JP5328239B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式或いは静電記録方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。より詳しくは、像担持体上に形成されたトナー像を記録材上に転写する転写部を備えた画像形成装置に関するものである。
従来電子写真方式の画像形成装置において、電子写真感光ドラムまたは中間転写体といった像担持体上に形成されたトナー像は転写部で静電的に記録材上に転写される。この転写部に記録材を所定の姿勢で導くための案内部材が、記録材の搬送方向において転写部よりも上流側に配置されている。
記録材は、転写電界領域に突入するより前に像担持体との間にギャップを形成せずに、像担持体に沿って搬送される構成が望ましいため、転写電界領域の前から、像担持体に沿って、記録材が搬送される必要がある。そのため、案内部材は、記録材の転写部への突入の位置精度を高めるために、像担持体や転写電界領域に近接した構成になっている(特許文献1)。
しかし、このような画像形成装置では、案内部材が像担持体及び転写電界領域に近接していると、案内部材がトナーにより汚染され、その結果、搬送される記録材が汚れるといった問題が発生する。そのため、案内部材或いは案内部材の表面に摩擦帯電特性をトナーの帯電極性と同極性である材料を用いることでトナーによる汚染を防止することができる。
しかし、案内部材は記録材を転写部に案内するために、記録材との間での摺擦が大きい。特に、案内部材と記録材とが接触する面積が大きくなると、案内部材の帯電量が大きくなる。その結果、案内部材から記録材に向かって部分的に放電が生ずることになり、画像不良が生ずる。
これを防止するために、案内部材を導電性にして、案内部材に電圧を印加する構成や案内部材を抵抗を介して接地する構成が挙げられる(特許文献2から特許文献5)。しかし、このような構成にすると、記録材が転写部と案内部材のそれぞれに跨っているときに、環境によっては、電圧が印加される転写部材から案内部材へ電流が流れ込む問題もあり、十分な対策とはいえない。
これらの問題を解決するために、案内部材の表面粗さを大きくすることで、案内部材と記録材との摺擦面積を小さくする構成が望ましい。
特開2005−003907号公報 特開平09−080931号公報 特開平11−338276号公報 特開平08−272223号公報 特開2001−154500号公
しかし、案内部材の表面粗さを大きくしすぎてしまうと、案内部材の表面の凸部と凹部との間の段差が大きくなる。そのため、異物が凹部に入り込みやすくなり、案内部材の帯電特性が不安定になるといった問題が生ずる。
一方、環境によって生ずる転写部材から案内部材への電流の流込みを防止しつつ、案内部材の帯電特性を維持する必要もある。
そこで、本発明は、案内部材と記録材との摺擦面積を小さくしつつ、案内部材の帯電特性の安定化を図る画像形成装置を提供することを目的とするものである。
そこで、本願発明は、像担持体と、像担持体上のトナー像を記録材上に転写する転写部を形成する転写部材と、記録材を転写部に案内する案内部材と、を有する画像形成装置において、前記案内部材の記録材と接触する接触部は、空隙率が20〜40%である多孔質の高分子材料からなり、記録材との摩擦による帯電系列がトナーの正規の極性と同極であり、中心線平均粗さRaは10μm以上、50μm以下であり、体積抵抗率が1×10^12Ωcm以上、1×10^14Ωcm以下であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によると、本発明により案内部材と記録材との摺擦面積を小さくしつつ、案内部材の帯電特性の安定化を図ることができる。
(実施例)
図1に、本発明に係る画像形成装置の一例として、実施の形態1に係る画像形成装置を示す。同図に示す画像形成装置は電子写真方式の4色フルカラーのプリンタであり、同図はその概略構成を模式的に示す縦断面図である。
同図に示す画像形成装置は、第1の像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)を備えている。感光ドラム1は、画像形成装置本体によって回転自在に支持されており、モータによって矢印R1方向に所定のプロセススピード(周速度)で回転駆動される。
