JP5393315B2 - タイヤ用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたタイヤに関し、特に、耐摩耗性及び耐テアー性等の耐久性を向上させつつ、転がり抵抗を更に低減することが可能なタイヤ部材に好適なタイヤ用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤに関する。
従来、ゴム用補強充填剤としては、カーボンブラックが使用されている。これは、カーボンブラックがゴム組成物に高い耐摩耗性を付与し得るからである。
近年、省資源、省エネルギーの社会的な要請に伴い、自動車の燃料消費節約を目的として、タイヤゴムの低発熱も同時に求められるようになってきた。カーボンブラックの単独使用で低発熱化を図ろうとする場合、カーボヘンブラックの充填量を減らす、あるいは、粒径の大きいものを使用することが考えられるが、いずれの場合も補強、耐摩耗性、湿潤路面でのグリップ性が低下するのを避けられないことが知られている。
一方、低発熱性を向上させるために充填剤としてシリカが知られているが(例えば、特許文献1〜4)、シリカはその表面官能基であるシラノール基の水素結合により粒子同士が凝集する傾向にあり、また、シラノール基は親水性を有する−OH基のためにゴム分子とのぬれ性が良くなく、ゴム中へのシリカの分散は悪い。これをよくするためには混練時間を長くする必要がある。また、ゴム中へのシリカの分散が不十分なためゴム組成物のムーニー粘度が高くなり、押出しなどの加工性に劣るなどの欠点を有していた。さらに、シリカ粒子の表面が酸性であることから、ゴム組成物を加硫する際に、加硫促進剤として使用される塩基性物質を吸着し、加硫が十分行われず、弾性率が上がらないという欠点も有していた。
これらの欠点を改良するために、シランカップリング剤が開発されたが、依然としてシリカの分散は十分なレベルには達しておらず、特に工業的に良好なシリカ粒子の分散を得ることは困難であった。そこで、疎水化剤で表面を処理したシリカを混練してシランカップリング剤の反応を促進することが行われている(特許文献1)。
また、特許文献5には、疎水性沈降ケイ酸を用いることが開示されているが、完全疎水化処理した沈降ケイ酸を用いているので、シランカップリング剤が反応する表面シラノール基が存在しなくなるため、ゴムの補強が十分にとれないという欠点があった。さらに、低発熱性を高めるため、シリカを大粒径化することが行われているが、大粒径化することでシリカの比表面積が低下し、補強性が悪くなる。特許文献6には、特殊形状のシリカを用いることが開示されているが、ゴム組成物の低発熱性、耐摩耗性が十分ではないのが現状である。
更に、タイヤの転がり抵抗を減少させる手法としては、上述の如く、カーボンブラックの使用量を低減したり、低級カーボンブラックを使用する等して、ヒステリシスロスの低下したゴム組成物をタイヤ部材、特にトレッドゴムに用いる方法が知られているが、使用するカーボンブラックの単純な減量は、ゴム組成物の耐摩耗性を低下させることがある。また、ゴム成分中に占めるポリブタジエンゴムの割合を増大させたり、ゴム組成物を高弾性化することによって、転がり抵抗を改善することもできるが、この場合、ゴム組成物の耐テアー性が低下する点に課題がある。
特開平6−248116号公報 特開平7−70369号公報 特開平8−245838号公報 特開平3−252431号公報 特開平6−157825号公報 特開2006−37046号公報
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、耐摩耗性及び耐テアー性等の耐久性を向上させつつ、転がり抵抗を更に低減することが可能なタイヤ用ゴム組成物(以下、「タイヤ用ゴム組成物」を単に「ゴム組成物」という)を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかるゴム組成物を用いた、タイヤ部材に適用して耐摩耗性、耐テアー性及び転がり抵抗が高度にバランスされたタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、ゴム成分に、特定物性の含水ケイ酸、並びに、表面に存在するタール成分、特に多環芳香族成分の少ないカーボンブラックを配合したゴム組成物が耐摩耗性及び耐テアー性等の耐久性を向上させつつ、転がり抵抗を更に低減することを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。
すなわち、本発明のゴム組成物は、ゴム成分に対し、含水ケイ酸、及びジブチルフタレート(DBP)吸収量が40〜180cm/100gで、窒素吸着比表面積(NSA)が40〜300m/gで、比着色力(TINT)が50〜150%で、トルエン着色透過度が90%以上であるカーボンブラックを配合してなるゴム組成物であって、
前記含水ケイ酸のセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m/g)と音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径の最頻値Aac(nm)とが下記式(I):
ac≧−0.76×(CTAB)+274 ・・・・・・(I)
を満たすと共に、
前記カーボンブラックは、燃焼ガス生成帯域と、反応帯域と、反応停止帯域とが連設されてなる反応装置を用い、前記燃焼ガス生成帯域内で高温燃焼ガスを生成させ、次いで前記反応帯域に原料を噴霧導入してカーボンブラックを含む反応ガス流を形成させた後、反応停止帯域にて、多段急冷媒体導入手段により、該反応ガス流を急冷して、反応を終結させることにより得られ、該多段急冷媒体導入手段でのトルエン着色透過度が、下記式(II)及び(III):
10 < X < 40 ・・・・・・(II)
90 < Z < 100 ・・・・・・(III)
〔式中、Xは原料導入位置から第1番目の急冷媒体導入後のカーボンブラックのトルエン着色透過度(%)で、Zは最後の急冷媒体導入後のカーボンブラックのトルエン着色透過度(%)である〕の関係を満たすことを特徴とする。
なお、最後の急冷媒体導入後のカーボンブラックのトルエン着色透過度は、製造後のカーボンブラックのトルエン着色透過度と同義である。
前記カーボンブラックは、前記窒素吸着比表面積とトルエン着色透過度との関係が下記式(IV):
0.0283 × A ×(100 − B)≦ 40 ・・・(IV)
〔式中、Aは窒素吸着比表面積(m/g)で、Bはトルエン着色透過度(%)である〕を満たすカーボンブラックであることが好ましい。
更に、本発明で使用する含水ケイ酸は、上記のような指標で表すことができる構造(一次凝集)を持つことが特徴であり、後述するように、ケイ酸ナトリウム等のケイ酸アルカリ塩水溶液を硫酸等の鉱酸で中和することにより含水ケイ酸を析出、沈殿させる方法、いわゆる沈殿法含水ケイ酸の製造方法に準じた方法により得られる。
本発明のゴム組成物の他の好適例においては、含水ケイ酸が、その灼熱減量(750℃で3時間加熱した時の質量減少%)と加熱減量(105℃で2時間加熱した時の質量減少%)とが下記式(V)
(灼熱減量)−(加熱減量)≦3 ・・・・・・(V)
を満たすことが好ましい。
また、含水ケイ酸が、音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径の最頻値が1μm以下であること、並びに、含水ケイ酸が、CTABが50〜250m/gであることが好ましい。
更に、ゴム成分が天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1つ以上のゴムであって、該ゴム成分100質量部に対して含水ケイ酸を10〜150質量部を配合することが好ましい。
上記含水ケイ酸に対して、シランカップリング剤を含水ケイ酸の配合量の1〜20質量%配合することが好ましく、シランカップリング剤としては、下記一般式(VI)〜(VIII)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも一種を含有せしめることが好ましい。このような含水ケイ酸を含有するゴム組成物は、低発熱性と耐摩耗性が高度に両立できる。
3−mSi−(CH−S−(CH−SiA3−m ・・(VI)
〔式中、AはC2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。〕、
下記一般式(VII)で表される化合物:
3−mSi−(CH−Y ・・・・・・(VII)
〔式中、AはC2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Yはメルカプト基、ビニル基、アミノ基、グリシドキシ基又はエポキシ基であり、mは1〜3の整数、cは0〜9の整数である。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。〕
