JP5449271B2 - 車両の前部車体 - Google Patents
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Description
このフロントバルクヘッドは、アッパバルクメンバ、左右のサイドステイおよびロアバルクメンバで略矩形状枠体に形成されている。
ロアバルクメンバは、鋼製の丸形パイプで形成され、サイドステイを経てフロントアッパメンバの下端部に車体前方側から連結されている(例えば、特許文献1参照。)。
このため、エンジンルームに備えられた動力源(例えば、エンジンや変速機など)の一部のみが車体前方に突出されている場合でも、一部の突出部との干渉を避けるために、ロアバルクメンバの全体を車体前方に設ける必要がある。
よって、ロアバルクメンバ、すなわち梁部材および蓋部材をプレス成形することができる。
ロアバルクメンバをプレス成形することで、ロアバルクメンバを鋼製の丸形パイプ(鋼管)で成形する場合と比べて形状を決める際の自由度を高めることができる。
ロアバルクメンバおよび動力源間の間隔を小さくすることで、ロアバルクメンバを動力源側に寄せることができる。
そして、ロアメンバ部の下端部、具体的には前メンバ部の下端部にロアバルクメンバの端部を重ね合わせるように設けた。
前メンバ部を傾斜状に形成して前メンバ部の下端部にロアバルクメンバの端部を設けることで、ロアバルクメンバを車体後方に設けることができる。
これにより、前壁部に歩行者の脚部が当たったとき、前壁部の変形を抑えて脚部の下側が局部的に車両の下方に振り込まれることを防止できる。
これにより、梁部材に歩行者の脚部が当たったとき、梁部材や蓋部材の変形を抑えて脚部の下側が局部的に車両の下方に振り込まれることを防止できる。
これにより、ロアバルクメンバの剛性を確保でき、かつロアバルクメンバの軽量化を図ることができる。
よって、ロアバルクメンバの端部の剛性を高めることができる。
これにより、対車両との衝突反力を増大させて、衝突荷重(衝突エネルギの吸収量)を向上させることができる。
これにより、前壁部に歩行者の脚部が当たったとき、前壁部の変形を抑えて脚部の下側が局部的に車両の下方に振り込まれることを防止できる。
これにより、梁部材に歩行者の脚部が当たったとき、梁部材や蓋部材の変形を抑えて脚部の下側が局部的に車両の下方に振り込まれることを防止できる。
これにより、ロアバルクメンバの剛性を確保でき、かつロアバルクメンバの軽量化を図ることができる。
よって、ロアバルクメンバの端部の剛性を高めることができる。
これにより、対車両との衝突反力を増大させて、衝突荷重(衝突エネルギの吸収量)を向上させることができる。
サイドステイを蓋部材の上面に設けることで、サイドステイを設ける(連結させる)部位を大きく確保することができる。
これにより、サイドステイを大型化することが可能になり、フロントバルクヘッドの剛性を高めることで、車両の前部車体の剛性を高めることができる。
図1、図2に示すように、車両の前部車体10は、車体前後方向に向けて延出された左右のフロントサイドフレーム12と、左右のフロントサイドフレーム12の車幅方向外側に設けられた左右のフロントアッパメンバ13と、左右のフロントサイドフレーム12の前端部12a間に設けられたフロントバルクヘッド15とを備えている。
右フロントサイドフレーム12は、車両の前部右側に設けられている。
この左フロントサイドフレーム12は、車体前後方向に向けて延出されることにより、後端部12bが左フロアフレーム21に連結された骨材である。
さらに、左フロントサイドフレーム12の傾斜後端部12cは、左アウトリガー22を介して左サイドシル(骨材)に連結されている。
フレーム頂部26、フレーム外壁部27、フレーム内壁部28およびフレーム底部29で断面略矩形状のフレーム部25が形成されている。
このフレーム部25の先端部(前端部)25aにフロントブラケット31が設けられている。
