JP5419606B2 - ガス絶縁スイッチギヤ - Google Patents
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Description
受電ユニット部は、送電回路または配電回路から架空線または受電ケーブル31で引き込み、入り口に避雷器32が設けられ、受電側断路器33、受電側遮断器34、母線断路器35を経由して受電側母線に接続されており、受電側遮断器34の両端および受電端には接地開閉器36が設けられた構成である。両側に母線断路器35を有する取引用変成器(VCT)37を経て、負荷ユニットは、負荷側母線に母線断路器35、負荷側遮断器38が接続され、変圧器39に直接またはケーブルを介して接続されている。負荷ユニットの負荷側遮断器38の両端にも接地開閉器36が設けられている。バイパス回路には母線断路器35と接地開閉器36を有し、取引用変成器(VCT)37と対応する片方のバンクにはバイパス断路器40が設けられて構成されている。
また、遮断器の下方には、第3の断路器が配設され、この断路器を介してケーブル終端接続箱に接続されるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に示すガス絶縁スイッチギヤを、上記で説明した図10のような回路に適用する場合には、母線は直線的な配置しかできないため、必然的に図11のような構成になる(但し、避雷器は図示を省略している)。図11で縦方向に一点鎖線で区画された部分は、スイッチギヤの1ユニットを示す。図10に示す機器と同等部分は同一符号で示している。図11に示すように、受電ユニット部41,42と負荷ユニット部43,44を特許文献1のスイッチギヤで構成しようとすれば、取引用変成器37とバイパス断路器40を両側に配置し、更に、バイパス用の母線断路器35を収容する断路器ユニット45を設ける必要があった。
また、電力取引用の変成器が収容された機器室の上方又は下方に、上記の母線開閉機器タンク及び母線と同様の母線開閉機器タンク及び母線を配置して構成したものである。
また、本体タンクに替えて、電力取引用の変成器が収容された機器室とし、機器室の上方又は下方に配置された母線開閉機器タンクを、上記と同様に構成したので、取引用変成器を有する回路構成の場合の列盤配置において、母線接続が容易になり、列盤構成の縮小化を図ることができる。
以下、図に基づいて、実施の形態1のガス絶縁スイッチギヤを説明する。
まず、全体の概要から説明すると、図1に示すように、絶縁性ガスが封入された金属性の本体タンク1の内部に、遮断器2および接地機能を有する3位置断路器3,避雷器4,接地開閉器5が収容されている。本体タンク1の上面には絶縁性ガスが封入された金属製の母線開閉機器タンク6が配置されており、内部に第1の母線開閉機器7と第2の母線開閉機器8とが高さ方向に並設されて収容されている。母線開閉機器タンク6の背面側と上面側に母線9a〜9cが配置されており、全体が、前面側に開閉扉を有する金属製の筐体10に収容されて構成されている。
本体タンク1には、前面の開口部に着脱可能なように気密に取付けた共通の機器取付板11を有している。遮断器2は、直動する可動軸の軸線を前後方向に水平に向け、且つ、3相ユニットを本体タンク1の幅方向(すなわち、ガス絶縁スイッチギヤ本体の幅方向)に均等な間隔を空けて並べて配置され、機器取付板11に絶縁支持されている。
遮断器2の下部に、3相の遮断器に対応して、遮断器2と同様に、可動軸の軸線を水平に向け、且つ、3相ユニットを本体タンク1の幅方向に均等な間隔を空けて、断路機能と接地機能を有する3位置断路器3が、機器取付板11に絶縁支持されている。
更に、3位置断路器3の下方に、3位置断路器3と同様に軸線を水平に向けて、接地開閉器5が機器取付板11に絶縁支持されている。
ケーブルヘッド12は、3位置断路器3を介して遮断器2の可動側端子2aに接続されている。また、ケーブルヘッド12は、接地開閉器5の可動側端子に接続導体13により接続され、接地開閉器5の固定側端子が避雷器4に接続されている。これにより、接地開閉器5を操作することで、ケーブル側と避雷器4とが接続されると共に、必要に応じてケーブル側を接地できるように構成されている。
母線開閉機器タンク6にも、前面の開口部に着脱可能なように気密に取付けた機器取付板14を有している。