および下記一般式(VIII)で表される化合物:
3−mSi−(CH−S−Z ・・・・・・(VIII)
〔式中、AはC2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Zはベンゾチアゾリル基、N,N−ジメチルチオカルバモイル基又はメタクリロイル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。〕
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記カーボンブラックの配合量が、前記ゴム成分100質量部に対して55質量部以下含有する。この場合、ゴム組成物の低発熱性を改善できる。
本発明のゴム組成物において、前記変性共役ジエン系重合体の窒素含有官能基としては、置換若しくは非置換のアミノ基、アミド基、イミノ基、イミダゾール基、ニトリル基及びピリジル基が好ましく、下記式(IV):
Figure 0005393315
[式中、Rは、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又は
アラルキル基である]で表される置換アミノ基、及び下記式(V):
Figure 0005393315
[式中、Rは、3〜16のメチレン基を有するアルキレン基、置換アルキレン基、オキシアルキレン基又はN−アルキルアミノ−アルキレン基を示す]で表される環状アミノ基で表される環状アミノ基が更に好ましく、ヘキサメチレンイミノ基が特に好ましい。これらの窒素含有官能基は、カーボンブラック、シリカ等の種々の充填剤を配合したゴム組成物において充填剤分散効果が高く、充填剤の補強効果を大幅に向上できる。
本発明のゴム組成物の他の好適例において、前記共役ジエン系重合体は、ポリブタジエンゴムであって、特に少なくとも一つのヘキサメチレンイミノ基を有するポリブタジエンゴムが好ましい。
また、本発明のゴム組成物の他の好適例においては、前記天然ゴムが、天然ゴムラテックス中のタンパク質を機械的分離方法により部分脱タンパク処理してなるラテックスから得られ、該天然ゴムの総窒素含量が0.1質量%を超え且つ0.4質量%以下の天然ゴムである。この場合、ゴム組成物の耐久性を維持しつつ、ヒステリシスロスを低減できる。
更に、本発明のタイヤは、上記ゴム組成物をトレッドゴムとして用いたことを特徴とする。
本発明によれば、ゴム成分に、特定の構造性含水ケイ酸、及び表面に存在するタール成分、特に多環芳香族成分の少ないカーボンブラックを配合することで、耐摩耗性及び耐テアー性等の耐久性を向上させつつ、転がり抵抗を更に低減することが可能なゴム製品、タイヤ部材に好適なゴム組成物を提供することができる。また、該ゴム組成物を用いた、耐摩耗性、耐テアー性及び転がり抵抗が高度にバランスされたタイヤを提供することができる。
本発明のゴム組成物に使用するカーボンブラックを製造するためのカーボンブラック製造炉の一例の縦断正面説明図である。 各製造例で得た含水ケイ酸A〜G、並び市販品2種のCTABとAacの関係を示すグラフである。
以下に、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分に対し、含水ケイ酸、及びジブチルフタレート(DBP)吸収量が40〜180cm/100gで、窒素吸着比表面積(NSA)が40〜300m/gで、比着色力(TINT)が50〜150%で、トルエン着色透過度が90%以上であるカーボンブラックを配合してなるゴム組成物であって、
前記含水ケイ酸のセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m/g)と音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径の最頻値Aac(nm)とが下記式(I):
ac≧−0.76×(CTAB)+274 ・・・・・・(I)
を満たすと共に、
前記カーボンブラックは、燃焼ガス生成帯域と、反応帯域と、反応停止帯域とが連設されてなる反応装置を用い、前記燃焼ガス生成帯域内で高温燃焼ガスを生成させ、次いで前記反応帯域に原料を噴霧導入してカーボンブラックを含む反応ガス流を形成させた後、反応停止帯域にて、多段急冷媒体導入手段により、該反応ガス流を急冷して、反応を終結させることにより得られ、該多段急冷媒体導入手段でのトルエン着色透過度が、下記式(II)及び(III):
10 < X < 40 ・・・・・・(II)
90 < Z < 100 ・・・・・・(III)
〔式中、Xは原料導入位置から第1番目の急冷媒体導入後のカーボンブラックのトルエン着色透過度(%)で、Zは最後の急冷媒体導入後のカーボンブラックのトルエン着色透過度(%)である〕の関係を満たすことを特徴とするものである。
本発明で用いる構造性の含水ケイ酸は、シリカやカーボンブラックなどで一般に測定されている方法で測定した特性値が、次のよう関係を満たすことで確認できる。
即ち、セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m/g)と音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の数の最頻値の直径Aac(nm)とが下記式(I)
ac≧−0.76×(CTAB)+274 ・・・・・・(I)
を満たし、好ましくは灼熱減量(750℃で3時間加熱した時の質量減少%)と加熱減量(105℃で2時間加熱した時の質量減少%)とが下記式(V)
(灼熱減量)−(加熱減量)≦3 ・・・・・・(V)
を満たす含水ケイ酸である。
セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)は、含水ケイ酸表面に対するセチルトリメチルアンモニウムブロミドの吸着量から算出した含水ケイ酸の比表面積(m/g)である。
CTABの測定は、ASTM D3765−92記載の方法に準拠して行うことができる。ASTM D3765−92記載の方法は、カーボンブラックのCTABを測定する方法であるので、若干の修正を加える。即ち、カーボンブラックの標準品を使用せず、セチルトリメチルアンムニウムブロミド(以下、CE−TRABと略記する)標準液を調製し、これによって含水ケイ酸OT(ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)溶液の標定を行い、含水ケイ酸表面に対するCE−TRAB1分子当たりの吸着断面積を0.35nmとしてCE−TRABの吸着量から、比表面積を算出する。
本発明で用いる含水ケイ酸は、CTABが50〜250m/g、好ましくは100〜200m/gであることが望ましい。CTABが50m/g未満であるとゴム組成物の貯蔵弾性率が著しく低下し、250m/gより大きいと未加硫時のゴム組成物の粘度が上昇するおそれがある。
含水ケイ酸の粒子径として、音響式粒度分布測定装置によって測定した径(音響式粒度分布径)が構造性の発達の指標になる。含水ケイ酸の粒子は、微粒径の粒子が一次凝集したものと、僅かに二次凝集しているものも含んでいる。
音響式粒度分布測定装置による測定は、含水ケイ酸の0.01M KCl水溶液を超音波で5分間分散処理し、泡を除去して二次凝集体を破壊した後、測定する。含水ケイ酸の一次凝集体の粒径と粒子数の分布が得られ、このうち、最も頻度が多く現われた粒子の直径をAac(nm)とすると、
ac≧−0.76×(CTAB)+274 ・・・・・・(I)
を満足するとき、ゴム組成物の低発熱性と耐摩耗性が共に改善される。Aacが、この条件を満たさない時、低発熱性と耐摩耗性のどちらか又は両方が低下する。さらに、Aacは、1μm以下であることが好ましい。1μmより大きいと含水ケイ酸が破壊核となり、ゴム組成物の力学的特性が損なわれる虞がある。
さらに、本発明で用いる含水ケイ酸を加熱した時の質量の減少(%)と灼熱した時の質量減少(%)の差が、
(灼熱減量)−(加熱減量)≦3 ・・・・・・(V)
であることが好ましい。
加熱減量及び灼熱減量は、JIS K6220−1ゴム用配合剤の試験方法に準じて行い、加熱減量は通常、105±2℃で2時間加熱した時の質量の減少%、灼熱減量は通常750±25℃で3時間強熱した時の質量の減少%である。
本発明で使用する含水ケイ酸は、沈殿法含水ケイ酸の製造方法に準じて製造される。例えば、予め一定量の温水を張り込んだ反応容器中に、pH、温度を制御しながらケイ酸ナトリウムおよび硫酸を入れ、一定時間添加して含水ケイ酸スラリーを得る。
続いて、該含水ケイ酸スラリーをフィルタープレス等のケーキ洗浄が可能なろ過機により濾別、洗浄して副生電解質を除去した後、得られた含水ケイ酸ケーキをスラリー化し、噴霧乾燥機等の乾燥機を用いて乾燥し製造される。
本発明で用いる上記構造性の含水ケイ酸の使用量については後述する。
