JP5401172B2 - 吸収体および吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、生理用ナプキンや使い捨ておむつ、失禁パンツ等の吸収性物品に用いられる吸収体およびこれを用いた吸収性物品に関する。
生理用ナプキンや使い捨ておむつ等に使用される吸収性物品は通常、肌側に位置する液透過性の表面シートと衣服側に位置する液不透過性の裏面シートとの間に液体等を吸収し保持する吸収体を有する。この吸収体は着用者の***ポイントを覆う略長方形状のものが一般的であるが、その形状や構造に改良を加えたものが提案されている。
例えば、特許文献1には展開型おむつにおいて、おしりから下腹部にかけて前後の***領域全体を広く覆う大きさの吸収体の片側全面を外面シートに固定し、前記吸収体の中ほどに切り欠き状の薄肉部を複数並列に配置して設けたものが開示されている。このおむつにおいては、上記吸収体の切り欠き状薄肉部の並列方向に直交するよう紐状弾性部材が配設され、着用時に、切り欠き状の薄肉部が開閉するように変形して吸収体全体としても多少の伸縮性及び曲げ性が付与される。しかし、この吸収体は複数の独立した吸収部からなるものではない。大きな吸収体の全体がシートに固定されているので、その点通常のものと実質的にはあまり変わらず、身体の動きに対する身体適合性及び動作追随性の大幅な向上は望めない。
特許文献2には、液体不透過性バックシートと液体透過性カバーシートとが菱形基調の格子状(業平格子状)の線で接合された吸収性パッドが開示されている。この接合線で囲まれた菱形領域のそれぞれに吸収性材料の本体部が封入した状態で配設されている。これにより、上記吸収性材料の存在しない直交格子状の接合線が水路になり液体がここを流動しうるとされる。しかし、上記吸収性材料の本体部はその全面で液体不透過性バックシートに固定されており、やはり身体適合性及び動作追随性の大幅な向上は望みがたい。また、上記水路をなす格子状の接合線は、用途や***物の状態によってはむしろ液残りや格子状領域間での液体伝達の阻害要素になりかねない。
特許文献3に記載されたものにおいては、長方形の平板状吸収体が複数その長手方向を同一方向に向けて伸縮シート上に並列し、各吸収体の一方の長辺が伸縮シートに接着されて固定されている。それぞれの吸収体は互いに幅方向で重なるように配置され、このとき伸縮シートを伸長したときにも吸収体どうしの重なった状態を維持するよう十分な重なり量で連設されている。個々の平板状吸収体は一方の長辺でのみ伸縮シートに固定されたため、その全域を覆う一体の吸収体を全面で固着するよりも該長辺に直交する方向の伸縮性は確保される。しかし、該長辺方向の伸縮性は向上せず従来のものと変わらない。曲げ性についても同様であり複雑な変形には対応できない。
特許文献4は、不織布層と繊維ウェブ層との積層体からなる複合シートをトップシートとして用い、吸収体と組合せて構成された吸収体製品が開示されている。この複合シートは、一例を挙げれば、平面視において格子状の帯状領域であって密度が高く厚みの薄い第1ネットワーク領域と、上記格子状の領域で区画された矩形領域であり密度が低く厚みの厚い第2ネットワーク領域とからなる。上記第1ネットワーク領域は嵩のある繊維ウェブを当該領域で不織布層と圧着して第2ネットワーク領域より高密度の領域として形成される。つまり、第1ネットワーク領域においては不織布繊維が圧潰された状態になっている。しかし、この複合シートは繊維ウェブが全面におい不織布層に配設されており全体において坪量は変わらず、また分割されているわけでもないので、伸縮性や身体への適合性や追従性の良化は極めて限定的である。
特許第3558801号公報 特許第2703596号公報 特許第4173656号公報 特開2003−103677号公報
本発明は、複雑に起伏する肌面に合わせて変形し隙間なく面で当接する人体適合性と、着用者の身体の動きに合わせて変形しその肌面と面で当接した状態を維持する動作追随性とが極めて良好であり、しかも変形の有無に関わらず高い液体等の吸収保持性を実現する吸収体及びこれを用いた吸収性物品の提供に関する。
