JP5362160B2 - 多面体オリゴマーシルセスキオキサンの形成方法 - Google Patents

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Description

発明の背景
本開示は、多面体オリゴマーシルセスキオキサン(polyhedral oligomeric silsesquinoxane)(POSS)ケージ分子においてケイ素-酸素骨格(framework)の選択的操作を可能とする方法について記載する。POSS化合物の骨格は、触媒担体、モノマーおよびポリマーの調製に有用な種々の化学供給原料へ変換または取り込まれることが可能な化学種として、また発煙および沈殿シリカにとって代わるシリカの可溶化形態として、あるいは生物学的応用や表面改質において有用であるため、この骨格を選択的に操作することが所望されている。高分子材料へ取り込まれる場合、POSSは新規および改良された熱、機械および物理的性質を汎用高分子材料へ付与できる。
種々のPOSS骨格が、アルキルトリクロロシランまたはアリルトリクロロシランの加水分解縮合によって合成上有用な分量を調整可能である。しかし、ほとんどの場合、3官能性有機ケイ素モノマーの加水分解縮合反応は、POSS分子が所望されるタイプあるいは程度の反応性官能基を有していないので、共重合またはグラフト反応に使用するには適さない錯高分子樹脂およびPOSS分子を与える。構造的に充分定義されたシルセスキオキサン樹脂[RSiO1.5]およびホモレプティック式[(RSiO1.5)n]Σ#(ここで、Rは脂肪族、芳香族、オレフィンまたはアルコキシ基を示すがこれらに限定せず、nは4ないし14を示す)で表されるPOSS分子は、容易に入手可能な有機ケイ素モノマーから良いまたは優れた収率で得られるという事実に照らすと、このようなPOSS種を、重合、グラフト、触媒または汎用有機樹脂との相溶性に対してより望ましい官能基を有する系に変換できる方法論を進める上で大きな刺激になるものが存在する。所望の官能基としては、シラン、シリルハリド、シラノール、シリルアミン、有機ハロゲン化物、アルコール、アルコキシド、アミン、シアネート、ニトリル、オレフィン、エポキシド、有機酸、エステル、および伸張オレフィンが挙げられるが、これらに限定しない。
シルセスキオキサン分野における先行技術は、多面体オリゴマーシルセスキオキサン上のケイ素-酸素骨格上に含まれる有機官能基(Rで示される置換基)の化学的操作方法を教示した。これらの方法はPOSS分子上に含まれる有機官能基(置換基)を変化させるのに非常に有用であるが、これらの方法は必ずしも低コストの製造を行えないばかりか、これらの化合物のケイ素-酸素骨格を選択的に開裂あるいは操作する能力をも与えない。このため、これらの方法は、多くの容易に入手可能でかつ低コストのシラン、シリケート、ポリシルセスキオキサン(aka T-樹脂またはT-型シロキサン)あるいはPOSSシステムを変換するのに有用でない。
先行技術は、POSSを重合して僅かな網状構造を有する樹脂にする場合の触媒として作用させる場合あるいは選択されたポリシルセスオキサン樹脂をホモレプティック多面体オリゴマーシルセスオキサン構造へ変換する場合との両方に(NaOH、KOH等の)塩基を使用できると報告している。Marsmann et alはさらに最近、小さいPOSSケージを大きなサイズのホモレプティックケージに再分配する場合に種々の塩基を使用できることを明らかにした。シルセスキオキサンおよびPOSSシステムの塩基での処理に関する文献はすでに存在するが、従来技術によれば、ケイ素-酸素骨格の選択的操作ならびにその後のPOSSフラグメント、ホモレプティックPOSSナノ構造、ヘテロレプティックPOSSナノ構造および官能化ヘテロレプティックナノ構造の制御された生成が得られない。さらに、先行技術によれば、官能化およびその後の重合、あるいはグラフト反応に適したPOSSシステムの製造方法が得られない。先行技術でのこの手落ちは、POSSベースの試薬、モノマーおよびポリマー技術の発明が最近開発されたばかりであって、結果的にこの先行技術より後のものであるという事実を反映している。そのため、POSSモノマー/ポリマー技術に望まれる系のタイプに適したPOSSの組成と製造方法は、先行技術では考えられていなかった。さらに、先行技術は、安価かつ高純度のPOSSシステムを生成するのに適したシラン、シリケートおよびシルセスキオキサン供給原料に対する塩基の作用を明らかにしていない。
先行技術(Brown et al.およびMarsmann et al.)と比べて、本明細書に教示された方法は、特に誘導体を生成できる化学薬品および供給原料として有用な官能基を有する低コストで高純度のPOSSシステムの開発を可能とする。
発明の概要
本発明は、容易に入手可能で低コストのケイ素含有供給原料からのPOSS化合物の操作および開発を可能とする3つの方法を教示する。低コストの供給原料としては、ポリシルセスキオキサン[(RSiO1.5)]、ホモレプティック多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)[(RSiO1.5)n]Σ#、官能化ホモレプティックPOSS[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#、ヘテロレプティックPOSS[(RSiO1.5)m(R’SiO1.5)n]Σ#、官能化ヘテロテプティックPOSS[(RSiO1.5)m(R’SiO 1.5 )n(RXSiO1.0)p]Σ#および多面体オリゴマーシリケート[(XSiO1.5)n]Σ#ならびにPOSSフラグメント[(RXSiO1.5)n]が挙げられるが、これに限定しない。
POSSナノ構造を表す式の定義
本発明の方法および化学組成を説明する目的で、ナノ構造環を表す式に対して以下の定義がなされる。ポリシルセスキオキサンは[(RSiO1.5)]で表される物質であり、ここで∞は物質内の重合度を示し、Rは有機置換基(H、アルコール、エステル、アミン、ケトン、オレフィン、エーテルまたはハリド等の反応性官能基をさらに有していてもよい環状または直鎖の脂肪または芳香族基)を示す。ポリシルセスキオキサンはホモレプティックまたはヘテロレプティックである。ホモレプティック系は1種のみのR基を有するのに対して、ヘテロレプティック系は1種以上のR基を有する。
POSSナノ構造組成は次の式で表され、
[(RSiO1.5)n]Σ#はホモレプティック組成を、
[(RSiO1.5)m(R’SiO1.5)n]Σ#はヘテロレプティック組成を、
[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#は官能化ホモレプティック組成を、
[(RSiO 1.5 ) m (R’SiO 1.5 ) n (RXSiO 1.0 ) p ] Σ# は官能化ヘテロレプティック組成を、
[(XSiO1.5) n ]Σ#はホモレプティックシリケート組成を意味する。
上記のRはすべて上述に定義したものと同一であり、XとしてはOH、Cl、Br、I、アルコキシド(OR)、アセテート(OOCR)、ペルオキシド(OOR)、アミン(NR2)イソシアネート(NCO)、およびRが挙げられるが、これに限定しない。記号mおよび記号nは組成の化学量を意味する。記号Σは組成がナノ構造を形成することを示し、記号#はナノ構造中に含まれるケイ素原子の数を意味する。通常、記号#の値はmとnの合計である。Σ#はPOSSシステム(akaケージのサイズ)の全ナノ構造特性を意味するのにすぎず、化学量を決定するための乗数と混同しないよう注意すべきである。
POSSフラグメントはPOSSナノ構造に組み込むことができる構造の部分成分として規定され、式:[(RSiO1.5)m(RSiO1.0)n]によって表される。これらのフラグメントが多面体ナノ構造でない場合、記号Σ#が存在しないことに注意すべきである。
図1:汎用シルセスキオキサン、シリケート、POSSのナノ構造およびフラグメントの例
Figure 0005362160
Figure 0005362160
Figure 0005362160
全方法に応用可能な一般的方法の変数
化学的方法に典型的であるように、あらゆる方法の純度、選択性、速度および機序を制御する目的で使用される多くの変数が存在する。ポリシルセスキオキサン[(RSiO1.5)、をPOSS構造[(RSiO1.5)n]Σ#、[(RSiO1.5)m(R’SiO1.5)n]Σ#、[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#、[(RSiO1.5)mR’SiO1.5n(RXSiO1.0p]Σ#へ変換する方法に影響を及ぼす因子には種々のものがあるが、これには限定しない:塩
基の化学種、ケイ素-酸素環サイズ、組成のタイプ[RSiO1.5](シルセスキオキサン)、[(RSiO1.5)m(XSiO1.5)m(XSiO1.5)n]Σ#(シルセスキオキサン-シリケート)、有機置換基の効果、工程温度、工程溶媒、工程温度、塩基の化学量および触媒の存在。これらの変数は以下で簡単に述べる。
併用する補助試薬促進剤
これらの方法において利用される塩基の有効性を促進または増大する目的で、特定の化学薬品を利用可能である。具体的には、混合状態で作用する求核塩基は、第1にシルセスキオキサンを可溶化し、第2にPOSSナノ構造の形成を促進する。具体的には、ORがアルコキシドであるKOR、すべての汎用グリニャール試薬を含むRMgX、LiI等のアルカリハライド、または種々の溶融または融解塩媒質が挙げられるが、これに限定しない。同様に、[Me3Sn][OH]および[Me4Sb][OH]等の補助塩基がPOSSシステムの化学的形質転換を促進していてもまだPOSSケージの形成における補助塩基としては充分利用されていない。あるいは、亜鉛化合物(ZnI2、ZnBr2、ZnCl2、ZnF2等)、アルミニウム化合物(Al2H6、LiAlH4、AlI3、AlBr3、AlCl3、AlF3等)、(RB(OH)2、Bl3、BBr3、BCl3、BF3等)のホウ素化合物等の電子親和性促進剤が環状シリコーンの可溶化および開環重合ならびに多面体オリゴマーシルセスキオキサンの開環重合に重要な役割を果たすことが知られている。
化学塩基
塩基の目的は、種々のシルセスキオキサン構造中のケイ素-酸素-ケイ素結合(Si-O-Si)を開裂することにある。塩基の正確な型、水和層、濃度および溶媒相互作用はすべて、ケイ素-酸素結合を開環する塩基の有効性において重要な役割を果たしている。条件を適正に理解し制御すれば、シルセスキオキサン、シリケート、POSSおよびPOSSフラグメント系を望ましい方法で選択的開裂および/または構築できる。この塩基はPOSSフラグメントの構築の手助けをする。
この方法に使用される塩基は広範囲にわたり、例えば、ヒドロキシド[OH]-、有機アルコキシド[RO]-、カルボン酸塩[RCOO]-、アミド[RNH]-、カルボキサミド[RC(O)NR]-、カルバニオン[R]-、炭酸塩[CO3]-2、硫酸塩[SO4]-2、リン酸塩[PO4]-3リン酸塩[HPO4]-2、リンイリド[R4P]-、硝酸塩[NO3]-、ホウ酸塩[B(OH)4]-、シアン酸塩[OCN]-フッ化物[F]-、次亜塩素酸塩[OCl]-、ケイ酸塩[SiO4]-4、スズ酸塩[SnO4]-4等の塩基性金属酸化物(Al2O3、CaO、ZnO等)、アミンR3Nおよびアミン酸化物R3NO、および有機金属(RLi、R2Zn、R2Mg、RMgX等)が挙げられるが、これに限定しない。さらには、該方法は本明細書において前述の塩基を教示したが、これに限定しない。pH7.1ないし14の範囲となるいずれの試薬も使用できる。
あるいは、この方法を実施するために、これらの塩基の混合物を使用してもよい。このようなアプローチの利点のひとつは、混合物の形態の塩基は異なった作用を有することである。例えば、混合塩基では、あるの塩基を使用してケイ素-酸素-ケイ素結合またはケイ素-X結合を切断できる一方、2つ目の塩基をPOSS構造を構築するために利用できる。このように、いくつかのタイプの塩基には相乗作用が存在し、これらの方法の利点および改善のために利用可能である。
ケイ素-酸素環のサイズ、環のタイプおよび環のサイズ
本開示において議論した方法はPOSS環のサイズ([(RSiO1.5)n]Σ#の中でのΣ#)の特定のサイズに限定しない。同様に、この方法は、特定のタイプのシルセスキオキサン(すなわち、樹脂、環、またはフラグメント)に限定しない。シルセスキオキサンは酸素骨格中に4個から18個以上のケイ素原子を有するPOSS環を得るために利用できる。しかし、POSSシステム内部に含まれるケイ素-酸素環のサイズがケイ素-酸素環の開環が起こる速度に影響を及ぼすことはない点については留意しておくべきである。例えば、式1においてケイ素原子3個と酸素原子3個を有する環はケイ素原子4個と酸素原子4個を有する大きい環よりも速く開環する。POSSのケイ素-酸素環を開環する相対速度は、ケイ素原子3個を有する六員環>ケイ素原子4個を有する八員環>ケイ素原子5個を有する十員環>ケイ素原子6個を有する十二員環のようになる。選択的開環工程は、このようにして適当な塩を使用することによって制御可能となり、この情報の知見によれば、これらの方法の使用者がPOSS分子の選択的形成を制御できる。
有機置換基の効果、工程溶媒および工程温度
本開示に記述した方法は、ケイ素-酸素環系のケイ素原子に結合している特定の有機基(Rで定義されている)を形成するPOSSシステムには限定しない。これらの有機基は種々の有機基(Rは前記定義に同じ)および官能基(Xは前記定義に同じ)を形成するシルセスキオキサン供給原料の影響を受けやすい。有機置換基Rは最終生成物および出発POSS材料の溶解度に多大な影響を及ぼす。したがって、溶解度の異なる出発シルセスキオキサンおよびPOSS生成物を用いると、最終反応生成物の分離精製を容易にする。本方法は使用する溶媒および方法のタイプによって方法が限定されず、ケトン、エーテル、ジメチルスルホキシド、CCI4、CHCl3、CH2Cl2、フッ素系溶媒、芳香族溶媒(ハロゲン化、非ハロゲン化)、脂肪族溶媒(ハロゲン化および非ハロゲン化)等の限定しない通常の溶媒中で本方法を実施することができることを見出した。その他の方法が、CO2、H2O、プロパン等の限定しない臨界液中で実行可能である。溶媒のタイプ、POSS濃度、および工程温度は、入手できる装置に対する特定のケージ開環方法に適合するよう、標準法にて利用されなくてはならない。この方法に好適な溶媒はTHF、MIK、およびトルエンである。多くの場合、溶媒は方法の不可欠な成分であり、塩基が特定のシルセスキオキサン系上で作用するようにしているので、溶媒はこの方法で使用する塩基のイオン化の程度に多大な影響を及ぼす。
方法I:高分子シルセスキオキサンからのPOSSシステムの形成
