JP5395872B2 - 液晶滴下工法用シール剤、上下導通材料及び液晶表示素子 - Google Patents
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Description
しかしながら、常温固形の熱硬化剤を用いた場合でも、該熱硬化剤と硬化性樹脂との接触面において反応が進行し、シール剤のポットライフが低下するという問題があった。
以下に本発明を詳述する。
具体的には例えば、下記一般式(1)で表されるヒドラジド多量体が挙げられる。
なお、本明細書において、上記「結晶性」とは、常温で固体の性状を示すことを意味する。
上記ヒドラジド化合物のうち、市販されているものとしては、例えば、アミキュアVDH、アミキュアUDH(いずれも、味の素ファインテクノ社製)、SDH、IDH、ADH、DDH(いずれも、大塚化学社製)等が挙げられる。
上記硬化性樹脂はエポキシ樹脂を含有することが好ましい。
上記エポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物等が挙げられる。
上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート806、エピコート4004(いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノールS型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA1514(DIC社製)等が挙げられる。
上記2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、RE−810NM(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記水添ビスフェノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンEXA7015(DIC社製)等が挙げられる。
上記プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4000S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記レゾルシノール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ビフェニル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコートYX−4000H(三菱化学社製)等が挙げられる。
上記スルフィド型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−50TE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YSLV−80DE(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、EP−4088S(ADEKA社製)等が挙げられる。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−770(DIC社製)等が挙げられる。
上記オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンN−670−EXP−S(DIC社製)等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピクロンHP7200(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、NC−3000P(日本化薬社製)等が挙げられる。
上記ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ESN−165S(新日鐵化学社製)等が挙げられる。
上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、エピコート630(三菱化学社製)、エピクロン430(DIC社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等が挙げられる。
上記アルキルポリオール型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、ZX−1542(新日鐵化学社製)、エピクロン726(DIC社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記ゴム変性型エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、YR−450、YR−207(いずれも新日鐵化学社製)、エポリードPB(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
上記グリシジルエステル化合物のうち市販されているものとしては、例えば、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂のうちその他に市販されているものとしては、例えば、YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも新日鐵化学社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれも三菱化学社製)、EXA−7120(DIC社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂は特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレート、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において上記(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味し、上記(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味し、上記(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。また、本明細書において上記エポキシ(メタ)アクリレートとは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
なお、上記硬化性樹脂は、上記1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する樹脂のみを含有するものであってもよい。
また、上記光ラジカル重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE651、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE2959、IRGACUREOXE01、ルシリンTPO(いずれもBASF Japan社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル(いずれも東京化成工業社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広いことから、IRGACURE651、IRGACURE907、ベンゾインイソプロピルエーテル、及び、ルシリンTPOが好適である。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記充填剤は特に限定されず、例えば、タルク、石綿、シリカ、珪藻土、スメクタイト、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、モンモリロナイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化チタン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラスビーズ、窒化珪素、硫酸バリウム、石膏、珪酸カルシウム、セリサイト活性白土、窒化アルミニウム等の無機充填剤や、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、ビニル重合体微粒子、アクリル重合体微粒子等の有機充填剤が挙げられる。