フロントブラケット31の周壁部34がフレーム部25の先端開口25bに差し込まれた状態で、周壁部34の外壁部35(図13も参照)がフレーム外壁部27に締結ボルト(締結部材)37で締結されている。
この締結ボルト37を利用してフレーム外壁部27および外壁部35に左連結部材17が一体的に共締めされている。
左連結部材17については後で詳しく説明する。
この状態で、フレーム部25の先端開口25bがフロントブラケット31で閉塞されている。
フレーム部25の前端部25aから僅かに突出されたブラケット前壁部32に取付部33が設けられている。
取付部33は、牽引用のアイボルト38を取付け可能な部材である。
この左フロントアッパメンバ13は、左フロントピラー41から車体前方に向けて下り勾配に延出されたアッパメンバ部42と、アッパメンバ部42から車体下方に向けて延出されたロアメンバ部43とを有する。
前メンバ部44を傾斜状に形成することで、ロアメンバ部43の下端部43aにおいて車体前後方向の厚み寸法T1を小さく抑えることができる。
この前メンバ部44は、下端部44aが傾斜角θ1の傾斜角で下方に向けて車体後方に向けて傾斜するように傾斜状に形成されている。
前メンバ部44が傾斜状に形成されることで、ロアメンバ部43の下端部43aにおいて車体前後方向に厚さ寸法を下方に向けて徐々に小さくなるように抑えることができる。
このフロントバルクヘッド15は、左フロントサイドフレーム12の前端部12aに設けられた左サイドステイ(サイドステイ)56と、右フロントサイドフレーム12の前端部12aに設けられた右サイドステイ(サイドステイ)56と、左右のサイドステイ56の上端部に架け渡されたアッパバルクメンバ57と、左右のサイドステイ56の下端部56aに架け渡されたロアバルクメンバ58とを備えている。
このラジエータは、エンジンの冷却水を外気(空気)で冷却するための熱交換器である。
コンデンサは、例えば、エアコン用の冷媒ガスを冷却して液化するものである。
このロアバルクメンバ58は、左右のサイドステイ56の下端部56a間に設けられた中央メンバ部61と、中央メンバ部61の左端部61aから車幅方向外側に延出された左側メンバ部66と、中央メンバ部61の右端部61bから車幅方向外側に膨出された右側メンバ部66とを有する。
梁部材62および蓋部材64は、薄板状の板材で成形されることで、左端前壁部(前壁部)68の板厚T3(図5(a)参照)より板厚寸法T2が小さく形成されている。
これにより、梁部材62および蓋部材64で中央メンバ部61が略矩形の閉断面に形成されている。
中央メンバ部61を略矩形の閉断面に形成することで、梁部材62および蓋部材64を薄板で形成しても中央メンバ部61の剛性を確保できる。
この左側メンバ部66は、左側梁部67、左側後壁部69および左側蓋部72で略矩形の閉断面に形成されている。
左側梁部67は、左端前壁部68の板厚T3(図5(a)参照)より板厚寸法T2が小さく形成されている。
この左側梁部67は、前壁67bおよび底部67cで断面略L字状に形成され、底部67cの端部67dが左側後壁部69の底部69bに溶接で接合されている。
左側後壁部69は、板厚寸法T4の高強度鋼板(ハイテンション)が曲げ成形されることにより、後壁69a、底部69bおよび頂部69cで断面略Z状に形成されている。
左側後壁部69の板厚寸法T4は、左側梁部67の板厚寸法T2と略同一である。
頂部69cが後辺72aに接合された状態で、張出片69gが左側蓋部72の後辺72aから車体後方に設けられている。
張出片69gは、頂部69cから車体後方に張り出された片である。
上面58aは、補強ブラケット76で下方側から補強されている。
ロアバルクメンバ58の上面58aに左サイドステイ56の下端部56aが連結されている。
よって、左サイドステイ56の下端部56aを上面58aに連結させることで、下端部56aを大きく確保できる。
