JP2010276668A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録材Pの電気抵抗を推測し易く、且つ、転写性や搬送性に悪影響を与えることなく、転写バイアスを最適に制御でき、画像品位の低下や分離不良を防止する。
【解決手段】記録材Pを転写ベルト15から分離する分離部Bの搬送方向下流に、除電針22を配置する。除電針22を流れる電流は電流検知部23で検知する。この電流(除電量)は、記録材Pの電気抵抗と所定の関係を有する。したがって、除電量に基づいて二次転写制御部27により、二次転写部T2に転写バイアスを印加する電源26を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファックス等の画像形成装置に関する。
従来から、複写機、プリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置として、記録材へトナー像を転写し、その後に定着部まで記録材を吸着して搬送をするための転写ベルトを備えた構造が使用されている。このような転写ベルトは、中抵抗領域のゴムや樹脂で無端状に形成したベルトを記録材の搬送方向に回転可能に複数のローラで懸架してなり、感光ドラムや中間転写ベルトなどの像担持体と接触して転写部を形成している。また、転写部で像担持体上に担持されたトナー像を記録材に転写するための転写電界を形成する、転写バイアスを印加する手段(バイアス印加手段)を設けている。このような転写バイアスは、例えば、転写ベルトと共に回転自在な転写ローラを介して転写ベルトに印加される。
上述のような転写ベルトを有する画像形成装置の基本的な構成及び作用は、次の通りである。まず、記録材搬送方向の上流から記録材が転写部に搬送され、転写電界の作用により像担持体上のトナー像が記録材に転写される。それと同時にその転写電界の作用により記録材は転写ベルトに吸着される。ここで、画像形成装置内には、画像形成装置で使用を推奨している記録材での検討結果から、画像形成装置内の温湿度環境、記録材の坪量等に対応して作成された転写バイアステーブルが予め記憶されている。そして、バイアス印加手段により印加される転写バイアスは、印刷時などに検知する記録材の坪量等の指定、画像形成装置内の温湿度環境に対応する値を転写バイアステーブルから選択して設定される。
その後、転写ベルトに吸着された記録材は、記録材搬送方向下流の記録材を分離する分離部まで搬送され、転写ベルトを懸架するローラ(以下、「分離ローラ」)の曲率により、転写ベルトから分離(剥離)され、定着部に搬送される。ここで、記録材を分離ローラの曲率のみでは分離できないことを防止するためや、分離後の記録材の帯電量が大きく、その影響でトナー像の乱れが発生することを防止するために、分離部の搬送方向下流に除電手段を配置して、記録材の除電を行う。例えば、分離ローラの転写ベルトを挟んで対向した近傍に、除電針やコロナ帯電器を配置し、分離除電バイアスを印加して記録材の除電を行う。このような除電手段に印加される分離除電バイアスは、転写バイアスと同様に、画像形成装置で使用を推奨している記録材での検討結果から、画像形成装置内の温湿度環境、記録材の坪量等に対応して作成された分離除電バイアステーブルに基づき設定される。
上述のように、トナー像を記録材に転写する際の転写バイアスは、転写バイアステーブルにより予め想定された記録材の情報に基づき設定される。このため、その記録材と比較して著しく電気抵抗が異なる記録材では、転写電流の過不足により、トナーの転写効率の低下、トナーの飛び散り、トナーの再転写等により画像品位が低下してしまう可能性がある。このように、記録材の電気抵抗が異なる主要因としては、記録材に含有される水分量の差や、記録材の電気抵抗を調整するための導電剤の量や種類の差が考えられる。
また、例えば、薄紙のように剛性の小さい、所謂こしのない記録材で電気抵抗が高いと、転写バイアスを一定の電流値に制御する方法(以下、「定電流制御」)では、記録材の像担持体からの分離不良が発生する可能性がある。即ち、記録材の電気抵抗が高いと転写電圧が高くなり、記録材と転写ベルトとの間で異常放電が発生し、記録材が転写ベルトに吸着されなくなる。そして、このように記録材が転写ベルトに吸着されない場合、記録材のこしがないと、感光ドラムや中間転写ベルトなどの像担持体に記録材が巻き付き易く、記録材が像担持体から分離しなくなる分離不良が発生する可能性がある。
上述のような画像品位の低下や分離不良などの問題に対しては、例えば、記録材の電気抵抗を測定して転写バイアスの印加タイミングや大きさを制御する構造が知られている。即ち、記録材が転写部に存在する時と存在しない時とで、それぞれ転写部に転写バイアスを印加して、両者の電流、電圧の比較から記録材の電気抵抗を測定し、転写バイアスのタイミングを制御する(特許文献1)。また、記録材搬送方向の転写部の上流で、記録材に所定の電圧を印加してこの記録材の電気抵抗を測定し、転写バイアスの大きさを制御する(特許文献2)。
特開2002−196596号公報 特開2005−249889号公報
しかし、特許文献1に記載された構造のように、転写部で記録材の電気抵抗を測定する場合、記録材上のトナー量及び記録材の厚みを含めた電気抵抗が検知されるため、記録材の抵抗を推測することが困難である。このために、例えば、記録材上にトナー像を形成せずに記録材の電気抵抗を測定することが考えられるが、そうすると、常に記録材の無駄が発生する。このため、この方法で、逐次、記録材の電気抵抗を検知して転写バイアスを制御することは困難であると考えられる。
また、特許文献2に記載された構造のように、記録材搬送方向の転写部の上流で、記録材の電気抵抗を測定して転写バイアスを制御する場合、記録材の電気抵抗を測定する時の印加バイアスで記録材が帯電して、記録材の搬送性や転写性等に悪影響を及ぼす。即ち、記録材が帯電すると、記録材を案内するガイドなどに記録材が付着し、搬送性が悪化する。また、ガイドなどに当接することにより記録材の帯電状態にムラが生じ、転写の際にもムラが生じる。
本発明は、このような事情に鑑み、記録材の電気抵抗を推測し易く、且つ、転写性や搬送性に悪影響を与えることなく、転写バイアスを最適に制御でき、画像品位の低下や分離不良を防止できる画像形成装置を実現することを目的とするものである。