本発明では、シランカップリング剤を用いることが好ましい。シランカップリング剤は含水ケイ酸表面に残存するシラノール基とゴム成分ポリマーと反応して、含水ケイ酸とゴムとの結合橋として作用し補強相を形成する。
本発明で用いられるシランカップリング剤は、好ましくは下記一般式で表される化合物よりなる群から選ばれた少なくとも一種である。
3−mSi−(CH−S−(CH−SiA3−m ・・・(VI)
[式中、AはC2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。]
3−mSi−(CH−Y ・・・・・・(VII)
[式中、AはC2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Yはメルカプト基、ビニル基、アミノ基、グリシドキシ基又はエポキシ基であり、mは1〜3の整数、cは0〜9の整数である。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。]
3−mSi−(CH−S−Z ・・・・・・(VIII)
[式中、AはC2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Zはベンゾチアゾリル基、N,N−ジメチルチオカルバモイル基又はメタクリロイル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。]
具体的には、一般式(VI)で表されるシランカップリング剤としては、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス−(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス−(3−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、
一般式(VII)で表されるシランカップリング剤としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、
一般式(VIII)で表されるシランカップリング剤としては、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリロイルモノスルフィドが挙げられる。
シランカップリング剤の使用量は、含水ケイ酸の量に対して、1〜20質量%が好ましい。使用量が1質量%未満では、十分なカップリング効果が得られないことがあり、20質量%を超えると、ポリマーのゲル化を引き起こすことがある。
次に、本発明に用いるカーボンブラックは、ジブチルフタレート(DBP)吸収量が40〜180cm/100gで、窒素吸着比表面積(NSA)が40〜300m/gで、比着色力(TINT)が50〜150%で、トルエン着色透過度が90%以上で、且つ前記窒素吸着比表面積とトルエン着色透過度との関係が上記式(I)を満たすカーボンブラックを配合することが必要である。
一般に、ゴム成分、特に、窒素含有官能基を有する変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分にカーボンブラックが配合されたゴム組成物においては、ゴム成分に対するカーボンブラックの分散性が向上し、延いてはゴム成分のヒステリシスロスが低減されるため、耐摩耗性及び転がり抵抗を向上させることができる。しかしながら、該変性共役ジエン系重合体に天然ゴムがブレンドされたゴム成分を用いる場合には、ヒステリシスロスの低減効果を更に向上させることが必要となる。なぜなら、通常の製造方法によって得られる天然ゴムは、天然ゴムラテックス中に含まれる非ゴム成分が残存することにより、その損失正接(tanδ)は高く、発熱性の低減効果が低い場合があるからである。これに対し、本発明のゴム組成物に用いるカーボンブラックは、DBP吸収量、NSA、TINT及びトルエン着色透過度が上記した範囲を満たすため、表面に存在するタール分が充分少なく、カーボンブラックとゴム分子、更に構造性含水ケイ酸との複合化が効率的に起こる結果、ゴム組成物の耐摩耗性及び低発熱性を向上させることができる。更に、本発明のゴム組成物では、表面に存在するタール成分の少ないカーボンブラック、構造性含水ケイ酸と共に、ゴム成分として更に窒素含有官能基を有する変性共役ジエン系重合体を用いることによって、カーボンブラックの分散性が更に大幅に向上するため、カーボンブラックの補強効果を更に十分に発揮しつつ、ゴム組成物中のヒステリシスロスを更に低減することができる。このため、本発明のゴム組成物は、変性共役ジエン系重合体に天然ゴムがブレンドされている場合には、ゴム製品、タイヤ部材、このタイヤ部材を備えたタイヤなどの耐摩耗性、耐テアー性及び転がり抵抗を更に十分に向上させることができる。
本発明のゴム組成物において、ゴム成分としては、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1つ以上のゴムを用いることができる。好ましくは、変性共役ジエン系重合体を用いることが好ましい。
用いることができる変性共役ジエン系重合体としては、窒素含有官能基を一つ以上有する限り特に制限はなく、カーボンブラックやシリカ等の充填剤と親和性を有することが一般的に知られている他の官能基、例えば、ケイ素を含む官能基又はスズを含む官能基を含んでもよい。ここで、共役ジエン系重合体としては、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合体、及び共役ジエン化合物の単独重合体が好ましく、具体的には、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、イソブチレンイソプレンゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム(SIR)、クロロプレンゴム(CR)等の合成ゴムが挙げられ、ポリブタジエンゴムが特に好ましい。なお、これら共役ジエン系重合体は、一種単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
また、上記共役ジエン系重合体は、例えば、単量体である共役ジエン化合物を単独で、又は単量体である芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との混合物を重合して得ることができるが、本発明のトレッド用ゴム組成物においては、上記共役ジエン系重合体の分子中に少なくとも一つの窒素含有官能基を導入することが必要であるため、(1)単量体を重合開始剤を用いて重合させ、重合活性部位を有する重合体を生成させた後、該重合活性部位を各種窒素含有変性剤で変性する方法や、(2)単量体を窒素含有官能基を有する重合開始剤を用いて重合させる方法で得ることが好ましい。
上記変性共役ジエン系重合体の合成に用いる重合開始剤としては、有機リチウム化合物が好ましく、ヒドロカルビルリチウム及びリチウムアミド化合物が更に好ましい。なお、重合開始剤として有機リチウム化合物を用いた場合、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とは、アニオン重合で重合される。重合開始剤としてヒドロカルビルリチウムを用いる場合、重合開始末端にヒドロカルビル基を有し、他方の末端が重合活性部位である重合体が得られる。一方、重合開始剤としてリチウムアミド化合物を用いる場合、重合開始末端に窒素含有官能基を有し、他方の末端が重合活性部位である重合体が得られ、該重合体は、窒素含有変性剤で変性することなく、本発明における変性共役ジエン系重合体として用いることができる。なお、重合開始剤の使用量は、単量体100g当り0.2〜20mmolの範囲が好ましい。
上記ヒドロカルビルリチウムとしては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブチル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、シクロペンチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムとの反応生成物等が挙げられ、これらの中でも、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−オクチルリチウム、n−デシルリチウム等のアルキルリチウムが好ましく、n−ブチルリチウムが特に好ましい。
一方、上記リチウムアミド化合物としては、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジブチルアミド、リチウムジヘキシルアミド、リチウムジヘプチルアミド、リチウムジオクチルアミド、リチムジ−2−エチルヘキシルアミド、リチウムジデシルアミド、リチウム−N−メチルピペラジド、リチウムエチルプロピルアミド、リチウムエチルブチルアミド、リチウムメチルブチルアミド、リチウムエチルベンジルアミド、リチウムメチルフェネチルアミド等が挙げられ、これらの中でも、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド等の環状のリチウムアミド化合物が好ましく、リチウムヘキサメチレンイミド及びリチウムピロリジドが特に好ましい。
