JP5355012B2 - 電池缶及びアルカリ電池 - Google Patents

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Description

本発明は、開口部、胴部及び底部を有する有底筒状の電池缶、及びその電池缶を使用して構成されたアルカリ電池に関するものである。
一般に、アルカリ電池は、有底筒状の正極缶と、その正極缶内に収納されるリング状の正極合剤と、正極缶の中心部に配置されるゲル状負極合剤と、正極合剤とゲル状負極合剤との間に介在される有底筒状のセパレータと、正極缶の開口部に装着される集電体とを備えている。なお、集電体は、負極端子、封口板、及び封口ガスケットからなる。また、正極缶内において、封口ガスケットの裏面と負極合剤との間には空気室が形成されている。
アルカリ電池の正極缶は、ニッケルめっき鋼板を有底筒状にプレス成形することで作製されている。正極合剤は、二酸化マンガンやオキシ水酸化ニッケルを主成分とする正極合剤粉を整粒した後、円筒状にプレス成形することで作製され、正極缶内に収納される。
前記正極缶は、プレス成形で作製されているため、その表面はニッケル面だけではなく、下地の鉄が部分的に露出してしまうことがある。鉄表面の露出は耐蝕性に影響するため、従来では、特許文献1等に記載されているように、プレス加工前のニッケルめっき鋼板における鉄の露出割合が規定されている。
また、近年においては、アルカリ電池の正極缶として、開口部側の厚さが厚く、胴部の厚さが開口部側よりも薄い差厚缶が使用されている。正極缶の開口部は、集電体を配置してカール及び絞り加工を施すことにより封口されているが、正極缶の開口部側を厚くすることにより、その封口の際に必要となる強度が確保されている。また、正極缶の胴部を薄くすることにより、内部容量を増やして電池性能を高めることが可能となる。特に近年の電池では、電池性能を高めるために胴部の厚さを薄くした正極缶が使用されるようになってきている。
特許文献1のように、プレス加工前のニッケルめっき鋼板における鉄の露出割合を規定したとしても、プレス方式や金型などによって、製缶後における鉄の露出割合が変わってしまう。特に、ニッケルめっき鋼板を用いて差厚缶をプレス成形する場合、多段階の絞りやしごき加工によって板厚を変化させる必要があるため、その板厚が変化する部分ではニッケルめっきが割れ易く、鉄素地が出現しやすくなる。
アルカリ電池において、正極缶の内面に露出した鉄は、アルカリ電解液に晒される。ここで、鉄だけを考える場合、鉄は強アルカリ溶液中で不動態化されるため、腐食は起こり難くなる。しかし、図7に示されるように、アルカリ電池50の正極缶51内のように、鉄(Fe)よりも貴な金属であるニッケル(Ni)(缶表面51aのニッケルめっき)、酸化剤である金属酸化物(正極合剤52の二酸化マンガン(MnO)やオキシ水酸化ニッケル)、及び空気(空気室の酸素O)が存在すると、正極缶51の内面に露出した鉄(Fe)がイオン化されて鉄の溶解が著しくなる。そして、溶解した鉄イオン(Fe2+)が負極合剤53中の亜鉛(Zn)と反応して水素ガスが発生する。この電池50内でのガス発生は、電池内圧力を上昇させ、漏液の原因となる。
この対策として、正極缶の開口部から正極合剤と接触する部位までの缶内面に非金属皮膜を設けるようにしたアルカリ電池が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このように非金属皮膜を設けることで、鉄の溶解がなくなるため、その溶解により生じる電池内でのガス発生が防止される。
実開平6−2104号公報 特開2004−119194号公報