本発明によれば、複数の吸収部が互いに離間して基盤シートに固定部を介して接合され、該固定部は平面視において前記吸収部の領域に包含されており、かつ前記吸収部の間に吸収性素材を配設し、前記吸収部の間に配設された吸収性素材の坪量は、該吸収部よりも低い坪量である吸収体が提供される。
本発明の吸収体及び吸収性物品は、複雑に起伏する肌面に合わせて変形し隙間なく面で当接する人体適合性と、着用者の身体の動きに合わせて変形しその肌面と面で当接した状態を維持する動作追随性とが極めて良好であり、しかも変形の有無に関わらず高い液体等の吸収保持性を実現する。
本発明の一実施形態に係る吸収体を用いた吸収性物品(生理用ナプキン)の一部分を切欠した斜視図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。 実施例で作製した吸収体試験体の自然長の状態と伸長させたときの状態を示した平面図である。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づき、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る吸収体を用いた吸収性物品(生理用ナプキン)100の一部分裁断した斜視図であり、図2は図1のII−II線に沿った断面図である。本実施形態の吸収体10は非伸縮性の基盤シート2の表面(上面)に多数のそれぞれ独立した吸収部3が自然状態において互いに対して所定の隙間d,eを有するように縦横方向に配設されている。この吸収部3は、平面視において長方形状であり、断面において横長台形の、面にやや丸みを帯びた切頭四角錐体(角錐台)形状のものとされているが、本発明においてこの形状は特に限定されず任意の形状のものを採用可能である。本実施形態において吸収部3はパルプ繊維と超吸収性ポリマーとから構成されており、その輪郭は図示したもののように定形的なものではなくてもよく、全体として上述した立体形状のものとされていることが好ましい。
まず本実施形態において強調すべき特徴は、吸収部3,3,3・・・の間には、平面視において基盤シートを底面とする空間Qが形成されており、該空間Qに吸収部3よりも坪量が低くなるよう吸収性素材6が配置されている点である。このような坪量の配分で吸収部3と空間Qに敷設された吸収素材6とを構成することにより、厚み方向の吸収速度の向上、さらに空間部を流れる液の拡散性が向上する。また動作や吸収体の変形によって吸収部3が連通化しない場合においても液を広げる効果が、空間に吸収素材がないものにくらべ向上する。この場合の吸収性素材6は吸収部3を構成するパルプ繊維や超吸収性ポリマー等と同じ成分のものが好ましいが必ずしもこれに限定されるものではなく、吸収部3の構成材料と異なる組成の吸収性材料を配置してもよい。本実施形態においては、吸収性素材6がパルプ繊維6aと超吸収性ポリマーのビーズ6bとで構成されている。一例をあげると、吸収部3の坪量を20〜800g/cmとし、100〜600g/cmとすることがより好ましい。また、吸収部3間の空間Q部分の吸収性素材6の坪量を2〜500g/cmとすることが好ましく、5〜300g/cmとすることが上記の性質の好適化の点でより好ましい。また両者の坪量比(空間Qの吸収素材6の坪量を吸収部3の坪量で除した値の百分率)を50%以下にすることが好ましく、さらに30%以下にすることが好ましく、また10%以下とすることが特に好ましい。
本実施形態においては、上述のように空間Qに少量のパルプやSAP等の吸収素材6が敷設されることで、吸収体全体の親水性が上がる。そのため、表面材からの液の取り込み速度が大きくなる。また空間に少量のパルプやSAP等の吸収素材6があると、空間を伝って液が広がりやすくなる。つまり連通化しなくても、ある程度は液の拡散性は確保できるためベースの吸収性能が向上する。さらに連通化すると液拡散は一層よくなる。