画像形成プロセスについて簡単に説明する。
感光ドラム1は、回転過程でその表面が一次帯電器2によって所定の電位・極性に一様に帯電処理される。帯電後の感光ドラム1は、露光装置からレーザービームで露光されることにより、目的のカラー画像の第1の色成分像(例えばイエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像装置(現像手段)4によって現像される。現像装置4は、回転可能なロータリ4aとこれに搭載された4個の現像器、すなわちイエローの(第1の)現像器4Y、マゼンタの(第2の)現像器4M、シアンの(第3の)現像器4C、ブラックの(第4の)現像器4Kを備えている。感光ドラム1上に形成された上述の静電潜像は、現像装置により現像される。即ち、ロータリ4aの回転により、イエローの現像器4Yが感光ドラム1に対向する現像位置に配置され、現像スリーブに現像バイアスが印加される。そして、イエローのトナーが付着されてイエローのトナー像として現像される。このとき第2〜第4の現像器4M,4C,4Kは、作動がオフになっていて感光ドラム1には作用せず、上述の第2の現像器4Yによって現像されたイエローのトナー像は、これら第2〜第4の現像器4M,4C,4Kによる影響は受けない。本実施例では、トナーの正規の帯電特性は負極性である。
感光ドラム1の下方には、第2の像担持体としての中間転写ベルト5が配設されている。中間転写ベルト5は、無端状(エンドレス)に形成されていて駆動ローラ6,従動ローラ7,二次転写対向ローラ8に掛け渡されている。中間転写ベルト5は内側に配設された一次転写ローラ9によって感光ドラム1表面に押圧されており、これにより、感光ドラム1との間に一次転写部T1を形成している。中間転写ベルト5は、駆動ローラ6の同図中の反時計回りの回転に伴って、矢印R5方向に感光ドラム1のプロセススピードと同じ速度で回転する。上述の感光ドラム1上に形成されたイエローのトナー像が一次転写ニップ部に到達するタイミングに合わせて、一次転写バイアス印加電源(不図示)によって一次転写ローラ9に転写バイアスが印加される。そして、これにより感光ドラム1上のイエローのトナー像が中間転写ベルト5上に一次転写される。
イエローのトナー像が転写された後の感光ドラム1表面は、ドラムクリーナ10によって転写残トナーが除去され、次の画像形成に供される。
上述のイエローのトナー像についての画像形成プロセス、すなわち帯電、露光、現像、一次転写、クリーニングの各プロセスを、イエロー以外の他の3色(マゼンタ,シアン,ブラック)についても同様に繰り返す。これにより、中間転写ベルト5上で4色のトナー像が重ね合わされる。
感光ドラム1から中間転写ベルト5へイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックのトナー像を順次に一次転写するための一次転写バイアスは、トナーとは逆極性(正極性)であり、一次転写バイアス印加電源によって印加される。その印加電圧は例えば+100〜+2000Vの範囲である。
中間転写ベルト5を挟んで従動ローラ7に対向する位置には、ベルトクリーナ11が当接配置されている。このベルトクリーナ11は、二次転写後に中間転写ベルト5上に残ったトナーを除去するものであり、トナー像の二次転写が終了するまでは、中間転写ベルト5表面から離間されている。
中間転写ベルト5を挟んで二次転写ローラ8に対向する位置には二次転写ローラ(転写部材)12が配設されている。この二次転写ローラ12は、中間転写ベルト5に対して接離可能に配設されており、上述のイエロー,マゼンタ,シアンのトナー像の一次転写が終了するまでは、中間転写ベルト5から離間されている。二次転写ローラ12は、中間転写ベルト5に当接されたときに二次転写部T2を形成する。
このようにして中間転写ベルト5表面に重ね合わさるようにして一次転写された4色のトナー像は、この二次転写ローラ12に電圧が印加されることにより、紙,樹脂フィルム等の記録材Pに転写される。この記録材Pは、給紙カセット13に収納されていたものが給紙ローラ14によって給紙され、搬送ローラ(不図示)によって搬送され、レジストローラ(不図示)によって所定のタイミングで二次転写部T2に供給されるものである。また、二次転写バイアスは、二次転写バイアス印加電源(不図示)によって二次転写ローラ12に印加されるものである。
