JP5440576B2 - 回転機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、互いに相違する電圧値の電圧のそれぞれを印加する各別の電圧印加手段と回転機の端子との間を開閉するスイッチング素子を備えて構成される電力変換回路について、該電力変換回路を構成するスイッチング素子のオン・オフ操作によって、前記回転機を流れる電流、前記回転機のトルク、および前記回転機の鎖交磁束の少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、dq軸上の電流を指令電流にフィードバック制御するための操作量としてdq軸の指令電圧を設定する電流フィードバック制御が周知である。詳しくは、これら指令電圧は、回転機を流れる電流と指令電流との差を入力とする比例要素および積分要素の出力同士の和として算出される。これら比例要素および積分要素の各ゲインは、dq軸上の電流と電圧との関係を定める電圧方程式における抵抗およびインダクタンスの値に応じて最適値が変化する(下記非特許文献1)。一方、回転機のインダクタンスは、回転機を流れる電流に応じて変化する。そこで、これらゲインを回転機の運転状態に応じて可変設定することも実用化されている。
また、近年、上記電流フィードバック制御に代わる制御として、インバータのスイッチング素子のオン・オフ操作に応じたスイッチングモードを様々に仮設定した場合のそれぞれにおける電流を予測し、予測される電流に基づき、最適なスイッチングモードを選択するいわゆるモデル予測制御も提案されている。ここで、電流の予測は、上記dq軸上の電流と電圧との関係を定める電圧方程式を用いて行われている。
特開2008−228419号公報
杉本英彦編著、「ACサーボシステムの理論と設計の実際」、総合電子出版社、p.72−85
ところで、上記モデル予測制御を行なう場合、回転機を流れる電流が大きくなることで、電流の予測精度が低下することが発明者らによって見出されている。しかも、これを解消すべく、上記電流フィードバック制御と同様に、上記電圧方程式のインダクタンスを可変としたところで、この予測精度の低下を十分に解消することができないことも見出された。
本発明は、上記課題を解決する過程でなされたものであり、その目的は、互いに相違する電圧値の電圧のそれぞれを印加する各別の電圧印加手段と回転機の端子との間を開閉するスイッチング素子を備えて構成される電力変換回路について、該電力変換回路を構成するスイッチング素子のオン・オフ操作によって、前記回転機を流れる電流、前記回転機のトルク、および前記回転機の鎖交磁束の少なくとも1つを有した制御量を制御する新たな回転機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
第1の発明は、互いに相違する電圧値の電圧のそれぞれを印加する各別の電圧印加手段と回転機の端子との間を開閉するスイッチング素子を備えて構成される電力変換回路について、該電力変換回路を構成するスイッチング素子のオン・オフ操作によって、前記回転機を流れる電流、前記回転機のトルク、および前記回転機の鎖交磁束の少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、前記スイッチング素子のそれぞれがオン状態であるかオフ状態であるかを示すスイッチングモードを仮設定し、該仮設定されたスイッチングモードのそれぞれに応じた前記制御量に関する予測を行なう予測手段と、該予測手段による予測結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作に用いるスイッチングモードを決定する決定手段と、該決定されたスイッチングモードとなるように前記電力変換回路を操作する操作手段とを備え、前記予測手段による予測処理は、前記予測の対象とする制御量または該制御量を算出するためのパラメータについての前記仮設定されたスイッチングモードに応じた変化量を、前記回転機のインダクタンス情報に基づき予測する処理を含み、前記インダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流と鎖交磁束との比とは相違することを特徴とする。
回転機を流れる電流と鎖交磁束との比としての通常のインダクタンスは、回転機の実際の電流と鎖交磁束との関係を定めるためには有効であるものの、上記変化量を算出するに際しては必ずしも適切な値とならないことが発明者らによって見出されている。特に、回転機を流れる電流の絶対値が大きくなる場合には、適切な値からのずれが顕著となりやすい。これにつき、発明者らは、インダクタンスが電流に応じて変化するため、電圧と同一次元となる磁束の時間変化が、電流の時間微分値とインダクタンスとの積によっては高精度に表現できないことに起因することを見出した。
ここで、発明者らは、予測手段を再構築する過程で、鎖交磁束の時間微分を、鎖交磁束の電流微分と電流の時間微分との積として表現し、鎖交磁束の電流微分の項をインダクタンスとして用いることが有効であることを見出した。そして、この鎖交磁束の電流微分の項は、インダクタンスが電流に応じて変化する場合、電流とそのときの鎖交磁束との比とは相違する値となる。上記発明では、この点に鑑み、上記インダクタンス情報を用いる。
第2の発明は、第1の発明において、前記回転機のトルクが規定値以上の領域における前記インダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流に対する鎖交磁束の比よりも絶対値が小さいことを特徴とする。
トルクが規定値以上となる領域においては、回転機を流れる電流が大きいことから、磁気飽和現象が顕在化し、電流に対する鎖交磁束の比の絶対値が顕著に減少する傾向がある。このため、この領域においては、上記インダクタンスの値を、上記比の絶対値より小さい値に設定することで、鎖交磁束の電流微分値を高精度に表現することができる。上記発明では、この点に鑑み、上記設定とした。
第3の発明は、第2の発明において、前記回転機のトルクが規定値未満の領域における前記インダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流と鎖交磁束との比であることを特徴とする。
第4の発明は、第1第3のいずれかの発明において、前記インダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流、および前記回転機の回転角度の少なくとも一方に応じて可変設定されることを特徴とする。
電流と鎖交磁束との比の絶対値は、電流量に応じて変化する。このため、電流に応じてインダクタンスの値を可変設定するなら、鎖交磁束の電流微分値をより高精度に表現したインダクタンスの値をうることができる。また、空間高調波によってインダクタンスの値は変動する。このため、回転角度に応じてインダクタンスの値を可変設定するなら、空間高調波を加味した高精度なインダクタンスの値をうることができる。
