JP2014506267A - エラストマーマトリックス中で充填剤の極めて良好な分散を示すエラストマー組成物 - Google Patents

エラストマーマトリックス中で充填剤の極めて良好な分散を示すエラストマー組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部(50phr)以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤と、さらにまた、架橋系とをベースとし、エラストマーマトリックス中充填剤分散体が80以上のZ値を有することを特徴とするゴム組成物;さらにまた、そのような組成物の製造方法に関する。

Description

本発明は、少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、無機充填剤、特にシリカとをベースとするゴム組成物に関する;この組成物は、エラストマーマトリックス中での充填剤の極めて良好な分散を有する。本発明は、さらに詳細には、ジエンエラストマーとカーボンブラックを含む少なくとも1種のマスターバッチをベースとするそのような組成物の製造に関する;上記マスターバッチは、それ自体、エラストマーマトリックス中で極めて良好なカーボンブラックの分散を示す。
用語“マスターバッチ”は、充填剤および任意構成成分としての他の添加剤を導入しているエラストマー系複合体を意味するものと理解されたい。
本発明は、特に、そのようなマスターバッチの、有機充填剤と無機充填剤のブレンドによって補強するジエンゴム組成物の製造における使用に関する;これらのジエンゴム組成物は、タイヤまたはタイヤ用の半製品、特に、これらタイヤ用のトレッドの製造を意図する。
タイヤトレッドに対して充填剤によって付与される最適の補強特性およびヒステリシス特性を得るためには、従って、高耐摩耗性および低転がり抵抗性を得るためには、一般に、この充填剤が、エラストマーマトリックス中で、できる限り微分割され且つできる限り均一に分布する双方の最終形で存在することが望ましいことは知られている。しかしながら、そのような条件は、この充填剤が、一方では上記エラストマーとの混合中にマトリックス中に取込まれて且つ解凝集し、そして、他方ではこのマトリックス中に均一に分散する極めて良好な能力を有する場合にのみ得ることができる。
燃料節減および環境保護の必要性が優先事項となって以来、低下した転がり抵抗性を有するタイヤをその耐摩耗性に悪影響を及ぼすことなく生産する必要性が判明している。
このことは、特に、これらのタイヤのトレッドにおいて、無機充填剤、特に、高分散性タイプの特定のシリカで少なくとも部分的に補強した新規なゴム組成物を使用することによって可能になってきている;これらのシリカは、補強の点で通常のタイヤ級カーボンブラックと拮抗し得ると共に、これらの組成物に、これらの組成物を含有するタイヤにおける低い転がり抵抗性と同義である低いヒステリシスを、さらにまた、降雨、積雪または氷結地面上での改良されたグリップ性をも付与する。
しかしながら、相互親和性を理由として、これらの無機充填剤粒子は、エラストマーマトリックス中で一緒に凝集する厄介な性向を有する。これらの相互作用は、充填剤の分散を、従って、補強特性を、配合操作中に生じさせ得る(無機充填剤/エラストマー)結合の全てが実際に得られたとした場合に達成することが理論的に可能であろうレベルよりも実質的に低いレベルに制限するという有害な結果を有する。これらの相互作用は、さらにまた、ゴム組成物の未硬化状態における粘度を上昇させ、従って、高分散性シリカにおいてさえも、ゴム組成物を加工することをカーボンブラックが存在する場合よりも困難にしている傾向も有する。
ジエンエラストマーと補強用充填剤とのマスターバッチを取得する種々の方法が存在する。特に、1つのタイプの解決法は、エラストマーマトリックス中での充填剤の分散性を改良するために、充填剤とエラストマーを“液”相中で配合することからなる。そうするためには、その方法は、水分散エラストマー粒子の形にあるラテックス形のエラストマーと、充填剤の水性分散液、即ち、通常“スラリー”と称する水中に分散させた充填剤とに関連する。特に、文献US 6 048 923号に記載されている方法のようなある種の方法は、エラストマーと補強用充填剤の固相配合において得ることのできるエラストマーマトリックス中充填剤分散体と比較して大いに改良されたエラストマーマトリックス中での充填剤の極めて良好な分散を示すエラストマーと充填剤のマスターバッチを得ることを可能にしている。この方法は、特に、エラストマーラテックスからなる第1流体の連続流を凝固反応器の配合ゾーンに加え、充填剤の水性分散液からなる第2流体の第2連続流を圧力下に上記配合ゾーンに加えて上記エラストマーラテックスとの混合物を形成させ(これら2つの流体のこの配合処理は、十分にエネルギッシュであって、凝固反応器の出口オリフィスの前に、エラストマーラテックスを充填剤と一緒にほぼ完全に凝固させることを可能にする)、そして、その後、得られた凝集物を乾燥させることからなる。
この方法は、天然ゴムラテックスとカーボンブラックから出発して、極めて良好な分散を示すマスターバッチの製造において特に適している。事実、この方法の利用は、天然ゴムラテックスとカーボンブラックが必然的に一緒に自然凝固する能力によって特に好ましいものにしている。逆に、シリカは、シリカ凝結体(aggregate)が本来典型的に親水性であり、エラストマー粒子自体とよりも水との方が高い親和性を有するので、天然ゴムラテックスと一緒に自然凝固しない。
さらにまた、そのような方法は、マスターバッチ中に存在するカーボンブラックの含有量に関して限界を有する;一方、エラストマーマトリックス中の全体的充填剤含有量を増大させるための固体形のカーボンブラックのその後の混入は、前以って得られていたエラストマーマトリックス中充填剤の極めて良好な分散特性を保持することを可能とせず、結果として、上記ヒステリシスについて得られていた利点を保持することを可能としない。
本出願人は、驚くべきことに、固体形のカーボンブラックの添加の上記結果に反して、また、エラストマーマトリックス中でのシリカの分散と加工の困難性に関する当業者の知識に反して、シリカの、ジエンエラストマーマトリックス中での極めて良好なカーボンブラック分散を有するカーボンブラックとジエンエラストマーとのマスターバッチ、特に、上記の方法に従って製造したマスターバッチ中への混入が、個体形でのシリカの導入後、改良されたヒステリシスを有すると共に、エラストマーマトリックス中での全ての充填剤の極めて良好な分散を保持する新規なマスターバッチを得るのを可能にすることを見出した。
従って、本発明の1つの主題は、少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部(50phr)以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤と、さらにまた、架橋系とをベースとするゴム組成物であり、エラストマーマトリックス中上記充填剤分散体が80以上のZ値を有することを特徴とする。
好ましくは、この組成物は、少なくともジエンエラストマーとカーボンブラックを含み且つ90以上のZ値を有するエラストマーマトリックス中カーボンブラック分散体を含む第1マスターバッチから得られ、さらにより好ましくは、この第1マスターバッチは、ジエンエラストマーのラテックスとカーボンブラックの水性分散液から出発する液相配合によって得られる。
1つの有利な実施態様によれば、そのような第1マスターバッチは、下記の処理工程に従って得られる:
・ジエンエラストマーのラテックスの連続流を、混合ゾーンと出口の間に延びている細長凝固ゾーンを形成している凝固反応器の上記混合ゾーンに供給する工程;
・充填剤を含む流体の連続流を圧力下に凝固反応器の上記混合ゾーンに供給して、凝固混合物を形成させる工程;
・上記で得られた凝固物を乾燥させて上記第1マスターバッチを回収する工程。
1つの好ましい実施態様によれば、上記組成物のジエンエラストマーは、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーのブレンドからなる群から選ばれ、さらに好ましくは、上記ジエンエラストマーは天然ゴムである。
もう1つの好ましい実施態様によれば、上記組成物の無機充填剤は、シリカまたはシリカ被覆カーボンブラックである。
本発明のもう1つの主題は、少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤と、さらにまた、架橋系とを含む組成物の製造方法であり、該方法は、下記の工程を含む:
・上記ジエンエラストマーと上記カーボンブラックを含む第1マスターバッチを製造する工程(この第1マスターバッチは、90以上のZ値を有するエラストマーマトリックス中上記充填剤分散体を含む);
・上記無機充填剤、および架橋系を除いた上記組成物の他の構成成分を、ミキサー内の上記第1マスターバッチ中に、全てを130℃と200℃の間の最高温度に達するまで熱機械的に混練することによって混入する工程;
・混ぜ合せた混合物を100℃よりも低い温度に冷却する工程;
・その後、上記架橋系を混入する工程;
・全てを120℃よりも低い最高温度まで混練する工程。
有利には、上記マスターバッチは、少なくとも1種のエラストマーラテックスとカーボンブラック分散液とからの液相中で製造し、さらにより有利には、上記マスターバッチは、下記の連続する工程に従って製造する:
・ジエンエラストマーラテックスの連続流を、混合ゾーンと出口オリフィスの間に延びている細長凝固ゾーンを形成している凝固反応器の上記混合ゾーンに供給する工程;
・充填剤を含む流体の連続流を圧力下に凝固反応器の上記混合ゾーンに供給して、凝固混合物を形成させる工程;
・上記で得られた凝固物を乾燥させて上記第1マスターバッチを回収する工程。
上記方法の1つの好ましい実施態様によれば、上記ジエンエラストマーが天然ゴムであり;上記無機充填剤は、シリカ、好ましくは沈降シリカ、またはシリカ被覆カーボンブラックである、
また、本発明は、少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤と、さらにまた、架橋系とをベースとするゴム組成物の製造方法にも関し、この製造方法は下記の段階を含むことを特徴とする:
・下記の工程に従って製造したジエンエラストマーとカーボンブラックとの第1マスターバッチを準備する段階:
・ジエンエラストマーラテックスの連続流を、混合ゾーンと出口の間に延びている細長凝固ゾーンを形成している凝固反応器の上記混合ゾーンに供給する工程;
・充填剤を含む流体の連続流を圧力下に凝固反応器の上記混合ゾーンに供給して、凝固混合物を形成させる工程;
・上記で得られた凝固物を乾燥させて上記第1マスターバッチを回収する工程;
・上記無機充填剤と、架橋系を除いた上記組成物の他の構成成分とを、ミキサー内の上記で得られた第1マスターバッチ中に、全てを130℃と200℃の間の最高温度に達するまで熱機械的に混練することによって混入する段階;
・混ぜ合せた混合物を100℃よりも低い温度に冷却する段階;
・その後、架橋系を混入する工程;
・全てを120℃よりも低い最高温度まで混練する段階。
また、本発明は、少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤とを含み、エラストマーマトリックス中充填剤分散体が80以上のZ値を有することを特徴とし、特に、上記無機充填剤を、少なくとも上記ジエンエラストマーと上記カーボンブラックを含み且つ90以上のZ値を有するエラストマーマトリックス中カーボンブラック分散体を含む第1マスターバッチに添加することによって得られる、ジエンエラストマーと充填剤のマスターバッチにも関する。
好ましくは、上記第1マスターバッチは、ジエンエラストマーラテックスとカーボンブラックの水性分散液とから出発する液相配合によって得られ、そして、さらにより好ましくは、上記第1マスターバッチは、下記の処理工程に従って得られる:
・ジエンエラストマーラテックスの連続流を、混合ゾーンと出口の間に延びている細長凝固ゾーンを形成している凝固反応器の上記混合ゾーンに供給する工程;
・充填剤を含む流体の連続流を圧力下に凝固反応器の上記混合ゾーンに供給して、凝固混合物を形成させる工程;
・上記で得られた凝固物を乾燥させて上記第1マスターバッチを回収する工程。
また、本発明は、少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤とを含むマスターバッチを、上記無機充填剤を下記の工程に従って製造した第1ジエンエラストマーとカーボンブラックとのマスターバッチに添加することによって得る、上記マスターバッチの製造方法にも関する:
・ジエンエラストマーラテックスの連続流を、混合ゾーンと出口の間に延びている細長凝固ゾーンを形成している凝固反応器の上記混合ゾーンに供給する工程;
・充填剤を含む流体の連続流を圧力下に凝固反応器の上記混合ゾーンに供給して、凝固混合物を形成させる工程;
・上記で得られた凝固物を乾燥させて上記第1マスターバッチを回収する工程。
本発明の最後の主題は、上述したような組成物または上述したようなマスターバッチを含む最終物品または半製品、タイヤトレッド、タイヤまたは半製品である。
I. 測定および試験法
上記ゴム組成物は、硬化前後において、下記に示すようにして特性決定する。
ムーニー可塑度
フランス規格NF T 43‐005 (1991年)に記載されているような振動(oscillating)稠度計を使用する。ムーニー可塑度測定は、次の原理に従って実施する:生状態(即ち、硬化前)の組成物を100℃に加熱した円筒状チャンバー内で成形する。1分間の予熱後、(小サイズ)ローターが試験標本内で2rpmにて回転し、この運動を維持するための仕事トルクを4分間の回転後に測定する。ムーニー可塑度(MS 1 + 4)は、“ムーニー単位”(MU、1MU = 0.83ニュートン.メートル)で表す。
分散性
知られている通り、エラストマーマトリックス中での充填剤の分散性は、規格ISO 11345に一致するS. Otto等がKautschuk Gummi Kunststoffe, 58th edition, NR 7‐8/2005において説明している方法に従って架橋後に測定するZ値によって示し得る。
Z値の算出は、Dynisco社からの操作プロセスおよび“disperDATA”操作ソフトウェアを備えた“disperGRADER+”装置によって測定したときの、下記の等式に従う、充填剤が分散していない表面積のパーセント(“%未分散表面積”)に基づく:

Z= 100−(%未分散表面積)/0.35
未分散表面積のパーセントは、それ自体、サンプルの表面積を30°の入射光で観察するカメラによって測定する。明点は、充填剤および凝集物に関連し、一方、暗点は、ゴムマトリックスに関連する;デジタルプロセッシングによって、画像を黒白画像に変換し、上記文献においてS. Ottoが説明しているような未分散表面積のパーセントの判定を可能にする。
Z値が高いほど、エラストマーマトリックス中での充填剤の分散は良好である(100のZ値は完全分散に相当し、0のZ値はあまりよくない分散に相当する)。80以上のZ値を、エラストマーマトリックス中での充填剤の極めて良好な分散性を有する表面積に相当するとみなす。
引張試験
これらの引張試験は、弾性応力および破断点諸特性の測定を可能にする。特に断らない限り、これらの試験は、1988年9月のフランス規格 NF T 46‐002に従って実施する。2回目の伸びにおいて(即ち、その測定自体において使用する伸長速度での順応サイクル後に)、公称割線モジュラス(即ち、見掛け応力、MPaでの)を、100%伸びにおいて測定する(MA100で示す)。上記割線順応モジュラスを測定する引張測定は、23℃±2℃の温度において、標準の湿度測定条件(50%±5%相対湿度)下に実施する。
また、破断点応力(MPaでの)および破断点伸び(%での)も測定する。これらの引張測定は、全て、フランス規格NF T 40‐101 (1979年12月)に従い、60℃±2℃の温度において、標準の湿度測定条件(50±5%相対湿度)下に実施する。
引裂容易性(tearability)
引裂容易性指数は、100℃で測定する。特に、破損を得るのに必要な力 (FRD、MPaでの)を測定し、さらに、破断点応力 (DRD、%での)を、10×105×2.5mmの寸法を有し、試験標本の破断を生じさせるためにその長さの中心に5mmの深さまで切り込みを入れた試験標本上で測定する。
動的特性
ヒステリシスを代表する動的特性、特に、tan(δ)maxは、規格ASTM D 5992‐96に従って、粘度アナライザー(Metravib VA4000)において測定する。単純な交互正弦波剪断応力に10Hzの周波数で供した加硫組成物のサンプル(厚さ4mmおよび400mm2の断面積を有する円筒状試験標本)の応答を、規格ASTM D 1349‐99に従う標準温度条件(23℃)下に、或いは、場合によっては、異なる温度において記録する;特に実施例においては、測定温度は60℃である。頂点間歪み振幅掃引を、0.1%から50%まで(外方向サイクル)、次いで、50%から0.1%まで(戻りサイクル)で実施する。使用する結果は、複素動的剪断モジュラス(G*)および損失係数tan(δ)である。戻りサイクルにおいて、観察されたtan(δ)の最高値(tan(δ)maxで表す)が示される。
