JP5324070B2 - 高分子ゲル構造体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は高分子ゲル構造体及びその製造方法に関する。
高分子ゲルは液体の存在下に低摩擦係数を示す材料として知られている。また、高分子ゲルは生体適合性が良好なことから生体に対する低摩擦材料として期待されている。しかしながら、その機械的強度は低く、摩擦低減部材として実用化するためには、機械的特性の向上及びさらなる潤滑化が求められている。機械的特性の向上及び潤滑化のために以下の試みがなされてきた。
たとえば、親水性モノマーに適度の疎水性モノマーを共重合させて含水率を低下させ、機械的特性を向上させる方法が報告されている。しかし、機械的特性を向上させるために疎水性モノマーと共重合させることで、得られる高分子ゲル表面上での摩擦係数は増加し、潤滑性が低下する傾向がある。
特許文献1(国際公開WO03/093337号明細書)には第一のモノマー成分を重合し架橋することにより形成された網目構造中に、第二のモノマー成分を導入し、第二のモノマーを重合するか、場合によりさらに架橋することにより得られる、相互侵入高分子網目構造ハイドロゲル又はセミ相互侵入高分子網目構造ハイドロゲルが記載されている。ポリマーが相互侵入した網目構造を全体に形成することで機械的強度の向上を図っている。しかし、このように得られるハイドロゲルは潤滑性が不十分である。
特許文献2(特開2002−212452号公報)は、高分子ゲルに対して直鎖状高分子を混合あるいは表面にグラフト重合して低摩擦ハイドロゲルを得る方法を記載している。しかし、直鎖状高分子の混合あるいは表面へのグラフト重合による潤滑層は摩擦磨耗などによりグラフト鎖あるいは直鎖状高分子鎖の切断により潤滑性が低下する恐れがある。
特許文献3(特開2003−171686号公報)は、単層の高分子ゲルを親水性高分子ゲルにするとともに、親水性高分子ゲルの表面に凹凸を付けることにより接触面積をコントロールし、潤滑剤である水との相互作用を効果的に利用する方法を記載しているが、機械的特性に欠ける。
また、高分子ゲル以外にも、水溶性ポリマーを潤滑剤として用い、水中での摩擦抵抗を低減させる方法もあるが、潤滑剤が脱離、溶出するなど、潤滑作用の持続性に欠ける。
国際公開WO03/093337号明細書 特開2002−212452号公報 特開2003−171686号公報
本発明の1つの目的は、良好な機械的強度を有するとともに、摩擦性を低減可能な高分子ゲル構造体を提供することである。
本発明は、その1つの態様によると、凹凸のついた少なくとも1つの主表面を有する、第一のポリマー成分を含む第一の層と、前記第一の層の前記主表面上に形成された、第二のポリマー成分を含む第二の層とを有し、前記第二のポリマー成分は、前記第一の層中に侵入し、前記第一のポリマー成分との間で相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造を形成している、高分子ゲル構造体を提供する。
本発明は、別の態様によると、凹凸のついた少なくとも1つの主表面を有する、第一のポリマー成分を主成分として含む第一の層を形成する工程と、
前記第一の層の前記主表面上に、前記第一の層に侵入し、前記第一のポリマー成分との間で相互侵入高分子網目構造またはセミ相互侵入高分子網目構造を形成する第二のポリマー成分を主成分として含む第二の層を形成する工程とを含む、
高分子ゲル構造体の製造方法を提供する。
本発明の高分子ゲル構造体では、第一の層において、第一のポリマー成分と第二のポリマー成分との相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造が形成されているので、良好な機械強度を達成することができる。さらに、第一の層に形成された表面の凹凸の存在により、第一の層と第二の層とを交互に表面もしくは表面近傍に配置できるので、第二のポリマー成分に由来し、低摩擦性を確保することが可能になるとともに、第一の層の高い機械的強度により、持続的な低摩擦性の確保が可能となる。
以下において、本発明をその好適な実施形態に基づいて説明するが、本発明はこれに具体的に限定されることはない。
本発明の高分子ゲル構造体は、凹凸のついた主表面を持つ第一の層と、この第一の主表面上に形成された第二の層を持つゲル状積層体である。また、第一の層は第一のポリマー成分を含み、第二の層は第二のポリマー成分を含むが、第二のポリマー成分は、第一の層中に侵入し、第一のポリマー成分との間で相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造を形成している。第一のポリマー成分は、重合後、化学的または物理的に架橋されたものであってもよい。また、第二のポリマー成分は、重合のみ、あるいは重合後化学的または物理的に架橋されたものであってもよい。第一のポリマー成分は第二のポリマー成分と異なることができるが、第二のポリマー成分と同一であってもよい。
ここで、本明細書において、「相互侵入高分子網目構造」とは、2つ以上の網目が絡み付いている構造で、化学結合を切ることなしに絡み合った網目を分けることができない網目構造を指して言い、また、「セミ相互侵入高分子網目構造」とは、網目構造及び線状または枝分れポリマーからなる構造であって、線状または枝分れポリマーが網目を貫通しており、原理的には化学結合を切らずに二つの網目を分けることができる網目構造を言う(IUPAC Compendium of Chemical Terminology 2nd Edition(1997)。