第5の発明は、第1第4のいずれかの発明において、前記予測手段は、前記電力変換回路の出力電圧の平均値を算出する平均電圧算出手段と、該平均電圧算出手段によって算出される平均値に対する前記仮設定されたスイッチングモードに応じた前記電力変換回路の出力電圧の差として瞬時電圧を算出する瞬時電圧算出手段と、前記瞬時電圧と前記インダクタンス情報とに基づき、前記変化量を予測する変化量予測手段と、を備えることを特徴とする。
上記発明では、上記変化量を瞬時電圧に応じて算出することで、これを容易に算出することができる。
第6の発明は、第5の発明において、前記平均電圧算出手段は、前記回転機を流れる電流を入力とし、インダクタンス情報に基づき前記平均値を算出するものであり、前記変化量予測手段が前記変化量を算出する際に用いるインダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流の微小変化量と鎖交磁束の微小変化量との比としての過渡インダクタンスの値であり、前記平均電圧算出手段が前記平均値を予測する際に用いる前記インダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流と鎖交磁束との比としての定常インダクタンスであることを特徴とする。
上記発明では、定常インダクタンスを用いることで、出力電圧の平均値を適切に算出することができる。
第7の発明は、互いに相違する電圧値の電圧のそれぞれを印加する各別の電圧印加手段と回転機の端子との間を開閉するスイッチング素子を備えて構成される電力変換回路について、該電力変換回路を構成するスイッチング素子のオン・オフ操作によって、前記回転機を流れる電流、前記回転機のトルク、および前記回転機の鎖交磁束の少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、前記スイッチング素子のそれぞれがオン状態であるかオフ状態であるかを示すスイッチングモードを仮設定し、該仮設定されたスイッチングモードのそれぞれに応じた前記制御量に関する予測を前記回転機のインダクタンス情報に基づき行なう予測手段と、該予測手段による予測結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作に用いるスイッチングモードを決定する決定手段と、該決定されたスイッチングモードとなるように前記電力変換回路を操作する操作手段とを備え、前記予測手段は、前記回転機を流れる電流を入力とし、前記インダクタンス情報の示す定常インダクタンスに基づき前記電力変換回路の出力電圧の平均値を算出する平均電圧算出手段と、該平均電圧算出手段によって算出される平均値に対する前記仮設定されたスイッチングモードに応じた前記電力変換回路の出力電圧の差として瞬時電圧を算出する瞬時電圧算出手段と、前記定常インダクタンスとは相違して且つ前記インダクタンス情報の示す過渡インダクタンスと前記瞬時電圧とに基づき、前記予測の対象とする制御量または該制御量を算出するためのパラメータについての前記仮設定されたスイッチングモードに応じた変化量を予測する変化量予測手段とを備えることを特徴とする。
回転機を流れる電流と鎖交磁束との比としての通常のインダクタンスは、回転機の実際の電流と鎖交磁束との関係を定めるためには有効であるものの、上記変化量を算出するに際しては必ずしも適切な値とならないことが発明者らによって見出されている。特に、回転機を流れる電流の絶対値が大きくなる場合には、適切な値からのずれが顕著となりやすい。これにつき、発明者らは、インダクタンスが電流に応じて変化するため、電圧と同一次元となる鎖交磁束の時間変化が、電流の時間微分値とインダクタンスとの積によっては高精度に表現できないことに起因することを見出した。
ここで、発明者らは、予測手段を再構築する過程で、鎖交磁束の時間微分を、鎖交磁束の電流微分と電流の時間微分との積として表現し、鎖交磁束の電流微分の項を過渡インダクタンスとして用いることが有効であることを見出した。そして、この鎖交磁束の電流微分の項は、インダクタンスが電流に応じて変化する場合、電流とそのときの鎖交磁束との比(定常インダクタンス)とは相違する値となる。上記発明では、この点に鑑み、上記インダクタンス情報を用いる。
第8の発明は、第6または第7の発明において、前記定常インダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流、および前記回転機の回転角度の少なくとも一方に応じて可変設定されることを特徴とする。
電流と鎖交磁束との比の絶対値は、電流量に応じて変化する。このため、電流に応じて定常インダクタンスの値を可変設定するなら、上記電流と鎖交磁束との関係をより高精度に表現したインダクタンスの値をうることができる。また、空間高調波によってインダクタンスの値は変動する。このため、回転角度に応じてインダクタンスの値を可変設定するなら、空間高調波を加味した高精度なインダクタンスの値をうることができる。
第9の発明は、第1第8のいずれかの発明において、前記予測の対象とする制御量または該制御量を算出するためのパラメータについての前記仮設定されたスイッチングモードに応じた変化量を予測する処理は、dq軸上の成分の変化量を予測する処理を含み、前記dq軸上の成分の変化量を予測する処理に用いられる前記インダクタンス情報の示すインダクタンスには、d軸を流れる電流とq軸の鎖交磁束との比としてのクロスカップリングインダクタンス、およびq軸を流れる電流d軸の鎖交磁束との比としてのクロスカップリングインダクタンスの少なくとも一方が含まれることを特徴とする。
磁気飽和が顕在化すると、d軸の電流がq軸の鎖交磁束に、またq軸電流がd軸の鎖交磁束に影響を与える。上記発明では、この点に鑑み、クロスカップリングインダクタンスを利用する。
第10の発明は、第9の発明において、前記クロスカップリングインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流、および前記回転機の回転角度の少なくとも一方に応じて可変設定されることを特徴とする。
d軸の電流がq軸の鎖交磁束に影響を与える度合いは、電流量に応じて変化する。このため、電流に応じて定常インダクタンスの値を可変設定するなら、上記電流と鎖交磁束との関係をより高精度に表現したインダクタンスの値をうることができる。また、空間高調波によってインダクタンスの値は変動する。このため、回転角度に応じてインダクタンスの値を可変設定するなら、空間高調波を加味した高精度なインダクタンスの値をうることができる。
第11の発明は、第9または第10の発明において、前記クロスカップリングインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流が規定値以下である場合、ゼロとされることを特徴とする。