ところが、特許文献2のように、正極缶の内面に非金属皮膜を形成する場合、その皮膜を形成するための新たな設備や塗布技術の構築が必要となる。また、部品点数も増加するため、アルカリ電池の製造コストが増大してしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、低コストで電池内ガス発生量を低減することができる電池缶を提供することにある。また、別の目的は、上記電池缶を用いることにより、耐漏液性能を向上させることができ、長期信頼性の高いアルカリ電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、胴部及び底部を有しかつ一端が開口した有底筒状をなし、前記胴部が少なくとも封口加工部位及びそれよりも前記底部側に位置する電極合剤収容部位に区分され、前記封口加工部位の板厚が前記電極合剤収容部位の板厚よりも厚いニッケルめっき鋼板製のプレス加工品であり、二酸化マンガン及びオキシ水酸化ニッケルのうちの少なくともいずれかを主成分とする電極合剤が収容可能な電池缶であって、前記電極合剤収容部位の設定板厚が前記封口加工部位の板厚の80%以下であり、前記電極合剤収容部位の最上部位置を始点とし前記設定板厚になる位置を終点とする領域にて、前記電極合剤収容部位の板厚が徐々に減少するように構成され、前記電極合剤を収容したときにその上端面がくる位置に対応して、前記領域の終点が設定され、前記封口加工部位と前記封口加工部位よりも小径の前記電極合剤収容部位とは、前記底部側にいくに従い径が徐々に減少するテーパ状をなし、かつ、前記底部側にいくに従い板厚が徐々に減少する段差部位により連結されていることを特徴とする電池缶をその要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、電極合剤収容部位の設定板厚が封口加工部位の板厚の80%以下であるので、電池缶において電極合剤収容を収納する内部容量を十分に確保することができる。因みに、従来の電池缶は、電極合剤収容部位の設定板厚が封口加工部位の板厚の80%を超える値となるように設定されている。従って、本発明の電池缶は、従来の電池缶よりも内部容量を増量することができる。また、電極合剤収容部位の板厚が徐々に減少するように構成されているので、電池缶のプレス時における絞り〜しごき加工を緩やかに行うことができ、鉄素地の露出割合を抑えることができる。この結果、電池内のガス発生量を低減することができ、耐漏液性能を向上させることができる。このように、本発明の電池缶では、従来技術のように非金属皮膜を設けなくてもガス発生量を低減することができるため、製造コストを抑えることができる。
また上記発明では、前記電極合剤を収容したときにその上端面がくる位置に対応して、前記領域の終点が設定されているため、電池缶内に電極合剤を圧入し電極合剤収容部位に電極合剤を確実に配置することができる。
請求項に記載の発明は、請求項において、前記電極合剤収容部位の板厚が、1mm当たり5%以上15%以下の割合で変化することをその要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、電極合剤収容部位の板厚が比較的緩やかに変化するよう形成されるので、プレス加工後における鉄素地の露出割合を確実に抑えることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の電池缶を使用して構成されたアルカリ電池をその要旨とする。
請求項に記載の発明によれば、電池缶の内面に非金属皮膜を設けた従来のアルカリ電池のように製造コストを増加させることがなく、低コストで電池内ガス発生量を低減させることができる。この結果、耐漏液性能を向上させることができ、長期信頼性の高いアルカリ電池を提供することができる。
以上詳述したように、請求項1〜に記載の発明によると、部品点数を増加させることなく、低コストで電池内ガス発生量を低減することができる電池缶を提供することができる。また、請求項に記載の発明によると、耐漏液性能を向上させることができ、長期信頼性の高いアルカリ電池を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるアルカリ電池10の概略構成を示す断面図である。なお、本実施の形態のアルカリ電池10は、LR03タイプ(単4形)の電池である。
図1に示されるように、アルカリ電池10は、有底筒状の正極缶11(電池缶)と、その正極缶11の内面に沿って嵌着されたリング状の正極合剤12(電極合剤)と、正極合剤12の内側に挿入される有底筒状のセパレータ13と、正極缶11の中心部となるセパレータ13の中空部に配置されるゲル状負極合剤14と、正極缶11の開口部15に装着される集電体16とを備える。
正極缶11は、ニッケルめっき鋼板製のプレス加工品であり、開口部15、胴部17及び底部18を有する有底筒状にプレス成形されている。この正極缶11における底部18の中央には正極端子19が突設されている。