例えば、第一の層中の第一のポリマー成分と第一の層に侵入した第二のポリマー成分がそれぞれ架橋されている場合には、相互侵入高分子網目構造が形成できる。また、第一の層中の第一のポリマー成分が架橋され、第一の層に侵入した第二のポリマー成分が重合のみで架橋されていない場合は、セミ相互侵入高分子網目構造が形成できる。
本発明において、「架橋」とは、化学的な架橋、物理的な架橋双方を含むものとする。また、「化学的な架橋」並びに「化学架橋」とは、化学結合(共有結合)によるゲルの網目構造を作製することをいう。具体的には、(1)重縮合反応、ラジカル反応などにより重合と同時に橋架けする方法と、(2)直鎖状高分子をまず合成し、後から化学反応により橋架けする方法とがある。また「物理的な架橋」ならびに「物理架橋」とは高分子間の水素結合、イオン結合、配位結合、へリックス形成、疎水結合などによって、物理的橋架けによるゲルの網目構造を作製することをいう。(引用:ゲルハンドブック、p10-p16、株式会社エヌ・ティー・エヌ)
また、本発明において、「膨潤率」とは、25℃の該溶液中で平衡膨潤に達したゲルの重量をWw、再乾燥(80℃、4時間)後の重量をDwとしたとき以下の式で求められる値をいう。
膨潤率(%)=100×{(Ww)−(Dw)}/(Ww)
本発明において、化学架橋における「架橋度」とは、モノマーの仕込みモル濃度に対する架橋剤のモル濃度の比を百分率で表した値をいう。図1及び図2は、本発明の高分子ゲル構造体の一実施形態の略図を示す。実施形態の高分子ゲル構造体10は第一のポリマー成分を主成分として含む第一の層1と第二のポリマー成分を主成分として含む第二の層2を含む。第一の層1は凹凸のついた少なくとも1つの主表面を有する。高分子ゲル構造体がフィルム状又は板状の構造の場合には、凹凸のついた主表面は図1に示すように片面であっても、又は、図2に示すように両面にあってもよい。さらに、高分子ゲル構造体は三次元構造体であってもよく、かかる場合には、凹凸のついた面は構造体の一部の表面に形成されていればよい。
第一の層の第一のポリマー成分を、化学的架橋により形成する場合は、例えば、凹凸構造のある成形型中に、第一のポリマー成分の原料である第一のモノマーを含む重合性溶液を充填し、該重合性溶液を重合し架橋することにより形成することができる。
また、第一の層の第一のポリマー成分を、物理的架橋により形成する場合は、凹凸構造のある成形型中に、第一のポリマー成分を含む該溶液を充填しポリマー間の水素結合、イオン結合、キレート形成、へリックス形成、疎水結合などにより架橋することにより形成することができる。物理架橋により形成可能な第一のポリマー成分の例としては、寒天やゼラチン等の天然高分子が挙げられる。
第一の層の主表面の凹凸形状の形成方法は成形型を使用する方法に限定されない。成形型を用いないでも凹凸形状を形成することができる。例えば、凹凸のない平坦な第一のポリマー成分からなる層を形成したのち、表面を切削などの物理的加工によっても凹凸構造を形成できる。
本発明の高分子ゲル構造体では、第一の層の凹凸のついた主表面の上に第二の層がある。第二の層は第二のポリマー成分を主成分として含む。第二の層を構成する第二のポリマー成分は第一の層中に少なくとも部分的に侵入して、第一の層において、第一のポリマー成分との間で相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造を形成している。このような構造は、凹凸のついた少なくとも1つの主表面を有する、第一のポリマー成分を主成分として含む第一の層を形成し、次に第一の層中に第二のポリマー成分を侵入させ、第一のポリマー成分との間で相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造を形成するとともに、第一の層の主表面上に第二のポリマー成分を主成分として含む第二の層を形成することで、形成できる。
具体的には、例えば第一の層を形成後、第二のポリマー成分のモノマー原料、重合開始剤及び架橋剤等を加えた溶液を調製し、この溶液中に、すでに形成した凹凸を有する第一のポリマー成分を含む第一の層からなるゲルを浸漬する。浸漬時間は限定されないが、十分な時間浸漬することが望ましい。この浸漬プロセスにより、第二ポリマー成分のモノマー原料が第一の層に侵入する。なお、侵入の度合いは、ゲルの膨潤度を観察することである程度理解できる。例えば、平衡膨潤に達するように、数時間以上あるいは一晩以上浸漬させてもよい。モノマー原料が浸透したゲルを溶液から取り出し、モノマー原料を重合し架橋することにより、第二のポリマー成分を得る。第二のポリマー成分の架橋方法は、特に限定されず、化学的、物理的どちらの方法を使用してもよい。モノマー原料として、例えば紫外線硬化性モノマー原料を使用した場合は、紫外線を必要量照射することで、第二のポリマー成分を得る。熱重合性モノマー原料を使用した場合は、熱を必要量与えることで、第二のポリマー成分を得る。第一の層に浸透したモノマー原料はこの架橋反応により第二のポリマー成分となり、この架橋過程で、第一の層の第一のポリマー成分と第二のポリマー成分との間で相互侵入構高分子網目構造が形成できる。なお、第二のポリマー成分を重合後、特に架橋しない場合は、第一の層の第一のポリマー成分と第二のポリマー成分との間でセミ相互侵入構高分子網目構造が形成できる。
第二のポリマー成分は、一部が第一の層の第一のポリマー成分中に侵入するとともに、第一の層の表面の凹凸を埋め、第一の層上にほぼ平滑な、或いは表面の凹凸性が緩和された表面を有する第二の層が形成される。
このように相互侵入網目構造を形成すると、機械強度が改良される。相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造が形成されていることは、第二のモノマーの浸透による第一の層の膨潤あるいは第二のモノマーの重合後の機械強度の改善によって確認できる。
