JP5433476B2 - 画像処理方法及び装置、インクジェット描画装置並びに補正係数データ生成方法 - Google Patents

画像処理方法及び装置、インクジェット描画装置並びに補正係数データ生成方法 Download PDF

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Description

本発明はインクジェット描画装置における不吐出ノズルに起因する画質低下を改善する画像補正技術に関する。
インクジェット描画の分野では、インクジェットヘッドによる高解像度な描画を実現するため、例えば、図13のように、複数のノズルヘッドモジュール301を千鳥状に配置した構造によってヘッド300を構成し、用紙340(被描画媒体)上における記録位置間隔Δxをヘッドモジュール301内のノズル320の間隔Pmよりも狭め、記録解像度を高めるなど、様々な工夫がなされている。図13の例では、用紙340上における記録位置間隔Δxが約Pm/2となるノズル配列(千鳥配列)を有するヘッド300が構成されている。
このヘッド300の長手方向と略直交する方向に用紙340を一定速度で搬送し、各ノズル320の打滴タイミングを制御することにより、用紙340上に所望の画像を描画することができる。ここでは、図13の下から上に向かって用紙340が搬送されるものとする。用紙340の搬送方向をy方向、これと直交する用紙幅方向をx方向とすると、用紙340上のx方向について、Δxの間隔でドット(着弾液滴によって形成される記録点)を形成することができる。このΔxは記録解像度に対応した値である(1200dpiの場合、約21.2μm)。
記録解像度に対応した間隔(Δx)で用紙340上のx方向にドット列を形成できるノズル320の並び順(ヘッド300におけるノズル配列をx軸上に投影して得られるノズルの並び順)が実質的なノズルの配列順となる。本明細書では、この実質的なノズル列(x軸上への投影ノズル列)のノズル並び順において互いに隣接関係にあるノズルを「隣接ノズル」或いは「隣接するノズル」と呼ぶ。つまり、ヘッド300におけるノズルレイアウト上で必ずしも隣接した位置関係にないノズル同士であっても、用紙340上のx軸上への投影ノズル列で見たときに隣接して並ぶノズルは「隣接ノズル」と表現される。
このようなインクジェットヘッドを印刷装置に取り付ける際にはヘッドの取付角度及び配置位置の調整が必要となるが、機械的な調整精度には限界がある。このため、図14に示すように、ヘッド300が規定の位置(設計上の理想的な取付位置)から僅かに回転し、回転量(Δθ)が残存した状態で印刷装置に取り付けられてしまう場合がある。また、図15に示すように、ヘッドモジュール301の配置位置が僅かにズレて、この配置位置のズレ(Δd)が残存した状態でヘッド300が印刷装置に取り付けられたりしてしまう場合がある。このような状態でヘッド300のノズル320からインクと吐出すると、用紙340上での着弾位置に誤差(「着弾位置誤差」という。)が発生する。
また、上記の調整精度に起因する着弾位置誤差の問題の他、インクジェットヘッドを使用し始めると、目詰まりや故障により不吐出状態となったノズルが発生する。特に、シングルパス方式による描画の場合、不吐出ノズル箇所は白筋と視認されるため、補正が必要となる。このような不吐出ノズルに起因する画像欠陥を改善するための不吐出補正技術は従来数多く提案されている(例えば、特許文献1参照)。不吐補正技術の基本的な考え方は、不吐出ノズル前後の数ノズルにおける出力画像濃度や吐出ドット径を調整し、視認性を向上させるというものである。
特開2007−160748号公報
着弾位置誤差と吐出液滴量誤差が存在するヘッドに対して、従来の不吐出補正技術を適用するにあたり、全ての不吐出ノズルに同じ補正係数を適用すると、ノズルの配置状態によっては過補正もしくは弱補正となり、紙面内に黒筋と白筋が混在するように視認されてしまうという問題がある。
図16にその現象を模式的に図示した。ここでは、図14で説明したようにヘッド300が回転量(Δθ)を残して取り付けられ、上段のノズルNA_jと下段のノズルNB_kが不吐出となった場合について例示している(図16(a))。この場合、従来の不吐出補正技術では、不吐出ノズルの前後(実質的なノズル列における並び順の前後)に隣接するノズルに対応する画素の値(濃度の階調を表す画像設定値)を補正する。図16では、不吐出ノズルNA_jの前後の隣接ノズルNB_j-1、NB_j+1に対応した位置の画像設定値を補正するとともに、不吐出ノズルNB_kの前後の隣接ノズルNA_k-1、NB_k+1に対応した位置の画像設定値を補正する。
図16(b)は、図16(a)のヘッド300に対して、従来の不吐出補正技術を適用し、ある濃度(階調値)のベタ画像(均一濃度画像)を描画した様子を模式的に示したものである。用紙上で不吐出ノズルNA_j、NB_kに対応する位置(x方向の位置)はドットを形成することができないため、その部分は所定の濃度を出せない。これを補うために、隣接ノズルの出力濃度を高める補正が行われる。図16(c)は、各ノズル位置に対応した画素の画像設定値を表している。ベタ画像の濃度を示す階調値D1に対し、不吐出ノズルの隣接ノズルに対応する位置については、所定の補正係数を用いて画像設定値を高い値(D2)に修正する補正が行われている。
しかし、この補正後の出力結果を巨視的に観察すると、図16(d)に示すように、用紙上で不吐出ノズルNA_jに対応する位置は過補正となり出力濃度は高く、いわゆる黒筋が視認される。また、不吐出ノズルNB_kに対応する位置は弱補正となり出力濃度は低く、いわゆる白筋が視認される。
このような現象に対し、特許文献1では、着弾位置誤差と吐出液滴量誤差から各ノズル別の補正係数を算出し、上記問題点の克服を試みている。また、多くの手法では画像設定値(画像濃度・画像階調)に対する不吐出補正用補正係数参照テーブル(以下、「補正LUT」という。)をノズルごとに保持することで、画像設定値別の補正性能を高めている。
しかしながら、従来の不吐補正技術が支配因子として注目している物理条件は、主に吐出液の着弾位置とドット径(吐出液滴の体積と相関がある値)の2項目のみに限定されている。インクジェットヘッドによる画像形成プロセスは前記2項目の物理条件のみで説明しきれるものではなく、これら2項目のみに注目した従来の補正技術では十分な補正性能が得られない場合がある。従来の不吐補正技術で注目されていない支配因子の一例として「着弾干渉」が挙げられる。着弾干渉とは、隣接するドット同士が接触することで両者が凝集する現象である。着弾干渉は着弾位置とドット径とが密接に絡む現象である。例えば、同じ着弾位置誤差を持つ状態でもドット径の大小により着弾干渉発生の有無が変化する。また、ドット径が同じで着弾位置誤差に大小がある場合でも同様に着弾干渉発生の有無が変化する。
さらに、周囲のドット間における打滴の時間差、すなわち着弾順によっても着弾干渉発生の有無が変化する。図17は着弾順による着弾干渉の発生の有無を説明するための模式図である。図17では、図13で説明したヘッド300における各ノズル320の着弾位置誤差及びドット径が全てのノズルで同じであるという理想的な状態を想定し、かかるヘッド300において、いずれかのノズルが不吐出になった場合を示したものである。
図17(a)は、このヘッド300において用紙搬送方向に対して上流側に位置するノズル列(図13において下段のノズル列、以下「上流ノズル列」という。)のうち一つのノズルNB_kが不吐出になった場合を示している。図13のヘッド300では、用紙340の搬送方向に対して上流側に配置される上流ノズル列から先に吐出が行われ、その後、下流側のノズル列(図13において上段のノズル列)から吐出が行われる。
つまり、上流ノズル列と下流ノズル列とでは打滴の時間差(つまり着弾時間差)がある。図17(a)の左側の図は、上流ノズル列のノズルから吐出された液滴350Bが、下流ノズル列から吐出された液滴350Aよりも先に用紙340面上に到達する様子を表している。上流ノズル列に属するノズルNB_kが不吐出になると、当該不吐出ノズルNB_kに対応した紙面上の位置に、液滴が存在しないこととなる。なお、図17(a)では、不吐出である旨を破線で示した。
この場合、当該不吐出ノズルNB_kに隣接するノズル(以下、不吐出ノズルに隣接するノズルを「不吐隣接ノズル」という。)から吐出された液滴350A_k-1、350A_k+1は、さらにその外側の隣接ノズルで先行打滴された液滴350B_ k-2、350B_k+2と凝集する。この凝集作用(着弾干渉)によって、不吐隣接ノズルの着弾位置誤差が拡大し、不吐出ノズルNB_k前後の打滴間隔(ドット間距離)は広がる。すなわち、不吐隣接ノズル対で打滴されたドット間の隙間ΔSAは広くなる(図17(a)の右図参照)。
これに対し、図17(b)は、図13で説明したヘッド300において用紙搬送方向に対して下流側に位置するノズル列(図13において上段のノズル列、以下「下流ノズル列」という。)のうち一つのノズルNA_jが不吐出になった場合を示している。
この場合、不吐出ノズルNA_j前後の隣接ノズル(不吐隣接ノズル)で打滴された液滴350B_k-1、350B_k+1は、紙面上に先に着弾するため、上記のような凝集作用(着弾干渉)が発生しない。したがって、不吐出ノズルNA_j前後の打滴間隔(ドット間距離)は、図17(a)の場合よりも狭い。すなわち、図17(b)右側の図に示したように不吐隣接ノズル対で打滴されたドット間の隙間ΔSBは狭くなる(ΔSB<ΔSA)。
なお、図17では、紙面上に着弾した液滴(ドット)を球形状に描いたが、これは吐出液滴350A、350Bとの対応関係をわかりやすく示すための便宜上の記載であり、実際の着弾液滴(ドット)は、液物性と紙面の表面物性との関係で定まる接触角で紙面上に広がった形状となる。
上述のとおり、図13に示すようなヘッド300における各ノズル320の着弾位置誤差及びドット径が全てのノズルで同じという理想的な場合であっても、着弾順次第で位置誤差が増大し、不吐出ノズル前後の打滴間隔は広くも狭くもなり、筋の視認性が大きく変化する。
このように、インクジェットヘッドによる描画では着弾干渉の影響を無視することはできない。不吐出補正技術もこれらの因子に影響を受ける。特許文献1では事前に各ノズルの着弾位置誤差を計測するが、この計測の際には位置誤差を計測したいノズル近傍に何も描画せず着弾干渉が発生しない条件を作る必要がある。
しかしながら、実際に描画する際には図17で説明したように、着弾干渉が発生するため、着弾干渉が発生しない条件で計測した位置誤差の計測値と、実際の値とが大きくずれる。したがって、着弾位置誤差と吐出液滴量誤差のみに注目した従来の手法を使用した補正技術では紙面内に黒筋と白筋が混在するように視認される結果となる(図16)。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、上記従来の補正技術の欠点を改善し、補正性能を向上させることができる画像処理方法及び装置を提供し、併せて、その補正機能を搭載したインクジェット描画装置、並びにその補正処理に用いる補正係数データの生成方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために以下の発明態様を提供する。
