JP5352803B2 - 遅延判定帰還型系列推定器と方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高速データ通信における受信データの系列推定技術に関し、特に、処理の高速化に好適な遅延判定帰還型系列推定器に関する。
高速データ伝送システムの受信側において、符号間干渉(以下、Inter−symbol Interference=ISIと呼ぶ)と加法性白色ガウシアンノイズ(以下、Additive White Gaussian Noise=AWGNと呼ぶ)によって乱されている受信シンボルから送信データを判別する場合に、最尤系列推定(Maximum Likelihood Sequence Estimation=MLSE)を用いることで、受信シンボルのエネルギーを信号判定に最大限に有効活用できるので、理論的に最も良いエラーレートを達成できる。よく知られているように、ビタビ復号器は、最尤系列推定を効率的に回路に実装できる。しかし、ISIが多数のシンボルにわたって発生する場合には、ビタビ復号器の状態数が増大し、回路実装が実現不可能になる、という問題がある。
例えば、送信シンボルが{1,−1}の2個のデータを、ISIが10シンボルの範囲にわたって発生する伝送路を介して送信する場合、ビタビ復号器の状態数は1024個にもなり、GHz帯で動作するような回路路実装は不可能である。
ビタビ復号器の状態数を削減する手法として、状態数限定型系列推定(Reduced State Sequence Estimation=RSSE)と呼ばれる一連の技術が知れている。
特に、ISIが多数のシンボルにわたって発生する場合のビタビ復号器の状態数の削減には、ビタビ復号器と判定帰還型等化器を組み合わせることによって、ビタビ復号器の状態数を削減する遅延判定帰還型系推定器(Delayed Decision Feedback Sequence Estimation、以下DDFSEと呼ぶ)が有効である。DDFSEについての理論的な詳細は、非特許文献1(Alexandra Duel−Hallen及びChris Heegardによる1989年,IEEE Transactions on Communications,“Delayed Decision−Feedback Sequence Estimation”)の記載が参照されている。
図20は、特許文献1に開示された伝送路歪みのインパルス応答を説明する図である。a0、a1はビタビアルゴリズムで推定されるプリカーサとセンター成分、a2、a3はa0、a1から推定された信号を用いて取り除かれる。1個のプリ・カーソルISIタップとメインタップと複数のポスト・カーソルISIタップからなるインパルス・レスポンスをもつような伝送路を介して2値データ{1,−1}を通信する場合、受信データはISIによって大きく乱される。この受信データに対して、ビタビアルゴリズムを用いて最尤系列推定を行う場合は2の(プリ・カーソルISIタップ数+ポスト・カーソルISIタップ数)のステイト数のトレリス線図の処理が必要である。
図21は、特許文献1に開示された遅延判定帰還型系列推定器の構成を示す図である。図22は、ビタビアルゴリズムの状態遷移図である。2個のDFE(Decision Feedback Equalizer)213、214によってISIで乱された受信データからポスト・カーソルISIの影響を取り除くことによって、トレリス線図を図22に示すようなステイト数が2個のトレリス線図に縮退し、縮退されたトレリス線図に基づいて効率的に最尤系列推定を行う。
図21において、DFEが2個必要な理由は、縮退後のトレリスのステイト数が2個であり、ステイト毎にDFEが必要なためである。図21の第1の仮判定器220の出力は第1のDFE213に入力されて、その次の時点の受信データの処理に使用される。
図21において、第1のDFE213と、減算器24と、2乗演算器25と、加算器26と、第1の比較選択器29と、第1の仮判定器220がフィードバックループを構成しており、処理速度の上限を決定している。図23は、特許文献1に開示される遅延判定帰還型系列推定器の構成を示す図である。図23において、第1のポスト・カーソルISIタップに対応するDFEのタップの演算を先取りして行うことにより、フィードバックループの処理時間の短縮を図っている。図23において、フィードバックループは、一例として、第1のセレクタ118と、減算器15と、2乗演算器16と、加算器17aと第1の比較選択器121で構成されており、前述した図21フィードバックループと比較して短縮されていることが分かる。
特開平10−22879号公報
Alexandra Duel−Hallen and Chris Heegard, "Delayed Decision−Feedback Sequence Estimation", IEEE Transactions on Communications, 1989年 Erich F. Haratcsh, "New architectures for reduced−state sequence detection with local feedback," IEEE International Symposium on VLSI Design,Automation and Test, 2005年
以上の特許文献1の開示事項は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとする。以下に本発明による分析を与える。
図23に示した遅延判定帰還型系列推定器では、第1のセレクタ118と、減算器15と、2乗演算器16と、加算器17aと第1の比較選択器121によって構成されるフィードバックループが存在するために、受信データの周期がこのフィードバックループの処理時間よりも短い場合には正しく処理を行うことが出来ない。
本発明の1つの視点においては、受信データシンボル列が互いに同一の長さの複数のブロックに区分され、前記ブロックの前記長さと同一個数のDDFSE演算器群を備え、前記DDFSE演算器群は、パイプライン接続され、ブロックの遅延判定帰還型系列推定の演算を並列に処理し、ブロックに区切って遅延判定帰還型系列推定処理することに起因するエッジ効果を検出しブロック内の該当するビットエラーを訂正するエッジ効果検出訂正回路を備え、前記複数のブロックは、各々L+M個(L、Mは所定の正整数)のシンボルを含み、前記複数のブロックは、Lシンボルで互いに等間隔に離間しており、Lはシンク部に対応し、Mはデータ部の長さに対応し、前記エッジ効果検出訂正回路は、あるブロックの一次推定結果に前記エッジ効果が発生しているかを、前記ブロックのシンク部の一次推定結果とその一つ前のブロックのデータ部の一次推定結果とを比較することによって検知し、前記エッジ効果検出訂正回路において、ブロックの一次推定結果にエッジ効果を検出した場合には、該当ブロックのデータ部の処理をやり直して二次推定結果を生成し、エッジ効果が起きていないブロックに関しては、一次推定結果を出力し、エッジ効果が起きているブロックに関しては、前記二次推定結果を出力する。

本発明によれば、受信データを所定長(=(L+M))のシンボルからなるブロックに区切り、パイプライン動作する(L+M)個のDDFSE演算器を設けて並列処理を実現するとともに、受信データをブロックに区切って処理することに起因するエラーレートの劣化を防ぐ手段(エッジ効果検出訂正回路)を設けることにより、全体としての処理のスループットの向上を実現するものである。
本発明によれば、受信データを(L+M)個のシンボルからなるブロックに区切り、クロックレートが受信データのレートの1/Mで動作する(L+M)個のDDFSE演算器を設けて並列処理を実現するとともに、受信データをブロックに区切って処理することに起因するエラーレートの劣化を防ぐ手段(エッジ効果検出訂正回路)を設けることにより、DDFSE演算器の処理速度には依存することなく処理速度を高めることができる。このため、フィードバックループによって処理の上限速度が制限されてしまう従来技術に比べて、大幅な処理速度の向上を実現することが出来る。
