JP2003073704A - 電極用水素吸蔵合金、水素吸蔵合金電極及びアルカリ蓄電池 - Google Patents

電極用水素吸蔵合金、水素吸蔵合金電極及びアルカリ蓄電池

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JP2003073704A JP2001259548A JP2001259548A JP2003073704A JP 2003073704 A JP2003073704 A JP 2003073704A JP 2001259548 A JP2001259548 A JP 2001259548A JP 2001259548 A JP2001259548 A JP 2001259548A JP 2003073704 A JP2003073704 A JP 2003073704A
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Yoshifumi Kiyoku
佳文 曲
Tadayoshi Tanaka
忠佳 田中
Ikuko Harada
育幸 原田
Katsuhiko Niiyama
克彦 新山
Toshiyuki Noma
俊之 能間
Ikuro Yonezu
育郎 米津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水素吸蔵合金電極に用いる電極用水素吸蔵合
金を改善し、充放電反応が適切に行われると共に、水素
吸蔵合金粒子間の接触が悪くなるということがなく、高
率放電特性や内圧特性や充放電サイクル特性に優れたア
ルカリ蓄電池が得られるようにする。 【解決手段】 水素吸蔵合金粒子の表面にニッケル粒子
が分散された状態で付着された電極用水素吸蔵合金を用
いて水素吸蔵合金電極2を作製し、この水素吸蔵合金電
極をアルカリ蓄電池の負極2に使用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ニッケル−水素
蓄電池等のアルカリ蓄電池及びこのアルカリ蓄電池の負
極に使用される水素吸蔵合金電極、またこの水素吸蔵合
金電極に用いる電極用水素吸蔵合金に関するものであ
り、水素吸蔵合金電極に用いる電極用水素吸蔵合金を改
善して、アルカリ蓄電池における高率放電特性、内圧特
性及び充放電サイクル特性を向上させた点に特徴を有す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、アルカリ蓄電池の一つとし
て、その負極に水素吸蔵合金電極を使用したニッケル−
水素蓄電池が知られている。
【0003】そして、このようなアルカリ蓄電池におけ
る水素吸蔵合金電極としては、一般に水素吸蔵合金粒子
と結着剤とを混合させてスラリーを調製し、このスラリ
ーを集電体に塗着させて乾燥させたものが用いられてい
る。
【0004】しかし、上記のような水素吸蔵合金電極を
用いたアルカリ蓄電池においては、水素吸蔵合金電極に
おける導電性が十分ではなくて、高率放電特性が悪く、
また過充電時に正極において発生した酸素によってアル
カリ蓄電池の内圧が上昇したり、水素吸蔵合金電極に用
いた水素吸蔵合金粒子が酸化されたりし、さらに充放電
を繰り返して行った場合に、この水素吸蔵合金電極にお
ける水素吸蔵合金粒子がアルカリ電解液によって腐食さ
れ、放電容量が次第に低下して、充放電サイクル特性が
悪くなるという問題があった。
【0005】このため、従来においては、特開昭61−
163569号公報に示されるように、表面がニッケル
又はニッケル合金の化学めっき膜で被覆された水素吸蔵
合金粒子を用い、水素吸蔵合金電極における導電性を高
めると共に、過充電時に正極において発生した酸素を水
素と反応させて消費させ、アルカリ蓄電池の内圧が上昇
したり、水素吸蔵合金電極における水素吸蔵合金粒子が
酸化されたりするのを抑制することが提案されている。
【0006】しかし、このように表面をニッケル又はニ
ッケル合金の化学めっき膜で被覆した水素吸蔵合金粒子
を用いた場合、上記の化学めっき膜によって、原子状水
素が化学めっき膜の表面から水素吸蔵合金粒子の内部に
拡散したり、水素吸蔵合金粒子の内部から化学めっき膜
の表面に拡散したりするのが抑制されて、充放電反応が
阻害されて、充放電特性が低下するという問題があっ
た。
【0007】また、上記のように水素吸蔵合金粒子の表