本発明は、トナー像を担持する像担持体と、帯電して記録材を吸着搬送する転写ベルトと、該像担持体に担持されたトナー像を該転写ベルトにより搬送された記録材に転写する転写部と、該転写部に転写バイアスを印加するバイアス印加手段と、を備えた画像形成装置において、前記転写部でトナー像が転写された記録材を前記転写ベルトから分離する分離部の搬送方向下流に配置され、記録材の除電を行う除電手段と、該除電手段に流れる電流を検知する検知手段と、該検知手段により検知した電流に基づいて前記バイアス印加手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、記録材を転写ベルトから分離する分離部の搬送方向下流に配置した除電手段を流れる電流に基づいて、バイアス印加手段を制御しているため、記録材の電気抵抗を推測し易く、且つ、転写性や搬送性に悪影響を与えることがない。そして、転写バイアスを最適に制御でき、画像品位の低下や転写ベルトからの分離不良を防止できる。
第1の実施形態の画像形成装置の概略構成を示す模式図。 記録材の帯電メカニズムを示す模式図。 紙の含水量と除電量との関係を調べた試験結果を示すグラフ。 転写電流と除電量との関係を調べた試験結果を示すグラフ。 第1の実施形態の転写バイアス制御を示すフローチャート。 第2の実施形態の画像形成装置の概略構成を示す模式図。 記録材の先端にバリが生じた場合の転写部を示す模式図。 第2の実施形態の印加タイミング制御を示すフローチャート。 第3の実施形態の画像形成装置の概略構成を示す模式図。 第3の実施形態の除電バイアス制御を示すフローチャート。
<第1の実施形態>
図1ないし図5を用いて本発明の第1の実施形態について説明する。まず、図1により画像形成装置の全体構成について説明する。図1に示す画像形成装置は、特許請求の範囲に記載した像担持体に相当する中間転写ベルト1の直線区間に、4つの画像形成部Py、Pm、Pc、Pkを配列したタンデム型フルカラー複写機である。
各画像形成部Py、Pm、Pc、Pkでは、感光ドラム2にそれぞれ形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー像が、中間転写ベルト1に順次重ねられて一次転写される。中間転写ベルト1に一次転写された四色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ一括二次転写される。二次転写部T2で四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置3で加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着された後に、画像装置の外部へ排出される。定着装置3は、ハロゲンヒータを配置した定着ローラ4に加圧ローラ5を圧接して構成されるローラ定着器であり、記録材Pに静電的に担持されたトナー像を、熱と圧力により記録材Pの表面に固定する。
ここで、画像形成部Py、Pm、Pc、Pkは、付設された現像装置6で用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外はほぼ同一に構成される。したがって、以下、代表して画像形成部Pyについて説明する。画像形成部Pyは、感光ドラム2の周囲に、帯電装置7、露光装置8、現像装置6、一次転写ローラ9、クリーニング装置10を配置する。感光ドラム2は、アルミニウム製シリンダの外周面に、帯電極性が負極性の有機感光体材料(OPC)の光導電体層を形成してなり、不図示の駆動モータで、例えば、200mm/秒のプロセススピードで矢印R1方向に回転する。
帯電装置7は、不図示の加圧バネによって帯電ローラを感光ドラム2に、例えば、3N(≒300gf)の圧力で圧接させ、感光ドラム2の回転に従動して回転させる。帯電ローラは、例えば、金属軸(芯金)上に、カーボン分散EPDM系発泡スポンジゴムの弾性層、カーボン分散NBR系ゴムの中間層、カーボンを分散させたフッ素系樹脂の離型層を順に積層した3層により構成してなる。帯電ローラの芯金には、例えば、直流電圧−600Vと周波数1500Hzの交流電圧1400Vpp(ピーク間電圧)を重畳した帯電電圧を印加する。露光装置8は、イエローの分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム2の表面に静電潜像を書き込む。
現像装置6は、非磁性のトナーに磁性キャリアを混合した二成分現像剤を攪拌して、トナーを負極性に帯電させる。帯電したトナーは、現像スリーブ11の内部に配置された固定磁極の磁力によって現像スリーブ11の表面に穂立ち状態で担持されて、感光ドラム2を摺擦する。現像スリーブ11は、感光ドラム2に、例えば350μmのギャップを隔てて対向し、感光ドラム2に対してカウンタ方向に回転する。現像スリーブ11には、例えば、直流電圧−450Vに2000Hzの交流電圧1800Vppを重畳した現像電圧を印加する。そして、現像スリーブ11よりも相対的に正極性となった感光ドラム2の静電潜像へトナーを移動させて、静電潜像を反転現像する。
一次転写ローラ9は、感光ドラム2との間に、例えば、総荷重10N(≒1000gf)で中間転写ベルト1を挟み込んで従動回転して、感光ドラム2と中間転写ベルト1との間に一次転写部T1を形成する。一次転写ローラ9として、例えば、金属軸上に半導電性のポリウレタン系発泡ゴム層を形成した、アスカーC硬度10で、ローラ抵抗が1×10の半導電性ローラ材を使用する。なお、ローラ抵抗は、温度23℃、相対湿度50%RHの環境で、一次転写ローラ9の金属軸の両端に各500gの錘を載せ、電流計を介してアースされた金属板に押圧し、金属軸の一端に50Vの電圧を印加して測定した金属板に流れる電流から算出した。一次転写ローラ9の金属軸には、正極性の直流電圧を印加して、負極性に帯電して感光ドラム2に担持されたトナー像を、一次転写部T1を通過する中間転写ベルト1へ移動させる。クリーニング装置10は、例えば、デュロメータA硬度70で2mm厚のウレタン材質のクリーニングブレードを感光ドラム2に摺擦して、一次転写部T1を通過して感光ドラム2の表面に残留した転写残トナーを除去する。
