JP5387976B2 - リアクトルおよびノイズフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、ノイズ低減技術に関するもので、電力線や接地線に挿入されるリアクトルや、ノイズフィルタに用いられるリアクトルに関するものである。
以下に電力変換装置を例に説明する。
電力変換装置は、IGBT等のスイッチング素子の動作に伴い、伝導性のノイズや放射性のノイズを発生することが知られている。これらのノイズは、同一系統に接続される機器や、電力変換装置から電力を供給するモータ等の負荷、および周辺の機器に誤動作、劣化、損傷などの悪影響を及ぼす。
上記問題の解決策として、以下のような手法1〜手法4が提案されている。これらの手法は、異なるモードの電流に対して低減効果がある。
手法1:
電力線の各相にリアクトルを接続する(ノーマルモードリアクトル)。
この手法により、電力線各相を流れるノイズ成分を低減することができる。すなわち、一般にノーマルモード電流と呼ばれる電流成分のノイズを低減することができる(例えば、特許文献1参照)。
手法2:
電力線にコモンモードリアクトルを接続する (コモンモードリアクトル) 。
この手法により、コモンモード電流と呼ばれる電流成分の伝導ノイズを低減することができる。
手法3:
接地線にリアクトルを接続する (接地線リアクトル) 。
この手法によれば、手法2と同等に、コモンモード電流と呼ばれる電流成分の伝導ノイズを低減することができる(例えば、特許文献2参照)。
手法4:
電力線と接地線とを貫通穴のある磁性材に巻線する (漏洩電流リアクトル) 。
この手法により、電力線全相と接地線とを一方向に流れる電流成分(漏洩電流という)を低減することができる(例えば、特許文献3参照)。
また、電力変換装置から出力されるノーマルモード電流は、一般的にコモンモード電流や漏洩電流に比べて圧倒的に大きい。したがって、ノーマルモードリアクトルは、コモンモードリアクトルや漏洩電流に対するリアクトルに比べ磁気飽和が起こりやすい。
そこで、従来においては一般に、ノーマルモード電流に適合するノーマルモード用リアクトル、コモンモード電流に適合するコモンモード用リアクトル、および漏洩電流に適合するリアクトルを個別に作成している。
一方、前記手法1〜3のうちの2つを組み合わせた手法も提案されている。なお、手法1と手法2の機能を有するリアクトルは、例えば特許文献4に示され、また、手法2と手法4の機能を有するリアクトルは、例えば特許文献5に示されている。
特開2007−135280号公報 特開2008−98945号公報 特開2001−86734号公報 特開2009−135271号公報 特開2003−348818号公報
前記手法を組み合わせれば、高いノイズ抑制効果が得られる。しかし、この場合、上記の複数のリアクトルが併用されることになるので、配置スペース、部品点数ならびに費用が増加するという問題が生じる。
そこで、本発明の課題は、上記手法1〜4のすべての機能を併せ持つノイズ抑制効果の高いリアクトルを、配置スペース、部品点数ならびに費用の増大を伴うことなく提供すること、およびこのリアクトルを用いたノイズフィルタを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のリアクトルは、コアと、前記コアに磁路を形成するように配置された単相あるいは多相の電力線と接地線とを備える。前記コアは、ループ状の第1の部材と、前記第1の部材との間にギャップが形成される形態で該第1の部材の対向する辺間に介在させた第2の部材と、前記第1の部材との間に前記ギャップが形成されない形態で該第1の部材の対向する辺間に介在させた第3の部材と、を備え、前記コアの前記第1、第2の部材によって形成される空間部と、前記コアの前記第1、第2および第3の部材によって形成される空間部とに前記各相の電力線をそれぞれ挿通するとともに、前記コアの前記第1、第3の部材によって形成される空間部に前記接地線を挿通する。前記電力線のコモンモード電流により生成される磁路に対して前記コアが閉磁路コアとしての機能を持ち、前記電力線のノーマルモード電流により生成される磁路に対して前記コアが開磁路コアとしての機能を持ち、前記接地線の電流により生成される磁路に対して前記コアが閉磁路コアとしての機能を持ち、前記電力線と接地線を一方向に流れる電流(漏洩電流という)により生成される磁路に対して前記コアが閉磁路コアとしての機能を持つ。
記第2の部材と前記第3の部材の少なくとも一方は、前記第1の部材を構成する磁性材料とは異なる磁性材料で別体に形成しても良い。
前記コアのギャップには、構造的な安定度を増すためのスペーサを嵌合することができる。
前記電力線と接地線は、ブスバーによって形成することも可能である。また、前記電力線と接地線をプリント基板上にプリント形成することも可能である。
前記単相あるいは多相の電力線のターン数および前記接地線のターン数は、1以上に設定される。