(発明1):発明1に係る画像処理方法は、液滴を吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと被記録媒体を相対移動させるとともに、前記複数のノズルから吐出した液滴を前記被記録媒体上に付着させることにより、前記被記録媒体上に描画を行うための画像データを作成する画像処理方法において、前記複数のノズルの配列形態と前記相対移動の方向から規定される前記被記録媒体上への前記液滴の着弾順を含む着弾干渉誘発要因に対応した複数種の着弾干渉パターンであって、前記複数のノズルのうち不吐出となるノズルの位置の違いによる着弾干渉の影響の相違に対応して分類された複数種の着弾干渉パターンと、前記不吐出となるノズルの位置との対応関係を、前記複数種の着弾干渉パターンと各ノズルとの対応関係として示す対応情報に基づいて、前記着弾干渉パターンの違いに対応した不吐出補正用の補正係数を定め、当該着弾干渉パターン別の不吐出補正用の補正係数を記憶部に記憶しておく補正係数記憶工程と、前記複数のノズルのうち描画に使用できない不吐出ノズルの位置を示す不吐出ノズル位置情報を取得する不吐出ノズル位置情報取得工程と、前記不吐出ノズル位置情報と前記対応情報とを基に前記不吐出補正用の補正係数を参照し、該当する補正係数を用いて入力画像データに補正演算を行うことにより、不吐出ノズル以外の他のノズルによって前記不吐出ノズルの出力を補償するように修正された画像データを生成する補正処理工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、不吐出ノズル周辺の他のノズルで打滴される液滴の被吐出媒体上における着弾干渉の影響が考慮された補正係数を用いて不吐出補正を行うため、補正性能が向上する。
(発明2):発明2に係る画像処理方法は、発明1において、前記着弾干渉パターンは、前記被記録媒体上で前記不吐出ノズルの打滴不能位置の両側に隣接する位置にドットを形成し得る二つのノズルから打滴される液滴の前記被記録媒体上における打滴間隔の変化量により決定されることを特徴とする。
不吐出ノズルによる打滴不能位置に隣接するドットを形成する隣接ノズル対から吐出された液滴の被吐出媒体上での着弾位置間隔(打滴間隔)は、不吐出ノズル以外の他のノズルから吐出された液滴同士の着弾干渉(凝集)の影響に応じて変化する。この着弾干渉に起因する打滴間隔の変化量の観点で着弾干渉パターンを決定する態様が好ましい。
(発明3):発明3に係る画像処理方法は、発明2において、前記変化量は、前記不吐出ノズル以外のノズル間における打滴順番に依存して変化するものであることを特徴とする。
着弾干渉の発生の有無や、着弾干渉発生状況は、不吐出ノズル周辺の他のノズルによる打滴順番に依存する。
(発明4):発明4に係る画像処理方法は、発明1乃至3のいずれか1項において、前記着弾干渉パターンは、さらに、前記液滴によるドット径及び打滴位置誤差のうち少なくとも一方の情報に基づき決定されることを特徴とする。
着弾干渉誘発要因には、打滴順の他、ドット径(吐出液滴の体積と相関する値)や各ノズルの打滴位置誤差などが含まれる。これらの因子をさらに考慮して補正係数を定める態様も好ましい。
(発明5):発明5に係る画像処理方法は、発明1乃至4のいずれか1項において、前記補正処理工程は、ハーフトーン処理前の画像の画素情報に、前記不吐出補正用の補正係数を用いた補正演算を行うことを特徴とする。
この態様では、多階調(M値)の画像データから2値又は多値(N値、ただしN<M)のドットデータに変換するハーフトーン処理(N値化処理)の手前の段階の画像データに対して不吐出補正をかける。不吐出補正演算後の画像データに対してハーフトーン処理を行うことにより、記録ヘッドの各ノズルに対応する2値又は多値(ドットサイズの種類に対応した多値)のドットデータが得られる。こうして得られるドットデータは、不吐出ノズル以外のノズルで良好な画像出力が可能なデータとなる。したがって、このドットデータに基づいて各ノズルからの打滴を制御することにより、不吐出ノズルの影響が改善された高品質の画像を形成することができる。
(発明6):発明6に係る画像処理方法は、発明1乃至5のいずれか1項において、前記補正処理工程は、前記不吐出ノズル位置情報に基づき、不吐出ノズルの周辺ノズルで打滴するドットサイズを変更して前記不吐出ノズルの出力を補償することを特徴とする。
不吐出ノズルによる打滴不能位置に隣接する位置に形成するドットのサイズ(ドット径)を大きくすることにより、欠落ドットによる出力濃度不足を補償することができる。この態様によれば、ハーフトーン処理後のデータに対して補正をかけることが可能である。
(発明7):発明7に係る画像処理方法は、発明1乃至6のいずれか1項において、前記着弾干渉パターンと前記各ノズルとの対応関係は、前記複数のノズルの配列形態におけるノズル配置の周期性に基づいて、複数のグループに仕分けされていることを特徴とする。
ノズル配置の周期性は液滴の着弾順(打滴順)に関連するため、この周期性の観点で着弾干渉パターンを分類する態様が好ましい。
(発明8):発明8に係る画像処理方法は、発明7において、前記着弾干渉パターンと前記各ノズルとの対応関係は、前記周期性に加え、前記複数のノズルの配列形態におけるノズル配置の対称性に基づいて、複数のグループに仕分けされていることを特徴とする。
ノズルの配列パターンに対称性がある場合には、前記周期性に加えて、その対称性を考慮して、着弾干渉パターンを分類する態様が好ましい。
(発明9):発明9に係る画像処理装置は、液滴を吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと被記録媒体を相対移動させるとともに、前記複数のノズルから吐出した液滴を前記被記録媒体上に付着させることにより、前記被記録媒体上に描画を行うための画像データを作成する画像処理装置において、前記複数のノズルの配列形態と前記相対移動の方向から規定される前記被記録媒体上への前記液滴の着弾順を含む着弾干渉誘発要因に対応した複数種の着弾干渉パターンであって、前記複数のノズルのうち不吐出となるノズルの位置の違いによる着弾干渉の影響の相違に対応して分類された複数種の着弾干渉パターンと、前記不吐出となるノズルの位置との対応関係を、前記複数種の着弾干渉パターンと各ノズルとの対応関係として示す対応情報に基づいて、前記着弾干渉パターンの違いに対応した不吐出補正用の補正係数が定められ、当該着弾干渉パターン別の不吐出補正用の補正係数を記憶しておく補正係数記憶手段と、前記複数のノズルのうち描画に使用できない不吐出ノズルの位置を示す不吐出ノズル位置情報を取得する不吐出ノズル位置情報取得手段と、前記不吐出ノズル位置情報と前記対応情報とを基に前記不吐出補正用の補正係数を参照し、該当する補正係数を用いて入力画像データに補正演算を行うことにより、前記不吐出ノズル以外の他のノズルによって前記不吐出ノズルの出力を補償するように修正された画像データを生成する補正処理手段と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、発明1乃至8に記載した画像処理方法を具現化する装置を提供することができる。
(発明10):発明10に係るインクジェット描画装置は、液滴を吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと、前記記録ヘッド及び被記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記被記録媒体を相対移動させる搬送手段と、前記複数のノズルの配列形態と前記相対移動の方向から規定される前記被記録媒体上への前記液滴の着弾順を含む着弾干渉誘発要因に対応した複数種の着弾干渉パターンであって、前記複数のノズルのうち不吐出となるノズルの位置の違いによる着弾干渉の影響の相違に対応して分類された複数種の着弾干渉パターンと、前記不吐出となるノズルの位置との対応関係を、前記複数種の着弾干渉パターンと各ノズルとの対応関係として示す対応情報に基づいて、前記着弾干渉パターンの違いに対応した不吐出補正用の補正係数が定められ、当該着弾干渉パターン別の不吐出補正用の補正係数を記憶しておく補正係数記憶手段と、前記複数のノズルのうち描画に使用できない不吐出ノズルの位置を示す不吐出ノズル位置情報を取得する不吐出ノズル位置情報取得手段と、前記不吐出ノズル位置情報と前記対応情報とを基に前記不吐出補正用の補正係数を参照し、該当する補正係数を用いて入力画像データに補正演算を行うことにより、不吐出ノズル以外の他のノズルによって前記不吐出ノズルの出力を補償するように修正された画像データを生成する補正処理手段と、前記補正処理手段で生成された前記画像データに基づいて前記記録ヘッドによる打滴を制御する打滴制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、発明1乃至8に記載した画像処理方法の不吐出補正機能を搭載したインクジェット描画装置を提供することができる。
(発明11):発明11に係るインクジェット描画装置は、発明10において、前記対応情報を基に、前記各着弾干渉パターンに対応した複数種類のテストチャートを作成するテストチャート作成手段を有し、前記着弾干渉パターン別に作成された前記複数種類のテストチャートの出力結果から前記着弾干渉パターン別の不吐出補正用の補正係数が決定されることを特徴とする。
この態様によれば、不吐出補正処理に必要な補正係数を求めるためのテストチャートを生成する機能を具備するインクジェット描画装置が提供される。
(発明12):発明12に係るインクジェット描画装置は、発明10又は11において、前記補正係数記憶手段には、前記着弾干渉パターン別に、画像設定値に対する前記補正係数の関係を規定したルックアップテーブルが記憶されることを特徴とする。
(発明13):発明13に係る補正係数データ生成方法は、液滴を吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと被記録媒体を相対移動させるとともに、前記複数のノズルから吐出した液滴を前記被記録媒体上に付着させることにより、前記被記録媒体上に描画を行うインクジェット描画装置において描画に使用できない不吐出ノズルが存在する場合に、当該不吐出ノズル以外の他のノズルによって前記不吐出ノズルの出力を補償する補正処理に用いる不吐出補正用の補正係数のデータを生成する方法において、前記複数のノズルの配列形態と前記相対移動の方向から規定される前記被記録媒体上への前記液滴の着弾順を含む着弾干渉誘発要因に対応した複数種の着弾干渉パターンであって、前記複数のノズルのうち不吐出となるノズルの位置の違いによる着弾干渉の影響の相違に対応して分類された複数種の着弾干渉パターンと、前記不吐出となるノズルの位置との対応関係を、前記複数種の着弾干渉パターンと各ノズルとの対応関係として示す対応情報に基づいて、前記着弾干渉パターンの違いに対応した異なるノズルについて疑似的に不吐出とする不吐化処理を行い、前記各着弾干渉パターンに対応した複数種類のテストチャートを作成するテストチャート作成工程と、前記着弾干渉パターン別に作成された前記複数種類のテストチャートの出力結果から前記着弾干渉パターン別の不吐出補正用の補正係数を決定する補正係数決定工程と、前記決定した前記着弾干渉パターン別の前記補正係数と前記着弾干渉パターンとを関連付けて記憶手段に記憶する記憶工程と、を含むことを特徴とする。
(発明14):発明14に係る補正係数データ生成方法は、発明13において、前記テストチャートは、前記補正係数を変えて描画した複数のパッチを含んでおり、前記複数のパッチの中から最良の画質が得られたパッチを選定して、当該パッチの描画に使用した補正係数を前記不吐出補正用の補正係数として決定することを特徴とする。
本発明によれば、不吐出ノズル周辺の他のノズルで打滴される液滴同士の着弾干渉の影響を考慮した着弾干渉パターンに応じて各ノズルの補正係数が決定されるため、従来の補正方法と比較して、補正性能が向上する。これにより、出力画質の向上を達成できる。
