101の負極端子が接続された車体であるグランド回路GNDに接続されるグランド端子と、例えばイグニッションスイッチである手動の電源スイッチ102を介して直流電源101の正極端子に接続されて入力側電圧VIGが印加される電源端子と、車載電気負荷群の1つである車載電気負荷103が接続される負荷接続端子を備えている。
なお、車載電子制御装置100Cが例えばエンジン制御装置である場合には、車載電子制御装置100Cによって制御される車載電気負荷群として、燃料噴射用電磁弁、スロットル弁開度制御用モータ、点火コイル(ガソリンエンジンの場合)などがあり、これらの多数の車載電気負荷群の一部は図示しない負荷電源用電磁リレーの出力接点を介して直流電源101から分割給電され、分割給電された車載電気負荷は車載電子制御装置100C内に設けられた図示しない制御用開閉素子によって通電制御されるようになっている。
また、電源スイッチ102は例えば変速機制御装置である併用制御機器190にも給電するようになっている。
車載電子制御装置100Cの内部に設けられた電源ユニット110Cは直流電源101から主電源電圧Vbbが印加されており、電源起動信号DR0が与えられることによって所定の安定化電圧である例えばDC5Vの制御電圧Vccを発生して、開閉指令発生ユニット120Cに給電するようになっている。
なお、電源ユニット110Cは例えば接合形トランジスタを用いた定電圧制御回路によって構成されていて、直流電源101の接続極性を誤って点線で示した逆極性に接続された場合には、接合形トランジスタは不導通となって制御電圧Vccは発生しなくなるようにベース回路が構成されている。
電源ユニット110Cに対して電源起動信号DR0を供給する起動トランジスタ111は、電源スイッチ102が閉路されているときに第一駆動抵抗112と第一ダイオード113との直列回路によってベース電流が供給されて導通するNPN形のトランジスタとなっている。起動トランジスタ111は開閉指令発生ユニット120Cが発生する自己保持指令信号DR1の論理レベルが「H」になると、第二駆動抵抗114と第二ダイオード115との直列回路によってベース電流が供給され、開閉指令発生ユニット120Cが動作を開始すると電源スイッチ102が開路されても電源起動信号DR0は有効持続するようになっている。
電源スイッチ102が開路され、自己保持指令信号DR1が論理レベル「L」であるときには、起動トランジスタ111はベース端子とエミッタ端子間に接続された開路安定抵抗116によって確実に開路されるようになっている。比較素子118aは入力側電圧VIGと基準電圧源118bからの基準電圧Vrefとを比較して比較監視信号IGCを発生して開閉指令発生ユニット120Cに入力するようになっている。
逆接保護素子140の出力側電圧を入力信号とする反転論理素子であるモニタ素子148は、給電監視信号Vd1を発生して開閉指令発生ユニット120Cに入力するようになっている。電源スイッチ102の下流位置に直列接続された逆接保護素子140は、図3の場合と同様にPチャネル形の電界効果形トランジスタが使用されていて、入力側電圧VIGが印加されるドレイン端子Dには電流検出抵抗147が直列接続されている。
但し、電流検出抵抗147はソース端子S側に直列接続してもよいし、後述する判定閾値電流の決め方によっては電流検出抵抗147は設けないで、逆接保護素子140のドレイン端子Dとソース端子Sとの間の導通時の内部抵抗に依存した制御を行なうこともできる。
逆接保護素子140と直列抵抗147との直列回路に対する両端電圧に応動する差動増幅器400には、正負の入力端子間に接続された一対のクリップダイオード401と、正負の入力端子にそれぞれ直列接続された一対の入力抵抗402a、403aと、正側の入力抵抗402aに直列接続された漏洩電流遮断素子404とが接続されていて、漏洩電流遮断素子404は駆動抵抗405を介して逆接保護素子140を閉路駆動するための駆動トランジスタ141に接続されている。
また、差動増幅器400の各入力端子には漏洩電流遮断素子404が開路したときの電位を確定するためのプルダウン抵抗402b、403bが接続されている。従って、通電指令信号DR3によって駆動トランジスタ141が駆動されると逆接保護素子140が閉路駆動されるとともに、差動増幅器400によって電流検出抵抗147を含む逆接保護素子140の入出力間の電圧に比例した電圧が差分監視電圧Va3として開閉指令発生ユニット120C内の多チャンネルA/D変換器123に入力されるようになっている。
車載電気負荷103の上流側に直列接続された負荷開閉素子150も、図3の場合と同様にPチャネル形の電界効果形トランジスタが使用されていて、開閉指令発生ユニット120Cが発生する開閉指令信号DR2によって制御トランジスタ151を介して開閉制御されるようになっている。
制御トランジスタ151の出力電圧と負荷開閉素子150の出力電圧を一対の入力信号として動作する天絡判定回路158bは、制御トランジスタ151が不導通となって負荷開閉素子150が開路状態となっているときに、車載電気負荷103の正側配線が直流電源101の正極配線と混触する天絡異常状態であれば、一対の入力信号の論理レベルが共に「H」となることによって天絡異常の発生を検出し、天絡検出信号ERRを開閉指令発生ユニット120Cに入力するようになっている。
このように負荷開閉素子150の入出力関係によって検出される天絡異常2は、負荷開閉素子150が閉路されているときには検出することができず、天絡異常2が発生すると負荷開閉素子150の開閉状態とは無関係に逆接保護素子140の出力側配線に逆流するので、逆接保護素子140の出力配線で発生した天絡異常1と同じ弊害をもたらすことになる。
次に、図5のとおり構成されたこの発明の実施形態3による車載電子制御装置について、図6、図7で示す動作説明用のフローチャートに基づいてその作用・動作を詳細に説明する。
まず、図5において、電源スイッチ102が閉路されると入力側電圧VIGが印加されて、第一駆動抵抗112と第一ダイオード113を介して起動トランジスタ111のベース電流が供給され、起動トランジスタ111が電源起動信号DR0を発生することによって電源ユニット110Cが動作を開始し、主電源電圧Vbbから制御電圧Vccを生成して開閉指令発生ユニット120Cに給電する。
その結果、開閉指令発生ユニット120C内のマイクロプロセッサが動作を開始し、比較素子118aの出力信号である比較監視信号IGCによって電源スイッチ102が閉路されていることを認知して、図6、図7で後述する制御動作を開始する。
制御動作の開始に伴って自己保持指令信号DR1を発生して、第二駆動抵抗114と第二ダイオード115を介して起動トランジスタ111の動作状態を維持するとともに、通電指令信号DR3を発生して駆動トランジスタ141と漏洩電流遮断素子404を閉路駆動する。
電源スイッチ102と駆動トランジスタ141が閉路すると、逆接保護素子140の寄生ダイオード149を介してゲート抵抗144と駆動抵抗143の直列回路に対して入力側電圧VIGが供給され、ゲート抵抗144の両端電圧であるゲート電圧によって逆接保護素子140は入力側のドレイン端子Dから出力側のソース端子Sの方向に通電開始し、車載電気負荷103に対して給電可能な状態となる。
ここで、開閉指令信号DR2の論理レベルを「H」又は「L」とすることによって、負荷開閉素子150が導通又は不導通となり、車載電気負荷103に対する給電状態が制御されるようになっている。なお、車載電気負荷103が複数である場合には、開閉指令発生ユニット120Cは各車載電気負荷に対して直列接続された負荷開閉素子に対してそれぞれ開閉指令信号を供給するようになっている。
開閉指令発生ユニット120Cの運転中においては、複数の車載電気負荷が駆動制御されるとともに、運転状態の学習記憶情報や、図示しない入力センサの検出特性に関する経時変化情報或いは異常発生履歴情報が随時にRAMメモリ121に書き込まれている。