図3は本発明の高分子ゲル構造体の相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造を示す略図である。第一の層1は第一のポリマー成分を主成分として含むが、第二のポリマー成分が侵入し、第一のポリマー成分中のポリマー鎖3と第二のポリマー成分中のポリマー鎖4が絡み合い、網目構造を形成している。このため、侵入した第二のポリマー成分は第一のポリマー成分の強度を改良する役割を担うことができる。一方、第一の層の凹部を充填する形で第二のポリマー成分を主成分として含む層が第二の層2として形成されている。このため、本発明の高分子ゲル構造体10は第二のポリマー成分に富む表面を有する。したがって、潤滑性の高いポリマーを第二のポリマー成分とすれば、表面の摩擦抵抗を飛躍的に低減できる。また、凹部に存在している第二のポリマー成分の磨耗は機械的強度の高い第一の層の凸部の支持によって緩和され、高い潤滑性を持続することができる。
第一のポリマー成分は、第二のポリマーとの相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造を形成して、所望の機械特性を発現するように選択される。第一のポリマー成分は、たとえば、親水性不飽和モノマーを重合し化学架橋したポリマー成分、または、親水性不飽和モノマーを重合し物理架橋したポリマー成分、親水性ポリマーを化学架橋もしくは物理架橋したポリマー成分、あるいは、親水性不飽和モノマーと疎水性不飽和モノマーとを共重合し化学架橋もしくは物理架橋したポリマー成分である。
親水性不飽和モノマーとしては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、N-ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ブタンジオールモノアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジエチルアミノエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル、ヒアルロン酸、N,N-アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、アクリル酸ナトリウム、N-アクリロイルアミノエトキシエタノール、N-アクイロイルアミノプロパノール、アクリロキシプロパンスルホン酸、イソブチレン、無水マレイン酸、エチレンイミン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,3-ジオキソラン、2-メチル-1,3-ジオキソラン、4-メチル-1,3-ジオキソラン、2,2’-ジエチル-1,3-ジオキソラン、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ピリジン、ビニルメチルエーテル、プロピレンオキシド、N-メチロールアクリルアミド、などを挙げることができる。
疎水性不飽和モノマーとしては、たとえば、エチルメタクリレート、メチルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメチルアクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート、3−(ペルフルオロブチル)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、1H,1H,9H―ヘキサフルオロノニルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,3,4,5,6―ペンタフルオロスチレン、フッ化ビニリデン、などを挙げることができる。
第一のポリマー成分として、親水性ポリマーを使用することができる。たとえば、親水性ポリマーとしては、アガロース、アガロペクチン、アミロース、アラビアゴム、アラビナン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、インスリン、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カードラン、カゼイン、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、寒天、キサンタンガム、キチン、キトサン、グアーガム、クインスシード、グルコマンナン、紅藻でんぷん、酵母マンナン、コラーゲン、ジェランガム、シゾフィラン、ゼラチン、セルロース、ゾウゲヤシマンナン、タマリンドシードガム、デンプン、ニゲラン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、12-ヒドロキシステアリン酸、プスツラン、フノラン、分解キシログルカン、HMペクチン、LMペクチン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリロニトリル、ポリアミジン、ポリビニルアルコール、ポリペルフルオロカーボンスルホン酸、ポリメタクリル酸-ポリエチレングリコール共重合体、ポリフィラン、メチルセルロース、メチルデンプン、レンチナン、ローカストビーンガムなどを挙げることができる。