本発明の第1実施形態に係る画像処理方法のフローチャート ヘッドにおけるノズル配置の一例を示す平面図 補正LUT計測用テストチャートの例を示す説明図 着弾干渉パターン別の不吐出補正LUTの例を示す図 図1の画像出力フローを実行した様子を示す概念図 本発明の第2実施形態におけるヘッドモジュールの例を示す平面図 図6のヘッドモジュールによる着弾干渉パターンの説明図 本発明の実施形態に係るインクジェット描画装置の全体構成図 インクジェットヘッドの構成例を示す平面透視図 複数のヘッドモジュールを繋ぎ合わせて構成されるインクジェットヘッドの例を示す図 図12中のA−A線に沿う断面図 インクジェット描画装置の制御系の構成を示すブロック図 インクジェットヘッドのノズル配置の例を示す平面図 図13のヘッドが回転量(Δθ)を残して取り付けられた様子を示す図 図13のヘッドを構成するヘッドモジュールの1つの配置ズレ(Δd)を残して取り付けられた様子を示す図 従来の不吐出補正技術による課題を説明するために用いた概念図 不吐出ノズル周辺のノズルからの打滴による着弾干渉の影響を説明するために用いた説明図
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係る画像処理方法のフローチャートである。本実施形態による画像補正の処理の全体的な流れを概説すると、まず、[1]不吐出補正LUT計測用のテストチャートを出力し、[2]そのテストチャートを解析して不吐出補正LUTを作成し、[3]この作成した不吐出補正LUTを用いて画像データの補正を実行する、という手順となる。図1において、不吐出補正LUT(図1のDATA27)を得るまでの工程を「不吐出補正LUT作成フロー」といい、この不吐出補正LUTを用いて実際に入力画像データの補正処理を行う工程(図1のS30〜S36)を「画像出力フロー」というものとする。
(不吐出補正LUT作成フローの説明)
はじめに、不吐出補正LUT作成フローについて説明する。本実施形態では、ヘッドにおけるノズル位置と着弾干渉パターンの対応情報が必要となる。このような対応情報は、ヘッドの設計情報やヘッド設置状態などから製作者(装置を設計・製作する者)が判断して、作成する必要がある(ステップS10)。
ここでは、説明を簡単にするために、図2で示すようなインクジェットヘッド10(「記録ヘッド」に相当、以下、単に「ヘッド」という。)を想定する。このヘッド10は、図13で説明したヘッド300と同様の構成であり、複数のヘッドモジュール12が千鳥状に配列された構成となっている。各ヘッドモジュール12は、複数のノズル20が一定の間隔Pmで並んだノズル列を有する。説明の便宜上、ノズル数を減らして図示し、1つのヘッドモジュール12について、5つのノズル20が一列に配列されたノズル列を示しているが、実際のヘッドでは、一つのヘッドモジュールに数十〜数百のノズルが設けられている場合もあり、また、数百〜数千個のノズルが二次元的に配列された構成を備える態様もあり得る。
図2において上段に並べられたヘッドモジュール(以下、符号「12_A」と記載する。)によって構成されるノズル列22Aのノズル群を「ノズルグループA」と呼び、図2の下段に並べられたヘッドモジュール(以下、符号「12_B」と記載する。)によって構成されるノズル列22Bのノズル群を「ノズルグループB」と呼ぶことにする。
このようなノズル配置を有するヘッド10に対して、被描画媒体である用紙40は、図2の下から上に向かって搬送されるものとする。用紙の搬送方向をy方向、これと直交する用紙の幅方向をx方向とする。なお、ヘッド10と用紙40は相対的に移動すればよく、用紙40を止めてヘッド10を図2の上から下に向かって移動させても同等であり、ヘッド10と用紙40をともに移動させてもよい。
図2では、ヘッド10が回転量(Δθ)を残した状態で印刷装置に取り付けられた様子を示している。ヘッド10が回転量無く(Δθ=0)、規定の位置に取り付けられていれば、図13で説明したとおり、理想的にはx方向に沿って一定のピッチ(Pm/2)でノズル20が並ぶ構成となる。
図2のようなヘッド10及び用紙40の搬送方向により、用紙40上に描画する場合(例えば、x方向に沿ったラインを描画する場合)、用紙搬送方向の上流に位置するノズルグループBに属するノズル(以下、符号「20B」と表記する。)から吐出した液滴が用紙40上に先に着弾し、その後、下流のノズルグループAに属するノズル((以下、符号「20A」と表記する。)から吐出した液滴が用紙40上に着弾する。
つまり、ノズルグループBとノズルグループAとでは打滴タイミングに時間差があり、ノズルグループBのノズル20Bから吐出された液滴が用紙40上に先に着弾し、その後、ノズルグループAのノズル20Aから吐出された液滴が、先行着弾液滴(ノズルグループBのノズル20Bによって打滴されたドット)の間を埋めるように、これら先行着弾液滴のドットの間に着弾する。こうして、用紙40上には、ノズル20Bで打滴された着弾液滴(先行着弾液滴)とノズル20Aで打滴された着弾液滴(後続着弾液滴)が交互に並んでx方向に連なるドット列が形成され、当該ドット列によってラインが記録される。
図2の例では、上段のノズルグループAに属する1つのノズルNZ_A(図中白丸で示したノズル)が不吐出となり、下段のノズルグループBに属する1つのノズルNZ_B(図中白丸で示したノズル)が不吐出となった様子を示している。図17で説明したとおり、上流ノズル列のノズルグループBに属するノズルNZ_Bが不吐出になる場合と、下流ノズル列のノズルグループAに属するノズルNZ_Aが不吐出になる場合とでは、それぞれの不吐出ノズル周辺における着弾干渉の影響が異なる。
すなわち、ノズルグループBに属するノズルNZ_Bが不吐出になった場合には、図17(a)で説明したように、当該不吐出ノズルNZ_Bに対応した不吐出位置(記録不能ドット位置)の左右に隣接するドット(ノズルグループAのノズル20Aによって打滴されるもの)は、用紙40上で先に着弾している先行着弾液滴にそれぞれ引き寄せられる(図17(a)参照)。この凝集作用(着弾干渉)のため、不吐出ノズルNZ_Bに隣接するノズル(不吐隣接ノズル)の着弾位置誤差が増大して、これら不吐隣接ノズル対のドット間距離が広がり、不吐出ノズルNZ_Bに対応する欠落ドット位置を挟んで隣接するドット間の隙間が広くなる。
一方、ノズルグループAに属するノズルNZ_Aが不吐出になった場合には、図17(b)で説明したように、当該不吐出ノズルNZ_Aに対応した欠落ドット位置の左右に隣接するドット(ノズルグループBのノズル20Bによって打滴されるもの)は、用紙40上に先に着弾しているため、上記のような凝集(着弾干渉)が起こらない。よって、不吐出ノズルNZ_Aに対応した欠落ドット位置を挟んで隣接するドット間の隙間は、ノズルグループBのノズルNZ_Bが不吐出になった場合よりも狭くなる。
このように、不吐出ノズルの位置(不吐出ノズルが属しているグループ)の違いによって、着弾干渉の影響が異なり、不吐出による画像欠陥(白筋或いは濃度ムラ)の現れ方が異なる。同じノズルグループAに所属する他のノズル20Aが不吐出になった場合についても、ノズルNZ_Aが不吐出になった場合と同様の現象が生じる。また、ノズルグループBに所属する他のノズル20Bが不吐出になった場合についても、ノズルNZ_Bが不吐出になった場合と同様の現象が生じる。
ノズルグループAに所属するノズル20Aが不吐出になった場合に生じる着弾干渉の発生パターン(属性)を「着弾干渉パターンA」といい、ノズルグループBに所属するノズル20Bが不吐出になった場合に生じる着弾干渉の発生パターンを「着弾干渉パターンB」という。すなわち、本例では同じノズルグループAに所属する全てのノズル20Aは、同グループAに属するノズルNZ_Aと同じ着弾干渉パターンA誘発要因を保持しており、ノズルグループBに所属する全てのノズル20Bは、同グループBに属するノズルNZ_Bと同じ着弾干渉パターンB誘発要因を保持しているとみなしている。ノズルグループA,Bの持つ着弾干渉誘発要因(ここでは、着弾順)によって着弾干渉パターンA,Bの違いが現れる。
上述のとおり、ノズルグループAに所属するノズル20Aは「着弾干渉パターンA」と対応付けられ、ノズルグループBに所属するノズル20Bは「着弾干渉パターンB」と対応付けられる。図1のステップS10では、このような対応関係を規定した情報(対応情報)が図1のステップS10で作成される。
なお、図2に示した本例のヘッド構造では、ノズルグループA,Bに対応した2種類の着弾干渉パターンA,Bを説明しているが、ヘッドの設計次第では、着弾干渉パターンが2種以上に分類されることもあり得る。また、図2のヘッド構造では、ノズルグループA,Bの違いによる着弾干渉の発生の有無を議論しているが、吐出液滴量(ドット径)や着弾位置など、他の因子も考慮して、着弾干渉の影響の程度(着弾干渉による位置誤差の変化量の違い)を着弾干渉の属性(パターン)として扱うこともできる。
こうして作成された対応情報(DATA11)に基づいて、補正LUT計測用テストチャートが作成される(ステップS24)。
図3に補正LUT計測用テストチャートの例を示す。図3の左側に示したチャートは着弾干渉パターンAに対応した補正LUT計測用チャートであり、図3の右側に示したチャートは着弾干渉パターンBに対応した補正LUT計測用チャートである。
このように、着弾干渉パターン別に補正LUT計測用テストチャートを作成する。着弾干渉パターンAの補正LUT計測用チャートを作成する際には、着弾干渉パターンAに対応するノズルグループAに属する特定のノズル(少なくとも1つ、好ましくは、適当な間隔を隔てた複数のノズル)について、当該ノズルグループAの描画位置での画像設定値を0とし、もしくは、ヘッドドライバ(駆動回路)に不吐化命令を与えて、インクを吐出させないようにする(特定のノズルに描画させないようにする)ことで、擬似的に不吐出状態としておく。この擬似的に不吐出状態とされたノズルを「疑似不吐出ノズル」と呼ぶ。このような不吐出化処理と同時に、擬似不吐出ノズルの前後に隣接するノズルの描画位置の画像設定値は、所定の濃度(階調値)のベタ画像に相当する基本画像設定値に補正係数が乗算された値とする。ある特定の濃度に対応した基本画像設定値について、補正係数を段階的に(ステップ状に)を変化させて、複数のパッチを描画する。
図3では、図示の便宜上、補正係数を5段階に変化させて、5種類の補正係数に対応した5つのパッチを描画した例を示したが、補正係数を変化させるステップ数は特に限定されない。また、ここでは特定の濃度に対応した1つの基本画像設定値に関するチャート(パッチ群)のみを示したが、濃度(階調値)の異なる複数の基本画像設定値について、同様のパッチ群が形成される。
例えば、0〜255階調の範囲を32段階に等分割し、各階調(濃度)の基本画像設定値について、補正係数をステップ状に20段階に変化させて20個のパッチ群を形成する。つまり、1つの疑似不吐出ノズルについて、32×20のパッチが形成される。測定精度向上(計測の信頼性向上)の観点から疑似不吐出ノズルは複数とすることが好ましく、複数の疑似不吐出ノズルについて、同様のパッチ群が形成される。
図3の右側に示した着弾干渉パターンBの補正LUT計測用チャートを作成する場合は、着弾干渉パターンBに対応するノズルグループBに属する特定のノズル(少なくとも1つ、好ましくは、適当な間隔を隔てた複数のノズル)について、上記同様に不吐出化の処理を行い、擬似不吐出ノズルの擬似不吐出ノズルの前後に隣接するノズルの描画位置の画像設定値として、上述と同様に、基本画像設定値に補正係数を乗算した値を用い、その補正係数を段階的に(ステップ状に)を変化させて、複数のパッチを描画する。
また、複数色のインク(例えば、CMYKの4色)に対応したインク色別に複数のヘッドを備えている場合、色違いのチャート(ヘッド別のチャート)も作成される。
1枚の用紙40上に着弾干渉パターンAの補正LUTチャートと、着弾干渉パターンBの補正LUTチャートを全て形成することが好ましいが、着弾干渉パターンA,Bごとに用紙40に分けてチャートを出力したり、インク色(ヘッド)別に用紙を分けてチャートを出力することも可能である。