本発明の遅延判定帰還型系列推定器の第1の実施例のブロック図である。 DDFSE演算器のブロック図である。 DDFSE演算器群の接続を表す図である。 エラー検出訂正器のブロック図である。 受信シンボルデータ列をブロック分割を表す図である。 遅延判定帰還型系列推定の手順を表すフローチャートである。 遅延判定帰還型系列推定のタイミングチャートである。 トレースバックを表す図である。 入力スキューバッファの実施例を表す図である。 出力スキューバッファの実施例を表す図である。 ブロック端での最尤ステイトを求める方法を表す図である。 各ブロックの処理の開始時間と終了時間を示すタイミングチャートである。 伝送路のインパルスレスポンスの例を示す図である。 一次推定結果を用いてBERを算出したシミュレーション結果を表すグラフである。 図14のSNR=28.4dBでのエラータイプを示すグラフである。 エッジ効果検出の実施例を表す図である。 DDFSE演算器の初期化を表す図である。 最終推定結果を用いてBERを算出したシミュレーション結果を表すグラフである。 図17のSNR=28.4dBでのエラータイプを示すグラフである。 伝送路歪みのインパルス応答を示す図である。 関連技術の構成を示す図である。 ビタビアリゴリズムの状態遷移を示す図である。 関連技術の構成を示す図である。
本発明の一態様においては、所定長(L+M)のブロックに区分された受信データシンボルを並列処理するパイプライン接続された(L+M)個のDDFSE演算器群と、ブロック間の重なりを利用してブロック端で発生するビットエラーレートの悪化を検知して訂正するエッジ効果検出訂正回路を備え、個々のDDFSE演算器の処理速度をf[Hz]とすると、遅延判定帰還型系列推定器は、f*M[Symbol/s]に相当する速度までの受信データの処理を行うことが出来る。以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施例の遅延判定帰還型系列推定器の構成を示す図である。図1を参照すると、本実施例の遅延判定帰還型系列推定器は、
受信シンボルデータ(受信データシンボルベクタ)107に対して遅延判定帰還系列推定の処理を行って一次推定結果111を出力する遅延判定帰還系列推定器メイン部101と、
一次推定結果111に対して受信シンボルデータ列をブロックに区切って処理することに起因するビットエラーレートの劣化(以下、「エッジ効果」と呼ぶ)を訂正して遅延判定帰還型系列推定結果(最終推定結果)112を出力するエッジ効果検出訂正回路102と、
を備えている。
遅延判定帰還型系列推定器メイン部101は、
長さがLのシリアルパラレル変換された受信データシンボルベクタ107を入力し、それぞれの受信データシンボルにベクタ内の相対位置に応じた遅延が付加されたスキュー付き受信シンボルベクタ113を出力する入力スキューバッファ103と、
スキュー付き受信シンボルベクタ113を入力し、遅延判定帰還型系列推定の演算を行うためのパイプライン接続された(L+M)個のDDFSE演算器群104と、
DDFSE演算器群104の出力を入力するトレースバックブロック105と、
DDFSE演算器群104から出力されるスキュー付き一次推定結果114を入力し、それぞれの入力データにベクタ内の相対位置に応じた遅延を付加する出力スキューバッファ106と、
を備えている。
トレースバックブロック105の出力と出力スキューバッファ106の出力を合わせて、一次推定結果111が生成される。
エッジ効果検出訂正回路102は、
遅延判定帰還系列推定器メイン部101から出力される一次推定結果111を一定期間だけ保持するための出力FIFOメモリ108と、
一次推定結果111と、出力FIFOメモリ108の出力と、入力FIFOメモリ110の出力と、初期状態信号115とを入力として受け、一次推定結果111にエッジ効果に起因するビットエラーが含まれているか否かをチェックして、ビットエラーが検出された場合には、そのビットエラーの訂正を行うエラー検出訂正器109と、
入力スキューバッファ103の出力であるスキュー付き受信シンボルベクタ113を一定期間だけ保持するための入力FIFOメモリ110と、
を備えている。
受信データシンボルの最終的な遅延判定帰還型系列推定結果112は、エラー検出訂正器109から出力される。
(L+M)個のDDFSE演算器群104を構成する個々のDDFSE演算器は、図2に示すように、
スキュー付き受信シンボルデータa_skewedを入力とし、1シンボル前のACS(Add−Compare−Select)の判定信号からNシンボル前のACSの判定信号をそれぞれd_in1,jからd_inN,jとし、重みをそれぞれfからfとするTAP−1(203)〜TAP−N(201)で構成されるNタップの判定帰還等化器(Decision Feedback Equalizer、以下、「DFE」と呼ぶ)と、
NタップのDFEの出力を入力とするブランチ・メトリックス・コンピュテーション・ユニット203(Branch Metrics Computation Unit、以下、「BMCU」と呼ぶ)と、
BMCU203の出力であるブランチ・メトリックを入力とし、前段のDDFSE演算器のパス・メトリック出力を入力pm_inとして、更新されたパス・メトリックpm_outと、判定信号d_outを出力するアッド・コンペア・セレクト・ユニット205(Add−Compare−Select Unit、以下「ACSU」と呼ぶ)と、
ACSU205の判定信号d_outを一方の入力とし、前段のDDFSE演算器のサバイバー・パス・メモリ出力を他方の入力sp_inとして、更新されたサバイバー・パス・メモリsp_outを出力とするサバイバー・パス・メモリ・ユニット207(Survivor path Memory Unit、以下、「SMU」と呼ぶ)と、
を備えている。
また、SMU207から1個のスキュー付き一次推定結果a_skewed k−Lが出力される。
重みf、f−1は、BMCUに入力される。
DFEタップTAP−1(203)、TAP−2(202)間には、レジスタ204が配置され、他の隣接タDFEタップ間にもレジスタ(不図示)が配置されている。
BMCUとACSU205間、ACSU205とSMU207間にそれぞれレジスタ206、208が配置され、パイプライン動作を可能としている。
(L+M)個のDDFSE演算器群104は、図3に示すように、(L+M)個のDDFSE演算器がパイプライン接続された構成となっている。特に制限されないが、図3では、3個のDDFSE演算器がパイプライン接続されている。
1番目のDDFSE演算器301のパスメトリックの入力pm_inは、ゼロに固定されている。
2番目のDDFSE演算器302のパスメトリックの入力pm_inは、1番目のDDFSE演算器301のパスメトリックの出力pm_outに接続されており、順次、(L+M)番目のDDFSE演算器のパスメトリックの入力pm_inL+Mは(L+M−1)番目のDDFSE演算器のパスメトリックの出力pm_outL+M−1に接続されている。
また、1番目のDDFSE演算器301のサバイバー・パス・メモリの入力sp_inは、ゼロに固定されている。
2番目のDDFSE演算器302のサバイバー・パス・メモリ・ユニットSMUの入力sp_inは、1番目のDDFSE演算器301のサバイバー・パス・メモリ・ユニットSMUの出力sp_outに接続されており、順次、(L+M)番目のDDFSE演算器のサバイバー・パス・メモリ・ユニットSMUの入力sp_inL+Mは(L+M−1)番目のDDFSE演算器のサバイバー・パス・メモリ・ユニットSMUの出力sp_outL+M−1に接続されている。
更に、DFEのタップ数がN個のとき、1番目のDDFSE演算器301のDFEのタップ1への入力データd_in1,1は、ゼロに固定されている。
2番目のDDFSE演算器302のDFEのタップ1への入力データd_in1,2には、1番目のDDFSE演算器301の判定出力d_outが接続されており、順次、(L+M)番目のDDFSE演算器のDFEのタップ1への入力データd_in1,L+Mには、(L+M−1)番目のDDFSE演算器の判定出力d_outL+M−1が接続されている。
また、1番目のDDFSE演算器301のDFEのタップ2への入力データd_in2,1と、2番目のDDFSE演算器302のDFEのタップ2への入力データd_in2,2は、ゼロに固定されており、