第二のポリマー成分は高分子ゲル構造体の表面特性に好適な材料となるように選択される。たとえば、化学架橋を用いて、水中での潤滑性の高い表面を持った高分子ゲル構造体を形成するためには、第二のポリマー成分は親水性ポリマーであることが望ましく、第二のポリマー成分を重合するが架橋しない(即ち架橋剤を用いないで重合する)か、または第二のポリマー成分の架橋度を第一のポリマー成分の架橋度よりも小さく設定するとよい。一定の強度を維持するためには第二のポリマーは架橋したものであることが望ましい。第二のポリマー成分は、たとえば、親水性不飽和モノマーを重合し化学架橋もしくは物理架橋したポリマー成分、親水性不飽和モノマーを重合したポリマー成分、あるいは、親水性不飽和モノマーと疎水性不飽和モノマーとを共重合し化学架橋もしくは物理架橋したポリマー成分である。
本発明の構造体の機械強度を向上させるためには、第一のポリマーを構成する不飽和モノマー、例えば親水性不飽和モノマーとして、電荷を有する不飽和モノマー(たとえば、(メタ)アクリル酸などの酸基を含有する不飽和モノマー)を選択し、さらに、コモノマーとして、疎水性基を有する不飽和モノマー(たとえば、エチルメタクレートなどのアルキル(メタ)アクリレートなど)を選択するとよい。また、本発明の構造体の機械強度を向上させるために、第一のポリマーの架橋度を第二のポリマーの架橋度よりも高くすることも考えられる。
化学的な架橋のためには、通常の架橋方法を用いることができる。具体的には、(1)重縮合反応、ラジカル反応などにより重合と同時に橋架けする方法と、(2)直鎖状高分子をまず合成し、後から化学反応により橋架けする方法などがある。たとえば、ラジカル反応により重合反応時に架橋する場合、重合時に、重合性モノマー中に、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチルプロパントリメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルイソシアヌレート、N,N-メチレンビスアクリルアミド、などの多官能アクリルモノマーもしくはオリゴマーを添加することで架橋を形成することができる。
物理的な架橋のためには、通常の物理的橋架けを形成する方法を用いることができる。たとえば、凍結解凍法、凍結乾燥法などによる水素結合を形成する方法、反対電荷を有する二種類の高分子電解質溶液を適切な条件下で混合してポリイオンコンプレックスゲルを形成する方法、強酸性ポリマーをアルカリ土類金属とゲルを形成する方法、熱などによってゾル−ゲル転移を起こしてゲルを形成する方法、疎水性相互作用とイオン反発力のバランスによりゲルを形成する方法などがある。
第一のポリマー成分は、たとえば、上述の第一のポリマー成分を化学架橋により形成する場合は、原料となるモノマー、重合開始剤及び架橋剤を含む重合性溶液を、凹凸のついた成形型に充填して重合及び架橋を行うことで形成されうる。重合は重縮合反応又はラジカル重合によって行うことができる。また、上述の第一のポリマー成分を物理架橋により形成する場合は、凹凸構造のある成形型中に、第一のポリマー成分を含む該溶液を充填しポリマー間の水素結合、イオン結合、キレート形成、へリックス形成、疎水結合などにより架橋することにより形成することができる。このように成形型を用いた場合は、第一のポリマー成分は凹凸に対応した形態の層として得られる。次に、上述の第二のポリマー成分を化学架橋により形成する場合は、原料となるモノマー、重合開始剤及び架橋剤を含む重合性溶液を、第一のポリマー成分からなる凹凸を有する層の上に塗布し、浸漬させる。これにより、重合性溶液は第一のポリマー成分からなる凹凸を有する層に浸透し、また、凹部を埋めるように充填される。この段階で、重合及び架橋を行うことで第二のポリマー成分が形成されうる。したがって凹凸を有する層において、浸透したモノマーに由来する第二のポリマー成分が第一のポリマー成分と相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造を形成し、第一の層となる。一方、凹部を埋めている重合性溶液の重合及び架橋によって、凹部は第二のポリマー成分に富む第二の層となる。
第一の層は第一のポリマー成分を含み、さらに、第一のポリマー成分と相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造を形成した第二のポリマー成分を含み、第二の層は第二のポリマー成分を含むが、これらの層の機械強度の向上や潤滑性の向上を目的として、第三のポリマー成分をさらに含んでもよい。第三のポリマー成分は第一のポリマー成分または第二のポリマー成分と同一であることができ、また、第一のポリマー成分または第二のポリマー成分と異なることもできる。そのため、第一のポリマー成分または第二のポリマー成分のために使用できるポリマー成分を第三のポリマー成分のために使用することができる。第一の層または第二の層は同じ層形成プロセスまたは追加の浸漬プロセスなどによって第三のポリマー成分を含むことができる。
第一の層及び第二の層は、さらに、各種添加剤を含んでもよい。添加剤は、たとえば、増粘剤、硬化剤、酸化防止剤、顔料などである。
第一の層の凹凸の形状及びサイズは、特に限定されるわけでなく、要求される特性などに応じて適宜選択できる。形状として、ピラミッド形状、半球体形状、半楕円球体形状、三角形又は半円を断面とする複数の溝が平行に配列した規則的な形状、あるいは紙やすりの表面のような不規則な凹凸形状などが考えられる。平衡膨潤後の凹凸のサイズは、限定されないが、たとえば、0.5μm〜1cmの範囲で、10μm以上あるいは、50μm以上のピッチで、5mm以下、あるいは1mm以下のピッチとできる。また、凹部の深さについても限定はないが、最表面からの深度として、0.1μm〜7mmの範囲で、1μm以上、10μm以上、1mm以下、あるいは100μm以下にできる。凹凸のサイズが小さい場合には、凹凸成形型を製造するための加工が困難になる。また、凹部1つ当たりの体積が小さくなり、第二のポリマー成分に富む第二の層を形成することが困難になる。一方、ピッチが大きすぎると、凹部に存在している第二のポリマー成分の磨耗が凸部の支持によって緩和されにくい傾向がある。また、第一の層の凹部に対応する第二の層に窪みを生じ、構造体の表面の平滑性が阻害されることがある。