II. 発明の詳細な説明
本発明は、少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤とを含み、且つ80以上のZ値、より好ましくは90以上のZ値を有するエラストマーマトリックス中充填剤分散体を含むジエンエラストマーと補強用充填剤とのマスターバッチをベースとする組成物に関する。
本発明の1つの実施態様によれば、この組成物は、無機充填剤を、少なくとも1種の第1ジエンエラストマーとカーボンブラックを含み且つ90以上のZ値を有するエラストマーマトリックス中カーボンブラック分散体を含む第1マスターバッチに添加することによって得られる。
本説明においては、特に明確に断らない限り、示す百分率(%)は、全て質量パーセントである。さらにまた、“aとbの間”なる表現によって示される値の範囲は、いずれも、aよりも大きくからbよりも小さいまでの範囲の値の領域を示し(即ち、限界値aとbを除く)、一方、“a〜b”なる表現によって示される値の範囲は、いずれも、aからbまでの範囲の値の領域を意味する(即ち、厳格な限定値aおよびbを含む)。
II‐1) ジエンエラストマー
恒例通り、用語“エラストマー”および“ゴム”は、互換的であり、本明細書においては区別することなく使用する。
“ジエン”エラストマーまたはゴムは、知られている通り、ジエンモノマー(共役型であってもまたはなくてもよい2個の炭素‐炭素二重結合を担持するモノマー)に少なくとも一部由来するエラストマー(即ち、ホモポリマーまたはコポリマー)を意味するものと理解すべきである。
これらのジエンエラストマーは、2つのカテゴリー、即ち、“本質的に不飽和”または“本質的に飽和”に分類し得る。一般に、“本質的に不飽和”なる表現は、15%(モル%)よりも多いジエン由来(共役ジエン)の単位含有量を有する、共役ジエンモノマーに少なくとも一部由来するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい;従って、ブチルゴム、またはEPDMタイプのジエンとα‐オレフィンとのコポリマーのようなジエンエラストマーは、上記の定義に属さず、特に、“本質的に飽和”のジエンエラストマー(低いまたは極めて低い、常に15%よりも低いジエン由来の単位含有量)として説明し得る。“本質的に不飽和”のジエンエラストマーのカテゴリーにおいては、“高不飽和”ジエンエラストマーなる表現は、特に、50%よりも多いジエン由来(共役ジエン)の単位含有量を有するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい。
さらにまた、これらのジエンエラストマーのうちでは、天然ゴムと合成エラストマーに区別される。
本発明に従って使用することのできる合成ジエンエラストマーとは、即ち、“ジエンエラストマー”なる表現は、さらに詳細には、下記を意味するものと理解されたい:
(a) 4〜12個の炭素原子を有する共役ジエンモノマーを重合させることによって得られる任意のホモポリマー;
(b) 1種以上の共役ジエンを他のジエンまたは8〜20個の炭素原子を有する1種以上のビニル芳香族化合物と共重合させることによって得られる任意のコポリマー;
(c) エチレンおよび3〜6個の炭素原子を含有するα‐オレフィンを、6〜12個の炭素原子を含有する非共役ジエンモノマーと共重合させることによって得られる3成分コポリマー、例えば、上記タイプの非共役ジエンモノマー、例えば、特に、1,4‐ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンまたはジシクロペンタジエンと一緒のエチレンおよびプロピレンから得られるエラストマー;および、
(d) イソブテンとイソプレンのコポリマー(ブチルゴム)、さらにまた、このタイプのコポリマーのハロゲン化形、特に、塩素化または臭素化形。
以下は、共役ジエン類として特に適している:1,3‐ブタジエン;2‐メチル‐1,3‐ブタジエン;例えば、2,3‐ジメチル‐1,3-ブタジエン、2,3‐ジエチル‐1,3‐ブタジエン、2‐メチル‐3‐エチル‐1,3‐ブタジエンまたは2‐メチル‐3‐イソプロピル‐1,3‐ブタジエンのような2,3‐ジ(C1〜C5アルキル)‐1,3‐ブタジエン;アリール‐1,3‐ブタジエン;1,3‐ペンタジエンまたは2,4‐ヘキサジエン。以下は、例えば、ビニル芳香族化合物として適している:スチレン;オルソ‐、メタ‐またはパラ‐メチルスチレン;“ビニルトルエン”市販混合物;パラ‐(tert‐ブチル)スチレン;メトキシスチレン;クロロスチレン;ビニルメシチレン;ジビニルベンゼンまたはビニルナフタレン。
上記コポリマーは、99〜20質量%のジエン単位と1〜80質量%のビニル芳香族単位を含み得る。これらのエラストマーは、使用する重合条件、特に、変性剤および/またはランダム化剤の存在または不存在並びに使用する変性剤および/またはランダム化剤の量に依存する任意のミクロ構造を有し得る。上記エラストマーは、例えば、ブロック、ランダム、序列または微細序列エラストマーであり得、分散液中または溶液中で調製し得る;これらのエラストマーは、カップリング剤および/または星型枝分れ化剤(star‐branching agent)或いは官能化剤によってカップリングし得および/または星型枝分れ化し得或いは官能化し得る。カーボンブラックとカップリングさせるには、例えば、C‐Sn結合を含む官能基または、例えば、アミノベンゾフェノンのようなアミノ化官能基を挙げることができる;シリカのような無機充填剤とカップリングさせるには、例えば、シラノール基またはシラノール末端を有するポリシロキサン官能基(例えば、FR 2 740 778号またはUS 6 013 718号、およびWO2008/141702号に記載されているような)、アルコキシシラン基(例えば、FR 2 765 882号またはUS 5 977 238号に記載されているような)、カルボキシル基(例えば、WO 01/92402号またはUS 6 815 473号、WO 2004/096865号またはUS 2006/0089445号に記載されているような)、或いはポリエーテル基(例えば、EP 1 127 909号またはUS 6 503 973号、WO 2009/000750号およびWO 2009/000752号に記載されているような)を挙げることができる。また、そのような官能化エラストマーの他の例としては、エポキシ化タイプのエラストマー(SBR、BR、NRまたはIRのような)も挙げることができる。
以下が適している:ポリブタジエン、特に、4%と80%の間の1,2‐単位含有量(モル%)を有するポリブジエンまたは80%よりも多いシス‐1,4‐単位含有量(モル%)を有するポリブタジエン;ポリイソプレン;ブタジエン/スチレンコポリマー、特に、0℃と−70℃の間、特に−10℃と−60℃の間のTg (ガラス転移温度(Tg)、ASTM D3418に従い測定)、5質量%と60質量%の間、特に20質量%と50質量%の間のスチレン含有量、4%と75%の間のブタジエン成分1,2‐結合含有量(モル%)および10%と80%の間のトランス‐1,4‐結合含有量(モル%)を有するコポリマー;ブタジエン/イソプレンコポリマー、特に、5質量%と90質量%の間のイソプレン含有量および−40℃〜−80℃のTgを有するコポリマー;または、イソプレン/スチレンコポリマー、特に、5質量%と50質量%の間のスチレン含有量および−5℃と−50℃の間のTgを有するコポリマー。ブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーの場合は、5質量%と50質量%の間、特に10質量%と40質量%の間のスチレン含有量、15質量%と60質量%の間、特に20質量%と50質量%の間のイソプレン含有量、5質量%と50質量%の間、特に20質量%と40質量%の間のブタジエン含有量、4%と85%の間のブタジエン成分1,2‐単位含有量(モル%)、6%と80%の間のブタジエン成分トランス‐1,4‐単位含有量(モル%)、5%と70%の間のイソプレン成分1,2‐+3,4‐単位含有量(モル%)および10%と50%の間のイソプレン成分トランス‐1,4‐単位含有量(モル%)を有するコポリマー、さらに一般的には、−5℃と−70℃の間のTgを有する任意のブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーが特に適している。