ここで、電源スイッチ102が開路されると、開閉指令発生ユニット120Cは比較監視信号IGCの論理レベルによってこれを認知して、RAMメモリ121に書き込まれていた重要情報を図示しない不揮発データメモリ、又はプログラムメモリ122Cの特定領域に転送書込みしてから自己保持指令信号DR1を解除する。
その結果、起動トランジスタ111が開路して電源ユニット110Cが不作動となり、開閉指令発生ユニット120Cへの給電が停止される。
一方、直流電源101の電源極性を誤って、図5の点線で示したように接続してから電源スイッチ102が閉路された場合には、電源ユニット110C自体は内部の回路構成によって保護されていて制御電圧Vccを発生することはない。また、逆接保護素子140のゲート端子Gにはソース端子Sよりも低いゲート電圧が印加されることはなく、したがって不導通の状態となっているので、負荷開閉素子150内の寄生ダイオード159と転流ダイオード157との直列回路による電源短絡電流が流れるのを阻止するようになっている。
次に、直流電源101の接続極性が正常であって、電源スイッチ102が閉路されて開閉指令発生ユニット120Cが正常運転しているときに、逆接保護素子140の出力配線又は負荷開閉素子150の出力配線である車載電気負荷103の正側配線が、直流電源101の正極配線と混触する天絡異常1又は天絡異常2が発生すると、天絡異常1の場合はもとより天絡異常2の場合であっても、負荷開閉素子150の開閉状態とは無関係に負荷開閉素子150内の寄生ダイオード159を介して天絡電源の回込が発生し、その後に電源スイッチ102を開路しても逆接保護素子140は閉路状態を維持し、天絡電源が逆接保護素子140のソース端子Sからドレイン端子Dの方向に逆流して併用制御機器190に回込給電するとともに、比較監視信号IGCによって電源スイッチ102が開路されたことを認知することができなくなって、開閉指令発生ユニット120Cは運転状態を持続することになる。
この問題を回避するために、実施形態3における開閉指令発生ユニット120Cは差動増幅器400の出力信号である差分監視電圧Va3の値を監視し、差分監視電圧Va3が所定値以下になると天絡異常が発生していると推定して、逆接保護素子140を開路してみるようになっている。
その結果、比較監視信号IGCが論理レベル「L」であって、入力側電圧VIGが所定値以下となっているのにモニタ素子148による給電電圧が発生しておれば天絡異常が発生していることを特定し、異常発生履歴情報を図示しない不揮発データメモリ又はプログラムメモリ122Cの一部領域に転送保存してから自己保持指令信号DR1を停止するようになっている。
逆接保護素子140を開路してみても比較監視信号IGCが論理レベル「H」であれば電源スイッチ102は依然として閉路されていることになり、このとき逆接保護素子140の出力側に給電電圧も発生しているようであれば、これは逆接保護素子140内の寄生ダイオード149を介して給電されているものと判断されるので、たとえ天絡異常が発生していてもこれを検知することはできない状態となっている。
なお、電源スイッチ102が開路している状態で逆接保護素子140の出力配線や負荷開閉素子150の出力配線に天絡異常が発生しても、駆動トランジスタ141が不導通状態となっているので逆接保護素子140は開路状態となっており、天絡電源が逆接保護素子140の入力側に逆流することはない。
次に、図5のものの動作説明用のフローチャートである図6について説明する。
図6において、工程S600aは図5のとおり接続された開閉指令発生ユニット120Cにおいて、電源スイッチ102を閉路投入するステップである。続く工程S600bは電源スイッチ102が閉路されたことによって起動トランジスタ111が電源起動信号DR0を発生するステップである。続く工程S600cは電源ユニット110Cに主電源電圧Vbbが印加されて制御電圧Vccを発生し、開閉指令発生ユニット120Cに給電するステップである。
続く工程S601は開閉指令発生ユニット120Cに給電されたことによってマイクロプロセッサが起動され、プログラムメモリ122Cに格納された制御プログラムの内容と図示しない入力信号の動作状態に応動して電気負荷群に直列接続された負荷開閉素子の開閉制御を開始するステップである。
続く工程S602aでは、起動トランジスタ111に対する自己保持指令信号DR1を発生して、電源スイッチ102が開路されても起動トランジスタ111の導通状態を維持し、続く工程S602bでは、駆動トランジスタ141に対する通電指令信号DR3を発生して逆接保護素子140を閉路駆動し、続く工程S602cでは、不揮発データメモリの内容を読み出して、前回の運転停止時に天絡異常が発生していた場合に異常報知を行なうステップである。
続く工程ブロックS602dは図7で後述する間接天絡異常に関する処理ステップである。なお、工程ブロックS602dの中では開閉指令発生ユニット120Cは負荷開閉素子150を開路する都度にその出力電圧を監視して間接天絡異常の有無を判定し、間接天絡異常が検出されたときに逆接保護素子140を開路してみて、電源スイッチ102が開路されているかどうかを判定するようになっているとともに、間接天絡異常が検出されたときには、次回の開路指令が発生するまでは負荷開閉素子150を強制閉路するようになっている。
続く工程S603aは比較監視信号IGCの論理状態を読み出してから工程S603bへ移行するステップである。工程S603bは比較監視信号IGCの論理レベルによって入力側電圧VIGが発生しているかどうかを判定し、入力側電圧VIGが所定値以上であれば入力側電圧ありとして、YESの判定を行って工程S603cへ移行し、入力側電圧VIGが所定値未満であれば入力側電圧なしとして、NOの判定を行って工程ブロックS608bへ移行する判定ステップとなっている。
工程S603cは差分監視電圧Va3の値を読み出してから工程S604aへ移行するステップである。但し、後述する図8に示す実施形態4の場合には差分監視電圧Va3の読出しではなく、後述の電流比較信号CMPを読み出すようになっている。
工程S604aは差分監視電圧Va3と所定の閾値電圧とを対比して、少なくとも入力側電圧が出力側電圧以上であればYESの判定を行って工程ブロックS608aへ移行するとともに、入力側電圧が出力側電圧未満であればNOの判定を行って工程S604bへ移行する判定ステップである。
工程S604bでは工程S602bで発生した通電指令信号DR3を停止して逆接保護素子140を開路し、続く工程S604cでは再び比較監視信号IGCの値を読み出してから工程S604dへ移行し、工程S604dでは給電監視信号Vd1の論理状態を読み出してから工程S605aへ移行し、工程S605aは工程S604cで読み出された比較監視信号IGCの論理レベルによって、入力側電圧VIGが発生しているかどうかを判定し、入力側電圧VIGの値が所定値以上であれば入力側電圧ありとして、YESの判定を行って工程S606へ移行し、入力側電圧VIGの値が所定値未満であれば入力側電圧なしとして、NOの判定を行って工程S605bへ移行する判定ステップとなっている。
工程S605bは工程S604dで読み出された給電監視信号Vd1の論理レベルによって逆接保護素子140出力側電圧が発生しているかどうかを判定し、論理レベルが「L」であれば出力側電圧ありとして、YESの判定を行って工程S607bへ移行し、論理レベルが「H」であれば出力側電圧なしとして、NOの判定を行って工程ブロックS608bへ移行する判定ステップとなっている。
なお、工程S605aがYESの判定を行うのは電源スイッチ102の閉路状態が持続している場合であって、工程S604bにおいて停止された通電指令信号DR3は工程S606によって再度発生して逆接保護素子140を閉路駆動するようになっている。工程S604bから工程S606に至る期間は、循環動作する動作開始工程S601から動作終了行程S609の全体期間の中の一部の期間であって、逆接保護素子140が開路されている時間は極めて短い期間に制限されている。