第ニの層の厚みについては、特に限定はないが、凹部に形成される最も厚い部分が、凹部の深さよりほぼ同じか厚いことが望ましい。
本発明の構造体は、単独で又は他の基材と組み合わせてフィルム、シート又はチューブとして使用し、摩擦低減部材として多方面に応用することができる。たとえば、内視鏡やカテーテルの外表面に本発明の構造体を有するフィルム、シート又はチューブを装着した場合、医療器具を挿入する際の摩擦抵抗が低減され、手術や検査の際の患者の苦痛を大幅に低減することが可能である。また、コンタクトレンズや眼内レンズ、人工関節などの表面に応用した場合、使用感に優れたコンタクトレンズなどとすることができる。
<実施例1>
1.第一のポリマー成分の調製
親水性不飽和モノマーであるアクリル酸(AAc,和光純薬株式会社)10g、蒸留水20g、架橋剤であるNKエステルA−400(製品名)(新中村化学株式会社)0.4g、光重合開始剤であるIrgacure(商標)2959(チバスペシャルティケミカルズ)0.014gを混合し、紫外線硬化性モノマー水溶液を調製した。その後、水溶液を窒素ガスを用いて脱酸素した。これを、図4に示す凹凸加工が施されたポリプロピレン(PP)製フィルムツール(1辺が100μm、深さが63μmの四角錐の凹型)の上にコートし、50μmの剥離処理されたポリエステル(PET)フィルムでラミネートした。この50μmのPETフィルム側から、UVランプ(USHIO INC.社製高圧水銀灯)を用いて45000mJ/cm2の紫外線を照射することで第一のポリマー成分を得た。その後、PPツールから離型し、第一のポリマー成分を主成分とする凹凸のついた第一の層を得た。第一の層の厚さ(おもて面の凸部の頂点から裏面までの厚さ)は200μmであった。
2.本発明の構造体の調製(第二のポリマー成分の調製)
親水性不飽和モノマーであるアクリルアミド(AAm,和光純薬株式会社)10g、蒸留水90g、架橋剤であるN,N−メチレンビスアクリルアミド(MBAA,和光純薬株式会社)0.02g、Irgacure(商標)2959(チバスペシャルティケミカルズ)0.03gを混合し、紫外線硬化性モノマー水溶液を調製した。その後、水溶液を窒素ガスを用いて脱酸素した。この水溶液中に、上述の「1.第一のポリマー成分の調製」の項で調製した第一のポリマー成分を主成分とする第一の層を浸漬し、第一のポリマー成分中に、AAm含有モノマー水溶液を十分に含浸させた。浸漬は室温で一晩放置して行った。その後、AAm含有モノマー水溶液を十分に含浸した第一の層を取り出し、50μmの剥離処理されたPETフィルムでラミネートした。この50μmのPETフィルム側から、UVランプ(USHIO INC.社製高圧水銀灯)を用いて45000mJ/cm2の紫外線を照射することで第二のポリマー成分を得た。その後、PETフィルムを剥がし、十分な量の蒸留水に浸漬させて洗浄し、一晩放置し、実施例1の高分子ゲル構造体を作製した。なお実施例1の構造体の蒸留水中における平衡膨潤時の膨潤率は72%であった。
<実施例2>(第三の成分としてポリエチレングリコールを添加)
1.第一のポリマー成分の調製
親水性不飽和モノマーである2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS、東亜合成株式会社)1.8g、蒸留水10.8g、架橋剤であるN,N−メチレンビスアクリルアミド(MBAA,和光純薬株式会社)0.088g、Irgacure(商標)2959(チバスペシャルティケミカルズ)0.014gを混合し、紫外線硬化性モノマー水溶液を調製した。その後、水溶液の粘度を上げる目的で、ポリエチレングリコール(PEG、平均分子量500000、和光純薬株式会社)0.4gを添加し、得られた水溶液を窒素ガスを用いて脱酸素した。これを、図4に示す凹凸加工が施されたポリプロピレン(PP)製フィルムツール(1辺が100μm、深さが63μmの四角錐の凹型)の上にコートし、50μmの剥離処理されたPETフィルムでラミネートした。この50μmのPETフィルム側から、実施例1と同じUVランプ(USHIO INC.製 高圧水銀灯ランプ)を用いて45000mJ/cm2の紫外線を照射することで第一のポリマー成分を得た。その後、PPツールから離型し、第一のポリマー成分を主成分とする凹凸のついた第一の層を得た。第一の層の厚さ(おもて面の凸部の頂点から裏面までの厚さ)は200μmであった。
2.構造体の調製(第二のポリマー成分の調製)
第二のポリマー成分の調製を、実施例1の条件と同一の条件で行い、実施例2の高分子ゲル構造体を得た。
<実施例3>(第一のポリマー成分が共重合体である例)
1.第一のポリマー成分の調製
電荷を有する親水性不飽和モノマーであるアクリル酸(AAc、和光純薬株式会社)6g、電荷を有しない親水性不飽和モノマーである2−ヒドロキシエチル−2−メタクリレート(HEMA、和光純薬株式会社)3g、蒸留水20g、架橋剤であるA−400(商標)(新中村化学株式会社)0.4g、光重合開始剤であるIrgacure(商標)2959(チバスペシャルティケミカルズ)0.014gを混合し、紫外線硬化性モノマー水溶液を調製した。その後、水溶液を窒素ガスを用いて脱酸素した。これを、図4に示す凹凸加工が施されたポリプロピレン(PP)製フィルムツール(1辺が100μm、深さが63μmの四角錐の凹型)の上にコートし、50μmの剥離処理されたPETフィルムでラミネートした。この50μmのPETフィルム側から、実施例1と同じUVランプを用いて45000mJ/cm2の紫外線を照射することで第一のポリマー成分を得た。その後、PPツールから離型し、第一のポリマー成分を主成分とする凹凸のついた第一の層を得た。第一の層の厚さ(おもて面の凸部の頂点から裏面までの厚さ)は200μmであった。