こうして実機(インクジェット描画装置)で着弾干渉パターンA、B別の補正LUT計測用チャートを描画出力し(図1のステップS24)、その出力結果(チャート)を計測することにより不吐出補正LUTを作成する(ステップS26)。
すなわち、ステップS26の計測時には、補正LUTチャートにおいて補正係数を変えて描画された複数のパッチの中で視認性が最も良くなる(筋が目立たない良好な出力画質が得られる)補正係数を使用したパッチを選定する。こうして、着弾干渉ターンA、B別に、各基本画像設定値に対する最良の補正係数が決定され、着弾干渉パターン別の不吐出補正LUT(DATA27)が得られる(図4参照)。図4()は着弾干渉ターンAノズル用補正LUTの一例を示し、図4(b)は着弾干渉ターンノズル用補正LUTの一例を示す。
図4(a)、図4(b)の横軸は、テストチャートを作成するときのベタ指令の濃度(ベースとなる階調)を示す画像設定値を示し、縦軸は最良の補正効果が得られる補正係数として決定された値である。図では連続的な滑らかなグラフを示したが、例えば、0〜255の値の範囲で32段階にベース階調を変えてテストチャートを作成した場合には、各値に対応した離散的なデータが得られる。この離散的なデータから公知の補間法を利用することで中間のデータが推定される。
また、上記の着弾干渉パターン別の不吐出補正LUT(図4)を得る工程(S24〜S26)とは別に、これら工程(S24〜S26)に先行して、又は、これら工程(S24〜26)の後に、不吐出補正に必要となる不吐出ノズル位置情報の検出が行われる(ステップS20)。
不吐出ノズル位置情報は、例えば、[1]所定の不吐出ノズル位置検出用テストパターン(一例として、いわゆる1オンNオフによる全ノズルのラインパターンを含んだテストパターン)の出力結果から計測された情報、[2]不良ノズル(既知の不吐ノズル、吐出曲がり、液滴量異常、常時開放)等と判断されて使用不可のノズルとして敢えて不吐出化処理されたノズルの位置、などで構成されている。
この不吐出ノズル位置情報は、装置内の不揮発性メモリ、或いはハードディスクその他の記憶手段に格納され、必要に応じて適宜、その情報が更新される。
(画像出力フローの説明)
次に、上記の不吐出ノズル位置情報及び不吐出補正LUTを利用した不吐出補正処理を組み込んだ画像出力フローについて説明する。
まず、描画対象となる画像データの入力が行われる(図1のステップS30)。画像データを入力するための手段(入力インターフェース)としては、メモリカードや光ディスクに代表される外部記憶媒体(リムーバブルメディア)から情報を取り込むメディアインターフェースや、通信インターフェース(有線、無線を問わない)を採用することができる。また、入力画像データが伝達される信号入力ラインを「画像データ入力手段」と解釈することもできる。
ここでは、インクジェット描画装置における各インク色ごとの多値階調画像データ(例えば、CMYKの4色に対応した色別の256階調画像データ)が与えられるものとする。
なお、RGBフルカラー24ビット(各色8ビット)の画像データが入力される場合や、入力画像の解像度とインクジェット描画装置の出力解像度に差がある場合などには、公知の色変換処理、解像度変換処理が行われる。
次に、入力画像データ(DATA31)に対して、不吐出補正の処理を実施する(ステップS32)。この不吐出補正実施時には、ノズル位置と着弾干渉パターンとの対応情報(DATA11)及び不吐出ノズル位置情報(DATA21)から、不吐出補正LUT(DATA27)を参照し、各不吐出ノズルの不吐出補正に使用する補正LUTを選定する。そして、この選定した補正LUTから得る補正係数を不吐出ノズル前後の画像設定値に乗算し、不吐出補正処理済みの画像データを作成する。
図2〜図4の例で説明すると、不吐出ノズル位置情報に示された不吐出ノズルがノズルグループAに属するノズルである場合には、着弾干渉パターンAノズル用補正LUT(図4(a))が参照され、対応する画素位置の画像値(画像設定値)と関連付けられた補正係数の値が取得される。この取得した補正係数を用いて不吐ノズル周辺の画像データを修正する。
また、不吐出ノズル位置情報に示された不吐出ノズルがノズルグループBに属するノズルである場合には、着弾干渉パターンBノズル用補正LUT(図4(b))が参照され、対応する画素位置の画像値(画像設定値)と関連付けられた補正係数の値が取得される。この取得した補正係数を用いて不吐出ノズル周辺の画像データを修正する。
こうして得られた不吐出補正済みの画像データ(DATA33)に対してN値化処理を行い(ステップS34)、N値化画像データ(DATA35)に変換する。このステップS34のN値化処理の手段としては、には、におけるハーフトーン処理の手段としては、誤差拡散法、ディザ法、閾値マトリクス法、濃度パターン法など、公知のハーフトーン処理の手段を適用できる。ハーフトーン処理は、一般に、M値(M≧3)の階調画像データをN値(N<M)の階調画像データに変換する。最も単純な例では、2値(ドットのオン/オフ)の画像データに変換するが、ハーフトーン処理において、ドットサイズの種類(例えば、大ドット、中ドット、小ドットなどの3種類)に対応した多値の量子化を行うことも可能である。
ステップS34のN値化処理で得たN値化画像データ(DATA35)は、インクジェットヘッドドライバ用フォーマット変換処理部へと送られ、インクジェットヘッドドライバ用データフォーマットに変換される(ステップS36)。こうして、印刷可能なデータ形式の画像データに変換され、出力用の画像データが得られる。
この出力用の画像データを基にインクジェットヘッドの各ノズルからの打滴を制御し、画像を出力する(用紙40上に描画を行う)ことで、不吐出補正済みの画像が形成される。
図5は本実施形態による画像補正の効果を模式的に示したものである。図16で説明した従来の方法と比較すると明らかなように、図5に示す本実施形態では、ノズルグループAに属する不吐出ノズルNZ_A周辺の補正係数と、ノズルグループBに属する不吐出ノズルノズルNZ_B周辺の補正係数とが、それぞれの着弾干渉パターンA,Bに対応した適正な値となり、不吐出ノズルNZ_A周辺の画像設定値と、不吐出ノズルNZ_B周辺の画像設定値が、ともに最適な値に修正されている(図5(c)参照)。
このため、従来の方法(図16)で課題となっていた、着弾干渉要因の過補正、弱補正を解消することができ(図5(d)参照)、不吐出ノズルに起因する筋が目立たない良好な画像を形成することができる。
(他の作用効果について)
また、本実施形態によれば、従来の手法よりも計測とデータ量が効率化できるという効果がある。すなわち、従来の手法の多くは、補正LUT(ルックアップテーブル)をノズルごとに用意することを想定する。これら各ノズルの補正LUTを一つ一つ全てテストチャートの計測等により最適化することは膨大な手間がかかり、データ量も膨大となる。これに対し、本実施形態では、着弾干渉の影響に注目し、計測する補正LUTを効果的に限定している。このため、計測の効率化並びにデータ量の削減を達成できる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、ヘッドモジュール12上のノズルがライン状に並んでいるものを例に挙げた。本発明の実施に際して、ノズルの配列形態はこれに限定されない。第2実施形態では、ノズルがマトリックス状に配置された例を説明する。図6に第2実施形態に係るヘッドモジュール50のノズル配置例を示す。用紙40の搬送方向をy方向、これと直交する用紙幅方向をx方向とすると、ヘッドモジュール50のノズル配置は、y方向に位置が異なる4行のノズル列を有する。図6の下から最下段を1行目のノズル列と呼び、その上を2行目、その上を3行目、最上段を4行目のノズル列と呼ぶことにする。
各行のノズル列に注目すると、同じ行内でx方向のノズル間隔Pmは一定である。1行目のノズル列のノズル位置を基準として、2行目のノズル列のノズル位置はx方向にPm/2だけシフトしている。3行目のノズル列のノズル位置は、1行目のノズル列のノズル位置に対してx方向にPm/4だけシフトしており、4行目のノズル列のノズル位置は1行目のノズル列のノズル位置に対してx方向にPm×3/4だけシフトしている。このような4行の千鳥配列で並んだノズル群をx軸上に投影すると、x方向に一定の間隔(Pm/4)でノズル20が並ぶものとなる。すなわち、このヘッドモジュール50は、用紙40上のx軸方向について最小の記録間隔(ドット間隔)がPm/4となる。
用紙40の搬送に伴い、用紙搬送方向(y方向)に対して最上流に位置する1行目のノズル列を最初に吐出させ、その後、用紙搬送速度vとノズル行間隔(y方向距離)Lmで規定される時間差(Lm/v)の打滴タイミングで、2行目→3行目→4行目の順に各ノズル列から打滴が行われることで、x方向に沿ってドットが並ぶラインを描画することができる。なお、図6では各ノズル行の行間隔(y方向距離)Lmを一定としているが、行間隔を異ならせる態様も可能である。
図6のヘッドモジュール50で記録されるx方向のライン(ドット列)について、用紙40上のx方向に互いに隣接して並ぶドットの並び順と、各ドットを記録したノズルの対応関係を見ると、1行目ノズルで打滴されたドットの右隣に3行目ノズルで打滴されたドットがあり、その右隣には2行目ノズルで打滴されたドット、さらにその右隣には4行目ノズルで打滴されたトッドが形成される。4行目ノズルで打滴されたドットの右隣には1行目ノズルで打滴されたドットがあり、以下、順次同様の配列規則が繰り返される。つまり、x方向に並ぶドット列を形成するノズルの行番号をドットの並び順で表すと、「1→3→2→4→1→3→2→4→・・・」という具合に、4ノズルを繰り返し単位とする周期性がある。
このように、図6に示したマトリクス状のノズル配置は、x方向に沿って各ノズルの位置を変えて実質的に一列に並ぶノズル列(x軸上に投影されたノズル列)に置き換えてノズル並び順を見たとき、ノズルの行番号が「1→3→2→4」の順で周期的に並んだものとなる。
ここでは、「1→3→2→4」を繰り返し単位とするが、「3→2→4→1」、「2→4→1→3」、「4→1→3→2」のいずれを繰り返し単位と考えてもよい。
かかるノズル配置を持つヘッドモジュール50を搭載するインクジェット描画装置の場合、はじめに、各ノズルがどのような着弾干渉パターンに属するかを仕分けする。既述のとおり、図6のヘッドモジュール50のノズル配列形態は、4ノズルを繰り返し単位とする周期性がある。そこで、この周期性に基づいて、まずはノズル群をノズルグループa〜dに仕分けする。
次に各グループに属するノズル(図6においてノズルNZ_a、NZ_b、NZ_c、NZ_d)が不吐となった場合において、実際にどのような着弾干渉が発生するかを検討する。図7(a)は、ノズルNZ_aとノズルNZ_bが不吐出になった様子を示し、図7(b)は、ノズルNZ_cとノズルNZ_dが不吐出になった様子を示す。図17で説明した現象と同様の理由から、図7(a)に示すとおり、ノズルNZ_aとノズルNZ_bは、同じ着弾干渉パターンを有し、ノズルNZ_cとノズルNZ_dcは、図7(b)に示すとおり、同じ着弾干渉パターンを有すると考えられる。
すなわち、不吐出ノズルNZ_a、ノズルNZ_bの前後に隣接するノズル(不吐隣接ノズル)は、ノズルグループc、dに属しているため(図6参照)、これらノズルグループc、dに属する不吐隣接ノズルから吐出された液滴は、ノズルグループa、bによる打滴よりも先に着弾する。したがって、後に打滴されるノズルグループa、bのノズルNZ_a、ノズルNZ_bが不吐出になっても、先着弾に係る液滴について着弾干渉は発生しない。これは、図17(b)と同様の状況である。したがって、図7(a)の右図に示したとおり、不吐出ノズルNZ_aの不吐隣接ノズル対で打滴されたドット間の隙間ΔSa、並びに、不吐出ノズルNZ_bの不吐隣接ノズル対で打滴されたドット間の隙間ΔSbは、着弾干渉による誤差拡大の作用を受けない狭いものとなる(ΔSa=ΔSb)。