正極合剤12は、電解二酸化マンガン、黒鉛、水酸化カリウム、及びバインダーを混合した正極合剤粉を整粒した後、円筒状にプレス成形することで作製される。
セパレータ13は、ビニロン・レーヨン不織布やポリオレフィン・レーヨン不織布などのセパレータ原紙を円筒状に巻回し、重なり合う部分を熱融着させることで作製される。
ゲル状負極合剤14は、水と酸化亜鉛と水酸化カリウムとを混ぜて溶解し、ポリアクリル酸などのゲル化剤と亜鉛粉とを混合することで作製される。
集電体16は、負極端子21、負極集電子22、及び封口ガスケット23を含んで構成されている。正極缶11の開口部15付近には、集電体16を載置するためのビード部24が形成されている。そして、そのビード部24上に集電体16を載置した状態で、正極缶11の開口部15にカール及び絞り加工を施すことにより、正極缶11が封口されている。
集電体16は、真鍮を用いて棒状に形成された負極集電子22をその基端側の頭部で負極端子21に抵抗溶接するとともに、負極集電子22の首部に封口ガスケット23を嵌着することで、形成されている。そして、負極集電子22の先端側がゲル状負極合剤14に挿入されている。
負極端子21は、正極缶11と同じくニッケルめっき鋼板をプレス成形することで作製され、封口ガスケット23を介して正極缶11の開口部15を封口している。封口ガスケット23は、ポリオレフィン樹脂やポリアミド樹脂などの樹脂材料を用いて射出成形することで作製される。正極缶11内において、封口ガスケット23の裏面とゲル状負極合剤14との間には空気室25が形成されている。
この封口ガスケット23における中心にはボス部26が設けられ、そのボス部26に負極集電子22が貫通されている。さらに、封口ガスケット23におけるボス部26の近傍に板厚が薄い薄肉部27(安全弁)が形成されている。そして、ガスの発生により内圧が高まった場合には、その圧力上昇によりこの封口ガスケット23の薄肉部27を破損させてガスを外部に放出するようにしている。
以下、本実施の形態のアルカリ電池10に使用されている正極缶11の構成について詳述する。
図2に示されるように、有底筒状の正極缶11において、胴部17は、開口部15側から順に封口加工部位31、段差部位32、及び封口加工部位31よりも小径の正極合剤収容部位33(電極合剤収容部位)に区分されている。封口加工部位31は、封口するための十分な強度を確保するため、正極合剤収容部位33よりも厚く形成されている。この封口加工部位31の板厚t1は0.25mmである。段差部位32は、底部18側にいくに従い徐々に板厚t2が減少するよう形成されており、段差部位32の始点(開口部15側の端部)で板厚t2は0.25mmであり、段差部位32の終点(底部18側の端部)で板厚t2が0.2mmとなっている。この段差部位32は、正極缶11内への正極合剤12の挿入を容易に行うために設けられている。本実施の形態において、封口加工部位31の長さL1は4.0mmであり、段差部位32の長さL2は0.7mmである。
また、正極缶11の胴部17において、正極合剤収容部位33の設定板厚t0は、封口加工部位31の板厚t1の80%以下であり、正極合剤収容部位33の最上部位置を始点として設定板厚t0になる位置を終点とする領域R1にて、正極合剤収容部位33の板厚t3が徐々に減少するよう構成されている。本実施の形態では、正極合剤収容部位33において、最上部位置から下方に3mmの長さとなる領域R1でテーパ状に形成され、領域R1における始点の板厚t3が0.2mmであり、終点の板厚t3(設定板厚t0)が0.16mmとなっている。この板厚t3が減少する領域R1の終点は、正極合剤12の上端がくる位置に対応して設定されている。
本発明者は、上記のように構成した正極缶11を用いて図1のアルカリ電池10を作製して電池内ガス発生量を確認した。その結果を図3に示している。ここでは、胴部17の正極合剤収容部位33にテーパ状の領域R1を設けてない従来構造の正極缶41(図4参照)を用いてアルカリ電池を作製し、その電池内ガス発生量を比較例として図3に示している。なお、図4の正極缶41では、胴部17において、封口加工部位31の板厚t1は本実施の形態と同じ0.25mmであり、段差部位32の終点での板厚t2は、正極合剤収容部位33の設定板厚t0(=0.16mm)と等しくなっている。