これにより、左サイドステイ56の大型化が可能になり、フロントバルクヘッド15の剛性を高めて車両の前部車体10の剛性を高めることができる。
左後壁69dは、上方に突出された突片69fを有する。
左後壁69dは、突片69fがロアメンバ部43(内フランジ46)の下端部46aに設けられている。
左側蓋部72は、左端前壁部68の板厚T3(図5参照)より板厚寸法T2が小さく形成され、左端部を形成する左端蓋部72cを有する。
この左側蓋部72は、前折曲片72bが前壁67bの上辺67eに溶接で接合されている。
また、左側蓋部72の前折曲片72bが左側梁部67の前壁67b(上辺67e)に溶接で接合されている。
これにより、左側メンバ部66は、左側梁部67、左側後壁部69および左側蓋部72で略矩形の閉断面に形成されている。
よって、左側メンバ部66の剛性を高めることができる。
これにより、対車両との衝突反力を増大させて、衝突荷重(衝突エネルギの吸収量)を向上させることができる。
この左端前壁部68は、左後壁(後壁部)69dに対峙するように左後壁(後壁部)69dの車体前方側に設けられている。
また、左端前壁部68の内辺68cが左側梁部67の左端部67aに溶接で接合されている。
さらに、左端前壁部68の外辺68dが外フランジ51の下端部51aに溶接で接合されている。
よって、左端前壁部68、左底部69e、左後壁69dおよび左端蓋部72cで、断面略矩形状のロアメンバ左端部(端部)74が形成されている。
このロアメンバ左端部74は、ロアバルクメンバ58の端部を構成する部位であって、左側の前メンバ部44の下端部44aに車体前方側から重ね合わせられるように設けられている。
よって、左側の前メンバ部44の下端部44aにロアメンバ左端部(端部)74が車体前方側から重ね合わせられることで、ロアメンバ左端部74を車体後方に設けることができる。
この中央メンバ部61をプレス成形で形成することが可能である。
さらに、左右側のメンバ部66を左側梁部67、左端前壁部68、左側後壁部69および左側蓋部72で略矩形の閉断面に形成した。
この左右側のメンバ部66をプレス成形で形成することが可能である。
これにより、ロアバルクメンバ58を鋼製の丸形パイプ(鋼管)で成形する場合と比べて形状を決める際の自由度を高めることができる。
これにより、ロアバルクメンバ58を動力源(エンジンや変速機など)18(図2参照)の外形に合わせてプレス成形することが可能になり、ロアバルクメンバ58および動力源18間の間隔Sを小さくできる。
ロアバルクメンバ58および動力源18間の間隔を小さくすることで、ロアバルクメンバ58を動力源18(図2参照)側に寄せることができる。
さらに、ロアバルクメンバ58をプレス成形で形成することで、ロアバルクメンバ58を動力源18(図2参照)側に寄せることができる。
ロアメンバ左端部74を車体後方に設け、かつ、ロアバルクメンバ58を動力源18側に寄せることで車体全長の寸法を小さく抑えることができる。
これにより、左端前壁部68に歩行者の脚部が車体前方から当たったとき、左端前壁部68の変形を抑えて脚部の下側が局部的に車両の下方に振り込まれることを防止できる。
これにより、中央メンバ部61に歩行者の脚部が当たったとき、中央メンバ部61の変形を抑えて脚部の下側が局部的に車両の下方に振り込まれることを防止できる。
これにより、ロアバルクメンバ58の剛性を確保でき、かつロアバルクメンバ58の軽量化を図ることができる。
左連結部材17は、左フロントサイドフレーム12および左フロントアッパメンバ13の前メンバ部44を連結する部材である。
左連結部材17は、車体前方に設けられた前連結部(前部)81と、前連結部81の車体後方に設けられた後連結部(後部)82とを有する。
左連結部材17を一定形状(略四角形)の閉断面に形成することで、左連結部材17の剛性を高めることができる。
また、後連結部82の板厚寸法T6を前連結部81の板厚寸法T5より小さくした。
