JP5303297B2 - モータ制御装置及びモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置及びモータ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、モータ制御装置及びモータ制御方法に係り、特に、各巻線に順に電流が流れることによって発生する回転磁界により磁石回転子が回転するモータの制御装置及びモータの制御方法に関する。
ブラシレスモータはブラシと整流子とが無いモータとして知られている。このブラシレスモータでは、ブラシ付きモータがブラシと整流子とが接触しているのに対し、摩擦消耗が発生しないため長期間の駆動に適している。このため、使用頻度が激しく、かつメンテナンスを定期的にされないような環境での駆動用モータとして幅広く用いられている。
このブラシレスモータは、複数相の巻線を有する電機子の各巻線に順に電圧が印加されて各巻線に順に電流が流れることによって発生する回転磁界により永久磁石を含んで構成された磁石回転子が回転する。
理想的なブラシレスモータは、磁石回転子の回転によって各巻線に発生する誘起電圧が正弦波となる。このため、当該誘起電圧の正弦波に応じて各巻線に正弦波通電を行うことにより低振動・低騒音を実現できるとされている。
しかし、実際のブラシレスモータは、負荷をかけて電流が流れると磁気飽和により各巻線に発生する誘起電圧の波形に歪みが生じる場合や、ロータ内部に磁石を埋め込んだ埋込型モータでは誘起電圧の高調波成分が重畳して波形に歪みが生じる場合、モータの負荷の変動等によっても誘起電圧の波形に歪みが生じる場合がある。このため、ブラシレスモータでは、誘起電圧に基づいて各巻線に通電を行なうと、誘起電圧のひずみ成分に応じてトルクリップル、コギング、負荷変動により周期的な振動が発生する場合がある。
このコギングやトルクリプルの発生を低減するモータ制御装置として、特許文献1には、各巻線に発生する誘起電圧の正弦波をdq座標系に座標変換し、座標変換後の正弦波に含まれる高調波成分に起因するトルクリプルやコギングを演算し、演算されたトルクリプルやコギングと逆位相のトルクを生じさせる高調波電流指令値を演算により求めて、当該高調波電流指令値に基づいて各巻線に印加する電圧を制御することによりトルクリプルを低減する技術が開示されている。
国際公開WO2005/035333
ところで、モータは、構造的な理由などにより、特定の周波数で共振が発生する場合があり、特許文献1の技術を適用しても、特定の周波数でモータに共振が発生して振動や騒音が発生する、という問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、モータに共振が発生することを抑制することができるモータ制御装置及びモータ制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るモータ制御装置は、永久磁石を含んだ磁石回転子及び複数相の巻線が巻回されるティースを備えたステータコアを含んで構成されたモータの前記複数相の巻線に順に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電圧印加手段により前記複数相の巻線のうち少なくとも1相以上の巻線に流れる電流の電流値を検出する電流検出手段と、前記電圧印加手段により前記電圧が印加されて各巻線に順に電流が流れることによって発生する回転磁界により回転する前記磁石回転子の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検出手段により検出された回転速度で前記モータに発生する周期的な振動の振動周波数を導出する導出手段と、前記導出手段により導出された振動周波数が所定の共振周波数である否かを判定する判定手段と、前記電流検出手段により検出された電流値が微小電流として予め定めた電流値未満の場合は、コギングトルクにより発生する振動が低減するように、前記磁石回転子の回転角度に応じて前記電圧を補正し、前記電流検出手段により検出された電流値が微小電流として予め定めた電流値以上の場合で、且つ、前記判定手段により前記振動周波数が前記共振周波数である場合、共振を低減させるように前記圧を補正する補正手段と、を備えている。