一方、不吐出ノズルNZ_c、ノズルNZ_dの前後に隣接するノズル(不吐隣接ノズル)は、ノズルグループa、bに属しているため、これらノズルグループa、bに属する不吐隣接ノズルから吐出された液滴は、ノズルグループc、dによる打滴よりも後に着弾する。したがって、先に打滴されるノズルグループc、dのノズルNZ_c、ノズルNZ_dが不吐出になると、後続の打滴について着弾干渉が発生する。これは、図(a)と同様の状況である。したがって、図7(b)の右図に示したとおり、不吐出ノズルNZ_cの不吐隣接ノズル対で打滴されたドット間の隙間ΔSc、並びに、不吐出ノズルNZ_dの不吐隣接ノズル対で打滴されたドット間の隙間ΔSdは、ともに着弾干渉による誤差拡大の作用を受けて、広い隙間となる(ΔSc=ΔSd>ΔSa)。
よって、着弾干渉パターンとしては、図7(a)のような着弾干渉パターンAと、図7(b)のような着弾干渉パターンBの2種に仕分けることができる。以上により、着弾干渉パターンの仕分けが完了した。
ノズルグループa、bに属するノズルは着弾干渉パターンAと対応付けられ、ノズルグループc、dに属するノズルは着弾干渉パターンBと対応付けられる。こうして、ノズルと着弾干渉パターンとの対応情報が得られる。
この後は、第1実施形態と同様に、着弾干渉パターン別の補正LUTを各着弾干渉パターンに対応したテストチャートから計測し、実際の入力画像データに対して不吐出を補正すればよい(図1参照)。
<他の実施形態について>
(変形例1):第1実施形態及び第2実施形態では、不吐出ノズル前後の画像設定値を高めることで不吐出補正を実施している。このような画像設定値の修正に代えて、又はこれと組み合わせて、不吐出ノズル前後のドット径を大きくすること、又は打滴密度を上げることで不吐出補正を実施するものとしてもよい。また、図1では、N値化処理前の画像データについて補正を施しているが、N値化処理後の画像データ(N値化画像データ)に対して補正を行う態様も可能である。
(変形例2):第2実施形態ではヘッドモジュール50上にノズル20がマトリックス状に配置された例において、その着弾干渉パターンをノズル配置の周期性に基づき仕分けしている。このノズル配置にその他の規則性(対称性など)がある場合、これらの特性を考慮し、着弾干渉パターンの仕分けを限定してもよい。
上述のとおり、本発明の実施形態による補正技術は、不吐補正技術において、画像設定値に対する補正LUT(使用する不吐補正技術)を不吐出ノズル周辺の着弾干渉発生要因(主として着弾順、位置誤差、ドット径)に基づき決定するものとなっている。
<インクジェット描画装置の説明>
図8は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成例を示す図である。このインクジェット記録装置100(「インクジェット描画装置」に相当)は、描画部116の圧胴(描画ドラム170)に保持された記録媒体124(「被記録媒体」に相当、以下、便宜上「用紙」と呼ぶ場合がある。)にインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yから複数色のインクを打滴して所望のカラー画像を形成する圧胴直描方式のインクジェット記録装置であり、インクの打滴前に記録媒体124上に処理液(ここでは凝集処理液)を付与し、処理液とインク液を反応させて記録媒体124上に画像形成を行う2液反応(凝集)方式が適用されたオンデマンドタイプの画像形成装置である。
図示のように、インクジェット記録装置100は、主として、給紙部112、処理液付与部114、描画部116、乾燥部118、定着部120、及び排紙部122を備えて構成される。
(給紙部)
給紙部112は、記録媒体124を処理液付与部114に供給する機構であり、当該給紙部112には、枚葉紙である記録媒体124が積層されている。給紙部112には、給紙トレイ150が設けられ、この給紙トレイ150から記録媒体124が一枚ずつ処理液付与部114に給紙される。
本例のインクジェット記録装置100では、記録媒体124として、紙種や大きさ(用紙サイズ)の異なる複数種類の記録媒体124を使用することができる。給紙部112において各種の記録媒体をそれぞれ区別して集積する複数の用紙トレイ(不図示)を備え、これら複数の用紙トレイの中から給紙トレイ150に送る用紙を自動で切り換える態様も可能であるし、必要に応じてオペレータが用紙トレイを選択し、もしくは交換する態様も可能である。なお、本例では、記録媒体124として、枚葉紙(カット紙)を用いるが、連続用紙(ロール紙)から必要なサイズに切断して給紙する構成も可能である。
(処理液付与部)
処理液付与部114は、記録媒体124の記録面に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部116で付与されるインク中の色材(本例では顔料)を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
図8に示すように、処理液付与部114は、給紙胴152、処理液ドラム154、及び処理液塗布装置156を備えている。処理液ドラム154は、記録媒体124を保持し、回転搬送させるドラムである。処理液ドラム154は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)155を備え、この保持手段155の爪と処理液ドラム154の周面の間に記録媒体124を挟み込むことによって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。処理液ドラム154は、その外周面に吸引孔を設けるとともに、吸引孔から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体124を処理液ドラム154の周面に密着保持することができる。
処理液ドラム154の外側には、その周面に対向して処理液塗布装置156が設けられる。処理液塗布装置156は、処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニックスローラと、アニックスローラと処理液ドラム154上の記録媒体124に圧接されて計量後の処理液を記録媒体124に転移するゴムローラとで構成される。この処理液塗布装置156によれば、処理液を計量しながら記録媒体124に塗布することができる。
本実施形態では、ローラによる塗布方式を適用した構成を例示したが、これに限定されず、例えば、スプレー方式、インクジェット方式などの各種方式を適用することも可能である。
処理液付与部114で処理液が付与された記録媒体124は、処理液ドラム154から中間搬送部126を介して描画部116の描画ドラム170へ受け渡される。
(描画部)
描画部116は、描画ドラム170、用紙抑えローラ174、及びインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yを備えている。描画ドラム170は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)171を備える。描画ドラム170に固定された記録媒体124は、記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面にインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yからインクが付与される。
インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yはそれぞれ、記録媒体124における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)であり、そのインク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている。各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yは、記録媒体124の搬送方向(描画ドラム170の回転方向)と直交する方向に延在するように設置される。
描画ドラム170上に密着保持された記録媒体124の記録面に向かって各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yから、対応する色インクの液滴が吐出されることにより、処理液付与部114で予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体124上での色材流れなどが防止され、記録媒体124の記録面に画像が形成される。
すなわち、描画ドラム170によって記録媒体124を一定の速度で搬送し、この搬送方向について、記録媒体124と各インクヘッド172M,172K,172C,172Yを相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち1回の副走査で)、記録媒体124の画像形成領域に画像を記録することができる。かかるフルライン型(ページワイド)ヘッドによるシングルパス方式の画像形成は、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシリアル(シャトル)型ヘッドによるマルチパス方式を適用する場合に比べて高速印字が可能であり、プリント生産性を向上させることができる。

本例のインクジェット記録装置100は、例えば最大菊半サイズの記録媒体(記録用紙)までの記録が可能であり、描画ドラム170として、例えば記録媒体幅720mmに対応した直径約500mmのドラムが用いられる。また、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yのインク吐出体積は例えば2plであり、記録密度は主走査方向(記録媒体124の幅方向)及び副走査方向(記録媒体1214の搬送方向)ともに例えば1200dpiである。
なお、本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
描画部116で画像が形成された記録媒体124は、描画ドラム170から中間搬送部128を介して乾燥部118の乾燥ドラム176へ受け渡される。
(乾燥部)
乾燥部118は、色材凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、図8に示すように、乾燥ドラム176、及び溶媒乾燥装置178を備えている。
乾燥ドラム176は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)177を備え、この保持手段177によって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。
溶媒乾燥装置178は、乾燥ドラム176の外周面に対向する位置に配置され、複数のハロゲンヒータ180と、各ハロゲンヒータ180の間にそれぞれ配置された温風噴出しノズル182とで構成される。
各温風噴出しノズル182から記録媒体124に向けて吹き付けられる温風の温度と風量、各ハロゲンヒータ180の温度を適宜調節することにより、様々な乾燥条件を実現することができる。
また、乾燥ドラム176の表面温度は50℃以上に設定されている。記録媒体124の裏面から加熱を行うことによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができる。なお、乾燥ドラム176の表面温度の上限については、特に限定されるものではないが、乾燥ドラム176の表面に付着したインクをクリーニングするなどのメンテナンス作業の安全性の観点から75度以下(より好ましくは60℃以下)に設定されることが好ましい。