続いて、中間転写ベルト1について説明する。中間転写ベルト1は、駆動ローラ12、バックアップローラ13、テンションローラ14に掛け渡して支持され、不図示の駆動モータに駆動されて矢印R2方向に回転する。中間転写ベルト1として、例えば、体積抵抗率1×1010Ω・cm、表面抵抗率1×1012Ω/□で、厚み90μmのカーボン分散ポリイミド系のシームレスベルトを使用する。電気抵抗は、温度23℃、相対湿度50%RHの環境で、アドバンテスト社製R8340A測定器を用いて、主電極外径50mm、ガード電極70mmのプローブにより、印加電圧100V、チャージ時間10秒の条件で測定した。
なお、中間転写ベルト1の材質としては、例えば、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリカーボネート等の樹脂を使用できる。また、中間転写ベルト1の電気抵抗としては、体積抵抗率が1×10〜1×1012Ω・cm、表面抵抗率が1×10〜1×1014Ω/□が適している。このうち、体積抵抗率が1×10〜1×1011Ω・cm、表面抵抗率が1×1011〜1×1013Ω/□が、より適している。
上述のように構成される中間転写ベルト1に転写されたトナー像は、二次転写部T2で記録材Pに転写されるが、この際、記録材Pは転写ベルト15により二次転写部T2に搬送される。転写ベルト15は、分離ローラ16(駆動ローラを兼ねる)、クリーニング対向ローラ17、従動ローラ18に掛け渡して支持され、内部に二次転写ローラ19が配置される。なお、転写ベルト15には、後述するように、二次転写ローラ19を介して転写バイアスが印加されるが、このような転写バイアスが転写ベルト15を通じて分離ローラ16及び従動ローラ18に流れることのないように各ローラ同士の距離を規制する必要がある。本実施形態では、各ローラの軸中心の距離で、二次転写ローラ19と分離ローラ16との間が100mm、二次転写ローラ19と従動ローラ18との間が50mmとした。
また、転写ベルト15は、中間転写ベルト1を挟んでバックアップローラ13に、例えば総荷重10N(≒1000gf)で押し付けられ、二次転写部T2を形成している。二次転写部T2では、バイアス印加手段である電源26により二次転写ローラ19を介して印加される転写バイアスにより、中間転写ベルト1上のトナー像を記録材Pに転写するとともに、記録材Pを転写ベルト15に吸着保持する。そして、転写ベルト15は、不図示の駆動モータにより矢印R3方向に回転し、定着装置3まで記録材Pを吸着搬送する。
転写ベルト15としては、例えば、厚み500μmのカーボン分散クロロプレンゴム系シームレスベルトの基層に、フッ素系樹脂の微粒子を混合したウレタン系塗料を塗布して表層とした、体積抵抗率1×1010Ω・cmのものを使用する。電気抵抗は、温度23℃、相対湿度50%RHの環境で、アドバンテスト社製R8340A測定器を用いて、主電極外径50mm、ガード電極70mmのプローブにより、印加電圧500V、チャージ時間10秒の条件で測定した。なお、転写ベルト15の材質としては、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリカーボネート等の樹脂が使用できる。また、NBR、EPDM、ヒドリンゴム及びそれらの混合物等のゴム材料を使用できる。また、転写ベルト15の電気抵抗としては、体積抵抗率が1×10〜1×1011Ω・cmが適しており、さらに、体積抵抗率が1×10〜1×1010Ω・cmが、より適している。
転写ベルト15の内部に配置された二次転写ローラ19は、転写ベルト15を挟んでバックアップローラ13の対向位置より、例えば、記録材搬送方向下流に2mmずれた位置に配置される。そして、転写ベルト15を介してバックアップローラ13の方向に、例えば総荷重5N(≒500gf)で押し付けられ、従動回転するように構成されている。また、二次転写ローラ19の金属軸には、電源26により正極性の直流電圧を印加して、負極性に帯電して中間転写ベルト1に担持されたトナー像を、二次転写部T2を通過する記録材Pに転写する。なお、バックアップローラ13は、例えば、金属軸上にカーボン分散EPDMゴムの低抵抗層を形成したゴムローラにより、接地電位に接続されている。
二次転写ローラ19としては、例えば、金属軸上に半導電性のNBRゴムとヒドリンゴムを主成分とする発泡ゴム層を形成した、アスカーC硬度30で、ローラ抵抗が3×10の半導電性ローラ材を使用する。ローラ抵抗は、温度23度℃、相対湿度50%RHの環境で、二次転写ローラ19の金属軸の両端に各500gの錘を載せ、電流計を介してアースされた金属板に押圧し、金属軸の一端に2kVの電圧を印加して測定した金属板に流れる電流から算出した。
上述のように中間転写ベルト1から記録材Pにトナー像を転写した後に、中間転写ベルト1上に残留したトナー、及び、二次転写部T2で記録材Pから中間転写ベルト1へ付着した紙粉は、中間転写ベルトクリーニング装置20により除去される。中間転写ベルトクリーニング装置20は、例えば、デュロメータA硬度75で2mm厚のポリウレタンのクリーニングブレードを有する。そして、クリーニングブレードの先端を中間転写ベルト1の表面にカウンタ方向に当接させることにより、中間転写ベルト1上の残留トナーや紙粉を摺擦除去する。
一方、記録材Pから転写ベルト15へ付着した紙粉、及び、中間転写ベルト1と転写ベルト15とが直接接触したことで転写ベルト15に付着したかぶりトナーは、転写ベルトクリーニング装置21により除去する。転写ベルトクリーニング装置21は、例えば、デュロメータA硬度75で2mm厚のポリウレタンのクリーニングブレードを有する。そして、クリーニングブレードの先端を転写ベルト15の表面に、カウンタ方向に当接させることにより、転写ベルト15上の紙粉やかぶりトナーを摺擦除去する。なお、クリーニング装置20、21は、クリーニングローラ、クリーニングウエブ、クリーニングブラシ、静電ブラシ等を用いるものでもよい。