アルキルトリクロロシラン(RSiCl3)の酸触媒濃縮からPOSS分子を調製する最近の方法は、POSSケージ種ホモレプティック(POSS)[(RSiO1.5)n]Σ#、官能化ホモレプティックPOSS[[(RSiO1.5)m(RXSiO1.5)n]Σ#]、ヘテロレプティックPOSS[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#、および高分子シルセスキオキサン[RSiO1.5)]の混合物を生成するには適さない。いくつかの例では、所望していない高分子シルセスキオキサンが最大75%の収率で得られる。このため、所望するPOSSナノ構造またはPOSSフラグメント[(RXSiO1.5)n]へ効率よく変換できる方法を開発すれば良い。このような方法はかかる反応内部で放出する廃液の量を減らせるだけでなく、POSSシステムの製造コストも節約できる。
開発された方法は(以前定義したような)塩基、特にヒドロキシド塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等)を利用して、高分子シルセスキオキサンをホモレプティック(POSS)[(RSiO1.5)n]Σ#、官能化ホモレプティック(POSS)[(RSiO1.5)n]Σ#、ヘテロレプティックPOSS[(RSiO1.5)m(R’SiO1.5)n]Σ#、および官能化ヘテロレプティックPOSS[(RSiO1.5)m (R’SiO 1.5 ) n (RXSiO1.0) p ]Σ#へと変換する。
現在の方法では、高分子シルセスキオキサン[RSiO1.5]をアセトンまたはメチルイソブチルケトン等の特級溶媒中に溶解または懸濁し、続いて塩基の水溶液またはアルコール溶液を添加し、攪拌しながら実施する。十分な塩基を反応混合液に添加して塩基性溶液になるようにすべきである(pH7.1-14)。反応混合液を室温で3時間攪拌し、さらに3-12時間過熱して還流させる。この時間中に、反応媒体中で不溶であることから、所望されるPOSSケージが次第に反応媒体から沈殿してくる。この沈殿は、所望される生成物の単離を目的とし、生成物(官能化POSS種等)がさらに反応を進ませないことを確かにしている。ある場合は、生成物の収率を上げるために蒸留または減圧によって溶媒の体積を減じたり、あるいは可溶化POSS生成物を単離したりすることが望ましい。所望されるPOSS生成物は濾過またはデカンテーションによって回収し、水で十分洗浄することによって精製できる。
脂肪族および芳香族ポリシルセスキオキサン[RSiO1.5]をホモレプティック(POSS)[(RSiO1.5)n]Σ#、官能化ホモレプティックPOSS[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#、ヘテロレプティックPOSS[(RSiO1.5)m(R’SiO1.0)n]Σ#および官能化ヘテロレプティックPOSS[(RSiO1.5)m (R’SiO 1.5 ) n (RXSiO1.0) p ]Σ#に変換するにはケイ素原子1モルあたり水酸基(OH)-は1-10当量ならば効率が高く(好ましい当量はケイ素原子1モルあたり2-5当量である)、水酸基[OH]-は特にPOSS種を促進するのに有効なことが明らかとなった。酢酸および炭酸等の弱塩基のほうがビニル基やアリル基を形成する変換系には有効であることが明らかとなった。また、その他の補助試薬を使用すると、この方法においてPOSS種の形成を促進することが明らかとなった。
図2:高分子シルセスキオキサン樹脂をPOSSフラグメントおよびナノ構造へ変換する方法Iの説明
Figure 0005362160
上述の反応スキームでは、高分子シルセスキオキサン樹脂はPOSSフラグメント、ナノ構造POSSケージ種のいずれかへ、塩基および実施条件に応じて変換される。ポリシルセスキオキサン[RSiO1.5]のPOSS種(ホモレプティック[(RSiO1.5)n]Σ#、官能化ホモレプティック[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#、ヘテロレプティック[(RSiO1.5)m(R’SiO1.5)n]Σ#および官能化ヘテロレプティック[(RSiO1.5)m (R’SiO 1.5 ) n (RXSiO1.0) p ]Σ#、あるいはPOSSフラグメントへの変換は、上述の工程変数を操作することによって選択的に制御できる。この方法は、1種のR基を有するポリシルセスキオキサン樹脂を使うことによってホモレプティック[(RSiO1.5)n]Σ#生成物を形成できる。あるいは、この方法は1種以上のR基を有するポリシルセスキオキサン樹脂を使うことにより、ヘテロレプティック[(RSiO1.5)m(R’SiO1.5)n]Σ#生成物を得られる。上述の反応スキームにおいて、ホモレプティックPOSSケージ(すなわち1個のPOSSのRが2個目のPOSSケージと等しくない)の混合物をポリシルセスキオキサン樹脂で置換することにより、この方法は効率よくホモレプティック置換POSSケージの混合物を、ケージあたり異なるR基を有する統計分布で含むヘテロレプティックPOSSケージ(官能化および非官能化)へ変換できる。大抵の場合、POSSフラグメントと種々のホモレプティックおよびヘテロレプティックナノ構造POSS種は結晶化させることにより互いに分離することができるか、あるいは反応生成物と出発シルセスキオキサンとの溶解度の差を利用して抽出することができる。
この方法における塩基の目的は、出発シルセスキオキサン中のケイ素-酸素結合を開裂させ、同様に種々のPOSSフラグメント、ホモレプティック種およびヘテロレプティック種を再配列および形成させることにある。塩基の強度および塩基-溶媒-シルセスキオキサンの相互作用は重要な因子となっており、このような反応中で形成される生成物のタイプを制御することができる。例えば、媒体の塩基性が増大するとPOSSフラグメントの生成が増す一方で、塩基性が低下して同時に水分を除くと、非官能性POSS種の形成が促進される。官能性POSSシステムは中間のpHで短時間にほとんど水を含まない方法であることが好まれる。
方法II:POSSシステムとシルセスキオキサン/シロキサンフラグメントとの反応
開発された方法では(前記定義に同じ)塩基を利用してPOSSナノ構造[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#をフラグメント化し、官能化し、他の官能性POSSナノ構造[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#を得た。この方法では、POSSフラグメント1個をアセトン、ベンゼンまたはアルコール性溶媒中に溶解し、その後攪拌しながら塩基溶液を加える。一般的に、この方法で実施されている反応条件は方法Iで実施されている反応条件よりも温和であり、ヒドロキシド塩基と非ヒドロキシ塩基の両者を使用する。ケイ素に対する塩基のモル比は1:10である(1:1から1:2が好ましい)。
図3:POSSケージへ変換されるPOSSフラグメント
Figure 0005362160
この方法における塩基の目的は、出発POSSフラグメント中のケイ素-酸素結合を開裂させることにある。この塩基はまた、複数のフラグメントからPOSS構造を構築するためにもある。多数の異なる塩基(前記定義に同じ)を使い、POSSフラグメントをPOSS化合物へ変換できる。正味反応によりPOSSフラグメントをホモレプティック組成またはヘテロレプティック組成のいずれかのPOSSナノ構造に変換できる。さらには、こうしてできたPOSSケージは官能基(すなわち、[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ# 及び[(RSiO 1.5 ) m (R’SiO 1.5 ) n (RXSiO 1.0 ) p ] Σ# )を有している。
POSSフラグメントの混合物を使用すると、これらが統計的にPOSS構造へ取り込まれ、最終組成は出発POSSフラグメントの化学量に基づく。ある場合には、これらの基間における統計的な置換度がほぼ同じトポロジー型によるR基(ビニル基とエチル基等)による異質同像に支配される。異質同像による支配は、しばしば互いによく似たR基(ビニル基とエチル基等)に見られるが、まれに反応速度、加えた試薬、または種々のPOSSフラグメントと生成物間の溶解度等のその他の因子によって以上のような傾向が認められないことがある。例えば、R基間のトポロジー的相違性があったとしても、1当量のエチルウンデコノエートSi(OMe)3またはビニルSi(OMe)3と7当量のMeSi(OMe)3からは、式2の分子[ViSiO1.5]l(MeSiO1.57]Σ#あるいは[(エチルウンデコノエートSiO1.5)7]Σ#ができる。
多くの場合、所望されるホモレプティックあるいはヘテロレプティックナノ構造POSS種を、生成物と出発POSSフラグメントとの溶解度の差を利用して、結晶化または抽出により互いに分離できる。
この方法の拡張は、官能化POSSナノ構造(すなわち、[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ# 及び[(RSiO 1.5 ) m (R’SiO 1.5 ) n (RXSiO 1.0 ) p ] Σ# )における塩基の作用である。以上のシステムは、化学的組成からみると、化学的にPOSSフラグメントと類似していることに留意しておくべきである。しかし、トポロジーおよび融点、溶解度ならびに揮発性の点からみれば異なっている。
図4は方法IIに記載された方法IIの条件が官能性POSSケージ(すなわち、[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ# 及び[(RSiO 1.5 ) m (R’SiO 1.5 ) n (RXSiO 1.0 ) p ] Σ# )の理想とするPOSS構造へ変換する上で好ましいことを示している。またここで留意すべきは、大抵の場合、このような方法により、POSSナノ構造上の官能基(X)の数が増える一方で、同時に出発ナノ構造の骨格内部にあるケイ素原子の数が同一に維持される点である。これは、実質的な合成生成物の操作と誘導にとって好ましい。
図4:内部変換されたPOSSケージ
Figure 0005362160
図4の第1の例は、塩基により8員環の存在下で6員環のケイ素-酸素結合を選択的に開裂させ、3官能性POSS種を得ることを示す。この反応は、8員環のケイ素-酸素結合の開裂対6員環のケイ素-酸素結合の開裂からの大きい環ひずみエネルギーを放出することによって駆動され、熱力学的にも好ましい。第2の例では、開裂時にらせん状のエネルギーが放出され、より開かれた構造が形成されている。
方法IIの最終変法であって極めて有用性の高いものは、POSSフラグメントを現存するPOSSおよびPOSSシリケートのナノ構造へ取り込める点である。POSSケージ種とPOSSシリケートケージ種を共に拡大できるので、以上の点は方法にとって極めて重要かつ有用である。これは有機系において炭素-炭素結合が形成されるのと似ている。そのため、この方法は過去には対応できなかったサイズのPOSSナノ構造と同様、大きなサイズのPOSSナノ構造を得るうえで利用可能である。特に重要な点は、この方法を用いて奇数および偶数のケイ素原子を有するナノ構造を調製する点である。
図5:POSS環へ挿入されたシルセスキオキサン/シロキサンフラグメント
Figure 0005362160
Figure 0005362160
図5に示した具体例の正味反応は、POSSまたはPOSSシリケートのナノ構造におけるケイ素-酸素-ケイ素結合の開裂と、POSSフラグメントの挿入である。この反応が起きた結果、POSSナノ構造中でケイ素-酸素環の拡大が起こる。このような反応中で環の拡大が起きたときは、場合によっては出発シルセスキオキサン中で熱力学的に環の歪みを緩和することが好ましいことを留意しておく必要がある。例えば、ビニル(OMe)3の1当量と[((c-C6H11)SiO1.5)6]Σ6の反応の結果、[((c-C6H11)SiO1.5)4(c-C6H11)(HO)SiO1.0]2(ViSiO1.0)1]Σ7の組成を有するPOSS分子が生成される。
塩基の混合物もこの方法を実施するために使われることがある。このようなアプローチにおける利点の一つは、異なるタイプの塩基を組み合わせて使うと異なる作用をする点である。例えば、Si-X基を開裂するには1個の塩基を使うのが特に有用であるが、2番目の塩基がPOSSフラグメントをPOSSナノ構造へ構築する場合に作用を及ぼす。異なるタイプの塩基間における相乗作用も期待できる。
特に重要なことは、POSSフラグメントの混合物(1個のフラグメントのRが別のフラグメントのRとは異なる場合)または1種以上のR基を有するPOSSフラグメントを利用する点である。混合フラグメントまたはR基の混合したフラグメントを利用すると、1種以上のR基を有するヘテロレプティックPOSS種[(RSiO1.5)m(RSiO1.5)n]Σ#を得られる。一般には、統計的に混合したR基を有するPOSSナノ構造生成物は、出発フラグメントの化学量論によって決まる。この結果、多くの異性体が可能となる。
方法III:POSSナノ構造の選択的開環、官能化および再配列
この方法は、(前記定義に同じ)塩基とホモレプティック[(RSiO1.5)n]Σ#およびヘテロレプティック[(RSiO1.5)m(R’SiO1.5)n]Σ#を有するPOSSナノ構造を利用している。この方法により、低コストで容易に非官能性POSSナノ構造を、より好ましいタイプの官能性POSSシステムへ変換することができる。[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#のタイプのPOSSナノ構造は、単独の化学薬品として使用できるか、またはさらに派生させてPOSSナノ構造の種々の配列を提供することもできる。この方法は、きわめて重要かつ有用な不完全縮合型トリシラノール試薬(式)を調製するための、特にX=OHとなるようなまったく新規の合成経路を提供する。
ホモレプティックPOSSナノ構造[(RSiO1.5)n]Σ#は容易に[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#を有するPOSSナノ構造へ変換され、同様にRSiX3、[(RXSiO0.5)n]2、[(RXSiO1.0)n]、または[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#を有するPOSSフラグメントも、塩基を利用することによって図6に示すように変換される。留意しておくべきことは、各生成物にとってすべての可能な幾何異性体および化学量論的異性体を示したわけでない点である。
図6:方法IIIの説明
Figure 0005362160
さらに、この方法の変法として、種々のサイズのPOSSフラグメントに変換できる。図6に示すように、塩基の適当な添加[(RSiO1.5)6]Σ6により、小さなPOSSフラグメント([RSiX3]、[(RXSiO0.5)n]、[(RXSiO1.0)n]、または[[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]、または官能化されて、同一サイズのヘテロレプティック([RSiO1.5]、(RXSiO1.0)2]Σ6)に開裂されるか、より大きなサイズの([RSiO1.5]4(RXSiO1.5)3]Σ7)になる。
図7:方法IIIの説明
Figure 0005362160