上記リチウムアミド化合物として、式:Li−AM[式中、AMは、下記式(IV)で表される置換アミノ基又は下記式(V)で表される環状アミノ基である]で表されるリチウムアミド化合物を用いることで、式(IV)で表される置換アミノ基及び式(V)で表される環状アミノ基からなる群から選択される少なくとも一種の窒素含有官能基が導入された変性共役ジエン系重合体が得られる。例えば、リチウムヘキサメチレンイミドを用いた場合、少なくとも一つのヘキサメチレンイミノ基が導入された変性共役ジエン系重合体が得られる。
Figure 0005393315
Figure 0005393315
なお、式(IV)において、Rは、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、3−フェニル−1−プロピル基及びイソブチル基等が好適に挙げられる。なお、Rは、それぞれ同じでも異なってもよい。一方、式(V)において、Rは、3〜16個のメチレン基を有するアルキレン基、置換アルキレン基、オキシアルキレン基又はN−アルキルアミノ−アルキレン基である。ここで、置換アルキレン基には、一置換から八置換のアルキレン基が含まれ、置換基としては、炭素数1〜12の鎖状若しくは分枝状アルキル基、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基が挙げられる。また、Rとして、具体的には、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オキシジエチレン基、N−アルキルアザジエチレン基、ドデカメチレン基及びヘキサデカメチレン基等が好ましい。
上記重合開始剤を用いて、共役ジエン系重合体を製造する方法としては、特に制限はなく、例えば、重合反応に不活性な炭化水素溶媒中で、単量体を重合させることで重合体を製造することができる。ここで、重合反応に不活性な炭化水素溶媒としては、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1−ブテン、イソブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。また、上記重合反応は、ランダマイザーの存在下で実施してもよい。なお、上記重合は、溶液重合で実施することが好ましく、重合反応溶液中の上記単量体の濃度は、5〜50質量%の範囲が好ましく、10〜30質量%の範囲が更に好ましい。また、重合形式は特に限定されず、回分式でも連続式でもよい。更に、重合反応の反応温度は、0〜150℃の範囲が好ましく、20〜130℃の範囲が更に好ましい。
更に、上記重合活性部位を有する重合体の重合活性部位を変性剤で変性するにあたって、使用する変性剤としては、置換若しくは非置換のアミノ基、アミド基、イミノ基、イミダゾール基、ニトリル基又はピリジル基を有する窒素含有化合物が好ましい。上記変性剤として好適な窒素含有化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネート、クルードMDI、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物,4−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンジリデンアニリン、4−ジメチルアミノベンジリデンブチルアミン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
また更に、窒素含有官能基を有する重合開始剤により重合して得た重合体の重合活性部位を変性剤で変性するにあたって、変性剤としてカップリング剤を用いた場合、得られる変性共役ジエン系重合体の分子中に複数の窒素含有官能基が導入され、カーボンブラックの分散性を大幅に向上できる。なお、カップリング剤として、具体的には、SnCl、RSnCl、R SnCl、R SnCl、SiCl、RSiCl、R SiCl、R SiCl等が好ましく、Rとして、具体的には、メチル基、エチル基、n−ブチル基、ネオフィル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。特に、カップリング剤としては、SnCl及びSiClが好ましい。
上記変性剤による重合活性部位の変性反応は、溶液反応で行うことが好ましく、該溶液中には、重合時に使用した単量体が含まれていてもよい。また、変性反応の反応形式は特に制限されず、バッチ式でも連続式でもよい。更に、変性反応の反応温度は、反応が進行する限り特に限定されず、重合反応の反応温度をそのまま採用してもよい。なお、変性剤の使用量は、重合体の製造に使用した重合開始剤1molに対し、0.25〜3.0molの範囲が好ましく、0.5〜1.5molの範囲が更に好ましい。
本発明のゴム組成物において、ゴム成分として用いる天然ゴムは、本来、弾性、加工性、破壊特性、低発熱性等に優れるため、各種ゴム製品、例えば、ベルトコンベア部材、タイヤ部材、特にトレッドゴムへの用途に適している。しかしながら、天然ゴムの製造方法によっては、天然ゴムラテックス中に存在する非ゴム成分の影響により、天然ゴムが本来有する物性に悪影響を与える場合がある。そこで、本発明のトレッド用ゴム組成物に用いる好適な天然ゴムとしては、天然ゴムラテックス中のタンパク質を機械的分離方法により部分脱タンパク処理してなるラテックスから得られた、総窒素含量が0.1質量%を超え且つ0.4質量%以下の天然ゴムが挙げられる。かかる天然ゴムは、天然ゴムラテックス中に存在するタンパク質の除去を、酵素処理等の化学的手段は用いず、遠心分離等の機械的手段によって行うことで、タンパク質含量の指標となる総窒素含有量が上記特定した範囲に調整されており、その結果、天然ゴムが本来有する物性を損なうことなく、低発熱性を向上させることができる。
本発明のゴム組成物に好適な天然ゴムは、例えば、凝固前のラテックスを、その固形ゴムの総窒素含有量が一定範囲となるように、機械的分離手法、好ましくは遠心分離濃縮法によって部分脱タンパク処理を行うことで製造される。ここで、機械的分離手法以外の手法によって脱タンパク処理を行う場合には、固形ゴム中のタンパク質は減少するものの、同時に老化防止作用を有するトコトリエノール等の有効成分も失われるため、天然ゴム本来の耐老化性が低下することがある。
本発明のゴム組成物に好適な天然ゴムは、例えば、原料となる天然ゴムラテックスの遠心分離条件(回転数、時間等)を調整して総窒素含量を制御することができる。天然ゴム中の総窒素含量が0.1質量%以下では、耐熱老化性が低下する場合があり、一方、0.4質量%を超えると、発熱性の低減効果が十分に得られない。
なお、本発明のゴム組成物に好適な天然ゴムは、部分脱タンパク処理を行った後、得られた天然ゴムラテックスを凝固し、乾燥処理することで得ることができる。原料となる天然ゴムラテックスは、特に限定されず、フィールドラテックスや市販のラテックス等を用いることができる。
本発明のゴム組成物のゴム成分は、天然ゴム及び上記変性共役ジエン系重合体を含むことが好ましく、天然ゴム及び該変性共役ジエン系重合体を合計で70質量%以上含むことが更に好ましく、特に、ゴム成分中に該変性共役ジエン系重合体を10〜50質量%含むことが好ましい。上記ゴム成分中の変性共役ジエン系重合体の含有量が10質量%未満では、カーボンブラック分散性の更なる向上効果が十分に得られず、一方、50質量%を超えると、作業性が低下する場合がある。なお、天然ゴム及び変性共役ジエン系重合体以外のゴム成分が含まれる場合においては、ゴム工業界で使用される一般的なゴム成分をブレンドすることができる。
本発明のゴム組成物のゴム成分として、変性共役ジエン系重合体を用いる場合には、天然ゴム(A)と変性共役ジエン系重合体(B)との質量比(A/B)が、90/10〜50/50であることが好ましく、80/20〜50/50であることが更に好ましい。ここで、天然ゴムと変性共役ジエン系重合体の合計に占める変性共役ジエン系重合体の割合が10質量%未満では(即ち、天然ゴムの割合が90質量%を超えると)、カーボンブラックの更なる分散性の向上が不十分で、低ロス効果が十分に得られないことがあり、一方、変性共役ジエン系重合体の割合が50質量%を超えると(即ち、天然ゴムの割合が50質量%未満では)、耐テアー性が不十分なことがあり、また、作業性が低下する。
