JP5364428B2 - 連続鋳造鋳型の水シール構造 - Google Patents
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Description
前記水シール機構に、前記小径凹部に装着される内側シール座金と、該内側シール座金に当接し前記大径凹部に移動可能に配置された外側シール座金とを用い、前記内側シール座金に前記小径凹部の底面に当接する第1のOリングを装着する第1のOリング溝を設け、前記外側シール座金に、前記ボルトの非ねじ部に当接する第2のOリングを装着する第2のOリング溝を設けると共に、前記内側シール座金に当接する第3のOリングを備えた第3のOリング溝を設けた。
また、前記内側シール座金の内周面と前記ボルトの非ねじ部の外周面との隙間は、該ボルトの非ねじ部の外周面と該ボルト貫通孔の内周面との隙間以下とすることが好ましい。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る連続鋳造鋳型の水シール構造10は、裏面側に冷却水の流路となるスリット溝11が多数形成された銅板12と、銅板12の裏面に当接し、ボルト貫通孔14を介して装着されたボルト13の先部のみに形成されている雄ねじを銅板12に螺合させて銅板12に固着されるバックプレート15とを有し、ボルト頭部19とボルト貫通孔14の間に弾性部材の一例である複数の皿ばね16を介して、ボルト13が挿通するバックプレート15の大径凹部20の環状底部に形成された小径凹部21に押圧される水シール機構10が設けられた連続鋳造鋳型に適用されている。
そして、内側シール座金18の第1のOリング溝22aの溝端とボルト貫通孔端14までの寸法(すなわち、内側シール座金18の第1のOリング溝22aの内径とボルト貫通孔14の内周面の径との差の1/2である)b3は、ボルト13が熱延びによって移動しても第1のOリング22がボルト貫通孔14にはみ出さないように、b1以上とする(b3≧b1)。
また、ボルト13が熱延びによって移動しても第3のOリング24が内側シール座金18からはみ出さないように、外側シール座金17の第3のOリング溝24aの溝外径と内側シール座金18の外径との差の1/2であるb4は、b1以上(b4≧b1)とし、さらに、外側シール座金17の第3のOリング溝24aの溝内径と内側シール座金18の内径との差の1/2であるb5は、b1以上(b5≧b1)とする。
なお、小径凹部21の内周面の径は、大径凹部20の内周面の径以下である。
図3に示す電磁撹拌機付きスラブモールド100において、Oリング103の収納部幅をx1とする。シール部材104は、銅板12の熱延びに応じてボルト13とともに移動する。このため、b9はa以上必要である。(b9≧a)。更に、b8も同様にa以上必要である(b8≧a)。これにより、銅板12が膨張し(熱伸びし)aだけ移動した際、ボルト13を介してシール部材104もaだけ移動できる。このとき、ボルト13の非ねじ部の径をdとすると、大径凹部105の内周面の径D1は2*(3a+x1)+dとなる。また、銅板12が膨張しaだけ移動した際に、Oリング103が大径凹部105の環状底部より外れてボルト貫通孔14に落ち込むこともない。
図3と同様に、ボルト13の非ねじ部の外周面とボルト貫通孔14の内周面との隙間をaとし、第1のOリング22の収納部幅(第1のOリング溝22aの内径と内側シール座金18の外径との差の半分)をx2とする。外側シール座金17の外周面と大径凹部20の内周面との隙間b6をaと同一にし、更に内側シール座金18の内周面とボルト13の非ねじ部の外周面との隙間b1をa/2及び内側シール座金18の外周面と小径凹部21の内周面との隙間b2をa/2とする。この時、内側シール座金18の第1のOリング溝22aの内周面とボルト貫通孔14の内周面までの寸法(すなわち、内側シール座金18の第1のOリング溝22a内径とボルト貫通孔14の内周面の径との差の1/2である)b3は、少なくともa/2となり、外側シール座金17の第3のOリング溝24aの外周面と内側シール座金18の外周面との隙間(すなわち、内側シール座金18の外径と外側シール座金17の第3のOリング溝24aの溝外径との差の1/2である)b4は、少なくともa/2となる。なお、x3は第3のOリング溝24aの幅、b7は大径凹部20の内周面と小径凹部21の内周面との隙間である。ここで、第3のOリング24の収納部幅をx4とし、x1=x2=x4の場合、大径凹部20の内周面の径D2はd+2*(2a+x1)となる。すなわち、図1に示す水シール機構10の大径凹部20の内周面の径は、図3の既存の水シール機構101の大径凹部105の内周面の径に比較して2aだけ小さくすることが可能となる。