面をニッケル又はニッケル合金の化学めっき膜で被覆す
ると、上記のようにこの水素吸蔵合金粒子と結着剤とを
混合させてスラリーを調製する場合や、この水素吸蔵合
金粒子を用いたアルカリ蓄電池を充放電させた際におけ
る水素吸蔵合金粒子の膨張,収縮により、上記の化学め
っき膜に歪みが生じて、この化学めっき膜が水素吸蔵合
金粒子の表面から剥がれ、これにより水素吸蔵合金粒子
間の接触が悪くなって抵抗が増大し、アルカリ蓄電池に
おける高率放電特性や内圧特性や充放電サイクル特性が
低下するという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、水素吸蔵
合金電極を負極に使用したアルカリ蓄電池における上記
のような様々な問題を解決することを課題とするもので
あり、水素吸蔵合金電極に用いる電極用水素吸蔵合金を
改善し、充放電反応が適切に行われると共に、水素吸蔵
合金粒子間の接触が悪くなるということがなく、高率放
電特性や内圧特性や充放電サイクル特性に優れたアルカ
リ蓄電池が得られるようにすることを課題とするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明における電極用
水素吸蔵合金においては、上記のような課題を解決する
ため、水素吸蔵合金粒子の表面に、ニッケル粒子を分散
された状態で付着させるようにしたのである。
【0010】そして、この発明における電極用水素吸蔵
合金を用いて水素吸蔵合金電極を作製し、この水素吸蔵
合金電極をアルカリ蓄電池の負極に使用すると、水素吸
蔵合金粒子の表面に付着されたニッケル粒子により、水
素吸蔵合金電極の導電性が高まり、アルカリ蓄電池にお
ける高率放電特性が向上され、また過充電時に正極にお
いて発生した酸素が水素と反応して消費されるのが促進
されて、アルカリ蓄電池の内圧が上昇するのが抑制され
ると共に、水素吸蔵合金粒子が酸化されるのも抑制さ
れ、アルカリ蓄電池における充放電サイクル特性も向上
する。
【0011】また、この発明における電極用水素吸蔵合
金においては、上記のように水素吸蔵合金粒子の表面に
ニッケル粒子を分散させた状態で付着させているため、
水素吸蔵合金粒子の表面をニッケル又はニッケル合金の
化学めっき膜で被覆した場合のように、原子状水素が被
覆膜の表面から水素吸蔵合金粒子の内部に拡散したり、
水素吸蔵合金粒子の内部から被覆膜の表面に拡散したり
するのが抑制されて、充放電特性が低下するということ
がない。また、水素吸蔵合金粒子の表面にニッケル粒子
を分散させた状態で付着させた場合、ニッケル又はニッ
ケル合金の化学めっき膜のように、充放電等により歪み
が生じて水素吸蔵合金粒子の表面から剥がれるというこ
とが少なく、これによってアルカリ蓄電池における高率
放電特性や内圧特性や充放電サイクル特性が低下すると
いうこともない。
【0012】ここで、この発明の電極用水素吸蔵合金に
おいて、上記のように水素吸蔵合金粒子の表面にニッケ
ル粒子を分散させた状態で付着させるにあたっては、様
々な方法を用いることができるが、製造の容易性及びニ
ッケル粒子の付着力を高めるため、めっき法により反応
条件を制御して水素吸蔵合金粒子の表面にニッケル粒子
を分散させた状態で付着させることが好ましい。
【0013】また、上記のように水素吸蔵合金粒子の表
面にニッケル粒子を分散させた状態で付着させるにあた
り、付着させるニッケル粒子の量が少ないと、ニッケル
による上記のような効果が十分に得られなくなる一方、
ニッケル粒子の量が多くなり過ぎると、水素吸蔵合金電
極中における水素吸蔵合金粒子の比率が低くなって、単
位重量当たりの容量が低下すると共に、水素吸蔵合金粒
子の表面にニッケルが膜状になりやすくなるため、水素
吸蔵合金粒子に対するニッケル粒子の重量割合を0.5
〜10重量%の範囲にすることが好ましく、より好まし
くは、1〜4重量%の範囲になるようにする。
【0014】また、上記のように水素吸蔵合金粒子の表
面にニッケル粒子を分散させて付着させるにあたり、付
着させるニッケル粒子の表面積が大きくなるほど、ニッ
ケルによる上記のような効果が十分に得られると共に、
水素吸蔵合金粒子に対する付着力も向上するため、粒径
が500nm以下のニッケル粒子を付着させるようにす
ることが好ましく、またニッケル粒子が分散させて付着
された水素吸蔵合金粒子におけるBET比表面積が0.
