JP6543077B2 - 構造物の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、構造物の施工方法に関する。
基礎から立ち上げられ、上部構造体の柱等を支持する立上がり部をプレキャスト化した基礎の施工方法が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に開示された基礎の施工方法では、プレキャスト化された立上がり部の周囲にコンクリートを打設することによりフーチングを形成する。
特開平6−306874号公報 特開平6−57761号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、立上がり部の周囲に打設したコンクリートが硬化した後に上部構造体を施工するため、工期が長期化する可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、工期を短縮することができる構造物の施工方法を提供することを目的とする。
第1態様に係る構造物の施工方法は、地盤上にプレキャスト基礎部材を設置するプレキャスト基礎部材設置工程と、前記プレキャスト基礎部材に支持される上部構造体を施工する上部構造体施工工程と、前記上部構造体施工工程と並行して、前記プレキャスト基礎部材の周囲にコンクリートを打設して基礎ベース部を形成する基礎ベース部形成工程と、を備える。
第1態様に係る構造物の施工方法によれば、先ず、プレキャスト基礎部材設置工程において、地盤上にプレキャスト基礎部材を設置する。次に、上部構造体施工工程において、プレキャスト基礎部材に支持される上部構造体を施工する。そして、上部構造体施工工程と並行して、基礎ベース部形成工程を行う。この基礎ベース部形成工程では、プレキャスト基礎部材の周囲にコンクリートを打設して基礎ベース部を形成する。
このように本発明によれば、先ず、プレキャスト基礎部材設置工程において、地盤上にプレキャスト基礎部材を設置することにより、上部構造体施工工程と基礎ベース部形成工程とを並行して行うことができる。したがって、プレキャスト基礎部材の周囲に基礎ベース部を形成してから上部構造体を施工する場合と比較して、工期を短縮することができる。
第2態様に係る構造物の施工方法は、第1態様に係る構造物の施工方法において、前記プレキャスト基礎部材は、前記基礎ベース部に埋設される基礎コア部と、前記基礎コア部の上部に設けられる仕口部と、を有し、前記上部構造体施工工程では、前記仕口部に接合される柱又は梁を少なくとも施工する。
第2態様に係る構造物の施工方法によれば、プレキャスト基礎部材は、基礎ベース部に埋設される基礎コア部と、基礎コア部の上部に設けられる仕口部とを有する。このプレキャスト基礎部材は、プレキャスト基礎部材設置工程において、地盤上に設置される。次に、上部構造体施工工程では、プレキャスト基礎部材設置工程の仕口部に接合される柱又は梁を少なくとも施工する。
このようにプレキャスト基礎部材に仕口部を予め設けておくことにより、プレキャスト基礎部材に柱又は梁を容易に接合することができる。したがって、工期をさらに短縮することができる。
第3態様に係る構造物の施工方法は、第1態様又は第2態様に係る構造物の施工方法において、前記プレキャスト基礎部材は、下端部の側面から延出する延出部材を有し、前記延出部材は、前記基礎ベース部形成工程において、前記基礎ベース部の下端部に埋設される。
第3態様に係る構造物の施工方法によれば、プレキャスト基礎部材は、下端部の側面から延出する延出部材を有する。この延出部材は、基礎ベース部形成工程において、基礎ベース部の下端部に埋設される。
ここで、プレキャスト基礎部材に支持される上部構造体の荷重は、プレキャスト基礎部材を介して基礎ベース部に曲げモーメントとして伝達される。この曲げモーメントは、プレキャスト基礎部材と基礎ベース部との接続部(境界部)において最大となるため、当該接続部が破損等し易くなる。