上述の二次転写部T2に供給される記録材Pは、案内部材15、16に導かれて転写ニップ部T2に供給される。即ち、表面側(トナー像が転写される面)をガイドする上部案内部材15と、裏面側(トナー像が転写される面とは反対の面)をガイドする下部案内部材16がある。記録材Pは、これら案内部材15,16に規制されながら、二次転写部T2に供給されるようになっている。なお、案内部材16については後に詳述する。
トナー像の二次転写後の記録材Pは、搬送部18を経由し、定着装置17に搬送され、ここで加熱・加圧されて表面にトナー像が定着される。これにより4色フルカラー画像が記録材上に形成される。
一方、トナー像の二次転写後の中間転写ベルト5は、転写後に表面に残ったトナーは中間転写ベルト5表面に当接されたベルトクリーナによって除去され、次のトナー像の転写に供される。
次に、本発明の特徴について詳述する。記録材Pは、まずレジストローラから搬送され、表面側が上部案内部材15に当たりこれに倣って進行する。そして、感光ドラム1との間にギャップを形成せず、転写電界領域に突入するより前に、中間転写ベルト5に沿って搬送されていく。記録材Pが転写部T2に達すると、これ以降は記録材Pは下部案内部材16に常時接触して、下部案内部材16に案内される状態となり、感光ドラム1への突入の位置精度が保たれる構成になっている。
本実施の形態では、記録材Pの表面側をガイドする上部案内部材10は、非磁性の導電性部材であるステンレスを使用し、その表面を絶縁性のシート部材で覆った構成となっている。これは、装置の小型化により現像装置と上部案内部材15との距離が短縮することによる、現像マグネットの磁界の妨ぎを防止するためである。また、中間転写ベルト5に近接していることより、静電的な影響を与えて中間転写ベルト5上に形成されたトナー可視画像の乱れを防止する目的で、導電性にしてトナーと同極性の電圧が印加されている。更に、高温・高湿環境下(温度30℃/湿度80%)では湿度で記録材のインピーダンスが低下して、転写電圧と上部案内部材15に印加される電圧が干渉してしまう問題が生じる。そこで、この問題点を防止する為に絶縁性のシート部材で覆った構成としている。その一方で、記録材Pの裏面側を案内する下部案内部材16は、図2に示すように、基材16aは絶縁性の材料で形成されている。そして、記録材Pと強く摺擦される部分(接触部)には、シート部材16bが接着されている。本実施例では、接触部としてシート部材16bを基材16aに貼り付ける構成にしたが、コートする構成であってもいい。下部案内部材16全体はフロートの状態である。
本実施の形態では、このシート部材16bは、記録材Pとの摩擦による帯電系列が負帯電であり、表面粗度がRaで10μm以上であり、50μm以下である高分子ポリエチレンを使用した。また、シート部材16bの厚みは、2mmである。また、シート部材16bの記録材Pの搬送方向と直交する方向の長さは、基材の長さと同じである。
理由は、次の通りである。まず、記録材Pとの摩擦による帯電系列を、トナーと同極性にした。それにより、シート部材16bの記録材Pとの摺擦部分は、トナーを反発させる作用が働き、下部案内部材16のトナー汚染が防止できる。
表面粗度(中心線平均粗さ)においては、シート部材16bの表面粗度Raが10μm未満になってしまうと、記録材Pとの接触面積が大きくなり摩擦が多くなることによりシート部材16bが過度に帯電される。その結果、過剰な電荷の放電による異常画像が発生してしまう。一方、表面粗度Raが50μmを越えると、表面粗度が大きくなることにより記録材の摩擦により削れた粉体がシート部材の谷間を詰まらせる場合があり、必要とする帯電状態を得ることが出来なくなるからである。
ここで、表面粗度は、23℃・55RH%の環境下において、接触式表面粗さ測定装置(サーフコム570A、東京精密社製)を用いた。シート部材の測定に際しては、測定距離を2.5mmとし、接触針としてはその先端がダイヤモンド(5μmR、90°円錐)のものを用いる。そして、測定個所を変えて3回繰り返し測定した際の平均値をシート部材の中心線平均粗さRaとして求める。
また、シート材の体積抵抗率は1×10^12Ωcm以上であり、1×10^14Ωcm以下が望ましい。