5m2 /g以上になるようにすることが好ましい。
【0015】
【実施例】以下、この発明に係る電極用水素吸蔵合金、
水素吸蔵合金電極及びアルカリ蓄電池について実施例を
挙げて具体的に説明すると共に、この実施例におけるア
ルカリ蓄電池においては、高率放電特性、内圧特性及び
充放電サイクル特性が向上することを、比較例を挙げて
明らかにする。なお、この発明における電極用水素吸蔵
合金、水素吸蔵合金電極及びアルカリ蓄電池は、特に、
下記の実施例に示したものに限定されるものではなく、
その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施で
きるものである。
【0016】(実施例1)実施例1においては、電極用
水素吸蔵合金を得るにあたり、Mm(ミッシュメタル)
とNiとCoとAlとMnとを1:4.0:0.2:
0.3:0.5のモル比で混合し、これをアルゴン雰囲
気中におけてアーク溶融炉内で加熱溶融させた後、これ
をロール急冷法により冷却させて水素吸蔵合金片を得、
この水素吸蔵合金片を粉砕して、平均粒径が約20μm
になった組成式MmNi4.0 Co0.2Al0.3 Mn0.5
の水素吸蔵合金粒子を得た。
【0017】そして、1リットル中に硫酸ニッケルが
8.0g、次亜リン酸ナトリウムが11g、クエン酸ナ
トリウムが26gの割合で含まれためっき液を、水酸化
ナトリウムと硫酸とによってpH7に調整すると共にそ
の浴温を90℃にし、このめっき液中に、上記の水素吸
蔵合金粒子を15分間浸漬させて無電解めっきし、上記
の水素吸蔵合金粒子の表面にニッケル粒子が分散された
状態で付着された電極用水素吸蔵合金を得た。
【0018】ここで、このようにして得た電極用水素吸
蔵合金の表面及び断面をSEMにより観察したところ、
上記の水素吸蔵合金粒子の表面に粒径が500nm以下
のニッケル粒子が分散された状態で付着していた。ま
た、この電極用水素吸蔵合金を塩酸で溶かし、ICPに
より成分分析した結果、上記の水素吸蔵合金粒子に対し
て、その表面に付着されたニッケル粒子の重量割合は3
重量%になっていた。さらに、この電極用水素吸蔵合金
の比表面積をBET法で測定した結果、この比表面積は
0.5m2 /gであった。
【0019】そして、上記のようにして得た電極用水素
吸蔵合金100重量部に対して、結着剤として5重量%
のポリエチレンオキシド水溶液を20重量部加え、これ
らを混合してスラリーを調製し、このスラリーをパンチ
ングメタルからなる集電体の両面に均一に塗布し、これ
を乾燥し圧延させた後、これを所定の大きさに切断して
水素吸蔵合金電極を作製した。
【0020】そして、このように作製した水素吸蔵合金
電極を負極に使用して、図1に示すような、AAサイズ
の円筒型で電池容量が約1000mAhになった正極支
配型のアルカリ蓄電池を作製した。
【0021】ここで、正極としては、硝酸コバルトと硝
酸亜鉛とを加えた硝酸ニッケル水溶液を、多孔度85%
のニッケル焼結基板に化学含浸法により含浸させて作製
した焼結式ニッケル極を使用し、セパレータとしては、
ポリエチレン繊維とポリプロピレン繊維とからなる耐ア
ルカリ性の不織布を使用し、アルカリ電解液としては、
30重量%の水酸化カリウム水溶液を使用した。
【0022】そして、アルカリ蓄電池を作製するにあた
っては、図1に示すように、正極1と負極2との間にセ
パレータ3を介在させてスパイラル状に巻き取り、これ
