JP5406786B2 - 電気泳動表示媒体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電界等の作用により可逆的に視認状態を変化させることができる電気泳動表示媒体とその製造方法に関する。
近年、表示ディスプレイの低消費電力化、薄型軽量化、フレキシブル化等の需要が増してきており、その一つとして電子ペーパーに注目が集まってきている。このような電子ペーパーの一つとして電気泳動インクを用いた方式が知られている。電気泳動インクを用いた電子ペーパーは、少なくとも一方が透明な2枚の電極基板を対向するように配置させ、対向配置した電極間に、電気泳動粒子を分散させた電気泳動インクを充填して、表示パネルとした構成となっている。そして、この表示パネルに電界を印加することにより透明電極面に表示を得ようとするものである。
電気泳動インクは、電界の向きを制御することにより所望の表示を得ることができる表示媒体であり、低コストで、視野角が通常の印刷物並みに広く、消費電力が小さく、表示のメモリ性を有する等の長所を持っていることから注目を集めている。しかし、電気泳動インクに用いられる電気泳動粒子は、長期保存に伴って粒子同士が凝集すること、繰り返し表示を行っているうちに粒子が偏在すること等によって、表示の劣化が生じやすいといった問題を有しているため、電気泳動インクを微細に隔離された多数の小区画(セル)に充填することにより、粒子同士の凝集や偏在を抑制する方法が提案されている。
小区画(セル)は、マイクロカプセル、エンボス、フォトレジスト等を用いて形成する方法があるが、マイクロカプセル以外の方法を用いる場合には、電気泳動粒子同士の凝集や偏在を抑制するために、一方の基板側に形成された構造体(スペーサー、柱、リブ等と称される)と他方の基板の間に隙間ができないように接着剤等を介して密着させることが必要となる。
そのために、構造体の上面にスクリーン印刷やインクジェットで接着剤を塗布する方法が提案されているが、位置決め精度の問題や工程が繁雑になる等の問題を有している。一方で、接着剤を構造体の上面に選択的に形成するために、表面に接着剤を付着させた転写ロールを隔壁の上面に接触させて転写形成する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−184893号公報
特許文献1は気相中を帯電粒子が飛翔することを前提とした構成であるが、電気泳動インクを用いる場合には、例えば予め電気泳動インクが塗布された構造体付きの基板上に、スクリーン印刷法で接着剤を塗布すると、塗布された電気泳動インクとスクリーン版が接触してしまい、インク充填の均一性を損ねてしまうといった課題がある。また、インクジェットなどの非接触印刷法で塗布した場合でも、電気泳動インクと接着剤との相溶・混合から生じる接着不良などによる表示媒体の耐久性低下といった課題が生じる。
また、特許文献1では接着剤の形成後に帯電粒子を充填する工程も記載されているが、電気泳動インク(液体)の場合には、接着剤との相溶・混合から生じる接着不良などによる表示媒体の耐久性低下といった課題は、上記同様に生じる。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、構造体の上面だけに選択的に接着剤層を効率よく形成することができるとともに、電気泳動インクと接着剤との相溶・混合を抑制することができ、さらに表示媒体製造時の電気泳動インクへのダメージを抑制することができる、電気泳動表示媒体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の電気泳動表示媒体の製造方法の第1の態様は、第1の電極基板上に立設した絶縁性の構造体からなる複数のセルを形成するセル形成工程と、表面に熱可塑性接着剤層が形成されたフィルム基材を構造体の上面に接触させた状態で加熱し、熱可塑性接着剤を軟化させた状態で剥がすことにより熱可塑性接着剤層を構造体の上面に転写する接着剤層転写工程と、セルに電気泳動インクを充填する電気泳動インク充填工程と、電気泳動インク充填工程後、加熱しながら熱可塑性接着剤層を軟化させた状態で構造体の上面と第2の電極基板を接着させる基板貼り合わせ工程とを有し、基板貼り合わせ工程における熱可塑性接着剤層を軟化させるための加熱温度を、接着剤層転写工程における熱可塑性接着剤層を軟化させるための加熱温度よりも低い温度とする。