乾燥ドラム176の外周面に、記録媒体124の記録面が外側を向くように(即ち、記録媒体124の記録面が凸側となるように湾曲させた状態で)保持し、回転搬送しながら乾燥することで、記録媒体124のシワや浮きの発生を防止でき、これらに起因する乾燥ムラを確実に防止することができる。
乾燥部118で乾燥処理が行われた記録媒体124は、乾燥ドラム176から中間搬送部130を介して定着部120の定着ドラム184へ受け渡される。
(定着部)
定着部120は、定着ドラム184、ハロゲンヒータ186、定着ローラ188、及びインラインセンサ190で構成される。定着ドラム184は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)185を備え、この保持手段185によって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。
定着ドラム184の回転により、記録媒体124は記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して、ハロゲンヒータ186による予備加熱と、定着ローラ188による定着処理と、インラインセンサ190による検査が行われる。
ハロゲンヒータ186は、所定の温度(例えば、180℃)に制御される。これにより、記録媒体124の予備加熱が行われる。
定着ローラ188は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性ポリマー微粒子を溶着し、インクを被膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体124を加熱加圧するように構成される。具体的には、定着ローラ188は、定着ドラム184に対して圧接するように配置されており、定着ドラム184との間でニップローラを構成するようになっている。これにより、記録媒体124は、定着ローラ188と定着ドラム184との間に挟まれ、所定のニップ圧(例えば、0.15MPa)でニップされ、定着処理が行われる。
また、定着ローラ188は、熱伝導性の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプを組み込んだ加熱ローラによって構成され、所定の温度(例えば60〜80℃)に制御される。この加熱ローラで記録媒体124を加熱することによって、インクに含まれるラテックスのTg温度(ガラス転移点温度)以上の熱エネルギーが付与され、ラテックス粒子が溶融される。これにより、記録媒体124の凹凸に押し込み定着が行われるとともに、画像表面の凹凸がレベリングされ、光沢性が得られる。
なお、図8の実施形態では、定着ローラ188を1つだけ設けた構成となっているが、画像層厚みやラテックス粒子のTg特性に応じて、複数段設けた構成でもよい。
一方、インラインセンサ190は、記録媒体124に形成された画像(テストパターンなども含む)について、吐出不良チェックパターンや画像の濃度、画像の欠陥などを計測するための計測手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。
上記の如く構成された定着部120によれば、乾燥部118で形成された薄層の画像層内のラテックス粒子が定着ローラ188によって加熱加圧されて溶融されるので、記録媒体124に固定定着させることができる。また、定着ドラム184の表面温度は50℃以上に設定されている。定着ドラム184の外周面に保持された記録媒体124を裏面から加熱することによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができるとともに、画像温度の昇温効果によって画像強度を高めることができる。
なお、高沸点溶媒及びポリマー微粒子(熱可塑性樹脂粒子)を含んだインクに代えて、UV露光にて重合硬化可能なモノマー成分を含有していてもよい。この場合、インクジェット記録装置100は、ヒートローラによる熱圧定着部(定着ローラ188)の代わりに、記録媒体124上のインクにUV光を露光するUV露光部を備える。このように、UV硬化性樹脂などの活性光線硬化性樹脂を含んだインクを用いる場合には、加熱定着の定着ローラ188に代えて、UVランプや紫外線LD(レーザダイオード)アレイなど、活性光線を照射する手段が設けられる。
(排紙部)
図8に示すように、定着部120に続いて排紙部122が設けられている。排紙部122は、排出トレイ192を備えており、この排出トレイ192と定着部120の定着ドラム184との間に、これらに対接するように渡し胴194、搬送ベルト196、張架ローラ198が設けられている。記録媒体124は、渡し胴194により搬送ベルト196に送られ、排出トレイ192に排出される。搬送ベルト196による用紙搬送機構の詳細は図示しないが、印刷後の記録媒体124は無端状の搬送ベルト196間に渡されたバー(不図示)のグリッパーによって用紙先端部が保持され、搬送ベルト196の回転によって排出トレイ192の上方に運ばれてくる。
また、図8には示されていないが、本例のインクジェット記録装置100には、上記構成の他、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yにインクを供給するインク貯蔵/装填部、処理液付与部114に対して処理液を供給する手段を備えるとともに、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yのクリーニング(ノズル面のワイピング、パージ、ノズル吸引等)を行うヘッドメンテナンス部や、用紙搬送路上における記録媒体124の位置を検出する位置検出センサ、装置各部の温度を検出する温度センサなどを備えている。
<ヘッドの構造>
次に、ヘッドの構造について説明する。各ヘッド172M、172K、172C、172Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号250によってヘッドを示すものとする。
図9(a) はヘッド250の構造例を示す平面透視図であり、図9(b) はその一部の拡大図である。また、図10はヘッド250の他の構造例を示す平面透視図、図11は記録素子単位となる1チャンネル分の液滴吐出素子(1つのノズル251に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図9中のA−A線に沿う断面図)である。
図9に示したように、本例のヘッド250は、インク吐出口であるノズル251と、各ノズル251に対応する圧力室252等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)253をマトリクス状に二次元配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影(正射影)される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録媒体114の送り方向(矢印S方向;副走査方向)と略直交する方向(矢印M方向;主走査方向)に記録媒体124の描画領域の全幅Wmに対応する長さ以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図9(a) の構成に代えて、図10(a)に示すように、複数のノズル251が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール250’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録媒体124の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成する態様や、図10(b)に示すように、ヘッドモジュール250”を一列に並べて繋ぎ合わせる態様もある。
各ノズル251に対応して設けられている圧力室252は、その平面形状が概略正方形となっており(図9(a)、(b) 参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル251への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)254が設けられている。なお、圧力室252の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図11に示すように、ヘッド250は、ノズル251が形成されたノズルプレート251Aと、圧力室252や共通流路255等の流路が形成された流路板252P等を積層接合した構造から成る。ノズルプレート251Aは、ヘッド250のノズル面(インク吐出面)250Aを構成し、各圧力室252にそれぞれ連通する複数のノズル251が2次元的に形成されている。
流路板252Pは、圧力室252の側壁部を構成するとともに、共通流路255から圧力室252にインクを導く個別供給路の絞り部(最狭窄部)としての供給口254を形成する流路形成部材である。なお、説明の便宜上、図11では簡略的に図示しているが、流路板252Pは一枚又は複数の基板を積層した構造である。
ノズルプレート251A及び流路板252Pは、シリコンを材料として半導体製造プロセスによって所要の形状に加工することが可能である。
共通流路255はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路255を介して各圧力室252に供給される。
圧力室252の一部の面(図11において天面)を構成する振動板256には、個別電極257を備えた圧電アクチュエータ258が接合されている。本例の振動板256は、圧電アクチュエータ258の下部電極に相当する共通電極259として機能するニッケル(Ni)導電層付きのシリコン(Si)から成り、各圧力室252に対応して配置される圧電アクチュエータ258の共通電極を兼ねる。なお、樹脂などの非導電性材料によって振動板を形成する態様も可能であり、この場合は、振動板部材の表面に金属などの導電材料による共通電極層が形成される。また、ステンレス鋼(SUS)など、金属(導電性材料)によって共通電極を兼ねる振動板を構成してもよい。
個別電極257に駆動電圧を印加することによって圧電アクチュエータ258が変形して圧力室252の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル251からインクが吐出される。インク吐出後、圧電アクチュエータ258が元の状態に戻る際、共通流路255から供給口254を通って新しいインクが圧力室252に再充填される。
かかる構造を有するインク室ユニット253を図9(b)に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。かかるマトリクス配列において、副走査方向の隣接ノズル間隔をLsとするとき、主走査方向については実質的に各ノズル251が一定のピッチP=Ls/tanθで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。
また、本発明の実施に際してヘッド250におけるノズル251の配列形態は図示の例に限定されず、様々なノズル配置構造を適用できる。例えば、図9で説明したマトリクス配列に代えて、一列の直線配列、V字状のノズル配列、V字状配列を繰り返し単位とするジグザク状(W字状など)のような折れ線状のノズル配列なども可能である。
なお、インクジェットヘッドにおける各ノズルから液滴を吐出させるための吐出用の圧力(吐出エネルギー)を発生させる手段は、圧電アクチュエータ(圧電素子)に限らず、サーマル方式(ヒータの加熱による膜沸騰の圧力を利用してインクを吐出させる方式)におけるヒータ(加熱素子)や他の方式による各種アクチュエータなど様々な圧力発生素子(エネルギー発生素子)を適用し得る。ヘッドの吐出方式に応じて、相応のエネルギー発生素子が流路構造体に設けられる。