また、工程S605bがYESの判定を行うのは逆接保護素子140の入力側電圧が無いのに出力側電圧が発生している状態であって、天絡異常が発生している場合となっている。従って、工程S607bでは天絡異常発生情報をRAMメモリ121に書き込むとともに、所定時間の異常報知を行なってから工程Sブロック608bへ移行するようになっている。
工程ブロックS608aは負荷開閉素子150に対する開閉指令信号DR2の発生又は停止を行う正常運転時の入出力制御ブロックとなっており、工程ブロックS608aに続いて動作終了行程S609へ移行し、動作終了行程S609では他の制御プログラムを実行してから、遅くとも例えば10msecのサイクルタイムをおいて動作開始工程S601へ復帰して、工程S601以降の工程を繰返して実行するようになっている。
工程S603b又は工程S605bの判定がNOであって、電源スイッチ102が開路されていることが判定された状態で実行される工程ブロックS608bでは、RAMメモリ121に書き込まれた学習情報や異常発生情報を不揮発データメモリに転送保存してから自己保持指令信号DR1を解除する。続く工程S600dでは電源起動信号DR0が停止して、電源ユニット110Cの動作が停止するようになっている。なお、工程S603aから工程S606で構成された工程ブロックS610は電源スイッチ監視手段となるものであり、工程ブロックS610で示された内容はマイクロプロセッサに依存しないで、論理素子を用いたハードウエアによって構成することも可能である。
次に、図4、図6の中の工程ブロックS402d、S602dで示された間接天絡異常処理に関する動作説明用のフローチャートである図7について説明する。
図7において、工程S701は前述の工程ブロックS402d又はS602dの開始工程であるサブルーチンプログラムの開始ステップである。続く工程S702は負荷開閉素子150に対する開閉指令信号DR2の論理状態を判定し、開閉指令信号DR2の論理レベルが「L」であって、負荷開閉素子150に対する開路指令が発生しているかどうかを判定し、開路指令であればYESの判定を行って工程S703へ移行し、開閉指令信号DR2の論理レベルが「H」であって、負荷開閉素子150に対する閉路指令が発生しているときにはNOの判定を行ってサブルーチンプログラムの終了ステップである工程S710へ移行するようになっている。
工程S703は後述の工程S705bで発生していた負荷開閉素子150に対する強制閉路指令を解除するステップである。続く工程S704は図3で示す実施形態2において、負荷電圧モニタ素子158aの論理状態を監視して、負荷監視信号Vd2の論理レベルが「L」であって負荷開閉素子150の出力電圧が発生しておれば、YESの判定を行って工程S705aへ移行し、負荷監視信号Vd2の論理レベルが「H」であって負荷開閉素子150の出力電圧が発生していなければ、NOの判定を行って工程S710へ移行する判定ステップである。
工程S705aでは工程S702の判定が負荷開閉素子150の開路指令であるのに、工程S704の判定が負荷開閉素子150の出力電圧ありの判定となっているので、負荷開閉素子150の出力配線で間接天絡異常が発生していると判定して、天絡検出信号ERRを生成して工程S705bへ移行するようになっている。
なお、図5で示した実施形態3の場合には、工程S704と工程S705aによる工程ブロックS711が天絡判定回路158bによって実行され、間接天絡異常が発生すると天絡検出信号ERRを発生して開閉指令発生ユニット120Cへ入力するようになっており、開閉指令発生ユニット120C内のマイクロプロセッサは工程S703に続いて天絡検出信号ERRの動作状態を監視し、天絡検出信号ERRが発生しておれば工程S705bへ移行し、天絡検出信号ERRが発生していなければ工程S710へ移行するようになっている。
工程S705bでは負荷開閉素子150に対する開閉指令信号DR2を強制的に論理レベル「H」となる閉路指令にし、負荷開閉素子150の出力配線で発生した間接天絡電源が寄生ダイオード159を介して負荷開閉素子150の入力側に回りこんで、寄生ダイオード159が過熱焼損するのを防止するようになっている。
続く工程S705cは逆接保護素子140に対する通電指令DR3を一時的に停止し、以下の工程によって電源スイッチ102の開閉状態を検出するようになっている。続く工程S705dは図3の実施形態2の場合であれば電源監視電圧Va1を読出し、図5の実施形態3の場合であれば比較監視信号IGCを読み出すステップである。
続く工程S706は工程S705dによって読み出された電源監視電圧Va1の電圧レベル又は比較監視信号IGCの論理状態によって入力側電圧VIGの有無を判定し、入力側電圧VIGが所定値以上であれば電源スイッチ102は閉路されているというYESの判定を行って工程S707へ移行し、入力側電圧VIGが所定値未満であれば電源スイッチ102は開路されているというNOの判定を行って工程S708へ移行する判定ステップとなっている。
工程S707では工程S705cで停止された通電指令信号DR3を発生して逆接保護素子140を閉路駆動してサブルーチンプログラムの終了ステップである工程S710へ移行するようになっている。工程S706の判定がNOであって、電源スイッチ102が開路されていることが判定された状態で実行される工程ブロックS708では、RAMメモリ121に書き込まれた学習情報や異常発生情報を不揮発データメモリに転送保存してから自己保持指令信号DR1を解除する。
続く工程S709では、図3の実施形態2の場合には電源リレーの励磁コイル104bを消勢して出力接点104aを開路し、図5の実施形態3の場合には電源起動信号DR0が停止して、電源ユニット110Cの動作が停止するようになっている。
なお、工程S703から工程S705bに至る工程ブロックS711は負荷開閉素子150に対する強制閉路制御に関するものであり、この強制閉路制御はマイクロプロセッサに依存しないで論理回路によって構成することもできる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施形態4による車載電子制御装置の全体回路図である図8について、図5のものとの相違点を中心にしてその構成を詳細に説明する。
図8は図5を僅かに変形した形態を示すもので、図5のものとの主な相違点は、逆接保護素子160及び負荷開閉素子180としてNチャネル形の電界効果形トランジスタが使用されていることと、逆接保護素子160の両端電圧に応動する差動増幅器600の出力回路に比較判定素子606が付加されていることであり、他の構成は図5とほぼ同じであり、各図において同一符号は同一又は相当部分を示している。
なお、Nチャネル形の電界効果形トランジスタを車載電気負荷の上流位置に接続するためには、ソース電位よりも高いゲート電位を得るために昇圧回路が必要となるので、ゲート電圧印加回路も異なったものとなっている。この昇圧回路及びゲート電圧印加回路の詳細は後述する。
図8において、車載電子制御装置100Dは図5の場合と同様に車載バッテリである直流電源101の正極端子に直接接続されて主電源電圧Vbbが印加される主電源端子と、直流電源101の負極端子が接続された車体であるグランド回路GNDに接続されるグランド端子と、例えばイグニッションスイッチである手動の電源スイッチ102を介して直流電源101の正極端子に接続されて入力側電圧VIGが印加される電源端子と、車載電気負荷群の1つである車載電気負荷103が接続される負荷接続端子を備えている。