上述のように二次転写部T2でトナー像が転写された記録材Pは、分離ローラ16の曲率により分離されるが、本実施形態の場合、記録材Pを転写ベルト15から分離する際に、除電手段である除電針22により記録材Pの除電を行う。そして、除電した記録材Pを定着装置3に搬送し、記録材Pにトナー像を定着させる。このために、除電針22を、転写ベルト15の記録材を分離する分離部Bの下流に配置している。言い換えれば、分離部Bに配置した分離ローラ16と定着装置3との間に、除電針22を配置している。
より具体的には、除電針22は、転写ベルト15の分離ローラ16により湾曲させられた外周面の搬送方向最下流部分から搬送方向下流(図1の左側)に5mm、転写ベルト15の図1の上面から図1の下方に5mm、それぞれずれた位置に配置されている。このように、転写ベルト15から離して除電針22を配置することにより、二次転写部T2に印加される転写バイアスの電流が、除電針22に直接流入することを防止している。また、除電針22をこのように配置するため、例えば、転写ベルト15と定着装置3との間に配置される不図示の搬送ガイドの一部に、記録材の幅方向に長い切り欠きを設け、この切り欠き内に金属板などの先端を鋸状とした除電針22を配置する。なお、除電針と言った場合、一般的に、金属板などの所定の幅を有する導電性の板の先端を鋸状とした部材も含む。
また、除電手段としては、このような除電針以外に、記録材Pを除電可能であれば、例えば除電ブラシ等でも問題なく使用できる。また、除電針22による記録材Pの除電方法として、他に、除電針22に記録材Pの電荷と逆極性の電圧をかけて行っても良い。この場合、記録材Pに帯電した電荷量に応じて電流が流れるため、この電流を電流検知部23により検知する。何れにしても、除電針22は、転写バイアスにより転写ベルト15に吸着搬送され、分離部Bで転写ベルト15から分離されたことで帯電した記録材Pの除電を行う。
除電針22には、検知手段である電流検知部23を接続している。そして、電流検知部23により除電針を流れる電流を検知している。即ち、本実施形態の場合、除電針22を記録材Pに近接させることにより、記録材Pに帯電した電荷を除電針22に流入させ、記録材Pの除電を行っている。電流検知部23は、このように除電針22に流入した電荷量、即ち、除電針22を流れる電流(以下、「除電量」とも言う)を検知している。ここで検知された除電量は、制御手段である二次転写制御部27に伝達され、二次転写制御27にフィードバックされる。二次転写制御27の詳細については後述する。また、二次転写制御部27は、画像形成装置を制御するCPU内に設けても良いし、別途設けても良い。
上述のように検知される除電量と記録材の電気抵抗との関係について、本発明者が行った試験結果に基づき説明する。まず、除電量についての本発明者の考えを図2により説明する。図2(A)に示すように、二次転写部T2では、二次転写ローラ19に正極性の転写バイアスが印加され、転写ベルト15に正電荷24aが注入される。正電荷24aの影響で記録材Pが分極し、転写ベルト15側に負電荷25a、中間転写ベルト1側に正電荷24bが誘導される。そして、中間転写ベルト1側に誘導された正電荷24bの一部は、負極性に帯電したトナー25bを引き付けて記録材P上に保持し、残りの正電荷24bは接地されているバックアップローラ13に流れ込む。また、転写ベルト15側に誘導された負電荷25aは、転写ベルト15に注入された正電荷24aと引き付け合って、記録材Pを転写ベルト15に吸着させる。
次いで、二次転写部T2を抜けた記録材Pは、転写ベルト15に吸着された状態で分離ローラ16まで搬送されるが、それまでの間は、図2(B)に示すように、正電荷24a、24bの量と負電荷25a、トナー25bの量とは、それぞれ釣り合った状態となる。その後、分離部Bで記録材Pと転写ベルト15とが分離されることにより、図2(C)に示すように、転写ベルト15の正電荷24aがなくなり、それと釣り合っていた記録材Pの裏面の負電荷25aのみが残る。本発明者は、このように記録材Pの裏面に残った過剰な負電荷25aが、放電することで除電針22に流入し、除電量として検知されると考えている。
次に、除電量と記録材の電気抵抗との関係を調べた試験結果について、図3、4を参照して説明する。まず、記録材が紙である場合、同じ種類の紙であれば水分量が多いほうが電気抵抗は低いと言う関係を有する。このような関係に基づき、紙の含水量を変化させ、それぞれの除電量を検知した結果を図3に示す。図3から明らかなように、紙の含水量が多いほど、除電量が少なくなっている。つまり、除電量は、紙の含水量、言い換えれば、紙の電気抵抗に相関することがわかった。一方、含水量が4.5%の紙と2.2%の紙とを使用して、二次転写部での転写電流量を変化させた場合のそれぞれの除電量を検知した結果を図4に示す。図4から明らかなように、何れの含水量を有する紙の場合も、転写電流量が変化しても除電量は殆ど変化していない。つまり、除電量は転写電流量には依存しないことがわかった。この図3、4の試験結果から、除電量は、転写電流量には依存せず、紙の電気抵抗に依存することがわかった。
このような試験結果から、二次転写部T2で二次転写ローラ19から過剰の電荷を記録材Pに供給しても、記録材Pが保持できる電荷量は記録材Pの電気抵抗に依存すると考えられる。また、分離ローラ16で分離されるまでの搬送中に減衰する電荷量も記録材Pの電気抵抗に依存すると考えられる。このため、本発明者は、除電量を検知することで記録材Pの電気抵抗を推測することが可能であると考えた。
次に、上述の考えに基づき、本実施形態の画像形成装置の二次転写部T2における、転写バイアスの制御について説明する。なお、このような転写バイアス制御は、幅の異なる記録材であっても転写電流不足による転写不良を防止するため、定電圧により行う。まず、記録材として普通紙を使用し、両面印刷を行った場合の1面目に印加する転写バイアスのテーブル(転写バイアステーブル)を、表1に示す。ここで言う普通紙とは、坪量64g/m以上〜90g/m未満のコート紙等の特殊紙でない紙種のことである。
Figure 2010276668