これに対して本発明では、前述したようにプレキャスト基礎部材は、その下端部の側面から延出する延出部材を有する。この延出部材は、基礎ベース部形成工程において、基礎ベース部の下端部に埋設される。これにより、延出部材によって、プレキャスト基礎部材と基礎ベース部との接続部が補強される。したがって、プレキャスト基礎部材と基礎ベース部との接続部の破損等が抑制される。
また、プレキャスト基礎部材の下端部と基礎ベース部の下端部とに延出部材を埋設することにより、例えば、プレキャスト基礎部材の上端部と基礎ベース部の上端部とに延出部材を埋設する場合と比較して、延出部材が基礎ベース部に作用する曲げモーメントに対して効率的に抵抗する。したがって、プレキャスト基礎部材と基礎ベース部との接続部の破損等がさらに抑制される。
以上説明したように、本発明に係る構造物の施工方法によれば、工期を短縮することができる。
本発明の一実施形態に係る構造物の施工方法によって施工された構造物を示す縦断面図である。 図1に示されるプレキャスト基礎部材及び基礎ベース部を示す平面図である。 (A)は、一実施形態におけるプレキャスト基礎部材設置工程を説明する縦断面図であり、(B)は、一実施形態における上部構造体施工工程を説明する縦断面図である。 (A)及び(B)は、一実施形態における基礎ベース部形成工程を説明する縦断面図である。 図1に示されるプレキャスト基礎部材の変形例を示す図4(A)に対応する縦断面図である。 図1に示されるプレキャスト基礎部材の変形例を示す斜視図である。 図1に示されるプレキャスト基礎部材の変形例を示す図3(B)に対応する縦断面図である。 図1に示される基礎ベース部の変形例を示す縦断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る構造物の施工方法について説明する。
図1には、本実施形態に係る構造物の施工方法によって施工された構造物10が示されている。構造物10は、基礎12と、基礎12に支持される上部構造体14とを備えている。
基礎12は、地盤G上に形成された独立フーチング基礎とされている。この基礎12は、プレキャストコンクリート製のプレキャスト基礎部材20と、現場打ちコンクリートで形成された基礎ベース部40とを有している。
プレキャスト基礎部材20は、角柱状に形成されている。このプレキャスト基礎部材20は、基礎コア部22及び仕口部28を有している。基礎コア部22は、プレキャスト基礎部材20の下部を構成しており、地盤G上に打設された捨てコンクリート16上に設置されている。なお、プレキャスト基礎部材20は、角柱状に限らず、例えば、円柱状等でも良い。
基礎コア部22の下端部には、複数の曲げ補強筋24が埋設されている。また、基礎コア部22の上端部には、複数の引抜き抵抗筋26が埋設されている。複数の曲げ補強筋24及び引抜き抵抗筋26は、基礎コア部22の各側面22Sから横方向へ延出されており、後述する基礎ベース部40の内部に埋設されている。これらの曲げ補強筋24及び引抜き抵抗筋26を介して基礎コア部22と基礎ベース部40とが一体化されている。なお、曲げ補強筋24は、延出部材の一例である。
また、基礎コア部22の上部(上方)には、仕口部28が設けられている。仕口部28は、SRC造とされており、プレキャスト基礎部材20の上部を構成している。この仕口部28には、柱32用の柱用ブラケット30、及び基礎梁36用の複数の梁用ブラケット34が埋設されている。
柱用ブラケット30は、例えば角形鋼管で形成されており、下部が仕口部28に埋設されると共に、上部が仕口部28の上面28Uから上方へ突出されている。この柱用ブラケット30の上端部には、上部構造体14を構成する柱32が溶接やボルト等によって接合されている。柱32は、例えば角形鋼管で形成されている。なお、柱用ブラケット30及び柱32は、角形鋼管に限らず、例えば、H形鋼等であっても良い。