車載電子制御装置100Dの内部に設けられた電源ユニット110Dは直流電源101から主電源電圧Vbbが印加されており、電源起動信号DR0が与えられることによって所定の安定化電圧である例えばDC5Vの制御電圧Vccを発生して、開閉指令発生ユニット120Dに給電するようになっている。なお、図8では電源ユニット110Dの入力側は図示を省略している。
電源スイッチ102が閉路され入力側電圧VIGが印加されると、電流検出抵抗167と逆接保護素子160のソース端子Sからドレイン端子Dを経て、更に負荷開閉素子180のドレイン端子Dからソース端子Sを経由して車載電気負荷103に給電される。逆接保護素子160の内部にはソース端子Sからドレイン端子Dの方向に導通する寄生ダイオード169が生成されているのに対し、負荷開閉素子180の内部にはソース端子Sからドレイン端子Dの方向に導通する寄生ダイオード189が生成されている。
逆接保護素子160を閉路駆動するための駆動トランジスタ161は互いに直列接続されたNPN形トランジスタである第一トランジスタ161aと第二トランジスタ161bによって構成されており、第一トランジスタ161aはベース抵抗162aを介して開閉指令発生ユニット120Dが発生する通電指令信号DR3によって駆動されるようになっている。
逆接保護素子160のドレイン端子Dとゲート端子Gとの間には昇圧回路170aと昇圧回路170aによる昇圧電圧をゲート端子Gに印加するための給電トランジスタ171aとコレクタ抵抗172aとの直列回路が直列接続されており、駆動トランジスタ161が閉路すると駆動抵抗163を介して給電トランジスタ171aが閉路駆動されて逆接保護素子160が導通状態になるよう構成されている。
なお、逆接保護素子160のゲート端子Gとソース端子Sとの間にはゲート抵抗164と定電圧ダイオード165が並列接続されている。また、第一トランジスタ161aのベース端子とエミッタ端子間には開路安定抵抗166aが接続され、第二トランジスタ161bのベース端子とグランド回路GND間には開路安定抵抗166bが接続され、PNP形トランジスタである給電トランジスタ171aのエミッタ端子とベース端子間には開路安定抵抗173aが接続されている。
逆接保護素子160と直列抵抗167との直列回路に対する両端電圧に応動する差動増幅器600には、正負の入力端子間に接続された一対のクリップダイオード601と、正負の入力端子にそれぞれ直列接続された一対の入力抵抗602a、603aと、正側の入力抵抗602aに直列接続された漏洩電流遮断素子604とが接続されていて、漏洩電流遮断素子604は駆動抵抗605を介して逆接保護素子160を閉路駆動するための駆動トランジスタ161に接続されている。
また、差動増幅器600の各入力端子には漏洩電流遮断素子604が開路したときの電位を確定するためのプルダウン抵抗602b、603bが接続されている。従って、通電指令信号DR3によって駆動トランジスタ161が駆動されると逆接保護素子160が閉路駆動されるとともに、差動増幅器600によって電流検出抵抗167を含む逆接保護素子160の入出力間の電圧に比例した電圧が比較回路606の一方の入力端子に入力され、比較回路606の他方の入力端子に入力された基準電圧源607からの基準電圧Vrefとの比較判定結果である電流比較信号CMPが開閉指令発生ユニット120D内の多チャンネルA/D変換器123に入力されるようになっている。
また、比較回路606の出力はベース抵抗162bを介して第二トランジスタ161bのベース端子に接続されている。なお、比較回路606は直列抵抗167と逆接保護素子160との直列回路に発生する給電電流に比例した増幅電圧が、基準電圧源607によって設定された所定の閾値電圧以上となったときに、比較判定出力の論理レベルが「H」となって第二トランジスタ161bを閉路駆動するようになっている。
従って、逆接保護素子160のソース端子Sからドレイン端子Dの方向に流れる給電電流が、例えば100mA未満になると第二トランジスタ161bは開路し、100mA以上の給電電流であれば第二トランジスタ161bは閉路するようになっている。ここで通電指令信号DR3が発生していて逆接保護素子160が閉路駆動されているときに、逆接保護素子160に流れる電流が例えば50mA程度の軽負荷状態である場合を想定すると、もしも逆接保護素子160が閉路したときには差動増幅器600の出力電圧が小さすぎるので第二トランジスタ161bが開路して逆接保護素子160は開路し、50mAの給電電流は寄生ダイオード169を介して給電されることになる。そのため、差動増幅器600の入力電圧が大きくなって再び第二トランジスタ161bが閉路駆動され、以下このような断続状態が持続することになる。
しかし、逆接保護素子160に流れる電流が小さく、その両端電圧も小さいので逆接保護素子160の発熱は小さく、過大な温度上昇が発生することはない。一方、逆接保護素子160に流れる給電電流が十分大きな値であれば、第二トランジスタ161bは常時閉路状態となって、逆接保護素子160が断続されることなく安定して閉路されることになる。逆に、天絡異常の発生によって逆接保護素子160のドレイン端子D側の電圧が、ソース端子S側の電圧以上になると、第二トランジスタ161bは常時開路の状態となって、逆接保護素子160は開路状態を維持することになる。
なお、比較素子118aは入力側電圧VIGと基準電圧源118bからの基準電圧とを比較して比較監視信号IGCを発生し、これを開閉指令発生ユニット120Cに入力するようになっている。従って、逆接保護素子160を開路した状態で比較監視信号IGCの論理レベルを監視することによって、電源スイッチ102が開路されているかどうかを判定することができるようになっている。
また、逆接保護素子160の出力側電圧を入力信号とする反転論理素子であるモニタ素子168は給電監視信号Vd1を発生して開閉指令発生ユニット120Dに入力するようになっている。従って、電源スイッチ102と逆接保護素子160を開路した状態で給電監視信号Vd1の論理レベルを監視することによって天絡異常が発生しているかどうか判定することができるようになっている。
車載電気負荷103の上流側に直列接続された負荷開閉素子180は、開閉指令発生ユニット120Dが発生する開閉指令信号DR2によって、ベース抵抗182を介して導通駆動される制御トランジスタ181を介して開閉制御されるようになっている。負荷開閉素子180のドレイン端子Dとゲート端子Gとの間には昇圧回路170bと昇圧回路170bによる昇圧電圧をゲート端子Gに印加するための給電トランジスタ171bとコレクタ抵抗172bとの直列回路が直列接続されており、駆動トランジスタ181が閉路すると駆動抵抗183を介して給電トランジスタ171bが閉路駆動されて負荷開閉素子180が導通状態になるよう構成されている。なお、負荷開閉素子180のゲート端子Gとソース端子Sとの間にはゲート抵抗184と定電圧ダイオード185が並列接続されている。
反転論理素子である負荷電圧モニタ素子188は、負荷開閉素子180が閉路したときに論理レベル「L」となる負荷監視信号Vd2を発生して開閉指令発生ユニット120Dに入力するようになっている。従って、開閉指令信号DR2の論理レベルが「H」となり、負荷開閉素子180が閉路すると負荷監視信号Vd2の論理レベルは「L」となるのが正常であるとともに、開閉指令信号DR2の論理レベルが「L」となり、負荷開閉素子180が開路すると負荷監視信号Vd2の論理レベルは「H」となるのが正常であって、このとき若しも負荷監視信号Vd2の論理レベルが「L」となっておれば車載電気負荷103の正側配線が直流電源101の正極配線と混触する天絡異常が発生していることになる。
図8のものの作用・動作については図6において説明したが、図6の工程S603cにおいて差分監視電圧Va3を読み出す替わりに、電流比較信号CMPを読み出すようになっている。また、負荷監視信号Vd2の扱いについては図7の工程S704と工程S705aで説明したとおりである。
実施形態3および実施形態4の要点と特徴