前記の変法としては、図に示すように、POSSケージの混合物と分配を利用するのと同様、多面体オリゴマーシリケート種[((CH3)2SiO1.5)6]Σ6、[((CH3)4NOSiO1.5)6]Σ6、[((CH3)3SiO)SiO1.5]Σ6、[((CH3)4NO)SiO]SiO1.5]6]Σ6がある。このような場合は、塩基が効率よくいくつかの大きさのケージを変換して官能化または非官能化ヘテロレプティックPOSSナノ構造を形成する。これは、極めて有用な不完全縮合型トリシラノール試薬[(RSiO1.5)4(RXSiO1.0)3]Σ7において、X=OHとしたときの調製に関するまったく新規な合成経路を意味している。
図8:POSSケージおよびシリケートナノ構造の変換を示す:方法III
Figure 0005362160
この方法の最終の変形はヘテロレプティックPOSSナノ構造への選択的な塩基作用である。1個のケージあたり1種以上のRを形成するPOSSナノ構造[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#は、塩基を使用することによって官能化POSS構造[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#へ変換される。可能な限りすべてのジオメトリックおよび化学量論的異性体を示しているわけではない点に留意すること。
図9:POSSナノ構造の変換を示す:方法III
Figure 0005362160
前述するグラフに記載した塩基の作用については、ケイ素原子を多面体オリゴマーのケイ素-酸素骨格から完全に除去するようにも選択的に制御できる。これは特に[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#であって、X=OHであるように、極めて有用な不完全縮合型トリシラノール試薬を調製するまったく新規な合成経路を意味している。化学量論的ならびにジオメトリック異性体のすべてを示しているわけではない点に留意すること。
他の材料:セクションB:POSSシステムの異性体
立体化学の制御方法
POSSシステムの3次元のナノ構造では、この研究で教示された方法によっていずれの式に対しても多くの異性体が生成されることを理解することが大切である。これらの異性体の立体化学は本発明で教示した方法によって制御することが可能であるが、場合によっては依然として立体異性体が存在することがある。かかる異性体の存在についての本発明者らの知見を示唆することにより多数の実施例が提供されるが、本発明者らの特許請求の範囲に対して、特定の化学量論的異性体または立体異性体について限定されるものではない。
図10に示すように、2官能型不完全縮合POSSナノ構造の異性体[(RSiO1.5)4(RXSiO1.0)2]Σ6に対して6つの異性体が可能である。
図10:2官能型不完全縮合POSSナノ構造の異性体[(RSiO 1.5 ) 4 (RXSiO 1.0 ) 2 ] Σ6 の説明
Figure 0005362160
NMRスペクトルをオメガ-500(1H,500MHz;13C,125MHz;29Si,99MHz)上で記録し、テトラヒドロフラン、メチルイソブチルケトンを使用前に蒸留した。その他の溶媒はすべてを購入したまま精製せずに使用した。
方法Iの実施例:ポリシルセスキオキサンのPOSSフラグメントおよびナノ構造への変換
[((C6H5)SiO1.5)]樹脂からの[((C6H5)SiO1.5)8]Σ8の合成:
テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(2.0mL、5.57mmol)を[(C6H5)SiO1.5]樹脂(13.0g、100.6mmol)にトルエン(100mL)中室温で加えた。反応混合液を80℃まで12時間加熱し、室温まで冷却して1NのHClで酸化、濾過し、[((C6H5)SiO1.5)8]Σ8を白色固体として12.065g得た。生成物はEIMSによって同定したが、1032.5amuに分子イオンが示され、それぞれ954.7amu、877.4amu、および800.6amuにおいて1個、2個または3個のフェニル基の損失に対応する娘イオンを伴っていた。トルエンの代わりにベンゼン、アセトン、およびメチルエチルケトンを溶媒として反応中に使用し、KOHをテトラアルキルアンモニウム塩基の代わりに使用できる。さらに、フェニル樹脂の代わりにフェニルトリメトキシシラン用いて[((C6H5)SiO1.5)8]Σ8を調製できる。
[((C6H5)SiO1.5)]樹脂からの[((C6H5)SiO1.5)12]Σ12の合成:
水酸化カリウム(46.5g、829mmol)を室温中でTHF(7.8L)中の[(C6H5)SiO1.5]樹脂(1000g、7740mmol)に加えた。反応混合液を2日間加熱還流し、室温まで冷却して濾過し、[((C6H5)SiO1.5)12]Σ12を白色微細結晶として443g得た。[(C6H5)SiO1.5]樹脂(912g、7059mmol)を反応混合液に加えて溶液を2日間加熱還流し、室温まで冷却して濾過し、[((C6H5)SiO1.5)12]Σ12を白色微細結晶として851g得た。分子イオン1548.2amuを示すEIMSにより定性反応を行った。上述の手順は連続およびバッチ製造により変更できる。あるいは、メチレンクロライドも溶媒としてTHFの代わりに使い、テトラアルキルアンモニウム塩基をKOHの代わりに使用することができる。さらには、フェニルトリメトキシシランを[(C6H5)SiO1.5]樹脂の代わりに使い、[((C6H5)SiO1.5)12]Σ12を調製できる。
[(c-C5H9)SiO1.5]樹脂からの[(c-C5H9)SiO1.5]Σ8の合成:
樹脂サンプル1.8gをアセトン90mlおよび90mgのNaOHを反応溶液に加えて溶解した。混合液を室温で3時間攪拌し、一晩加熱還流した。溶液を冷却、濾過して純粋生成物1.40g(収率77%)を得た。基準サンプルが白色結晶粉末であることをX線回折およびHPLCから確認した。
[(CH2=CH)SiO1.5]樹脂および[Si8O20][NMe4]Σ8からの[((CH2=CH)SiO1.5)8]Σ8の合成:
樹脂サンプル0.63gおよびテトラミチルアンモニウムシリケート塩2.22gをエタノール20mLに溶解し、NMeOHを強塩基となる(pH〜12)まで反応混合液に加えた。混合液を室温で6日間攪拌し、濾過して[((CH2=CH)SiO1.5)8]Σ8を1.9g得た。あるいは、[((CH2=CH)SiO1.5)n]Σnのケージ分布においてn=8、10、12、14とすると、シクロヘキサン中でCH2=CHSi(OCH3)3とNMeOHを反応させ、続いて水とメタノールによる共沸蒸留法を行うのと同様にして調製できる。こうしてできた白色固形物[(CH2=CH)SiO1.5]Σ8-14]は収率40%で得られ、汎用溶媒/試薬中での溶解度が高いため好ましく、融点は約150℃である。
[((c-C6H9)SiO1.5)4((c-C6H11)SiO1.5)]4Σ8の合成:
典型的反応において、(シクロヘキス-3-エニル)トリクロロシランおよびシクロヘキシルトリクロロシランの混合物を勢いよく攪拌しながらメタノール溶液(200mL)および水(5mL)に添加した。混合液を2日間還流した。冷却時、真空中で揮発分を除去し、シクロヘキシル-Siおよびシクロヘキシル-3-エニル-Si基を有する樹脂を共に得た。この樹脂を塩基で触媒再分配し、メチルイソブチルケトン(25mL)中で充分量のC6H5CH2N(CH3)3OHと48時間還流することにより、強塩基溶液(ほぼMeOH中にて約40%の溶液2mL)を得た。溶媒の蒸留(25℃、0.01Torr)により、白色残渣固形物を得、これをアセトン(15mL)で攪拌して濾過し、シクロヘキシル基とシクロヘキス-3-エニル基の両者を有する[((R)SiO1.5)n(R’)SiO1.5)]n]Σ8骨格の混合液を得た。収率は典型的には70-80%である。
注:エナンチオマーを除くと、式(シクロヘキシル)n(シクロヘキシ-3-エニル)8-nSi8O12(0<=n<=8)を有する22個の[((R)SiO1.5)n(R’)SiO1.5]n]Σ8骨格がある。すべては生成物の混合液中に存在すると予測されている。各化合物の相対比率はほとんど、反応中に使用した(cシクロヘキス-3-エニル)トリクロロシランおよびシクロヘキシルトリクロロシランの相対量に依存するが、その他の因子にも依存することがある。各生成混合物の高解像性29SiNMRスペクトル(C6D6)は、シクロヘキシル基およびシクロヘキセニル基を有するSi元素の骨格に対して一連の充分に解像された共鳴を示している。これらの解像度の化学的シフトは一定であるが、解像度の相対強度は反応中に使われた(シクロヘキス-3-エニル)SiCl3およびシクロヘキシルSiCl3の量に依存する。生成物は[((c-C6H9)SiO1.5)4((c-C6H11)SiO1.5))4Σ8の骨格の透明な混合物である。次の化学シフトの(C6D6中での)帰属は、[((c-C6H11)SiO1.5)8Σ8、[((c-C6H9)SiO1.5)8]Σ8、および[((c-C6H11)SiO1.5)n((c-C6H11)SiO1.5)n]Σ8の純粋な基準サンプルを比較することで得られた。
Si-シクロヘキシルを近傍に3個有するSi-シクロヘキセニル基:δ-67.40
Si-シクロヘキシルを近傍に2個有するSi-シクロヘキセニル基:δ-67.46
Si-シクロヘキシルを近傍に1個有するSi-シクロヘキセニル基:δ-67.51
Si-シクロヘキシルを近傍に0個有するSi-シクロヘキセニル基:δ-67.57
Si-シクロヘキセニルを近傍に3個有するSi-シクロヘキシル基:δ-67.91
Si-シクロヘキセニルを近傍に2個有するSi-シクロヘキシル基:δ-67.97
Si-シクロヘキセニルを近傍に1個有するSi-シクロヘキシル基:δ-68.02
Si-シクロヘキセニルを近傍に0個有するSi-シクロヘキシル基:δ-68.08。
上述のように等モル(0.0125mol)の(シクロヘキス-3-エニル)トリクロロシランおよびシクロヘキシルトリクロロシランを反応させると、相対強度が約4:17:17:5:4:21:22:10を示す8個すべての解像度を得られた。同一サンプルの(CDCl3中での)13CNMRスペクトルは純粋な[((c-C6H11)SiO1.5)8]Σ8および[((c-C6H9)SiO1.5)8]Σ8 13C・Si8O12骨格近傍の13C核の解像度が、互いに化学シフトがわずかに異なる多くの解像度の重なりに起因するためにかなり広いことを除けば、互いによくスペクトルの重ね合わせが似ている:δ127.45 (br m)、127.07、27.47、26.85、26.63、25.51、25.08、23.15、22.64、18.68。[((c-C6H11)SiO1.5)n((c-C6H11)SiO1.5)n]Σ8の混合物を、以下の比で(シクロヘキシル-3-エニル-)トリクロロシランおよびシクロヘキシルトリクロロシランを調製することにより形成できる:
Figure 0005362160
[(c-C6H5)SiO1.58の合成:
(シクロヘキシ-3-エニル)トリクロロシラン(10.78g、0.05mol)のチャージを勢いよく攪拌しながらメタノール(200mL)および水(5mL)へ添加した。混合物を一晩還流した。冷却時、揮発分を真空中で除去して[((c-C6H9)SiO1.5)n]樹脂を一定の収率で得た。樹脂の29Si{1H}NMRスペクトルは、ブロードな、シクロヘキシルシルセスキオキサン樹脂の特徴をもたない解像を見せ、分離した多面体シルセスキオキサン([((c-C6H11)SiO1.5)Σn]において、n=6、8、10、12、14)のシャープな像は認められなかった。メチルイソブチルケトン(25mL)と充分量のC6H5CH2N(CH3)3OHとで48時間還流することによって[((c-C6H9)SiO1.5)n]樹脂の塩基での触媒再分配を行って、強塩基溶液(約2mLのMeOH中40%溶液)を得た。溶媒の蒸留により(25℃、0.01 Torr))、白色の残渣固形物を得、これをアセトン(15mL)で攪拌して濾過し、[(c-C6H5)SiO1.5]Σ8を収率80%(5.33g)で白色微細結晶固形物として得た。特徴データ:1H NMR (500.2MHz,CDCl3, 300 K) δ5.76 (br s,2 H)、2.09 (br m, 4 H)、1.92 (br m,4 H)、1.52 (br m,1 H)、1.08 (br m,1 H).13C NMR (125.8 MHz,CDCl3,300 K) δ127.33,127.08,25.46,25.03,22.60,18.60。29Si NMR (99.4 MHz,C6D6,300 K) δ-67.4。単結晶X線回折によって生成物を同定した。
[(((CH3)2CH)SiO1.5)8]Σ8の合成:
(CH3)2CHSICl3(6.15g、34.8mmol)のメタノール(100mL)溶液へ水(1mL)を注意深く加えて勢いよく攪拌した。溶液を24時間還流した。冷却時、溶媒を蒸留して定量範囲の[i-PrSiO3/2]n樹脂を灰黄色の液体として得た。樹脂の29Si{1H}NMRスペクトルはシルセスキオキサン樹脂を示す解像度のブロードなエンベロープを示し、ごく微量であるが、分離した多面体シルセスキオキサン([((CH3)2CH)SiO1.5]nであってn=6、8、10、12、14)の存在を明らかに示す。メチルイソブチルケトン(25mL)と水(1.4mL)と充分量のC6H5CH2N(CH3)3OHを6時間還流することにより、強塩基溶液(MeOH中で約1mLの40%溶液)を得、[((CH3)2CH)SiO1.5]n樹脂の塩基での触媒再分配を行った。粗平衡混合物をEt2O(200mL)で希釈し、水で数回洗浄して、無水MgSO4で乾燥して濃縮し、[(((CH3)2CH)SiO1.5)8]Σ8を白色微細結晶粉末として得た。1回平衡後の収率は典型的には15-30%であるが、母液中の[(((CH3)2CH)SiO1.5)樹脂を塩基で触媒再分配を行うことによってさらに[(((CH3)2CH)SiO1.5)8]Σ8を得た。この方法で得た化合物は、Unno(Chemistry Letters 1990,489)の記述した方法で調製した[(((CH3)2CH)SiO1.5)8]Σ8と同一である。特徴データ:1H NMR (500.2 MHz,CDCl3,300 K) δ1036 (d,J=6.9 Hz)、48 H,CH3); 0.909 (七重項,J = 7.2 Hz,8 H,CH)。13C NMR (125.8 MHz,CDCl3,300 K) δ16.78 (s,CH3); 11.54 (s,SiCH)。29Si NMR (99.4 MHz,CDCl3,300 K) δ-66.3。
[(((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8]Σ8の合成:
(CH3)2CHCH2SICl3(8.3ml、0.05mol)を勢い良く攪拌しながらCH2Cl2(200mL)と水(5mL)の混合物に添加した。混合物を一晩還流した。冷却時、CH2Cl2層をデカンテーションし、CaCl2(2g)上で乾燥し、蒸発させて[((CH3)2CHCH2)SiO1.5]樹脂を一定収率で得た。冷却時、揮発分を真空中で除去して[((c-C6H9)SiO1.5)n]樹脂を一定の収率で得た。樹脂の29Si{1H}NMRスペクトルは、ブロードな、シクロヘキシルシルセスキオキサン樹脂の特徴をもたない解像を見せ、分離した多面体シルセスキオキサン([(((CH3)2CHCH2)SiO1.5)n]Σnにおいて、n=6、8、10、12、14)のシャープな像は認められなかった。メチルイソブチルケトン(25mL)と充分量のC6H5CH2N(CH3)3OHとで48時間還流することによって[(((CH3)2CHCH2)SiO1.5)樹脂の塩基での触媒再分配を行って、強塩基溶液(約2mLのMeOH中40%溶液)を得た。溶媒の蒸留により(25℃、0.01 Torr)]、白色の残渣固形物を得、これをアセトン(15mL)で攪拌して濾過し、[(((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8]Σ8を収率30%(1.64g)で白色微細結晶固形物として得た。アセトン溶液を蒸発させて[I-BuSiO2/3]∞樹脂を得、更に塩基での触媒再分配を行って、さらに、[(((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8]Σ8を得た。3つの樹脂の再分配反応後、[(((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8]Σ8の合した収率は60%以上であった。特徴データ: 1H NMR (500.2 MHz,C6D6,300 K) δ2.09 (m,8 H,CH); 1.08 (d,J = 6.6 Hz,48 H,CH3); 0.84 (d,J = 7.0 Hz, 16 H, CH2)。13C NMR (125.8 MHz, C6D6 300 K) δ25.6 (s,CH3); 24.1 (s,CH); 22.7 (s,CH2)。29Si NMR (99.4 MHz,C6D6,300 K) δ-67.5。
[((c-C6H11)SiO1.5)∞樹脂を原料とした[((c-C6H11)SiO1.5)4(c-C6H11)(OH)SiO1.0]7)Σ7の調製:
[(c-C6H11)SiO1.5]樹脂をC6H5SiCl3から2段階で調製した。第1段階では、Brown(J.Am.Chem.Soc.,(1965),87,4317)が報告した手順に従って、フェニルトリクロロシランのトルエン溶液に水を加えて[C6H5SiO1.5]樹脂を得た。この[C6H5SiO1.5]樹脂(1.0g)をシクロヘキサン(50mL)に溶解し、Parrミニリアクター(150℃、220psi、48h)中、10%のPd/C(1.3g)を触媒として水素化して[C6H5SiO1.5]樹脂を得た。濾過して触媒を除去し、溶媒を真空中で蒸発させて[(c-C6H11)SiO1.5]樹脂を白色固体として得た。この樹脂の1H NMRスペクトルはc-C6H11Si基の解像によるブロードな像を示したが、C6H5Si基に起因する解像は見られなかった。29Si{1H}NMRスペクトルは、ブロードな、シクロヘキシルシルセスキオキサン樹脂の特徴をもたない解像を見せ、分離した多面体シルセスキオキサン([((c-C6H11)SiO1.5)Σn]において、n=6、8、10、12、14)のシャープな像は認められなかった。
メチルイソブチルケトン(40mL)と35%Net4OH(2ml、5mmol)溶液とをMIK(40mL)中で10時間還流することにより、[(c-C6H11)SiO1.5]樹脂(0.5g)の塩基での触媒再分配を行った。冷却後、溶液をデカンテーションして真空中で蒸発乾固させ、茶褐色の固形物を得た。この固形物を29Si{1H}NMRスペクトルとHPLCで解析したところ、[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.5)3]Σ7を10-15%の収率で得た。
プロセスIIの例:POSSシステムとシルセスキオキサン/シロキサンフラグメントとの間での反応
[((CH3)SiO1.5)7(CH3CH2OOC(CH2)10)SiO1.5)1]Σ8の調製:
1当量のエチルウンデカノエートトリエトキシシランおよび7当量のメチルトリメトキシシラン(1.9g)を、アセトン(40mL)および酢酸カリウム0.15当量,235.6mgを含んだ1mLの水からなる還流している溶液に、滴下添加した。反応物を3日間還流させ、冷却し、白色の結晶生成物を濾過により回収し、MeOHを用いて洗浄し、樹脂を除去した。生成物をMSおよびX線回折により特徴付けた。同様の手順を以下の各化合物に行った:
[((CH3)SiO1.5)6(CH3)(CH2)7)SiO1.5)2]Σ8,[((CH3)SiO1.5)7(CH2=CH)SiO1.5)1]Σ8,[((CH3)SiO1.5)4(CH2=CH)SiO1.5)4]Σ8,[((CH3)SiO1.5)6(CH2=CH)SiO1.5)2]Σ8,[((CH3)SiO1.5)7(H2N(CH2)3)SiO1.5)1]Σ8,[((C6H5)SiO1.5)7((CH2=CH)SiO1.5)1]Σ8,[((CH3)SiO1.5)7(H2N(CH2)3)SiO1.5)1]Σ8,[((c-C5H9)SiO1.5)7((CH3CH2OOC(CH2)10)SiO1.0)1]Σ8,[((c-C5H9)SiO1.5)7((CH2=CH)SiO1.0)1]Σ8。
[((c-C6H11)SiO1.5)]Σ6,8の調製:
1.23g量の[((c-C6H11)(OH)2SiOSi(OH)2(c-C6H11)]をエタノール(50mL)に添加した後、5meqのKHCO3を添加した。その後反応混合物を還流させながら3時間反応させ、混合物をBuNOHの添加により塩基性にし、2日間還流させた。その後反応物を冷却し、酢酸を添加してより中和し、揮発成分を減圧下で除去した。残渣をMeOHを用いて繰り返し洗浄し乾燥させた。生成の収率93%。この生成物をMSおよびX線回折により特徴付けた。
[((c-C6H11)SiO1.5)8]Σ8の調製:
[((c-C6H11)SiO1.5)6]Σ6[((c-C6H11)(OH)SiO1.0)2]Σ8および[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)Σ7の混合物を、メチルイソブチルケトン中に溶解させ、20%Et4NOH水溶液と還流下で4日間反応させ、ほぼ[((c-C6H11)SiO1.5)8]Σ8を生成した。生成物の信憑性を真性サンプルに比較して確認した。
[((CH3)SiO1.5)8]Σ8の調製:
1.22kg(7.5 mole)量の(CH3Si(OCH3)3をアセトン(8L)に添加した後、2.37当量のMe4NOHおよび405gの水を添加した。その後、反応混合物を還流させながら24時間反応させ、生成物を濾過により回収した。生成物をMeOHで繰り返し洗浄し、乾燥させた。生成物の収量466.2g(93%)。生成物をMSおよびX線回折により特徴付けた。同様の手順を[(CH2=CH)SiO1.5)8]Σ8,[(c-C6H11)SiO1.5)8]Σ8の調製にも使用することができる。この手順を変更することにより連続的製造およびバッチスケールの製造が与えられる。
[(CH3CH2)SiO1.5)8]Σ8の調製:
[((CH3)SiO1.5)8]Σ8に対する上記手順と同様の手順を、アセトンにおいて行い、[(CH3CH2)SiO1.5)]樹脂を生成し、これをKOHを用いてTHF中に取り出し、[(CH3CH2)SiO1.5)8]Σ8を生成した。1H NMR(500MHz,CDCl3):δ(ppm) 0.602(q,J=7.9Hz,16H),0,990(t,J=7.9Hz,24H);13C NMR(125MHz,CDCl3):δ(ppm) 4.06,6.50;29Si NMR(99.4MHz,CDCl3):δ(ppm) -65.42。この手順を変更することにより連続的製造およびバッチスケールの製造が与えられる。
[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)n]Σn(n=8,10)の調製
[((CH3)SiO1.5)8]Σ8に対する上記手順と同様の手順を、KOHを用いて行い、[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)n]Σn(n=8,10)を定量的収率で得た。1H NMR(500MHz,CDCl3):δ(ppm) 0.563(dd,J=8.2,15.1Hz,1H),0.750(dd,J=5.6,15.1Hz,1H),0.902(s,9H),1.003(d,J=6.6Hz,3H),1.125(dd,J=6.4,13.9Hz,1H),1.325(br d,J=13.9Hz,1H),1.826(m,1H);13C NMR(125MHz,CDCl3):δ(ppm) 23.72,24.57,25.06,25.31,25.71,25.75,25.78,26.98,29.52,30.22,30.28,31.22,53.99,54.02,54.33;29Si NMR(99.4MHz,CDCl3):δ(ppm)-69.93,-67.75[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)12]Σ12,-67.95[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)10]Σ10,-66.95[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)8]Σ8。EIMS:m/e 1039(17%,M+[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)10]Σ10,1207(100%,M+[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)8]Σ8。この手順を変更することにより連続的製造およびバッチスケールの製造が与えられる。
[(CF3CH2CH2SiO1.5)8]Σ8の調製:
[((CH3)SiO1.5)8]Σ8に対する上記手順と同様の手順にてKOHおよびメタノールを溶媒として用い、[(CF3CH2CH2SiO1.5)8]Σ12 97.5%,[(CF3CH2CH2SiO1.5)8]Σ10 2.5%を生成した。1H NMR(300MHz,THF-d8):δ(ppm) 0.978(m,CH2),2.234(m,CF3CH2);13C NMR(75.5MHz,THF-d8):δ(ppm) 4.99(s,CH2),5.42(s,CH2),28.14(q,J=30.5Hz,CF3CH2),28.32(q,J=30.5Hz,CF3CH2),128.43(q,J=276Hz,CF3),128.47(q,J=276Hz,CF3);29Si NMR(59.6MHz,THF-d8):δ(ppm) -68.38(T12),-65.84(T10),-65.59(T12);19F{1H}NMR(376.5MHz,THF-d8)δ(ppm) -71.67,-71.66。EIMS:m/e 1715(100%,M+ -H4CF3)。
[(CH3(CH2)16CH2SiO1.5)n]Σn(ここでn=8,10,12)の調製
[((CH3)SiO1.5)8]Σ8に対する上記手順と同様の手順を用いて、以下の生成物の混合物を生成した。1H NMR(500MHz,CDCl3):δ(ppm) 0.604(m,2H),0.901(t,J=7.0Hz,3H),1.280-1.405(m,32H);13C NMR(125MHz,CDCl3):δ(ppm) 12.02,14.15,22.79,22.89,29.49,29.75,29.79,29.85,29.90,32.05,32.76;29Si NMR(99.4MHz,CDCl3):δ(ppm) -70.48,-68.04[(CH3(CH2)16CH2SiO1.5)12]Σ12,-68.22[(CH3(CH2)16CH2SiO1.5)10]Σ10,-66.31[(CH3(CH2)16CH2SiO1.5)8]Σ8
(CH3)2CHCH2Si(OCH3)3からの[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2(OH)SiO1.0)3]Σ7の調製:
イソブチルトリメトキシシラン(93.3g,523.3mmol)を、88/12 アセトン/メタノール(500mL)において還流で、LiOH・H2O(10.0g,238.3mmol)および水(8.0mL,444mmol)に滴下添加した。反応混合物を加熱して還流させ、1N HCl(水溶液)(500mL)中で冷却することにより酸性にし、2時間撹拌した。得られた固体を濾過し、CH3CN(2×175mL)で洗浄し、空気乾燥させた。生成物[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)3]Σ7を、94%収率で純度98.8%で分離した。この手順を変更することにより連続的製造およびバッチスケールの製造が与えられる。
[(CH3CH2)SiO1.5)4(CH3CH2)(OH)SiO1.0)3]Σ7の調製:
[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.5)3]Σ7に対する上記手順と同様の手順にて、アセトンおよびLiOHを用いて[(CH3CH2)SiO1.5)4(CH3CH2)(OH)SiO1.0)3]Σ7を白色の結晶固体で40〜80%収率で得た。1H NMR(500MHz,CDCl3):δ(ppm) 0.582(q,J=7.9Hz,6H),0.590(q,J=7.9Hz,2H),0.598(q,J=7.9Hz,6H),0.974(t,J=7.9Hz,3H),0.974(t,J=7.9Hz,9H),0.982(t,J=7.9Hz,9H),6.244(br,3H);13C NMR(125MHz,CDCl3):δ(ppm) 3.98(1),4.04(3),4.50(3),6.42(3),6.46(4);29Si NMR(99.4MHz,CDCl3):δ(ppm) -65.85(3),-64.83(1),-56.36(3)。MS(電子スプレー):m/e 617(70%,[M+Na]+),595(100%,[M+H]+)。この手順を変更することにより連続的製造およびバッチスケールの製造が与えられる。
[((CH3)SiO1.5)7(CH3CH2OOC(CH2)10)SiO1.5)1]Σ8の調製:
1当量のトリエトキシエチルウンデカノエートおよび7当量のメチルトリメトキシシラン(1.9g)を、アセトン(40mL)、および0.15当量で235.6mgの酢酸カリウムを含んだ1mLの水からなる還流している溶液に滴下添加した。反応物を3日間還流させ、冷却し、白色の結晶生成物を濾過により回収し、MeOHで洗浄して樹脂を除去した。生成物をMSおよびX線回折により特徴付けた。
[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)Σ7の[((c-C6H11)SiO1.5)6((c-C6H11)(OH)SiO1.0)Σ7からの調製:
35%NEt4OH水溶液(20μL,0.05mmol)を、[((c-C6H11)SiO1.5)6((c-C6H11)(OH)SiO1.0)1]Σ7(48mg,0.05mmol)のTHF(0.5mL)溶液に添加し、撹拌し、よく混合させた。1.5時間後25℃で、C6D6を数滴添加し、29Si{1H}NMR スペクトルを記録した。スペクトルは[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)3]Σ7の母液に対して先に報告されたデータに一致した。
[((c-C6H11)SiO1.5)2((c-C6H11)(OH)SiO1.0)4]Σ6の[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)2]Σ6からの調製:
C2-非対称-[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)2]Σ6(38mg,0.05mmol)を、THF(0.5mL)中の35%NEt4OH水溶液(20μL,0.05mmol)と反応させ、30分後25℃で数滴のC6D6を添加し、29Si{1H}NMR スペクトルを記録した。このスペクトルは、[((c-C6H11)SiO1.5)6]Σ6とNEt4OH水溶液との反応により調製された真性の[((c-C6H11)SiO1.5)2((c-C6H11)(OH)SiO1.0)4]Σ6のスペクトルに一致した。
[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)3}Σ7の[((c-C6H11)SiO1.5)6((c-C6H11)(OH)SiO1.0)1]Σ7からの調製:
[((c-C6H11)SiO1.5)6((c-C6H11)(OH)SiO1.0)1]Σ7(0.46mmol)および35%NEt4OH水溶液(0.2mL,0.49mmol)の溶液をTHF(5mL)中で5時間還流させた後、希釈したHCl水溶液で中和した。揮発成分を蒸発させて白色の固体を得、これをEt2O中に溶解させ、無水MgSO4上で乾燥させた。濾過および溶媒の蒸発を経て、白色の微結晶固体を高収率で得た。29Si NMR分光学によるこの生成混合物の分析によれば、主要生成物は[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)3]Σ7であり;少量の[((c-C6H11)SiO1.5)8]Σ8も存在した。
[((c-C5H9)SiO1.5)8((CH3)2SiO1.0)1]Σ9の[((c-C5H9)SiO1.5)8]Σ8からの調製:
2mLトルエン中の[((c-C5H9)SiO1.5)8]Σ8(2.21g,2.28mmol)およびオクタメチルテトラシクロシロキサン(1.35g,4.56mmol)と、Me4NOH(9.4mgのMeOH中25%溶液,0.626mmol)との反応を24時間120℃で行った。その後混合物を6N HCl(1mL)を用いてクエンチし、Et2O(3mL)で抽出し、乾固させ、白色の糊状の固体を得た。この固体は70%[((c-C5H9)SiO1.5)8((CH3)2SiO1.0)1]Σ9、ポリジメチルシロキサン、および29%[((c-C5H9)SiO1.5)8]Σ8の混合物を含む。29Si{1H}NMR(CDCl3) 分光学による分析は、[((c-C5H9)SiO1.5)8((CH3)2SiO1.0)1]Σ9を(5-65.76,-68.30,-68.34,2:2:4)と示した。
[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8((5-ノルボルネン-2-エチル)(CH3))SiO1.5)1]Σ9の[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)6((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)2]Σ8からの調製
[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)6((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)2]Σ8(890mg,1.00mmol)のEt2O(5mL)溶液に、ジクロロメチル(5-ノルボルネン-2-エチル)シラン(endo/exo=3/1,282.3mg,1.20mmol)、Et3N(195L,1.4mmol)、およびEt2O(5mL)の混合物に−35℃で添加した。添加後、得られた混合物を室温にまで加温し、20時間撹拌した。混合物を加水分解し、ジエチルエーテルで抽出し、塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。揮発成分を蒸発させて[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8((5-ノルボルネン-2-エチル)(CH3))SiO1.5)1]Σ9(720mg,0.68mmol)を白色の粉末で68%収率で得た。1H NMR(CDCl3)δ0.10(s,9H),0.12(s,3H),0.48-0.68(m,72H),0.84-1.05(m,194H),1.06-1.36(m,18H),1.40-1.50(m,4H),1.80-1.94(m,32H),1.95-2.03(m,3H),2.55(br s,1H),2.77(br s,3H),2.78-2.83(m,4H),5.93(q,3J=5Hz,3J=10Hz,3H),6.04(q,3J=5Hz,3J=10Hz,1H),6.09-6.14(m,4H)。13C NMR(CDCl3)δ -1.11,15.86,16.21,22.58,23.20,23.83,23.98,24.06,24.18,25.76,25.81,25.89,49.61,132.35,136.29,136.87,136.96。29Si NMR(CDCl3)6 -69.25,-69.23,-69.21,-69.15,-67.04,-21.73,-21.63。
[((CH3)SiO1.5)7(CH2=CCH3(O)CO(CH2)3)SiO1.5)1]Σ8の調製:
メタクリルオキシプピルトリクロロシラン(0.69mL,3.31mmol)および1,8-ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(2.34g,10.91mmol)のEt2O(80mL)の溶液を、[((CH3)SiO1.5)4((CH3)(OH)SiO1.0)3]Σ7(1.26g,2.54mmol)のEt2O溶液(20mL)に−35℃で添加した。混合物をさらに室温で5時間撹拌し、その後減圧下で濃縮した。残渣をエーテルで抽出した。不溶物を濾過した。ろ液を濃縮してオイルのような固体を得た。固体をヘキサン/Et2O(50:1)を溶離剤として用いたシリカゲルカラムに通した。揮発成分を蒸発させ、[((CH3)SiO1.5)7(CH2=CCH3(O)CO(CH2)3)SiO1.5)1]Σ8(415mg,0.64mmol)を白色の固体で25%収率で得た。1H NMR(CDCl3)δ0.136(s,3H),0.142(s,12H),0.146(s,6H),0.64-0.72(m,2H),1.72-1.82(m,2H),1.94(s,3H),4.11(t,J=6.78Hz,3H),5.54(t,J=1.58Hz,1H),6.10(br s,1H)。13C NMR(CDCl3)δ -4.56,-4.48,8.24,18.31,22.19,66.46,125.16,136.53,167.46。29Si NMR(CDCl3)δ -67.71,-66.00,-65.69。C14H32O14Si8の計算値:C,25.91;H,4.97,実測値:C,25.69;H,4.99。
[((CH3C6H4SiO1.5)8((CH2=CCH3)(O)CO(CH2)3)(H3C)SiO1.0)1]Σ9の調製
[((CH3C6H5)SiO1.5)6((CH3C6H5)(OH)SiO1.0)2]Σ8/[((CH3C6H5)SiO1.5)8]Σ8(581.9mg,4/1,0.40mmol)の混合物のEt2O(20mL)溶液に、ジクロロメタクリルオキシプロピルメチルシラン(108.8L,0.50mmol)、Et3N(139.4L,1.00mmol)、およびEt2O(3mL)の混合物を室温で添加し、20時間撹拌し、その後加水分解し、ジエチルエーテルで抽出した。抽出物を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、揮発成分を蒸発させて[((CH3C6H4SiO1.5)8((CH2=CCH3)(O)CO(CH2)3)(H3C)SiO1.0)1]Σ9(475.5mg,0.36mmol)を白色の固体で89%収率で得た。1H NMR(CDCl3)δ0.43(s,3H),0.85-0.90(m,2H),1.87-1.95(m,2H),1.95(s,3H),2.42(s,6H),2.43(s,12H),2.44(s,6H),4.16(t,3J=6.8Hz,2H),5.56(br s,1H),6.11(br s,1H),7.19-7.29(m,18H),7.59-7.68(m,10H),7.71-7.79(m,4H)。13C NMR(CDCl3)δ -0.92,12.87,18.24,21.57,22.12,127.14,127.38,127.43,128.49,128.55,128.58,128.64,133.94,134.16,134.19,134.25,140.23,140.39,140.59,167.37。29Si NMR(CDCl3) 8-78.72,-78.51,-76.98,-18.75。
[((CH3C6H4SiO1.5)7((CH=CH2)(CH3)2SiO1.0)3]Σ7の調製:
[((CH3C6H5)SiO1.5)8]Σ8(572.9mg,0.50mmol)のTHF(15mL)溶液を、Et4NOH(35%,226.2μL,0.55mmol)の水溶液に室温で添加した。添加後、得られた混合物を同温で6時間撹拌した。混合物を1N HCl溶液で中和し、ジエチルエーテルで中和した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、溶媒を蒸発させて[((CH3C6H5)SiO1.5)4((CH3C6H5)(OH)SiO1.0)3]Σ7を得た。この[((CH3C6H5)SiO1.5)4((CH3C6H5)(OH)SiO1.0)3]Σ7をEt2O(30mL)中に溶解させ、クロロジメチルビニルシラン(505μL,3.66mmol)、Et3N(595L,4.27mmol)、およびEt2O(3mL)の混合物を室温で添加し、7時間撹拌した。混合物を加水分解し、ジエチルエーテルで中和し、塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、蒸発させて固体を得た。この固体をヘキサンから再結晶化させ、無色の結晶(230mg,0.18mmol)を36%収率で得た。1H NMR(CDCl3)δ0.38(s,18H),2.33(s,9H),2.34(s,9H),2.39(s,3H),5.90(dd,2J=20.4Hz,3J=3.8Hz,3H),6.03(dd,3J=14.9Hz,3J=3.8Hz,3H),6.28(dd,2J=20.4Hz,3J=3.8Hz,3H),7.01(d,3J=7.7Hz,12H),7.19(d,3J=7.7Hz,2H),7.27(d,3J=7.7Hz,6H),7.41(d,3J=7.7Hz,6H),7.53(d,3J=7.7Hz,2H)。13C NMR(CDCl3)δ0.42,21.51,21.54,21 60,127.51,127.97,128.14,128.26,128.55,129.51,132.26,134.06,134.11,134.17,138.78,139.65,139.77,140.37。29Si NMR(CDCl3)δ -77.81,-77.29,-77.15,-0.50。
[(((CH3CH2)4NO)SiO1.5)6]Σ6からの[(((CH3)3SiO)SiO1.5)6]Σ6の調製:
トリメチルクロロシラン(140.0mL,1.10 mol)、ヘプタン(500mL),およびN,N-ジメチルホルムアミド(200mL)の溶液に、[(((CH3CH2)4NO)SiO1.5)6]Σ6(11.9g,10.0mmol)の粉末を約30分にわたり0℃で添加した。全ての[(((CH3CH2)4NO)SiO1.5)6]Σ6を添加した後、混合物をさらに30撹拌し、その後、室温にまで一晩加温した。氷水(1L)を添加し、混合物を30分撹拌した。有機層を中和するまで水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濃縮した。残渣にメタノールを添加し、溶離部分を濾過して除去し、純粋な[(((CH3)3SiO)SiO1.5)6]Σ6(4.1g,4.84mmol)を白色の固体で48%収率で得た:
1H NMR(CDCl3)δ 0.17(s,54H)。13C NMR(CDCl3)δ1.18。29Si NMR(CDCl3)δ14.27,-99.31。
[(((CH3)3SiO)SiO1.5)6((CH2=CH)(CH3)2SiO1.0)4]Σ6の調製:
ビニルジメチルクロロシラン(121.5L,0.88mmol)およびNEt3(139.4L,1.00mmol)のEt2O(5mL)の溶液に、[(((CH3)3SiO)SiO1.5)2(((CH3)3SiO)(OH)SiO1.0)4]Σ6(174.7mg,0.20mmol)のEt2O溶液を室温で添加した。混合物を室温で4時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンで抽出した。不溶物を濾過した。ろ液を濃縮して分光学的に純粋な[(((CH3)3SiO)SiO1.5)6((CH2=CH)(CH3)2SiO1.0)4]Σ6(225.6mg,0.18mmol)を白色の泡状の固体で92%収率で得た。1H NMR(CDCl3)δ0.13(s,54H),0.14(s,12H),0.18(s,12H),5.73(d,J=4.0Hz,2H),5.77(d,J=4.0Hz,2H),5.91(d,J=4.0Hz,2H),5.94(d,J=4.0Hz,2H),6.11(d,J=15.0Hz,2H),6.15(d,J=15.OHz,2H)。13C NMR(CDCl3)δ0.11,1.52,1.62,132.00,138.79。29Si NMR(CDCl3)δ11.24,10.17,-1.35,-108.31,-108.70。MS(ESI):C34H90O17Si16Naの計算値1243.2,実測値:1243.6。
[(((CH3)3SiO)SiO1.5)6((C6H5)SiO1.5)1((CH2=CCH3)(O)CO(CH2)3SiO1.5)1]Σ8の[(((CH3)3SiO)SiO1.5)4((C6H5)(OH)SiO1.0)1(((CH3)3SiO)(OH)SiO1.0)2]Σ7からの調製:
メタクリルオキシプピルトリクロロシラン(340.3μL,1.63mmol)およびNEt3(748.5L,5.37mmol)のEt2O(8mL)の溶液を、[(((CH3)3SiO)SiO1.5)4((C6H5)(OH)SiO1.0)1(((CH3)3SiO)(OH)SiO1.0)2]Σ7(817.0mg,0.81mmol)のEt2O(7mL)の溶液に、−35℃で添加し、この混合物を室温で6時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンで抽出し、不溶物を濾過し、ろ液を濃縮して油状物を得た。この油状物をヘキサン/Et2O(50:1)を溶離剤として用いたシリカゲルカラムを用いて精製した。揮発成分を蒸発させて[(((CH3)3SiO)SiO1.5)6((C6H5)SiO1.5)1((CH2=CCH3)(O)CO(CH2)3SiO1.5)1]Σ8(210.0mg,0.18mol)を白色の固体で25%収率で得た。1H NMR(CDCl3)δ0.13(s,18H),0.16(s,18H),0.17(s,9H),0.18(s,9H),0.730.80(m,2H),1.77-1.85(m,2H),1.93(s,3H),4.11(t,J=6.62Hz,2H),5.54(t,J=1.58Hz,1H),6.09(br s,1H),7.35-7.41(m,2H),7.43-7.48(m,1H),7.66-7.72(m,2H)。13C NMR(CDCl3)δ1.24,7.95,18.30,22.11,66.39,125.22,127.70,130.22,130.69,134.08,136.41,167.37。29Si NMR(CDCl3)δ -109.06,-108.88,-108.82,−78.86,-65.60,12.55,12.58,12.59。C31H70O20Si14の計算値:C,32.21;H,6.10,実測値:C,31.99;H,6.35。MS(ESI)の計算値:1177.1[M+Na]+,1193.1[M+K]+,実測値:1177.2[M+Na]+,100%;1193.2[M+K]+,10%。
プロセスIIIの例:POSSナノ構造の選択的開環、官能化、および再配置
[((CH2=CH)SiO1.5)6((CH2=CH)(HO)SiO1.0)2]Σ8の[((CH2=CH)SiO1.5)8]Σ8からの調製:
THF(10mL,−35℃)中のNEt4OH水溶液(33%,2mL,0.25mmol)を、1:1:1のTHF/CH2Cl2/イソプロパノール(300mL)中の[((CH2=CH)SiO1.5)8]Σ8(2.95g,4.66mmol)の撹拌した溶液に添加し、これを−35℃(1:1 メタノール/水およびN2)氷浴で冷却した。4.3時間後、反応物を1M HCl(20mL,−35℃)でクエンチし、溶液を1M HCl(2×40mL)、水(2×40mL)、およびNaCl飽和水溶液(40mL)で洗浄した。Na2SO4上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去し(25℃,0.01Torr)、白色の固体(3.01g,99%)を分離した。この手順で調製された生成物[((CH2=CH)SiO1.5)6((CH2=CH)(HO)SiO1.0)2]Σ8は、分光学的に純粋であった。CH2Cl2/ヘキサン/酢酸(25℃)からの再結晶化によりさらなる精製が可能である。1H NMR(CDCl3,500.2MHz,25℃):δ6.12-5.74(m,SiCH=CH2),5.7(br,SiOH)。13C{1H}NMR(CDCl3,125.7MHz,25℃):δ137.00,136.87,136.81(s,CH2,相対強度 1:1:2),129.75,129.17,128.80(s,SiCH,相対強度 1:2:1)。29Si{1H}NMR(CDCl3,99.4MHz,25℃):δ -71.39(s,SiOH),-79.25,-80.56(s,SiCH,相対強度 1:2)。C16H26O13Si8に対して計算されたマススペクトル(ESI) m/z:[M+H]+ 650.96,実測値 651.2(20%);[M+Na]+ 672.94,実測値 673.1(100%)。C16H26O13Si8に対して計算されたマススペクトル(EI) m/z : [M]+ 649.9528,実測値 649.9532(4%);[M-C2H3]+ 622.9,実測値 623.2(100%)。
[((Boc-NHCH2CH2CH2)SiO1.5)8]Σ8からの[((Boc-NHCH2CH2CH2)SiO1.5)6((Boc-NHCH2CH2CH2)(HO)SiO1.0)2]Σ8の調製:
1:1:1のCH2Cl2/THF/イソプロパノール(−35℃,7.5mL)中の[((Boc-NHCH2CH2CH2)SiO1.5)8]Σ8(0.11mmol)の溶液およびNEt4OH水溶液(35 wt%,50μL,0.13mmol)を−35℃で2時間撹拌した。CH3CO2H(0.1mL,−35℃)を添加し、NaCl飽和水溶液(3×10mL)で抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去し(25℃,0.001Torr)、[((Boc-NHCH2CH2CH2)SiO1.5)6((Boc-NHCH2CH2CH2)(HO)SiO1.0)2]Σ8を無色のペーストで63%収率で得た。
29Si{1H}NMR(CDCl399.4MHz,25℃):δ -57.798,-65.674,-67.419(s,相対強度 1:1:2)。C64H130N8O29Si8に対して計算されたマススペクトル(ESI) m/z:[M+Na]+ 1721.7,実測値 1722.1。
[((Cbz-Pro-NHCH2CH2CH2)SiO1.5)8]Σ8からの[((Cbz-Pro-NHCH2CH2CH2)SiO1.5)6((Cbz-Pro-NHCH2CH2CH2)(HO)SiO1.0)2]Σ8の調製:
1:1:1のCH2Cl2/THF/イソプロパノール(−35℃,7.5mL)中の[((Cbz-Pro-NHCH2CH2CH2)SiO1.5)8]Σ8(0.11mmol)の溶液およびNEt4OH水溶液(35 wt%,50μL,0.13mmol)を−35℃で2時間撹拌した。CH3CO2H(0.1mL,−35℃)を添加し、NaCl飽和水溶液(3×10mL)で抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、溶媒を真空下で除去し(25℃,0.001Torr)、[((Cbz-Pro-NHCH2CH2CH2)SiO1.5)6((Cbz-Pro-NHCH2CH2CH2)(HO)SiO1.0)2]Σ8を無色のペーストで77%収率で得た。
29Si{1H}NMR(CDCl3,99.4MHz,25℃):δ -58.4,-65.543,-67.470(s,相対強度 1:1:2)。C128H170N16O37Si8に対するマススペクトル(ESI) m/z計算値:[M+Na]+2772.54,実測値:2772.9。
((MeO2CCH2CMe2CH2CH2CH2)SiO1.5)6((MeO2CCH2CMe2CH2CH2CH2)(HO)SiO1.0)2]Σ8の[((MeO2CCH2CMe2CH2CH2CH2)SiO1.5)8]Σ8からの調製:
1:1:1 CH2Cl2/THF/イソプロパノール(−35℃,7.5mL)中の[((MeO2CCH2CMe2CH2CH2CH2)SiO1.5)8]Σ8(0.11mmol)の溶液およびNEt4OH水溶液(35 wt%,50L,0.13mmol)を−35℃で2時間撹拌した。CH3CO,H(0.1mL,−35℃)を NaCl飽和水溶液で抽出し(3×10mL)、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で溶媒を除去し(25℃,0.001Torr)、[((MeO2CCH2CMe2CH2CH2CH2)SiO1.5)6((MeO2CCH2CMe2CH2CH2CH2)(HO)SiO1.0)2]Σ8を無色のペーストで66%収率で得た。
29Si{1H}NMR(CDCl3,99.4MHz,25℃):δ -57.551,-64.981,-66.841(s,相対強度 1:1:2)。C64H122O29Si8についてのマススペクトル(ESI) m/z 計算値:[M+Na]+ 1601.61,実測値:1602.0。
[(((CH3)3SiO)SiO1.5)2(((CH3)3SiO)(OH)SiO1.0)4]Σ6の調製:
[(((CH3)3SiO)SiO1.5)6]Σ6(169.5mg,0.20mmol)のTHF(4mL)溶液を、NEt4OH水溶液(35%,82.3L,0.20mmol)に-40℃で添加した。得られた混合物を−40乃至−25℃で40分撹拌した。混合物をHCl水溶液(1N,3mL)およびジエチルエーテルで中和した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、蒸発させて分光学的に純粋な[(((CH3)3SiO)SiO1.5)2(((CH3)3SiO)(OH)SiO1.0)4]Σ6(174.7mg,0.20mmol)を白色のワックス状の固体で99%収率で得た。
1H NMR(CDCl3)δ0.14(s,54H)。13C NMR(CDCl3)δ1.24,1.28。29Si NMR(CDCl3)δ12.44,12.19,-100.12,-109.27。
[(((H3C)3SiO)SiO1.5)6(((H3C)SiO)(OH)SiO1.0)2(((CH2=CH)(OH)SiO1.0)1]Σ7の調製:
出発原料である多面体オリゴマーケイ酸塩[(((H3C)3SiO)SiO1.5)6]Σ6を、Harrison et al.により出版されたMain Group Metals Chemistry(1997) vol 20,pp.137-141に類似した手順により調製した。ビニルトリメトキシシラン(0.04mL,0.26mmol)およびNEt4OH水溶液(0.1mL,0.25mmol)の溶液を10分間前処理した後、[(((H3C)3SiO)SiO1.5)6]Σ6(198mg,0.23mmol)の溶液に添加し、15分間室温で撹拌した。その後反応物を希釈HClの添加により中和させ、溶媒を減圧下で除去した。その後残渣をジエチルエーテル中に取り出し、濾過し、無水MgSO4上で乾燥させた。濾過および溶媒の蒸発を経て、黄色の油状物(2.31mg,0.002mol)を10.2%収率で得た。選択された特徴データ:29Si{1H}NMR(99.3MHz,CDCl3,25℃)δ-99.8,-100.1,-108.0,-108.9,MS(ESI,100%MeOH):m/e 977.1({M+Na]+
[((CH3CH2)SiO1.5)8]Σ8からの[((CH3CH2)SiO1.5)6((CH3CH2)(HO)SiO1.0)2]Σ8の調製:
[((CH3CH2)SiO1.5)8]Σ8(259.7mg,0.40mmol)のCH2Cl2/i-ProH/THF(10/10/10mL)の溶液を、Et4NOHの水溶液(35%,493.5μL,1.20mmol)に-20℃で添加した。添加後、得られた混合物を同温で7時間撹拌した。混合物を1N HCl溶液およびジエチルエーテルで中和した。有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。揮発成分を蒸発させ、分光学的に純粋な[((CH3CH2)SiO1.5)6((CH3CH2)(HO)SiO1.0)2]Σ8(263.5mg,0.39mmol)を白色の固体で99%収率で得た。
1H NMR(CDCl3)δ0.54-0.66(m,16H),0.93-1.04(m,24H),5.21(br s,2H)。13C NMR(CDCl3)δ3.94,4.36,4.41,6.42,6.46,6.50。29Si NMR(CDCl3)δ -66.73,-64.95,-57.63。C16H42O13Si8の計算値:C,28.80;H,6.35,実測値:C,28.78;H,6.43。
[(((CH3)2CH)SiO1.5)8]Σ8からの[(((CH3CH2)SiO1.5)6(((CH3)2CH)(HO)SiO1.0)2]Σ8の調製:
[(((CH3)2CH)SiO1.5)8]Σ8(302mg,0.397mmol)を15mLの溶媒混合物(イソプロパノール:CH2Cl2:THF=1:1:1)中に溶解させた。35%EtN4OH水溶液(0.8mL)を、[(((CH3)2CH)SiO1.5)8]Σ8溶液に−12℃で添加した。7時間後、反応混合物を静かに注ぎ、EtO(4×3mL)で抽出した。抽出物を無水Na2SO4上で乾燥させた後、真空下で蒸発させ、黄色の固体を得、これをカラムクロマトグラフィ(SiO2,ヘキサン中に60%CH2Cl2)により精製し、分光学的に純粋な粉末(l89mg,61%)を得た。1H NMR(500MHz,CDCl3,25℃):δ3.90(br s,SiOH,2H),1.03(br m's,48H),0.91(br m's,8H)。13C{1H}NMR(125MHz,CDCl3,25℃):δ16.91,16.79,16.64(CH3について8:4:4),11.91,11.77,11.38(CHについて4:2:2),29Si{1H}NMR(99MHz,CDCl3,25℃):δ-57.92,-65.29,-67.70(2:2:4)。IR(25℃,KBr,cm-1):3352,2950,2869,1466,1260,1112。MS(ESI,100%MeOH):m/e 802.0{[M+Na]+,100%},779.1(M+,70%)。分析:C24H57O13Si8に対する計算値(実測値):C,37.03(36.92),H,7.38(7.54)。
[((c-C6H9)SiO1.5)4((c-C6H9)(OH)SiO1.0)2((CH2=CH)(OH)SiO1.0)Σ7の調製:
35%NEt4OH水溶液(0.1mL,0.25mmol)を、THF(2.5mL)中の[(c-C6H9)SiO1.5]Σ6(205mg,0.25mmol)およびビニルSi(OMe)3の溶液に添加した。溶液を1時間撹拌した後、希釈したHCl水溶液で中和した。揮発成分を蒸発して白色の樹脂を得、これをEt2O中に溶解させ、無水MgSO4上で乾燥させた。濾過および溶媒の蒸発を経て、白色の固体を高い質量収率で得た。多核NMR分光学 および電子スプレーマス分光法による分析によれば、この生成混合物は[((c-C6H9)SiO1.5)2((c-C6H9)(OH)SiO1.0)4]および[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)2((CH2=CH)(OH)Si1.0)1]Σ7の〜6:1混合物を含んだ。選択された特徴データ:29Si{1H}NMR(99.3MHz,CDCl3,25℃)δ -60.l(s,2 Si,Cy-Si-OH),-68.2(s,1 Si),69.1(s,2 Si),-69.7(s,1 Si),-72.0(s,1 Si,V-Si-OH)。1H NMR(500MHz,CDCl3,25℃)δ 5.90(m,3 H,-CH=CH2);1.65,1.16(m,66 H,C5H11)。13C{1H}NMR(125.8MHz,C6D6,25℃)δ135.4(s,=CH2);130.4(s,-CH=);(s,CH2);23.81,23.59,23.36,23.10(s,CH)。MS(ESI,100%MeOH):m/e 917([M+H]+,75%);939({M+Na],100。