<制御系の説明>
図12は、インクジェット記録装置100のシステム構成を示すブロック図である。図12に示すように、インクジェット記録装置100は、通信インターフェース270、システムコントローラ272、画像メモリ274、ROM275、モータドライバ276、ヒータドライバ278、プリント制御部280、画像バッファメモリ282、ヘッドドライバ284等を備えている。
通信インターフェース270は、ホストコンピュータ286から送られてくる画像データを受信するインターフェース部(画像入力手段)である。通信インターフェース270にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ286から送出された画像データは通信インターフェース270を介してインクジェット記録装置100に取り込まれ、一旦画像メモリ274に記憶される。画像メモリ274は、通信インターフェース270を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ272を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ274は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ272は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置100の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ272は、通信インターフェース270、画像メモリ274、モータドライバ276、ヒータドライバ278等の各部を制御し、ホストコンピュータ286との間の通信制御、画像メモリ274及びROM275の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ288やヒータ289を制御する制御信号を生成する。
また、システムコントローラ272は、インラインセンサ(インライン検出部)190から読み込んだテストチャートの読取データから、不吐出ノズルの位置や着弾位置誤差のデータ、濃度分布を示すデータ(濃度データ)等を生成する演算処理を行う着弾誤差測定演算部272Aと、測定された着弾位置誤差の情報や濃度情報から濃度補正係数を算出する濃度補正係数算出部272Bとを含んで構成される。なお、着弾誤差測定演算部272A及び濃度補正係数算出部272Bの処理機能はASICやソフトウエア又は適宜の組み合わせによって実現可能である。
濃度補正係数算出部272Bにおいて求められた濃度補正係数のデータは、濃度補正係数記憶部290に記憶される。
ROM275には、システムコントローラ272のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データ(テストチャートを打滴するためのデータ、異常ノズル検知用の波形データ、描画記録用の波形データ、異常ノズル情報などを含む)が格納されている。ROM275は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。また、このROM275の記憶領域を活用することで、ROM275を濃度補正係数記憶部290として兼用する構成も可能である。
画像メモリ274は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ276は、システムコントローラ272からの指示に従って搬送系のモータ288を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ278は、システムコントローラ272からの指示に従って乾燥部118等のヒータ289を駆動するドライバである。
プリント制御部280は、システムコントローラ272の制御に従い、画像メモリ274内の画像データ(多値の入力画像のデータ) から打滴制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理手段として機能するとともに、生成したインク吐出データをヘッドドライバ284に供給してヘッド250の吐出駆動を制御する駆動制御手段として機能する。
すなわち、プリント制御部280は、濃度データ生成部280Aと、補正処理部280Bと、インク吐出データ生成部280Cと、駆動波形生成部280Dとを含んで構成される。これら各機能ブロック(280A〜280D)は、ASICやソフトウエア又は適宜の組み合わせによって実現可能である。
濃度データ生成部280Aは、入力画像のデータからインク色別の初期の濃度データを生成する信号処理手段であり、濃度変換処理(UCR処理や色変換を含む)及び必要な場合には画素数変換処理を行う。
補正処理部280Bは、濃度補正係数記憶部290に格納されている濃度補正係数を用いて濃度補正の演算を行う処理手段であり、ムラ補正処理を行う。この補正処理部2180Bは図1で説明した不吐出補正の処理を行う。
インク吐出データ生成部280Cは、補正処理部280Bで生成された補正後の画像データ(濃度データ)から2値又は多値のドットデータ(図1で説明した「N値化画像データ」に相当)に変換するハーフトーニング処理手段を含む信号処理手段であり、2値(多値)化処理を行う。
インク吐出データ生成部280Cで生成されたインク吐出データはヘッドドライバ284に与えられ、ヘッド250のインク吐出動作が制御される。
駆動波形生成部280Dは、ヘッド250の各ノズル251に対応した圧電アクチュエータ258(図11参照)を駆動するための駆動信号波形を生成する手段であり、該駆動波形生成部280Dで生成された信号(駆動波形)は、ヘッドドライバ284に供給される。なお、駆動波形生成部280Dから出力される信号は、デジタル波形データであってもよいし、アナログ電圧信号であってもよい。
駆動波形生成部280Dは、記録用波形の駆動信号と、異常ノズル検知用波形の駆動信号とを選択的に生成する。各種波形データは予めROM275に格納され、必要に応じて使用する波形データが選択的に出力される。本例に示すインクジェット記録装置100は、ヘッド250の各圧電アクチュエータ258に対して、共通の駆動電力波形信号を印加し、各圧電アクチュエータ258の吐出タイミングに応じて各圧電アクチュエータ258の個別電極に接続されたスイッチ素子(不図示)のオンオフを切り換えることで、各圧電アクチュエータ258に対応するノズル251からインクを吐出させる駆動方式が採用されている。
プリント制御部280には画像バッファメモリ282が備えられており、プリント制御部280における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ282に一時的に格納される。なお、図12において画像バッファメモリ282はプリント制御部280に付随する態様で示されているが、画像メモリ274と兼用することも可能である。また、プリント制御部280とシステムコントローラ272とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース270を介して外部から入力され、画像メモリ274に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの多値の画像データが画像メモリ274に記憶される。
インクジェット記録装置100では、インク(色材)による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、画像メモリ274に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ272を介してプリント制御部280に送られ、該プリント制御部280の濃度データ生成部280A、補正処理部280B、インク吐出データ生成部280Cを経てインク色ごとのドットデータに変換される。
ドットデータは、一般に画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(たとえば、RGB8ビットの画像データ)をインクジェット印刷機で使用するインクの各色の色データ(本例では、KCMYの色データ)に変換する処理である。
ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色の色データに対して誤差拡散法や閾値マトリクス法等の処理で各色のドットデータ(本例では、KCMYのドットデータ)に変換する処理である。
すなわち、プリント制御部280は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。このドットデータへの変換処理に際して、図1で説明したように、不吐出補正処理が行われる。
こうして、プリント制御部280で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ282に蓄えられる。この色別ドットデータは、ヘッド250のノズルからインクを吐出するためのCMYK打滴データに変換され、印字されるインク吐出データが確定する。
ヘッドドライバ284は、アンプ回路を含み、プリント制御部280から与えられるインク吐出データ及び駆動波形の信号に基づき、印字内容に応じてヘッド250の各ノズル251に対応する圧電アクチュエータ258を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ284にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
こうして、ヘッドドライバ284から出力された駆動信号がヘッド250に加えられることによって、該当するノズル251からインクが吐出される。記録媒体124の搬送速度に同期してヘッド250からのインク吐出を制御することにより、記録媒体124上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部280における所要の信号処理を経て生成されたインク吐出データ及び駆動信号波形に基づき、ヘッドドライバ284を介して各ノズルからのインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
インラインセンサ(検出部)190は、図8で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録媒体124に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部280及びシステムコントローラ272に提供する。
プリント制御部280は、必要に応じてインラインセンサ(検出部)190から得られる情報に基づいてヘッド250に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
図中のメンテナンス機構294は、インク受け、吸引キャップ、吸引ポンプ、ワイパーブレードなど、ヘッドメンテナンスに必要な部材を含んだものである。
また、ユーザインターフェースとしての操作部296は、オペレータ(ユーザ)が各種入力を行うための入力装置297と表示部(ディスプレイ)298を含んで構成される。入力装置297には、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタンなど各種形態を採用し得る。オペレータは、入力装置297を操作することにより、印刷条件の入力、画質モードの選択、付属情報の入力・編集、情報の検索などを行うことができ、入力内容や検索結果など等の各種情報は表示部298の表示を通じて確認することができる。この表示部298はエラーメッセージなどの警告を表示する手段としても機能する。