電流量が小さい場合、d軸の電流とq軸の鎖交磁束との相関関係は無視しうる。上記発明では、この点に鑑み、電流が小さい場合にクロスカップリングインダクタンスをゼロとした。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 スイッチングモードを示す図。 過渡インダクタンスを模式的に示す図。 上記実施形態にかかる定常インダクタンスおよび過渡インダクタンスの設定手法を示す図。 同実施形態にかかるモデル予測制御の処理手順を示す流れ図。 同実施形態の効果を示すタイムチャート。 同実施形態の比較例を示すタイムチャート。 同実施形態の比較例を示すタイムチャート。 同実施形態の効果を示すタイムチャート。 同実施形態の比較例を示すタイムチャート。 第2の実施形態にかかる定常インダクタンスおよび過渡インダクタンスの設定手法を示す図。 第3の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる過渡インダクタンスの設定手法を示す図。 第4の実施形態にかかるシステム構成図。 同の実施形態にかかる定常インダクタンスの設定手法を示す図。
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかる回転機の制御装置を車載主機としての回転機の制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるモータジェネレータの制御システムの全体構成を示す。車載主機としてのモータジェネレータ10は、3相の永久磁石同期モータである。また、モータジェネレータ10は、突極性を有する回転機(突極機)である。詳しくは、モータジェネレータ10は、埋め込み磁石同期モータ(IPMSM)である。
モータジェネレータ10は、インバータINVを介して高電圧バッテリ12に接続されている。インバータINVは、スイッチング素子S¥p,S¥n(¥=u,v,w)の直列接続体を3組備えており、これら各直列接続体の接続点がモータジェネレータ10のU,V,W相にそれぞれ接続されている。これらスイッチング素子S¥#(¥=u,v,w;#=p,n)として、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられている。そして、これらにはそれぞれ、ダイオードD¥#が逆並列に接続されている。
本実施形態では、モータジェネレータ10やインバータINVの状態を検出する検出手段として、以下のものを備えている。まずモータジェネレータ10の回転角度(電気角θ)を検出する回転角度センサ14を備えている。また、モータジェネレータ10の各相を流れる電流iu,iv,iwを検出する電流センサ16を備えている。さらに、インバータINVの入力電圧(電源電圧VDC)を検出する電圧センサ18を備えている。
上記各種センサの検出値は、図示しないインターフェースを介して低電圧システムを構成する制御装置20に取り込まれる。制御装置20では、これら各種センサの検出値に基づき、インバータINVを操作する操作信号を生成して出力する。ここで、インバータINVのスイッチング素子S¥#を操作する信号が、操作信号g¥#である。
上記制御装置20は、モータジェネレータ10のトルクを要求トルクT*に制御すべく、インバータINVを操作する。詳しくは、要求トルクT*を実現するための指令電流とモータジェネレータ10を流れる電流とが一致するように、インバータINVを操作する。すなわち、本実施形態では、モータジェネレータ10のトルクが最終的な制御量となるものであるが、トルクを制御すべく、モータジェネレータ10を流れる電流を直接の制御量として、これを指令電流に制御する。特に、本実施形態では、モータジェネレータ10を流れる電流を指令電流に制御すべく、スイッチングモードを複数通りのそれぞれに仮設定した場合についてのモータジェネレータ10の電流を予測し、インバータINVの実際のスイッチングモードを決定するモデル予測制御を行う。
上記スイッチングモードは、インバータINVを構成するスイッチング素子S¥#のそれぞれがオンであるかオフであるかを示すものであり、図2(a)に示される8通りのスイッチングモード0〜7からなる。例えば、低電位側のスイッチング素子Sun,Svn,Swnの全てがオン状態となるスイッチングモードがスイッチングモード0であり、高電位側のスイッチング素子Sup,Svp,Swpの全てがオン状態となるスイッチングモードがスイッチングモード7である。これらスイッチングモード0,7は、モータジェネレータ10の全相を短絡させるものであり、インバータINVからモータジェネレータ10に印加される電圧がゼロとなるものであるため、インバータINVの出力電圧ベクトルをゼロ電圧ベクトルとするものである。これに対し、残りの6つのスイッチングモード1〜6は、上側アームおよび下側アームの双方にオン状態となるスイッチング素子が存在する操作パターンによって規定されるものであり、インバータINVの出力電圧ベクトルを有効電圧ベクトルとするものである。
図2(b)に、各スイッチングモード0〜7のそれぞれに対応する電圧ベクトルV0〜V7を示す。電圧ベクトルV0〜V7は、スイッチングモード0〜7のそれぞれにおけるインバータINVの出力電圧ベクトルを示すものである。なお、図示されるように、スイッチングモード1,3,5のそれぞれに対応する電圧ベクトルV1,V3,V5がU相、V相、W相の正側にそれぞれ対応している。
ここで、モデル予測制御について詳述する。
先の図1に示す電流センサ16によって検出された相電流iu,iv,iwは、dq変換部22において、回転座標系の実電流id,iqに変換される。また、回転角度センサ14によって検出される回転角度(電気角θ)は、速度算出部24の入力となり、これにより、回転速度(電気角速度ω)が算出される。一方、指令電流設定部26は、要求トルクT*を入力とし、dq座標系での指令電流id*,iq*を出力する。これら指令電流id*,iq*、実電流id,iq、電気角速度ωおよび電気角θは、モデル予測制御部30の入力となる。モデル予測制御部30では、これら入力パラメータに基づき、インバータINVのスイッチングモードを決定し、操作部28に出力する。操作部28では、入力されたスイッチングモードに基づき、上記操作信号g¥#を生成してインバータINVに出力する。
次に、モデル予測制御部30の処理の詳細について説明する。モード設定部31では、先の図2(a)に示したインバータINVのスイッチングモードを仮設定する。この処理は、実際には、スイッチングモードに対応する電圧ベクトルを仮設定する処理となる。dq変換部32では、モード設定部31によって仮設定された電圧ベクトルをdq変換することで、dq座標系の電圧ベクトルVdq=(vd,vq)を算出する。こうした変換を行うべく、モード設定部31において仮設定された電圧ベクトルV0〜V7を、例えば上側アームがオンである場合を「VDC/2」として且つ下側アームがオンである場合を「−VDC/2」とすることで表現すればよい。この場合、例えば、電圧ベクトルV0は、(−VDC/2,−VDC/2,−VDC/2)となり、電圧ベクトルV1は、(VDC/2,−VDC/2,−VDC/2)となる。