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態3と実施形態4による車載電子制御装置100C・100Dは、直流電源101から給電される車載電気負荷群の一部又は全部に対して直列接続された負荷開閉素子150・180と、負荷開閉素子に対して車両の運転状態に応じて開閉指令信号DR2を供給する開閉指令発生ユニット120C・120Dと、手動の電源スイッチ102が閉路されたことに応動して、直流電源101から給電されて所定の安定化電圧を生成して、開閉指令発生ユニット120C・120Dに給電する電源ユニット110C・110Dとを備え、電源スイッチ102は逆接保護素子140・160を介して車載電気負荷群の一部又は全部である車載電気負荷103に給電するように構成された車載電子制御装置100C・100Dであって、開閉指令発生ユニット120C・120Dは、一旦電源スイッチ102が閉路されて電源ユニット110C・110Dから給電されると、自己保持指令信号DR1を発生して電源スイッチ102が開路されても電源ユニット110C・110Dによる給電動作が維持されるとともに、逆接保護素子140・160は寄生ダイオード149・169を包含した電界効果形トランジスタであり、逆接保護素子140・160は直流電源101が正しい極性で接続されているときに、寄生ダイオード149・169の通電方向と同方向に閉路駆動するように、駆動トランジスタ141・161によってゲート電圧が印加されているとともに、直流電源101の接続極性が誤っているとき、及び電源ユニット110C・110Dが給電停止しているときには逆接保護素子140・160は導通しないように構成されている。
開閉指令発生ユニット120C・120Dには、電源スイッチ102の出力電圧である逆接保護素子140・160の入力側電圧VIGを監視して、入力側電圧VIGが所定値未満であれば電源スイッチ102は開路されていると判定するための監視信号IGCが入力されており、開閉指令発生ユニット120C・120Dは、また、入力側電圧VIGが所定値以上の電圧であっても、逆接保護素子140・160を開路した状態で入力側電圧VIGを監視することによって、電源スイッチ102の開閉状態を確認し、電源スイッチ102の開路状態を検出したときには、所定の遅延時間をおいて自己保持指令信号DR1を解除して、電源ユニット110C・110Dによる給電を停止し、電源ユニット110C・110Dによる給電が停止すると、駆動トランジスタ141・161は開路状態となり、逆接保護素子140・160の出力配線と直流電源101の正極配線間が混触する天絡異常が発生していても、逆接保護素子140・160は開路状態となって、電源スイッチ102が開路している状態では電源ユニット110C・110Dは再起動されないようになっている。
逆接保護素子140・160の出力電流に比例した電圧、又は入力側電圧VIGと出力側電圧との差分値に比例した差分監視電圧Va3を測定し、逆接保護素子140・160は寄生ダイオード149・169の導通方向に対して所定の閾値電流以上の給電電流が流れていることによって閉路駆動が行われ、少なくとも入力側電圧VIGが出力側電圧以下であるときには閉路指令が解除されるようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項4に関連し、逆接保護素子の入力側と出力側の信号電圧を相対比較して、入力側電圧が出力側電圧よりも高くないときには逆接保護素子を開路してみて、入力側電圧が発生しておれば電源スイッチは閉路されていると判定し、入力側電圧が発生していなくて出力側電圧も発生していなければ電源スイッチは開路されていると判定し、入力側電圧が発生していなくて出力側電圧が発生していおれば電源スイッチは開路されているが天絡異常が発生していると判定するようになっている。
従って、逆接保護素子を定期的に開閉してみる必要がなく、天絡異常が発生するまでは
逆接保護素子は常時閉路しておいても電源スイッチの開閉状態を検出することができるので、正常運転時において逆接保護素子の開閉に伴う電力損失が発生せず、逆接保護素子の温度上昇を抑制することができる特徴がある。
なお、抵抗成分を有する不完全な天絡異常が発生した場合には、電源スイッチが閉路されていると必ずしも逆接保護素子の出力側電圧が入力側電圧以上になることはないが、不完全とはいえ天絡異常が発生している状態で電源スイッチが開路すると、必ず逆接保護素子の出力側電圧が入力側電圧以上となるので、この時点で逆接保護素子を開路してみることによって確実に天絡異常が検出され、電源スイッチが開路されたことを直ちに検出することができるものである。
逆接保護素子140・160の両端電圧、又は逆接保護素子140・160と直列接続された電流検出抵抗147・167の両端電圧、又は逆接保護素子140・160と電流検出抵抗147・167の直列回路に対する両端電圧に比例した差分監視電圧Va3に応動して、逆接保護素子140・160の入力側電圧VIGが出力側電圧を超過していることにともなう通常給電方向電圧を検出する差動増幅器400・600を備え、逆接保護素子140・160は差動増幅器400・600の出力信号電圧が閾値電流に対応した所定値以上となっていることによって閉路駆動されるようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項5に関連し、逆接保護素子の入力側電圧と出力側電圧との差分電圧を直接測定して、入力側電圧が出力側電圧を超過しているときに、逆接保護素子を閉路駆動するようになっている。従って、出力配線の天絡異常の有無に関わらず、電源スイッチが開路されると逆接保護素子の入力側電圧が発生しなくなることによって、電源スイッチが開路されたことを検出することができる特徴がある。
差動増幅器400・600の入力端子は一対のクリップダイオード401・601によって相互に接続され、各入力端子は入力抵抗402a、403a・602a、603aを介して差分監視電圧Va3を測定するための被測定電圧の両端に接続されているとともに、正入力側の入力抵抗402a・602aには漏洩電流遮断素子404・604が直列接続されていて、漏洩電流遮断素子404・604は駆動トランジスタ141・161が閉路駆動されたことによって閉路されるものであって、逆接保護素子140・160が開路されているときに遮断されるようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項6に関連し、差動増幅器の入力回路は入力抵抗とクリップダイオードによって過電圧印加されないように保護されているとともに、逆接保護素子が開路されているときには、漏洩電流遮断素子によって入力回路が遮断されるようになっている。従って、天絡異常が発生した状態で電源スイッチを開路放置した場合に、直流電源の放電が抑制される特徴がある。また、天絡異常が発生した状態で電源スイッチを開路放置した場合に、単に逆接保護素子を開路しただけでは差動増幅器の入力回路からの回込電圧によって電圧監視信号又は電源監視電圧が発生して、電源スイッチが開路されていることが検出できなくなる問題が解消されるものである。