各梁用ブラケット34は、例えばH形鋼で形成されており、その一端側が仕口部28に埋設されると共に、他端側が仕口部28の側面から突出されている。また、各梁用ブラケット34の一端側は、柱用ブラケット30の側面に接合されている。一方、梁用ブラケット34の他端側には、上部構造体14を構成する基礎梁36の一端部が溶接やボルト等によって接合されている。梁としての基礎梁36は、例えば、H形鋼で形成される。この基礎梁36の他端部は、隣接する他のプレキャスト基礎部材の梁用ブラケットに接合されている。なお、柱用ブラケット30及び基礎梁36は、H形鋼に限らず、例えば、I形鋼やC形鋼、角形鋼管等であっても良い。
基礎ベース部40は、基礎コア部22の周囲にコンクリートを打設することにより形成されている。図2に示されるように、基礎ベース部40は、平面視にて矩形状に形成されている。この基礎ベース部40によって、地盤Gに対する基礎12の接地面積が大きくされている。なお、基礎ベース部40の幅W及び厚みT(図1参照)は、例えば、基礎12が負担する上部構造体14の鉛直荷重Fに応じて適宜設定される。また、基礎ベース部40の形状は、平面視にて矩形状に限らず、例えば、円形状等であっても良い。
図1に示されるように、基礎ベース部40の上面40Uと梁用ブラケット34及び基礎梁36の下面34L,36Lとの隙間Dには、モルタル又はグラウト等のセメント系充填材38が充填されている。これにより、基礎ベース部40が地盤Gから受ける反力Rが、セメント系充填材38を介して梁用ブラケット34及び基礎梁36に伝達される。なお、セメント系充填材38は、必要に応じて設ければ良く、適宜省略可能である。
次に、構造物10の施工方法の一例について説明する。
はじめに、プレキャスト基礎部材設置工程について説明する。プレキャスト基礎部材設置工程では、先ず、図3(A)に示されるように、地盤Gの上に捨てコンクリート16を打設し、墨出し等を行う。次に、図示しない揚重機によりプレキャスト基礎部材20を吊り上げ、捨てコンクリート16上の所定位置に基礎コア部22を下にしてプレキャスト基礎部材20を設置する。この際、プレキャスト基礎部材20の仕口部28から突出する梁用ブラケット34が所定方向に向くように位置決めする。
なお、捨てコンクリート16は、必要に応じて施工すれば良く、適宜省略可能である。
次に、図3(B)に示されるように、上部構造体施工工程において、プレキャスト基礎部材20の各梁用ブラケット34に、溶接やボルト等によって基礎梁36の端部を接合する。また、プレキャスト基礎部材20の柱用ブラケット30上に柱32を立て、柱用ブラケット30と柱32とを溶接やボルト等によって接合する。さらに、柱32上に、例えば、上部構造体14を形成する図示しない上階の柱や梁を施工する。
なお、基礎梁36及び柱32は、何れを先に施工しても良いし、両者を並行して施工しても良い。
ここで、上部構造体14の施工が進むに従って、プレキャスト基礎部材20に導入される鉛直荷重Fが徐々に増加するため、基礎コア部22の下面(接地面)22Lに発生する接地圧Pも徐々に大きくなる。そして、基礎コア部22の下面22Lに発生する接地圧Pが所定値(例えば、基礎コア部22の圧縮耐力)を超えると、基礎コア部22が破損等する可能性がある。
この対策として本実施形態では、基礎コア部22の下面22Lに発生する接地圧Pが所定値を超える前に、上部構造体施工工程と並行して基礎ベース部形成工程を行い、基礎コア部22の周囲に基礎ベース部40を形成する。
具体的には、基礎ベース部形成工程では、先ず、図4(A)に示されるように、プレキャスト基礎部材20の基礎コア部22の周囲に、当該基礎コア部22を囲むように型枠42を仮設する。次に、型枠42内に、基礎配筋44を適宜配筋すると共にコンクリートを打設する。そして、コンクリートが硬化すると、図4(B)に示されるように、基礎コア部22の周囲に基礎ベース部40が形成される。この際、基礎コア部22の側面22Sから突出する曲げ補強筋24及び引抜き抵抗筋26が基礎ベース部40に埋設される。これにより、曲げ補強筋24及び引抜き抵抗筋26を介して基礎コア部22と基礎ベース部40とが一体化される。なお、型枠42は、基礎ベース部40用のコンクリートが硬化した後に適宜撤去する。