予測部33では、電圧ベクトル(vd,vq)と、実電流id,iqと、電気角速度ωとに基づき、インバータINVのスイッチングモードをモード設定部31によって仮設定される状態とした場合の電流id,iqを予測する。この電流の予測は、モード設定部31によって仮設定される複数通りのスイッチングモードのそれぞれについて行われる。
一方、モード決定部34では、予測部33によって予測された予測電流ide,iqeと、指令電流id*,iq*とを入力として、インバータINVのスイッチングモードを決定する。こうして決定されたスイッチングモードに基づき、操作部28では、操作信号g¥#を生成して出力する。
上記予測部33では、以下の式(c1),(c2)にて表現されるモデル式に基づき予測電流ide,iqeを算出する。
vd=R・id+Ldt・(did/dt)−ω・Lqs・iq …(c1)
vq=R・iq+Lqt・(diq/dt)+ω・Lds・id+ω・φ …(c2)
上記の式においては、抵抗R、電機子鎖交磁束定数φ、d軸の定常インダクタンスLds、d軸の過渡インダクタンスLdt、q軸の定常インダクタンスLqs、q軸の過渡インダクタンスLqtを用いた。
ここで、上記の式(c1)、(c2)を導出について説明する。3相の電圧方程式は、各相の鎖交磁束Φu,Φv,Φwを用いた以下の式(c3)〜(c5)にて表現される。
vu=R・iu+(dΦu/dt) …(c3)
vv=R・iv+(dΦv/dt) …(c4)
vw=R・iw+(dΦw/dt) …(c5)
上記の式(c3)〜(c5)をdq変換することで、dq軸上の鎖交磁束Φd,Φqを用いた以下の式(c6),(c7)が得られる。
vd=R・id+(dΦd/dt)−ω・Φq …(c6)
vq=R・iq+(dΦq/dt)+ω・Φd …(c7)
上記の式の「dΦd/dt=(dΦd/did)・(did/dt)」において「dΦd/did=Ldt」と定義することで、d軸の過渡インダクタンスLdtを得ることができる。同様に、「dΦq/dt=(dΦq/diq)・(diq/dt)」において「dΦq/diq=Lqt」と定義することで、q軸の過渡インダクタンスLqtを得ることができる。また、「Φd=Lds・id+φ」とする定義することでd軸の定常インダクタンスLdsを得ることができ、「Φq=Lqs・iq」と定義することでq軸の定常インダクタンスLdsを得ることができる。なお、ここで、d軸の鎖交磁束Φdにおいてd軸電流に比例しない定数項φは、永久磁石による鎖交磁束の項である。
ここで、過渡インダクタンスLdt,Lqtは、定常インダクタンスLds,Lqsと比較して小さい値となる。これは、図3に示すように、電流が大きくなることで磁気飽和現象によって電流の増加に対する鎖交磁束の増加速度が小さくなるためである。図3では、q軸の電流が増加するにつれて、q軸の鎖交磁束Φqの増加速度が小さくなっていること示している。このため、ある程度絶対値の大きい電流値iq0および対応する鎖交磁束Φq0の比である定常インダクタンスLqsは、電流値iq0における電流に対する鎖交磁束の変化速度である過渡インダクタンスLqtよりも大きくなる。
本実施形態では、これら過渡インダクタンスLdt,Lqtや、定常インダクタンスLds,Lqsを、要求トルクT*に応じて可変設定する。ここで、要求トルクT*は、モータジェネレータ10を流れる電流と相関を有するパラメータである。特に、本実施形態では、要求トルクT*から指令電流id*,iq*が定まることから、要求トルクT*は、モータジェネレータ10を実際に流れるd軸の電流およびq軸の電流のそれぞれを高精度に把握することのできるパラメータである。
具体的には、上記可変設定処理は、過渡インダクタンスLdt,Lqtや、定常インダクタンスLds,Lqsと要求トルクT*との関係を定めたマップを用いて行なわれる。図4に、q軸のインダクタンスに関するマップを示す。ここで、定常インダクタンスLqsおよび過渡インダクタンスLqtは、いずれも要求トルクT*が大きいほど小さい値に設定される。これは、トルクの増加に伴って電流が大きくなるほど鎖交磁束の増加が緩やかになることに対応したものである。また、本実施形態では、要求トルクT*が小さい領域では、過渡インダクタンスLqtを定常インダクタンスLqsに等しいとしている。
図5に、本実施形態にかかるモデル予測制御の処理手順を示す。この処理は、予め定められた長さを有する周期(制御周期Tc)で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、電気角θ(n)と、実電流id(n),iq(n)とを検出する。また、前回の制御周期で決定された電圧ベクトルV(n)を出力する。すなわち、インバータINVのスイッチングモードを、前回の制御周期で決定されたスイッチングモード(電圧ベクトルV(n)に対応するスイッチングモード)に更新する。
続くステップS12においては、インバータINVの平均的な出力電圧ベクトルである平均電圧ベクトル(vda(n),vqa(n))を算出する。これは、上記の式(c1)、(c2)から過渡インダクタンスLdt,Lqtの項を除いた式に、実電流id(n),iq(n)を代入した以下の式(c8)、(c9)にて算出することができる。
vda=R・id−ω・Lqs・iq …(c8)
vqa=R・iq+ω・Lds・id+ω・φ …(c9)
続くステップS14においては、1制御周期先における電流(ide(n+1),iqe(n+1))を予測する。これは、上記ステップS10によって出力された電圧ベクトルV(n)によって、1制御周期先の電流がどうなるかを予測する処理である。これは、上記の式(c1)、(c2)の電圧ベクトル(vd,vq)を、平均電圧ベクトル(vda,vqa)と瞬時電圧ベクトル(vd−vda,vq−vqa)とに分解し、瞬時電圧ベクトル(vd−vda,vq−vqa)と、上記の式(c1)、(c2)の過渡インダクタンスの項とが等しいとした下記の式(c10),(c11)を用いて行なうことができる。
vd−vda=Ldt・(did/dt) …(c10)
vq−vqa=Lqt・(diq/dt) …(c11)
詳しくは、上記の式(c10),(c11)を制御周期Tcにおいて離散化した下記の式(c12),(c13)にて行なうことができる。
ide(n+1)
=Tc・{vd(n)−vda(n)}/Ldt+id(n) …(c12)
iqe(n+1)
=Tc・{vq(n)−vqa(n)}/Lqt+iq(n) …(c13)
ちなみに、ここでの電圧ベクトル(vd(n),vq(n))は、ステップS10において出力された電圧ベクトルV(n)をステップS10において検出された電気角θ(n)による変換行列を用いて変換することで、dq軸上の電圧成分を算出したものである。