よって、後連結部82の軽量化を図ることができる。
また、前連結部81および後連結部82の下結合部85(図13も参照)は車幅方向に沿って直線状に延出されている。
***結合部84を斜め直線状に延出させた理由については後で詳しく説明する。
この前連結部81は、板厚寸法T5であり、後連結部82の板厚寸法T6より大きく設定されている。
この前連結壁部87は、内辺87cから車体前方に向けて前締結フラップ91が折り曲げられ、外辺87dから車幅方向外側に向けて前接合フラップ92が張り出されている。
この取付孔91aは、フレーム部25のフレーム外壁部27に形成された貫通孔27a、およびフロントブラケット31(周壁部34)の外壁部35に形成された支持孔35aに対して同軸上に形成されている。
溶接ナット94は、支持孔35aに対して同軸上に形成されている。
よって、前締結フラップ91側から取付孔91a、貫通孔27aおよび支持孔35aに締結ボルト37のねじ部37aが差し込まれ、差し込まれたねじ部37aが溶接ナット94にねじ結合される。
すなわち、前締結フラップ91は、締結ボルト37を利用してフレーム外壁部27および外壁部35に一体的に共締めされている。
牽引用のアイボルト38は車両を牽引するために用いるボルトである。よって、牽引用のアイボルト38を取り付けるフロントブラケット31は比較的強度(剛性)が高い部材が用いられる。
さらに、左連結部材17を締結ボルト37を利用して共締めすることで、フレーム外壁部27のうち左連結部材17を連結する部位の強度(剛性)を確保できる。
これにより、フレーム外壁部27に左連結部材17を溶接で固定する場合と比べて溶接箇所を増加させる必要がないので、溶接費用を減らしてコストを抑えることができる。
この前接合フラップ92は、前メンバ部44に溶接で接合されている。
さらに、前上連結部88は、後辺88cの中間後辺88dが前内端部88aから前外端部88bに向けて車体後方外側に傾斜角θ2となるように斜め直線状に延出されている。
中間後辺88dは、後辺88cのうち前内端部88aおよび前外端部88b間の辺である。
さらに、前上連結部88の外辺88fから上方に向けて前外接合突片102が折り曲げられている。前外接合突片102はロアメンバ部43(前メンバ部44の内側壁44b)に溶接で接合されている(図15参照)。
第1前後接合突片103および第2前後接合突片104は、第1後前接合突片123および第2後前接合突片124(後述する)に溶接で接合されている(図14参照)。
また、第3前後接合突片105は、後上接合突片117に溶接で接合されている(図15参照)。
前下連結部89の内辺89cから下方に向けて前下内接合突片107が折り曲げられている。前下内接合突片107は、フレーム部25(左フロントサイドフレーム12)のフレーム外壁部27に溶接で接合されている。
前下後接合突片109は、後下接合突片118(後述する)に溶接で接合されている。
ここで、前外端部88bの幅寸法W2は、前内端部88aの幅寸法W1より大きい。
よって、前連結部81は、ロアメンバ部43への(車体前後方向の)結合範囲H1が左フロントサイドフレーム12への結合範囲H2より大きく設定されている。
これにより、ロアメンバ部43を前連結部81で強固に支えてロアメンバ部43の剛性を確保することができる。
後連結部82は、板厚寸法T6であり、前連結部81の板厚寸法T5より小さく設定されている。
また、後連結壁部111の外辺111dから車体後方に向けて後外接合片116が折り曲げられている。後外接合片116はロアメンバ部43に溶接で接合されている。
後上接合突片117は、前上連結部88(後辺88c)の第3前後接合突片105に溶接で接合されている。
後下接合突片118は前下後接合突片109に溶接で接合されている。
後下接合突片118および前下後接合突片109が接合されることで下結合部85が構成されている。この下結合部85は車幅方向に沿って直線状に延出されている。