本発明は、電圧印加手段により、永久磁石を含んだ磁石回転子及び複数相の巻線が巻回されるティースを備えたステータコアを含んで構成されたモータの複数相の巻線に順に電圧が印加され、電流検知手段により、電圧印加手段により前記複数相の巻線のうち少なくとも1相以上の巻線に流れる電流の電流値が検出され、回転速度検出手段により、電圧印加手段により電圧が印加されて各巻線に順に電流が流れることによって発生する回転磁界により回転する前記磁石回転子の回転速度が検出される。
そして、本発明は、導出手段により、回転速度検出手段により検出された回転速度でモータに発生する周期的な振動の振動周波数が導出され、判定手段により、導出手段により導出された振動周波数が所定の共振周波数である否かが判定され、電流検出手段により検出された電流値が微小電流として予め定めた電流値未満の場合は、補正手段により、コギングトルクにより発生する振動が低減するように、前記磁石回転子の回転角度に応じて前記電圧を補正し、前記電流検出手段により検出された電流値が微小電流として予め定めた電流値以上の場合で、且つ、判定手段により振動周波数が前記共振周波数である場合、補正手段により、共振を低減させるように電圧印加手段より複数相の巻線に印加される電圧が補正される。
このように、本発明では、永久磁石を含んだ磁石回転子及び複数相の巻線を含んで構成されたモータの磁石回転子の回転速度を検出し、検出された回転速度でモータに発生する周期的な振動の振動周波数を導出し、導出された振動周波数が所定の共振周波数である否かを判定し、振動周波数が共振周波数である場合、共振を低減させるように複数相の巻線に印加される電圧を補正するので、モータに共振が発生することを抑制することができる。
なお、請求項1記載の発明は、請求項2記載のように、前記複数相の巻線に流れる電流を、励磁電流に対応するd軸電流とトルク発生電流に対応するq軸電流に分けて前記圧を制御する電圧制御手段をさらに備え、前記補正手段は、前記電流検出手段により検出された電流値が微小電流として予め定めた電流値以上の場合で、且つ、前記判定手段により前記振動周波数が前記共振周波数である場合に、共振を低減させるようにq軸電流を補正してもよい。
この請求項2記載の発明によれば、q軸電流は回転子を回転させる成分であるため、q軸電流を補正することにより、モータでのトルクリプルの発生を低減することができる。。
また、請求項1記載の発明は、請求項3記載のように、前記複数相の巻線に流れる電流を、励磁電流に対応するd軸電流とトルク発生電流に対応するq軸電流に分けて前記圧を制御する電圧制御手段をさらに備え、前記補正手段は、前記電流検出手段により検出された電流値が微小電流として予め定めた電流値未満の場合に、前記磁石回転子の回転角度に応じてq軸電流を補正してもよい。
この請求項3記載の発明によれば、モータ20が無通電状態や微小電流を供給している状態で発生するコギングを低減することができる。
また、請求項2又は請求項3記載の発明は、請求項4記載のように、前記補正手段が、前記磁石回転子の径方向に対するステータコアの振動を低減させるようにd軸電流をさらに補正してもよい。
この請求項4記載の発明によれば、前記磁石回転子の径方向に対するステータコアの加振力の発生を低減することで、モータの振動の発生を抑制することができる。
また、本発明は、請求項5記載のように、前記磁石回転子は、磁極数をP極とした場合に、略径方向に延びる径方向収容孔と、径方向外側に凸となる略V字形状のV字収容孔とが、周方向に交互にそれぞれP/2個形成され、磁石が前記径方向収容孔内に配設されるとともに、前記V字収容孔のV字を形成する各直線に対応した各磁石収容部内にそれぞれ配設されてもよい。
この請求項5記載の発明によれば、回転子が回転する際に発生する高調波のうち11次、13次の高調波を低減することができる。
また、本発明は、請求項6記載のように、前記回転速度検出手段が、前記磁石回転子が所定角度回転する毎に出力されるパルス信号に基づいて前記磁石回転子の回転速度を検出しており、前記磁石回転子の回転速度の加速度を求めて前記パルス信号が出力される間の前記磁石回転子の回転角度を推定する推定手段をさらに備えた。
この請求項6記載の発明によれば、低コスト、低分解能な回転センサにより磁石回転子の回転角度を検出した場合でも、磁石回転子の回転角度や回転速度を精度良く推定することができる。