要するに、本発明に従う1種以上の合成ジエンエラストマーは、好ましくは、ポリブタジエン(“BR”と略記する)、合成ポリイソプレン(IR)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーのブレンドによって形成される高不飽和ジエンエラストマーの群から選択する。そのようなコポリマーは、さらに好ましくは、ブタジエン/スチレンコポリマー(SBR)、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)およびイソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIR)からなる群から選択する。
上記で明記したように、好ましくは液相配合法を使用して、エラストマー中でのカーボンブラックの極めて良好な分散を示すジエンエラストマーとカーボンブラックとをベースとするマスターバッチを得るのを可能にしている。従って、特にジエンエラストマーとカーボンブラックの上記第1マスターバッチの製造においては、さらに具体的には、ジエンエラストマーラテックスを使用する;該エラストマーラテックスは、水分散エラストマー粒子の形にある上記エラストマーの粒状形である。
従って、本発明は、好ましくは、ジエンエラストマーのラテックスに関し、これらのジエンエラストマーは、上記で定義したジエンエラストマーである。
さらに詳細には、本発明において特に適している天然ゴム(NR)に関しては、この天然ゴムは、"Latex concentrates: properties and composition", by K.F. Gaseley, A.D.T. Gordon and T.D. Pendle, in "Natural Rubber Science and Technology", A.D. Roberts, Oxford University Press, 1988の第3章に詳細に説明されているように、種々の形で存在する。
特に、数種の形の天然ゴムゴムラテックスが販売されている:“農園ラテックス”と称する天然ゴムラテックス、“濃縮天然ゴムラテックス”と称する天然ゴムラテックス、エポキシ化ラテックス(ENR)、脱タンパク質ラテックスまたは予備加硫ラテックス。天然ゴム農園ラテックスは、アンモニアを添加して早期の凝固を防止しているラテックスであり;濃縮天然ゴムラテックスは、洗浄およびその後のさらなる濃縮に相当する処理に供している農園ラテックスに相当する。種々のカテゴリーの濃縮天然ゴムラテックスが、規格ASTM D 1076‐06に具体的に記載されている。これらの濃縮天然ゴムラテックスのうちでは、特に、“HA”(高アンモニア)と称する品質の濃縮天然ゴムラテックスと“LA”と称する品質の濃縮天然ゴムラテックスに区別される;本発明においては、有利には、HA品質の濃縮天然ゴムラテックスを使用する。
NRラテックスは、前以って物理的または化学的に変性し得る(遠心分離、酵素処理、化学変性剤等)。
上記ラテックスは直接使用してもよく、或いは、最初に水中に希釈してその加工を容易にすることもできる。
従って、合成エラストマーラテックスとしては、該ラテックスは、特に、エマルジョン形で既に入手可能な合成ジエンエラストマー(例えば、エマルジョン中で調製したブタジエンとスチレンのコポリマー、即ち、SBR)または当初は溶液中での合成ジエンエラストマー(例えば、溶液中で調製したSBR)であって、これを、有機溶媒と水の混合物中に、一般的には界面活性剤を使用してエマルジョン化したものからなり得る。
SBR、特に、エマルジョン中で調製したSBR(“ESBR”)または溶液中で調製したSBR(“SSBR”)、特に、エマルジョン中で調製したSBRのラテックスは、本発明において特に適している。
スチレンとブタジエンのエマルジョン共重合においては2つの主なタイプの方法が存在し、そのうちの1つ、即ち、高温法(50℃に近い温度で実施する)は高枝分れSBRの調製に適しており、一方、他の1つ、即ち、低温法(15℃〜40℃の範囲にあり得る温度で実施する)はより線状のSBRを得るのを可能にする。
上記高温法において使用することのできる数種の乳化剤の有効性(上記乳化剤の含有量の関数として)の詳細な説明については、例えば、Journal of Polymer Scienceの1950, Vol. V, No. 2, pp. 201‐206および1951, Vol. VI, No. 1, pp. 73‐81に掲載されているミネソタ州ミネアポリスのミネソタ大学のC. W. Carr、I. M. KolthoffおよびE. J. Meehanによる2つの論文を参照することができる。
上記低温法の比較実施例に関しては、例えば、論文1/2 Industrial and Engineering Chemistry, 1948, Vol. 40, No. 5, pp. 932-937, E. J. Vandenberg, G. E. Hulse, Hercules Powder Company, Wilmington, Delaware+、および論文1/2 Industrial and Engineering Chemistry, 1954, Vol. 46, No. 5, pp. 1065‐1073, J. R. Miller and H. E. Diem, B. F. Goodrich Chemical Co., Akron, Ohio+を参照することができる。
SBRエラストマー(ESBRまたはSSBR)の場合、特に、例えば20質量%と35質量%の間の中程度のスチレン含有量または例えば35質量%〜45質量%の高スチレン含有量、15%と70%の間のブタジエン成分ビニル結合含有量、15%と75%の間のトランス‐1,4‐結合含有量(モル%)および−10℃と−55℃の間のTgを有するSBRを使用する;そのようなSBRは、有利には、好ましくは90%(モル%)よりも多いシス‐1,4‐結合を有するBRとのブレンドとして使用し得る。
ブレンドとしての1種以上の天然ゴムラテックス、ブレンドとしての1種以上の合成ゴムラテックス、または1種以上の天然ゴムラテックスと1種以上の合成ゴムラテックスのブレンドの使用を意図することも可能であることに留意すべきである。
II‐2) 充填剤
全てのカーボンブラック、特に、タイヤにおいて通常使用するHAF、ISAFまたはSAFタイプのブラック類(“タイヤ級”ブラック類)が、カーボンブラックとして適している。さらに詳細には、後者のうちでは、例えば、N115、N134、N234、N326、N330、N339、N347またはN375ブラック類のような100、200または300シリーズの補強用カーボンブラック類(ASTM級)、或いは、目標とする用途次第では、より高級シリーズのブラック類(例えば、N400、N660、N683、N722またはN990)が挙げられる。
また、カーボンブラックとしては、後処理によってシリカで部分的にまたは完全に被覆したカーボンブラック、或いは、非限定的に、品名Ecoblack(登録商標)“CRX 2000”または“CRX 4000”としてCabot Corporation社から販売されている充填剤のようなシリカによって現場変性されたカーボンブラックも適している。
“無機充填剤”なる表現は、この場合、知られている通り、カーボンブラックと対比して、“白色充填剤”、“透明充填剤”ともまたは“非黒色充填剤”とさえも称する、その色合およびその由来(天然または合成)の如何にかかわらない任意の無機または鉱質充填剤を意味するものと理解すべきであり、この無機充填剤は、それ自体単独で、中間カップリング剤以外の手段によることなく、タイヤ用のトレッドの製造を意図するゴム組成物を補強し得る、換言すれば、その補強役割において、トレッド用の通常のタイヤ級カーボンブラックと置換わり得る。そのような充填剤は、一般に、補強用充填剤として使用するためには、上記イソプレンエラストマーと上記充填剤間に安定な化学結合を付与することを意図するカップリング剤またはカップリング系の使用を必要とするその表面での官能基、特に、ヒドロキシル(‐OH)基の存在に特徴を有する。
従って、そのような無機充填剤は、カップリング剤と一緒に使用して、そのような無機充填剤を含ませたゴム組成物の補強を可能にすることができる。また、そのような無機充填剤は、カップリング剤に加えてまたはカップリング剤なし(この場合、無機充填剤は補強役割を果さない)で被覆剤(充填剤とエラストマーマトリックスの間に結合を付与しない)と一緒に使用し得る。
無機充填剤が存在する物理的状態は、粉末、マイクロビーズ、顆粒、球体または任意の他の適切な高密度化形のいずれの形状であれ重要ではない。勿論、“無機充填剤”なる表現は、種々の無機充填剤、特に、下記で説明するような高分散性シリカ質および/またはアルミナ質充填剤の混合物を意味することも理解されたい。