続くステップS16〜S22では、次回の制御周期におけるスイッチングモード(電圧ベクトルV(n+1))を複数通りに仮設定した場合のそれぞれについて、2制御周期先の電流を予測する処理を行う。すなわち、まずステップS16において、電圧ベクトルV(n+1)を仮設定する。続くステップS18においては、実電流id(n),iq(n)に代えて予測電流ide(n+1),iqe(n+1)を用いて上記ステップS12の処理と同様にして平均電圧ベクトル(vda(n+1),vqa(n+1))を算出する。さらに、ステップS20においては、上記ステップS14と同様にして、2制御周期先の予測電流ide(n+2),iqe(n+2)を算出する。ここでは、実電流id(n),iq(n)に代えて予測電流ide(n+1),iqe(n+1)を用いて且つ、瞬時電圧ベクトル(vd(n+1)−vda(n+1),vq(n+1)−vqa(n+1))を用いる。なお、ここでの電圧ベクトル(vd(n+1),vq(n+1))は、ステップS16において仮設定された電圧ベクトルV(n+1)を上記電気角θ(n)に「ωTc」を加算した回転角度による変換行列によって変換することで、dq軸上の電圧成分を算出したものである。
ステップS22においては、スイッチングモード0〜7のすべてについて、予測電流ide(n+2),iqe(n+2)の算出が完了したか否かを判断する。ステップS22において否定判断される場合には、ステップS16に戻る。これに対し、ステップS22において肯定判断される場合には、ステップS24に移行する。
ステップS24においては、次回の制御周期におけるスイッチングモード(電圧ベクトルV(n+1))を決定する処理を行う。ここでは、評価関数Jによる評価の最も高いスイッチングモードを最終的なスイッチングモード(電圧ベクトルV(n+1))とする。本実施形態では、指令電流ベクトルと予測電流ベクトルとの各成分の差が大きいほど評価が低くなる評価関数Jを用いてスイッチングモードを評価する。詳しくは、評価関数Jとして、評価が低いほど値が大きくなるものを採用する。具体的には、評価関数Jを、指令電流ベクトル(id*,iq*)と、予測電流ベクトル(ide,iqe)との差の内積値に基づき算出する。これは、指令電流ベクトルと予測電流ベクトルとの各成分の偏差が正、負の双方の値となりえることに鑑み、値が大きいほど評価が低いことを表現するための一手法である。
ちなみに、ステップS22において肯定判断される時点で、スイッチングモード0〜7のそれぞれについての予測電流ide(n+2),iqe(n+2)が算出されている。このため、これら8通りの予測電流ide(n+2),iqe(n+2)を用いて、評価関数Jの値を8つ算出することができる。
続くステップS26においては、電圧ベクトルや電流、電気角のサンプリング番号を指定するパラメータnを「1」ずつ減少補正することで、パラメータnを更新し、この一連の処理を一旦終了する。
次に、図6〜図10を用いて本実施形態の効果について説明する。図6〜図10は、モータジェネレータ10を流れる電流と鎖交磁束との比が、低トルク領域とは大きく相違する高トルク領域、すなわち磁気飽和現象が顕著となる領域におけるデータである。
図6は、本実施形態の効果を示す。図の右下に示すように、指令電流id*,iq*に対する予測電流ide,iqeの誤差分布や、指令電流id*,iq*に対する実電流id,iqの誤差分布は、小さい領域に局在するため、予測電流ide,iqeを高精度に算出できていると考えられる。一方、図7は、以下の式(c14),(c15)によるモデル予測制御を行なった場合を示す。
vd=R・id+Ld・(did/dt)−ω・Lq・iq …(c14)
vq=R・iq+Lq・(diq/dt)+ω・Ld・id+ωφ …(c15)
この場合、指令電流id*,iq*に対する予測電流ide,iqeの誤差分布や、指令電流id*,iq*に対する実電流id,iqの誤差分布が拡大し、制御性が低下する。
これに対し、図8では、上記の式(c14),(c15)に基づくモデル予測制御を行なうに際し、d軸のインダクタンスLdとq軸のインダクタンスLqを、本実施形態にかかる過渡インダクタンスLdt,Lqt相当とした場合を示す。これにより、指令電流id*,iq*に対する予測電流ide,iqeの誤差分布や、指令電流id*,iq*に対する実電流id,iqの誤差分布が縮小している。ただし、このことは、図7に示した結果は、d軸のインダクタンスLdとq軸のインダクタンスLqの設定が不適切であったために生じた誤差に過ぎないことを意味しない。この事情を説明するのが、図9および図10である。図9および図10はともに、図6,図8と同一のトルク(電流)およびインダクタンス設定において、回転速度を上昇させた場合を示す。図示されるように、図9に示す本実施形態の場合では、指令電流id*,iq*に対する予測電流ide,iqeの誤差分布や、指令電流id*,iq*に対する実電流id,iqの誤差分布を小さい領域に制限できている。これに対し、図10に示す例では、先の図8と同一のインダクタンスを設定したにもかかわらず、指令電流id*,iq*に対する予測電流ide,iqeの誤差分布や、指令電流id*,iq*に対する実電流id,iqの誤差分布が拡大し、制御性が低下する。
すなわち、上記の式(c14),(c15)を用いたモデル予測制御では、磁気飽和現象が顕著となる領域において、高精度に電流を予測するインダクタンスを一義的に定めることができない。これは、上記の式(c14),(c15)が、先の図3に示したように鎖交磁束と電流との比が変化することを適切に表現できないからである。こうした事情は、従来の三角波PWM処理を用いる場合には生じない。なぜなら、三角波PWM処理を行なう場合における電流フィードバック制御の操作量としての指令電圧vd*,vq*は、本実施形態における平均電圧ベクトル(vda,vqa)に相当するものであるからである。このため、トルクや電流に応じて上記の式(c14),(c15)におけるインダクタンスが変化することに鑑み、フィードバックゲイン等を変更することで制御性を維持することができるという事情がある。このことは、本実施形態では、定常インダクタンスLds,Lqsを先の図4に示したマップを用いて可変設定することで、平均電圧vda,vqaを高精度に算出できることに対応している。
従来の三角波PWM制御とモデル予測制御との大きな相違点は、モデル予測制御では、瞬時電圧に応じた制御量(電流)の変化量の算出精度が制御性に直接影響を及ぼすという点にある。そしてこの事情こそが、上記の式(c6),(c7)を用いて、定常インダクタンスLds,Lqsに加えて、過渡インダクタンスLdt,Lqtを定義する必要を生じさせたものである。ここで留意すべきは、定常インダクタンスLds,Lqsに加えて過渡インダクタンスLdt,Lqtを定義するうえで利用可能な上記の式(c6),(c7)は、上記の式(c14),(c15)において、「Φd=Ld・id+φ,Φq=Lq・iq」と定義して得られる式とは相違するということである。なぜなら、上記の式(c6),(c7)は、たとえば「埋め込み磁石同期モータの設計と制御:武田ら著、オーム社」に記載されているように、3相の電圧方程式において、各相のインダクタンスを「Lu=l+Lcos2θ」等と定義して導出されるものであり、インダクタンスが電流に依存することを前提としたモデルではないからである。