第1の母線開閉機器7は、直動する可動軸の軸線を母線開閉機器タンクの前後方向に水平に向け、且つ、3相構成される各相を母線開閉機器タンク6の幅方向に均等な間隔を空けて並べて配置され、機器取付板14に絶縁支持されている。
第2の母線開閉機器8は、第1の母線開閉機器7の上方に、第1の母線開閉機器7と同様に(取付の向きと間隔を同じにし、各相の垂直方向を合わせて)機器取付板14に絶縁支持されている。すなわち、両母線開閉機器7,8は、上下に並べて配設されている。
なお、母線開閉機器は、断路機能および接地機能の少なくとも一方を具備する開閉機器であれば良く、3位置断路器に限定するものではない。また、断路器と接地開閉器とを個別に設けても良いが、3位置断路器を採用すれば、コンパクトに構成できる。
背面に設けられた絶縁スペーサ15a,15bは、母線開閉機器タンク6の内部側で接続導体16により接続され、更に、各母線断路器7,8の入側端子と接続されている。一方、上面に設けられた絶縁スペーサ15cは、第2の母線断路器8の中間端子に接続導体17を介して接続されている。
更に、各タンク1,6の機器取付板11,14の前面側には、遮断器2の可動子を駆動するための遮断器駆動装置20と各3位置断路器又は接地開閉器の可動子を駆動するための開閉器駆動装置21がそれぞれ設けられているが、本発明の主要部ではないので詳細な説明は省略する。
すなわち、図1では、母線を3組表示しているが、これは配置可能な全ての状態を示したものである。本実施の形態のガス絶縁スイッチギヤは、ガス絶縁スイッチギヤが使用される受配電設備の回路構成により、また、列盤されるガス絶縁スイッチギヤの配置構成によって、3箇所ある位置から最適のものを選択して接続可能にしたものである。このことを、以下に、他の構成例を示して説明する。
図1では、母線開閉機器タンク6の内部側で接続導体16により両母線断路器7,8及び絶縁スペーサ15a,15bを接続していたが、図2では、接続導体16aと接続導体16bとに2分し、下側の第1の母線断路器7と上側の第2の母線断路器8とを電気的に分離したものである。
なお、同じ接続導体22を使用して、破線で示すように第1の母線断路器7の入側端子7aと第2の母線断路器8の中間端子8cとを接続することも可能である。
このように、母線9a〜9cの配置によって、絶縁スペーサ15a〜15cを任意に選択し、接続する母線がない場合は、当該絶縁スペーサの外部側に絶縁キャップ23で蓋をして密閉しておけばよい。これは、図1や図2の場合でも同様である。
図6はそのような場合の構成例であり、母線断路器は第1の母線断路器7のみとし、絶縁スペーサ15aを介して母線9aに接続した場合を示している。他の絶縁スペーサの取付部には蓋板24を設けている。
なお、図2〜図6と同様の構成で、天地を逆にした構成でもよい。
図示を省略するが、スイッチギヤの筐体の下部側を機器室として、機器室に取引用変成器を収容し、上方に、図1の母線開閉機器タンク6と同等の母線開閉機器タンクを配置して、全体で取引用変成器ユニットとして構成するものである。機器室はガス絶縁は不要である。この場合も、母線の接続は、列盤配置によって、3箇所のうちの最適な母線位置を選択して接続できる。なお、機器室の下方に母線開閉機器タンクを配置しても良い。
母線開閉機器タンク6内に、同形状の母線断路器7,8を上下2段に配置したことにより、駆動装置21を2台とも前面に配置できるので、母線開閉機器タンク6の上面(又は下面)と背面に絶縁スペーサ15a〜15cを配置することが可能となり、更に、母線9a〜9cを固体絶縁母線とすることで、背面側に絶縁スペーサを上下にコンパクトに配置することが可能になった。
すなわち、図1〜図7で説明したような構成のガス絶縁スイッチギヤを用いて受電回路を構成する場合、回路構成により適宜組み合わせて使用することで、さまざまな列盤構成に対して柔軟に母線を配置することが可能となり、列盤される盤間の母線経路を最適に構成することができる。
図8は、背景技術の項で説明した図10のような受電回路を、本実施の形態のガス絶縁スイッチギヤを適用して構成した場合のユニット構成図である。図1〜図7で説明した構成の機器とは符号を合わせている(但し、避雷器部分は省略している)。縦方向に一点鎖線で区画した1区画がスイッチギヤの1ユニットである。これら各ユニットを本願のガス絶縁スイッチギヤで構成するものとする。
図のように、左側に2回線の受電ユニットを配置し、右側に2系統の負荷ユニットを配置して、中央部に取引用変成器(VTC)ユニットを配置することが可能となる。各ユニット間の母線接続は、背面側の2箇所と上面側(又は下面側)の1箇所のいずれかを利用して接続すれば、母線間の干渉のない接続が可能である。