を負極缶4内に収容させた後、負極缶4内に上記のアル
カリ電解液を注液して封口し、正極1を正極リード5を
介して封口蓋6に接続させると共に、負極2を負極リー
ド7を介して負極缶4に接続させ、負極缶4と封口蓋6
とを絶縁パッキン8により電気的に絶縁させると共に、
封口蓋6と正極外部端子9との間にコイルスプリング1
0を設け、電池の内圧が異常に上昇した場合は、このコ
イルスプリング10が圧縮されて電池内部のガスが大気
に放出されるようにした。
【0023】(比較例1)比較例1においても、上記の
実施例1の場合と同様にして得た、平均粒径が約20μ
mになった組成式MmNi4.0 Co0.2 Al0.3 Mn
0.5 の水素吸蔵合金粒子を用い、この水素吸蔵合金粒子
を上記の実施例1の場合と同じめっき液中に浸漬させて
無電解めっきするにあたり、その浸漬時間を30分間に
して電極用水素吸蔵合金を得た。
【0024】ここで、このようにして得た電極用水素吸
蔵合金の表面及び断面をSEMにより観察したところ、
上記の水素吸蔵合金粒子の表面に、ニッケルのめっき膜
が連続して形成されていた。また、この電極用水素吸蔵
合金を塩酸で溶かし、ICPにより成分分析した結果、
上記の水素吸蔵合金粒子に対して、その表面に付着され
たニッケルのめっき膜の重量割合は5重量%になってい
た。さらに、この電極用水素吸蔵合金の比表面積をBE
T法で測定した結果、この比表面積は0.1m 2 /gで
あった。
【0025】そして、このように水素吸蔵合金粒子の表
面にニッケルのめっき膜が連続して形成された電極用水
素吸蔵合金を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同
様にして、水素吸蔵合金電極を作製すると共に、このよ
うに作製した水素吸蔵合金電極を負極に使用して、AA
サイズの円筒型で電池容量が約1000mAhになった
正極支配型のアルカリ蓄電池を作製した。
【0026】(比較例2)比較例2においては、上記の
実施例1の場合と同様にして、平均粒径が約20μmに
なった組成式MmNi4.0 Co0.2 Al0.3 Mn0.5
水素吸蔵合金粒子を得た後、この水素吸蔵合金粒子に対
してニッケルのめっきを行わず、この水素吸蔵合金粒子
をそのまま電極用水素吸蔵合金として用いるようにし
た。
【0027】そして、このように水素吸蔵合金粒子の表
面にニッケルのめっきを行っていない電極用水素吸蔵合
金を用いる以外は、上記の実施例1の場合と同様にし
て、水素吸蔵合金電極を作製すると共に、このように作
製した水素吸蔵合金電極を負極に使用して、AAサイズ
の円筒型で電池容量が約1000mAhになった正極支
配型のアルカリ蓄電池を作製した。
【0028】次に、上記のようにして作製した実施例1
及び比較例1,2の各アルカリ蓄電池について、それぞ
れ100mAで5回の充放電を行い、実施例1及び比較
例1,2の各アルカリ蓄電池を活性化させた。
【0029】そして、上記のように活性化させた実施例
1及び比較例1,2の各アルカリ蓄電池について、高率
放電特性、内圧特性及び充放電サイクル特性を調べる実
験を行い、その結果を下記の表1に示した・
【0030】ここで、高率放電特性については、上記の
ように活性化させた実施例1及び比較例1,2の各アル
カリ蓄電池を、それぞれ1000mAの電流で1時間充
電させた後、4000mAの高い電流で電池電圧が1.