このように、本実施形態におけるモデル予測制御に用いる上記の式(c1),(c2)は、従来のモデル予測制御において用いられていた上記の式(c14),(c15)の変更、修正によって導出されるものではない。上記の式(c1),(c2)を用いた本実施形態にかかるモデル予測制御は、上記の式(c14),(c15)の利用によるモデル予測制御においてインダクタンス等を様々に変更することによっては制御性を向上させることが困難との知見に基づき、モデル式自体を根本的に見直した結果構築されたものである。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)インバータINVの出力する瞬時電圧ベクトル(vd−vda,vq−vqa)に基づき電流の変化量を算出するに際し、過渡インダクタンスLdt,Lqtを用いた。これにより、磁気飽和が顕著となる領域においても、電流の予測精度を向上させることができ、ひいてはモデル予測制御の制御性を向上させることができる。
(2)過渡インダクタンスLdt,Lqtを、モータジェネレータ10を流れる電流に対する鎖交磁束の比よりも小さい値にした。これにより、鎖交磁束の電流微分値を高精度に表現することができる。
(3)過渡インダクタンスLdt,Lqtを、モータジェネレータ10を流れる電流に応じて可変設定した。これにより、鎖交磁束の電流微分値をより高精度に表現したインダクタンスの値をうることができる。
(4)平均電圧ベクトル(vda,vqa)を定常インダクタンスLds,Lqsを用いて算出した。これにより、平均電圧ベクトル(vda,vqa)を適切に算出することができる。
(5)定常インダクタンスLds,Lqsを、モータジェネレータ10を流れる電流に応じて可変設定した。これにより、電流と鎖交磁束との関係をより高精度に表現したインダクタンスの値をうることができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、定常インダクタンスLds,Lqsや過渡インダクタンスLdt,Lqtを、要求トルクT*のみならず電気角θに応じて可変設定する。詳しくは、本実施形態では、定常インダクタンスLds,Lqsや過渡インダクタンスLdt,Lqtを、電気角θの「1/6」倍の周期で可変設定する。これは、モータジェネレータ10のトルクリップルに寄与する空間高調波成分として特に6次の高調波成分が顕著であることに鑑みたものである。
詳しくは、図11にq軸成分について例示するように、要求トルクT*および電気角θと、定常インダクタンスLds,Lqsや過渡インダクタンスLdt,Lqtとのそれぞれの関係を定めたマップを用いる。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図12に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図12において先の図1に示した処理や部材に対応するものについては、便宜上、同一の符号を付している。
図中、予測部33に示すように、本実施形態では、過渡インダクタンスとして、クロスカップリングインダクタンスLdqt,Lqdtを導入する。すなわち、本実施形態では、上記の式(c1)、(c2)に代えて、以下の式(c16),(c17)を用いる。
vd=
R・id−ω・Lqs・iq
+Ldt・(did/dt)+Ldqt・(diq/dt) …(c16)
vq=
R・iq+ω・Lds・id+ω・φ
+Lqt・(diq/dt)+Lqdt・(did/dt) …(c17)
これは、磁気飽和現象が顕著となることで、d軸の実電流idがq軸の鎖交磁束Φqに影響を及ぼしたり、q軸の実電流iqがd軸の鎖交磁束Φdに影響を及ぼしたりすることに鑑みたものである。上記のクロスカップリングインダクタンスLdqt,Lqdtは、上記の式(c6)、(c7)における鎖交磁束Φd,Φqの時間微分の項において、鎖交磁束Φdの実電流iqによる偏微分係数、鎖交磁束Φqの実電流idによる偏微分係数として定義されるものである。
詳しくは、クロスカップリングインダクタンスLdqtは、要求トルクT*および電気角θに応じて可変設定される。ここで、要求トルクT*は、モータジェネレータ10を流れるd軸電流やq軸電流を把握するためのパラメータである。また、電気角θは、空間高調波に起因した6次の高調波成分を考慮するためのパラメータである。詳しくは、図13に示すように、要求トルクT*および電気角θと、クロスカップリングインダクタンスLdqtとの関係を定めたマップを用いる。なお、本実施形態では、d軸電流の変化がq軸の鎖交磁束に与える影響とq軸電流の変化がd軸の鎖交磁束に与える影響とが略等しいという解析的、実験的な知見に鑑み、「Ldqt=Lqdt」としている。
さらに、本実施形態では、電流が小さい領域(要求トルクT*が閾値トルクTth以下の領域)では、クロスカップリングインダクタンスLdqt,Lqdtをゼロとしている。これは、磁気飽和現象が顕著とならない領域では、d軸の実電流idがq軸の鎖交磁束Φqに影響を及ぼしたり、q軸の実電流iqがd軸の鎖交磁束Φdに影響を及ぼしたりする現象も顕在化しないとの知見に基づくものである。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、先の第3の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図14に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図14において先の図1に示した処理や部材に対応するものについては、便宜上、同一の符号を付している。
図中、予測部33に示すように、本実施形態では、定常インダクタンスとして、クロスカップリングインダクタンスLdqs,Lqdsを導入する。すなわち、本実施形態では、上記の式(c16)、(c17)に代えて、以下の式(c18),(c19)を用いる。
vd=
R・id−ω・Lqs・iq−ω・Lqds・id
+Ldt・(did/dt)+Ldqt・(did/dt) …(c18)
vq=
R・iq+ω・Lds・id++ω・Ldqs・iqω・φ
+Lqt・(diq/dt)+Lqdt・(diq/dt) …(c19)
これは、磁気飽和現象が顕著となることで、d軸の実電流idがq軸の鎖交磁束Φqに影響を及ぼしたり、q軸の実電流iqがd軸の鎖交磁束Φdに影響を及ぼしたりすることに鑑みたものである。上記のクロスカップリングインダクタンスLdqs,Lqdsの項は、上記の式(c6)、(c7)における鎖交磁束Φd,Φqの項において、鎖交磁束Φdが実電流iqと比例関係にあるとして且つ鎖交磁束Φqが実電流idと比例関係にあるとすることで導出されるものである。