表1に示す、標準環境、高湿環境、低湿環境における、中間転写ベルト1上のトナー像を記録材Pに転写するために必要な転写電流、及び、その転写電流を流すために記録材Pに印加する電圧(紙分担電圧)は、予め求めたものである。ここで、各環境の定義は、温度23℃で、相対湿度が、標準環境の場合は30〜70%、高湿環境の場合は71〜95%、低湿環境の場合は5〜29%としている。また、紙分担電圧を求めるために使用した記録材は、上述のような普通紙のうち、画像形成装置で使用を推奨しているものであり、上述の転写電流及び紙分担電圧は、包装を開封して給紙カセットに設置し、時間を置かずに使用したものを想定して求めている。なお、本実施形態では、転写バイアステーブルの環境を3区分としたが、必要に応じてさらに細かく環境区分を設けても良い。
更に、表1に示す、電流検知部23により検知された除電量、及び、補正後の紙分担電圧の各数値は、上述した図3、4の試験結果からわかった、除電量と記録材の電気抵抗との関係に基づいて定めたものである。なお、表1では、同じ電気抵抗の普通紙を使用して除電量と紙分担電圧との関係を設定したにも拘らず、除電量の閾値を低湿環境ほど多い方向にシフトしている。これは、図3から、記録材の含水量が低いほど除電針22への放電量が多く、除電量が周囲の環境により変化し易いと考えたためである。このような表1に示す転写バイアステーブルは、記録材の種類毎に設定されて二次転写制御部27に記憶されている。
次に、本実施形態の画像形成時の転写電圧を決定するシーケンスについて、順に説明する。二次転写ローラ19及び転写ベルト15は、温湿度環境及びその使用履歴により電気抵抗が変化する。このため、まず、記録材Pが二次転写部T2に挟持されていない状態で転写バイアスを印加して、記録材Pのない状態で目標の転写電流を流すための電圧(基底電圧)を求める。具体的には、2水準以上の電圧を印加して、その時に流れる電流を検知し、その関係から目標とする転写電流を流すために必要な電圧を計算する(基底電圧制御)。そして、画像形成装置内の温湿度環境、記録材の種類からあらかじめ決められた紙分担電圧を、上述の基底電圧に加えて出力することで、必要な転写電流を得る。
このような制御のみでも、転写電流の過不足による著しい画像不良の発生は抑えられる。但し、推奨記録材以外のものや、推奨の記録材でも記録材の包装状態での保管環境、開封状態での保管環境(例えば、画像形成装置の給紙カセット内での上部と内部)等により、記録材Pが紙分担電圧を決めた時の電気抵抗と乖離する場合がある。この場合、転写電流の過不足が生じて、画像品位が低下してしまう可能性がある。
このため、本実施形態では、一連のコピー動作、プリント動作の最初の1枚ないし2枚は、予め記憶された転写バイアステーブルに基づく標準の紙分担電圧を使用するが、その後は、電流検知部23で検知された除電量に基づいて、転写バイアスを制御する。即ち、二次転写制御部27により、転写バイアステーブルに基づき、除電量から記録材Pの電気抵抗を推測して、それに合わせて、より適切な紙分担電圧を使用するように電源26による転写バイアスを制御する。この転写バイアスの制御について、図5により説明する。なお、ここでは、記録材として普通紙を使用した場合の標準環境における、1面目の印刷制御について説明するが、他の環境でも同様に制御を行う。
まず、画像形成装置の本体制御装置から紙の種類(紙種、本実施形態では普通紙)が入力される(S1)。次に、画像形成装置内に設置された環境センサにより、画像形成装置内の環境(標準環境であること)が検知される(S2)。次いで、予め二次転写制御部27に記憶された転写バイアステーブル(表1参照)に基づき、普通紙、標準環境の転写電流である25μAを流すための基底電圧が、基底電圧制御により求められる(S3)。ここでは、仮に1200Vとする。また、上述の転写バイアステーブルから、普通紙、標準環境の標準の紙分担電圧(1000V)を求める(S4)。そして、基底電圧1200Vにこの標準の紙分担電圧1000Vを加算した2200Vが、二次転写制御部27により制御された電源26により、二次転写部T2に転写電圧として印加される(S5)。
その後、二次転写された記録材を転写ベルト15から分離する際に、除電針22により記録材を除電し、この除電針22により除電した電荷量(除電量)を電流検知部23により検知する(S6)。そして、二次転写制御部27の転写バイアステーブルに基づき、除電量が1.5μA以上3μA未満であれば、紙分担電圧は1000Vが変わらず選択される(S7)。一方、除電量が1.5μA未満であれば記録材Pの電気抵抗が標準より低いと判断して、紙分担電圧は850Vが選択される(S8)。また、3μA以上であれば記録材Pの電気抵抗が基準より高いと判断して、紙分担電圧は1200Vが選択される(S9)。即ち、除電量が所定値(3μA)以上の場合には転写バイアスを所定値(1000V)よりも大きくし、除電量が所定値(1.5μA)未満の場合には転写バイアスを所定値(1000V)よりも小さくするように、電源26を制御する。そして、選択した転写電圧を次の記録材、又は、(例えば、そのジョブ内での)以降の記録材に印加する(S10)。
低湿環境については、標準環境よりも電圧を高く設定し、S3aからS10aのような制御を、高湿環境については、標準環境よりも電圧を低く設定し、S3bからS10bのような制御を、標準環境と同様に行う。なお、何れの環境の場合も、除電量は、A4サイズの横方向(搬送方向と直角な方向)の幅を基準としているため、記録材Pの横方向の幅がA4サイズと異なる時には、除電量はA4横方向の幅に換算されてから、上述した制御に使用される。以上が1面目の転写バイアス制御の説明である。
次に、両面印字時の2面目の転写バイアス制御について説明する。表2に普通紙2面目の転写バイアス制御に使用する転写バイアステーブルを示す。なお、紙分担電圧の数値が異なる以外は、表1と同じである。また、このような転写バイアステーブルも二次転写制御部27に記憶されている。
Figure 2010276668
2面目の制御と1面目の制御と異なるところは、2面目を転写しようとしている記録材Pの紙分担電圧を選択する際に、1面目の除電量を使用する点にある。そのようにした理由は、2面目は既に記録材Pの1面目に1枚毎に異なるトナー像が形成されているため、2面目の印刷時の除電量から記録材Pの電気抵抗を精度よく推測することが困難なためである。