本発明のゴム組成物に用いるカーボンブラックは、ジブチルフタレート(DBP)吸収量が40〜180cm/100gであり、70〜170cm/100gであるのが好ましい。カーボンブラックのDBP吸収量が40cm/100g未満では、トレッド用ゴム組成物として最低限必要な引張応力を発現させることができず、180cm/100gを超えると、最低限必要な伸びを確保することができない。
本発明のゴム組成物に用いるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(NSA)が40〜300m/gであり、70〜250m/gであるのが好ましく、70〜170m/gであるのが更に好ましい。カーボンブラックの窒素吸着比表面積が40m/g未満では、トレッド用ゴム組成物として最低限必要な強力(引張強さ)を発現させることができず、300m/gを超えると、ゴム組成物中での分散性を充分に確保することができず、ゴム組成物の耐摩耗性等が低下する。
本発明のゴム組成物に用いるカーボンブラックは、比着色力(TINT)が50〜150%であり、90〜145%であるのが好ましい。カーボンブラックの比着色力50%未満では、上記ゴム組成物をトレッドに用いた場合、タイヤに実用に耐え得る強力及び耐摩耗性を発現させることができず、150%を超えると、ゴムの粘度が著しく上昇し、組成物を得ることが困難となる。
本発明のゴム組成物に用いるカーボンブラックは、トルエン着色透過度が90%以上であり、95%以上であるのが好ましい。カーボンブラックのトルエン着色透過度が90%未満では、カーボンブラック表面に存在するタール分、特に芳香族成分が多く、ゴム組成物を充分に補強することができず、ゴム組成物の耐摩耗性等が低下する。
本発明のゴム組成物に使用するカーボンブラックは、その窒素吸着比表面積とトルエン着色透過度とが、絶対値としてみて下記式(IV):
0.0283 × A ×(100 − B)≦ 40 ・・(IV)
〔式中、Aは窒素吸着比表面積(m/g)で、Bはトルエン着色透過度(%)である〕を満たし、下記式(XI):
0.0283 × A ×(100 − B)≦ 20 ・・(XI)
の関係を満たすのが好ましく、下記式(XII):
0.0283 × A ×(100 − B)≦ 8 ・・(XII)
の関係を満たすのが更に好ましい(式(XI)及び式(XII)中、A及びBは式(IV)と同義である)。式(IV)における左辺が40を超えるカーボンブラックは、表面にタール分が多いため、ゴム組成物を十分に補強できず、耐摩耗性が低下する。
なお、上記カーボンブラックは、燃焼ガス生成帯域と、反応帯域と、反応停止帯域とが連設されてなる反応装置を用い、前記燃焼ガス生成帯域内で高温燃焼ガスを生成させ、次いで前記反応帯域に原料を噴霧導入してカーボンブラックを含む反応ガス流を形成させた後、反応停止帯域にて、多段急冷媒体導入手段により、該反応ガス流を急冷して、反応を終結させることにより製造されることを特徴としており、以下に、図1を参照しながら、該カーボンブラックの製造方法を詳細に説明する。
図1は、本発明のゴム組成物に使用するカーボンブラックを製造するためのカーボンブラック製造炉の一例の縦断正面説明図である。カーボンブラック製造炉1は、その内部が燃焼帯域と反応帯域と反応停止帯域とを連設した構造であり、その全体が耐火物で覆われている。また、カーボンブラック製造炉1は、燃焼帯域として、可燃性流体導入室と、炉頭部外周から酸素含有ガス導入管によって導入された酸素含有ガスを、整流板を用いて整流して可燃性流体導入室へ導入する酸素含有ガス導入用円筒と、酸素含有ガス導入用円筒の中心軸に設置され、可燃性流体導入室へ燃焼用炭化水素を導入する燃料油噴霧装置導入管とを備える。燃焼帯域内では、燃焼用炭化水素の燃焼により高温燃焼ガスを生成する。
カーボンブラック製造炉1は、反応帯域として、円筒が次第に収れんする収れん室と、収れん室の下流側に4つの原料油噴霧口を含む原料油導入室と、原料油導入室の下流側に反応室10とを備える。該原料油噴霧口は、燃焼帯域からの高温燃焼ガス流中に原料炭化水素を噴霧導入する。反応帯域内では、高温燃焼ガス流中に原料炭化水素を噴霧導入し、不完全燃焼又は熱分解反応により、原料炭化水素をカーボンブラックに転化する。
カーボンブラック製造炉1は、反応停止帯域として、多段急冷媒体導入手段12を有する反応継続兼冷却室11を備える。多段急冷媒体導入手段12は、反応帯域からの高温燃焼ガス流に対して、水などの急冷媒体を噴霧する。反応停止帯域内では、高温燃焼ガス流を急冷媒体により急冷して反応を終結する。また、カーボンブラック製造炉1は、反応帯域あるいは反応停止帯域において、ガス体を導入する装置を更に備えてもよい。ここで、「ガス体」としては、空気、酸素と炭化水素の混合物、これらの燃焼反応による燃焼ガス等が使用可能である。このようにして、カーボンブラックの製造において、反応ガス流が反応停止帯域に入るまでの各帯域における平均反応温度と滞留時間を制御して、各段階でのカーボンブラックのトルエン着色透過度を所望の値にすることにより、本発明のゴム組成物に使用するカーボンブラックが得られる。
次に、上記カーボンブラック製造炉1における各帯域について説明する。燃焼帯域とは、燃料と空気との反応により高温ガス流が生成される領域であり、この下流端は原料油が反応装置内に導入される点(複数位置で導入される場合は最も上流側)を指す。また、反応帯域とは、原料炭化水素が導入された点(複数位置の場合は最も上流側)から反応継続兼冷却室11内の多段急冷水噴霧手段12(これらの手段は反応継続兼冷却室11内で抜き差し自在であり、生産する品種、特性により使用位置は選択される)の作動(水等の冷媒体を導入する)点までを指す。すなわち、原料油噴霧口で原料油を導入し、多段急冷媒体導入手段12で水を導入した場合、この間の領域が反応帯域となる。反応停止帯域とは、急冷水圧入噴霧手段を作動させた点よりも下側(図1では右側)の帯域を指す。図1において、反応継続兼冷却室11という名称を用いたのは、原料導入時点から前記反応停止用急冷水圧入噴霧手段の作動時点までが反応帯域、それ以降が反応停止帯域であり、この急冷水導入位置が要求されるカーボンブラック性能により移動することがあるためである。
上記製造方法により得られるカーボンブラックは、上記式(II)及び式(III)の関係を満たすことを要する。なお、図1においては、Xが、第一番目の急冷媒体導入手段12−Xより急冷媒体導入後のカーボンブラックのトルエン着色透過度(%)であり、Zが、最後の急冷媒体導入手段12−Zにより急冷媒体導入後のカーボンブラックのトルエン着色透過度(%)である。ここで、上記製造方法により得られるカーボンブラックが上記式(II)及び式(III)の関係を満たせば、段階的にトルエン着色透過度を規定することにより、カーボンブラックの粒径と表面物性のバランス化を図ることができ、補強性を上げ、耐摩耗性を向上させることができる。
上記したように、このような性状を有するカーボンブラックは、反応温度及び滞留時間を制御することにより、得ることができる。例えば、反応帯域内に原料が噴霧導入されてから、第1番目の急冷媒体が導入されるまでの帯域における滞留時間をt(秒)、この帯域での平均反応温度をT(℃)とし、第1番目の急冷媒体が導入されてから、第2番目の急冷媒体導入手段(図1において、12−Y)により急冷媒体が導入されるまでの帯域における滞留時間をt(秒)、この帯域での平均反応温度をT(℃)とし、更に、第2番目の急冷媒体が導入されてから、最後の急冷媒体が導入されるまでの帯域における滞留時間(即ち、反応停止帯域通過までの帯域における滞留時間)をt(秒)、この帯域内での平均反応温度をT(℃)とした場合、それらの滞留時間及び平均反応温度が、下記式(XIII)、式(IVX)及び式(VX):
2.00 ≦ α1 ≦ 5.00 ・・・・・・(XIII)
5.00 ≦ α2 ≦ 9.00 ・・・・・・(IVX)
−2.5 1 ×(α1+α2)+ 85.0 ≦ β ≦ 90.0・・・(VX)
[式中、α1=t×T、α2=t×T、β=t×Tである]の関係を満たすように制御されることにより、本発明のゴム組成物に使用するカーボンブラックを確実に得ることができる。
上記カーボンブラック製造炉1は、炉内の温度をモニターするため、任意の数箇所に熱電対を炉内に挿入できる構造を備える。平均反応温度T、T、Tを算出するために、各工程(各帯域)で、少なくとも2箇所、望ましくは3〜4箇所の温度を測定することが好ましい。更に、滞留時間t、t、tの算出は、公知の熱力学的計算方法によって導入反応ガス流体の体積を算出し、次式により算出するものとする。なお、原料油の分解反応及び急冷媒体による体積増加は無視するものとする。
滞留時間t(sec)=原料炭化水素導入位置から第1番目の急冷媒体導入位置までの反応炉内通過容積(m)/反応ガス流体の体積(m/sec)
滞留時間t(sec)=第1番目の急冷媒体導入位置から第2番目の急冷媒体が導入されるまでの反応炉内通過容積(m)/反応ガス流体の体積(m/sec)