シリカ質タイプの鉱質充填剤、特にシリカ(SiO2)、またはアルミナ質タイプの鉱質充填剤、特にアルミナ(Al2O3)が、無機充填剤として特に適している。使用するシリカは、当業者にとって既知の任意のシリカ、特に、共に450m2/g未満、好ましくは30〜400m2/gであるBET表面積とCTAB比表面積を示す任意の沈降または焼成シリカであり得る。高分散性沈降シリカ(“HDS”)としては、例えば、Evonik社からのUltrasil 7000およびUltrasil 7005シリカ類;Rhodia 社からのZeosil 1165MP、1135MPおよび1115MPシリカ類;PPG社からのHi‐Sil EZ150Gシリカ;Huber社からのZeopol 8715、8745または8755シリカ類;または、出願 WO 03/16837号に記載されているような高比表面積を有するシリカ類が挙げられる。
本発明に従う組成物を、低転がり抵抗性を有するタイヤトレッド用に意図する場合、使用する無機充填剤は、特にシリカである場合、好ましくは45m2/gと400m2/gの間の、より好ましくは60m2/gと300m2/gの間のBET表面積を有する。
好ましくは、平均粒度(質量による)が20nmと300nmの間、より好ましくは20nmと150nmの間にある無機充填剤が、本発明において特に適している。この平均粒度は、通常、水または界面活性剤を含有する水溶液中の分析すべき充填剤の超音波解凝集による分散後に測定する。シリカのような無機充填剤においては、測定は、Brookhaven Instruments社から販売されている“XDC”(X線ディスク遠心分離機)タイプのX線検出遠心分離沈降速度計を使用して、以下の手順に従って実施する。40mlの水中の分析すべき無機充填剤の3.2gのサンプルの懸濁液を、1500W超音波プローブ(Bioblock社から販売されている3/4インチ(19.05mm)Vibracellソニケーター)の60%出力(“出力制御”の最高位置の60%)において、8分間に亘る作用によって調製する;音波処理後、15mlの上記懸濁液を、3000rpmと6000rpmの間の範囲にある速度で回転している上記ディスク中に導入する(速度は充填剤の平均粒度の関数として順応させる:粒度が小さいほど、速度は速い);120分間の沈降後に、粒子の粒度の質量分布および質量による平均粒度dwを、上記“XDC”沈降速度計のソフトウェアによって算出する(dw = Σ(ni di5) / Σ(ni di4) (niは、サイズ階級または直径diを有する物体数である)。
好ましくは、充填剤全体(カーボンブラックおよびシリカのような無機充填剤)の含有量は、20phrと200phrの間、より好ましくは30phrと150phrの間、さらにより好ましくは30phrと100phrの間の量である;最適量は、知られている通り、目標とする特定の用途によって異なる:例えば、自転車タイヤに関して期待される補強レベルは、勿論、継続的に高速度で走行し得るタイヤ、例えば、モーターサイクルタイヤ、乗用車用タイヤ、または重量物運搬車のような実用車用タイヤに関して要求される補強レベルよりも低い。
本発明の1つの好ましい実施態様によれば、含有量が30〜80phrの範囲にあるカーボンブラックと、含有量が5〜50phrの範囲にある無機充填剤、特にシリカとを使用する;さらに詳細には、上記組成物の総充填剤は、含有量が35〜70phrの範囲にあるカーボンブラックと含有量が5〜35phrの範囲にある無機充填剤、特にシリカとを含み、さらにより好ましくは、総充填剤は、含有量が40〜65phrの範囲にあるカーボンブラックと含有量が10〜30phrの範囲にある無機充填剤、特にシリカとを含む。
II‐3) マスターバッチ(ゴム組成物)
有利には、そのようにして製造したマスターバッチおよび組成物は、タイヤ用途において使用し得る。
また、本発明に従うマスターバッチと無機充填剤をベースとするタイヤ用のゴム組成物は、知られている通り、カップリング剤および/または被覆剤および加硫系も含む。
知られている通り、補強用無機充填剤をジエンエラストマーにカップリングさせるためには、無機充填剤(その粒子表面)とジエンエラストマー間に化学的および/または物理的性質の満足し得る結合を付与することを意図する少なくとも二官能性のカップリング剤(または結合剤)、特に、二官能性オルガノシランまたはポリオルガノシロキサン類を使用する。
特に、例えば出願 WO03/002648号(またはUS 2005/016651号)およびWO03/002649号(またはUS 2005/016650号)に記載されているような、その特定の構造によって“対称形”または“非対称形”と称するシランポリスルフィドを使用する。
特に適しているのは、以下の定義に限定されることなく、下記の一般式(III)に相応する“対称形”と称するシランポリスルフィドである:

(III) Z ‐ A ‐ Sx ‐ A ‐ Z

[式中、xは、2〜8 (好ましくは2〜5)の整数であり;
Aは、2価の炭化水素基(好ましくはC1〜C18アルキレン基またはC6〜C12アリーレン基、特にC1〜C10、特にC1〜C4アルキレン基、特にプロピレン)であり;
Zは、下記の式の1つに相応する:
Figure 2014506267

(式中、R1基は、置換されているかまたは置換されてなく、互いに同一かまたは異なるものであって、C1〜C18アルキル、C5〜C18シクロアルキルまたはC6〜C18アリール基(好ましくはC1〜C6アルキル、シクロヘキシルまたはフェニル基、特にC1〜C4アルキル基、特にメチルおよび/またはエチル)を示し;
R2基は、置換されているかまたは置換されてなく、互いに同一かまたは異なるものであって、C1〜C18アルコキシまたはC5〜C18シクロアルコキシル基(好ましくは、C1〜C8アルコキシルおよびC5〜C8シクロアルコキシルから選ばれる基、さらにより好ましくはC1〜C4アルコキシルから選ばれる基、特にメトキシルおよびエトキシル)を示す)]。
上記式(III)に相応するアルコキシシランポリスルフィド類の混合物、特に、商業的に入手可能な標準の混合物の場合、“x”符号の平均値は、好ましくは2と5の間、より好ましくは4に近い分数である。しかしながら、本発明は、例えば、アルコキシシランジスルフィド(x = 2)によっても有利に実施し得る。
さらに詳細には、シランポリスルフィドの例としては、例えば、ビス(3‐トリメトキシシリルプロピル)またはビス(3‐トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドのような、ビス((C1〜C4)アルコキシル(C1〜C4)アルキルシリル(C1〜C4)アルキル)ポリスルフィド類(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド類)が挙げられる。特に、これらの化合物のうちでは、式[(C2H5O)3Si(CH2)3S2]2を有するTESPTと略称されるビス(3‐トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、または式[(C2H5O)3Si(CH2)3S]2を有するTESPDと略称されるビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを使用する。また、好ましい例としては、上記特許出願WO 02/083782号(またはUS 2004/132880号)に記載されているような、ビス(モノ(C1〜C4)アルコキシルジ(C1〜C4)アルキルシリルプロピル)ポリスルフィド類(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド類)、特に、ビス(モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィドも挙げられる。
アルコキシシランポリスルフィド類以外のカップリング剤の例としては、特に、特許出願WO 02/30939号(またはUS 6 774 255号)およびWO 02/31041号(またはUS 2004/051210号)に記載されているような、二官能性POS (ポリオルガノシロキサン)類またはヒドロキシシランポリスルフィド(上記式(III)において、R2 = OH)、或いは、例えば、特許出願WO 2006/125532号、WO 2006/125533号およびWO 2006/125534号に記載されているような、アゾジカルボニル官能基を担持するシランまたはPOS類が挙げられる。