3番目のDDFSE演算器303のDFEのタップ2への入力データd_in2,3には、1番目のDDFSE演算器301の判定出力d_outが接続されており、順次、
(L+M)番目のDDFSE演算器のDFEのタップ2への入力データd_in2,L+Mには(L+M−2)番目のDDFSE演算器の判定出力d_outL+M−2が接続されている。
同様にして、1番目のDDFSE演算器301のタップNへの入力データd_inN,1からN番目のDDFSE演算器のDFEのタップNへの入力データd_inN,Nはゼロに固定されており、
(N+1)番目のDDFSE演算器のDFEのタップNへの入力データd_inN,N+1には、1番目のDDFSE演算器301の判定出力d_outが接続されており、順次、
(L+M)番目のDDFSE演算器のDFEのタップNへの入力データd_inN,L+Mには、(L+M−N)番目のDDFSE演算器の判定出力d_outL+M−Nが接続されている。
エラー検出訂正器109は、図4に示すように、
一次推定結果111を入力とし、その入力データにエッジ効果が生じているかをチェックし、エッジ効果が検出された場合は、エッジ効果検出信号411をコントローラ402に出力するエラー検出器401と、
エッジ効果検出信号411を入力としてデータ分配器403とDDFSE演算器404とセレクタ405を操作するコントローラ402と、
コントローラ402からの制御信号414を一方の入力とし、入力FIFOメモリ110に保持された受信データシンボルベクタ407を他方の入力とするデータ分配器403と、
データ分配器403から供給される受信データシンボルを入力とし、コントローラ402からの初期化信号413と初期状態信号115を入力とするDDFSE演算器404と、
DDFSE演算器404から出力される推定結果を入力とする出力スキューバッファ415と、
DDFSE演算器404から出力される推定結果を入力とするトレースバックブロック406と、
出力スキューバッファ415とトレースバックブロック406とから出力される二次推定結果410を一方のデータ入力とし、出力FIFOメモリ108の出力408を他方のデータ入力とし、出力するデータを切り替えるセレクタ制御信号412をコントローラ402から入力するセレクタ405と、
を備えている。
以上の構成の遅延判定帰還型系列推定器の動作を説明する。図5に示すように、受信データシンボル列は所定長Lの重なりをもつ所定長L+M個の受信データシンボルから構成されるブロックに区分される(ただし、L,Mは1以上の正の整数)。
以下では、
各ブロックの先頭からL個のシンボルを「シンク部」と呼び、
残りのM個のシンボルを「データ部」と呼ぶ。
受信機で量子化されサンプリングされたt=kT(Tは1周期)の時点の受信シンボルをaと表すことにすると、
i番目のブロックには、受信シンボル[aiM−L,…,a(i+1)M−1]が含まれることになる。
[aiM−L,…,a(i+1)M−1]のうち、
[aiM−L,…,aiM−1]がシンク部であり、
[aiM,…,a(i+1)M−1]がデータ部である。
ブロック毎に独立して遅延判定帰還型系列推定が行われる。図6は、遅延判定帰還型系列推定の手順を表すフローチャートであり、着目するi番目のブロックに含まれる受信シンボルの全体的な処理の流れをフローチャートに示したものである。
まず、受信シンボル[aiM−L,…,a(i+1)M−1]で構成される所定長L+Mのブロックに遅延判定帰還型系列推定が施され、一次推定結果111である
[a iM−L,…,a (i+1)M−1
が生成される(図6のステップS1)。この処理は、図1の遅延判定帰還型推定器メイン部101によって実現される。
次に、一次推定結果111である[a iM−L,…,a (i+1)M−1]に対して、ブロックに区切って処理したことに起因するビットエラー(エッジ効果)が含まれているかのチェック(テスト)を行う(図6のステップS2)。
エッジ効果が検出された場合には、該当するブロックの系列推定を再度実行して二次推定結果[a〜〜 iM,…,a〜〜 (i+1)M−1]を生成する(図6のステップS3)。
エッジ効果が検出された場合には、二次推定結果410(図4)である
[a〜〜 iM,…,a〜〜 (i+1)M−1
のM個のデータが該当するブロックの最終的な推定結果となる(図6のステップS4)。
図6のステップS2でエッジ効果が検出されなかった場合には、一次推定結果111である
[a iM,…,a (i+1)M−1]のM個のデータが該当するブロックの最終的な推定結果となる(図6のステップS5)。この処理は、図1のエッジ効果検出訂正回路102によって実現される。
まず、着目するi番目のブロック[aiM−L,…,a(i+1)M−1]に対して、遅延判定帰還型系列推定を行い、一次推定結果111[a iM−L,…,a (i+1)M−1]を求めるまでの動作を詳細に説明する。
(L+M)個の受信シンボル[aiM−L,…,a(i+1)M−1]は、図3に示すような、(L+M)個のパイプライン接続されたDDFSE演算器を用いて逐次的に処理される。図7は、この逐次処理のタイミングチャートを示すものである。
図7を参照すると、1番目のDDFSE演算器301(図3)は、最初のクロックエッジ(e)で、入力スキューバッファ103(図1参照)からi番目のブロックの1番目のシンボルa_skewediM−Lを受け取って、DDFSEの演算を開始し、
更新されたパス・メトリックpm_out1,iと、
更新されたサバイバー・パス・メモリsp_out1,iと、
判定結果d_out1,iを、
2番目のDDFSE演算器302に送る。図7では、この処理を701で表す。
2番目のDDFSE演算器302は、2番目のクロックエッジ(e)で、
入力スキューバッファ103からi番目のブロックの2番目のシンボルa_skewediM−L+1を受け取り、
1番目のDDFSE演算器301から、
パス・メトリックpm_out1,iと、
サバイバー・パス・メモリsp_out1,iと、
判定結果d_out1,iと、
を受け取って、DDFSEの演算を開始し、
更新されたパスメトリックpm_out2,iと、
更新されたサバイバー・パス・メモリsp_out2,iと、
判定結果d_out2,i
を、3番目のDDFSE演算器303に送る。図7では、この処理を702で表す。
順次、(L+M)番目のDDFSE演算器は、
(L+M)番目のクロックエッジ(eL+M)で、入力スキューバッファ103からi番目のブロックの(L+M)番目のシンボルa_skewed(i+1)M−1を受け取り、
(L+M−1)番目のDDFSE演算器からパスメトリックpm_outL+M−1,iと、サバイバー・パス・メモリsp_outL+M−1,iと、判定結果d_out L+M−1,iを受け取って、DDFSE演算を開始する。
DDFSE演算器があるシンボルの処理を開始してから終了するまでには、レイテンシLDDFSEがかかるが、図2に示すように、レジスタ204,206,208によってDDFSE演算器はパイプライン化されている。このため、各クロックサイクルで新しいシンボルの処理を開始することができる。
従って、図7に示すように、
1番目のDDFSE演算器301は、2番目のクロックエッジ(e)で入力スキューバッファから(i+1)番目のブロックの1番目のシンボルa_skewed(i+1)M−Lを受け取って、DDFSEの演算を開始し、更新されたパス・メトリックpm_out1,i+1と更新されたサバイバー・パス・メモリsp_out1,i+1と判定結果d_out1,i+1を2番目のDDFSE演算器302に送る。図7において、この処理を704で表す。
2番目のDDFSE演算器302は、
3番目のクロックエッジ(e)で入力スキューバッファから(i+1)番目のブロックの3番目のシンボルa_skewed(i+1)M−L+1を受け取り、
1番目のDDFSE演算器からパスメトリックpm_out1,i+1と、
サバイバー・パス・メモリsp_out1,i+1と、
判定結果d_out1,i+1と、
を受け取って、DDFSEの演算を開始し、
更新したパスメトリックpm_out2,i+1と、
更新したサバイバー・パス・メモリsp_out2,i+1と、
判定結果d_out2,i+1