体積抵抗率が1×10^14Ωcmを上まわった場合は、前述の様に表面粗度が大きくしても上述の過剰な電荷の放電による異常画像が発生してしまう。また、シート材の抵抗が1×10^12Ωcmを下まわった場合は、電圧が印加される転写部材から記録材に電流が流れてしまう問題が発生してしまうからである。
ここで、体積抵抗率の測定方法について説明する。体積抵抗率は、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPのHRプローブ)を用い、JIS K6991に従って測定することができる。前記体積抵抗率の測定方法を図を用いて説明する。図3は、円形電極の一例を示す概略平面図(a)及び概略断面図(b)である。図3に示す円形電極は、第一電圧印加電極A’と第二電圧印加電極B’とを備える。第一電圧印加電極A’は、円柱状電極部C’と、該円柱状電極部C’の外径よりも大きい内径を有し、且つ円柱状電極部C’を一定の間隔で囲む円筒状のリング状電極部D’とを備える。第一電圧印加電極A’における円柱状電極部C’及びリング状電極部D’と第二電圧印加電極B’との間にシート部材を挟持し、第一電圧印加電極A’における円柱状電極部C’と第二電圧印加電極B’との間に電圧V(V)を印可したときに流れる電流I(A)を測定し、
ρv=19.6×(V/I)×t (1)
により、シート部材の体積抵抗率ρv(Ωcm)を算出することができる。ここで、式(1)中、tは測定対象物の厚さを示す。
このシート部材16bの表面粗度、及びシート部材16bの体積抵抗値を上述の範囲内に収められたシート部材16bを下部案内部材16に貼着し、記録材Pと下部案内部材16が摺擦することになる。この構成により、トナー汚れを防止するだけの適度な帯電を実現し、記録材Pとの摩擦による過度の帯電を防止することができる。
上部案内部材10,下部案内部材16を上述のように構成し、常温低湿環境下(温度23℃/湿度5%)において、記録材Pを同環境下に一週間放置した坪量が64g紙を用いて同環境で検討を行った。この検討の際の記録材の搬送速度は、一分間にA4サイズの記録材が30枚通紙される速度で検討を行った。
本検討では、案内部材に表面粗度と体積抵抗率を異ならせたシート部材を貼ってそれぞれの場合の画像の判別を行った。記録材Pは、まずレジストローラから搬送され、表面側が上部案内部材15に当たりこれに倣って進行する。そして、感光ドラム1との間にギャップを形成せず、転写電界領域に突入するより前に、感光ドラム1に沿って搬送されていく。記録材Pが転写ニップTに達すると、これ以降は下部案内部材16に記録材Pが常時摺擦して、案内された状態で搬送されている。
その検討結果を図4に示す。○印は画像良好、×は異常有り、××は異常レベルがひどいもの、△はその他の不具合有り、として表示している。また、Ra50μm以上の△と×は、長期間の使用において記録材の摩擦により削れた粉体がシート材の空隙を詰まらせ、それが摺擦による帯電状態を高めてしまっていたからである。
このとき、下部案内部材16と記録材Pは強く摺擦されており、下部案内部材16に絶縁部材を用いた場合には、記録材Pと下部案内部材16との摩擦帯電による記録材上の過剰な帯電電荷を除去することができない。このため、転写後の画像に横スジ状の異常画像が見られた。
ここで、図4を用いて表面粗度と体積抵抗値に対する画像への影響について検討する。表面粗度が10μm以上50μm以下では、その領域外に対しても画像不良のランクが上がっていることが分かる。即ち、体積抵抗率が10^12Ωcm未満の場合には、表面粗度が10μm以上50μm以下の範囲外では、×〜××となっている。それに対して、表面粗度が10μm以上50μm以下の範囲内では、△〜○といったようにランクが上がっていることが分かる。その理由は、記録材とシート部材との接触面積の減少によるものである。Ra50μm以上の×と△は、長期間の使用において記録材の摩擦により削れた粉体がシート材の空隙を詰まらせ、それが摺擦による帯電状態を高めてしまっていたからである。