また、本発明は、請求項7記載のように、前記導出手段が、前記モータにトルクリップル、コギング、負荷変動の少なくとも1つにより周期的な振動が発生する周波数を前記振動周波数として導出する。
この請求項7記載の発明によれば、トルクリップル、コギング、負荷変動の少なくとも1つによりモータに共振が発生することを抑制することができる。
さらに、本発明は、請求項8記載のように、前記共振周波数を、前記モータに共振が発生する周波数、前記モータが取り付けられた装置に共振が発生する周波数の少なくとも1つとしてもよい。
この請求項8記載の発明によれば、モータ自体の共振、モータが取り付けられた装置との共振を抑制することができる。
一方、請求項9に記載の発明のモータ制御方法は、永久磁石を含んだ磁石回転子及び複数相の巻線が巻回されるティースを備えたステータコアを含んで構成されたモータの前記複数相の巻線に順に電圧を印加して各巻線に順に電流が流れることによって発生する回転磁界により回転する前記磁石回転子の回転速度、及び前記複数相の巻線のうち少なくとも1相以上の巻線に流れる電流の電流値を検出し、前記電流値が微小電流として予め定めた電流値未満の場合は、コギングトルクにより発生する振動が低減するように、前記磁石回転子の回転角度に応じて前記電圧を補正し、前記電流値が微小電流として予め定めた電流値以上の場合は、検出された回転速度で前記モータに発生する周期的な振動の振動周波数を導出し、導出された振動周波数が所定の共振周波数である否かを判定し、判定の結果、前記振動周波数が前記共振周波数である場合、共振を低減させるように前記圧を補正する。
よって、請求項8に記載の発明は、請求項1記載の発明と同様に作用するので、モータに共振が発生することを抑制することができる。
実施の形態に係る埋込磁石型モータのステータ及びロータの平面図である。 実施の形態に係る巻線の結線図である。 実施の形態に係るモータ制御装置の機能構成を示すブロック図である。 実施の形態に係るモータの回転速度に応じて変化する振動周波数と共振周波数の関係を示すグラフである。 実施の形態に係る補正処理の流れを示すフローチャートである。 モータでの周波数毎のトルクリプルの発生状況を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。
図1、及び図2には、本実施の形態に係るモータ20が示されている。
図1に示すように、モータ20は、ステータ1とロータ2とを備える。
ステータ1は、全体的に略円筒状に形成され、外形を形成する円筒部3の内周面から周方向等角度間隔で軸中心に向かって(径方向内側に)延びるように形成された複数のティース4を有したステータコア5と、各ティース4にインシュレータ(図示略)を介して集中巻にて巻回された巻線6(図1中、一部のみ2点鎖線で図示)とを備える。なお、本実施の形態では、ティース4は、12個形成されている。そして、各ティース4の巻線6は、周方向に2つおきの4つずつが、図2に示すように、3相(U相、V相、W相)に分類されて直列に接続されるとともに、それらの一端が共通の中性点Zに接続され、各相における他端に位相差120度の交流電流が供給されることになる。
ロータ2は、回転軸7と、回転軸7に対して固定されるロータコア8と、ロータコア8に形成された収容孔(径方向収容孔8a及びV字収容孔8b)内に配設される磁石9,10とを備える。なお、ロータ2における磁極数はP極であって本実施の形態では8極に設定されている。
ロータコア8は、コアシートが軸方向に積層されることで略円筒状に形成され、その中心孔に回転軸7が嵌着され、ステータ1の内側に回転可能に支持される。また、ロータコア8において磁石9,10を内部に収容すべく軸方向に貫通する収容孔は、径方向に延びる径方向収容孔8aと、径方向外側に凸となる略V字形状のV字収容孔8bとが、それぞれP/2個であって本実施の形態では(8/2=)4個ずつ形成されてなるとともにそれらが周方向に交互であって等角度間隔に形成されてなる。