を3番目のDDFSE演算器303に送る。図7において、この処理を705で表す。
順次、(L+M)番目のDDFSE演算器は、(L+M+1)番目のクロックエッジ(eL+M+1)で、
入力スキューバッファ103から、(i+1)番目のブロックの(L+M)番目のシンボルa_skewed(i+2)M−1を受け取り、
(L+M−1)番目のDDFSE演算器から、パス・メトリックpm_outL+M−1,i+1と、サバイバー・パス・メモリsp_outL+M−1,i+1と、判定結果d_outL+M−1,i+1と、を受け取ってDDFSEの演算の演算を開始する。
サバイバー・パス・メモリ・ユニットSMUの深さをLとすると、図8に示すように、Lステップのトラックバックを行って推定結果を決定するので、ある時点t=kTの受信シンボルaをDDFSE演算器で処理した結果として、そのLサイクル前のスキュー付き一次推定結果a_skewed k−Lがサバイバー・パス・メモリ・ユニット(サバイビングパスメモリユニット)SMUから出力される。
従って、
(L+1)番目のDDFSE演算器から、スキュー付き一次推定結果であるa_skewed iM−Lが出力されて、出力スキューバッファ106の1番目の入力に入力される。
(L+2)番目のDDFSE演算器から、スキュー付き一次推定結果であるa_skewed iM−L+1が出力されて、出力スキューバッファ106の2番目の入力に入力される。
以下、順次、(L+M)番目のDDFSE演算器から、スキュー付き一次推定結果であるa_skewed (i+1)M−L−1が出力されて、出力スキューバッファ106のM番目の入力に入力される。
次に、図2に示すDDFSE演算器の内部の処理を説明する。図13に具体例を示すような、伝送路のインパンパルス・レスポンスを{f−1,f,f,f,…,f}と表す。ここで、
−1は、プリ・カーソルISIタップ、
は、メイン・タップ、
からfは、ポスト・カーソルISIタップ
である。
縮退後のトレリス線図のステイト毎にタップ数がNのDFEを設けて、fからfまでのポスト・カーソルISIを取り除く場合には、残りのインパルスレスポンスは、{f−1,f}であり、受信データ系列はステイト数が2に縮退されたトレリス線図で表すことが出来る。
図2の201,202,203で構成される2個のNタップ(TAP)のDFEが、ポスト・カーソルISIタップであるfからfに起因するISIを受信データシンボルaから取り除く。
更に、BMCU203、ACSU205、SMU207が、縮退されたステイト数が2のトレリス線図に基づくビタビアルゴリズムの処理を行い、最尤系列を推定する。
以降で、BMCU203と、ACSU205と、SMU207と、2個のNタップのDFEの具体的な処理を説明する。
j番目のDDFSE演算器のACSU205は、(j−1)番目のDDFSE演算器のACSUから入力されるパス・メトリック
pm_in={pm_in(0),pm_in(1)}と、
BMCU203から入力されるブランチ・メトリック
bm(0,0),bm(0,1),bm(1,0),bm(1,1)
を用いて、式(I)に基づいて更新されたパス・メトリック
pm_out={pm_out(0),pm_out(1)}と
判定信号
d_out={d_out(0),d_out(1)}
を出力する。
ただし、
pm_in(a)は、ステイトaのパス・メトリック入力、
pm_out(a)は、ステイトaのパス・メトリック出力、
bm(a,b)は、ステイトbからステイトaへ遷移するブランチのブランチ・メトリック、
d_out(a)は、ステイトaの判定信号を表す。
式(I):パス・メトリックと判定信号の更新
pm_out(0)=min{pm_in-(0)+bm(0,0),pm_in(1)+bm(0,1)}
pm_out(1)=min{pm_inj(0)+bm(1,0),pm_in(1)+bm(1,1)}
d_out(0)=(pm_in-(0)+bm(0,0))>(pm_in(1)+bm(0,1))
d_out(1)=(pm_in-(0)+bm(1,0))>(pm_in(1)+bm(1,1))
j番目のDDFSE演算器のBMCU203は、NタップのDFEの出力dfe_out(1,0),dfe_out(1,1)を入力として、式(II)に基づいてブランチメトリックbm(0,0),bm(0,1),bm(1,0),bm(1,1)を生成する。ただし、dfe_out(1,a)はステイトaのNタップのDFEの出力を表す。
式(II):ブランチ・メトリックの更新
bm(0,0)={dfe_out(1,0)-(−f−f−1)}
bm(1,0)={dfe_out(1,0)-(−f+f−1)}
bm(0,1)={dfe_out(1,1)-(f−f−1)}
bm(1,1)={dfe_out(1,1)-(f+f−1)}
j番目のDDFSE演算器のSMU207は、(j−1)番目のDDFSE演算器のSMU207から入力される深さがLのサバイバー・パス・メモリ
sp_in={(sp_in(1,0),sp_in(2,0),…,sp_in(L,0)),(sp_in(1,1),sp_in(2,1),…,sp_in(L,1))}と、
ACSU205から入力される判定信号d_outと、
を用いて、
式(III)に基づいて更新されたサバイバー・パス・メモリ
sp_out={(sp_out(1,0),sp_out(2,0),…,sp_out(L,0)),(sp_out(1,1),sp_out(2,1),…,sp_out(L,1))}を出力する。
ただし、
sp_in(b,a)は、ステイトaのサバイバーパスの深さbのメモリ要素への入力、
sp_out(b,a)は、ステイトaのサバイバーパスの深さbのメモリ要素の出力を表す。
式(III):サバイバー・パス・メモリの更新
sp_out(m,0)=sp_in(m−1,d_out(0))
sp_out(m,1)=sp_in(m−1,d_out(1))
sp_out(1,0)=dout(0)
sp_out(1,1)=dout(1)
(ただし、mは2からLの正の整数)
j番目のDDFSE演算器のSMU207は、pm_outとsp_in(L,0),sp_in(L,1)を用いて、式(IV)に基づいてスキュー付き一次推定結果a_skewed k−Lを出力する
式(IV):一次推定結果の更新
a_skewed k−L=sp_in(L,(pm_out(1)<pm_out(0)))
tap−1からtap−Nによって構成されるj番目のDDFSE演算器のN−tapのDFEは、
スキュー付き受信シンボルデータa_skewedと、
(j−1)番目から(j−N)番目のDDFSE演算器からの判定信号の入力であるd_in1,jからd_inN,jと、
を用いて、
式(V)に基づいて、NタップのDFEの出力dfe_out(1,0),dfe_out(1,1)を算出する。
ただし、
dfe_out(b,a)は、ステイトaのNタップのDFEのうちのNタップからbタップまでの計算を終えた値を表す。なお、このDFEの計算はパイプライン化されているが、詳細は、非特許文献1の記載が参照される。
式(V):NタップDFEの出力の更新
dfe_out(n,0)=dfe_out(n+1,d_inn,j(0))+f
dfe_out(n,1)=dfe_out(n+1,d_inn,j(1))-f
dfe_out(N,0)=a+f
dfe_out(N,1)=a−f
(ただし、nは1からN−1の正の整数)
図1の入力スキューバッファ103は、所定長Mの受信データシンボルベクタを受け取り、ブロック間のL個の重なりを作り出すとともに、逐次処理を行う各DDFSE演算器が処理を開始するレイテンシと一致したレイテンシで、各DDFSE演算器に受信データシンボルを供給する。
入力スキューバッファ103は、
1番目の入力シンボルaiM−LにAサイクルのレイテンシ(ただし、Aは正の整数)を付加して1番目の出力a_skewediM−Lとして出力し、
2番目の入力シンボルaiM−L+1に(A+1)サイクルのレイテンシを付加して2番目の出力a_skewediM−L+1として出力し、
順次、M番目の入力a(i+1)M−L−1に(A+M−1)サイクルのレイテンシを付加してM番目の出力a_skewed(i+1)M−L−1に出力する。
入力スキューバッファ103は、さらに、