吸収部3は、断面において台形にされその表面3aの面積が裏面3bの面積よりも若干小さくなっている。そして該断面において末広がりになるようその側面3cは裏面へ向けて傾斜している。各吸収部3は裏面の全面ではなく一部分、具体的には平面視において吸収部の領域が固定部の領域を包含するようにして、裏面3bの中央部分tのみが基盤シート2に固定されている。この固定部4は伸縮性を発現しないようになっている。換言すれば、吸収体の厚み方向に吸収部3及び固定部4の投影像を投影したときに固定部4の投影像が吸収部3の投影像に包含される関係とされている。固定部4は例えば超音波エンボスやホットメルトによって形成することができ、これによりこの部分で吸収部3が固定されるとともに、基盤シート2に伸縮性のものを用いても、固定部4においてはその伸縮性が失われる。また、ホットメルト接着材等によって固定部4を形成してもよい。このとき固定部4における吸収部3と基盤シート2との接合をより強固にかつ確実にするために吸収部3の肌面側面3aからピンにより押圧してもよい。該ピン押圧により本実施形態の吸収部にはその中央に窪み部3kが形成されている(図1参照)。なお、固定部4より外方において、吸収部3の下3bは基盤シートと非接着状態とされ、その外側領域Sにおいては基盤シート2の屈曲性ないし伸縮性が維持されている。
このように基盤シート2と固定部4のみで吸収部3を固定することで、吸収部3間の隙間d,eが屈曲等する一方、基盤シート2上の各吸収部3は基盤シート2からの影響をほぼ受けず、形状の変化をほとんど生じない。そして逆に、吸収体全体としての基盤シート2が屈曲等する変形性が確保される。具体的には、例えば図1に示した生理用ナプキン100を着用したときに、屈曲もしくは収縮するように接近していき間隔d及びeが狭くなったり広くなったりする。このようにして吸収部3,3,3・・・は吸収体10が全体において変形しながらも互いの液体等の伝達に係る連携を維持し、良好な液体等の吸収保持性を示す。このとき、特に本実施形態においては吸収部3,3,3・・・の間に吸収性素材6が布設されている。このため、吸収体全体としての親水性が向上し、表面材からの液の取り込み速度が速くなる。さらに、吸収部3間の吸収素材6の存在により、吸収部3間の液体伝達性が一層確実に実現され、上記のような吸収体10の全体が伸縮等の変形を受けたときにも、変形がなく間隔c,d(空間Q)を介して吸収部が離間しているときにも液体等の伝達機能がもたらされる。
特に本実施形態の吸収体10は独立した多数の小さな吸収部の集合で構成されたため従来のものに比べ肌面の起伏にフィットする「身体適合性」が大幅に高まる。また着用者の動きにも良好に追随し、肌に対して部分的な隙間が生じたりすることが防止される「動作追随性」が極めて良好である。本実施形態によればこのような良好な変形性と該変形に左右されない良好な液体等の吸収保持との両立を図ることができる。
さらに本実施形態においては、上記のように分画された小さな吸収部が多数特定の配列で基盤シート上に配置され、しかもその空間Qにある吸収素材6がその動きをほぼ拘束しないため、極めて複雑に屈曲する肌面にも好適に適合する。たとえば***ポイントからおしりに亘って生理用ナプキンを沿わしたときに、臀部の丸みにそって長手方向に湾曲するが、内包される従来の吸収体は一般的に剛性が他の部材より大幅に高く座屈してしまうことがある。この座屈変形との関係で、内部の吸収体は臀裂には入り込みににくく、ここに大きな隙間が開くことがある。すなわち、長手方向の座屈と幅方向の屈曲とが両立しにくく十分なフィット性を得がたい。すると、臀裂にできた空間を介して経血等が移行しやすくなり、就寝時の背中方向への漏れの原因となったりする。