負荷開閉素子180は車載電気負荷103の上流位置にあって、逆接保護素子160の下流位置に接続された電界効果形トランジスタであり、開閉指令発生ユニット120Dには、負荷開閉素子180の出力電圧を監視するための負荷監視信号Vd2が入力されており、開閉指令発生ユニット120Dは、また、負荷開閉素子180に対する開閉指令信号DR2を開路指令にした都度に負荷監視信号Vd2を監視して、負荷開閉素子180の出力電圧が発生しているときには、負荷開閉素子180の出力配線と直流電源101の正極配線とが混触する間接天絡異常が発生していると判定し、開閉指令発生ユニット120Dは、更に、間接天絡異常の発生を検出したときに、逆接保護素子160に対する開路指令を発生し、電源スイッチ102が開路されているかどうかを判定し、電源スイッチ102が閉路されているときには直ちに逆接保護素子160を閉路駆動するようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項7に関連し、開閉指令発生ユニットは負荷開閉素子を開路する都度にその出力電圧を監視して間接天絡異常の有無を判定し、間接天絡異常が検出されたときに逆接保護素子を開路してみて、電源スイッチが開路されているかどうかを判定するようになっている。従って、逆接保護素子の出力配線が直接外部に引き出されていないものにおいて、間接天絡異常が発生するまでは逆接保護素子は常時閉路しておいても電源スイッチの開閉状態を検出することができるので、正常運転時において逆接保護素子の開閉に伴う電力損失が発生せず、逆接保護素子の温度上昇を抑制することができる特徴がある。特に、負荷開閉素子の開閉頻度が多いものにおいては、間接天絡異常の発生は速やかに検出することができる特徴がある。
負荷開閉素子150は車載電気負荷103の上流位置にあって、逆接保護素子140の下流位置に接続された電界効果形トランジスタであり、負荷開閉素子150に対して閉路駆動指令が解除される都度に負荷開閉素子150の出力電圧を監視して、負荷開閉素子150の出力配線と直流電源101の正極配線とが混触する間接天絡異常の有無を判定する天絡判定回路158bを備え、開閉指令発生ユニット120Cは、天絡判定回路158bが間接天絡異常を検出したときに逆接保護素子140に対する開路指令を発生し、電源スイッチ102が開路されているかどうかを判定し、電源スイッチ102が閉路されているときには直ちに逆接保護素子140を閉路駆動するようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項8に関連し、負荷開閉素子を開路する都度に天絡判定回路によって負荷開閉素子の出力配線の天絡異常の有無を判定し、間接天絡異常が検出されたときに逆接保護素子を開路してみて、電源スイッチが開路されているかどうかを判定するようになっている。従って、逆接保護素子の出力配線が直接外部に引き出されていないものにおいて、間接天絡異常が発生するまでは逆接保護素子は常時閉路しておいても電源スイッチの開閉状態を検出することができるので、正常運転時において逆接保護素子の開閉に伴う電力損失が発生せず、逆接保護素子の温度上昇を抑制することができる特徴がある。特に、負荷開閉素子の開閉頻度が多いものにおいては、間接天絡異常の発生は速やかに検出することができる特徴がある。
以上の説明で明らかなとおり、この発明の実施形態3と実施形態4による車載電子制御装置の給電制御方法は、直流電源101から給電される車載電気負荷群の一部又は全部に対して直列接続された負荷開閉素子150・180と、負荷開閉素子150・180に対して車両の運転状態に応じて開閉指令信号DR2を供給する開閉指令発生ユニット120C・120Dと、手動の電源スイッチ102が閉路されたことに応動して、直流電源101から給電されて所定の安定化電圧を生成して、開閉指令発生ユニット120C・120Dに給電する電源ユニット110C・110Dとを備え、電源スイッチ102は逆接保護素子140・160を介して車載電気負荷群の一部又は全部である車載電気負荷103に給電するように構成された車載電子制御装置100C・100Dに対する給電制御方法であって、逆接保護素子140・160は寄生ダイオード149・169を包含した電界効果形トランジスタであり、逆接保護素子140・160は直流電源101が正しい極性で接続されているときに、寄生ダイオード149・169の通電方向と同方向に閉路駆動するように、駆動トランジスタ141・161によってゲート電圧が印加されているとともに、直流電源101の接続極性が誤っているとき、及び電源ユニット110C・110Dが給電停止しているときには逆接保護素子140・160は導通しないように構成されている。
開閉指令発生ユニット120C・120Dは、RAMメモリ121と、不揮発プログラムメモリ122C・122Dと、不揮発プログラムメモリ122C・122Dの一部領域であるか、又は分割接続された不揮発データメモリと、多チャンネルA/D変換器123と協働するマイクロプロセッサを包含し、このマイクロプロセッサは、一旦電源スイッチ102が閉路されて電源ユニット110C・110Dから給電されると、自己保持指令信号DR1を発生して電源スイッチ102が開路されても電源ユニット110C・110Dによる給電動作を維持するとともに、電源スイッチ102が依然として閉路されているかどうかを定期的に監視し、少なくとも逆接保護素子140・160を開路した状態で逆接保護素子140・160の入力側電圧VIGが発生していなければ電源スイッチ102は開路されていると判定して、所定の遅延待機期間をおいて自己保持指令信号DR1を解除して電源ユニット110C・110Dの給電動作を停止し、遅延待機期間において、逆接保護素子140・160の入力側電圧VIGは発生していないのに出力側電圧が発生している場合は、逆接保護素子140・160の出力配線と直流電源101の正極配線間が混触する天絡異常が発生していると判定して、少なくとも異常発生履歴情報を不揮発データメモリに書込み保存するようになっている。
マイクロプロセッサは電源スイッチ102が遮断された直後に天絡異常を検出した場合には、少なくとも遅延待機期間の時間延長を行って、所定時間の異常報知を行なったうえで自己保持指令信号DR1を解除するか、又は少なくとも電源スイッチ102が再閉路されたときに不揮発データメモリの天絡異常発生履歴情報を読み出して、前回の電源スイッチ102遮断時に天絡異常が発生していた場合には、異常発生に伴う異常報知を行うようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項10に関連し、電源スイッチを遮断した後に天絡異常が検出された場合、自己保持給電期間を延長して異常報知を行なうか、又は次回の電源スイッチ投入時に異常報知を行なうようになっている。従って、電源スイッチが投入されているときには天絡異常の発生が検出し難い問題があるが、電源スイッチを遮断したときに天絡異常を検出しているので、簡単かつ正確に天絡異常検出を行うことができるとともに、確実に異常報知を行なって保守点検を促すことができる特徴がある。
なお、電源スイッチの閉路中に逆接保護素子の両端電圧を監視して天絡異常の有無を判定する場合には、抵抗値を有する不完全な天絡異常が発生したときには、必ずしも逆接保護素子の出力側電圧が入力側電圧以上にはならないので検出困難であるとともに、負荷開閉素子の出力電圧の論理レベルを監視して間接天絡異常の有無を判定する場合には、負荷開閉素子が閉路駆動されているときには天絡異常が検出されない問題があり、逆接保護素子の出力配線の天絡異常を確実に検出できるのは電源スイッチが開路された直後であって、自己保持指令信号によって遅延給電されている期間が最適の期間となるものである。
逆接保護素子140・160は閉路駆動した状態で常時又は定期的に入力側電圧VIGが監視され、入力側電圧VIGが発生していなければ電源スイッチ102が開路されていると判定されるとともに、入力側電圧VIGが発生していても逆接保護素子140・160の入力側と出力側の信号電圧を常時又は定期的に相対比較して、入力側電圧VIGが出力側電圧よりも高くないときには逆接保護素子140・160を開路してみて、入力側電圧VIGが発生しておれば電源スイッチ102は閉路されていると判定し、入力側電圧VIGが発生していなくて出力側電圧も発生していなければ電源スイッチ102は開路されていると判定し、入力側電圧VIGが発生していなくて出力側電圧が発生しておれば電源スイッチ102は開路されているが天絡異常が発生していると判定するようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項12に関連し、マイクロプロセッサは逆接保護素子を閉路駆動した状態で逆接保護素子の入力側電圧を監視して、入力側電圧が発生していなければ電源スイッチが開路されていると判定するとともに、逆接保護素子の入力側電圧が出力側電圧より高くない場合には逆接保護素子を開路してみて、電源スイッチの開閉状態と天絡異常の有無を特定するようになっている。従って、逆接保護素子を定期的に開閉してみる必要がなく、天絡異常が発生するまでは逆接保護素子は常時閉路しておいても電源スイッチの開閉状態を検出することができるので、正常運転時において逆接保護素子の開閉に伴う電力損失が発生せず、逆接保護素子の温度上昇を抑制することができる特徴がある。また、不完全天絡異常の場合であっても、電源スイッチが開路されているときには逆接保護素子の入力側電圧は出力側電圧よりも低くなるので、電源スイッチが開路されたことは直ちに検出することができる特徴がある。