1番目の出力a_skewediM−Lに更に(M−1)サイクルのレイテンシを付加して(M+1)番目の出力a_skewed(i+1)M−Lとして出力し、
2番目の出力a_skewediM−L+1に更に(M−1)サイクルのレイテンシを付加して(M+2)番目の出力a_skewed(i+1)M−L+1に出力し、順次、
L番目の出力a_skewediM−1に更に(M−1)サイクルのレイテンシを付加して(L+M)番目の出力a_skewed(i+1)M−1に出力する。
図9は、M=5,L=2,A=1の入力スキューバッファの具体例を示す。
入力スキューバッファ103は、1番目の入力シンボルa5*i−2に、1サイクルのレイテンシを付加して、1番目の出力a_skewed5*i−2として出力する。a5*i−2とa_skewed5*i−2間の黒の四角で示されるレジスタは1サイクルのレイテンシを生成する。
入力スキューバッファ103は、2番目の入力シンボルa5*i−2+1に、(1+1)=2サイクルのレイテンシを付加して、2番目の出力a_skewed5*i−2+1として出力する。a5*i−1とa_skewed5*i−1間の黒の四角で示される2段のカスケード接続されたレジスタは2サイクルのレイテンシを生成する。
入力スキューバッファ103は、順次、5番目の入力a5*(i+1)−2−1=a5*i+2に、(1+5−1)サイクルのレイテンシを付加してM番目の出力a_skewed5*i+2に出力する。
さらに、入力スキューバッファ103は、
1番目の出力a_skewed5*i−2に、更に、(5−1)サイクルのレイテンシを付加して、(5+1)番目の出力a_skewed5*(i+1)−2=a_skewed5*i+3として出力し、
2番目の出力a_skewed5*i−1に、更に、(5−1)サイクルのレイテンシを付加して、(5+2)番目の出力a_skewed5*(i+1)−2+1=a_skewed5*i+4に出力する。
図1の出力スキューバッファ106は、各DDFSE演算器から出力される一次推定結果のレイテンシをそろえる。
出力スキューバッファ106は、
1番目の入力シンボルa_skewed iM−Lに、Bサイクル(ただし、BはB>M−2の整数)のレイテンシを付加して、1番目の出力a iM−Lとして出力し、
2番目の入力シンボルa_skewed iM−L+1に、(B−1)サイクルのレイテンシを付加して、2番目の出力a iM−L+1に出力し、順次、
L番目の入力シンボルa_skewed iM−1に、(B−L+1)サイクルのレイテンシを付加して、L番目の出力a iM−1として出力する。さらに、
L+1番目の入力シンボルa_skewed iMに、(B−L+1)サイクルのレイテンシを付加して、(L+1)番目の出力a iMとして出力し、順次、
M番目の入力シンボルa_skewed (i+1)M−L−1に、(B−M+2)サイクルのレイテンシを付加して、M番目の出力a (i+1)M−L−1に出力する。
図10は、M=5,L=2,B=4の出力スキューバッファの具体例を示す。
出力スキューバッファ106は、1番目の入力シンボルa_skewed 5xi−2に、4サイクルのレイテンシを付加して、1番目の出力a 5xi−2として出力する。なお、a_skewed 5xi−2と、a 5xi−2間の黒の四角で示される4段のカスケード接続されたレジスタは、4サイクルのレイテンシを生成する。
出力スキューバッファ106は、2番目の入力シンボルa_skewed 5xi−1に、(4−1)サイクルのレイテンシを付加して、2番目の出力a 5xi−1に出力する。
さらに、出力スキューバッファ106は、3番目の入力シンボルa_skewed 5xiに、(4−2+1)サイクルのレイテンシを付加して、3番目の出力a_skewed 5xiとして出力し、
順次、5番目の入力シンボルa_skewed 5x(i+1)−2−1=a_skewed 5xi+2に、(4−5+2)サイクルのレイテンシを付加して、5番目の出力a_skewed 5x(i+1)−2−1=a_skewed 5xi+2に出力する。
シンク部(ブロックの先頭からL個のシンボル)の一次推定結果である[a iM−L,…,a iM−1]と、データ部の一次推定結果である[a iM,…,a (i+1)M−1]に1サイクルのスキューを付ける理由は、後述するように、シンク部の一次推定結果である[a iM−L,…,a iM−1]は、その前のブロックのデータ部の一次推定結果と比較されるために、シンク部の一次推定結果と、その前のブロックのデータ部の一次推定結果のレイテンシを合わせるためである。
前述したように、サバイバー・パス・メモリ・ユニットSMU207の深さをLとすると、Lステップのトラックバックを行って、系列推定の結果を出力する。
図8に示すように、i番目のブロックに含まれる[aiM−L,…,a(i+1)M−1]という受信データシンボルベクタに対して遅延判定帰還型系列推定を行うと、サバイバー・パス・メモリ・ユニットSMU207(サバイビングパスメモリ)の出力からは、[a_skewed iM−L,…,a_skewed (i+1)M−L−1]までのM個のスキュー付き一次推定結果しか得ることができず、出力スキューバッファ106の出力からは、[a iM−L,…,a (i+1)M−L−1]までのM個の一次推定結果しか得ることができない。
そこで、本実施例においては、当該ブロックの残りのL個の一次推定結果である[a (i+1)M−L,…,a (i+1)M−1]を求めるために、当該ブロックに含まれる最後のシンボルa(i+1)M−1を処理したあとの、最終的な最尤ステイト(以下、「SL+M,i」と表す)を基準として、トレースバックブロック105がLステップのトレースバックを実行する。
ただし、SL+M,iはi番目のブロックの端での最尤ステイトであるので、i番目のブロックに含まれる情報のみでは正確に求めることが出来ない。
そこで、本実施例においては、SL+M,iを求めるために、図11に示すように、i番目のブロックの最後のL個のシンボル[a(i+1]M−L,…,a(i+1)M−1]は、i番目のブロックのデータ部と、i+1番目のブロックのシンク部の両方に所属することに着目し、
i番目のブロックの最後のシンボルを処理したあとの最尤ステイトであるSL+M,iと、
(i+1)番目のブロックのL番目のシンボルであるa(i+1)M−1の演算を終えたあとの最尤ステイトSL,i+1と、
が一致するという性質を利用して、SL,i+1からSL+M,iを求める。
L,i+1は、ブロック端の最尤ステイトではないことから、ブロックに区切って処理をすることによる悪影響を受けない。このため、SL,i+1は、正確に求めることが出来る。
図11に、トレリス線図のステイト数が2個の場合のSL+M,iを求める方法を模式的に示す。
Lステップのトレースバックは、i番目のブロックの最終的な最尤ステイトであるSL+M,iを開始点として、時間軸を過去の方向にLステップ分の最尤ステイトの軌跡を求めて、L個の一次推定結果[a (i+1)M−L,…,a (i+1)M−1]として出力する処理である。
これは、(L+M)番目のDDFSE演算器に含まれる深さがLのサバイバー・パス・メモリ・ユニットSMUの中身のうち、最尤ステイトSL+M,iに接続されるサバイビング・パスを出力することに相当する。
受信シンボルデータ列をブロックに区切らないで遅延判定帰還型系列推定処理を行う場合には、現在の受信シンボルデータの処理が終了しない限り、次の受信シンボルデータの処理を開始することが出来ない。
しかしながら、本発明の第1の実施例の遅延判定帰還型系列推定器においては、受信シンボルデータ列を所定長(L+M)のブロックに区切って、それを(L+M)個のDDFSE演算器で並列処理することにより、図12のタイミングチャートに示すように、現在のブロックの処理の終了を待たずに、次のブロックの処理を開始することが出来る。
更に、図12のタイミングチャートに示すように、毎クロックサイクルで1個のブロックの処理が終了するので、クロックの周波数が一定のままでも、ブロックのデータ部の長さを大きくすることにより、全体としての処理速度を高めることが可能となる。