これに対し本実施形態の吸収体を適用した生理用ナプキンであれば、おしりの丸みに緩やかに湾曲して適合しながら臀裂にも適度に入り込んで沿う、いわゆる鞍面形状ないし双曲放物線面状に変形して、殿裂にもほぼ隙間を与えずにフィットする。これにより、***ポイント近傍からおしりにまでかけてほぼ隙間なく当接する極めて良好な適合性が実現される。そして、着用者が寝返りをうったり歩行したりしたときにも肌面の動きに合わせて追従するため、隙間が開かず良好なフィット性が持続される。
また、本実施形態の生理用ナプキンは形態の復元性が極めて高いため、例えば個別包装時に3つ折等にして畳まれていても、それによる折り目が残りにくく、着用初期から上記の良好な身体適合性と追従性が得られる。
本実施形態の吸収体10においては吸収部3が千鳥状配列により配置されている。本発明において千鳥状配列とは、複数の吸収部の列を並列に配置したとき、隣接する列における吸収部のピッチをずらした配列をいう。この配列は、換言すれば、所定の列の吸収部3を直交する方向に投影したときに、隣接する吸収部3の投影像と一致しない配置である。この具体例を、図3(a)により説明すると、長手方向(X方向)に延びる吸収部列Bに並列する吸収部列Aが隣接し、これが交互に繰り返されている。吸収部列Bの平面視における中心を吸収部列Bの延在する方向と直交する方向(Y方向)に連続した補助線tを想定する。一方、吸収部列Aにおける同様の補助線tを想定する。この補助線t及び補助線tが互いに半ピッチずれるよう、つまり補助線tと補助線tとの間隔が全体において等しくなるように配列されて千鳥状配列を構成している。本実施形態の変形例としては例えばピッチをずらず方向を90°回転させた、吸収体の幅方向(Y方向)に吸収列部A及び吸収部列Bを設定し、長手方向(X方向)に延びる補助線にずれを与える実施形態が挙げられる。また、千鳥状配列を石積みにみたてていうと布積と言え、この変形例として綾織積、矢羽積、亀甲積などとが挙げられる。
本実施形態による吸収部3の大きさを例示すれば、組み込む吸収性物品によっても多少異なるが、生理用ナプキンにおける利用を考慮するとき横幅T(図3参照)は1〜50mmが好ましく、2〜30mmがより好ましい。縦幅Sは3〜100mmが好ましく、5〜80mmがより好ましい。また、上記のピッチPは2〜60mmが好ましい。隙間d,e(図1参照)はそれぞれ0.1〜30mm、0.1〜30mmが好ましい。
本実施形態の生理用ナプキン100は(図1,2参照)、上記のように複数の吸収部3を基盤シート2上に配置した吸収体10が裏面シート7上に配置され、例えばスパイラル状に塗付したホットメルト接着剤により接合される。そして裏面シート7の長手方向両側部にはサイドシート8がその外側においてホットメルトないしはヒートシールにより裏面シートに固着され、その内側では表面シート1を挟持して固着されている。このとき、ナプキンの周縁gは全体的に伸縮性を阻害せず、また一度吸収した液が漏れない程度に固着されている。吸収体10の上にはそのほぼ全面を覆うように表面シート1が配設され、該表面シート1から吸収体10にかけて平面視において雲形のパターンのエンボス加工による溝11を設け表面シート1と吸収体10とのずれが抑えられている(図2では溝11を図示していない。)。ここで、表面シート1側は肌に接する側となり、裏面シート7側は下着に接する側となる。
吸収部3の構成材料としては、特に制限はないが繊維材料、多孔質体、それらの組み合わせなどを用いることができる。繊維材料としては例えば、木材パルプ、コットン、麻、などの天然繊維、アセテート、レーヨン、テンセル、リヨセルなどの半合成繊維、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等の合成樹脂からなる単繊維、これらの樹脂を2種以上含む複合繊維、合成樹脂からなる繊維を用いる場合、該繊維は熱によって形状が変化する熱収縮繊維であってもよい。例えば、熱によって繊度は大きくなるが繊維長は短くなるものや、熱によっては繊度はほとんど変化しないが、形状がコイル状に変化することで見かけの繊維の占有する長さが短くなるものであってもよい。多孔質体としては、スポンジ、不織布、高吸水性ポリマーの凝集物(高吸水性ポリマーと繊維とが凝集したもの)などを用いることができる。