0Vになるまで放電させ、このときの放電容量を測定
し、実施例1のアルカリ蓄電池における放電容量を10
0とした指数で示した。
【0031】また、内圧特性については、上記のように
活性化させた実施例1及び比較例1,2の各アルカリ蓄
電池を、それぞれ1000mAの電流で100分間充電
させた時点における各アルカリ蓄電池の内圧(atm)
を測定した。
【0032】また、充放電サイクル特性については、上
記のように活性化させた実施例1及び比較例1,2の各
アルカリ蓄電池を、それぞれ1000mAの電流で1時
間充電した後、1000mAの電流で電池電圧が1.0
Vになるまで放電を行い、これを1サイクルとして充放
電を繰り返して行い、放電容量が活性化させた当初の初
期容量の70%に到達するまでのサイクル回数を求め、
実施例1のアルカリ蓄電池におけるサイクル回数を10
0とした指数で示した。
【0033】
【表1】
【0034】この結果から明らかなように、水素吸蔵合
金粒子の表面にニッケル粒子が分散された状態で付着さ
れた電極用水素吸蔵合金を用いた実施例1のアルカリ蓄
電池は、水素吸蔵合金粒子の表面にニッケルのめっき膜
が連続して形成された電極用水素吸蔵合金を用いた比較
例1のアルカリ蓄電池や、水素吸蔵合金粒子の表面にニ
ッケルのめっきを行っていない電極用水素吸蔵合金を用
いた比較例2のアルカリ蓄電池に比べて、高率放電特
性、内圧特性及び充放電サイクル特性が向上していた。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
電極用水素吸蔵合金においては、水素吸蔵合金粒子の表
面に、ニッケル粒子を分散させた状態で付着させたた
め、この電極用水素吸蔵合金を用いて水素吸蔵合金電極
を作製し、この水素吸蔵合金電極をアルカリ蓄電池の負
極に使用した場合、水素吸蔵合金粒子の表面に付着され
たニッケル粒子により、水素吸蔵合金電極の導電性が高
まり、アルカリ蓄電池における高率放電特性が向上さ
れ、また過充電時に正極において発生した酸素が水素と
反応して消費されるのが促進されて、アルカリ蓄電池の
内圧が上昇するのが抑制され、さらに水素吸蔵合金粒子
が酸化されるのも抑制され、アルカリ蓄電池における充
放電サイクル特性も向上した。
【0036】また、この発明においては、上記のように
水素吸蔵合金粒子の表面にニッケル粒子を分散させた状
態で付着させているため、水素吸蔵合金粒子の表面をニ
ッケル又はニッケル合金の化学めっき膜で被覆した場合
のように、原子状水素が被覆膜の表面から水素吸蔵合金
粒子の内部に拡散したり、水素吸蔵合金粒子の内部から
被覆膜の表面に拡散したりするのが抑制されて充放電特
性が低下するということがなく、また充放電等によりニ
ッケル粒子が水素吸蔵合金粒子の表面から剥がれるとい
うことが少なく、アルカリ蓄電池における高率放電特性
や内圧特性や充放電サイクル特性が低下するということ
もなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例及び比較例において作製した
アルカリ蓄電池の概略断面図である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極(水素吸蔵合金電極)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月10日(2001.10.
10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】(実施例1)実施例1においては、電極用
水素吸蔵合金を得るにあたり、Mm(ミッシュメタル)
とNiとCoとAlとMnとを1:4.0:0.2:
0.3:0.5のモル比で混合し、これをアルゴン雰囲
気中におてアーク溶融炉内で加熱溶融させた後、これ
をロール急冷法により冷却させて水素吸蔵合金片を得、
この水素吸蔵合金片を粉砕して、平均粒径が約20μm
になった組成式MmNi4.0 Co0.2Al0.3 Mn0.5
の水素吸蔵合金粒子を得た。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】そして、上記のように活性化させた実施例
1及び比較例1,2の各アルカリ蓄電池について、高率
放電特性、内圧特性及び充放電サイクル特性を調べる実
験を行い、その結果を下記の表1に示した
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 育幸 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 新山 克彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 能間 俊之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 米津 育郎 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 4K018 BC22 KA38 5H050 AA07 BA14 CB16 EA03 FA18 HA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素吸蔵合金粒子の表面に、ニッケル粒
    子が分散された状態で付着されていることを特徴とする
    電極用水素吸蔵合金。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した電極用水素吸蔵合金
    において、上記の水素吸蔵合金粒子に対してニッケル粒
    子が0.5〜10重量%の範囲で付着されていることを
    特徴とする電極用水素吸蔵合金。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載した電極用水素吸
    蔵合金を用いたことを特徴とする水素吸蔵合金電極。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の水素吸蔵合金電極を負
    極に用いたことを特徴とするアルカリ蓄電池。
JP2001259548A 2001-08-29 2001-08-29 電極用水素吸蔵合金、水素吸蔵合金電極及びアルカリ蓄電池 Pending JP2003073704A (ja)

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