本発明の電気泳動表示媒体の製造方法の第2の態様は、更に、接着剤層転写工程後、電気泳動インク充填工程よりも前に、熱可塑性接着剤層を自然冷却あるいは強制冷却して、熱可塑性接着剤層を構造体の上面に固定する固定化工程を含むことを特徴としている。また、本発明の電気泳動表示媒体の製造方法の第3の態様は、更に、基板貼り合わせ工程における熱可塑性接着剤層を軟化させるための加熱温度を、電気泳動インクの沸点よりも低くすることを特徴としている。また、本発明の電気泳動表示媒体の製造方法の第4の態様は、更に、基板貼り合わせ工程において、第2の電極基板側だけを選択的に加熱することを特徴としている。
本発明によれば、電気泳動インクを用いた電気泳動表示媒体の製造において、構造体の上面だけに選択的に接着剤層を効率よく形成することができるとともに、電気泳動インクと接着剤との相溶・混合を抑制することができる。また、表示媒体製造時の電気泳動インクへのダメージを抑制することができる。
実施の形態に係る電気泳動表示媒体の製造方法を説明する図。 実施の形態に係る電気泳動表示媒体の製造方法の一例を説明する図。 実施の形態に係る電気泳動表示媒体の製造方法の一例を説明する図。
本実施の形態で示す電気泳動表示媒体の製造方法は、第1の電極基板上に立設した絶縁性の構造体からなる複数のセルを形成するセル形成工程と、表面に熱可塑性接着剤層が形成されたフィルム基材を構造体の上面に接触させた状態で加熱し、熱可塑性接着剤を軟化させた状態で剥がすことにより、熱可塑性接着剤層を構造体の上面に転写する接着剤層転写工程と、セルに電気泳動インクを充填する電気泳動インク充填工程と、接着剤層転写工程よりも低い温度で加熱しながら、構造体の上面と第2の電極基板を接着させる基板貼り合わせ工程とを有している。以下に、各工程について図面を参照して具体的に説明するが、ここに示したものに限定されるものではない。
<セル形成工程>
セル形成工程では、第1の電極基板100上に立設した絶縁性の構造体103からなる複数のセル(小部屋)104を形成する(図1(A)参照)。複数のセル104は、立設した構造体103によりそれぞれ分離されており、電極基板面に対して垂直方向から見た場合の形状は、円形、矩形(長方形、正方形)、六角形等の様々な形で設けることができる。また、構造体103は、「リブ」又は「スペーサー」と呼ばれることがある。
第1の電極基板100は、電極が設けられた基板で形成すればよく、例えば、絶縁性を有する第1の基材101上に第1の電極層102を設けた構成とし、当該第1の電極層102上に絶縁性の構造体103を形成することができる。
第1の基材101は、ガラス、石英、サファイア、MgO、LiF、CaF2等の透明な無機材料、弗素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン等の有機高分子のフィルムまたはセラミック等を用いて形成することができる。
第1の電極層102は、ITO、ZnO、SnO等の透明導電性材料や、アルミニウム(Al)、金(Au)、白金(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)等の金属を用いて形成することができる。また、PODET/PVSやPODET/PSSなどの導電性ポリマーや、酸化チタン系、酸化亜鉛系、酸化スズ系などの透明導電材料でも良い。これらの材料は、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の方法により形成することができる。第1の電極層102の形状は、対向電極となる第2の電極層の形状に応じて適宜選択することができる。なお、第1の電極層102は、第1の基材101に接して設けてもよいし、第1の基材101上にTFT素子などを設けてもよい。
なお、電気泳動表示媒体において、第1の電極基板100が前面側電極基板となる場合には、第1の電極基板100を介して電気泳動インクで形成される文字等の表示を視認するため、第1の基材101、第1の電極層102としては、透光性を有する材料で形成することが好ましい。
構造体103は、PETフィルム等の樹脂材料を用いて形成することができる。例えば、一定の厚みを有するPETフィルムなどの合成樹脂にレーザー加工して正方形や六角形、円形等の形状を形成することにより、複数のセル104を形成することができる。また、第1の電極層102上に絶縁層を形成した後、当該絶縁層をフォトリソグラフィ法でパターニングすることにより、複数のセル104を形成することができる。他にも、第1の電極層102上に熱可塑性の樹脂を形成し、ホットエンボスのような方法で井桁状の構造体103からなるセル104を形成することも可能である。
<接着剤層転写工程>