吸収部3に含まれる高吸収性ポリマーとしては、自重の5倍以上の体液を吸収・保持でき、かつゲル化し得るものが好ましい。形状は特に問わず、球状、塊状、ブドウ状、粉末状又は繊維状であり得る。好ましくは大きさが1〜1000μm、より好ましくは10〜500μmの粒子状のものである。そのような高吸収性ポリマーの例としては、デンプンや架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体を挙げることができる。ポリアクリル酸塩としては、ナトリウム塩を好ましく用いることができる。また、アクリル酸にマレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート又はスチレンスルホン酸等のコモノマーを高吸収性ポリマーの性能を低下させない範囲で共重合させた共重合体も好ましく使用し得る。
吸収部3に高吸収性ポリマーが含まれている場合、吸収部3の重量に占める高吸収性ポリマーの割合は、5〜95重量%が好ましい。吸収体10を、生理用ナプキンや、軽失禁などの低***量の液の吸収に用いられる物品の吸収体として用いる場合には、吸収部3の重量に占める高吸収性ポリマーの割合は10〜30重量%が好ましい。吸収体10を、使い捨ておむつなどの高***量の液の吸収に用いられる物品の吸収体として用いる場合には、吸収部3の重量に占める高吸収性ポリマーの割合は50〜80重量%であることが好ましい。
吸収部3が高吸収性ポリマーを含むか含まないかを問わず、伸縮性吸収体10は、0.9重量%の塩化ナトリウム水溶液の保持量が、10g/g以上、特に20g/g以上であることが、基盤シート2が伸縮しても、安定した吸収性能が発現する点から好ましい。このような保持量を実現するためには、吸収部3の構成材料として、親水性が高く毛管力の高い繊維(例えばパルプやレーヨン等)と、湿潤時でもへたらない(可塑化しない又は湿潤強度が低下しない)合成繊維と、高吸収性ポリマーとの組み合わせを用いることが有利である。
吸収部3が固定される基盤シート2としては***された液の引き込み及び拡散機能を有するものが用いられる。そのような機能を有するシートとしては、例えば親水性を有する繊維を含むか、若しくは親水性油剤等で処理した繊維を含む不織布やフィルム、又は多孔質体等が挙げられる。これらのシートは単層の状態でもよく、あるいは複数層が積層されて1枚のシートとなっている多層構造のものでもよい。
本発明における別の実施形態として、基盤シートとして伸縮性を有するシートを適用することが好ましく、その材料としては特に制限なく用いることができる。そのようなシートとしては、例えば弾性樹脂を含む繊維を構成繊維として含む不織布(弾性不織布)や、弾性樹脂を含むフィルム(弾性フィルム)や、発泡などの手段によって構造中に3次元ネットワークを形成させた弾性樹脂からなる弾性多孔質体などを挙げることができる。弾性不織布や弾性フィルムや弾性多孔質体としては、当該技術分野において公知のものを用いることができる。基盤シート2の坪量は5〜50g/m、特に10〜30g/mであることが好ましい。
基盤シート2の伸縮性の程度は、以下の方法で測定される伸縮率が60%以上、特に80%以上であることが、着用者の体型への適合性及び動作追従性が特に良好になる点から好ましい。伸縮率は、以下の方法で測定される。引張圧縮試験機RTC−1210A(株式会社東洋オリエンテック)を用いて、引張モードで測定する。先ず、基盤シート2を幅25mm×長さ150mmで裁断し測定片を採取する。測定片を引張圧縮試験機に装着されたエアーチャック間に初期試料長(チャック間距離)100mmセットし、引張圧縮試験機のロードセル(定格出力5kg)に取り付けられたチャックを300mm/分の速度で上昇させて、測定片を伸長させる。測定片が初期試料長の50%、つまり50mm伸びた時点で、チャックの移動方向を逆転させ、チャックを300mm/分の速度で下降させ、初期試料長の位置まで戻す。この間の操作で、ロードセルで検出される荷重と、測定片の伸びとの関係をチャートに記録し、このチャートに基づき下記式(1)から伸縮率を求める。
