JP5399124B2 - 被牽引台車 - Google Patents
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Description
しかし、この被牽引台車は、カウンターレバー、ブレーキディスク、ブレーキワイヤーなどが慣性力によって移動するスライド軸と連動して動くように複雑に接続した構成である。したがって、組み立て作業も複雑となり、修理やメンテナンスも面倒である。のみならず、長期間の使用により制動力が低下するなど耐久性が悪いという問題点があり、牽引車の停車時に確実に制動しない虞がある。
以上要するに、現在、無人搬送車に牽引される被牽引台車の制動力をシンプルな構造で有効に発揮させる技術は見聞されておらず、無人搬送車に牽引される被牽引台車として有用な発明が期待されている。
牽引車10に牽引される被牽引台車1の荷物を積載するベースプレート2に、牽引方向の前後へ移動可能なスライドプレート3が設置され、該スライドプレート3の前部に、牽引車10と連結する牽引プレート7が設けられており、
前記スライドプレート3の下面に、前記ベースプレート2の後部下面に設置された後輪6の直前に位置して前記後輪6と同じ路面上を走行する制御用車輪9が設置されており、牽引車10の制動時には後輪6が制動用車輪9へ接触して摩擦力で制動力を発生する構成とされていることを特徴とする。
ベースプレート2の前輪5は旋回自在な自由車輪とされ、後輪6は旋回しない固定車輪とされていることを特徴とする。
スライドプレート3の制御用車輪9は、旋回せずに前後左右に移動することが可能なオムニホイールであることを特徴とする。
のみならず、牽引車10の発進時には、接触している両車輪6、9は発進動作にしたがって離れ摩擦力を解消するので、ロック解除などの操作は一切必要ない。よって、近年多く使用されている無人搬送車(AGV)の被牽引台車として、設計変更をすることなく好適に実施することができ、汎用性が高い。
前記スライドプレート3の下面には、前記ベースプレート2の後部下面に設置された後輪6の直前位置に、前記後輪6と同じ路面上を走行する制御用車輪9が設置されており、牽引車10の制動時には被牽引台車1の主にベースプレート2の動的慣性力で後輪6が制御用車輪9へ追い付き接触して制動力を発生する構成とされている。
図1に、本発明の被牽引台車の平面図を示し、図2にその側面図を示した。また、図3には被牽引台車の底面斜視図を示した。
本発明の被牽引台車1は、特に図5に示すように、近年、各種の製造現場で使用されている、行先案内誘導制御により予め決められた走行経路を自走する無人搬送車(AGV)に牽引される被牽引台車として好適に実施される。
前記ガイドレール40の長さと取付位置については、ベースプレート2及びスライドプレート3に取り付けられる車輪との関係に応じて説明する。
図示例の連結手段8は、牽引時及び制動時に牽引プレート7に集中する応力を少しでも軽減するために設けられるもので、構造の詳細を示すことは省略したが上述したスライド手段4と同じ構成とされている。
勿論、連結手段8はこの限りではなく、図3に示したように、単に連結板をあてがって両者をボルト接合しただけの構成で、スライド可能な固定とせずに実施することもできる。或いは牽引プレート7がスライドプレート3から突き出す形状に一体化して設け、連結手段8を省いた構成で実施しても良い。
前記牽引プレート7の先端に貫通孔70が設けられ、無人搬送車10から伸びる連結手段11(図5参照)と接続される。
この制御用車輪9の取付位置は、上記ベースプレート2の後部下面に設置された後輪6、6の直前位置、つまり図1に示したように後輪6の中心を走行方向の前後に通る水平線R上の前方位置に設置されている。端的に言えば、牽引車の制動時に、被牽引台車1の主にベースプレート2の動的慣性力の作用で前方へ移動する後輪6が制御用車輪9へ接触する同一線上の配置となるよう取り付けられている。
先ず、図5Aには、搬送物Gを積載した被牽引台車1が牽引プレート7を介して無人搬送車(AGV)10に牽引されて走行中の状況を示している。
このとき被牽引台車1のスライドプレート3はスライド手段4の先端位置にあり、その制御用車輪9が図示例ではベースプレート2の前輪5と後輪6との中間に位置している。
図5Bには、無人搬送車10が搭載しているブレーキシステムにより制動を開始し始めた状況を示した。
無人搬送車10が制動を始めると、同無人搬送車10と牽引プレート7で連結され一体となって動くスライドプレート3に対し、ベースプレート2が動的慣性力により前方へ相対的に前進(スライド)してくる。そして、無人搬送車10が停止する(又は強い制動が働く)と、図5Cに示すように、ベースプレート2の後輪6がスライドプレート3の制御用車輪9へ追い付き接触するに至る。しかもこのとき両車輪6、9の接触面は、図5A、Cに矢印を付記したように互いに反対方向へ回転しつつ接触する。そのため両輪6、9に生じる摩擦力は極めて大きく、大きな制動力を発生して、被牽引台車1の制動作用が確実に発揮される。
2 ベースプレート
3 スライドプレート
4 スライド手段
5 前輪
6 後輪
7 牽引プレート
8 スライド手段
9 制御用車輪
10 牽引車(無人搬送車)
Claims (3)
- 牽引車に牽引される被牽引台車の荷物を積載するベースプレートに、牽引方向の前後へ移動可能なスライドプレートが設置され、該スライドプレートの前部に、牽引車と連結する牽引プレートが設けられており、
前記スライドプレートの下面に、前記ベースプレートの後部下面に設置された後輪の直前に位置して前記後輪と同じ路面上を走行する制御用車輪が設置されており、牽引車の制動時には後輪が制御用車輪へ接触して摩擦力で制動力を発生する構成とされていることを特徴とする、被牽引台車。 - ベースプレートの前輪は旋回自在な自由車輪とされ、後輪は旋回しない固定車輪とされていることを特徴とする、請求項1に記載した被牽引台車。
- スライドプレートの制御用車輪は、旋回せずに前後左右に移動することが可能なオムニホイールであることを特徴とする、請求項1に記載した被牽引台車。
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