2.構造体の調製(第二のポリマー成分の調製)
第二のポリマー成分の調製を、実施例1の条件と同一の条件で行い、実施例3の高分子ゲル構造体を得た。
<実施例4>(水以外の溶媒を用いた例)
1.第一のポリマー成分の調製
親水性不飽和モノマーであるアクリル酸(AAc、和光純薬株式会社)4g、2−ヒドロキシエチル−2−メタクリレート(HEMA、和光純薬株式会社)4g及びN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAm、和光純薬株式会社)1g、疎水性モノマーであるエチルメタクリレート(EMA,和光純薬株式会社)1g、溶媒であるトリエチレングリコール(TEG,シグマアルドリッチ)20g、架橋剤であるトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA(商標)、日本化薬株式会社)0.8g、光重合開始剤であるDAROCUR(商標)1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チバスペシャルティケミカルズ)0.014gを混合し、紫外線硬化性モノマー溶液を調製した。その後、溶液を窒素ガスを用いて脱酸素した。これを、図4に示す凹凸加工が施されたポリプロピレン(PP)製フィルムツール(1辺が100μm、深さが63μmの四角錐の凹型)の上にコートし、50μmの剥離処理されたPETフィルムでラミネートした。この50μmのPETフィルム側から、実施例1で使用したものと同じUVランプを用いて45000mJ/cm2の紫外線を照射することで第一のポリマー成分を得た。その後、PPツールから離型し、第一のポリマー成分を主成分とする凹凸のついた第一の層を得た。第一の層の厚さ(おもて面の凸部の頂点から裏面までの厚さ)は200μmであった。
2.構造体の調製(第二のポリマー成分の調製)
親水性不飽和モノマーであるN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAm,和光純薬株式会社)10g、トリエチレングリコール(TEG,シグマアルドリッチ)90g、架橋剤であるトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA(商標)、日本化薬株式会社)0.02g、光重合開始剤であるDAROCUR(商標)1173(チバスペシャルティケミカルズ)0.03gを混合し、紫外線硬化性モノマー溶液を調製した。その後、溶液を窒素ガスを用いて脱酸素した。この溶液中に、上述の「1.第一のポリマー成分の調製」の項で調製した第一のポリマー成分を主成分とする第一の層を浸漬し、第一のポリマー成分中に、DMAAm含有モノマー溶液を十分に含浸させた。浸漬は室温で一晩放置して行った。その後、DMAAm含有モノマー溶液を十分に含浸した第一の層を取り出し、50μmの剥離処理されたPETフィルムでラミネートした。この50μmのPETフィルム側から、実施例1で使用したものと同じUVランプを用いて45000mJ/cm2の紫外線を照射することで第二のポリマー成分を得た。その後、PETフィルムを剥がし、十分な量の蒸留水に浸漬させ,TEGを水と置換し、平行膨潤させ、実施例4の高分子ゲル構造体を得た。
<実施例5>(第二のポリマーの成分の架橋密度のほうが高い例)
1.第一のポリマー成分の調製
親水性不飽和モノマーであるアクリル酸(AAc、和光純薬株式会社)4g、2−ヒドロキシエチル−2−メタクリレート(HEMA、和光純薬株式会社)4g及びN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAm、和光純薬株式会社)1g、疎水性モノマーであるエチルメタクリレート(EMA,和光純薬株式会社)1g、溶媒であるトリエチレングリコール(TEG,シグマアルドリッチ)20g、架橋剤であるトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA(商標)、日本化薬株式会社)0.5g、光重合開始剤であるDAROCUR(商標)11730.014gを混合し、紫外線硬化性モノマー溶液を調製した。その後、溶液を窒素ガスを用いて脱酸素した。これを、図4に示す凹凸加工が施されたポリプロピレン(PP)製フィルムツール(1辺が100μm、深さが63μmの四角錐の凹型)の上にコートし、50μmの剥離処理されたPETフィルムでラミネートした。この50μmのPETフィルム側から、実施例1で使用したものと同じUVランプを用いて45000mJ/cm2の紫外線を照射することで第一のポリマー成分を得た。その後、PPツールから離型し、第一のポリマー成分を主成分とする凹凸のついた第一の層を得た。第一の層の厚さ(おもて面の凸部の頂点から裏面までの厚さ)は200μmであった。
2.構造体の調製(第二のポリマー成分の調製)