本発明のリアクトルは、例えば、電力変換装置と該電力変換装置の出力によって駆動される負荷との間、または前記電力変換装置と系統との間に介在さされる。
本発明のリアクトルは、前記単相あるいは多相の電力線および接地線が接続される入出力配線接続用の導体端子板を備えた電子機器用端子台を使用し、前記コアを前記導体端子板に組み合わせることによっても構成することもできる。
本発明は、前記リアクトルを用いて構成したノイズフィルタも提供する。
本発明に係るリアクトルは、ノーマルモード用リアクトルの機能、コモンモード用リアクトルの機能、接地線用リアクトルの機能および漏洩電流リアクトルの機能を併せ持つので、それらの機能を得るための個別のリアクトルを併用する必要がなく、その結果、配置スペース、部品点数ならびに費用の低減を図ることができる。本発明に係るノイズフィルタも同様の利点が得られる。
本発明に係るリアクトルの実施形態を示す斜視図である。 図1のリアクトルのノーマルモードリアクトルとしての作用を示す断面図である。 図1のリアクトルのコモンモードリアクトル、接地線リアクトルとしての作用を示す断面図である。 図1のリアクトルの漏洩電流リアクトルとしての作用を示す断面図である。 2種類のコア材を用いる実施形態を示す断面図である。 形状の異なるコアを用いる実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るリアクトルの使用例を示す回路図である。 三相用1ターン構成の実施形態を示す斜視図である。 図8のリアクトルのノーマルモードリアクトルとしての作用を示す断面図である。 図8のリアクトルのコモンモードリアクトル、接地線リアクトルとしての作用を示す断面図である。 図8のリアクトルの漏洩電流リアクトルとしての作用を示す断面図である。 単相用複数ターン構成の実施形態を示す斜視図である。 図12のリアクトルのノーマルモードリアクトルとしての作用を示す断面図である。 図12のリアクトルのコモンモードリアクトル、接地線リアクトルとしての作用を示す断面図である。 図12のリアクトルの漏洩電流リアクトルとしての作用を示す断面図である。 本発明に係るノイズフィルタの構成例を示した回路図である。 端子台に構成した本発明に係るリアクトルの実施形態を示し、(a)はその平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
以下,図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明に係るリアクトルは、ターン数に制限を設けないが、1ターンの場合と多ターンの場合とではその構造が異なることから、それぞれの場合について説明する。また、相数にも制約を設けないので、単相と三相の場合についてそれぞれ説明する。
第1の実施形態(1ターンの場合 -単相-)
・構成
図1に、第1の実施形態に係るリアクトル1−1を示す。このリアクトル1−1は、コア2−1に単相の配線3を相通した構成を有する。
コア2−1は、四角状のループ部21と、このループ部21の下辺から上辺に向かってそれぞれ延びる脚部22、23とを有する。脚部22は、その先端と上記ループ部の上辺との間にギャップ24が介在するように形成され、また脚部23は、上記ループ部の下辺から上辺に至るように形成されている。
配線3は、U相電力線3(U)、V相電力線3(V)および接地線3(E)を有する。そして、U相電力線3(U)は、上記ループ部21の左辺と脚部22間に形成された空間部に、V相電力線3(V)は、上記脚部22、23間に形成された空間部に、接地線3(E)は、上記脚部23とループ部21の右辺間に形成された空間部にそれぞれ挿通されている。
・作用
次に、図2〜図5を参照して、上記リアクトル1の作用を説明する。なお、この図2〜図5において、(・)印および(×)印は、U相電力線3(U)、V相電力線3(V)および接地線3(E)に流れる電流の向きを表し、また、コア2−1中の矢印は、その電流によって形成される磁路を表している。
<ノーマルモードリアクトルとしての作用>
図2に、U相電力線3(U)に流れるノーマルモード電流により生成される磁路5と、V相電力線3(V)に流れるノーマルモード電流により生成される磁路6とを示す。上記磁路5、6中には、コア2−1に設けられたギャップ24が介在している。したがって、このギャップ24を備える本実施形態に係るリアクトル1−1は、ノーマルモードリアクトルの機能においてはギャップ付きリアクトルとして作用する。
周知のように、ノーマルモード電流は、コモンモード電流、接地線3(E)を流れる電流および漏洩電流に比べて圧倒的に大きい。したがって、ノーマルモード電流に基づくコア2−1の発生磁界は、コモンモード電流に基づくそれに比して相当に大きくなる。しかし、上記のように、本実施形態に係るリアクトル1は、発生磁界が大きいノーマルモードにおいて、ギャップ付きリアクトルとして作用するので、上記ギャップ24によってコア2−1の磁気飽和を抑制することができる。
<コモンモードリアクトルとしての作用>