また、1面目の除電量を2面目に利用できる理由は次の通りである。即ち、定着装置3により1面目にトナー像を定着させた場合、定着ローラ4の熱により記録材Pの水分が奪われる。このため、記録材Pの水分量が1面目と2面目で異なり、記録材Pの電気抵抗も変化する。一方、定着装置3から記録材Pに与える熱量は、通常安定しているため、定着装置3の熱により奪われる水分量は、ほぼ同じであると考えられる。したがって、このように定着装置3の熱により奪われる水分量を考慮すれば、1面目と2面目との含水量が異なるにしても、含水量の大小関係は同じになる。即ち、2面目の含水量は、1面目の含水量が多い場合と少ない場合とを比べると、両者とも定着装置3の熱により奪われる水分量分、含水量が減るが、大小関係自体は1面目と変わらない。したがって、定着装置3により奪われる水分量の割合を考慮すれば、1面目の含水量(即ち除電量)から、2面目の紙分担電圧を定めることができる。表2の紙分担電圧はこのような観点から規定している。2面目の印刷を行う場合も、上述の1面目と同様に、二次転写制御部27に記憶された表2の転写バイアステーブルにより、電源26を制御して転写バイアスを可変する。
上述の本実施形態によれば、記録材Pを転写ベルト15から分離する分離部Bの搬送方向下流に配置した除電針22を流れる電流(除電量)に基づいて、記録材Pの電気抵抗を推測しているため、この電気抵抗を正確に推測し易い。即ち、前述の図3に示したように、記録材Pの除電量が記録材Pの含水量(即ち、電気抵抗)と所定の関係を有するため、この関係から、記録材Pの除電量がわかれば記録材Pの電気抵抗をほぼ正確に推測できる。そして、このような除電量に基づく記録材Pの電気抵抗により電源26を制御しているため、二次転写部T2に印加する転写バイアスを、記録材の電気抵抗に応じて最適な大きさにできる。この結果、画像品位の低下を防止できる。
また、記録材Pの電気抵抗を推測するために、トナー像が転写された後の二次転写部T2の下流で除電量を計測しており、前述の特許文献2に記載された構造のように、二次転写部T2の上流で電圧を印加していない。このため、転写性や搬送性に悪影響を与えることがない。
<第2の実施形態>
図6ないし図8により、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、本発明を単色の画像形成装置に適用したものである。図6に示すように、画像形成部Pでは、像担持体である感光ドラム2aに担持されたトナー像を、転写部Tで、転写ベルト15により吸着搬送された記録材Pに転写する。トナー像を転写された記録材Pは、定着装置3で加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着された後に、画像形成装置の外部へ排出される。定着装置3の構成及び作用は、上述の第1の実施形態の場合と同じである。
画像形成部Pは、感光ドラム2aの周囲に、帯電装置7a、露光装置8、現像装置6a、転写ローラ28、クリーニング装置10、転写ベルト15を配置する。このうちの感光ドラム2aは、アルミニウム製シリンダの外周面に、帯電極性が正極性のアモルファスシリコンの光導電体層を形成してなり、駆動モータ(不図示)により、例えば500mm/秒のプロセススピードで矢印R1方向に回転する。なお、本実施形態の場合、感光ドラム2aとして外径が108mmの大型のものを使用している。
帯電装置7aは、スコロトロン帯電器で、感光ドラム2aを例えば+400Vの電位に均一に帯電させる。露光装置8は、画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム2aの表面に静電潜像を書き込む。現像装置6aは、現像剤として一成分磁性正帯電トナーを用いたジャンピング現像方式によるもので、感光ドラム2aにトナーを供給してトナー像を形成する。即ち、現像装置6a内には、磁界発生手段を有して回転する現像剤担持体としての現像スリーブ11aを配置している。そして、現像スリーブ11a上に、平均粒径が約6μmの一成分磁性正帯電トナーを薄層で保持する。また、トナーを感光ドラム2aと非接触の状態で対向させた位置で、現像スリーブ11aに、例えば+250VのDCバイアスに周波数2kHz、ピーク間電圧1kVppの矩形のACバイアスを重畳した現像バイアスを印加する。そして、現像スリーブ11aと例えば200μmの間隔で対向した感光ドラム2a上に飛翔させることで静電潜像を現像する。
転写ベルト15は、分離ローラ16(駆動ローラを兼ねる)、クリーニング対向ローラ17、テンションローラ14に掛け渡して支持され、内部に転写ローラ28が配置される。本実施形態では、各ローラの軸中心の距離は、転写ローラ28と分離ローラ15との間が150mm、転写ローラ28とテンションローラ14との間が50mmとしている。そして、転写ローラ28に印加した転写バイアスが、転写ベルト15を通じて分離ローラ16及びテンションローラ14に流れないようにしている。また、転写ベルト15は感光ドラム2に、例えば総荷重10N(1000gf)で押し付けられて、転写部Tを形成している。転写ベルト15は、不図示の駆動モータにより矢印R3方向に回転し、定着装置3まで記録材Pを搬送するように構成されている。なお、転写ベルト15の材質などは、第1の実施形態の転写ベルト15と同じである。
転写ローラ28としては、第1の実施形態の二次転写ローラ19と同様の半導電性ローラ材を使用している。そして、転写ベルト15を挟んで感光ドラム2aの対向位置より記録材搬送方向下流に2mmずれた位置に配置され、転写ベルト15を介して感光ドラム2aの方向に、例えば総荷重3N(300gf)押付けられ、従動回転するように構成されている。転写ローラ28の金属軸には、電源26により負極性の直流電圧を印加して、正極性に帯電して感光ドラム2a上に担持されたトナー像を、転写部Tを通過する記録材Pに重ね合わせる。記録材Pが転写部Tに挟持搬送される過程で、感光ドラム2aから記録材Pへトナー像が移動する。また、同時に転写バイアスにより記録材Pが転写ベルト15に吸着される。
クリーニング装置10は、デュロメータA硬度70で3mm厚のウレタン材質のクリーニングブレードを感光ドラム2aに摺擦して、転写部Tを通過して感光ドラム2aの表面に残留した転写残トナーを除去する。転写ベルトクリーニング装置21は、第1の実施形態と同様である。なお、クリーニング装置10、21は、クリーニングローラ、クリーニングウエブ、クリーニングブラシ、静電ブラシ等を用いるものでもよい。