逆接保護素子140・160の下流位置には、それぞれに負荷開閉素子が直列接続された複数の車載電気負荷が並列接続されており、複数の電気負荷の中の特定の電気負荷103の上流位置には電界効果形トランジスタである負荷開閉素子150・180が直列接続されており、負荷開閉素子150・180の開路時出力電圧は、負荷開閉素子150・180に対する開閉指令信号DR2を開路指令にした都度に監視され、開路時出力電圧が発生しているときには、負荷開閉素子150・180の出力配線と直流電源101の正極配線とが混触する間接天絡異常が発生していると判定し、間接天絡異常の発生が検出されると、負荷開閉指令信号DR2が再度開路指令を発生するまでは負荷開閉素子150・180を強制閉路するようになっている。
以上のとおり、この発明の請求項13に関連し、負荷開閉素子を開路する都度に負荷開閉素子の出力配線の間接天絡の有無を判定し、間接天絡異常が検出されたときには、次回の開路指令が発生するまでは負荷開閉素子を強制閉路するようになっている。従って、間接天絡異常が発生した負荷開閉素子の内部寄生ダイオードを介して他の電気負荷に給電されることを回避して、強制閉路された負荷開閉素子のドレイン端子からソース端子へ逆導通することによって負荷開閉素子の温度上昇を大幅に低減することができる特徴がある。
なおこの発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
100A〜100D:車載電子制御装置、101:直流電源、102:電源スイッチ、103:車載電気負荷、110A〜110D:電源ユニット、120A〜120D:開閉指令発生ユニット(マイクロプロセッサ)、121:RAMメモリ、122A〜122D:不揮発プログラムメモリ、123:多チャンネルA/D変換器、130、150、180:負荷開閉素子、137、157、187:転流ダイオード、148、168:モニタ素子、140、160:逆接保護素子、141、161:駆動トランジスタ、147、167:電流検出抵抗、149、169:寄生ダイオード、158b:天絡判定回路、400、600:差動増幅器、401、601:クリップダイオード、402a、403a、602a、603a:入力抵抗、404、604:漏洩電流遮断素子、
DR1:自己保持指令信号、DR2:開閉指令信号、DR3:通電指令信号、 IGC:比較監視信号(監視信号)、IGL:電圧監視信号(監視信号)、
VIG:入力側電圧、Vbb:主電源電圧、Vcc:制御電圧、Va1:電源監視電圧(監視信号)、Va2:給電監視電圧、Va3:差分監視電圧、Vd1:給電監視信号、Vd2:負荷監視信号。

Claims (13)

  1. 直流電源から給電される車載電気負荷群の一部又は全部に対して直列接続された負荷開閉素子と、この負荷開閉素子に対して車両の運転状態に応じて開閉指令信号を供給する開閉指令発生ユニットと、手動の電源スイッチが閉路されたことに応動して、前記直流電源から給電されて所定の安定化電圧を生成して、前記開閉指令発生ユニットに給電する電源ユニットとを備え、前記電源スイッチは逆接保護素子を介して前記車載電気負荷群の一部又は全部である車載電気負荷に給電するように構成された車載電子制御装置であって、
    前記開閉指令発生ユニットは、一旦前記電源スイッチが閉路されて前記電源ユニットから給電されると、自己保持指令信号を発生して前記電源スイッチが開路されても前記電源ユニットによる給電動作が維持されるとともに、前記逆接保護素子は寄生ダイオードを包含した電界効果形トランジスタであり、前記逆接保護素子は前記直流電源が正しい極性で接続されているときに、前記寄生ダイオードの通電方向と同方向に閉路駆動するように、駆動トランジスタによってゲート電圧が印加されているとともに、前記直流電源の接続極性が誤っているとき、及び前記電源ユニットが給電停止しているときには前記逆接保護素子は導通しないように構成されており、前記開閉指令発生ユニットには、前記電源スイッチの出力電圧である前記逆接保護素子の入力側電圧を監視して、前記入力側電圧が所定値未満であれば前記電源スイッチは開路されていると判定するための監視信号が入力されており、前記開閉指令発生ユニットは、前記入力側電圧が所定値以上の電圧であっても、前記逆接保護素子を開路した状態で前記入力側電圧を監視することによって、前記電源スイッチの開閉状態を確認し、前記電源スイッチの開路状態を検出したときには、所定の遅延時間をおいて前記自己保持指令信号を解除して、前記電源ユニットによる給電を停止し、前記電源ユニットによる給電が停止すると、前記駆動トランジスタは開路状態となり、前記逆接保護素子の出力配線と前記直流電源の正極配線間が混触する天絡異常が発生していても、前記逆接保護素子は開路状態となって、前記電源スイッチが開路している状態では前記電源ユニットは再起動されないことを特徴とする車載電子制御装置。
  2. 前記開閉指令発生ユニットは、前記電源スイッチが閉路されているかどうかを常時又は高頻度の第一周期で監視するとともに、低頻度の第二周期で定期的に前記逆接保護素子を開路して、前記電源スイッチが開路されているかどうかを判定し、前記電源スイッチが閉路されていたときには直ちに前記逆接保護素子を閉路駆動することを特徴とする請求項1に記載の車載電子制御装置。
  3. 前記開閉指令発生ユニットには、前記逆接保護素子の出力電圧を監視するための論理信号である給電監視信号が入力されており、前記開閉指令発生ユニットは、前記逆接保護素子に対する開路指令を発生したときに、前記逆接保護素子の入力側電圧を監視するための論理信号である電圧監視信号と前記給電監視信号の論理状態を対比して、前記逆接保護素子の入力側電圧が検出されていないのに出力側電圧が検出されていると、前記天絡異常が発生していると判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載電子制御装置。
  4. 前記逆接保護素子の出力電流に比例した電圧、又は前記逆接保護素子の入力側電圧と出力側電圧との差分値に比例した差分監視電圧を測定するか、又は前記入力側電圧に比例した電源監視電圧と前記出力側電圧に比例した給電監視電圧とが対比されて、前記逆接保護素子は前記寄生ダイオードの導通方向に対して所定の閾値電流以上の給電電流が流れていることによって閉路駆動が行われ、少なくとも前記入力側電圧が前記出力側電圧以下であるときには閉路指令が解除されることを特徴とする請求項1に記載の車載電子制御装置。
  5. 前記逆接保護素子の両端電圧、又は前記逆接保護素子と直列接続された電流検出抵抗の両端電圧、又は前記逆接保護素子と前記電流検出抵抗の直列回路に対する両端電圧に比例
    した差分監視電圧に応動して、前記逆接保護素子の入力側電圧が出力側電圧を超過していることにともなう通常給電方向電圧を検出する差動増幅器を備え、前記逆接保護素子は前記差動増幅器の出力信号電圧が前記閾値電流に対応した所定値以上となっていることによって閉路駆動されることを特徴とする請求項4に記載の車載電子制御装置。