このように基礎コア部22の周囲に基礎ベース部40を形成することにより、上部構造体14からプレキャスト基礎部材20に伝達された鉛直荷重Fが、基礎コア部22を介して基礎ベース部40に伝達される。つまり、上部構造体14の鉛直荷重Fは、基礎コア部22及び基礎ベース部40の下面22L,40Lから捨てコンクリート16を介して地盤Gに分散して伝達される。したがって、基礎コア部22の下面22Lに発生する接地圧Pが減少するため、基礎コア部22の破損等が抑制される。
次に、図1に示されるように、充填材充填工程において、基礎ベース部40の上面40Uと梁用ブラケット34及び基礎梁36の下面34L,36Lとの隙間Dに、グラウト、モルタル等のセメント系充填材38を充填する。これにより、基礎ベース部40が地盤Gから受ける反力Rが、セメント系充填材38を介して梁用ブラケット34及び基礎梁36に伝達される。したがって、基礎ベース部40の破損等が抑制される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
前述したように、本実施形態に係る構造物10の施工方法によれば、プレキャスト基礎部材設置工程において、地盤G上にプレキャスト基礎部材20を設置することにより、上部構造体施工工程と基礎ベース部形成工程とを並行して行うことができる。したがって、プレキャスト基礎部材20の基礎コア部22の周囲に基礎ベース部40を形成してから上部構造体14を施工する場合と比較して、工期を短縮することができる。
また、プレキャスト基礎部材20に仕口部28を予め設けておくことにより、プレキャスト基礎部材20に柱32及び基礎梁36を容易に接合することができる。したがって、工期をさらに短縮することができる。
さらに、本実施形態では、上部構造体14の施工に伴って基礎コア部22の下面22Lに発生する接地圧Pが所定値を超える前に、基礎コア部22の周囲にコンクリートを打設して基礎ベース部40を形成する。これにより、上部構造体14の鉛直荷重Fが基礎コア部22及び基礎ベース部40の下面22L,40Lから捨てコンクリート16を介して地盤Gに分散して伝達されるため、基礎コア部22の下面22Lに発生する接地圧Pが減少する。したがって、基礎コア部22の破損等が抑制される。
ここで、基礎コア部22の下面22Lに発生する接地圧Pを減少させる方法としては、例えば、プレキャスト基礎部材20に基礎ベース部40を予め一体化させたプレキャスト基礎部材を形成することが考えられる。この場合、本実施形態と同様に、上部構造体14の鉛直荷重Fが基礎コア部22及び基礎ベース部40の下面22L,40Lから地盤Gに分散して伝達される。したがって、基礎コア部22の下面22Lに発生する接地圧Pが減少するため、基礎コア部22の破損等を抑制することができる。
しかしながら、プレキャスト基礎部材20に基礎ベース部40を予め一体化すると、プレキャスト基礎部材の重量が増加するため、例えば、プレキャスト基礎部材を揚重する揚重機が大型化したり、プレキャスト基礎部材の運搬性が低下するなどして施工性が低下する虞がある。
これに対して本実施形態におけるプレキャスト基礎部材20には、基礎ベース部40が予め一体化されていない。したがって、プレキャスト基礎部材20が軽くなるため、プレキャスト基礎部材20の揚重性及び運搬性が向上する。
また、本実施形態では、現場においてプレキャスト基礎部材20の基礎コア部22の周囲にコンクリートを打設することにより、基礎ベース部40を形成する。したがって、プレキャスト基礎部材20(基礎14)が負担する上部構造体14の鉛直荷重Fに応じて、基礎ベース部40の大きさや強度を適宜変更することができる。したがって、プレキャスト基礎部材20の汎用性が向上する。