伸縮率=回復伸び/最大伸び長さ(=50mm) (1)
ここで、回復伸びは、最大伸び長さ(=50mm)からチャックを下降させて、初めて荷重ゼロを記録したときの、最大伸び長さからのチャック移動距離で定義される。なお、測定片が前述の大きさに満たない場合、下記方法で測定する。
<試験片> シートのチャック間方向の長さをLmm、把持部分の長さをSmm、幅をCmmとすると、長さの比;L:C=3:5になるように、試験片(L+2S)mm×Cmmの大きさに裁断し測定片を採取する。
<試験> 引張圧縮試験機に、チャック間距離Lで試験片をセットし、100×(L/30)mm/分、測定片が初期試料長の50%伸張するまで上昇。その後チャックの移動方向を逆転させ、チャックを100×(L/30)mm/分の速度で下降させ、初期試料長の位置まで戻す。下記式(2)で計算する。
伸縮率=回復伸び/最大伸び長さ(=L/2mm) (2)
表面シートは、液透過性であり肌への当りのソフトな材料からなることが好ましい。例えばコットン等の天然繊維を材料とする不織布や、各種合成繊維に親水化処理を施したものを材料とする不織布を用いることができる。裏面シートは液不透過性のシート材からなることが好ましい。裏面シートは必要に応じて水蒸気の透過性のものであってもよい。具体的に十分な水蒸気透過性を得るために、炭酸カルシウムン等のフィラーからなる微粉を分散させたポリエチレン等の合成樹脂製のフィルムを延伸し、微細な孔をあけた多孔質フィルムを用いることが好ましい。サイドシートとしては、不織布、フィルムシート、紙等が挙げられる。防漏性の観点からは、サイドシートを液不透過性又は難透過性である疎水性不織布、防漏性のフィルムシート等により形成することが好ましい。上記シートは一枚でもよいし、さらに機能性のシート等と組み合わせて2枚以上のものとしてもよい。
本発明の吸収体において、基盤シート及び吸収部の構成ないし材料についてはさらに特願2007−316239、特願2007−332419を参照することができる。
上述の実施形態では生理用ナプキンに適用した例を示したが、本発明による吸収体はこのような吸収性物品に限らず、使い捨ておむつ、幼児用あるいは老人用のおむつ、その他失禁パンツなどにも同様に適用可能である。
以上説明したように本発明に係る吸収体によれば、種々の人体の形状に柔軟に変形し、着用者の人体形状に良好にフィットして着用時の違和感を感じさせない。また、動作による着用部の変形にも良く追随し、しかも変形による吸収性能の低下が生じないなど、種々の効果がもたらされる。
本発明について以下に実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより限定して解釈されるものではない。
図3(a)に示した吸収体試験体を作製した(なお図3では吸収素材6を省略している。)。吸収部としては図示したように角錐台形状に賦型されたパルプ/高吸収性ポリマー混合体(200/50g/m)を用い、基盤シートとしては横幅200mm、縦幅100mmの不織布を用いた。吸収部のサイズは横幅T=6.5mm、縦幅S=13mmとし、ピッチP=7.5mm、隙間d=1.5mm、e=1.0mmで配置した(各寸法の符号は図1、図3参照)。吸収部は超音波エンボス(半径1.0mm)を用いて基盤シートに固定した。吸収部の間に広がる空間にはこれと同じ材料からなる賦型されていない吸収性素材を空気搬送して吸収部の間に敷設した。吸収部の坪量と吸収素材の坪量との比率(坪量比)は以下の手順によって求めることができる。
1.吸収体全体の坪量を測定(吸収部(角錐台形状)+不織布+吸収部の間の空間の吸収材料)する。