具体的には、本実施の形態及び比較例の各アルカリ電池10を90℃の温度で保存し、その後の経過日数にて電池内発生ガス量の差異を確認した。なお、図3のグラフにおいては、各経過日数について、本実施の形態のアルカリ電池10の測定結果を、比較例のアルカリ電池で測定された発生ガス量を1とした指数値で示している。
図3に示されるように、本実施の形態のアルカリ電池10のガス発生量は、比較例のアルカリ電池と比べて、5日経過時では低減量は10%程度と少ないが、10日以上経過した場合では50%以下の発生量に大幅に低減されていることが確認された。
また、本発明者らは、本実施の形態及び比較例の各アルカリ電池10を90℃の温度で保存した場合の耐漏液性能を測定した。その測定結果を図5に示している。この測定は、各電池で35個ずつ行い、電池の漏液発生率を図5のグラフに示している。図5に示されるように、比較例のアルカリ電池では、経過日数が20日を越えてくると、漏液が発生し、経過日数とともに漏液発生率が上昇している。これに対して、本実施の形態のアルカリ電池10では、35日以上の日数が経過した場合でも、漏液発生率が0%であり、漏液が発生していなかった。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態の場合、正極缶11における正極合剤収容部位33の設定板厚t0が封口加工部位31の板厚t1の80%以下であるので、正極缶11の内部容量を十分に確保することができる。また、領域R1において正極合剤収容部位33の板厚t3が徐々に減少するようにテーパ状に形成されているので、正極缶11のプレス時における絞り及びしごき加工を緩やかに行うことができ、鉄素地の露出割合を抑えることができる。この結果、アルカリ電池10内のガス発生量を低減することができ、耐漏液性能を向上させることができる。これにより、アルカリ電池10の長期信頼性を高めることができる。また、非金属皮膜を設けた従来のアルカリ電池のように製造コストを増加させることがなく、プレス成形時の金型の一部形状を変更することにより、正極缶11を低コストで製造することができる。
(2)本実施の形態のアルカリ電池10では、正極缶11に正極合剤12を収容したときに、その正極合剤12の上端がくる位置に対応して、正極合剤収容部位33の板厚t3が減少する領域R1の終点が設定されている(図2参照)。このようにすれば、正極缶11内に正極合剤12を圧入して正極合剤収容部位33に正極合剤12を確実に配置させることができる。
(3)本実施の形態の正極缶11では、長さが3mmの領域R1において、正極合剤収容部位33の板厚t3を0.2mmから0.16mmに20%(1mm当たり6.7%の割合で)減少させている。このように正極合剤収容部位33の板厚t3を緩やかに変化させる場合、プレス加工時におけるニッケルめっきの割れ等を防止することができ、鉄素地の露出割合を確実に抑えることができる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態のアルカリ電池10では、胴部17に段差部位32が形成された正極缶11に具体化していたが、図6に示すように段差部位32が形成されていない正極缶43に具体化してもよい。図6の正極缶43も、胴部17及び底部18(図示略)を有しかつ一端が開口した有底筒状に形成されており、胴部17が封口加工部位31及びそれよりも底部18側に位置する正極合剤収容部位33に区分されている。また、この正極缶43においても、正極合剤収容部位33の設定板厚t0(=0.16mm)は、封口加工部位31の板厚t1(=0.25mm)の80%以下である。そして、正極合剤収容部位33の最上部位置を始点として設定板厚t0になる位置を終点とする領域R1にて、正極合剤収容部位33の板厚t3が徐々に減少するよう構成されている。この正極缶43においても、プレス時における絞り及びしごき加工を緩やかに行うことができ、鉄素地の露出割合を抑えることができる。従って、この正極缶43を使用してアルカリ電池を構成した場合でも、電池内ガス発生量を低減することができ、電池の耐漏液性能を向上させることができる。