被覆剤としては、知られている通りゴムマトリックス中での無機充填剤の分散性を改良し組成物の粘度を低下させることによって、未硬化状態における組成物の加工の容易性を改良することのできる加工助剤が一般に考えられる;これらの加工助剤は、例えば、アルキルアルコキシシラン(特にアルキルトリエトキシシラン)のような加水分解性シラン;ポリオール;ポリエーテル(例えば、ポリエチレングリコール);第一級、第二級または第三級アミン類(例えば、トリアルカノールアミン類);ヒドロキシル化または加水分解性POS類、例えば、α,ω‐ジヒドロキシポリオルガノシロキサン類(特にα,ω‐ジヒドロキシポリジメチルシロキサン類);および、例えばステアリン酸のような脂肪酸である。
本発明に従うゴム組成物においては、カップリング剤の含有量は、好ましくは160m2/gのCTAB表面積に対して無機充填剤の0.1質量%と12質量%の間、より好ましくは160m2/gのCTAB表面積に対して無機充填剤の4質量%と10質量%の間の量である;および/または、被覆剤の含有量は、好ましくは160m2/gのCTAB表面積に対して無機充填剤の0.1質量%と20質量%の間、より好ましくは160m2/gのCTAB表面積に対して無機充填剤の5質量%と20質量%の間の量である;カップリング剤の含有量は、充填剤の比表面積に対して調整することが可能である。
当業者であれば、もう1つの性質、特に、有機性を有する充填剤を、この項において説明した無機充填剤と等価の充填剤として、この充填剤がシリカのような無機層で被覆されているか、或いは、その表面上に、充填剤とエラストマー間の結合を形成させるためにカップリング剤の使用を必要とする官能部位、特にヒドロキシルを含むかを条件として使用し得ることを理解されたい。
また、本発明に従うこれらのゴム組成物は、例えば、可塑剤または増量剤オイル(後者は芳香族系または非芳香族タイプのいずれかである);顔料;オゾン劣化防止ワックス、化学オゾン劣化防止剤、酸化防止剤のような保護剤;疲労防止剤;補強用樹脂;例えば出願WO 02/10269号に記載されているような、メチレン受容体(例えば、フェノールノボラック樹脂)またはメチレン供与体(例えば、HMTまたはH3M);イオウまたはイオウ供与体および/または過酸化物および/またはビスマレイミドをベースとする架橋系;および加硫促進剤のような、タイヤ、特に、トレッドの製造を意図するエラストマー組成物において慣用的に使用する標準の添加剤の全部または1部も含み得る。
好ましくは、これらの組成物は、好ましい非芳香族系または極めて僅かに芳香族系の可塑剤として、ナフテン系オイル、パラフィンオイル、MESオイル、TDAEオイル、グリセリンエステル(特にトリオレアート)、好ましくは30℃よりも高い高Tgを示す炭化水素系可塑化用樹脂、およびそのような化合物の混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
本発明に従うマスターバッチを、その中に、特にマスターバッチの液相中での製造の乾燥段階前に、上述したような添加剤(オイル、酸化防止剤、カップリング剤、被覆剤等)を混入することによって製造することを意図することも可能であることに留意すべきである。
II‐4) ゴム組成物およびマスターバッチの製造
本発明のゴム組成物は、適切なミキサー内で、当業者にとって周知の一般的手順に従う2つの連続する製造段階、即ち、130℃と200℃の間、好ましくは145℃と185℃の間の最高温度までの高温で熱機械的に加工または混練する第1段階(“非生産”段階とも称する)、並びに、その後の典型的には120℃よりも低い、例えば、60℃と100℃の間の低めの温度で機械加工する第2段階(“生産”段階とも称する)を使用して製造し、この仕上げ段階において架橋または加硫系を混入する。
本発明の1つの好ましい実施態様によれば、加硫系を除いた本発明の組成物の全てのベース構成成分、特に、カーボンブラックと無機充填剤を含むマスターバッチおよび必要に応じてカップリング剤を、ジエンエラストマー中に、上記のいわゆる非生産第1段階において、混練により緊密に混入する、即ち、少なくともこれらの各種ベース構成成分を上記ミキサー内に導入し、1以上の工程において、130℃と200℃の間、好ましくは145℃と185℃の間の最高温度に達するまで熱機械的に混練する。
本発明の1つの好ましい実施態様によれば、無機充填剤は、第1マスターバッチの形に前以って製造している上記ジエンエラストマーとカーボンブラック中に混入する。
好ましくは、この第1マスターバッチは、“液”相中で製造する。そうするためには、その方法は、水分散エラストマー粒子の形にあるラテックス形のジエンエラストマーと、カーボンブラックの水性分散液、即ち、一般に“スラリー”と称する水中に分散させた充填剤とに関連する。さらにより好ましくは、文献US 6 048 923号に記載されている方法の各工程を追試する;この方法は、特に、エラストマーラテックスからなる第1流体の連続流を凝固反応器の配合ゾーンに加え、カーボンブラックの水性分散液からなる第2流体の第2連続流を圧力下に上記配合ゾーンに加えて上記エラストマーラテックスとの混合物を形成させ(これら2つの流体のこの配合処理は、十分にエネルギッシュであって、凝固反応器の出口オリフィスの前に、エラストマーラテックスをカーボンブラックと一緒にほぼ完全に凝固させることを可能にする)、そして、その後、得られた凝集物を乾燥させることからなる。
特に、無機充填剤の混入は、他の構成成分(特にジエンエラストマー単独または第1マスターバッチの形で)のミキサー内への導入と同時に実施し得ることに特に留意されたい;但し、有利には、この混入を数十秒〜数分間時間的にオフセットし得る。
例えば、(非生産)第1段階は、1回の熱機械段階で実施し、その間に、全ての必須成分(必要に応じて、上記で明記した各マスターバッチの形の)、任意構成成分としての補助的な被覆剤または加工助剤並びに加硫系を除いた各種他の添加剤を、標準の密閉ミキサーのような適切なミキサー内に導入する。この非生産段階における総混練時間は、好ましくは、1分と15分の間の時間である。上記非生産第1段階においてそのようにして得られた混合物を冷却した後、加硫系を、一般的にはオープンミルのような開放ミキサー内で低温にて混入する;その場合、全てを、数分間、例えば、2分と15分の間の時間混合する(生産段階)。
架橋系は、好ましくは、加硫系、即ち、イオウ(またはイオウ供与体)と一次加硫促進剤とをベースとする系である。このベース加硫系に、各種既知の二次加硫促進剤または加硫活性化剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸または等価の化合物、またはグアニジン誘導体(特に、ジフェニルグアニジン)を添加し、後述するようにして、上記非生産第1段階中におよび/または上記生産段階中に混入する。
イオウは、0.5phrと12phrの間、特に1phrと10phrの間の好ましい含有量で使用する。一次加硫促進剤は、0.5phrと10phrの間の好ましい含有量で、より好ましくは0.5phrと5.0phrの含有量で使用する。
促進剤(一次または二次)としては、イオウの存在下にジエンエラストマーの加硫の促進剤として作用し得る任意の化合物、特に、チアゾールタイプの促進剤およびその誘導体並びにチウラムおよびジチオカルバミン酸亜鉛タイプの促進剤を使用することができる。これらの促進剤は、例えば、2‐メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(“MBTS”と略記する)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(“TBZTD”)、N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアジルスルフェンアミド(“CBS”)、N,N‐ジシクロヘキシル‐2‐ベンゾチアジルスルフェンアミド(“DCBS”)、N‐(tert‐ブチル)‐2‐ベンゾチアジルスルフェンアミド(“TBBS”)、N‐tert‐ブチル‐2‐ベンゾチアジルスルフェンイミド(“TBSI”)、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(“ZBEC”)およびこれらの化合物の混合物からなる群から選択する。
その後、そのようにして得られた最終組成物を、例えば、特に実験室での特性決定のためのシートまたはスラブの形にカレンダー加工するか、或いは、例えば、乗用車、重量車両等用のタイヤトレッドとして使用することのできるゴム形状要素の形に押出加工する。
III 実施例
III‐1 天然ゴムとカーボンブラックとのマスターバッチの製造
90以上のエラストマーマトリックス中充填剤分散値を有するジエンエラストマーとカーボンブラックの第1マスターバッチを、米国特許第6,048,923号に記載されている方法に従い、液相において製造する。