径方向収容孔8aの径方向外側端部には、軸方向から見た(径方向の直交方向の)幅が他の部分より大きく設定された大幅部8cが形成されている(図1中、左の部分拡大図参照)。本実施の形態の大幅部8cは、ロータコア8の軸方向全体に(貫通するように)形成されている。また、径方向収容孔8aの径方向外側において大幅部8cの径方向内側には、磁石9の径方向外側への移動を規制すべく軸方向から見た(径方向の直交方向の)幅が他の部分より小さくなるように径方向の直交方向に突出した突出部8dが形成されている。この突出部8dは、周方向両側から一対、同じ量だけ突出して形成されている。また、一対の突出部8d同士の(径方向の直交方向の)間隔Xは、大幅部8cの径方向幅Yより大きく設定されている。
V字収容孔8bは、そのV字を形成する2つの直線に対応した一対の磁石収容部8eと、それら磁石収容部8eの径方向外側同士を連通する頂部8fとからなる。磁石収容部8eの径方向外側には、磁石10の径方向外側への移動を規制すべく軸方向から見た幅が他の部分より小さくなるように突出した突出部8gが形成されている。また、本実施の形態の磁石収容部8eは、軸方向から見て直線状であってその幅が径方向に一定とされている。なお、本実施の形態のV字収容孔8bの一対の磁石収容部8e(V字)がなす角度は、約50度に設定されている。また、周方向に隣り合う、径方向収容孔8aの径方向外側端部(即ち大幅部8c)とV字収容孔8bの径方向外側端部(即ち頂部8f)との間の角度幅θ1は、ティース4の径方向内側端部の角度幅θ2より大きく設定されている。また、径方向収容孔8aの径方向外側端部(即ち大幅部8c)の角度幅θ3は、V字収容孔8bの径方向外側端部(即ち頂部8f)の角度幅θ4と同じに設定されている。また、径方向収容孔8aの径方向外側端部(即ち大幅部8c)の角度幅θ3は、ティース4の径方向内側端部の角度幅θ2より小さく設定されている。
また、本実施の形態における磁石収容部8eの径方向内側端部は、軸方向から見て、径方向収容孔8aの側部、詳しくは径方向収容孔8aの径方向内側において径方向の直交方向を向いた辺(内壁面)と対向するように形成されている(図1中、右の部分拡大図参照)。そして、磁石収容部8eの径方向内側と径方向収容孔8aとの間に形成される内側ブリッジ部8hの軸方向から見た幅は径方向に沿って一定となるように形成されている。なお、これは、磁石収容部8eの径方向内側端部に軸方向から見て略三角形状の延設部8iが延設されることで実現されている。また、本実施の形態における磁石収容部8eの長手方向は、径方向収容孔8aの長手方向に対して約70度に傾斜している。また、上記形状のロータコア8には、径方向収容孔8aの径方向外側(大幅部8c)とロータコア8の外周面との間に外側ブリッジ部8jが形成され、磁石収容部8e(詳しくは頂部8f)の径方向外側とロータコア8の外周面との間に外側ブリッジ部8kが形成されることになる。また、外側ブリッジ部8j,8kの径方向厚さは、それぞれ(周方向に)一定に設定されるとともに、それらが同じに設定されている。また、外側ブリッジ部8j,8kの周方向長さは、前記角度幅θ3,θ4が同じであることから、同じに設定されている。そして、前記径方向収容孔8a内と前記磁石収容部8e内には、それぞれ磁石9,10が配設される。
磁石9,10は、軸方向から見て短手方向に着磁された略直方体形状に形成されている。そして、径方向収容孔8a内に配設される磁石9と、その周方向の一方に隣り合う磁石収容部8e内に配設される磁石10とで1つの磁極(例えばS極)を構成するとともに、径方向収容孔8a内に配設される磁石9と、その周方向の他方に隣り合う磁石収容部8e内に配設される磁石10とで異なる1つの磁極(例えばN極)を構成している。なお、本実施の形態の磁石9,10の軸方向長さは、前記ロータコア8の軸方向長さと同じに設定されている。
このように、本実施の形態に係るモータ20は、径方向収容孔8a内に配設される磁石9は、周方向の一方に形成される磁極(ロータ2における一方の磁極であって例えばS極)の一部を構成するとともに、周方向の他方に形成される磁極(ロータ2における他方の磁極であって例えばN極)の一部をも構成しているため、径方向収容孔8a内に配設される磁石9は、2つの磁極に対して共用のものとなる。よって、磁極数がP極の場合、前記磁石9,10は全体で(3/2)P個となるため、従来(全体で2P個)に比べて磁石の数を低減することができる。なお、本実施の形態では、8極で磁石9,10が12個となっている。
このモータ20は、ロータ2の回転速度を制御するためのモータ制御装置40を備えている。