詳しくは、クロスカップリングインダクタンスLdqsは、要求トルクT*および電気角θに応じて可変設定される。ここで、要求トルクT*は、モータジェネレータ10を流れるd軸電流やq軸電流を把握するためのパラメータである。また、電気角θは、空間高調波に起因した6次の高調波成分を考慮するためのパラメータである。詳しくは、図15に示すように、要求トルクT*および電気角θと、クロスカップリングインダクタンスLdqsとの関係を定めたマップを用いる。なお、本実施形態では、「Ldqs=Lqds」としている。
さらに、本実施形態では、電流が小さい領域(要求トルクT*が閾値トルクTth以下の領域)では、クロスカップリングインダクタンスLdqs,Lqdsをゼロとしている。これは、磁気飽和現象が顕著とならない領域では、d軸の実電流idがq軸の鎖交磁束Φqに影響を及ぼしたり、q軸の実電流iqがd軸の鎖交磁束Φdに影響を及ぼしたりする現象も顕在化しないとの知見に基づくものである。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「過渡インダクタンスについて」
上記第1の実施形態では、低トルク領域において、過渡インダクタンスLdt、Lqtを定常インダクタンスLds,Lqsと一致させたが相違させてもよい。
電流に応じた可変設定を行なううえでの入力パラメータとしては、要求トルクT*に限らず、電流から推定される推定トルクであってもよい。また、トルクに限らず、電流を直接入力パラメータとしてもよい。ここでは、たとえば過渡インダクタンスLdtを実電流iqによることなく実電流idに基づき可変設定したり、過渡インダクタンスLqtを実電流idによることなく実電流iqに基づき可変設定したりしてもよい。もっとも、双方に応じて可変設定することも可能ではある。
電気角θに応じて可変設定するものとしては、電気角の1/6倍の周期で変動させるものに限らず、モータジェネレータ10の構造に応じて顕著となる6次以外の空間高調波の次数に等しい次数で変動させるものであってもよい。
「定常インダクタンスについて」
電流に応じた可変設定を行なううえでの入力パラメータとしては、要求トルクT*に限らず、電流から推定される推定トルクであってもよい。また、トルクに限らず、電流を直接入力パラメータとしてもよい。
「クロスカップリングインダクタンスについて」
電流に応じた可変設定を行なううえでの入力パラメータとしては、要求トルクT*に限らず、電流から推定される推定トルクであってもよい。また、トルクに限らず、電流を直接入力パラメータとしてもよい。
電気角θに応じて可変設定するものとしては、電気角の1/6倍の周期で変動させるものに限らず、モータジェネレータ10の構造に応じて顕著となる6次以外の空間高調波の次数に等しい次数で変動させるものであってもよい。
「Ldqt=Lqdt」としたり、「Ldqs=Lqds」とするものに限らない。d軸の電流がq軸の鎖交磁束に与える影響とq軸の電流がd軸の鎖交磁束に与える影響とが互いに相違する場合等にあっては、これらを互いに相違する値としてもよく、また、いずれか一方の値が小さい場合にはこれを無視する近似も可能である。
「インダクタンス情報について」
制御装置20内における演算パラメータとして、インダクタンスの値を記憶保持するものに限らない。たとえば、瞬時電圧ベクトル(vd−vda,vq−vqa)と瞬時電流(ide(n+2)−ide(n+1),iqe(n+2)−iqe(n+1))との関係を規定するマップを備え、このマップにおける瞬時電流を、過渡インダクタンスLdt,Lqtを用いて作成してもよい。この場合、マップの入力パラメータに、要求トルクT*等を含めることが望ましい。
「平均電圧算出手段について」
定常インダクタンスを用いるものに限らない。たとえば、インバータINVの実際のスイッチングモードに対応する電圧ベクトルの所定期間の平均値を平均電圧としてもよい。また、こうして算出される平均電圧の大きさを、平均電圧のベクトルノルムとして且つ、平均電圧の位相については、ゼロ電圧ベクトルに対応するスイッチングモード0,7における実電流と指令電流との差の変化方向に基づき算出してもよい。
もっとも、平均電圧のベクトル自体を電流の変化から算出してもよい。これは、上記の式(c12),(c13)において、予測電流ide(n+1),iqe(n+1)を実電流とすることで、平均電圧ベクトル(vda,vqa)が過渡インダクタンスを用いて実電流の変化量と瞬時電圧とによって表現されることを利用して行なうことができる。
「変化量算出手段について」
電流の変化量の算出に限らない。たとえば、トルクであってもよい。ここで、トルクTが「T=P・iq+(Lq−Ld)・id・iq」にて表現されることに鑑みれば、瞬時電流ベクトル(Δid,Δiq)=(ide(n+2)−ide(n+1),iqe(n+2)−iqe(n+1))を用いて、「ΔT=P・Δiq+(Lq−Ld)・Δid・Δiq」と表現され、これは、瞬時電圧ベクトル(vd−vda,vq−vqa)の関数として表現可能である。
「予測処理に用いられる座標系について」
dq座標系に限らず、たとえば3相座標系であってもよい。この場合であっても、鎖交磁束の電流微分値として過渡インダクタンスを定義することは、瞬時電圧と瞬時電流との関係を高精度に定める上で有効である。
「仮設定されるスイッチングモードについて」
スイッチングモードの全てに限らず、スイッチング状態の切り替え端子数が「1」以下となるものや、「2」以下となるものであってもよい。
「予測手段について」
次回のスイッチングモードに対応する電圧ベクトルV(n+1)によって生じる制御量のみを予測するものに限らない。たとえば、数制御周期先の更新タイミングにおけるインバータINVの操作による制御量まで順次予測するものであってもよい。
「決定手段について」
たとえば、上記第1の実施形態において、予測電流ide(n+2)と指令電流id*(n+2)との差の絶対値と、予測電流iqe(n+2)と指令電流iq*(n+2)との差の絶対値との加重平均処理値を、予測電流と指令電流との乖離度合いの評価対象とするパラメータとしてもよい。要は、乖離度合いが大きいほど評価が低くなることを定量化すべく、乖離度合いと評価パラメータとの間に正または負の相関関係があるパラメータによって定量化すればよい。
「制御量について」
指令値と予測値とに基づきインバータINVのスイッチングモードを決定するために用いる制御量としては電流に限らない。例えば、トルクおよび鎖交磁束としたり、トルクのみまたは鎖交磁束のみとしたりしてもよい。また例えば、トルクおよびd軸電流またはトルクおよびq軸電流等、トルクおよび電流であってもよい。ここで、制御量を電流以外とする場合等において、センサによる直接の検出対象を電流以外としてもよい。