図3に、U相電力線3(U)およびV相電力線3(V)に流れるコモンモード電流により生成される磁路7と、接地線3(E)に流れる電流により生成される磁路8とを示す。この磁路7、8中には、上記ギャップ24が介在しない。したがって、本実施形態に係るリアクトル1は、コモンモードリアクトルの機能においてはギャップなしリアクトルとして作用する。
<接地線リアクトルとしての作用>
図3に示す接地線3(E)を流れる電流により生成される磁路8中には、上記ギャップ24が介在しない。したがって、本実施形態に係るリアクトル1は、接地線リアクトルの機能においてはギャップなしリアクトルとして作用する。
<漏洩電流リアクトルとしての作用>
図4に、U相電力線3(U)、V相電力線3(V)および接地線3(E)に流れるコモンモード電流により生成される磁路9を示す。上記磁路9中には上記ギャップ24が介在しない。したがって、本実施形態に係るリアクトル1は、漏洩電流リアクトルとしての機能においてはギャップなしリアクトルとして作用する。
次に、上記第1の実施形態の変形例について説明する。
「変形例1」
図1〜図4に示すギャップ24には、必要に応じて、非磁性材料からなるスペーサ(図示せず)が嵌合される。このスペーサを用いれば、コア2−1の構造を安定化して性能の向上を図ることができる。
「変形例2」
図1〜図4に示すコア2−1に代えて、図5に示すようなコア2−2を用いても良い。
コア2−2は、上記コア2−1の脚部23を脚部25に置換した構成を有する。脚部25は、ループ部21を構成する磁性材料(例えば、Ni−Znフェライト)とは異なる磁性材料(例えば、Mn−Znフェライト)によって形成されている。なお、脚部25は、その上下端面をループ部21の内側面に密接させてある。
この変形例2に係るリアクトル1−2によれば、電力線3(U)、3(V)を流れるコモンモード電流および接地線3(E)を流れる電流に対するリアクタンスの設計自由度を上げることができる。
なお、上記とは逆に、図1〜図4に示す脚部22を上記ループ部21を構成する磁性材料とは異なる磁性材料で形成すること、あるいは、同図に示す脚部22、23の双方をループ部21を構成する磁性材料とは異なる磁性材料で形成することも可能である。そして、後者の場合、脚部22、23の材料を互いに相違させてもよい。
「変形例3」
コアの形状は、請求項1の技術的範囲を満たすものであれば、図1に示したコア2−1の形状に限定されず、例えば、図6に示すような形状であっても良い。
図6に示すコア2−3は、図1に示すループ部21、脚部23にそれぞれ対応するループ部21'、脚部23'と、ループ部21'の左辺の上下中央部から脚部23'に向って延びる脚部22'とを有し、脚部22'の先端と脚部23'間にギャップ24'を形成している。
このようなコア2−3を使用するこの変形例3に係るリアクトル1−3においては、図示のように、電力線3(U)がループ部21'の下辺と脚部22'間に形成された空間部に、電力線3(V)が脚部22'とループ部21'の上辺間に形成された空間部に、接地線3(E)が脚部23'とループ部21'の右辺間に形成された空間部にそれぞれ挿通される。
上述した通り、上記第1の実施形態に係るリアクトル1−1およびその変形例1〜3に係るリアクトルは、ノーマルモードリアクトルとしての機能、コモンモードリアクトルとしての機能、接地線用リアクトルとしての機能および漏洩電流リアクトル(放射ノイズ用リアクトル)としての機能を併せ持つ。
したがって、例えばこのリアクトルを、図7に示すインバータ等の電力変換装置26と負荷(モータ)27との間、あるいは、電力変換装置26と図示していない系統とのに挿入することによって、同図に示す個別の複数のリアクトルを設けた場合と同様のノイズ減衰効果を得ることが可能である。これは、配置スペース、部品点数ならびに費用の低減を図る上で有利である。
前述したように、本発明を実施する上において、適用する電力の相数に制約はない。そこで、前記第1の実施形態とは相数が異なる第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態(1ターンの場合 -三相-)
・構成
図8に、第2の実施形態に係るリアクトル10を示す。このリアクトル10は、コア20に三相の配線30を相通した構成を有する。
コア20は、四角状のループ部210と、このループ部210の下辺から上辺に向かってそれぞれ延びる脚部220、220'および230を有する。脚部220、220'は、それらの先端と上記ループ部210の上辺との間にそれぞれギャップ240、240'が介在するように形成され、また脚部230は、上記ループ部210の下辺から上辺に至るように形成されている。
配線30は、U相電力線30(U)、V相電力線30(V)および接地線30(E)を有する。そして、U相電力線30(U)は、上記ループ部210の左辺と脚部220間に形成された空間部に、V相電力線30(V)は、脚部220、220'間に形成された空間部に、W相電力線30(W)は、脚部220'、230間に形成された空間部に、接地線30(E)は、上記脚部230とループ部21の右辺間に形成された空間部にそれぞれ挿通されている。