図8を、図11と比較すれば、図11の断路器ユニット45がない分、全体が縮小化されることが分かる。
2a 可動側端子 2b 固定側端子
3 3位置断路器 4 避雷器
5 接地開閉器 6 母線開閉機器タンク
7 第1の母線開閉機器(第1の母線断路器)
8 第2の母線開閉機器(第2の母線断路器)
7a,8a 入側端子 7b,8b 接地側端子
7c,8c 中間端子 9a〜9c 母線
10 筐体 11,14 機器取付板
12 ケーブルヘッド
13,16,16a,16b,17,19,22 接続導体
15a〜15c 絶縁スペーサ 18 中間ブッシング
20 遮断器駆動装置 21 開閉器駆動装置
23 絶縁キャップ 24 蓋板
31 受電ケーブル 32 避雷器
33 受電側断路器 34 受電側遮断器
35 母線断路器 36 接地開閉器
37 取引用変成器(VTC) 38 負荷側遮断器
39 変圧器 40 バイパス断路器
41,42 受電ユニット 43,44 負荷ユニット
45 断路器ユニット。
Claims (6)
- 遮断器と、断路機能および接地機能の少なくとも一方を具備する開閉機器とが、絶縁性ガスが封入された本体タンクに収容され、断路機能および接地機能の少なくとも一方を具備する母線開閉機器が、絶縁性ガスが封入されて前記本体タンクの上方又は下方に配置された母線開閉機器タンクに収容され、前記母線開閉機器タンクの外部に母線が配置されたガス絶縁スイッチギヤにおいて、
前記母線開閉機器は、直動する可動軸の軸線を前記母線開閉機器タンクの前後方向に水平に向け、且つ、多相構成される各相を前記母線開閉機器タンクの幅方向に並べて配置された第1の母線開閉機器と、前記第1の母線開閉機器の上方又は下方に前記第1の母線開閉機器と同様に配置された第2の母線開閉機器とで構成され、
前記母線と前記母線開閉機器の端子とを接続する絶縁スペーサが、前記母線開閉機器タンクの背面側に2箇所、及び、上面側又は下面側に1箇所、前記母線開閉機器タンクを貫通して設置可能としたことを特徴とするガス絶縁スイッチギヤ。 - 電力取引用の変成器が機器室に収容され、断路機能および接地機能の少なくとも一方を具備する母線開閉機器が、絶縁性ガスが封入されて前記機器室の上方又は下方に配置された母線開閉機器タンクに収容され、前記母線開閉機器タンクの外部に母線が配置されたガス絶縁スイッチギヤにおいて、
前記母線開閉機器は、直動する可動軸の軸線を前記母線開閉機器タンクの前後方向に水平に向け、且つ、多相構成される各相を前記母線開閉機器タンクの幅方向に並べて配置された第1の母線開閉機器と、前記第1の母線開閉機器の上方又は下方に前記第1の母線開閉機器と同様に配置された第2の母線開閉機器とで構成され、
前記母線と前記母線開閉機器の端子とを接続する絶縁スペーサが、前記母線開閉機器タンクの背面側に2箇所、及び、上面側又は下面側に1箇所、前記母線開閉機器タンクを貫通して設置可能としたことを特徴とするガス絶縁スイッチギヤ。 - 請求項1記載のガス絶縁スイッチギヤにおいて、
前記第1の母線開閉機器と前記第2の母線開閉機器との接続、及び、前記各母線開閉機器の端子と前記絶縁スペーサとの接続が、接続導体を取り替えることにより変更でき、前記遮断器から前記各母線開閉機器を経由して前記母線に至る経路が変更可能なように構成されていることを特徴とするガス絶縁スイッチギヤ。 - 請求項2記載のガス絶縁スイッチギヤにおいて、
前記第1の母線開閉機器と前記第2の母線開閉機器との接続、及び、前記各母線開閉機器の端子と前記絶縁スペーサとの接続が、接続導体を取り替えることにより変更でき、前記変成器から前記各母線開閉機器を経由して前記母線に至る経路が変更可能なように構成されていることを特徴とするガス絶縁スイッチギヤ。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のガス絶縁スイッチギヤにおいて、
前記母線は固体絶縁母線であることを特徴とするガス絶縁スイッチギヤ。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のガス絶縁スイッチギヤにおいて、
前記各母線開閉機器は3位置断路器であることを特徴とするガス絶縁スイッチギヤ。
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