上記各実施形態では、回転機の究極の制御量(予測対象であるか否かにかかわらず、最終的に所望の量とされることが要求される制御量)を、トルクとしたが、これに限らず、例えば回転速度等としてもよい。
「回転機について」
回転機としては、3相回転機に限らず、5相回転機等、4相以上の回転機であってもよい。
上記実施形態では、固定子巻線がスター結線されたものを想定したがこれに限らず、デルタ結線されたものであってもよい。この場合、回転機の端子と相とは一致しない。
回転機としては、埋め込み磁石同期機に限らず、表面磁石同期機や、界磁巻線型同期機等、任意の同期機であってよい。更に、同期機にも限らず、誘導モータ等、誘導回転機であってもよい。
回転機としては車両の主機として用いられるものに限らない。
「そのほか」
直流電圧源としては、高電圧バッテリ12に限らず、例えば高電圧バッテリ12の電圧を昇圧するコンバータの出力端子であってもよい。
互いに相違する電圧値の電圧のそれぞれを印加する各別の電圧印加手段と回転機の端子との間を開閉するスイッチング素子を備えて構成される電力変換回路としては、回転機の端子を直流電圧源の正極および負極のそれぞれに選択的に接続するスイッチング素子を備える直流交流変換回路(インバータINV)に限らない。例えば、多相回転機の各相に3つ以上の互いに相違する値の電圧のそれぞれを印加する電圧印加手段と回転機の端子との間を選択的に開閉するスイッチング素子を備えるものであってもよい。なお、回転機の端子に3つ以上の互いに相違する値の電圧のそれぞれを印加するための電力変換回路としては、例えば特開2006−174697号公報に例示されているものがある。
10…モータジェネレータ、14…制御装置(回転機の制御装置の一実施形態)。

Claims (8)

  1. 互いに相違する電圧値の電圧のそれぞれを印加する各別の電圧印加手段と回転機の端子との間を開閉するスイッチング素子を備えて構成される電力変換回路について、該電力変換回路を構成するスイッチング素子のオン・オフ操作によって、前記回転機を流れる電流、前記回転機のトルク、および前記回転機の鎖交磁束の少なくとも1つを有した制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記スイッチング素子のそれぞれがオン状態であるかオフ状態であるかを示すスイッチングモードを仮設定し、該仮設定されたスイッチングモードのそれぞれに応じた前記制御量に関する予測を行なう予測手段と、
    該予測手段による予測結果に基づき、前記電力変換回路の実際の操作に用いるスイッチングモードを決定する決定手段と、
    該決定されたスイッチングモードとなるように前記電力変換回路を操作する操作手段とを備え、
    前記予測手段による予測処理は、前記予測の対象とする制御量または該制御量を算出するためのパラメータについての前記仮設定されたスイッチングモードに応じた変化量を、前記回転機のインダクタンス情報に基づき予測する処理を含み、
    前記インダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流と鎖交磁束との比とは相違し、
    前記予測手段は、
    前記電力変換回路の出力電圧の平均値を算出する平均電圧算出手段と、
    該平均電圧算出手段によって算出される平均値に対する前記仮設定されたスイッチングモードに応じた前記電力変換回路の出力電圧の差として瞬時電圧を算出する瞬時電圧算出手段と、
    前記瞬時電圧と前記インダクタンス情報とに基づき、前記変化量を予測する変化量予測手段と、
    を備え、
    前記平均電圧算出手段は、前記回転機を流れる電流を入力とし、インダクタンス情報に基づき前記平均値を算出するものであり、
    前記変化量予測手段が前記変化量を算出する際に用いるインダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流の微小変化量と鎖交磁束の微小変化量との比としての過渡インダクタンスの値であり、
    前記平均電圧算出手段が前記平均値を予測する際に用いる前記インダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流と鎖交磁束との比としての定常インダクタンスであることを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 前記回転機のトルクが規定値以上の領域における前記インダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流に対する鎖交磁束の比よりも絶対値が小さいことを特徴とする請求項1記載の回転機の制御装置。
  3. 前記回転機のトルクが規定値未満の領域における前記インダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流と鎖交磁束との比であることを特徴とする請求項2記載の回転機の制御装置。
  4. 前記インダクタンス情報の示すインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流、および前記回転機の回転角度の少なくとも一方に応じて可変設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  5. 前記定常インダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流、および前記回転機の回転角度の少なくとも一方に応じて可変設定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  6. 前記予測の対象とする制御量または該制御量を算出するためのパラメータについての前記仮設定されたスイッチングモードに応じた変化量を予測する処理は、dq軸上の成分の変化量を予測する処理を含み、
    前記dq軸上の成分の変化量を予測する処理に用いられる前記インダクタンス情報の示すインダクタンスには、d軸を流れる電流とq軸の鎖交磁束との比としてのクロスカップリングインダクタンス、およびq軸を流れる電流d軸の鎖交磁束との比としてのクロスカップリングインダクタンスの少なくとも一方が含まれることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  7. 前記クロスカップリングインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流、および前記回転機の回転角度の少なくとも一方に応じて可変設定されることを特徴とする請求項記載の回転機の制御装置。
  8. 前記クロスカップリングインダクタンスの値は、前記回転機を流れる電流が規定値以下である場合、ゼロとされることを特徴とする請求項または記載の回転機の制御装置。
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