接着剤層転写工程では、表面に熱可塑性接着剤層106が形成されたフィルム基材105から、熱可塑性接着剤層106を構造体103の上面に転写して熱可塑性接着剤層107を形成する。構造体103の上面に熱可塑性接着剤層107を選択的に形成するには、表面に熱可塑性接着剤層106が形成されたフィルム基材105を構造体103の上面に接触させた状態で加熱し、熱可塑性接着剤を軟化させた状態で剥がして構造体103の上面に熱可塑性接着剤層107を転写形成すればよい(図1(B)、(C)参照)。
なお、接着剤層転写工程は、図2に示すように、フィルム状の基材105の表面に形成された熱可塑性接着剤層106と構造体103の上面を接触させた状態で、ローラー状の押圧体113、114で押しつけながら熱可塑性接着剤の軟化点以上の温度を加え、熱可塑性接着剤層106が固化する前に第1の電極基板100からフィルム状の基材105をひき剥がすことにより、フィルム基材105の表面に形成された熱可塑性接着剤層106を構造体103の上面に転写することができる。このように、接着剤層転写工程において熱ラミネート装置等を用いて熱可塑性接着剤層の転写を行うことにより、接着剤層と構造体との位置合わせが必要なくなり、また構造体以外の部分への余分な接着剤層の形成が抑制され、生産性を格段に向上することができる。
接着剤層の層厚は、フィルム上の基材105上に形成された熱可塑性接着剤層106の厚さや接着剤種、加熱温度、ローラー状の押圧体113、114の荷重などで決定されるが、それに加えて、押圧体113と押圧体114から形成される隙間の距離などを制御することにより、接着剤層107を所望の層厚にコントロールすることができる。
なお、構造体103上に熱可塑性接着剤層107を安定して形成するには、接着剤層転写工程において、ローラー状の押圧体113、114によって熱を加えることが好ましい。
熱可塑性接着剤層106に用いられる熱可塑性接着剤種としては、ホットメルト接着剤、パラフィンワックス、ポリエチレン樹脂等を用いることができる。これら熱可塑性接着剤の選定は軟化点に着目して行うこととなるが、用いる電気泳動インクの溶媒の沸点、フィルム基材のガラス転移温度(Tg)、形成した構造体の耐熱温度(Tg、溶融温度など)など、電気泳動表示媒体を構成する他の材料の熱的特性を考慮する必要がある。好ましくは、上記他の材料よりも低い温度で軟化する熱可塑性接着剤が挙げられる。
<電気泳動インク充填工程>
電気泳動インク充填工程では、第1の電極基板100上に形成されたセル104に、電気泳動インク108を充填する(図1(D)参照)。なお、電気泳動インク108をセル104に充填する前に、構造体103の上面に形成された熱可塑性接着剤層107が構造体103の天面から流れ出さない程度の硬さとなるように自然冷却・強制冷却する(以下、固定化という。)。例えば、接着剤転写工程後に、構造体103の上面に形成された熱可塑性接着剤層107を室温程度のドライエアーを当てるなどして冷却すればよい。
このように、電気泳動インク108を充填する前に構造体103の上面に形成された熱可塑性接着剤層107を固定化することにより、電気泳動インク108が熱可塑性接着剤層107に触れた場合であっても、電気泳動インク108と熱可塑性接着剤層107とが相溶・溶解することを抑制できる。なお、熱可塑性接着剤相107を固定化させるタイミングは、上記接着剤層転写工程において基材を構造体103の上面から剥がした後、電気泳動インク108を充填する前に行えばよい。
電気泳動インク108は、少なくとも1種類以上の電気泳動粒子を含むものであればよく、例えば、正に帯電した白粒子と、負に帯電した黒粒子と、これらの粒子を分散させる分散媒で形成することができる。白粒子は、酸化チタン等の白色顔料や、白色の樹脂粒子、または白色に着色された樹脂粒子等を用いることができる。黒粒子は、チタンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料や、黒色に着色された樹脂粒子等を用いることができる。これら粒子は、コントラスト表示可能な範囲で様々な色の粒子を任意に用いることも可能であり、白と赤、白と青、黄色と黒などのような組合せとすることもできる。また、コントラスト表示可能な染料を分散媒に溶解して用いることにより、白粒子のみ又は黒粒子のみといった1種類の帯電粒子のみを用いる構成とすることもできる。
<基板貼り合わせ工程>
基板貼り合わせ工程では、第1の電極基板100と第2の電極基板110を対向配置させて、構造体103の上面に形成された熱可塑性接着剤層107と第2の電極基板110を接着させることにより電気泳動インク108をセル104に封止する(図1(E)参照)。この際、加熱処理を行うことにより構造体103の上面に形成された熱可塑性接着剤層107を接着可能な状態まで軟化させて、第2の電極基板110に接着させる。つまり、電気泳動インク充填工程の前に一度固定化させた熱可塑性接着剤層107を再度軟化させる。