内辺112cは、前上連結部88の内辺88eより車体後方に位置する
この後上連結部112は、前上辺112aに前上傾斜辺112bを有する。
前上傾斜辺112bは、前上連結部88の中間後辺88dに沿って車体後方外側に向けて傾斜角θ2となるように斜め直線状に延出されている。
第1後前接合突片123は、前上連結部88(後辺88c)の第1前後接合突片103に溶接で接合されている。
第2後前接合突片124は、前上連結部88(後辺88c)の第2前後接合突片104が溶接で接合されている。
さらに、後上接合突片117および第3前後接合突片105が接合されている。
それぞれの突片が接合されることで、前連結部81および後連結部82の上結合部84が形成されている。
***結合部84aは、上結合部84のうち車幅方向中央に位置する結合部である。
この***結合部84aは、前上連結部88および後上連結部112の上方に突出された突出部(フランジ)である。
なお、***結合部84aを傾斜角θ2で斜め直線状に延出させた理由については後で詳しく説明する。
よって、後連結部82は、左フロントサイドフレーム12への(車体前後方向の)結合範囲H3がロアメンバ部43への(車体前後方向の)結合範囲H4より大きく設定されている。
よって、左フロントサイドフレーム12の前端部12aに車両前方から荷重が入力した際に、後連結部82を好適に変形させることができる。
これにより、入力した荷重で左フロントサイドフレーム12が圧縮変形(圧潰変形)することを後部で抑制する虞がない。
後連結壁部111を車体前下方に傾斜させることで、左連結部材17の下部17aにおいて車体前後方向の厚さ寸法を、後連結壁部111(前下連結部89)の幅寸法W3と略同じ寸法に小さくできる。
これにより、左連結部材17に合わせてロアメンバ部43の車体前後方向の厚さ寸法T7を小さくできる。
よって、ロアメンバ部43の車体前後方向の厚さ寸法T7を小さくすることで、ロアメンバ部43の前面43bを車輪側に近づけることが可能になり、車体全長の寸法を小さく抑えることができる。
図16に示すように、車両などに衝突した際に、左連結部材17に車体前方から荷重F1が入力する。
ここで、左連結部材17(前連結部81および後連結部82)で一定形状(略四角形)の閉断面に形成することにより左連結部材17の剛性が高められている。
これにより、車体前方から入力した荷重F1を左連結部材17で支えることができる。
よって、動力源18の振動が取付部材を介して左フロントサイドフレーム12および左フロントアッパメンバ13に伝達される場合がある。この場合、左フロントサイドフレーム12の基部を支点にして前端部12aが車幅方向に振られ、左フロントサイドフレーム12の前端部12aに矢印A方向への首振力が発生することが考えられる。
フランジ状の***結合部84aは、車体後方外側に向けて傾斜角θ2で斜め直線状に延出されることで矢印A方向に沿わせて設けられている。
さらに、フランジ状の***結合部84aは、第2後前接合突片124および第2前後接合突片104の2つの突片(フランジ)が溶接で接合されているので高強度に形成されている。
これにより、左フロントサイドフレーム12および左フロントアッパメンバ13が相対的に変位することを防いで、左フロントサイドフレーム12および左フロントアッパメンバ13にねじれが生じることを防止できる。
したがって、左フロントサイドフレーム12および左フロントアッパメンバ13の剛性やノイズ・バイブレーション性能(NV性能)を好適に確保することができる。
よって、後連結部82は、左フロントサイドフレーム12への(車体前後方向の)結合範囲H3がロアメンバ部43への(車体前後方向の)結合範囲H4より大きく設定されている。
よって、前上連結部88の左フロントサイドフレーム12への車体前後方向の結合範囲を小さく抑えることができる。
よって、左フロントサイドフレーム12の前端部12aに入力した荷重F2で後連結部82を好適に変形させることができる。