また、プレキャスト基礎部材20が負担する上部構造体14の鉛直荷重Fは、基礎コア部22を介して基礎ベース部40に曲げモーメントM(図1参照)として伝達される。この曲げモーメントMは、基礎コア部22と基礎ベース部40との接続部(境界部)において最大になるため、当該接続部が破損等し易くなる。
この対策として本実施形態では、基礎コア部22には、曲げ補強筋24が設けられている。この曲げ補強筋24は、基礎コア部22の側面22Sから横方向へ延出し、基礎ベース部40に埋設される。この曲げ補強筋24によって、基礎コア部22と基礎ベース部40との接続部が補強される。したがって、基礎コア部22と基礎ベース部40との接続部の破損等が抑制される。
しかも、曲げ補強筋24は、基礎コア部22の下端部と基礎ベース部40の下端部とに亘って埋設される。これにより、例えば、曲げ補強筋24が基礎コア部22の上端部と基礎ベース部40の上端部とに亘って埋設される場合と比較して、曲げ補強筋24が曲げモーメントMに対して効率的に抵抗する。したがって、基礎コア部22と基礎ベース部40との接続部の破損等がさらに抑制される。
また、基礎コア部22の上端部には、引抜き抵抗筋26が埋設されている。この引抜き抵抗筋26は、基礎コア部22の上端部の側面22Sから横方向へ延出し、基礎ベース部40の上端部に埋設される。
ここで、地震時には、例えば、上部構造体14に発生する転倒モーメント等によってプレキャスト基礎部材20に上方へ向かう引抜き力S(図1参照)が作用する場合がある。本実施形態では、このような引抜き力Sに対して、引抜き抵抗筋26が効率的に抵抗する。これにより、上部構造体14の転倒が抑制されるため、耐震性能が向上する。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、プレキャスト基礎部材20の仕口部28がSRC造とされるが、上記実施形態はこれに限らない。プレキャスト基礎部材20の仕口部28は、接合される梁や柱の構造形式に応じて適宜変更可能であり、例えば、基礎コア部22に鉄骨造の仕口部を一体に設けても良い。また、図5に示されるプレキャスト基礎部材50では、仕口部52がRC造とされている。
具体的には、プレキャスト基礎部材50は、基礎コア部51と、基礎コア部51の上部に設けられる仕口部52とを有する。この仕口部52には、上下の梁主筋54が埋設されている。これらの梁主筋54は、仕口部52の側面52Sから突出し、RC造とされた基礎梁56の端部に埋設されている。これにより、プレキャスト基礎部材50の仕口部52と、基礎梁56の端部とが接合されている。
また、仕口部52には、複数の柱主筋58が埋設されている。これらの柱主筋58は、仕口部52の上面52Uから上方へ突出し、RC造とされた柱60の柱脚部に埋設されている。これにより、仕口部52に柱60が接合されている。なお、基礎梁56及び柱60は、現場打ちコンクリートで形成されても良いし、プレキャストコンクリートで形成されても良い。
次に、図6に示されるプレキャスト基礎部材70では、その仕口部72に梁部72Aが一体に形成されている。この梁部72Aには、図示しないRC造の基礎梁と接合される。また、図6に示されるプレキャスト基礎部材70では、基礎コア部71に梁部72Aの梁型に応じた突出部71Aが一体に形成されている。この突出部71Aによって、基礎コア部71の接地面積(下面の面積)を広げることも可能である。
次に、上記実施形態では、プレキャスト基礎部材20に仕口部28が一体に形成されるが、上記実施形態はこれに限らない。例えば、図7に示されるプレキャスト基礎部材80では、仕口部が省略されている。
具体的には、プレキャスト基礎部材80は、基礎コア部81を有する。この基礎コア部81には、当該基礎コア部81(プレキャスト基礎部材80)の上面から上方へ突出する複数のアンカー筋82が埋設されている。これらのアンカー筋82には、鉄骨造の柱84のベースプレート86がナット88で固定される。これにより、プレキャスト基礎部材80に柱84が接合されて支持される。