滞留時間t(sec)=第2番目の急冷媒体導入位置から最後の急冷媒体が導入されるまでの反応炉内通過容積(m)/反応ガス流体の体積(m/sec)
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、上記カーボンブラックを55質量部以下、好ましくは、10〜55質量部配合してなることが望ましい。カーボンブラックの配合量が10質量部未満では、ゴム組成物の補強性が十分に確保することができず、一方、55質量部を超えると、カーボンブラックの分散性が低下し、ゴム組成物の耐摩耗性、耐テアー性及び耐発熱性が低下する場合がある。また、上記カーボンブラックの配合量に対して、上記構造性の含水ケイ酸(シリカ)をゴム成分100質量部に対して10〜150質量部の範囲で配合することで、ゴム組成物の更に補強性(耐摩耗性)を確保することができ、更には、ゴム組成物のヒステリシスロスを大幅に低減することができる。即ち、ゴム組成物の低ロス性及び補強性(耐摩耗性)の高度の両立が可能となる。
本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分、好ましくは、天然ゴム及び上記変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分、上記特性のカーボンブラック、上記構造性の含水ケイ酸、シランカップリング剤の他に、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、軟化剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。
本発明のゴム組成物は、上記ゴム成分に、上記特性のカーボンブラックと、上記構造性の含水ケイ酸、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを配合して、ロール等の開放式混練機やバンバリーミキサー等の密閉式混練機等を用いて混練することにより得られ、成形加工後に加硫を行い、各種ゴム製品、例えば、ベルトコンベア部材、タイヤ部材などのゴム製品に好適なゴム組成物を製造することができる。
本発明のタイヤは、上述のゴム組成物をゴム部材、好ましくは、路面との接地面となるタイヤトレッドのトレッドゴムとして用いたことを特徴とし、重荷重用タイヤとして特に好適である。
本発明のタイヤは、上記ゴム組成物をトレッドゴムとして用いる場合、耐摩耗性、耐テアー性及び転がり抵抗が極めて高度にバランスされている。なお、本発明のタイヤは、上述のゴム組成物をトレッドに用いる以外特に制限は無く、常法に従って製造することができる。また、該タイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例、比較例等において、ゴム成分として用いた変性ポリブタジエンゴム(HMI−BR)の製造例、部分脱タンパク処理した天然ゴム(PNR)の製造例を示す。
また、本発明の含水ケイ酸の製造例、その物性を下記表1等に示すと共に、本発明のカーボンブラックの製造例及び、その物性を下記表2、表3等に示す。
<変性ポリブタジエンゴム(HMI−BR)の製造例>
乾燥し、窒素置換した約900mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン283g、1,3−ブタジエン50g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.0057mmol、及びヘキサメチレンイミン0.513mmolを加え、更にn−ブチルリチウム(BuLi)0.57mmolを加えた後、撹拌装置を具えた50℃の温水浴中で4.5時間重合を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。次に、この重合反応系に、変性剤(カップリング剤)として四塩化スズ0.100mmolを速やかに加え、更に50℃で30分間攪拌して変性反応を行った。その後、重合反応系に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して変性ポリブタジエンゴム(HMI−BR)を得た。得られたHMI−BRは、ブタジエン部分のビニル結合量が14%で、ガラス転移温度(Tg)が−95℃で、カップリング効率が65%であった。
なお、得られたHMI−BRについて、H−NMRスペクトルの積分比からブタジエン部分のビニル結合量を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布曲線の全体の面積に対する最も高分子量側のピーク面積の割合からカップリング率を、DSCの曲線の変曲点からガラス転移温度を求めた。
<部分脱タンパク処理した天然ゴム(PNR)の製造例>
アンモニア0.4質量%を添加した天然ゴムラテックス(CT−1)を、ラテックスセパレーターSLP−3000(斉藤遠心機工業製)を用いて回転数7500rpmで15分間遠心分離することにより濃縮した。更に、濃縮したラテックスを回転数7500rpmで15分間遠心分離した。得られた濃縮ラテックスを固形分として約20%に希釈した後、蟻酸を添加し、一晩放置後、凝固して得られたゴム分を、110℃で210分間乾燥し、部分脱タンパク処理した天然ゴム(PNR)を製造した。得られたPNRの総窒素含有量は、ケルダール法によって測定したところ、0.15質量%であった。
含水ケイ酸の物性
(1)音響式粒度分布径の測定
各含水ケイ酸の0.01M KCl水溶液を超音波で5分間分散処理し、泡を除去した後、超音波式粒度分布測定装置DT1200(Dispertion Technology社製)を用いて、含水ケイ酸の1次凝集体の直径の最頻値Aac(nm)を測定した。
(2)CTABの測定
ASTM D3765−92記載の方法に準拠して実施した。ASTM D3765−92記載の方法は、カーボンブラックのCTABを測定する方法であるので、若干の修正を加えた。すなわち、カーボンブラックの標準品であるIRB#3(83.0m/g)を使用せず、別途セチルトリメチルアンムニウムブロミド(以下、CE−TRABと略記する)標準液を調製し、これによって含水ケイ酸OT(ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)溶液の標定を行い、含水ケイ酸表面に対するCE−TRAB1分子当たりの吸着断面積を0.35nmとしてCE−TRABの吸着量から、比表面積(m/g)を算出した。これは、カーボンブラックと含水ケイ酸とでは表面が異なるので、同一表面積でもCE−TRABの吸着量に違いがあると考えられるからである。
(3)加熱減量及び灼熱減量の測定
含水ケイ酸サンプルを秤量し、加熱減量の場合は105±2℃でサンプルを2時間加熱し、灼熱減量の場合は750±25℃でサンプルを3時間加熱した後、質量を測定し、加熱前のサンプル質量との差を加熱前の質量に対して%で表した。
含水ケイ酸の製造
製造例A
攪拌機を備えた容量180Lのジャケット付ステンレス製反応槽に、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液(SiO 160g/L、SiO/NaOモル比3.3)0.6Lを入れ96℃に加熱した。得られた溶液中のNaO濃度は、0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を96℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNaO濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、47分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を96℃に30分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。得られたケイ酸スラリーをフィルタープレスで濾過、水洗を行なって湿潤ケーキを得た。次いで、湿潤ケーキを乳化装置を用いてスラリーとして、噴霧式乾燥機で乾燥して湿式法含水ケイ酸Aを得た。
製造例B
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、90℃に加熱した。得られた溶液中のNaO濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を90℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNaO濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、47分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を90℃に30分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Bを得た。