上述のように転写部Tでトナー像が転写された記録材Pは、分離部Bで分離ローラ16の曲率により分離される。本実施形態の場合も、第1の実施形態と同様に、記録材Pを転写ベルト15から分離する際に、除電手段である除電針22により記録材Pの除電を行う。そして、除電した記録材Pを定着装置3に搬送し、記録材Pにトナー像を定着させる。また、除電により除電針22を流れる電流(除電量)は、検知手段である電流検知部23により検知される。検知された除電量は、制御手段である転写制御部29に伝達される。この転写制御部29も、第1の実施形態の二次転写制御部27と同様の転写バイアステーブルを有する。但し、後述するように、転写制御部29は、転写バイアスを転写部Tに印加するタイミングも制御する。なお、除電針22及び電流検知部23の構成及び作用は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態の場合、前述したように、感光ドラム2aは外径が108mmと大きく、曲率が小さいため、記録材Pの曲率分離に不利な構成である。以下、このような感光ドラム2aを備えた画像形成装置に生じ易い、記録材Pの感光ドラム2aからの分離不良について説明する。例えば、記録材Pとして、薄紙のような所謂こしがない坪量60g/m程度以下の紙を使用した場合、紙の電気抵抗が高いと、転写に必要な転写電圧が高くなり、感光ドラム分離不良の発生頻度が高くなる。ここで、感光ドラム分離不良の原因である紙の搬送方向先端での放電現象について、図7により説明する。
図7に示すように、紙の先端部には、裁断時にバリと呼ばれる形状が形成される場合がある。このバリが大きいと転写ベルト15と紙との間に隙間が生じ、その空間でパッシェン放電が発生して紙の先端が転写ベルト15に吸着されなくなる場合がある。この場合、感光ドラム2aの曲率が大きいとこの曲率により紙を分離することが可能である。また、感光ドラム2aの曲率が小さくても、紙のこしが強ければ、感光ドラム2aの曲率で分離することが可能である。但し、感光ドラム2aの曲率が小さく、紙のこしが弱い場合には、紙が感光ドラム2aに巻きついて画像形成装置が停止してしまう。
このような問題の発生を防止するために、転写部Tへの転写バイアスの印加タイミングを遅くして、紙の先端が転写バイアスの強電界領域を通り過ぎた後に、転写バイアスが印加されるようにすることが考えられる。但し、常にこのような制御を行った場合には、紙の種類や電気抵抗に拘らず、印刷される全ての紙の先端部にトナー像を転写できなくなり、全ての紙の先端の余白が大きくなる。
このために本実施形態では、薄紙のようなこしの小さい記録材Pの印刷モードで、記録材Pの電気抵抗が高いときのみ、転写バイアスの印加タイミングを遅らせるようにしている。これは、第1の実施形態と同様に、記録材Pの電気抵抗が高いときには、転写制御部29により転写バイアスを高くする制御を行うため、上述のバリによる放電が生じやすくなり、記録材Pが感光ドラム2aに巻き付き易くなるからである。このために、電流検知部23により除電量を検知して、記録材Pの電気抵抗を推測し、電気抵抗が所定値以上の時、言い換えれば転写電圧が高い時にのみ、転写制御部29により転写バイアスの印加タイミングを通常より遅らせるように制御する。即ち、検知した除電量が所定値以上の場合に、転写バイアスを印加するタイミングを、除電量が所定値未満の場合に記録材Pの搬送方向先端が通過するタイミングに合わせて転写バイアスを印加するタイミングよりも遅らせる。具体的には、印加タイミングを記録材Pの搬送方向先端が転写部Tを通過するタイミングよりも遅らせる。この場合に、転写部Tの最も強い電界領域を通過するタイミングを基準として制御することが好ましい。また、このような印加タイミングの制御と同時に画像形成タイミングをそれに合わせて通常より遅くする。
上述の印加タイミング制御のシーケンスの1例について、図8により説明する。まず、紙種が薄紙であるか否かを判断する(S11)。薄紙でない場合には、タイミング制御を行わない(S12)。一方、薄紙である場合には、検知した除電量が所定値以上か未満かを判断する(S13)。なお、本実施形態では印加タイミング制御は使用する電圧領域が特に高い低湿環境でのみ実施し、その所定値は5μAである。そして、検知した除電量が所定値未満の場合にはタイミング制御を行わない(S12)。一方、検知した除電量が所定値以上の場合には、上述のようなタイミング制御を行う(S14)。なお、上述のタイミング制御を行う閾値となる所定値は、諸条件により他の値となる場合もある。また、紙種の判断は、薄紙か否か以外にも、例えば普通紙か否かなどで行っても良い。
上述のような本実施形態によれば、転写バイアスの印加タイミングを記録材Pの電気抵抗に応じて制御できるため、例えば、薄紙を使用した場合に感光ドラム分離不良の発生を防止でき、記録材Pの先端の余白量の広げる頻度を少なくできる。言い換えれば、感光ドラム分離不良が生じにくい場合には、記録材Pの先端の余白を大きくしないように制御できる。その他の構成及び作用は、第1の実施形態と同様である。なお、上述のような転写バイアスの印加タイミングの制御は、第1の実施形態の制御とは別に単独で行っても良い。
<第3の実施形態>
図9及び図10により、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態の画像形成装置の基本構成は、上述の第2の実施形態と同様であるため、重複する説明は省略し、以下、第2の実施形態と異なる部分を中心に説明する。本実施形態の場合、記録材Pを転写ベルト15から分離する分離部Bの搬送方向下流に、除電針22とは別に、帯電装置であるコロナ帯電器30を配置している。また、帯電装置としては、コロナ帯電器30以外に、例えば、除電針22とは別の除電針に除電バイアスを印加するものでも良い。
コロナ帯電器30は、除電バイアスを印加されることにより記録材Pをさらに除電する。このために、本実施形態の場合、コロナ帯電器30に除電バイアスを印加する除電バイアス印加手段である電源31と、電流検知部23により検知した電流に基づいて電源31を制御する除電制御手段である除電制御部32とを備える。除電制御部32は、画像形成装置を制御するCPU内に設けても良いし、別途設けても良い。