・上記実施の形態では、電極合剤として、二酸化マンガンを主成分とする正極合剤12を用いたが、これ以外にオキシ水酸化ニッケルを主成分とする正極合剤を用いてもよいし、二酸化マンガン及びオキシ水酸化ニッケルの両成分を含んだ正極合剤を用いてもよい。
・上記実施の形態の正極缶11では、正極合剤収容部位33において、最上部位置から下方に3mmの長さとなる領域R1で板厚t3を0.2mmから0.16mmに20%減少させるものであったが、この領域R1の長さL1や板厚t3の減少割合は適宜変更することができる。ただし、正極合剤収容部位33の板厚t3は、1mm当たり5%以上15%以下の割合で変化させることが好ましい。
上記実施の形態では、ニッケルめっき鋼板を用いて正極缶11を成形していたが、ニッケルめっき鋼板に熱処理を施すことで下地の鉄とめっき層の界面にFe−Ni拡散層を形成した鋼板を用いて正極缶11を成形してもよい。このようにすれば、正極缶11の耐蝕性をより高めることができる。
・上記実施の形態では、本発明をアルカリ電池10の正極缶11に具体化するものであったが、アルカリ電池以外の筒型電池の電池缶に具体化してもよい。また、上記実施の形態では、単四形の電池に具体化していたが、単三形等の他のサイズの電池に具体化してもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至3のいずれか1項において、アルカリ電池に使用されるアルカリ電池用正極缶であることを特徴とする電池缶。
(2)開口部、胴部及び底部を有する有底筒状をなし、前記胴部が前記開口部側から順に封口加工部位、段差部位及び前記封口加工部位よりも小径の正極合剤収容部位となっており、前記封口加工部位の板厚が前記正極合剤収容部位の板厚よりも厚いニッケルめっき鋼板製のプレス加工品であり、二酸化マンガン及びオキシ水酸化ニッケルのうちの少なくともいずれかを主成分とする正極合剤が収容可能な電池缶であって、前記正極合剤収容部位の設定板厚が前記封口加工部位の板厚の80%以下であり、前記正極合剤収容部位の最上部位置を始点とし前記設定板厚になる位置を終点とする領域にて、前記正極合剤収容部位の板厚が徐々に減少するように構成されていることを特徴とする電池缶。
本発明を具体化した一実施の形態のアルカリ電池を示す断面図。 正極缶を示す断面図。 電池内ガス発生量の測定結果を示すグラフ。 比較例の正極缶を示す拡大断面図。 電池の耐漏液試験の結果を示すグラフ。 別の実施の形態の正極缶を示す拡大断面図。 従来のアルカリ電池を示す説明図。
符号の説明
10…アルカリ電池
11,43…電池缶としての正極缶
12…電極合剤としての正極合剤
15…開口部
17…胴部
18…底部
31…封口加工部位
32…段差部位
33…電極合剤収容部位としての正極合剤収容部位
R1…領域
t0…電極合剤収容部位の設定板厚
t1…封口加工部位の板厚
t2…段差部位の板厚
t3…電極合剤収容部位の板厚

Claims (3)

  1. 胴部及び底部を有しかつ一端が開口した有底筒状をなし、前記胴部が少なくとも封口加工部位及びそれよりも前記底部側に位置する電極合剤収容部位に区分され、前記封口加工部位の板厚が前記電極合剤収容部位の板厚よりも厚いニッケルめっき鋼板製のプレス加工品であり、二酸化マンガン及びオキシ水酸化ニッケルのうちの少なくともいずれかを主成分とする電極合剤が収容可能な電池缶であって、
    前記電極合剤収容部位の設定板厚が前記封口加工部位の板厚の80%以下であり、前記電極合剤収容部位の最上部位置を始点とし前記設定板厚になる位置を終点とする領域にて、前記電極合剤収容部位の板厚が徐々に減少するように構成され
    前記電極合剤を収容したときにその上端面がくる位置に対応して、前記領域の終点が設定され、
    前記封口加工部位と前記封口加工部位よりも小径の前記電極合剤収容部位とは、前記底部側にいくに従い径が徐々に減少するテーパ状をなし、かつ、前記底部側にいくに従い板厚が徐々に減少する段差部位により連結されている
    ことを特徴とする電池缶。
  2. 前記電極合剤収容部位の板厚が、1mm当たり5%以上15%以下の割合で変化することを特徴とする請求項に記載の電池缶。
  3. 請求項1または2に記載の電池缶を使用して構成されたアルカリ電池。
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