次に、一次推定結果である[a iM−L,…,a (i+1)M−1]に対して、ブロックに区切って処理したことに起因するエラーレートの劣化であるエッジ効果が起きているかをチェックし、エッジ効果が検出された場合には、該当ブロックの遅延判定帰還型系列推定処理をやり直す処理を説明する。
受信データシンボル列をブロックに区切って、ブロック毎に遅延判定帰還型系列推定を行う場合のビットエラーレートは、特にブロックの前端においてそれより以前の受信シンボルの情報が失われてしまうために、ブロックに区切らないで処理した場合の理論的なエラーレートと比べて、大きく劣化する。
図14は、一次推定結果を用いてBER(ビットエラーレート)を算出したシミュレーション結果を表すグラフである。図14には、例として、図13に示されるインパルスレスポンスをもつ伝送路を介した受信データをL=10,M=20,N=10,ステイト数=2とした場合、本実施例の遅延判定帰還型系列推定器で処理した場合に、一次推定結果である[a iM,…,a (i+1)M−1]から求めたビットエラーレートのシミュレーション結果と、受信データ系列をブロックに区切らないで処理する場合に得られる理論的なビットエラーレートが示されている。
図14に示すように、SNR(信号対雑音比)=27.5dB付近よりも高いSNRのときに、一次推定結果から求めたビットエラーレートがブロックに区切らないで処理する場合のビットエラーレートに比べて劣化していることが分かる。
図15は、図14のSNR=28.4dBでのエラータイプを示すグラフである。図15には、図14のSNR=28.4dBでの一次推定結果から求めたビットエラーの生じ方をより詳しく観察するために、ビットエラーを含むブロックのみを取り出して、L+M=30の大きさのブロックの中のどの位置にビットエラーが生じたかがプロットされている。図15において、横軸はビットエラーを含むブロック番号、縦軸はビットエラー位置である。シンク部のLSB(Least Significant Bit)からMSB(Most Significant Bit)、データ部のLSBからMSBからなる縦軸において、丸印がビットエラーが発生したビット位置である。
図15より、1ビットもしくは連続する2個のビットにまたがるビットエラー(以下、「エラータイプ1」と呼ぶ)と、連続する3個以上のビットにまたがるビットエラー(以下、「エラータイプ2」と呼ぶ)という2種類のタイプのエラーが生じていることが分かる。ここで、ステイト数が2個のトレリス図で表される遅延判定帰還型系列推定では、加法性白色雑音を仮定した場合の最小距離(minimum distance)のエラーイベントに対応する受信シンボル数が2個であることを考慮すると、エラータイプ1、は加法性白色雑音に起因するビットエラーであり、取り除くことの出来ないビットエラーと考えられる。
例えば、図15のブロックインデックス11796,41113,51192,52955,58893のブロックに生じているビットエラーがエラータイプ1である。
すると、エラータイプ2は、加法性白色雑音に起因しないビットエラーとなるので、受信データシンボルをブロックに区切って処理したことによって発生したビットエラー(エッジ効果)であると考えられる。
例えば、図15のブロックインデックス11796,41113,51192,52955,58893以外のブロックに生じているビットエラーがエッジ効果である。
更に、図15より、エラータイプ1とエラータイプ2の違いとして、
エラータイプ1の場合、シンク部にビットエラーが存在しないが、
エラータイプ2の場合、シンク部に大量のビットエラーがある、
という特徴があることが分かる。
以上の考察から、あるブロックの一次推定結果にエッジ効果が生じているか否かは、該当ブロックのシンク部の一次推定結果にビットエラーが含まれているか否かにより検出できることが分かる。
そこで、エッジ効果の検出及び訂正の方法として、まず、シンク部の一次推定結果にビットエラーが含まれている否かを確認し、
ビットエラーが検出された場合には、該当するブロックのデータ部の遅延判定帰還型系列推定処理をやり直すこととする。
シンク部の一次推定結果に含まれるビットエラーの検出方法は、図5に示すように、i番目のブロックのシンク部である[aiM−L,…,aiM−1]のL個の受信データシンボルは、(i−1)番目のブロックのデータ部の最後のL個の受信データシンボルと同一であり、従ってその推定結果も同一になるはずであるという性質を利用する。
具体的には、i番目のブロックのシンク部の最後のK個の受信データシンボル[aiM−K,…,aiM−1]の一次推定結果である[a iM−K(i),…,a iM−1(i)]と、(i−1)番目のブロックのデータ部の最後のK個の受信データシンボル[aiM−K,…,aiM−1]の一次推定結果である[a iM−K(i−1),…,a iM−1(i−1)]がすべて一致すればエッジ効果は生じておらず、1個以上の推定結果が不一致の場合にはエッジ効果が生じているとする。
図16は、エッジ効果検出の実施例を表す図である。図16には、例として、L=2,M=5,K=2の場合のエッジ効果検出の仕組みが示されている。
図16の実施例では、2個のEx−ORゲート1601,1602を用いて、i番目のブロックの長さが2のシンク部の一次推定結果と、(i−1)番目のブロックのデータ部の最後の2個のシンボルの一次推定結果の比較を行い、ORゲート1603で、それらの結果の論理和をとって、エッジ効果検出信号として出力している。エッジ効果が検出されると、エッジ効果検出信号1604がH(High)となる。
次に、エッジ効果が検出された場合に、該当するブロックのデータ部の遅延判定帰還型系列推定の処理をやり直す仕組みを図1、図4等を参照して説明する。
まず、各ブロックの遅延判定帰還型系列推定処理が実行されて一次推定結果にエッジ効果が生じているかを検出するまでの間、スキュー付き受信データシンボルベクタ113を入力FIFOメモリ110に保存する。
i番目のブロックの一次推定結果にエッジ効果がある場合、エラー検出訂正器109の中にあるコントローラ402は、エッジ効果検出信号411がHになると、データ分配器403を操作して、入力FIFOメモリ110から該当ブロックのデータ部であるスキュー付き受信データシンボルベクタ[a_skewediM,…,a_skewed(i+1)M−1]を読み出し、データ分配器403は読みだした該スキュー付き受信データシンボルベクタを順次、DDFSE演算器404に供給する。
該当ブロックのデータ部の2回目の遅延判定帰還型系列推定処理を行った結果として1度目の処理で生じたビットエラーが再び生じることを防ぐために、エラー訂正用DDFSE演算器404がデータ部の最初の受信データシンボルa_skewediMの処理を開始する前に、図17に示すように、コントローラ402からの初期化信号413によってセレクタ1702が操作され、エラー訂正用DDFSE演算器群404の内部状態が、初期状態信号115を用いて初期化される。
初期状態信号115は、DDFSE演算器群404に含まれる(L+M)番目のDDFSE演算器のパス・メトリック出力であるpm_outL+Mと、(L+M−N)番目のDDFSE演算器から(L+M)番目のDDFSE演算器までの判定信号であるd_outL+M−Nからd_outL+Mであり、DDFSE演算器404のACSUは、パス・メトリックpm_inの初期値としてpm_outL+M,i−1を用い、NタップのDFEは初期値としてd_outL+M−N,i−1からd_outL+M,i−1を用いる。
この初期化処理によって、あたかも(i−1)番目のブロックのデータ部と、i番目のブロックのデータ部とが、区切りなく連続しているかのように処理することが出来るため、2回目の遅延判定帰還型系列推定処理の際には、1度目の処理で生じたエッジ効果は再現されない。
DDFSE演算器404から出力されるスキュー付き二次推定結果[a_skewed〜〜 iM,…,a_skewed〜〜 (i+1)M−1−L]は、出力スキューバッファ415に入力され、各シンボルのレイテンシの調整が行われて、二次推定結果[a〜〜 iM,…,a〜〜 (i+1)M−1−L]が出力される。