図3には、本実施の形態に係るモータ制御装置40の構成が示されている。
モータ制御装置40は、ロータ2の回転速度を検出するための回転センサ42と、回転センサ42の出力に基づいてロータ2の回転速度を制御するためのコントローラ50と、コントローラ50からの制御に応じて3相に分類された各巻線6に交流電流を供給することによりモータ20を回転駆動させるインバータ44と、インバータ44からモータ20のU相とV相の各巻線6に実際に流れる実電流iu,ivを検出する電流センサ46A,46Bと、を主要構成要素として構成されている。
インバータ44は、FET(Field Effect Transistor)などの電力変換素子により、コントローラ50より入力されるU、V、Wの各相の電流指定値にしたがって、バッテリなどの直流電源(不図示)の直流電圧をスイッチングして、3相に分類された各巻線6に3相交流電圧U、V、Wを印加する。
回転センサ42は、モータ20に設けられおり、ホールICによりロータ2の磁極を検出する毎にパルス信号をコントローラ50へ出力する。
電流センサ46A,46Bは、モータ20のU相とV相の相電流iu,ivを検出し、相電流iu,ivを示す信号を各々コントローラ50へ出力する。
コントローラ50は、回転センサ42、電流センサ46A,46B及び外部装置とそれぞれ電気的に接続されており、回転センサ42からパルス信号、電流センサ46A,46Bから相電流iu,ivを示す信号、及び外部装置から目標回転速度を示す回転数指令信号がそれぞれ入力されるようになっている。コントローラ50は、演算装置であるCPUや記憶装置であるRAM、ROM等を含んで構成されており、回転センサ42から入力するパルス信号、電流センサ46A,46Bから入力する信号及び外部から入力する回転数指令信号に基づいてインバータ44を介して各巻線6への給電の有無、供給電流の大きさを制御するようになっている。
すなわち、コントローラ50は、回転センサ42から入力するパルス信号のパルス数をカウントすることによりロータ2の回転角度θを検出すると共に、当該パルス信号のパルス幅または単位時間当りのパルス数を検出することによりロータ2の回転速度を検出しており、当該検出した回転速度を回転数指令信号により示される目標回転速度と比較してこれらの差がなくなるように、インバータ44による各巻線6へ供給する電流を制御する構成とされている。
図3には、コントローラ50による回転速度の制御の流れを機能的に示した機能ブロック図が示されている。
同図に示すように、コントローラ50は、位置補完部52と、速度検出部54と、減算部56と、PI制御部58と、進角値記憶部60と、進角値導出部62と、乗算部64A,64Bと、減算部66A,66Bと、三相二相変換部70と、トルク導出部72と、高調波補正部74と、加算部78と、d軸PI制御部80Aと、q軸PI制御部80Bと、二相三相変換部82と、を備えている。
回転センサ42から入力されるパルス信号は、位置補完部52に入力される。
ところで、上述したように、回転センサ42は、ホールICによりロータ2の磁極を検出してパルス信号を出力するため、ロータ2の極数が例えば4極の場合、ロータ2が1回転する間に、2つのパルスしか出力されない。このため、ロータ2が一定速度で回転しているものとしてロータ2の回転角度を導出した場合は、ロータ2の回転速度が加速又は減速している場合に、ロータ2の回転角度に誤差が発生する。
そこで、本実施の形態に係る位置補完部52は、パルス信号が入力する毎に1回前のパルス信号が入力してからの経過時間を計測して当該経過時間からロータ2の回転速度を求める。そして、位置補完部52は、最新のロータ2の回転速度を以前(本実施の形態では1回前)に求められた回転速度と比較して回転速度の加速度を求め、次のパルスが入力するまで、求めた加速度でロータ2が加速しているものとしてロータ2の回転角度θを推定する。これにより、ロータ2の回転角度θの誤差を小さく抑えている。位置補完部52は、導出したロータ2の回転角度を速度検出部54及び高調波補正部74へ出力する。
速度検出部54は、位置補完部52により推定されたロータ2の回転角度θの変化に基づいてロータ2の回転速度を検出し、検出した回転速度を減算部56、進角値導出部62、及び高調波補正部74へ出力する。