このようなコロナ帯電器30は、電源31により、第2の実施形態と同様の一成分磁性正電帯トナーと同極性である正極性に帯電した記録材Pと逆極性である、負極性の除電バイアスを印加して、記録材Pを除電する。即ち、前述の図2を参照し、トナー25bが正極性であるとした場合、各電荷のプラスとマイナスとが入れ替わる。この結果、図2(C)を参照すると、転写ベルト15から分離した記録材Pは正極性に帯電することになる。このため、本実施形態では、コロナ帯電器30を、例えば−150μAの定電流で制御し、記録材Pを除電する。また、電源31は、除電制御部32内の後述する表3に示す除電バイアステーブルにより、ON/OFF制御される。
上述のように、コロナ帯電器30を設けた理由について説明する。本実施形態の画像形成装置のように、プロセススピードが高速(例えば、500mm/s)の場合、記録材Pの電気抵抗が高いと、除電針22のみでは記録材Pの除電が不十分な場合がある。記録材Pの除電が不十分な場合、不図示の搬送ガイドに記録材Pが接触することにより、記録材Pの電荷が搬送ガイドに不均一に放電し、画像不良が発生する可能性がある。本実施形態の場合、このように生じる画像不良を防止するために、除電針22に加えてコロナ帯電器30を設けている。
ここで、コロナ帯電器30は、上述したように極性がトナーの逆極性であるため、帯電時間が長いと、装置内に浮遊するトナーで汚れて、寿命が短くなる問題がある。コロナ帯電器30のトナー付着量は、コロナ帯電器30への除電バイアス印加時間に比例する。即ち、同じ画像を印刷する場合、除電バイアス印加時間が長い方が、トナー付着量が多くなる。したがって、コロナ帯電器30による除電が不要な場合(記録材Pの電気抵抗が低い場合)には、除電バイアスを印加する電源31をOFFにすれば、コロナ帯電器30へのトナー付着量を抑えてコロナ帯電器30の寿命を延ばすことができる。
本実施形態では、電流検知部23により検知した除電量に基づき記録材Pの電気抵抗を推測し、コロナ帯電器30のON/OFFを行っている。このような制御は、表3に示す除電バイアス印加テーブルに基づき行っている。なお、本実施形態の場合も、第1の実施形態と同様に、記録材Pの2面目の除電印加バイアスの制御には、記録材Pの1面目の除電量を使用する。
Figure 2010276668
上述のコロナ帯電30に印加する除電バイアス制御のシーケンスについて、図10により説明する。まず、画像形成装置内の環境を検知する(S21)。次に、除電量を検知し、環境に応じた所定値に応じて電源31のON/OFFを判断する(S22)。例えば、1面目で低湿環境の場合には3μAが所定値となる。そして、所定値以上(即ち、記録材Pの電気抵抗が高い場合)であれば電源31をONにし(S23)、所定値未満(即ち、記録材Pの電気抵抗が低い場合)であれば電源31をOFFにする(S24)。なお、コロナ帯電器30に除電バイアス印加している間は、除電量の検知ができなくなる。このため、例えば、連続印刷などのジョブで最初の1枚目のみ、コロナ帯電器30をOFFにした状態で除電量を検知し、2枚目以降はこの除電量に基づいてコロナ帯電器30を制御する。
上述のような本実施形態によれば、コロナ帯電器30に除電バイアスを印加する電源31を、除電量に基づきON−OFF制御しているため、コロナ帯電器30の寿命を延ばすことができる。その他の構成及び作用は、前述の第1及び第2の実施形態と同様である。
なお、上述の第1ないし第3の実施形態で行う制御は、ジョブ毎に行っても良いし、画像形成装置の電源投入時に行っても良い。また、給紙カセットに新たに記録材を補給した時や、所定時間経過毎に定期的に行っても良い。また、第1及び第2の実施形態で行う制御は、1枚ないし2枚目を除く各印刷毎に行っても良い。また、各実施形態は、それぞれ組み合わせたり、或は、単独で実施できる。
1・・・中間転写ベルト、2,2a・・・感光ドラム、15・・・転写ベルト、16・・・分離ローラ、19・・・二次転写ローラ、22・・・除電針、23・・・電流検知部、26・・・電源、27・・・二次転写制御部、28・・・転写ローラ、29・・・転写制御部、30・・・コロナ帯電器、31・・・電源、32・・・除電制御部、P・・・記録材、T2・・・二次転写部、T・・・転写部

Claims (4)

  1. トナー像を担持する像担持体と、帯電して記録材を吸着搬送する転写ベルトと、該像担持体に担持されたトナー像を該転写ベルトにより搬送された記録材に転写する転写部と、該転写部に転写バイアスを印加するバイアス印加手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記転写部でトナー像が転写された記録材を前記転写ベルトから分離する分離部の搬送方向下流に配置され、記録材の除電を行う除電手段と、
    該除電手段に流れる電流を検知する検知手段と、
    該検知手段により検知した電流に基づいて前記バイアス印加手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記検知手段により検知した電流が、所定値以上の場合には転写バイアスを所定値よりも大きくし、所定値未満の場合には転写バイアスを所定値よりも小さくするように、前記バイアス印加手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記検知手段により検知した電流が所定値以上の場合に、転写バイアスを印加するタイミングを、該検知手段により検知した電流が所定値未満の場合に記録材の搬送方向先端が前記転写部を通過するタイミングに合わせて印加するタイミングよりも遅らせるように、前記バイアス印加手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記分離部の搬送方向下流に前記除電手段とは別に配置され、トナー像が転写された記録材を除電する帯電装置と、該帯電装置に除電バイアスを印加する除電バイアス印加手段と、前記検知手段により検知した電流に基づいて除電バイアス印加手段を制御する除電制御手段を備えたことを特徴とする、請求項1ないし3のうちの何れか1項に記載の画像形成装置。
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