・作用
相数が相違するものの、単相の実施形態に係る図1のリアクトル1と原理的に等価な作用をなす。
<ノーマルモードリアクトルとしての作用>
図9に、U相電力線30(U)に流れるノーマルモード電流により生成される磁路11と、V相電力線30(V)に流れるノーマルモード電流により生成される磁路12と、V相電力線30(V)に流れるノーマルモード電流により生成される磁路13とを示す。磁路11にはギャップ240が、磁路12にはギャップ240、240'が、磁路13にはギャップ240'がそれぞれ介在している。したがって、このリアクトル10は、ノーマルモードリアクトルの機能においてはギャップ付きリアクトルとして作用する。
<コモンモードリアクトルとしての作用>
図10に、U相電力線30(U)、V相電力線30(V)およびW相電力線30(W)に流れるコモンモード電流により生成される磁路14と、接地線3(E)に流れる電流により生成される磁路15とを示す。この磁路14、15中には、ギャップ240、240'が介在していない。したがって、このリアクトル10は、コモンモードリアクトルの機能においてはギャップなしリアクトルとして作用する。
<接地線リアクトルとしての作用>
図10に示す接地線30(E)を流れる電流により生成される磁路15中には、ギャップ240、240'が介在していない。したがって、このリアクトル10は、接地線リアクトルの機能においてはギャップなしリアクトルとして作用する。
<漏洩電流リアクトルとしての作用>
図11に、U相電力線30(U)、V相電力線30(V)、W相電力線30(W)および接地線(E)に流れるコモンモード電流により生成される磁路16を示す。この磁路16中には、ギャップ240、240'が介在していない。したがって、このリアクトル10は、漏洩電流リアクトルとしての機能においてはギャップなしリアクトルとして作用する。
なお、上記リアクトル10に対しても、前記第1の実施形態に係るリアクトル1−1に適用した変形例1〜3の構成を適用することができる。
また、上記リアクトル10も、図7に示す用途(ただし、三相用の電力変換器と三相負荷間に介装されることになる)に使用することができる。
前述したように、本発明を実施する上において、配線のターン数に制約はない。そこで、前記第1の実施形態とは配線のターン数が異なる第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態(複数ターンの場合)
・構成
図12に示すように、この第3の実施形態に係るリアクトル1−1'は、コア2−1のループ部2の下辺に前記U相電力線3(U)、V相電力線3(V)および接地線3(E)をそれぞれ複数ターン巻回した点において図1に示す実施形態と相違する。
・作用
配線3のターン数が相違するものの、図1のリアクトル1と原理的に等価な作用をなす。
<ノーマルモードリアクトルとしての作用>
図13に示すように、図2に示す磁路5、6に対応する磁路5'、6'が形成される。したがって、ノーマルモードリアクトルの機能においては、ギャップ付きリアクトルとして作用する。
<コモンモードリアクトルとしての作用>
図14に示すように、図3に示す磁路7、8に対応する磁路7'、8'が形成される。したがって、コモンモードリアクトルの機能においてはギャップなしリアクトルとして作用する。
<接地線リアクトルとしての作用>
図14に示す磁路8'中には、ギャップ24が介在しない。したがって、接地線リアクトルの機能においてはギャップなしリアクトルとして作用する。
<漏洩電流リアクトルとしての作用>
図15に示すように、図4に示す磁路9に対応する磁路9'が形成される。したがって、漏洩電流リアクトルとしての機能においてはギャップなしリアクトルとして作用する。
なお、多ターン構成の上記リアクトル1−1'においても、前記第1の実施形態に係るリアクトル1−1に適用した変形例1〜3の構成を適用することができる。また、上記リアクトル1−1'も、図7に示す用途に使用することができる。そして、上記多ターン構成は、図8に示した多相用リアクトル10にも適用することができる。
図16は、前記リアクトル1−1〜1−3、1−1'のいずれかを用いたノイズフィルタ28の構成例を示している。
このノイズフィルタ28は、電力変換装置26と負荷(モータ)27との間に介在された上記単相リアクトル(1−1〜1−3、1−1')と、電力変換装置26の出力配線間に介在する線間コンデンサ(線間容量)29とを組み合わせた構成を有し、電力変換装置26と負荷27間の配線に含まれるノイズを除去する。
このノイズフィルタ28によれば,配置スペース,部品点数ならびに費用の低減を図ることができるという効果が得られる。
なお、電力変換装置26と負荷27に多相仕様のものが使用される場合には、図8に示した多相用リアクトル10が上記単相リアクトル(1−1〜1−3、1−1')に代えて適用される。