2.不織布を含んだ状態で吸収部を角錐台形状の形状で10個任意に切り取り、その坪量を測定し平均値をもとめる。その後、あらかじめ測定しておいた不織布の坪量を引いて、吸収部の坪量とする。
3.吸収部の間の空間の吸収材料の坪量=全体の坪量-不織布の坪量-吸収部の坪量にて、吸収部の間の空間の吸収材料の坪量を算出する。
4.吸収部の坪量と吸収素材の坪量との比率(坪量比)は、
{(吸収部の間の空間の吸収材料の坪量)/(吸収部の坪量)}×100(%)
にて比率を算出する。
上記の吸収体試験体において、基盤シートを構成する材料としてSMS不織布(ユニチカ社製、商品名エルベス)を用いたもの(試験体1:実施例1)、伸縮MB不織布(樹脂:クラレ社製、商品名セプトンを自社のメルトブローン装置にて不織布化)を用いたもの(試験体2:実施例2)をそれぞれ作製した。これと対比するために、市販の生理用ナプキンに適用されている吸収体を上記試験体と同じ形に切り出したもの(比較例:試験体3)を準備した。これら実施例,比較例の試験体を用い、下記の手順に従って曲げ剛性を測定した結果を表1にまとめた。
<曲げ剛性の測定方法>
測定機器としてカトーテック株式会社 KES−FBS−L(商品名)を用いた。最大曲率±0.5cm−1、曲率変形速度0.5cm−1/sec(一定)で測定を行い、クランプ幅は40mm、サンプル幅は25mmとした。なお、測定は温度20℃、湿度65%条件下で行った。
Figure 0005401172
*1 吸収部の比率:平面視における吸収部の占有面積を吸収体全体の面積で除した値の百分率。
*2 坪量比:吸収部間(空間)に在る吸収素材の坪量を吸収部の坪量で除した値の百分率。
従来品における吸収体(比較例)の場合、MD方向及びCD方向ともに高い曲げ剛性を示した。これに対し、本発明に係る吸収体(実施例1、実施例2)では曲げ剛性がMD方向及びCD方向の両者において大幅に低減された。このことから本発明の吸収体によれば人体の動作に対応して吸収体が良好に追随変形し、極めて高い追随性が発揮され、多様な動作を行った場合にも違和感を与えないことが分かる。
図3(b)は上記吸収体試験体2を長さ方向に伸長させた状態の模式的な平面図である。この試験例では長手方向の伸長率が30%であり、これに対する横幅方向の収縮率は14%であった。非伸長状態(図3(a))及び伸長状態(図3(b))ともに、隣在した吸収部3間の液体の伝達は矢印f,hで示すように吸収部間で縦横方向に有効になされることを確認した。
1 表面シート
2 基盤シート
3 吸収部
4 固定部
6 吸収性素材
6a パルプ繊維
6b 超吸収性ポリマーのビーズ
7 裏面シート
8 サイドシート
10 吸収体
100 吸収性物品

Claims (6)

  1. 複数の吸収部が互いに離間して基盤シートに固定部を介して接合され、該固定部は平面視において前記吸収部の領域に包含されており、かつ前記吸収部の間に吸収性素材を配設し、前記吸収部の間に配設された吸収性素材の坪量は、該吸収部よりも低い坪量であり、前記吸収部は厚み方向の断面が台形であり、前記固定部より外方の前記吸収部の下面は前記基盤シートと非接着状態である吸収体。
  2. 前記基盤シートは伸縮性のシートであり、前記固定部の部位では非伸縮状態とされた請求項1に記載の吸収体。
  3. 前記複数の吸収部が前記基盤シートの片面に配列されている請求項1または2に記載の吸収体。
  4. 前記吸収部を構成する材料と前記吸収性素材を同じものとした請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収体。
  5. 前記吸収部間には平面視において前記基盤シートを底面とする空間が形成されており、該空間に前記吸収性素材を配設した請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収体を備えた吸収性物品。
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