これにより、入力した荷重F2で左フロントサイドフレーム12を好適に圧縮変形(圧潰変形)させて荷重F2を吸収することができる。
図18に示すように、ロアバルクメンバ58の中央メンバ部61に歩行者の脚部が当たった場合に、中央メンバ部61に車体前方から荷重F4が入力する。
ここで、中央メンバ部61は、梁部材62および蓋部材64で略矩形の閉断面に形成されている。
これにより、中央メンバ部61に歩行者の脚部が当たった場合に、中央メンバ部61の変形を抑えて脚部の下側が局部的に車両の下方に振り込まれることを防止できる。
ここで、左端前壁部68の板厚T3(図5(a)参照)は、梁部材62や蓋部材64より大きく形成されている。
これにより、左端前壁部68に歩行者の脚部が車体前方から当たった場合に、左端前壁部68の変形を抑えて脚部の下側が局部的に車両の下方に振り込まれることを防止できる。
例えば、前記実施例で示した車両の前部車体10、左右のフロントサイドフレーム12、左右のフロントアッパメンバ13、フロントバルクヘッド15、前メンバ部44、後メンバ部45、左右のサイドステイ56、ロアバルクメンバ58、梁部材62、蓋部材64、左端前壁部68、左側後壁部69およびロアメンバ左端部74などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
Claims (5)
- 車体両側に設けられたフロントサイドフレームが車体前後方向に向けて延出され、前記フロントサイドフレームの車幅方向外側上方にフロントアッパメンバが設けられ、前記フロントアッパメンバのロアメンバ部が車体下方に向けて延出されることにより前記フロントサイドフレームの前端部より車幅方向外側に設けられ、前記フロントサイドフレームの前端部間にフロントバルクヘッドが配設され、前記フロントバルクヘッドのサイドステイが前記フロントサイドフレームの前端部に交差するように設けられ、前記フロントバルクヘッドのロアバルクメンバが前記サイドステイの下端部および前記ロアメンバ部の下端部に連結された車両の前部車体であって、
前記ロアメンバ部は、
車体前方側に設けられた前メンバ部と、前記前メンバ部の車体後方側に設けられた後メンバ部とを有し、
前記前メンバ部が下方に向けて車体後方に向けて傾斜するように傾斜状に形成され、
前記ロアバルクメンバは、
前記サイドステイの下端部間において断面略U字状の梁部材と、前記梁部材の上開口を覆う蓋部材とで略矩形の閉断面に形成され、
前記ロアバルクメンバの端部が前記前メンバ部の下端部に車体前方側から重ね合わせられるように設けられたことを特徴とする車両の前部車体。 - 前記ロアバルクメンバの端部は、
前記前メンバ部のうち下端部に設けられた後壁部と、
前記後壁部に対峙するように車体前方側に設けられた前壁部と、を有し、
前記前壁部は、
前記梁部材および前記蓋部材より板厚寸法が大きく形成されたことを特徴とする請求項1記載の車両の前部車体。 - 前記後壁部は、
高強度鋼板で形成され、前記ロアメンバ部および前記サイドステイを連結するように設けられたことを特徴とする請求項2記載の車両の前部車体。 - 前記ロアバルクメンバの端部は、
前記前メンバ部のうち下端部に設けられた後壁部と、
前記後壁部に対峙するように車体前方側に設けられた前壁部と、
を有し、
前記前壁部は、
前記梁部材および前記蓋部材より板厚寸法が大きく形成され、前記ロアメンバ部の外フランジに結合され、
前記後壁部は、
高強度鋼板で形成され、前記ロアメンバ部の内フランジおよび前記サイドステイを連結するように設けられたことを特徴とする請求項1記載の車両の前部車体。 - 前記サイドステイは前記蓋部材の上部に設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車両の前部車体。
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