また、トレース・バック・ブロック406は、前述したトレース・バック・ブロック105と同様な処理を行って、二次推定結果[a〜〜 iM−1−L,…,a〜〜 (i+1)M−1]を出力する。エッジ効果検出信号411がHになってから、二次推定結果が出力されるまでの間のレイテンシを、LERROR_CORRECTIONとすると、出力FIFOメモリ108の深さはLERROR_CORRECTIONであり、一次推定結果は、LERROR_CORRECTIONの間だけ出力FIFOメモリ108(図1)に保持される。
コントローラ402は、セレクタ405を操作することによって、あるブロックの一次推定結果にエッジ効果が検出されなかった場合には、そのブロックの一次推定結果を出力FIFO108メモリより読み出して、最終的な推定結果として出力する。コントローラ402は、そのブロックの一次推定結果[a iM,…,a (i+1)M−1]にエッジ効果が検出された場合には、セレクタ405を介して、該当ブロックの二次推定結果[a〜〜 iM,…,a〜〜 (i+1)M−1]を、最終的な推定結果として出力する。
図18は、最終推定結果を用いてBER(ビットエラーレート)を算出したシミュレーション結果を表すグラフである。図18には、図13に示されるインパルスレスポンスをもつ伝送路を介した受信データをL=10,M=20,N=10,ステイト数=2である提案する遅延判定帰還型系列推定器で処理した場合に、最終推定結果からビットエラーレートを算出したシミュレーション結果が示されている。
図18から、一次推定結果から求めたビットエラーレートは、SNRが約27.5[dB]よりも高い部分でブロックに区分しないで処理した場合の理想的なビットエラーレートからの劣化を示すが、最終推定結果から算出したビットエラーレートは、そのような劣化を示さないことが分かる。
図19は、図18のSNR=28.4dBでのエラータイプを示すグラフである。図19には、図18のSNR=28.4dBでの最終推定結果から求めたビットエラーの生じ方をより詳しく観察するために、ビットエラーを含むブロックのみを取り出して、L+M=30の大きさのブロックの中のどの位置にビットエラーが生じたかがプロットしされている。図19から、加法性白色雑音に起因するエラータイプ1(1ビットもしくは連続する2ビットのビットエラー)のみが観測されているので、エッジ効果は起きていないことが確認できる。
よって、図1に示す実施案1の遅延判定帰還型系列推定器は、受信データシンボル列を所定長(L+M)のブロックに区切って処理しながらも、ブロックに区切らないで処理するのと同等のビットエラーレートを達成することが出来る。
このように、本実施例の遅延判定帰還型系列推定器では、受信データシンボル列を所定長(L+M)のブロックに区切り、受信データレートの1/Mの処理速度で動作するDDFSE演算器(L+M)個を、パイプライン接続したDDFSE演算器群104を用いて(L+M)個のブロックに対して、遅延判定帰還型系列推定の処理を並列に行う構成とされる。
このため、本実施例の遅延判定帰還型系列推定器の処理速度の上限は、個々のDDFSE演算器の処理速度の上限とは無関係となり、要求される受信データレートが個々のDDFSE演算器の処理速度の上限を超える場合においても、ブロック長を大きくすることによって、要求される受信データレートに相当する処理速度を実現することが可能となる。
更に、本実施例においては、ブロックの端でのビットエラーレートの悪化を訂正する機能を備えることにより、受信データシンボル列をブロックに区切って処理しているにもかかわらず、ブロックに区切らずに処理する場合と同等のビットエラーレートを実現することが可能となる。そのため、処理可能な受信データレートの上限がフィードバックループの動作速度によって制限されてしまうという関連技術と比べて、大幅な処理速度の向上を実現することができる。
なお、上記の特許文献、非特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
1、2 タップ
11 入力
12、22 プリカーサ推定信号生成器
13、15、23、24 減算器
14 レジスタ
16、25 2乗演算器
17a、17b、17c、17d 加算器
18、27 第1のレジスタ
19、28 第2のレジスタ
21 入力
29、121 第1の比較選択器
26 加算器
101 メイン部
102 エッジ効果検出訂正回路
103 スキューバッファ
104 DDFSE演算器群
105 トレースバックブロック
106 スキューバッファ
107 受信データシンボルベクタ
108 出力FIFOメモリ
109 エラー検出訂正器
110 入力FIFOメモリ
111 一次推定結果
112、409 遅延判定帰還型系列推定結果(最終推定結果)
113 受信シンボルベクタ
114 スキュー付き一次推定結果
115 初期状態信号
118 第1のセレクタ
119 第2のセレクタ
120 出力
122、210 第2の比較選択器
123、211 第1の仮判定器
124、212 第2の仮判定器
201 DFE(TAP)
202 DFE(TAP−2)
203 ブランチ・メトリックス・コンピュテーション・ユニット(BMCU/TAP−1)
204 レジスタ
205 アッド・コンペア・セレクト・ユニット(ACSU)
206、208 レジスタ
207 サバイバー・パス・メモリ・ユニット(SMU)
213 第1のDFE
214 第2のDFE
220 出力
301、302、303、404 DDFSE演算器
401 エラー検出器
402 コントローラ
403 データ分配器
405、1702 セレクタ
406 トレースバックブロック
407 受信データシンボルベクタ
408 出力
410 二次推定結果
411 エッジ効果検出信号
412 セレクタ制御信号
413 初期化信号
414 制御信号
415 出力スキューバッファ
1601、1602 EX−ORゲート
1603 ORゲート
1604 エッジ効果検出信号
1703 レジスタ

Claims (10)

  1. 受信データシンボル列が互いに同一の長さの複数のブロックに区分され、
    前記ブロックの前記長さと同一個数のDDFSE演算器群を備え、
    前記DDFSE演算器群は、パイプライン接続され、ブロックの遅延判定帰還型系列推定の演算を並列に処理し、
    ブロックに区切って遅延判定帰還型系列推定処理することに起因するエッジ効果を検出しブロック内の該当するビットエラーを訂正するエッジ効果検出訂正回路を備え、
    前記複数のブロックは、各々L+M個(L、Mは所定の正整数)のシンボルを含み、
    前記複数のブロックは、Lシンボルで互いに等間隔に離間しており、
    Lはシンク部に対応し、
    Mはデータ部の長さに対応し、
    前記エッジ効果検出訂正回路は、あるブロックの一次推定結果に前記エッジ効果が発生しているかを、前記ブロックのシンク部の一次推定結果とその一つ前のブロックのデータ部の一次推定結果とを比較することによって検知し、
    前記エッジ効果検出訂正回路において、ブロックの一次推定結果にエッジ効果を検出した場合には、該当ブロックのデータ部の処理をやり直して二次推定結果を生成し、
    エッジ効果が起きていないブロックに関しては、一次推定結果を出力し、
    エッジ効果が起きているブロックに関しては、前記二次推定結果を出力する、ことを特徴とする遅延判定帰還型系列推定器。
  2. 前記エッジ効果検出訂正回路において、エッジ効果が検出されて該当ブロックのデータ部の処理をやり直す際には、前記DDFSE演算器のパスメトリックの初期値として、その一つ前のブロックに含まれるすべての受信データシンボルの処理を終えた後のパスメトリックを用いる、ことを特徴とする請求項記載の遅延判定帰還型系列推定器。
  3. 受信データシンボル列が互いに同一の長さの複数のブロックに区分され、
    前記ブロックの前記長さと同一個数のDDFSE演算器群を備え、
    前記DDFSE演算器群は、パイプライン接続され、ブロックの遅延判定帰還型系列推定の演算を並列に処理し、
    ブロックに区切って遅延判定帰還型系列推定処理することに起因するエッジ効果を検出しブロック内の該当するビットエラーを訂正するエッジ効果検出訂正回路を備え、
    前記受信データシンボル列を、互いに同一の(L+M)シンボルの複数のブロックに区分し、前記複数のブロックはLシンボルで互いに等間隔に離間しており、