  6. 前記差動増幅器の入力端子は一対のクリップダイオードによって相互に接続され、前記差動増幅器の各入力端子は入力抵抗を介して前記差分監視電圧を測定するための被測定電圧の両端に接続されているとともに、前記差動増幅器の正入力側の前記入力抵抗には漏洩電流遮断素子が直列接続されていて、前記漏洩電流遮断素子は前記駆動トランジスタが閉路駆動されたことによって閉路されるものであって、前記逆接保護素子が開路されているときに遮断されることを特徴とする請求項5に記載の車載電子制御装置。
  7. 前記負荷開閉素子は前記車載電気負荷の上流位置にあって、前記逆接保護素子の下流位置に接続された電界効果形トランジスタであり、前記開閉指令発生ユニットには、前記負荷開閉素子の出力電圧を監視するための負荷監視信号が入力されており、前記開閉指令発生ユニットは、前記負荷開閉素子に対する開閉指令信号を開路指令にした都度に前記負荷監視信号を監視して、前記負荷開閉素子の出力電圧が発生しているときには、前記負荷開閉素子の出力配線と前記直流電源の正極配線とが混触する間接天絡異常が発生していると判定し、前記開閉指令発生ユニットは、更に、前記間接天絡異常の発生を検出したときに、前記逆接保護素子に対する開路指令を発生し、前記電源スイッチが開路されているかどうかを判定し、前記電源スイッチが閉路されているときには直ちに前記逆接保護素子を閉路駆動することを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の車載電子制御装置。
  8. 前記負荷開閉素子は前記車載電気負荷の上流位置にあって、前記逆接保護素子の下流位置に接続された電界効果形トランジスタであり、前記負荷開閉素子に対して閉路駆動指令が解除される都度に前記負荷開閉素子の出力電圧を監視して、前記負荷開閉素子の出力配線と前記直流電源の正極配線とが混触する間接天絡異常の有無を判定する天絡判定回路を備え、前記開閉指令発生ユニットは、前記天絡判定回路が前記間接天絡異常を検出したときに前記逆接保護素子に対する開路指令を発生し、前記電源スイッチが開路されているかどうかを判定し、前記電源スイッチが閉路されているときには直ちに前記逆接保護素子を閉路駆動することを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の車載電子制御装置。
  9. 直流電源から給電される車載電気負荷群の一部又は全部に対して直列接続された負荷開閉素子と、この負荷開閉素子に対して車両の運転状態に応じて開閉指令信号を供給する開閉指令発生ユニットと、手動の電源スイッチが閉路されたことに応動して、前記直流電源から給電されて所定の安定化電圧を生成して、前記開閉指令発生ユニットに給電する電源ユニットとを備え、前記電源スイッチは逆接保護素子を介して前記車載電気負荷群の一部又は全部である車載電気負荷に給電するように構成された車載電子制御装置に対する給電制御方法であって、
    前記逆接保護素子は寄生ダイオードを包含した電界効果形トランジスタであり、前記逆接保護素子は前記直流電源が正しい極性で接続されているときに、前記寄生ダイオードの通電方向と同方向に閉路駆動するように、駆動トランジスタによってゲート電圧が印加されているとともに、前記直流電源の接続極性が誤っているとき、及び前記電源ユニットが給電停止しているときには前記逆接保護素子は導通しないように構成されており、前記開閉指令発生ユニットは、RAMメモリと、不揮発プログラムメモリと、この不揮発プログラムメモリの一部領域であるか、又は分割接続された不揮発データメモリと、多チャンネルA/D変換器と協働するマイクロプロセッサを包含し、前記マイクロプロセッサは、一旦前記電源スイッチが閉路されて前記電源ユニットから給電されると、自己保持指令信号を発生して前記電源スイッチが開路されても前記電源ユニットによる給電動作を維持するとともに、前記電源スイッチが依然として閉路されているかどうかを定期的に監視し、少
    なくとも前記逆接保護素子を開路した状態で前記逆接保護素子の入力側電圧が発生していなければ前記電源スイッチは開路されていると判定して、所定の遅延待機期間をおいて前記自己保持指令信号を解除して前記電源ユニットの給電動作を停止し、前記遅延待機期間において、前記逆接保護素子の入力側電圧は発生していないのに出力側電圧が発生している場合は、前記逆接保護素子の出力配線と前記直流電源の正極配線間が混触する天絡異常が発生していると判定して、少なくとも異常発生履歴情報を前記不揮発データメモリに書込み保存することを特徴とする車載電子制御装置の給電制御方法。
  10. 前記マイクロプロセッサは、前記電源スイッチが遮断された直後に前記天絡異常を検出した場合には、少なくとも前記遅延待機期間の時間延長を行って、所定時間の異常報知を行なったうえで前記自己保持指令信号を解除するか、又は少なくとも前記電源スイッチが再閉路されたときに前記不揮発データメモリの天絡異常発生履歴情報を読み出して、前回の電源スイッチ遮断時に天絡異常が発生していた場合には、異常発生に伴う異常報知を行うことを特徴とする請求項9に記載の車載電子制御装置の給電制御方法。
  11. 前記マイクロプロセッサは、前記逆接保護素子を閉路駆動した状態で、第一周期T1以下の高頻度で前記逆接保護素子の入力側電圧を監視して、前記入力側電圧が発生していなければ前記電源スイッチが開路されていると判定し、前記逆接保護素子の入力側電圧が発生していても、前記第一周期T1よりも低周期である第二周期T2(T2>T1)以下の低頻度によって定期的に前記逆接保護素子を開路した状態で前記逆接保護素子の入力側電圧を監視して、前記入力側電圧が発生していなければ前記電源スイッチが開路されていると判定し、前記第二周期T2の期間内において前記逆接保護素子が開路されている時間帯は前記第一周期T1内の一部の時間帯T0であることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の車載電子制御装置の給電制御方法。
  12. 前記逆接保護素子は、閉路駆動した状態で常時又は定期的に入力側電圧が監視され、前記入力側電圧が発生していなければ前記電源スイッチが開路されていると判定されるとともに、前記入力側電圧が発生していても前記逆接保護素子の入力側と出力側の信号電圧を常時又は定期的に相対比較して、入力側電圧が出力側電圧よりも高くないときには前記逆接保護素子を開路してみて、前記入力側電圧が発生しておれば前記電源スイッチは閉路されていると判定し、前記入力側電圧が発生していなくて出力側電圧も発生していなければ前記電源スイッチは開路されていると判定し、前記入力側電圧が発生していなくて出力側電圧が発生しておれば前記電源スイッチは開路されているが天絡異常が発生していると判定することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の車載電子制御装置の給電制御方法。
  13. 前記逆接保護素子の下流位置には、それぞれに負荷開閉素子が直列接続された複数の車載電気負荷が並列接続されており、前記複数の車載電気負荷の中の特定の電気負荷の上流位置には電界効果形トランジスタである前記負荷開閉素子が直列接続されており、前記負荷開閉素子の開路時出力電圧は、前記負荷開閉素子に対する開閉指令信号を開路指令にした都度に監視され、前記開路時出力電圧が発生しているときには、前記負荷開閉素子の出力配線と前記直流電源の正極配線とが混触する間接天絡異常が発生していると判定し、前記間接天絡異常の発生が検出されると、前記開閉指令信号が再度開路指令を発生するまでは前記負荷開閉素子を強制閉路することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の車載電子制御装置の給電制御方法。
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