上記シランカップリング剤は特に限定されないが、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が好適に用いられる。
500mLのナスフラスコにアジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「ADH」)100gを加え、200℃で3時間加熱した。加熱後100℃近くになるまで冷却し、エタノールエーテル混合溶液を用いて再結晶することで、アジピン酸ジヒドラジド多量体(ADH多量体)を得た。
得られたADH多量体は、1H−NMRにより分析した結果1〜3量体の混合物であった。
アジピン酸ジヒドラジドに代えて、セバシン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「SDH」)100gを用いたこと以外は、「アジピン酸ジヒドラジド多量体の作製」と同様にして、セバシン酸ジヒドラジド多量体(SDH多量体)を得た。
得られたSDH多量体は、1H−NMRにより分析した結果1〜3量体の混合物であった。
アジピン酸ジヒドラジドに代えて、ドデカンジオヒドラジド(大塚化学社製、「DDH」)100gを用いたこと以外は、「アジピン酸ジヒドラジド多量体の作製」と同様にして、ドデカンジオヒドラジド多量体(DDH多量体)を得た。
得られたDDH多量体は、1H−NMRにより分析した結果1〜3量体の混合物であった。
500mLのナスフラスコにアジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「ADH」)50g、及び、ドデカンジオヒドラジド(大塚化学社製、「DDH」)50gを加え、200℃で3時間加熱した。加熱後100℃近くになるまで冷却し、エタノールエーテル混合溶液を用いて再結晶することで、アジピン酸ジヒドラジドとドデカンジオヒドラジドとからなる多量体(ADH・DDH多量体)を得た。
得られたADH・DDH多量体は、1H−NMRにより分析した結果1〜3量体の混合物であった。
ドデカンジオヒドラジドに代えて、セバシン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「SDH」)50gを用いたこと以外は、「アジピン酸ジヒドラジドとドデカンジオヒドラジドとからなる多量体の作製」と同様にして、アジピン酸ジヒドラジドとセバシン酸ジヒドラジドとからなる多量体(ADH・SDH多量体)を得た。
得られたADH・SDH多量体は、1H−NMRにより分析した結果1〜3量体の混合物であった。
アジピン酸ジヒドラジドに代えて、セバシン酸ジヒドラジド(大塚化学社製、「SDH」)50gを用いたこと以外は、「アジピン酸ジヒドラジドとドデカンジオヒドラジドとからなる多量体の作製」と同様にして、セバシン酸ジヒドラジドとドデカンジオヒドラジドとからなる多量体(SDH・DDH多量体)を得た。
得られたSDH・DDH多量体は、1H−NMRにより分析した結果1〜3量体の混合物であった。
表1、2に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌機(シンキー社製、「あわとり練太郎」)を用いて混合した後、更に3本ロールを用いて混合することにより実施例1〜8、及び、比較例1〜3の液晶滴下工法用シール剤を調製した。
実施例及び比較例で得られた液晶滴下工法用シール剤について以下の評価を行った。結果を表1、2に示した。
実施例及び比較例で得られたそれぞれのシール剤を、25℃で1週間保管したときの粘度と、製造直後の初期粘度とを測定し、(25℃、1週間保管後の粘度)/(初期粘度)を粘度変化率とし、粘度変化率が1.05未満であるものを「○」、1.05以上1.10未満であるものを「△」、1.10を超えるものを「×」として評価した。
なお、シール剤の粘度は、E型粘度計(BROOK FIELD社製、「DV−III」)を用い、25℃において回転速度1.0rpmの条件で測定した。
実施例及び比較例で得られたそれぞれのシール剤に3000mJ/cm2の紫外線を照射した後、120℃で60分加熱したときのエポキシ基の反応率をFT−IRで評価し、該反応率が90%以上であるものを「○」、90%未満であるものを「×」として評価した。
実施例及び比較例で得られたそれぞれのシール剤に3000mJ/cm2の紫外線を照射後、120℃で60分加熱して硬化させ、厚さ300μmのフィルムを作製し、試験片とした。得られた試験片について、動的粘弾性測定装置(IT計測制御社製、「DVA−200」)を用いて、−80〜200℃、10Hzにおいて動的粘弾性を測定し、損失正接(tanδ)の極大値の温度をガラス転移温度(Tg)として求めた。
実施例及び比較例で得られたそれぞれのシール剤をディスペンス用のシリンジ(武蔵エンジニアリング社製、「PSY−10E」)に充填し、脱泡処理を行ってから、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)にてガラス基板(150mm×150mm)の端から30mm内側四方にディスペンスし、別のガラス基板(110mm×110mm)を真空下で重ねて貼り合わせた。高圧水銀ランプを用いて100mW/cm2の紫外線を30秒間照射してシール剤を仮硬化させ、次いで、120℃で1時間加熱してシール剤を熱硬化させ、接着試験片を得た。
得られた接着試験片の基板の端部を半径5mmの金属棒を使って5mm/minの速度で押し込んだときに、パネル剥がれが起こる際の強度(Kgf)を測定し、接着力(kg/cm)を算出した。接着力が150kg/cm以上であった場合を「○」、接着力が150kg/cm未満であった場合を「×」として接着性を評価した。
実施例及び比較例で得られたそれぞれのシール剤100重量部にスペーサー微粒子(積水化学工業社製、「ミクロパールSI−H050」、5μm)1重量部を分散させ、シリンジに充填し、遠心脱泡機(アワトロンAW−1)にて脱泡し、シリンジの吐出圧100〜400kPa、ノズルギャップ42μm、塗布速度60mm/sec、ノズル径が0.4mmφで2枚の配向膜及びITO付き基板の一方にディスペンサーで塗布した。
続いて液晶(チッソ社製、「JC−5004LA」)の微小滴をITO付き基板のシール剤の枠内全面に滴下塗布し、真空下でもう一方のITO付き基板を貼り合わせた。このときシール剤の線幅が約1.5mmになるようにそれぞれのシール剤に、吐出圧を調整した。貼り合わせ後直ぐにシール剤部分にメタルハライドランプを用いて100mW/cm2の紫外線を30秒照射して仮硬化した。次いで、120℃で1時間加熱して本硬化を行い、液晶表示素子を作製した。
得られたそれぞれの液晶表示素子について、液晶表示素子作製直後におけるシール剤付近の液晶配向乱れを目視によって確認した。配向乱れは表示部の色むらより判断しており、色むらの程度に応じて、色むらがなかった場合を「○」、色むらがあった場合を「×」として評価を行った。
Claims (4)
- 硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、又は、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載の液晶滴下工法用シール剤。
- 請求項1又は2記載の液晶滴下工法用シール剤と、導電性微粒子とを含有することを特徴とする上下導通材料。
- 請求項1若しくは2記載の液晶滴下工法用シール剤及び/又は請求項3記載の上下導通材料を用いて製造されることを特徴とする液晶表示素子。
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