親水性不飽和モノマーであるアクリル酸(AAc,和光純薬株式会社)10g、トリエチレングリコール(TEG,シグマアルドリッチ)90g、架橋剤であるトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA(商標)、日本化薬株式会社)0.8g、光重合開始剤であるDAROCUR(商標)1173(チバスペシャルティケミカルズ)0.03gを混合し、紫外線硬化性モノマー溶液を調製した。その後、溶液を窒素ガスを用いて脱酸素した。この溶液中に、上述の「1.第一のポリマー成分の調製」の項で調製した第一のポリマー成分を主成分とする第一の層を浸漬し、第一のポリマー成分中に、AAc含有モノマー溶液を十分に含浸させた。浸漬は室温で一晩放置して行った。その後、AAc含有モノマー溶液を十分に含浸した第一の層を取り出し、50μmの剥離処理されたPETフィルムでラミネートした。この50μmのPETフィルム側から、実施例1で使用したものと同じUVランプを用いて45000mJ/cm2の紫外線を照射することで第二のポリマー成分を得た。その後、PETフィルムを剥がし、十分な量の蒸留水に一晩浸漬させ、TEGを水と置換し、実施例5の高分子ゲル構造体を得た。
<実施例6>(ランダムな形状を転写した例)
図4に示す凹凸が施されたPP製フィルムツールの代わりに、図5に示すランダムな構造パターンの凸型を有する凹凸加工が施されたPP製フィルムツールを用いたこと以外は、実施例1と同様にして実施例6の高分子ゲル構造体を得た。
<実施例7>(第一のポリマー成分を熱重合にて調製)
1.第一のポリマー成分の調製
親水性不飽和モノマーである2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS、東亜合成株式会社)1.8g、蒸留水10.8g、架橋剤であるN,N−メチレンビスアクリルアミド(MBAA,和光純薬株式会社)0.088g、熱重合開始剤であるV−50(製品名)(和光純薬株式会社)0.014gを混合し、熱硬化性モノマー水溶液を調製した。その後、水溶液の粘度を上げる目的で、平均分子量500000のポリエチレングリコール(PEG)(和光純薬株式会社)0.4gを添加し、得られた水溶液を窒素ガスを用いて脱酸素した。これを、図4に示す凹凸加工が施されたポリプロピレン(PP)製フィルムツール(1辺が100μm、深さが63μmの四角錐の凹型)の上にコートし、50μmの剥離処理されたPETフィルムでラミネートし、オーブンにて56℃で14時間加熱した。その後、PPツールから離型し、第一のポリマー成分を主成分とする凹凸のついた第一の層を得た。第一の層の厚さ(おもて面の凸部の頂点から裏面までの厚さ)は200μmであった。
2.構造体の調製(第二のポリマー成分の調製)
実施例1と同様な条件を使用し、第二のポリマー成分の調製を行い、実施例7の高分子ゲル構造体を作製した。
<実施例8>(第一のポリマー成分が物理架橋ゲルである例)
1.第一のポリマー成分の調製
親水性ポリマーである寒天粉末(Agar Powder、和光純薬株式会社)3g、蒸留水97gを混合し、湯浴中で攪拌しながら90℃まで加熱して寒天粉末を充分に溶解させて、親水性ポリマー水溶液を調製した。これを、図4に示す凹凸加工が施されたポリプロピレン(PP)製フィルムツール(1辺が100μm、深さが63μmの四角錐の凹型)の上にコートし、冷蔵庫にて12時間4℃で冷却した。その後、PPツールから離型し、第一のポリマー成分を主成分とする凹凸のついた第一の層を得た。第一の層の厚さ(おもて面の凸部の頂点から裏面までの厚さ)は200μmであった。
2.構造体の調製(第二のポリマー成分の調製)
実施例1と同様な条件を使用し、第二のポリマー成分の調製を行い、実施例8の高分子ゲル構造体を作製した。
<実施例9>(第一のポリマー成分が熱可塑性吸水性樹脂である例)
1.第一のポリマー成分の調製
熱可塑吸水性樹脂であるアクアコーク(商標)(住友精化株式会社製 製品グレードTWS)3gを、凹凸加工が施されたシリコーンゴム製ツール(1辺が100μm、深さが63μmの四角錐の凹型)の上で、ヒータープレス(N5020−00、エヌピーエーシステム株式会社)用いて、150℃、10kNの条件で加圧し、圧力を保ったまま冷却することで第一のポリマー成分を得た。その後、シリコーンゴム製ツールから離型し、第一のポリマー成分を主成分とする凹凸のついた第一層を得た。第一の層の厚さ(おもて面の凸部の頂点から裏面までの厚さ)は200μmであった。
2.構造体の調製(第二のポリマー成分の調製)
実施例1と同様な条件を使用し、第二のポリマー成分の調製を行い、実施例9の高分子ゲル構造体を作製した。
<実施例10>(第二のポリマー成分が架橋していない例)
1.第一のポリマー成分の調製
実施例1と同様な条件を使用し、第一のポリマー成分の調製を行い、実施例10の第一のポリマー成分を主成分とする凹凸のついた第一の層を得た。
2.第二のポリマー成分の調製
実施例1と架橋剤を用いないこと以外は同様な条件を使用して第二のポリマー成分の調製を行い、実施例10の高分子ゲル構造体を作製した。
実施例1〜10の組成及び架橋度の表を下記の表1に示す。
<比較例1〜10>
凹凸加工が施されたPP製フィルムツールの代わりに、50μmの剥離処理されたPETフィルムを用いたこと以外は、それぞれ実施例1〜10と同様にして、第二の層を有しない比較例1〜10の構造体を得た。
<比較例11>
親水性不飽和モノマーであるアクリル酸(AAc、和光純薬株式会社)10g、蒸留水20g、架橋剤であるA−400(商標)(ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、新中村化学株式会社)0.4g、光重合開始剤であるIrgacure(商標)2959(チバスペシャルティケミカルズ)0.014gを混合し、紫外線硬化性モノマー水溶液を調製した。その後、水溶液を窒素ガスを用いて脱酸素した。これを、2枚の50μmの剥離処理されたPETフィルムで挟み、片側から、実施例1で使用したものと同じUVランプを用いて45000mJ/cm2の紫外線を照射することで、実施例1における第一の層を構成するポリマーと同一の第一のポリマー成分からなる200μmの厚さの平らのフィルムを得た。その後、PET製フィルムを剥がし、十分な量の蒸留水に一晩浸漬させ平衡膨潤させた。