[((c-C6H11)SiO1.5)6]Σ6のNEt4OHとの室温での反応:
THF(2.5mL)中の[((c-C6H11)SiO1.5)6]Σ6(200mg,0.24mmol)および35%NEt4OH水溶液(0.1mL,0.25mmoL)の溶液を25℃で4時間撹拝した後、希釈したHCl水溶液で中和した、揮発成分を蒸発させて白色の固体を得、これをEt2O中に溶解させ、無水MgSO4上で乾燥させた。濾過および溶媒の蒸発を経て、白色の固体を高い室料収率で得た。29Si NMR分光学の分析によれば、生成混合物は主に[((c-C6H11)SiO1.5)2(c-C6H11)(OH)SiO1.0)4]Σ6(>60%)および[((c-C6H11)SiO15)4(c-C6H11)(OH)SiO1.0)3]Σ7(>30%)を含んだ。
[((c-C6H11)SiO1.5)8]Σ8からの[((c-C6H11)SiO1.5)6(c-C6H11)(OH)SiO1.0)2]Σ8の調製:THF(3mL)中の[((c-C6H11)SiO1.5)8]Σ8(250mg,0.23mmol)および35%NEt4OH水溶液(0.1mL,0.25mmol)の溶液を室温で1時間撹拌し、その後HCl水溶液で中和した。揮発成分を減圧下で蒸発させ、白色の固体を得、Et2O中に溶解させ、無水MgSO4上で乾燥させた。濾過および溶媒の蒸発を経て白色の微結晶固体を高収率で得た。29Si NMR分光学および電子スプレーMSによる分析によれば、生成混合物は〜76%(29Si NMRによる)の[((c-C6H11)SiO1.5)6((c-C6H11)(OH)SiO1.0)2]Σ829Si{1H}NMR(99.3MHz,C6D6,25℃)δ -60.4,-67.2,-69.8(s,1:1:2)、及び、より少量の無反応の[((c-C6H11)SiO1.5)8]Σ8(δ -68.2,〜20%)を含んだ。テトラシラノール[((c-C6H11)SiO1.5)6((c-C6H11)(OH)SiO1.0)2]Σ8に帰因する小規模の29Si NMR 共鳴もまた、[((c-C6H11)SiO1.5)6((c-C6H11)(OH)SiO1.0)2]Σ8に対する電子スプレーマススペクトルにおける突出したピークとともに観察された(H+を伴うイオン1117.36およびNa+を伴うイオン1139)。[((c-C6H11)SiO1.5)6((c-C6H11)(OH)SiO1.0)2]Σ8の分光学的データは、この化合物について先に報告されたデータに一致した。
[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)3]Σ7の[((c-C6H11)SiO1.5)8]Σ8からの調製:
[((c-C6H11)SiO1.5)8]Σ8(500mg,0.46mmol)および35%NEt4OH水溶液(0.2mL,0.49mmol)の溶液をTHF(5mL)中で4時間還流させた後、希釈したHCl水溶液で中和した。揮発成分を蒸発させて白色の固体を得、これをEt2O中に溶解させ、無水MgSO4上で乾燥させた。濾過および溶媒の蒸発を経て[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)3]Σ7を白色の微結晶固体で23%収率で得た。この生成物の分光学的データは、c-C6H11SiCl3の加水分解濃縮により得た[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)3]Σ7のサンプルについて先に報告されたデータに一致した。
[((c-C6H11)SiO1.5)2((c-C6H11)(OH)SiO1.0)4]Σ6の[((c-C6H11)SiO1.5)8]Σ8からの調製:
THF(5mL)中の[((c-C6H11)SiO1.5)]Σ8(200mg,0.24mmol)および35%NEt4OH水溶液(0.2mL,0.49mmol)からなる溶液を25℃で1時間撹拌し、その後希釈したHCl水溶液で中和した。揮発成分を蒸発させ、白色の固体を得、これをEt2O中に溶解させ、無水MgSO4上で乾燥させた。濾過および溶媒の蒸発を経て[((c-C6H11)SiO1.5)2((c-C6H11)(OH)SiO1.0)4]Σ6を白色の固体で63%収率(135mg)で得た。29Si{1H)NMR(99.3MHz,CDCl3,25℃)δ -59.4,-68.8(s,2:1)。1H NMR(500MHz,CDCl3,25℃)δ 1.78(v br m);1.7(v br m)。13C{1H}NMR(125.8MHz,CDCl3,25℃)δ=27.55,27.47,26.86,26.62(CH2);23.68,23.16(2:1,SiCH)。MS(ESI,100%MeOH):m/e 846(M+H+,48%);M+Na+,95%);885(M+-H+K,100%)。
[((C6H5CH=CH)SiO1.5)6((C6H5CH=CH)(OH)SiO1.0)2]Σ8の[((C6H5CH=CH)SiO1.5)8]Σ8からの調製:
[((C6H5CH=CH)SiO1.5)8]Σ8(124.2mg,0.10mmol)のCH2Cl2/i-ProH/THF(4/4/4mL)溶液をEt4NOH水溶液(35%,49.4mL,0.12mmol)に−35℃で添加した。添加後、得られた混合物を同温で5時間撹拌した。混合物を1N HCl溶液およびジエチルエーテルで中和した。有機層を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をヘキサン/Et2O(2:1)を溶離剤として用いたシリカゲルカラムに通した。揮発成分を蒸発させ、純粋な[((C6H5CH=CH)SiO1.5)6((C6H5CH=CH)(OH)SiO1.0)2]Σ8(112.4mg,0.09mmol)を白色の固体で89%収率で得た。1H NMR(CDCl3)δ5.83(br s,2H),6.31-6.45(m,16H),7.21-7.59(m,40H)。13C NMR(CDCl3)δ117.41,117.76,117.96,126.90,128.43,128.50,128.53,128.75,128.83,128.90,137.17,137.23,137.29,149.11,149.15,149.21。29Si NMR(CDCl3)δ -78.05,-77.05,-68.66。
[((C6H5CH2CH2SiO1.5)6((C6H5CH2CH2)(OH)SiO1.0)2]Σ8の[((C6H5CH2CH2)SiO1.5)8]Σ8からの調製:
[((C6H5CH2CH2)SiO1.5)8]Σ8(251.6mg,0.20mmol)のCH2Cl2/i-ProH/THF(5/5/5mL)溶液を、Et4NOH水溶液(35%,247.0L,0.60mmol)に−35℃で添加した。添加後、得られた混合物を同温で4時間撹拌した。混合物を1N HCl溶液 およびジエチルエーテルで中和した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をヘキサン/Et2O(2:1)を溶離剤として用いたシリカゲルカラムに通した。揮発成分を蒸発させて純粋な[((C6H5CH2CH2SiO1.5)6((C6H5CH2CH2)(OH)SiO1.0)2]Σ8(225.3mg,0.18mmol)を無色の油状物で88%収率で得た。1H NMR(CDCl3)δ1.11-1.25(m,16H),2.86-2.98(m,16H),5.24(br s,2H),7.25-7.47(m,40H)。13C NMR(CDCl3)δ 13.56,14.19,14.30,28.90,28.95,28.98,125.74,125.84,127.71,127.83,128.29,128.33,128.42,143.67,143.75,143.78。29Si NMR(CDCl3)δ -67.75,-65.99,-58.35。
[((CH3C6H4SiO1.5)6((CH3C6H5)(OH)SiO1.0)2]Σ8の[((CH3C6H5)SiO1.5)8]Σ8からの調製:
[((C6H5CH2CH2SiO1.5)6((C6H5CH2CH2)(OH)SiO1.0)2]Σ8に対して用いた手順と同様の手順を用いて[((CH3C6H4SiO1.5)6((CH3C6H5)(OH)SiO1.0)2]Σ8を生成した。1H NMR(CDCl3)δ 2.36(s,6H),2.41(s,12H),2.42(s,6H),6.03(br s,2H),7.08(d,3J=7.5Hz,4H),7.16(d,3J=7.5Hz,8H),7.24(d,3J=7.5Hz,4H),7.56(d,3J=7.5Hz,4H),7.62(d,3J=7.5Hz,8H),7.72(d,3J=7.5Hz,4H)。13C NMR(CDCl3)δ 21.50,21.53,21.56,127.10,127.29,127.65,128.41,128.48,128.53,134.25,140.26,140.31,140.56。29Si NMR(CDCl3)δ -78.22,-76.86,-69.05。MS(ESI,100%MeOH):C56H58O13Si8Na(100%)についてのm/zの計算値:1185.2,実測値:1185.4。 C56H58O13Si8H(20%):1163.2,実測値:1163.5。C56H58O13Si8K(20%):1201.2,実測値:1201.3。
[(c-C6H11SiO1.5)6((c-C6H11)(OH)SiO1.0)2]Σ8の[(c-C6H11SiO1.5)8]Σ8からの調製:
[(c-C6H11SiO1.5)8]Σ8(5.41g,5.00mmol)のTHF(100mL)溶液を、Me4NOH(25%,1.90mL,4.50mmol)のメタノール溶液に室温で添加した。添加後、得られた混合物を同温で1時間撹拌した。混合物を1N HCl溶液で中和し、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、蒸発させた。残渣を、ヘキサンおよびCH2Cl2を溶離剤として用いたシリカゲルカラムに通した。揮発成分を蒸発させて、純粋な[(c-C6H11SiO1.5)6((c-C6H11)(OH)SiO1.0)2]Σ8(4.60g,4.18mmol)を白色の固体で84%収率で得た。1H-NMR(500MHz,CDCl3,25℃):δ4.30(br s,SiOH,2H),1.76(br m's,40H),1.23(br m's,40H),0.74(br m's,8H)。13C{1H}NMR(125MHz,CDCl3,25℃):δ27.55,27.48,26.88,26.79,26.58,26.53(CH2),23.79,23.69,23.07(CHに対し4:2:2),29Si{1H}NMR(99MHz,CDCl3,25℃):δ -59.91,-67.60,-69.85(2:2:4)。IR(25℃,KBr,cm-1):2916,2838,1447,1197,1109。MS(70 eV,200℃,相対強度):m/e 1015([M-(C6H11)]+,100)。分析:C48H90O13Si8の計算値(実測値):C,52.42(52.32),H,8.25(8.68)。
[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8]Σ8のNEt4OHとの室温での反応:
水(0.11mL,0.25mmol)中の35%NEt4OHの溶液を、[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8]Σ8(0.20g,0.23mmol)のTHF(5mL)溶液に添加した。溶液を室温で1時間撹拌し、その後HCl水溶液で中和した。THFを減圧下で除去し、白色のオイルを得、これをEt2O中に溶解させ、無水MgSO4で乾燥させ、濾過した。溶媒を蒸発させて、85%質量収率で、[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8]Σ8(9%)、[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)3]Σ7(29%)、[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)6((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)2]Σ8(13%)および[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)4]Σ8(34%)を含んだ(29Si NMR分光学およびESI MSによる)乳白色の油状物を得た。[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8]Σ82についての選択された特徴データ:29Si{1H}NMR(99.3MHz,C6D6,25℃)δ -67.6;MS(ESI,100%MeOH):m/e 873(M+H+,5%)。[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)4]Σ729Si{1H}NMR(99.3MHz,C6D6,25℃)δ -58.9,-67.1,-68.5(3:1:3);MS(ESI,100%MeOH):m/e:3 791(M+H+,2%)および813(M+Na+,5%)。[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)6((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)2]Σ829Si{1H}NMR(99.3MHz,C6D6,25℃)δ -59.6,-66.8,-68.7(1:1:2);MS(ESI,100%MeOH):m/e 891(M+H+,11%)および913(M+Na+,5%)。[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)4]Σ829Si{1H)NMR(99.3MHz,C6D6,25℃)δ -58.4,-56.6,-66.5,-68.3,1:1:1:1);MS(ESI,100%MeOH):m/e 909(M+H+,15%)および931(M+Na+,100%)。
[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)3]Σ7の[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)]Σ8からの調製:
[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)]Σ8(400mg,0.46mmol)および35%NEt4OH水溶液(0.2mL,0.49mmol)の溶液をTHF(5mL)中で4時間還流させた後、希釈したHCl水溶液で中和した。揮発成分を蒸発させて白色の樹脂を得、これをEt2O中に溶解させ、無水MgSO4上で乾燥させた。濾過および溶媒の蒸発を経て粗製[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.5)3]Σ7を白色の樹脂状の物質を44%収率で得た。無色の結晶を、アセトニトリル/トルエンからの再結晶化により得た。[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)3]Σ7についての選択された特徴データ:29Si{1H}NMR(99.3MHz,C6D6,25℃)δ-58.5,-66.9,-68.3(s,3:1:3)。1H NMR(500MHz,C6D6,25℃)δ 2.21(m,7 H,-CH-);1.24(d,J=6.6Hz,18 H,CH3);1.21(d,J=6.6Hz,18 H,CH3);1.17(d,J=6.6Hz,6 H,CH3);0.97(d,J=7.1Hz,6 H,CH2);0.95(d,J=7.1Hz,6 H,CH2);0.92(d,J=7.0Hz,2 H,CH2)。13C{1H}NMR(125.8MHz,C6D6,25℃)δ=25.7(s,CH3);25.6(s,CH3);25.5(s,CH3);24.1(s,CH2);24.05(s,CH2);24.0(s,CH2);23.4(s,CH);23.0(s,CH);22.6(s,CH)。MS(ESI,100%MeOH):m/e 791.16(M+H+,80%);813.08(M+Na+,100%)。また単結晶X線回折調査も実施した。
[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)6((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)2]Σ8の[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8]Σ8からの調製:
反応器に、2126g(2.438モル)[((CH3)2CHCH2)SiO1.5)8]Σ8および20L THFを充填した。Me4NOH(48mL,25 wt%,MeOH中)およびTHF(4L)からなる母液を0℃にまで冷却し、前記反応物にゆっくりと添加し(3.5時間)、続いて1時間撹拌した。生成物の形成をHPLCにより監視し、終了した時点で320mL 濃縮HClおよび700mL H2O 中に0℃でクエンチした。得られた溶媒を蒸発させてワックス状の固体を得、これをpH=7になるまで水で洗浄し、アセトンおよびアセトニトリルを用いて再結晶化し、1525g(70%収率)の生成物を純度98%で得た。
1H NMR(CDCl3):3.99(2 H,2×OH,bs);1.85(8 H,8×CH,m);0.95(48 H,16 xCH3,m);0.60(16 H,8×CH11 m)。{1H}13C NMR(CDCl3):25.80;25.75;25.65;23.99;23.93;23.86;23.07;22.46。より高い収率および純度の所望生成物を生成するために、この手順を連続的製造法およびバッチスケールの製造法の双方に適用し得ることに注意されたい。
[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)6((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)2]Σ8の[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)]Σn(n=8,10)からの調製:
反応器に、128.0g(96.82mmol)の[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)]Σnおよび2080mL THFを充填した。48mL(25 wt%,MeOH中)のMe4NOHからなる母液を0℃にまで冷却し、反応混合物に45分に亘って添加し、さらに1.5時間撹拌した。反応の進行をHPLCにより監視し、完了した時点でHCl(150mL,1N)およびヘキサン(500mL)中にクエンチして1時間にわたり急速に撹拌した。最上の層を除去し、蒸発させて125.7g(97%)の無色の液体生成物を得た。1H NMR(CDCl3):1.83(9.3,bm);1.27(9.8,bm);1.15(10,bm);1.00(23,m);0.89(64,s);0.85(7.7,s);0.73(8.1,bm);0.58(8.0,bm)。{1H}13C NMR(CDCl3):54.50;54.37;31.19;30.22;29.48;25.59;25.49;25.30;25.22;25.00;24.29。
[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)3]Σ7の[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)]Σn(n=8,10)からの調製:
[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)6((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)2]Σ8に対する上記手順と同様の手順により、アセトン中のLiOHを用いて、2種のトリシラノール;[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)4((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)3]Σ7および[((CH3)2CH2CHCH3CH2)SiO1.5)6((CH3)2CHCH2)(OH)SiO1.0)3]Σ9を95%含んだ油状のトリシラノール生成物を調製した。1H NMR(500MHz,CDCl3):δ(ppm) 0.562(m,1H),0.755(m,1H),0.908(s,9H),1.002(m,3H),1.137(m,1H),1.303(m,1H),1.831(m,1H),6.240(br,3H);13C NMR(125MHz,CDCl3):δ(ppm) 24.06,24.51,24.86,25.44,25.59,25.65,25.89,29.90,30.64,30.68,31.59,32.02,54.28,54.77;29Si NMR(99.4MHz,CDCl3):δ(ppm) -68.66,-68.43,-67.54,-67.32,-58.75,-57.99。EIMS:m/e 1382(22%,M+(T9)-iOct-H2O),1052(100%,M+(T7)-iOct-H2O)。
[((CH3CH2)SiO1.5)4((CH3CH2)(OH)SiO1.0)3]Σ7の[((CH3CH2)SiO1.5)]Σ8からの調製:
水(0.2mL),0.49mmol)中の35%NEt4OHの溶液を、[((CH3CH2)SiO1.5)]Σ8(0.41g,0.46mmol)のTHF(5mL)溶液に添加した。この溶液を7時間還流させ、その後HCl水溶液を用いて中和した。THFを真空下で除去し、無色のオイルを得、これをEt2O中に溶解させ、無水MgSO4上で乾燥させた。溶媒を真空下で蒸発させ、MeOH から結晶化させ、[((CH3CH2)SiO1.5)4((CH3CH2)(OH)SiO1.0)3]Σ7を白い固体で得た。選択された特徴データ:29Si{1H}NMR(99.3MHz,C6D6,25℃)δ=-56.4,-64.8,65.9(3:1:3 MS (ESI,100%MeOH):m/e:595(M+H+,100%);617(M+Na+,60%)。
[((CH3)SiO1.5)4((CH3)(OH)SiO1.0)3]Σ7の[((CH3)SiO1.5)8]Σ8からの調製:
[((CH3)SiO1.5)8]Σ8(8.5g,15.83mmol)のTHF(350mL)懸濁液を、Et4NOH水溶液(35%,6.51mL,15.83mmol)に室温で添加した。添加した後、得られた混合物を同温で20時間撹拌した。混合物を1N HCl溶液で中和し、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥させた。揮発成分を蒸発させ、白色の油のような固体を得た。この白色の固体を混合溶媒(MeOH/H2O=2.5/1)から再結晶化させ、[((CH3)SiO1.5)4((CH3)(OH)SiO1.0)3]Σ7(1.35g,2.72mmol)を白色の粉末で17%収率で得た。1H NMR(CDCl3)δ0.13(s,9H),0.14(s,3H),0.15(s,9H),6.11(s,3H)。13C NMR(CDCl3)δ -4.50,-4.35。29Si NMR(CDCls)δ -65.70,C7H24O12Si7の計算値:C,16.92;H,4.87,実測値:C,17.16;H,4.89。MS(ESI,100%MeOH):m/e:496.96(M+H+,100%);518.86(M+Na+,75%)。
[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)3]Σ7の、[((c-C6H11)SiO1.5)7((H)SiO1.0)1]Σ8からの調製:
[((c-C6H11)SiO1.5)7((H)SiO1.0)1]Σ8(460mg,0.46mmol)および35%NEt4OH水溶液(0.2mL,0.49mmol)の溶液をTHF(5mL)中で5時間還流させた後、希釈したHCl水溶液で中和した。揮発成分を蒸発させ、白色の固体を得、これをEt2O中に溶解させ、無水MgSO4上で乾燥させた。濾過および溶媒の蒸発を経て、白色の微結晶固体を高収率で得た。29Si NMR分光学による生成混合物の分析によれば、主要な生成物は[((c-C6H11)SiO1.5)4((c-C6H11)(OH)SiO1.0)3]Σ7であり;少量の[((c-C6H11)SiO)1.5]Σ8もまた存在した。
[((c-C5H9)SiO1.5)4((c-C5H9)(OH)SiO1.0)2]Σ8の[(c-C5H9)SiO1.5]Σ8からの調製:
機械的な撹拌器、添加ポンプ、および乾燥チューブ備えた12-L反応器に、443.4g(457.2mmol)の[(c-C5H9)SiO1.5]Σ8および6.0L THFを充填した。Me4NOH(MeOH中,25 wt%,212mL)およびTHF(1.4L)からなる母液を調製し、反応混合物にゆっくりと添加し、この混合物を3時間撹拌した。反応が完了した後、機械的に撹拌されたクエンチタンクに65mL 濃縮HClおよび500mL 水を充填し、0℃にまで冷却し、上記反応を終了させた。蒸発させ、得られた混合物を濾過して[((c-C5H9)SiO1.5)4((c-C5H9)(OH)SiO1.0)2]Σ8を得、364g(81%)の白色の固体を純度98%で生成した。1H NMR(CDCl3):4.63(2H,2×OH,bs);1.72(16H,8×CH2,m);1.56(16H,8×CH2,m);1.46(32H,16×CH2,m);0.94(8H,8×CH,m)。{1H}13C NMR(CDCl3):27.41;27.39;27.36;27.20;27.06;27.02;27.00;26.99;22.88;22.66;22.16。この手順を、変形することにより連続的工程およびバッチスケールの工程に用いることができる。
これまで本発明を特定の態様に関して述べてきたが、これらの代替および変更は疑うことなく当業者にとって明白であることが予想される。したがってそのような代替および変更は、本発明の真の精神および範囲内にあるとして特許請求の範囲の範疇に含まれるものである。

Claims (10)

  1. シルセスキオキサンポリマーをPOSSフラグメントに変換する方法であって、有効量の塩基とシルセスキオキサンポリマーを溶媒中で混合し塩基性反応混合物を生成し、前記塩基と前記シルセスキオキサンポリマーを反応させてPOSSフラグメントを生成することを含み、前記シルセスキオキサンポリマーが式[RSiO 1.5 ] で表され、前記POSSフラグメントが式[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]で表される方法。ここで、Rは有機置換基を表し、XはOH基を表し、∞は重合度であって1以上の数を表し、m及びnは式の化学量論を表す。
  2. 前記塩基とシルセスキオキサンポリマーが反応混合物を撹拌することにより混合される請求項1に記載の方法。
  3. 更に、前記反応混合物を加熱還流すること、及び、前記反応混合物を室温まで冷却することを含む請求項1に記載の方法。
  4. 更に、POSSフラグメントを分離することを含む請求項3に記載の方法。
  5. 前記POSSフラグメントが蒸留、濾過、蒸発、デカンテーション、結晶化、減圧又は抽出により、もしくはこれらの組み合わせにより分離される請求項4に記載の方法。
  6. 更に、分離した前記POSSフラグメントを水で洗浄して精製することを含む請求項5に記載の方法。
  7. 前記塩基が、前記シルセスキオキサンポリマー中の少なくとも1つのケイ素−酸素−ケイ素(Si-O-Si)結合を開裂してシルセスキオキサンポリマーのPOSSフラグメントへの変換を促進する請求項1に記載の方法。
  8. 第1の官能化POSSナノ構造化合物を、第1の官能化ナノ構造化合物とは異なる第2の官能化POSSナノ構造化合物に変換する方法であって、有効量の塩基と第1のPOSSナノ構造化合物を溶媒中で混合し塩基性反応混合物を生成し、塩基と第1の官能化POSSナノ構造化合物を反応させて第2の官能化POSSナノ構造化合物を生成することを含み、第1のPOSSナノ構造化合物は、式[(RSiO1.5)m(RXSiO1.0)n]Σ#により表される官能化ホモレプティックナノ構造化合物から選択され、且つ、第2の官能化POSSナノ構造化合物が[(RSiO1.5)4(RXSiO1.0)3]Σ7である方法。ここで、R及びR’は各々有機置換基を表し、XはOH基を表し、m、n及びpは式の化学量論を表し、Σはナノ構造を示し、♯はナノ構造中に含まれるケイ素原子の数を表す。
  9. 非官能化POSSナノ構造化合物を官能化POSSナノ構造化合物に変換する方法であって、有効量の塩基と非官能化POSSナノ構造化合物を溶媒中で混合し塩基性反応混合物を生成し、前記塩基と前記非官能化POSSナノ構造化合物を反応させて官能化POSSナノ構造化合物を生成することを含み、非官能化POSSナノ構造化合物は、式[(RSiO1.5)n]Σ#により表されるホモレプティックナノ構造化合物から選択され、且つ、前記官能化POSSナノ構造化合物が[(RSiO1.5)4(RXSiO1.0)3]Σ7である方法。ここで、R及びR’は各々有機置換基を表し、XはOH基を表し、m、n及びpは式の化学量論を表し、Σはナノ構造を示し、♯はナノ構造中に含まれるケイ素原子の数を表す。
  10. ルセスキキサンポリマーをPOSSナノ構造化合物に変換する方法であって、有効量の塩基とルセスキキサンポリマーを溶媒中で混合し塩基性反応混合物を生成し、前記塩基と前記ルセスキキサンポリマーを反応させてPOSSナノ構造化合物を生成することを含み、前記ルセスキキサンポリマーは式[RSiO 1.5 ] で表され、POSSナノ構造化合物が式[(RSiO1.5)4(RXSiO1.0)3]Σ7で表される方法。ここで、Rは有機置換基を表し、XはOH基を表し、∞は重合度であって1以上の数を表し、Σはナノ構造を示す。
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