即ち、マスターバッチを、上記特許に詳細に説明されているプロトコールに従い、Cabot Corporation社から販売されているカーボンブラックN234と、マレーシア産で28%のゴム固形分含有量と0.3%のアンモニア含有量を有する天然ゴム農園ラテックスとから製造する。
従って、カーボンブラックの含有量が50phrであり、90のZ値を有する天然ゴムマトリックス中ブラック分散体を含む天然ゴムとカーボンブラックN 234とのマスターバッチAを得る。
III‐2 ゴム組成物の製造
対照組成物TMを、エラストマー、従って、これらの実施例においては天然ゴムと、Cabot Corporation社から販売されているカーボンブラックN234のような補強用充填剤と、必要に応じてのEvonik社から販売されている沈降シリカUltrasil 7000とを固体形で導入する通常の固体形での配合方法に従って製造する。
本発明に従わない対照ゴム組成物TAを、マスターバッチAから、このマスターバッチに、通常の固体形での配合方法に従い、Cabot Corporation社から販売されているカーボンブラックN234を加えて製造する。
本発明に従うゴム組成物CAは、第1マスターバッチAから、このマスターバッチに、通常の固体形(粉末または顆粒)での配合方法に従い、Evonik社から販売されている沈降シリカUltrasil 7000を加えて製造する。
各組成物を下記の方法で製造する:
下記の試験を、以下の方法で実施する:70%まで充たし、初期容器温度がおよそ90℃である密閉ミキサーに、組成物TAおよびCAにおいては第1マスターバッチA(または組成物TMにおいては固体形の天然ゴムとN234カーボンブラック)、第2充填剤、必要に応じてのカップリング剤および/または被覆剤を導入し、その後、1〜2分間混練した後、加硫系を除いた各種他の添加剤を導入する。その後、熱機械的加工(非生産段階)を、1工程で、およそ165℃の最高“落下”温度に達するまで実施する(混練の合計時間はおよそ5分に等しい)。
そのようにして得られた混合物を回収し、冷却し、その後、加硫系(イオウとスルフェンアミド促進剤)を、70℃の開放ミキサー(ホモフィニッシャー)に、全てをおよそ5〜6分間配合処理することによって添加する(生産段階)。被覆剤が存在する場合、この被覆剤は、上記密閉ミキサー内に導入する代りに上記開放ミキサー内に導入してもよい。
そのようにして得られた組成物を、その後、その物理的または機械的性質の測定のためのゴムのスラブ(2〜3mm厚)または薄シートの形に、或いは、例えば、タイヤ用の半製品として、特に、タイヤトレッドとして、所望寸法に/所望の寸法で切断および/または組立てた後に、直接使用することのできる形状要素の形にカレンダー加工する。
この実施例の目的は、本発明に従うゴム組成物の性質を実証することである;これらの性質は、その補強用充填剤の性質またはその製造方法故に本発明に従わない各対照組成物に対して改良されている。
ゴム組成物TM1〜TM4を、天然ゴムとカーボンブラックと必要に応じてのシリカとから、項III‐2において詳細に説明しているような固体形で“塊状”で製造する。対照組成物TA1およびTA2および本発明に従う組成物CA3およびCA4は、それぞれ、第1マスターバッチAから、このマスターバッチに、第2充填剤を項III‐2において詳細に説明している方法に従って加えて製造する。
上記の組成物は、全て、製造方法の如何にかかわらず、下記の基本配合(phrでの)を有する:

Figure 2014506267

(a) N‐1,3‐ジメチルブチル‐N‐フェニル‐パラ‐フェニレンジアミン (Flexsys社からの“Santoflex 6‐PPD”);
(b) MESオイル (Shell社からの“Catenex SNR”);
(b) 酸化亜鉛 (工業級;Umicore社);
(b) N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアジルスルフェンアミド (Flexsys社からの“Santocure CBS”)。
これらの構成成分以外は、組成物TM1〜TM4;TA1、TA2、CA3およびCA4は、下記の表1に詳細に示しているこれら組成物が含む第2補強用充填剤の性質および含有量(phrでの)により、互いに異なっている。

表1
Figure 2014506267
(1) マスターバッチAに由来するカーボンブラック;
(2) 固体形での標準配合処理によりNRまたはマスターバッチAに加えたカーボンブラック;
(3) TESPT (Evonik社からの“SI69”)。
150℃で40分間硬化する前および後に測定した諸性質を、下記の表2に示している。

表2
Figure 2014506267
カーボンブラック(それぞれ57phrと65phr)のみを含有する対照組成物TM1およびTM2と、50phrのカーボンブラックとシリカ(それぞれ7phrと15phr)を含有する組成物TM3およびTM4との比較は、シリカの導入がヒステリシスの予測された改良(tan(δ)maxの低下)を可能にしているが、補強用充填剤の分散性(Z値)の有意の悪化を代償にしていることを観察することを可能にしている。
極めて良好な分散性を有するマスターバッチAから本発明に従って製造し、それぞれ組成物TM3およびTM4と比較した組成物CA3およびCA4においては、シリカの上記マスターバッチへ添加が、ヒステリシスを低下させ、そして、驚くべきことに、マスターバッチAによって得られる分散性と同じ形で、且つ他の性質を悪化させることなく極めて良好な分散性を保持することを可能にしていることが観察されている。また、驚くべきことに、引裂容易性の有意の改良(DRDの値の増大)およびヒステリシスの低下(6%〜12%)も、組成物TA1およびTA2をそれぞれ組成物TM1およびTM2と比較することによってカーボンブラックの上記マスターバッチへの添加により観察されたこととは逆に、組成物TM3およびTM4とそれぞれ比較した本発明に従う組成物CA3およびCA4において観察されている。これらの比較は、下記の表3に示している;表3は、引裂容易性およびヒステリシスについて、同じ配合(特に、同じ充填剤で且つ同じこれら充填剤の含有量)を有するがその製造方法が[脱文]である各組成物においてパーセントとして得られた利得(プラスのパーセントがこれらの性質における改良、即ち、引裂容易性の増大およびヒステリシスの低下を示すことを理解されたい)を示しており、分散の質と添加した充填剤の性質に関連する相乗効果を実証することを可能にしている。
表3
Figure 2014506267

Claims (37)

  1. 少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤と、さらにまた、架橋系とをベースとするゴム組成物であって、エラストマーマトリックス中充填剤分散体が80以上のZ値を有することを特徴とする前記ゴム組成物。
  2. 少なくともジエンエラストマーとカーボンブラックを含み且つ90以上のZ値を有するエラストマーマトリックス中カーボンブラック分散体を有する第1マスターバッチから得られる、請求項1記載の組成物。
  3. 前記第1マスターバッチが、ジエンエラストマーラテックスとカーボンブラックの水性分散液から出発する液相配合によって得られる、請求項2記載の組成物。
  4. 前記第1マスターバッチが、下記の処理工程に従って得られる、請求項3記載の組成物:
    ・ジエンエラストマーラテックスの連続流を、混合ゾーンと出口の間に延びている細長凝固ゾーンを形成している凝固反応器の前記混合ゾーンに供給する工程;
    ・充填剤を含む流体の連続流を圧力下に凝固反応器の前記混合ゾーンに供給して、凝固混合物を形成させる工程;
    ・上記で得られた凝固物を乾燥させて前記第1マスターバッチを回収する工程。
  5. 前記ジエンエラストマーが、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーのブレンドからなる群から選ばれる、請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
  6. 前記ジエンエラストマーが、天然ゴムである、請求項5記載の組成物。
  7. 前記無機充填剤が、シリカまたはシリカ被覆カーボンブラックである、請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物。
  8. 前記無機充填剤が、沈降シリカである、請求項7記載の組成物。
  9. 前記充填剤の全体含有量が、30phrと150phrの間、好ましくは30phrと100phrの間の量である、請求項1〜8のいずれか1項記載の組成物。
  10. カーボンブラックの含有量が、30phrと80phrの間、好ましくは40phrと70phrの間の量であり;無機充填剤の含有量が、5phrと50phrの間、好ましくは10phrと30phrの間の量である、請求項9記載の組成物。