製造例C
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、84℃に加熱した。得られた溶液中のNaO濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を84℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNaO濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、48分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を84℃に30分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Cを得た。
製造例D
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、90℃に加熱した。得られた溶液中のNaO濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を90℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNaO濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、47分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を90℃に60分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Dを得た。
製造例E
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、78℃に加熱した。得られた溶液中のNaO濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を78℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNaO濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から白濁をはじめ、49分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を78℃に60分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Eを得た。
製造例F
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水93Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.6Lを入れ、65℃に加熱した。得られた溶液中のNaO濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を65℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を540ml/分、硫酸(18mol/L)を24ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNaO濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から反応溶液は白濁をはじめ、50分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を65℃に60分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は55g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Fを得た。
製造例G
製造例Aと同じ容器および原料を使用し、水86Lとケイ酸ナトリウム水溶液0.5Lを入れ、96℃に加熱した。得られた溶液中のNaO濃度は0.005mol/Lであった。
この溶液の温度を96℃に維持しながら、上記と同じケイ酸ナトリウム水溶液を615ml/分、硫酸(18mol/L)を27ml/分の流量で同時に滴下した。流量を調整しながら、反応溶液中のNaO濃度を0.00〜0.01mol/Lの範囲に維持して中和反応を行なった。反応途中から反応溶液は白濁をはじめ、40分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに添加を続けて90分で反応を停止した。反応停止後、反応液温度を96℃に30分間維持した。生じた溶液中のシリカ濃度は62g/Lであった。引き続いて、上記濃度の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。以下製造例Aと同様な方法で湿式法含水ケイ酸Gを得た。
なお、上記製造例で得た含水ケイ酸(構造性シリカ)A〜Gと比較するため、市販の含水ケイ酸(シリカ)である、東ソーシリカ社製のニップシールAQ、並びに、デグザ社製のULTRASIL VN2の音響式粒度分布径、CTAB、加熱減量及び灼熱減量を下記表1に示す。
また、図2に上記各製造例で得た含水ケイ酸A〜G、市販品2種のCTABと音響式粒度分布径Aacの関係をグラフで示す。
Figure 0005393315
図2を見ると、各製造例で得た含水ケイ酸は、AacがY(Aac)=−0.76×(CTAB)+274の直線より上にあって、前記の式(II)を満たしているのに対して、市販の含水ケイ酸の2種は、Aacが小さいことが分かる。また、上記表1から各製造例の含水ケイ酸A〜Gは、灼熱減量と加熱減量の差が前記式(V)をも満たしている。
<カーボンブラックの製造例>
図1に示すカーボンブラック製造炉1を用いて、カーボンブラックを製造した。ここで、多段冷却媒体導入手段12としては、第1番目の急冷媒体導入手段12−X、第2番目の急冷媒体導入手段12−Y及び最後の急冷媒体導入手段12−Zからなる3段急冷媒体導入手段を用いた。また、製造炉内の温度をモニターするため、任意の数カ所に熱電対を炉内に挿入できる構造を備える上記製造炉を用いた。カーボンブラック製造炉において、燃料には比重0.8622(15℃/4℃)のA重油を用い、原料油としては表2に示した性状の重質油を使用した。また、表3に示すカーボンブラック製造炉の操作条件により、下記に示す物性を備えたカーボンブラックA〜Cを製造した。
得られたカーボンブラックについて、ASTM D2414−88(JIS K6217−97)に準拠してジブチルフタレート(DBP)吸収量を、ASTM D3037−88に準拠して窒素吸着比表面積(NSA)を、ASTM D3265−88に準拠して比着色力(TINT)を、JIS K6218−97に準拠してトルエン着色透過度を夫々測定した。
Figure 0005393315
Figure 0005393315
(実施例1〜8、比較例1〜7)
次に、上記変性ポリブタジエンゴム、部分脱タンパク処理した天然ゴムなどのゴム成分、上記製造例で得た含水ケイ酸A、B、C、F、G、並びに、上記製造例で得たカーボンブラックA〜Cを用いて、下記表4及び5に示す配合処方のゴム組成物を常法に従って調製し、該ゴム組成物をトレッドゴムに適用した、サイズ:11R22.5の重荷重用タイヤを常法に従って試作し、転がり抵抗、耐摩耗性、耐テアー性及び加工性を下記の方法で評価した。これらの結果を下記表4及び5に示す。
(1)転がり抵抗
供試タイヤに対し、正規荷重及び内圧の下、80km/hでの転がり抵抗を測定し、比較例1の転がり抵抗を100として指数表示した。指数値が小さい程、転がり抵抗が小さいことを
示す。
(2)耐摩耗性
供試タイヤをトラックのドライブ軸に装着して10万km走行した後の摩耗量を測定し、比較例1の摩耗量の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、摩耗量が少なく、
耐摩耗性に優れることを示す。
(3)耐テアー性
供試タイヤをトラックのドライブ軸に装着して10万km走行した後のテアーの総長さを測定し、比較例1のテアー総長さの逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、傷
の数が少なく、耐テアー性に優れることを示す。
(4)加工性
JIS K6300−1994に従い、Lローターを使用して、予熱1分、ローター作動時間4分、温度130℃の条件でムーニー粘度(ML1+4、130℃)を測定し、比較例1を100として指数で表示した。この値が大きい程、加工性が悪いことを示す。
Figure 0005393315
Figure 0005393315
上記表4及び表5中の*1〜*7は下記のとおりである。
*1 RSS#3.