例えば、図3に示すように、構造体103の上面に形成された熱可塑性接着剤層107と第2の電極基板110を接触させた後に、熱可塑性接着剤層107の軟化点温度以上の温度を加えながら、ローラー状の押圧体116、117で第1の電極基板100と、第2の電極基板110とを、連続的に押しつけて貼りあわせた後(熱圧着させた後)に、熱可塑性接着剤層107を冷却して接着させることにより封止することができる。
第2の電極基板110は、電極が設けられた基板で形成すればよく、例えば、第2の基材111上に第2の電極層112を設けた構成とすることができる。なお、第2の基材111は、上記第1の基材101の説明で示した材料のうちいずれかの材料を用いて形成すればよい。また、第2の電極層112は、上記第2の電極102の説明で示した材料のうちいずれかの材料を用いて形成すればよい。なお、電気泳動表示媒体において、第2の電極基板110が前面側電極基板となる場合には、第2の電極基板110を介して電気泳動インクで形成される文字等の表示を視認するため、第2の基材111、第2の電極層112として、透光性を有する材料で形成することが好ましい。
なお、基板貼り合わせ工程において、熱可塑性接着剤層107を軟化させる温度(T2)は、電気泳動インク108の沸点(T3)より小さくする(T3>T2)ことが好ましい。基板貼り合わせ工程において、電気泳動インク108の分散媒の沸点以上の温度を加えた場合、当該分散媒が揮発、減量してしまい電気泳動インクの性能を劣化してしまうためである。したがって、熱可塑性接着剤は、軟化点が電気泳動インク108の分散媒の沸点より小さくなるように材料を選択することが好ましい。
また、上記接着剤層転写工程における熱可塑性接着剤層106を転写可能な状態まで軟化させる温度(T1)は、基板貼り合わせ工程における熱可塑性接着剤層107を接着可能な状態まで軟化させる温度(T2)より高くする(T1>T2)。これは、接着剤層転写工程においては層内部まで十分に溶解させ、フィルム状の基材105から十分に剥離させるために高い温度を加える必要があるが、基板貼り合わせ工程においては、均一で安定した基板間隔を保持する必要があるため、熱可塑性接着剤層107の形状維持が必要となるためである。
さらに、基板貼り合わせ工程における加熱方法としては、電気泳動インクからの分散媒の揮発を極力抑制するために、第2の電極基板110側だけを加熱することが好ましい。具体的には、図3におけるローラー状の押圧体116だけを加熱し、ローラー状の押圧体117は常温(室温)の状態として貼り合わせることができる。また、ローラー状の押圧体116側だけにヒーターなどの加熱装置を配置して第2の電極基板110側だけを加熱することもできる。
このように、構造体103の上面に形成された熱可塑性接着剤層107と第2の電極基板110を接着させることによりセル104が密閉されるため、電気泳動インク108の粒子が他のセルへ移動することを抑制することが可能となる。また、本実施の形態で示した製造方法を適用することにより、電気泳動表示媒体として、電気泳動インクを用いる場合であっても、構造体の上面に容易に接着剤層を設けることができると共に、接着剤が電気泳動インクと相溶することを抑制することができる。
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明するが、本実施例の方法に限定されるものではない。
まず、剥離剤付きPETフィルム上に、溶剤(トルエン:メチルエチルケトン=80:20)で希釈したPES−375S40(東亞合成(株)製の熱可塑性接着剤(ホットメルト樹脂)、R&B軟化点120℃、Tg=23℃)をコンマロールで膜厚12μmとなるように塗布した後に乾燥させ、熱可塑性接着剤層が形成されたPETフィルムを形成した。
<セル形成工程>
次に、第1の電極基板(透明電極としてITO膜が形成されたPETフィルム)に、40μm厚のアクリレート系レジストフィルムをラミネーターで貼り合わせた後、フォトレジスト法により構造体を形成した。
<接着剤層転写工程>
次に、熱可塑性接着剤層が形成されたPETフィルムと、構造体が形成された第1の電極基板とを125℃の熱ラミネーターに通し、熱可塑性接着剤層の一部を構造体の上面に転写した。構造体の上面に形成された熱可塑性接着剤層の膜厚は平均7μm厚であり、構造体以外の部分へのはみ出しや流出は見られなかった。
<電気泳動インク充填工程>