システムコントローラ272及びプリント制御部280の組み合わせが「打滴制御手段」、「補正処理手段」及び「記録用吐出制御手段」に相当する。濃度補正係数記憶部29が「補正係数記憶手段」に相当し、インラインセンサ190及びその信号処理する着弾誤差測定演算部272Aが「不吐出ノズル位置情報取得手段」に相当する。
なお、図12で説明した着弾誤差測定演算部272A、濃度補正係数算出部272B、濃度データ生成部280A、補正処理部280Bが担う処理機能の全て又は一部をホストコンピュータ286側に搭載する態様も可能である。
<被記録媒体について>
「被記録媒体」は、ノズルから吐出された液滴によるドットが記録される媒体の総称であり、印字媒体、記録媒体、被画像形成媒体、受像媒体、被吐出媒体など様々な用語で呼ばれるものが含まれる。本発明の実施に際して、被記録媒体の材質や形状等は、特に限定されず、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、配線パターン等が形成されるプリント基板、ゴムシート、その他材質や形状を問わず、様々な媒体に適用できる。
<ヘッドと用紙を相対移動させる手段について>
上述の実施形態では、停止したヘッドに対して被記録媒体を搬送する構成を例示したが、本発明の実施に際しては、停止した被記録媒体に対してヘッドを移動させる構成も可能である。なお、シングルパス方式のフルライン型の記録ヘッドは、通常、被記録媒体の送り方向(搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿ってヘッドを配置する態様もあり得る。
<本発明の応用例について>
上記の実施形態では、グラフィック印刷用のインクジェット記録装置への適用を例に説明したが、本発明の適用範囲はこの例に限定されない。例えば、電子回路の配線パターンを描画する配線描画装置、各種デバイスの製造装置、吐出用の機能性液体として樹脂液を用いるレジスト印刷装置、カラーフィルター製造装置、マテリアルデポジション用の材料を用いて微細構造物を形成する微細構造物形成装置など、液状機能性材料を用いて様々な形状やパターンを描画するインクジェットシステムに広く適用できる。
10…ヘッド、40…用紙、100…インクジェット描画装置、124…記録媒体、170…描画ドラム、172M,172K,172C,172Y…インクジェットヘッド、290…インラインセンサ、250…ヘッド、50,250’,250”…ヘッドモジュール、251…ノズル、272…システムコントローラ、280…プリント制御部

Claims (14)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと被記録媒体を相対移動させるとともに、前記複数のノズルから吐出した液滴を前記被記録媒体上に付着させることにより、前記被記録媒体上に描画を行うための画像データを作成する画像処理方法において、
    前記複数のノズルの配列形態と前記相対移動の方向から規定される前記被記録媒体上への前記液滴の着弾順を含む着弾干渉誘発要因に対応した複数種の着弾干渉パターンであって、前記複数のノズルのうち不吐出となるノズルの位置の違いによる着弾干渉の影響の相違に対応して分類された複数種の着弾干渉パターンと、前記不吐出となるノズルの位置との対応関係を、前記複数種の着弾干渉パターンと各ノズルとの対応関係として示す対応情報に基づいて、前記着弾干渉パターンの違いに対応した不吐出補正用の補正係数を定め、当該着弾干渉パターン別の不吐出補正用の補正係数を記憶部に記憶しておく補正係数記憶工程と、
    前記複数のノズルのうち描画に使用できない不吐出ノズルの位置を示す不吐出ノズル位置情報を取得する不吐出ノズル位置情報取得工程と、
    前記不吐出ノズル位置情報と前記対応情報とを基に前記不吐出補正用の補正係数を参照し、該当する補正係数を用いて入力画像データに補正演算を行うことにより、不吐出ノズル以外の他のノズルによって前記不吐出ノズルの出力を補償するように修正された画像データを生成する補正処理工程と、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 請求項1において、
    前記着弾干渉パターンは、前記被記録媒体上で前記不吐出ノズルの打滴不能位置の両側に隣接する位置にドットを形成し得る二つのノズルから打滴される液滴の前記被記録媒体上における打滴間隔の変化量により決定されることを特徴とする画像処理方法。
  3. 請求項2において、
    前記変化量は、前記不吐出ノズル以外のノズル間における打滴順番に依存して変化するものであることを特徴とする画像処理方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記着弾干渉パターンは、さらに、前記液滴によるドット径及び打滴位置誤差のうち少なくとも一方の情報に基づき決定されることを特徴とする画像処理方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記補正処理工程は、ハーフトーン処理前の画像の画素情報に、前記不吐出補正用の補正係数を用いた補正演算を行うことを特徴とする画像処理方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項において、
    前記補正処理工程は、前記不吐出ノズル位置情報に基づき、不吐出ノズルの周辺ノズルで打滴するドットサイズを変更して前記不吐出ノズルの出力を補償することを特徴とする画像処理方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項において、
    前記着弾干渉パターンと前記各ノズルとの対応関係は、前記複数のノズルの配列形態におけるノズル配置の周期性に基づいて、複数のグループに仕分けされていることを特徴とする画像処理方法。
  8. 請求項7において、
    前記着弾干渉パターンと前記各ノズルとの対応関係は、前記周期性に加え、前記複数のノズルの配列形態におけるノズル配置の対称性に基づいて、複数のグループに仕分けされていることを特徴とする画像処理方法。
  9. 液滴を吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと被記録媒体を相対移動させるとともに、前記複数のノズルから吐出した液滴を前記被記録媒体上に付着させることにより、前記被記録媒体上に描画を行うための画像データを作成する画像処理装置において、
    前記複数のノズルの配列形態と前記相対移動の方向から規定される前記被記録媒体上への前記液滴の着弾順を含む着弾干渉誘発要因に対応した複数種の着弾干渉パターンであって、前記複数のノズルのうち不吐出となるノズルの位置の違いによる着弾干渉の影響の相違に対応して分類された複数種の着弾干渉パターンと、前記不吐出となるノズルの位置との対応関係を、前記複数種の着弾干渉パターンと各ノズルとの対応関係として示す対応情報に基づいて、前記着弾干渉パターンの違いに対応した不吐出補正用の補正係数が定められ、当該着弾干渉パターン別の不吐出補正用の補正係数を記憶しておく補正係数記憶手段と、
    前記複数のノズルのうち描画に使用できない不吐出ノズルの位置を示す不吐出ノズル位置情報を取得する不吐出ノズル位置情報取得手段と、
    前記不吐出ノズル位置情報と前記対応情報とを基に前記不吐出補正用の補正係数を参照し、該当する補正係数を用いて入力画像データに補正演算を行うことにより、前記不吐出ノズル以外の他のノズルによって前記不吐出ノズルの出力を補償するように修正された画像データを生成する補正処理手段と、
    を含むことを特徴とする画像処理装置。
  10. 液滴を吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッド及び被記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記被記録媒体を相対移動させる搬送手段と、
    前記複数のノズルの配列形態と前記相対移動の方向から規定される前記被記録媒体上への前記液滴の着弾順を含む着弾干渉誘発要因に対応した複数種の着弾干渉パターンであって、前記複数のノズルのうち不吐出となるノズルの位置の違いによる着弾干渉の影響の相違に対応して分類された複数種の着弾干渉パターンと、前記不吐出となるノズルの位置との対応関係を、前記複数種の着弾干渉パターンと各ノズルとの対応関係として示す対応情報に基づいて、前記着弾干渉パターンの違いに対応した不吐出補正用の補正係数が定められ、当該着弾干渉パターン別の不吐出補正用の補正係数を記憶しておく補正係数記憶手段と、
    前記複数のノズルのうち描画に使用できない不吐出ノズルの位置を示す不吐出ノズル位置情報を取得する不吐出ノズル位置情報取得手段と、
    前記不吐出ノズル位置情報と前記対応情報とを基に前記不吐出補正用の補正係数を参照し、該当する補正係数を用いて入力画像データに補正演算を行うことにより、不吐出ノズル以外の他のノズルによって前記不吐出ノズルの出力を補償するように修正された画像データを生成する補正処理手段と、
    前記補正処理手段で生成された前記画像データに基づいて前記記録ヘッドによる打滴を制御する打滴制御手段と、
    を備えたことを特徴とするインクジェット描画装置。
  11. 請求項10において、
    前記対応情報を基に、前記各着弾干渉パターンに対応した複数種類のテストチャートを作成するテストチャート作成手段を有し、
    前記着弾干渉パターン別に作成された前記複数種類のテストチャートの出力結果から前記着弾干渉パターン別の不吐出補正用の補正係数が決定されることを特徴とするインクジェット描画装置。
  12. 請求項10又は11において、
    前記補正係数記憶手段には、前記着弾干渉パターン別に、画像設定値に対する前記補正係数の関係を規定したルックアップテーブルが記憶されることを特徴とするインクジェット描画装置。
  13. 液滴を吐出する複数のノズルを有する記録ヘッドと被記録媒体を相対移動させるとともに、前記複数のノズルから吐出した液滴を前記被記録媒体上に付着させることにより、前記被記録媒体上に描画を行うインクジェット描画装置において描画に使用できない不吐出ノズルが存在する場合に、当該不吐出ノズル以外の他のノズルによって前記不吐出ノズルの出力を補償する補正処理に用いる不吐出補正用の補正係数のデータを生成する方法において、
    前記複数のノズルの配列形態と前記相対移動の方向から規定される前記被記録媒体上への前記液滴の着弾順を含む着弾干渉誘発要因に対応した複数種の着弾干渉パターンであって、前記複数のノズルのうち不吐出となるノズルの位置の違いによる着弾干渉の影響の相違に対応して分類された複数種の着弾干渉パターンと、前記不吐出となるノズルの位置との対応関係を、前記複数種の着弾干渉パターンと各ノズルとの対応関係として示す対応情報に基づいて、前記着弾干渉パターンの違いに対応した異なるノズルについて疑似的に不吐出とする不吐化処理を行い、前記各着弾干渉パターンに対応した複数種類のテストチャートを作成するテストチャート作成工程と、
    前記着弾干渉パターン別に作成された前記複数種類のテストチャートの出力結果から前記着弾干渉パターン別の不吐出補正用の補正係数を決定する補正係数決定工程と、
    前記決定した前記着弾干渉パターン別の前記補正係数と前記着弾干渉パターンとを関連付けて記憶手段に記憶する記憶工程と、
    を含むことを特徴とする補正係数データ生成方法。
  14. 請求項13において、
    前記テストチャートは、前記補正係数を変えて描画した複数のパッチを含んでおり、
    前記複数のパッチの中から最良の画質が得られたパッチを選定して、当該パッチの描画に使用した補正係数を前記不吐出補正用の補正係数として決定することを特徴とする補正係数データ生成方法。
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