図17は、図8の三相リアクトル10を構成する端子台17を示す。図17(a)に示すように、この端子台17は、絶縁基台17aと、この絶縁基台17aの長手方向に配列する4つの導体端子板17bと、図17(b)に示すように各導体端子板17bを挿通させたコア20とを備えている。
各導体端子板17bは、一端側に外部配線(三相電力線と接地線)が接続され、他端側に対応する配線(三相電力線と接地線)が接続される。したがって、各導体端子板17bは、各相の電力線と接地線に対応する導体であり、コア20と共に図8に示すリアクトル10を構成する。
この端子台17によれば、配線をコア20に取り付ける必要がなくなるので、設置工数や設置時間を削減することができる。また、機器の小型化を図ることができると共に、製造や運搬または実使用時における破損を防止ができる。
なお、本端子台17の導体端子板17bとコア20が近接している部分には、それら間に図示しない絶縁皮膜を設けてもよい。この端子台17は、多相リアクトル10を構成しているが、前述した単相リアクトルを構成する端子台も同様にして形成することができる。
本発明は、上記の各実施形態に限定されず、種々の変形態様を含むものである。
すなわち、上記の実施形態では、配線3、30としてケーブルが使用されているが、この配線3、30を例えば、ブスバーで構成しても良い。また、上記配線3、30は、プリント基板上に金属箔で形成することも可能である。さらに、上記各実施形態においては、コアとしてコ型コア、E型コア、I型コア等を組み合わせた構成のものを適用しても良い。
1−1〜1−3、1−1' 、10 リアクトル
2−1〜2−3、20 コア
21、21'、210 ループ部
24、24'、240、240' ギャップ
22、22'、23,25、220、220'、230 脚部
3、30 配線
17 端子台
17a 絶縁基台
17b 導体端子板
26 電力変換装置
27 負荷
28 ノイズフィルタ
29 線間コンデンサ

Claims (9)

  1. コアと、前記コアに磁路を形成するように配置された単相あるいは多相の電力線と接地線とを備えるリアクトルであって、
    前記コアは、
    ループ状の第1の部材と、
    前記第1の部材との間にギャップが形成される形態で該第1の部材の対向する辺間に介在させた第2の部材と、
    前記第1の部材との間に前記ギャップが形成されない形態で該第1の部材の対向する辺間に介在させた第3の部材と、
    を備え、
    前記コアの前記第1、第2の部材によって形成される空間部と、前記コアの前記第1、第2および第3の部材によって形成される空間部とに前記各相の電力線をそれぞれ挿通するとともに、前記コアの前記第1、第3の部材によって形成される空間部に前記接地線を挿通し、
    前記電力線のコモンモード電流により生成される磁路に対して前記コアが閉磁路コアとしての機能を持ち、前記電力線のノーマルモード電流により生成される磁路に対して前記コアが開磁路コアとしての機能を持ち、前記接地線の電流により生成される磁路に対して前記コアが閉磁路コアとしての機能を持ち、前記電力線と接地線を一方向に流れる電流(漏洩電流という)により生成される磁路に対して前記コアが閉磁路コアとしての機能を持つことを特徴とするリアクトル。
  2. 前記第2の部材と前記第3の部材の少なくとも一方は、前記第1の部材を構成する磁性材料とは異なる磁性材料で別体に形成されていることを特徴とする請求項に記載のリアクトル。
  3. 前記ギャップにスペーサを嵌合したことを特徴とする請求項に記載のリアクトル。
  4. 前記電力線と接地線がブスバーによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  5. 前記電力線と接地線がプリント基板上にプリント形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  6. 前記単相あるいは多相の電力線のターン数および前記接地線のターン数が1以上であることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  7. 電力変換装置と該電力変換装置の出力によって駆動される負荷との間または前記電力変換装置と系統との間に介在させたことを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  8. 前記単相あるいは多相の電力線および接地線が接続される入出力配線接続用の導体端子板を備えた電子機器用端子台を使用し、前記コアを前記導体端子板に組み合わせて構成したことを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載のリアクトルを用いて構成したことを特徴とするノイズフィルタ。
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