    シリアルパラレル変換された受信データシンボルベクタを入力し、それぞれの受信データシンボルにベクタ内の相対位置に応じた遅延が付加されたスキュー付き受信シンボルベクタを出力する入力スキューバッファと、
    前記スキュー付き受信シンボルベクタを入力し、パイプライン接続された(L+M)個のDDFSE演算器を備えたDDFSE演算器群と、
    前記DDFSE演算器群の出力を入力しLステップのトレースバックを行うトレースバックブロックと、
    前記DDFSE演算器群から出力されるスキュー付き一次推定結果を入力し、それぞれの入力データにベクタ内の相対位置に応じた遅延を付加する出力スキューバッファと、
    を備え、
    前記トレースバックブロックの出力と前記出力スキューバッファの出力を合わせて、一次推定結果が生成される、ことを特徴とする遅延判定帰還型系列推定器。
  4. 前記エッジ効果検出訂正回路は、
    前記入力スキューバッファの出力であるスキュー付き受信データシンボルベクタを一時的に保持するための入力メモリと、
    前記一次推定結果を一時的に保持するための出力メモリと、
    前記一次推定結果と、前記出力メモリの出力と、入力メモリの出力とを受け、前記一次推定結果にエッジ効果に起因するビットエラーが含まれているかをチェックし、ビットエラーが検出された場合には、該ビットエラーの訂正を行うエラー検出訂正器と、
    を備え、
    受信データシンボルの最終的な遅延判定帰還型系列推定結果が前記エラー検出訂正器から出力される、ことを特徴とする請求項記載の遅延判定帰還型系列推定器。
  5. 前記DDFSE演算器は、
    スキュー付き受信シンボルデータと、1シンボル前のアッド・コンペア・セレクトの判定信号からNシンボル前のアッド・コンペア・セレクトの判定信号を入力とし、それぞれに重みが与えられたN個のタップを含むNタップの判定帰還等化器と、
    Nタップの判定帰還等化器の出力を入力とするブランチ・メトリックス・コンピュテーション・ユニットと、
    前記ブランチ・メトリックス・コンピュテーション・ユニットの出力であるブランチ・メトリックと、前段のDDFSE演算器のパス・メトリック出力と、を入力とし、更新されたパス・メトリックと判定信号を出力するアッド・コンペア・セレクト・ユニットと、
    前記アッド・コンペア・セレクト・ユニットからの判定信号と、前段のDDFSE演算器のサバイバー・パス・メモリ出力と、を入力とし、更新されたサバイバー・パス・メモリを出力とするサバイバー・パス・メモリ・ユニットと、
    を備え、
    前記サバイバー・パス・メモリ・ユニットから、1個のスキュー付き一次推定結果が出力される、ことを特徴とする請求項記載の遅延判定帰還型系列推定器。
  6. 前記エラー検出訂正器は、前記一次推定結果を入力とし、前記入力データにエッジ効果が生じているかをチェックし、エッジ効果が検出された場合には、エッジ効果検出信号を出力するエラー検出器と、
    前記エッジ効果検出信号を入力とするコントローラと、
    前記コントローラからの制御信号と、前記入力メモリに保持された受信データシンボルベクタと、を入力とするデータ分配器と、
    前記データ分配器から供給される受信データシンボルと、前記コントローラからの初期化信号と、初期状態信号と、を入力とし、DDFSE推定結果を出力するDDFSE演算器と、
    前記DDFSE演算器の出力する推定結果を入力とする出力スキューバッファとトレースバックブロックと、
    前記出力スキューバッファからの出力と前記トレースバックブロックからの出力とを合成した推定結果と、前記出力メモリの出力とを入力とし、前記コントローラからのセレクタ制御信号に基づき一方を選択するセレクタと、
    を備えている、ことを特徴とする請求項記載の遅延判定帰還型系列推定器。
  7. 前記エラー検出訂正回路の前記DDFSE演算器は、
    前記スキュー付き受信シンボルデータと、1シンボル前のアッド・コンペア・セレクトの判定信号からNシンボル前のアッド・コンペア・セレクトの判定信号と、を入力とし、それぞれに重みが与えられたn個のタップを含むNタップの判定帰還等化器と、
    Nタップの判定帰還等化器の出力を入力とするブランチ・メトリックス・コンピュテーション・ユニットと、
    前記ブランチ・メトリックス・コンピュテーション・ユニットの出力であるブランチ・メトリックを一方の入力とし、前段のDDFSE演算器のパス・メトリック出力を他方の入力とし、更新されたパス・メトリックと判定信号とを出力するアッド・コンペア・セレクト・ユニットと、
    前記アッド・コンペア・セレクト・ユニットからの判定信号と、前段のDDFSE演算器のサバイバー・パス・メモリの出力と、を入力として、更新されたサバイバー・パス・メモリを出力とするサバイバー・パス・メモリ・ユニットと、
    を備え、
    前記サバイバー・パス・メモリ・ユニットから1個のスキュー付き一次推定結果が出力され、
    前記N個のタップには、前記アッド・コンペア・セレクト・ユニットからの判定信号と、前記コントローラからの前記初期状態信号と、を入力し、前記コントローラからの前記初期化信号を、選択信号として、入力の一方を選択するN個のセレクタを備え、
    前記セレクタの出力が前記N個のタップに入力され、
    前記アッド・コンペア・セレクト・ユニットの出力と、前記初期状態信号と、を入力し、前記コントローラからの初期化信号を選択信号として選択し、前記アッド・コンペア・セレクト・ユニットに入力する別のセレクタと、
    を備えている、ことを特徴とする請求項記載の遅延判定帰還型系列推定器。
  8. 前記初期状態信号は、
    前記DDFSE演算器群に含まれる、(L+M)番目のDDFSE演算器のパス・メトリック出力であるpm_outL+Mと、
    (L+M−N)番目のDDFSE演算器から(L+M)番目のDDFSE演算器までの判定信号であるd_outL+M−Nからd_outL+M
    であり、
    前記エラー検出訂正回路の前記DDFSE演算器において、
    前記Nタップの判定帰還等化器の初期値として、
    d_outL+M−N,i−1からd_outL+M,i−1を用い、
    前記DDFSE演算器のパス・メトリックの初期値として、
    pm_outL+M,i−1を用いる、ことを特徴とする請求項記載の遅延判定帰還型系列推定器。
  9. 受信データシンボル列が互いに同一の長さの複数のブロックに区分され、
    前記ブロックの前記長さと同一個数のDDFSE演算器群を備え、
    前記DDFSE演算器群は、パイプライン接続され、ブロックの遅延判定帰還型系列推定の演算を並列に処理し、
    ブロックに区切って遅延判定帰還型系列推定処理することに起因するエッジ効果を検出しブロック内の該当するビットエラーを訂正し、
    前記複数のブロックは、各々L+M個(L、Mは所定の正整数)のシンボルを含み、
    前記複数のブロックは、Lシンボルで互いに等間隔に離間しており、
    Lはシンク部に対応し、
    Mはデータ部の長さに対応し、
    前記エッジ効果の検出にあたり、あるブロックの一次推定結果に前記エッジ効果が発生しているかを、前記ブロックのシンク部の一次推定結果とその一つ前のブロックのデータ部の一次推定結果とを比較することによって検知し、
    ブロックの一次推定結果にエッジ効果を検出した場合には、該当ブロックのデータ部の処理をやり直して二次推定結果を生成し、
    エッジ効果が起きていないブロックに関しては、一次推定結果を出力し、
    エッジ効果が起きているブロックに関しては、前記二次推定結果を出力する、ことを特徴とする遅延判定帰還型系列推定方法。
  10. 前記エッジ効果が検出されて該当ブロックのデータ部の処理をやり直す際には、前記DDFSE演算器のパスメトリックの初期値として、その一つ前のブロックに含まれるすべての受信データシンボルの処理を終えた後のパスメトリックを用いる、ことを特徴とする請求項記載の遅延判定帰還型系列推定方法。
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