ここで、図5のシート部材と記録材とを摺擦した時の帯電特性の結果に示す。この測定は表面電位部材と測定対象物との間隔を3mmに設定して、測定対象物の表面の電位を測定したものである(以下同様の測定方法である)。図5は、シート部材16bの体積抵抗率が10^13Ωcmであり、表面粗度が1μmと10μmに対して前述した搬送速度で連続してA4サイズの記録材を通紙したときにシート部材の表面電位の上昇具合を示したものである。また、いずれのシート部材ともにサイズは同じである。本実施形態のシート部材は10μmの表面粗度を有しているので、通紙枚数が増えても少ない帯電量で飽和する傾向がある。これにより、記録材Pとの摩擦帯電による、記録材P上の過剰な帯電の発生を抑制することができ、連続で画像形成を行った場合でも正常の転写画像を得ることができた。一方、接触面積が大きくなるような表面粗度が1μmのときは、高い帯電量で飽和しており、この場合には、画像不良が生じた(ランク××)。また、絶縁部材で形成された基材16aにシート部材16bを貼り付けているために、案内部材全体としては、フロート状態となっている。そのため、作像時に印加される転写バイアスが下部案内部材16に電流の流れ込みを起こしての転写電流不足による不良画像が生じることも無かった。
このように、表面粗度を10μm以上50μm以下の範囲内にすることで画像不良の低減を図ることができる。
さらに、シート部材16bの体積抵抗率について検討する。体積抵抗率が1×10^14Ωcmを上まわった場合は、前述の様に表面粗度が大きくしても上述の過剰な電荷の放電による異常画像が発生してしまう。即ち、10^14Ωcmでは、画像不良が生じないレベル(○)であってものが、10^14Ωcmを越えると画像不良が発生するレベル(△)になる。また、シート材の抵抗が1×10^12Ωcmを下まわった場合は、前述、上部案内部材10の構成説明で述べたような、転写電圧が記録材を伝わって下部案内部材と干渉してしまう問題が発生してしまうからである。即ち、10^12Ωcmでは、画像不良が生じないレベル(○)であってものが、10^12Ωcmを下回ると画像不良が発生するレベル(△)になる。
このように、シート材の体積抵抗率は1×10^12Ωcm〜1×10^14Ωcmが望ましい。
また、案内部材全体のトナー汚れに関しては、記録材Pとの摩擦によって微小に帯電したシート部材16bの帯電系列が、トナーと同極性としているために、トナーと反発する力が作用し、案内部材のトナー汚れを防止できる。そのため、記録材のトナー汚れを防止することもできた。
また、下部案内部材16は、シート部材16bを貼りつけ、更に電気的にフロート構成にした簡易な構成であるために、従来構成よりも安価な構成で、より高い効果を得ることができた。
このように、本発明により案内部材と記録材との摺擦面積を小さくしつつ、案内部材の帯電特性の安定化を図ることができる。
(第2の実施例)
次に本発明の第2の実施例ついて説明する。
本発明実施形態を示す画像形成装置の概略断面図は図1の通りである。本実施例では、シート部材16bの材料として、トナーと同極性の帯電特性を持ち、接触面積が少ない無数の孔質構造をした多孔質の高分子材料を使用する。また、中心線平均粗さRaは10μm以上であり、50μm以下であり、接触部の体積抵抗率が1×10^12Ωcm以上であり、1×10^14Ωcm以下である。
この多孔質の高分子材料は、図6に示すように、内部に無数の微小な空孔をもつ連続気孔の構造をしており、通気性を持っている。また、耐磨耗性に優れ、動的摺動抵抗も極めて低いという特徴を持ち合わせている。なお、本実施例での多孔質高分子材料の平均孔径は、10μmから20μmである。また、材料の充填度合いを表す空隙率は20〜40%である。
この材料を使用する利点としてはまず、長期間の使用で記録材と摺擦した場合において、多孔質の材料であればその表面が多少削れても、下層から次の孔構造が表面として表れてくるので、表面粗度の低下が起こりにくい。即ち、中心線平均粗さRaを10μm〜50μmを長期間に亘って維持することができる。図7は、画像形成回数に対するシート部材の表面粗度の変化状態を示すものである。図7を参照してもわかるように、記録材との接触面積は常に少ない状態を維持することができ、記録材の帯電が上昇して画像に影響を及ぼすことはない。なお、シート部材16bの記録材の搬送方向と直交する方向の長さ及び厚みは、実施例一の構成と同じである。また、画像形成装置の記録材の搬送速度は1分間にA4サイズの記録材を30枚搬送する速度である。