<比較例12>
親水性不飽和モノマーであるアクリルアミド(AAm,和光純薬株式会社)10g、蒸留水90g、架橋剤であるN,N−メチレンビスアクリルアミド(MBAA,和光純薬株式会社)0.02g、光重合開始剤であるDAROCUR(商標)1173(チバスペシャルティケミカルズ)0.03gを混合し、紫外線硬化性モノマー水溶液を調製した。その後、水溶液を窒素ガスを用いて脱酸素した。これを、2枚の50μmの剥離処理されたPETフィルムで挟み、片側から、実施例1で使用したものと同じUVランプを用いて45000mJ/cm2の紫外線を照射することで、実施例1における第二の層を構成するポリマーと同一の第二のポリマー成分からなる200μmの厚さの平らのフィルムを得た。その後、PET製フィルムを剥がし、十分な量の蒸留水に一晩浸漬させ平衡膨潤させた。
試験例1
実施例1の上記「1.第一のポリマー成分の調製」の項で形成した、凹凸のついた第一の層の表面をレーザー顕微鏡(VK−9500GII、株式会社キーエンス)を用いて撮影した。100倍の倍率の顕微鏡写真を図6に示す。その後、実施例1の「2.本発明の構造体の調製(第二のポリマー成分の調製)」の項で形成した、本発明の構造体の表面を同レーザー顕微鏡を用いて撮影した。100倍の倍率の顕微鏡写真を図7に示す。図5及び6から明らかなとおり、第二のポリマー成分の第二の層が凹凸の凹部を埋める形で存在していることがわかる。
試験例2
実施例1〜10及び比較例1〜10にて調製した構造体を蒸留水中で指で擦り、水中での潤滑性を調べた。4段階で評価し、結果を下記の表2に示す。
第一の層に凹凸を有する実施例1〜10は、第一の層に凹凸を有しない比較例1〜10に較べ、潤滑性が優れていた。
試験例3
実施例2で調製した構造体と比較例2で調製した構造体の直線往復運動での摩擦力をフリクションプレイヤー(Friction Player)(商標)FPR−2100を用いて測定した。測定は直線往復摺動測定モードで行い、試料サンプルである構造体は5cm×5cmにカットした後に測定台に固定し、イオン交換水中、室温(25℃)で行った。また、滑り速度は100mm/分であり、負荷荷重は100g重、被摩擦材には45mm2のスチール製(SUJ−2)の治具を使用した。結果を図8に示す。図8から明らかなとおり、実施例2の構造体では、摩擦力は1/2〜1/3に低減されており、優れた潤滑性を示している。
試験例4
水で平衡膨潤した実施例1と、比較例11及び12の構造体
5cm×5cmにカットしたフィルム状のゲル構造体を、水平な測定台に載置し、固定したあと、このゲル構造体のほぼ中央部に先端面が約5mmφのプローブで、1000g/cm2の荷重を20秒かけ、構造体が破断するかどうかを試験した。なおこの試験は25℃で行った。結果を表3に示す。
第一のポリマー成分と第二のポリマー成分とが相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造を形成している第一の層と、第二のポリマー成分に富む第二の層とから形成されている本発明の構造体では、第一のポリマー成分のみからなる比較例11の構造体、第二のポリマー成分のみからなる比較例12の構造体と比較して、高い破断強度を有することがわかる。すなわち、本発明の構造体では、それぞれの成分の単独の構造体に対して、強度が改良されていると考えられる。
本発明の高分子ゲル構造体の1つの態様の略図を示す。 本発明の高分子ゲル構造体の別の態様の略図を示す。 本発明の高分子ゲル構造体の相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造を示す略図である。 凹凸加工が施されたポリプロピレン(PP)製フィルムツールの表面のようすを表す、図面に代わる顕微鏡写真である。 ランダムな構造パターンの凸型を有する凹凸加工が施されたPP製フィルムツールの表面のようすを示す、図面に代わる顕微鏡写真である。 凹凸のついた第一の層の表面のようすを表す、図面に代わるレーザー顕微鏡写真である。 本発明の構造体の表面のようすを表す、図面に代わるレーザー顕微鏡写真である。 実施例における摩擦力測定のグラフである。
符号の説明
10 高分子ゲル構造体
1 第一の層
2 第二の層
3 第一のポリマー成分のポリマー鎖
4 第二のポリマー成分のポリマー鎖

Claims (3)

  1. 凹凸のついた少なくとも1つの主表面を有する、第一のポリマー成分を含む第一の層と、前記第一の層の前記主表面上に形成された、第二のポリマー成分を含む第二の層とを有し、前記第二のポリマー成分は、前記第一の層中に少なくとも部分的に侵入し、前記第一のポリマー成分との間で相互侵入高分子網目構造又はセミ相互侵入高分子網目構造を形成している、高分子ゲル構造体。
  2. 請求項1に記載の高分子ゲル構造体を含む、摩擦低減部材であって、
    前記摩擦低減部材の摩擦抵抗は、前記高分子ゲル構造体によって低減される、摩擦低減部材
  3. 凹凸のついた少なくとも1つの主表面を有する、第一のポリマー成分を主成分として含む第一の層を形成する工程と、
    前記第一の層の前記凹凸のついた主表面上に、前記第一の層に少なくとも部分的に侵入し、前記第一のポリマー成分との間で相互侵入高分子網目構造またはセミ相互侵入高分子網目構造を形成する第二のポリマー成分を主成分として含む第二の層を形成する工程とを含む、
    高分子ゲル構造体の製造方法。
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