  11. 下記の工程を含むことを特徴とする、少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくとも1種のカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤と、さらにまた、架橋系とを含む組成物の製造方法:
    ・前記ジエンエラストマーと前記カーボンブラックを含む第1マスターバッチを製造する工程(この第1マスターバッチは、90以上のZ値を有するエラストマーマトリックス中前記充填剤分散体を含む);
    ・前記無機充填剤と、前記架橋系を除いた上記組成物の他の構成成分とを、ミキサー内の前記第1マスターバッチ中に、全てを130℃と200℃の間の最高温度に達するまで熱機械的に混練することによって混入する工程;
    ・混ぜ合せた混合物を100℃よりも低い温度に冷却する工程;
    ・その後、前記架橋系を混入する工程;
    ・全てを120℃よりも低い最高温度まで混練する工程。
  12. 前記マスターバッチを、少なくとも1種のエラストマーラテックスとカーボンブラックの分散液からの液相中で製造する、請求項11記載の方法。
  13. 前記マスターバッチを、下記の連続する工程に従って製造する、請求項12記載の方法:
    ・ジエンエラストマーラテックスの連続流を、混合ゾーンと出口オリフィスの間に延びている細長凝固ゾーンを形成している凝固反応器の前記混合ゾーンに供給する工程;
    ・充填剤を含む流体の連続流を圧力下に凝固反応器の前記混合ゾーンに供給して、凝固混合物を形成させる工程;
    ・上記で得られた凝固物を乾燥させて前記第1マスターバッチを回収する工程。
  14. 前記ジエンエラストマーが、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーのブレンドからなる群から選ばれる、請求項11〜13のいずれか1項記載の方法。
  15. 前記ジエンエラストマーが、天然ゴムである、請求項14記載の方法。
  16. 前記無機充填剤が、シリカ、好ましくは沈降シリカ、またはシリカ被覆カーボンブラックである、請求項11〜15のいずれか1項記載の方法。
  17. カーボンブラックの含有量が、30phrと80phrの間、好ましくは40phrと70phrの間の量であり;無機充填剤の含有量が、5phrと50phrの間、好ましくは10phrと30phrの間の量である、請求項11〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 下記の段階を含むことを特徴とする、少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤と、さらにまた、架橋系とをベースとするゴム組成物の製造方法:
    ・下記の工程に従い製造したジエンエラストマーとカーボンブラックとの第1マスターバッチを準備する段階:
    ・ジエンエラストマーラテックスの連続流を、混合ゾーンと出口の間に延びている細長凝固ゾーンを形成している凝固反応器の前記混合ゾーンに供給する工程;
    ・充填剤を含む流体の連続流を圧力下に凝固反応器の前記混合ゾーンに供給して、凝固混合物を形成させる工程;
    ・上記で得られた凝固物を乾燥させて前記第1マスターバッチを回収する工程;
    ・前記無機充填剤と、前記架橋系を除いた前記組成物の他の構成成分とを、ミキサー内で、前記で得られた第1マスターバッチ中に、全てを130℃と200℃の間の最高温度に達するまで熱機械的に混練することによって混入する段階;
    ・混ぜ合せた混合物を100℃よりも低い温度に冷却する段階;
    ・その後、前記架橋系を混入する段階;
    ・全てを120℃よりも低い最高温度まで混練する段階。
  19. 前記ジエンエラストマーが、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーのブレンドからなる群から選ばれる、請求項18記載の方法。
  20. 前記第1ジエンエラストマーが、天然ゴムである、請求項19記載の方法。
  21. 前記無機充填剤が、シリカ、好ましくは沈降シリカ、またはシリカ被覆カーボンブラックである、請求項18〜20のいずれか1項記載の方法。
  22. カーボンブラックの含有量が、30phrと80phrの間、好ましくは40phrと70phrの間の量であり;無機充填剤の含有量が、5phrと50phrの間、好ましくは10phrと30phrの間の量である、請求項18〜21のいずれか1項記載の方法。
  23. 請求項11〜17または18〜22のいずれか1項記載の方法に従って得られたゴム組成物。
  24. 少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤とを含み、エラストマーマトリックス中前記充填剤分散体が80以上のZ値を有することを特徴とする、ジエンエラストマーと充填剤のマスターバッチ。
  25. 前記無機充填剤を、少なくともジエンエラストマーとカーボンブラックを含み且つ90以上のZ値を有するエラストマーマトリックス中カーボンブラック分散体を含む第1マスターバッチに添加することによって得られる、請求項24記載のマスターバッチ。
  26. 前記第1マスターバッチが、ジエンエラストマーラテックスとカーボンブラックの水性分散液から出発する液相配合によって得られる、請求項24または25記載のマスターバッチ。
  27. 前記第1マスターバッチが、下記の処理工程に従って得られる、請求項26記載のマスターバッチ:
    ・ジエンエラストマーラテックスの連続流を、混合ゾーンと出口の間に延びている細長凝固ゾーンを形成している凝固反応器の前記混合ゾーンに供給する工程;
    ・充填剤を含む流体の連続流を圧力下に凝固反応器の前記混合ゾーンに供給して、凝固混合物を形成させる工程;
    ・上記で得られた凝固物を乾燥させて前記第1マスターバッチを回収する工程。
  28. 前記ジエンエラストマーが、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーのブレンドからなる群から選ばれる、請求項24〜27のいずれか1項記載のマスターバッチ。
  29. 前記ジエンエラストマーが、天然ゴムである、請求項28記載のマスターバッチ。
  30. 前記無機充填剤が、シリカまたはシリカ被覆カーボンブラックであり;好ましくは、前記無機充填剤が、沈降シリカである、請求項24〜29のいずれか1項記載のマスターバッチ。
  31. 前記充填剤の全体含有量が、30phrと150phrの間、好ましくは30phrと100phrの間の量である、請求項24〜30のいずれか1項記載のマスターバッチ。
  32. カーボンブラックの含有量が、30phrと80phrの間、好ましくは40phrと70phrの間の量であり;無機充填剤の含有量が、5phrと50phrの間、好ましくは10phrと30phrの間の量である、請求項31記載のマスターバッチ。
  33. 少なくとも1種のジエンエラストマーと、少なくともカーボンブラックを含む充填剤と、エラストマー100質量部当り50質量部以下の無機充填剤含有量でもっての無機充填剤とを含むマスターバッチを、前記無機充填剤を下記の工程に従って製造した第1ジエンエラストマーとカーボンブラックとのマスターバッチに添加することによって得る、前記マスターバッチの製造方法:
    ・ジエンエラストマーラテックスの連続流を、混合ゾーンと出口の間に延びている細長凝固ゾーンを形成している凝固反応器の前記混合ゾーンに供給する工程;
    ・充填剤を含む流体の連続流を圧力下に凝固反応器の前記混合ゾーンに供給して、凝固混合物を形成させる工程;
    ・上記で得られた凝固物を乾燥させて前記第1マスターバッチを回収する工程。
  34. 請求項33記載の方法によって得られたマスターバッチ。
  35. 請求項1〜10または23のいずれか1項記載の組成物或いは請求項24〜32または34のいずれか1項記載のマスターバッチを含む最終物品または半製品。
  36. 請求項1〜10または23のいずれか1項記載の組成物或いは請求項24〜32または34のいずれか1項記載のマスターバッチを含むタイヤトレッド。
  37. 請求項1〜10または23のいずれか1項記載の少なくとも1種の組成物或いは請求項24〜32または34のいずれか1項記載のマスターバッチを含むタイヤまたは半製品。
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