例えば、内側シール座金18の外周面と大径凹部20の内周面との隙間b2、内側シール座金18の内周面とボルト13の非ねじ部の外周面との隙間b1は、a/2に固定するものではなく、b1+b2≧a、かつ、b1≦aとなるようにb1、b2を選定することが可能である。
また、大径凹部20の内周面の径の値は、外側シール座金17の外径にaを加えた値としたが、スペース上問題がなければ、外側シール座金17の外径にaを加えた値より大きくすることも可能である。
更に、小径凹部21の内周面の径の値は大径凹部20の内周面の径の値以下であればよく、この場合、b1+b2≧aとなる。
なお、本発明においては、大径凹部の内周面と外側シール座金の外周面との隙間=(大径凹部の内周面の径−外側シール座金の外径)/2、内側シール座金の内周面とボルトの非ねじ部の外周面との隙間=(内側シール座金の内径−ボルトの非ねじ部の径)/2、小径凹部の内周面と内側シール座金の外周面との隙間=(小径凹部の内周面の径−内側シール座金の外径)/2、ボルト貫通孔の内周面とボルトの非ねじ部の外周面との隙間=(ボルト貫通孔の内周面の径−ボルトの非ねじ部の径)/2として、説明している。
Claims (4)
- 裏面側に冷却水の流路となるスリット溝が多数形成された銅板と、該銅板の裏面に当接し、ボルト貫通孔を介して装着されたボルトの先部のみに形成されている雄ねじを前記銅板に螺合させて該銅板に固着されるバックプレートとを有し、前記ボルトの頭部と前記ボルト貫通孔の間に弾性部材を介して、該ボルトが挿通する前記バックプレートの大径凹部の環状底部に形成された小径凹部に押圧される水シール機構が設けられた連続鋳造鋳型の水シール構造において、
前記水シール機構に、前記小径凹部に装着される内側シール座金と、該内側シール座金に当接し前記大径凹部に移動可能に配置された外側シール座金とを用い、前記内側シール座金に前記小径凹部の底面に当接する第1のOリングを装着する第1のOリング溝を設け、前記外側シール座金に、前記ボルトの非ねじ部に当接する第2のOリングを装着する第2のOリング溝を設けると共に、前記内側シール座金に当接する第3のOリングを備えた第3のOリング溝を設けたことを特徴とする連続鋳造鋳型の水シール構造。 - 請求項1記載の連続鋳造鋳型の水シール構造において、前記弾性部材は複数の皿ばねからなることを特徴とする連続鋳造鋳型の水シール構造。
- 請求項1及び2のいずれか1項に記載の連続鋳造鋳型の水シール構造において、前記内側シール座金の内周面と前記ボルトの非ねじ部の外周面との隙間は、該ボルトの非ねじ部の外周面と該ボルト貫通孔の内周面との隙間以下とすることを特徴とする連続鋳造鋳型の水シール構造。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の連続鋳造鋳型の水シール構造において、前記小径凹部の内周面の径は、前記大径凹部の内周面の径以下であり、前記外側シール座金の外周面と前記大径凹部の内周面との隙間は、前記ボルトの非ねじ部の外周面と前記ボルト貫通孔の内周面との隙間以上に設定され、前記内側シール座金の外周面と前記小径凹部の内周面との隙間及び該内側シール座金の内周面と該ボルトの非ねじ部の外周面との隙間の合計は、該ボルトの非ねじ部の外周面と該ボルト貫通孔の内周面との隙間以上に設定され、該内側シール座金の内周面と該ボルトの非ねじ部の外周面との隙間は、該内側シール座金の第1のOリング溝の内径と該ボルト貫通孔の内周面の径との差の1/2以下に設定され、該内側シール座金の高さは、該小径凹部の深さより大きいことを特徴とする連続鋳造鋳型の水シール構造。
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