*2 上記製造例により得られた変性ポリブタジエン.
*3 東ソーシリカ社製,ニップシールAQ.
*4 信越化学工業(株)製,ABC−856.
*5 大塚化学(株)製,BMH(ナフトエ酸ヒドラジド).
*6 N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン.
*7 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド.
上記表4及び表5の結果から明らかなように、天然ゴム及び変性共役ジエン系重合体などからなるゴム成分に、表面に存在するタール分の少ないカーボンブラック、構造性の含水ケイ酸が配合されたゴム組成物を用いた本発明範囲となる実施例1〜8のタイヤは、本発明の範囲外となる比較例1〜7に較べて、転がり抵抗、耐摩耗性、耐テアー性及び加工性が高度にバランスされていることが分かる。
1 カーボンブラック製造炉
10 反応室
11 反応継続兼冷却室
12 多段急冷媒体導入手段
12−X 第1番目の急冷媒体導入手段
12−Y 第2番目の急冷媒体導入手段
12−Z 最後の急冷媒体導入手段

Claims (16)

  1. ゴム成分に対し、含水ケイ酸、及びジブチルフタレート(DBP)吸収量が40〜180cm/100gで、窒素吸着比表面積(NSA)が40〜300m/gで、比着色力(TINT)が50〜150%で、トルエン着色透過度が90%以上であるカーボンブラックを配合してなるゴム組成物であって、
    前記含水ケイ酸のセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m/g)と音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径の最頻値Aac(nm)とが下記式(I):
    ac≧−0.76×(CTAB)+274 ・・・・・・(I)
    を満たすと共に、
    前記カーボンブラックは、燃焼ガス生成帯域と、反応帯域と、反応停止帯域とが連設されてなる反応装置を用い、前記燃焼ガス生成帯域内で高温燃焼ガスを生成させ、次いで前記反応帯域に原料を噴霧導入してカーボンブラックを含む反応ガス流を形成させた後、反応停止帯域にて、多段急冷媒体導入手段により、該反応ガス流を急冷して、反応を終結させることにより得られ、該多段急冷媒体導入手段でのトルエン着色透過度が、下記式(II)及び(III):
    10 < X < 40 ・・・・・・(II)
    90 < Z < 100 ・・・・・(III)
    〔式中、Xは原料導入位置から第1番目の急冷媒体導入後のカーボンブラックのトルエン着色透過度(%)で、Zは最後の急冷媒体導入後のカーボンブラックのトルエン着色透過度(%)である〕の関係を満たすことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
  2. カーボンブラックは、前記窒素吸着比表面積とトルエン着色透過度との関係が下記式(IV):
    0.0283 × A ×(100 − B)≦ 40 ・・・(IV)
    〔式中、Aは窒素吸着比表面積(m/g)で、Bはトルエン着色透過度(%)である〕を満たすカーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 含水ケイ酸が、その灼熱減量(750℃で3時間加熱した時の質量減少%)と加熱減量(105℃で2時間加熱した時の質量減少%)とが下記式(V)
    (灼熱減量)−(加熱減量)≦3 ・・・・・・(V)
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 含水ケイ酸が、音響式粒度分布測定によって求められる一次凝集体の直径の最頻値が1μm以下であることを特徴とする請求項1または3に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 含水ケイ酸が、CTABが50〜250m/gであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. ゴム成分が天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムから選ばれる少なくとも1つ以上のゴムであって、該ゴム成分100質量部に対して含水ケイ酸を10〜150質量部を配合してなる請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. シランカップリング剤を含水ケイ酸の配合量の1〜20質量%配合したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. シランカップリング剤が、下記一般式(VI)で表される化合物:
    3−mSi−(CH−S−(CH−SiA3−m・・(VI)
    〔式中、AはC2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。〕、
    下記一般式(VII)で表される化合物:
    3−mSi−(CH−Y ・・・・・・(VII)
    〔式中、AはC2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Yはメルカプト基、ビニル基、アミノ基、グリシドキシ基又はエポキシ基であり、mは1〜3の整数、cは0〜9の整数である。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。〕
    および下記一般式(VIII)で表される化合物:
    3−mSi−CH−S−Z ・・・・・・(VIII)
    〔式中、AはC2n+1O(nは1〜3の整数)又は塩素原子であり、Bは炭素数1〜3のアルキル基であり、Zはベンゾチアゾリル基、N,N−ジメチルチオカルバモイル基又はメタクリロイル基であり、mは1〜3の整数、aは1〜9の整数、bは1以上の整数で分布を有していてもよい。但し、mが1の時、2つのBは同一でも異なってもよく、mが2又は3の時、2つ又は3つのAは同一でも異なってもよい。〕
    からなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項7に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  9. 前記カーボンブラックの配合量が、前記ゴム成分100質量部に対して55質量部以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  10. ゴム成分が天然ゴム及び少なくとも一つの窒素含有官能基を有する変性共役ジエン系重合体から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  11. 前記窒素含有官能基が、置換若しくは非置換のアミノ基、アミド基、イミノ基、イミダゾール基、ニトリル基又はピリジル基であることを特徴とする請求項10に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  12. 前記窒素含有官能基が、下記式:
    Figure 0005393315
    〔式中、Rは、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又は
    アラルキル基である〕で表される置換アミノ基、及び下記式:
    Figure 0005393315
    〔式中、Rは、3〜16のメチレン基を有するアルキレン基、置換アルキレン基、オキ
    シアルキレン基又はN−アルキルアミノ−アルキレン基を示す〕で表される環状アミノ基で表される環状アミノ基からなる群から選択されることを特徴とする請求項10に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  13. 前記窒素含有官能基が、ヘキサメチレンイミノ基であることを特徴とする請求項11に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  14. 前記共役ジエン系重合体が、ポリブタジエンゴムであることを特徴とする請求項10又は11に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  15. 前記天然ゴムが、天然ゴムラテックス中のタンパク質を機械的分離方法により部分脱タンパク処理してなるラテックスから得られ、該天然ゴムの総窒素含量が0.1質量%を超え且つ0.4質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をトレッドゴムとして用いたタイヤ。
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