このようにプレキャスト基礎部材80から仕口部を省略し、基礎コア部81に柱を接合することも可能である。なお、基礎コア部81と柱84との接合構造は適宜変更可能である。また、図示を省略するが、例えば、現場において基礎コア部81上に柱や梁を設置し、コンクリートを打設することにより、基礎コア部81と柱や梁とを接合することも可能である。すなわち、現場において、基礎コア部81上に仕口部を形成することも可能である。
次に、上記実施形態では、基礎ベース部40がフーチングとされるが、上記実施形態はこれに限らない。例えば、図8に示される基礎ベース部90は、べた基礎の基礎スラブとされている。この基礎ベース部90は、基礎ベース部形成工程において、複数のプレキャスト基礎部材20の基礎コア部22に亘ってコンクリートを打設することにより形成される。また、図示を省略するが、基礎ベース部は、布基礎のフーチングであっても良い。
次に、上記実施形態では、プレキャスト基礎部材20の仕口部28に柱32及び基礎梁36を接合した後に、基礎ベース部形成工程を行った例を示したが、上記実施形態はこれに限らない。例えば、柱32及び基礎梁36の施工と並行して、基礎ベース部形成工程を行うことも可能である。
次に、上記実施形態では、基礎ベース部40の上面40Uが略水平な水平面とされるが、基礎ベース部40の上面は、傾斜面等とされても良い。
次に、上記実施形態では、プレキャスト基礎部材20に曲げ補強筋24及び引抜き抵抗筋26が一体に設けられるが、これらの曲げ補強筋24及び引抜き抵抗筋26は必要に応じて設けられれば良く、適宜省略可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 構造物
14 上部構造体
20 プレキャスト基礎部材
22 基礎コア部
24 曲げ補強筋(延出部材)
28 仕口部
32 柱(上部構造体)
36 基礎梁(上部構造体)
40 基礎ベース部
50 プレキャスト基礎部材
51 基礎コア部
52 仕口部
56 基礎梁(上部構造体)
60 柱(上部構造体)
70 プレキャスト基礎部材
71 基礎コア部
72 仕口部
80 プレキャスト基礎部材
81 基礎コア部
84 柱(上部構造体)
90 基礎ベース部
G 地盤

Claims (3)

  1. 地盤上にプレキャスト基礎部材を設置するプレキャスト基礎部材設置工程と、
    前記プレキャスト基礎部材に支持される上部構造体を施工する上部構造体施工工程と、
    前記上部構造体施工工程と並行して、前記プレキャスト基礎部材の周囲にコンクリートを打設し、前記プレキャスト基礎部材の下面に発生する接地圧が所定値を超える前に基礎ベース部を形成する基礎ベース部形成工程と、
    を備える構造物の施工方法。
  2. 地盤上にプレキャスト基礎部材を設置するプレキャスト基礎部材設置工程と、
    前記プレキャスト基礎部材に支持される上部構造体を施工する上部構造体施工工程と、
    前記上部構造体施工工程と並行して、前記プレキャスト基礎部材の周囲にコンクリートを打設して基礎ベース部を形成する基礎ベース部形成工程と、
    を備え
    前記プレキャスト基礎部材は、前記基礎ベース部に埋設される基礎コア部と、前記基礎コア部の上部に設けられる仕口部と、を有し、
    前記上部構造体施工工程では、前記仕口部に接合される柱又は梁を少なくとも施工する、
    造物の施工方法。
  3. 前記プレキャスト基礎部材は、下端部の側面から延出する延出部材を有し、
    前記延出部材は、前記基礎ベース部形成工程において、前記基礎ベース部の下端部に埋設される、
    請求項1又は請求項2に記載の構造物の施工方法。
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