また、孔構造であると、孔構造でない同材質の材料に比べて、素材の断面形状から表面積が広く、空隙の部分が多い構造をしていることより、その比誘電率は低い状態となる。図8は、連続記録材摺擦回数に対するシート部材の表面電位の推移を示す図である。図8では、表面粗度が1μmの高分子材料と、表面粗度が10μmの高分子材料と、表面粗度が10μmの多孔質の高分子材料との間での表面電位の推移である。この検討では、いずれのシート部材の体積抵抗率は1×10^13Ωcmである。また、いずれのシート部材ともにサイズは同じである。図8を参照しても分かるように、同様の回数を記録材と摺擦した場合において、多孔質の高分子材料の表面電位は小さくなっていることが分かる。
このように、案内部材への転写バイアスリーク防止を目的として高抵抗の材質を使用した場合でも、多孔質の材料を使用すれば、記録材の帯電が上昇し過ぎて、転写の際に画像へ影響を及ぼすことを防ぐことができる。
この多孔質高分子素材は、材料の充填度合いを表す空隙率が20〜40%である。これは、空隙率が20%未満だと材料部と空隙部が偏在し易くなってしまい、記録材との摺擦により局所的に帯電過多の部分が生じてしまうからである。また40%を越える場合には、記録材の削れ片で孔が詰ることで帯電性能の劣化低下を起こしてしまうこと、また空隙部が増えることによって強度が保てない。その結果、記録材との摺擦による磨耗が激しくなり、製品寿命を短くしてしまうからである。
空隙率の算出方法は、VHは多孔質シート部材の内面の間にある空隙の体積を示し、多孔質シート部材の全体積をVTとすると空隙率はVH/VT×100(%)から求められる。
なお、上記の実施例では、案内部材をフロートの構成であったが、案内部材に高い抵抗値の抵抗器を介して接地する構成や、案内部材に電圧を印加する構成であっても同様の効果を得ることができる。
また、上記の実施例では、中間転写ベルトから記録材にトナー像が形成される構成であった。しかし、中間転写ベルトを有さず、電子写真感光体と転写部材が接触し、記録材上にトナー像を転写する構成であっても、同様の効果を得ることができる。
また、上記の実施例では、下部案内部材にシート部材を貼り付けたが、上部案内部材に貼り付ける構成であっても、同様の効果を得ることができる。
以上のように、本発明により案内部材と記録材との摺擦面積を小さくしつつ、案内部材の帯電特性の安定化を図ることができる。
さらに、多孔質の材料を用いることで、長期間に亘って上記効果を得ること画できる。
本発明の第1実施例の画像形成装置を説明する図 本発明の第1実施例の転写案内部を拡大した図 体積抵抗率を算出する測定器に関する図 体積抵抗率と表面祖度に対する画像の状態を示す図 本発明の第1実施例のシート部材と記録材とを摺擦した場合の帯電特性図 本発明の第2実施例の多孔質の高分子材料の構造模式図 本発明の第2実施例の画像形成回数とシート部材の表面粗度推移図 本発明の第2実施例の多孔質高分子材料と記録材とを摺擦した場合の帯電特性図
符号の説明
1 感光ドラム
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 中間転写ベルト
12 転写部材
15 上部案内部材
16 下部案内部材
16a 基材
16b シート部材
P 記録材(記録紙)

Claims (3)

  1. 像担持体と、像担持体上のトナー像を記録材上に転写する転写部を形成する転写部材と、記録材を転写部に案内する案内部材と、を有する画像形成装置において、
    前記案内部材の記録材と接触する接触部は、空隙率が20〜40%である多孔質の高分子材料からなり、記録材との摩擦による帯電系列がトナーの正規の極性と同極であり、中心線平均粗さRaは10μm以上、50μm以下であり、体積抵抗率が1×10^12Ωcm以上、1×10^14Ωcm以下であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記多孔質の高分子材料の平均孔径は10μmから20μmであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記案内部材は、記録材が像担持体と対向する面とは反対の面と接触して、記録材を転写部に案内する案内部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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