次に、室温まで冷却して構造体の上面に形成された熱可塑性接着剤層を固定化した後、第1の電極基板上の構造体によって形成されたセル内に、ダイコーターを用いて電気泳動インク(白粒子(親油性表面処理された酸化チタン、負帯電)、黒粒子(カーボンブラックにより着色されたアクリル粒子(正帯電)、ノルマルドデカン(沸点216℃)から構成されるインク)を塗布することにより充填した。電気泳動インクを充填した後に構造体の上面を観察したところ、電気泳動インクと熱可塑性接着剤との相溶・混合は見られず、また接着剤の剥がれや流出なども見られなかった。
次に、電気泳動インクを充填した部分(セル形成部)の外周に、電気泳動表示媒体のメインシール(外周部封止剤)となる紫外線硬化型接着剤を塗布した。
<基板貼り合わせ工程>
次に、電気泳動インクが充填された第1の電極基板と第2の電極基板(透明電極としてITO膜が形成されたPETフィルム)とを、第2の電極基板側が80℃となるように加熱したラミネーターに通して貼り合わせた後、メインシールとなる紫外線硬化型接着剤に紫外線を照射して硬化することにより電気泳動表示媒体を作製した。
(評価)
本実施例により作製した電気泳動表示媒体の電極間に、+50V及び−50Vの電圧を交互に印加して白黒表示切換を行ったところ、良好な表示が得られた。また、電気泳動表示媒体を地面に対して垂直に立てた状態で白黒表示の切り替えを10000回繰り返したが、セル間を電気泳動粒子が移動することによる表示劣化も見られなかった。さらに、電気泳動表示媒体を50℃の環境下に3ヶ月静置した後に上記同様の表示切換を行ったところ、表示媒体の破壊(基板同士の剥がれ、電気泳動インクの漏れなど)は見られず、初期の状態と変化なく良好な表示を得ることができた。さらにまた、1.5mの高さから電気泳動表示媒体を50回落下した場合や、連続微振動を10時間加えた場合でも表示媒体の破損は生じなかった。
以上のように、本発明の方法によって作製した電気泳動表示媒体は、構造体の上面だけに選択的に接着剤層を効率よく形成できており、また表示媒体製造時の電気泳動インクへのダメージも抑制できていることにより、良好な表示性を示す電気泳動表示媒体となった。さらに、電気泳動インクと接着剤との相溶・混合も抑制できており、耐久性の良好な電気泳動表示媒体となった。
100 第1の電極基板
101 第1の基材
102 第1の電極層
103 構造体
104 セル
105 基材
106 熱可塑性接着剤
107 熱可塑性接着剤
108 電気泳動インク
110 第2の電極基板
111 第2の基材
112 第2の電極層
113 転写用ローラー状の押圧体(フィルム状の基材側)
114 転写用ローラー状の押圧体(第1の電極基板側)
116 張り合わせ用ローラー状の押圧体(第2の電極基板側)
117 張り合わせ用ローラー状の押圧体(第1の電極基板側)

Claims (4)

  1. 第1の電極基板上に立設した絶縁性の構造体からなる複数のセルを形成するセル形成工程と、
    表面に熱可塑性接着剤層が形成されたフィルム基材を前記構造体の上面に接触させた状態で加熱し、熱可塑性接着剤を軟化させた状態で剥がすことにより、前記熱可塑性接着剤層を前記構造体の上面に転写する接着剤層転写工程と、
    前記セルに電気泳動インクを充填する電気泳動インク充填工程と、
    前記電気泳動インク充填工程後、加熱しながら前記熱可塑性接着剤層を軟化させた状態で、前記構造体の上面と第2の電極基板を接着させる基板貼り合わせ工程と、を有し、前記基板貼り合わせ工程における前記熱可塑性接着剤層を軟化させるための加熱温度を、前記接着剤層転写工程における前記熱可塑性接着剤層を軟化させるための加熱温度よりも低い温度とする電気泳動表示媒体の製造方法。
  2. 前記接着剤層転写工程後、前記電気泳動インク充填工程よりも前に、前記熱可塑性接着剤層を自然冷却あるいは強制冷却して、前記熱可塑性接着剤層を前記構造体の上面に固定する固定化工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示媒体の製造方法。
  3. 前記基板貼り合わせ工程における前記熱可塑性接着剤層を軟化させるための加熱温度を、前記電気泳動インクの沸点よりも低くすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気泳動表示媒体の製造方法。
  4. 前記基板貼り合わせ工程において、前記第2の電極基板側だけを選択的に加熱することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電気泳動表示媒体の製造方法。
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