減算部56には、速度検出部54により検出されたロータ2の回転速度と共に、外部装置からの回転数指令信号も入力している。
減算部56は、回転数指令信号により示される目標回転速度からロータ2の回転速度を減算して、目標回転速度に対するロータ2の回転速度の偏差を求め、求めた回転速度の偏差をPI制御部58へ出力する。
PI制御部58は、減算部56により求められたロータ2の回転速度の偏差の比例計算(P制御)、及び偏差を時間積分する積分計算(I制御)を行い、この比例計算及び積分計算により求められる比例値と積分値とを加算して得られる値に対して所定のゲイン係数を乗算し、当該乗算により得られた値を電流指定値として乗算部64A,64Bにそれぞれ出力する。
一方、進角値記憶部60は、ロータ2の回転速度に応じた、ロータ2を最も高効率的に回転させることができる進角値φを示す進角値情報を記憶している。なお、この進角値情報は、ロータ2の回転速度に応じた進角値をテーブルとして記憶したものでもよく、また、回転速度を入力パラメータとし、進角値を出力パラメータとする関数であってもよい。
進角値導出部62は、進角値記憶部60に記憶された進角値情報に基づき、ロータ2の回転速度に応じた進角値φを導出する。進角値導出部62は、導出した進角値φの三角関数sinφ及びcosφを求め、sinφを乗算部64Aへ出力し、cosφを乗算部64Bへ出力する。
乗算部64Aは、入力された電流指定値にsinφを乗算して得られた値をd軸電流指定値id_refとして減算部66Aへ出力し、乗算部64Bは、電流指定値にcosφを乗算して得られた値をq軸電流指定値iq_refとして減算部66Bへ出力する。
一方、電流センサ46A,46Bから入力される信号は、三相二相変換部70及びトルク導出部72に入力される。また、電流センサ46A,46Bから入力される信号の少なくとも一方(ここでは、電流センサ46Aから入力される信号)は、高調波補正部74に入力される。
三相二相変換部70は、電流センサ46A,46Bにより検出されたモータ20のU相とV相の相電流iu,ivの三相二相座標変換を行って、励磁電流に対応するd軸電流とトルク発生電流に対応するq軸電流に分け、d軸電流を減算部66Aへ出力し、q軸電流を減算部66Bへ出力する。
トルク導出部72は、電流センサ46A,46Bにより検出されたモータ20のU相とV相の相電流iu,ivとモータ20のトルク定数よりロータ2が回転するトルクを算出し、算出したトルクを高調波補正部74へ出力する。
ここで、図4に示すように、モータ20は、ロータ2のトルク及び回転速度に応じてトルクリップルやコギング、負荷変動による発生する振動の振動周波数が変化する。
本実施の形態に係るモータ20では、高調波による誘起電圧の歪みによる振動は、三相二相変換後の高調波の次数×(ロータの極数P/2)×回転速度ωで発生し、トルクリップルによる振動は、3×ロータの極数P×回転速度ωで発生する。
モータ20は、5次、7次、11次、13次の高調波が発生するが、本実施の形態のようにロータ2に、磁極数をP極とした場合に、略径方向に延びる径方向収容孔8aと、径方向外側に凸となる略V字形状のV字収容孔8bとを周方向に交互にそれぞれP/2個形成し、磁石9,10を径方向収容孔8aに配設するとともに、V字収容孔8bのV字を形成する各直線に対応した各磁石収容部8e内にそれぞれ配設した構成とすることにより、ロータ2が1回転する周期の整数倍の周期で発生する高調波のうち11次、13次の高調波が低減される。よって、5次、7次の高調波を低減させれば共振を抑制することができる。この5次、7次の高調波は、三相二相変換を行なうと6次の高調波となる。この結果、6次の高調波による振動及びトルクリップルによる振動は、3×ロータの極数P×回転速度ωで発生する。
また、コギングトルクによる振動は、ロータの極数Pとステータ1のスロット数Sの最小公倍数×回転速度ωで発生する。
さらに、モータ20の負荷変動による振動は、1回転当りの負荷変動周波数L×回転速度ωで発生する。この1回転当りの負荷変動周波数Lは、実機による実験や設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め定めることができる。
また、モータ20は、モータ20の構造的な理由やモータ20が取り付けられた装置の構造的な理由により特定の周波数の振動で共振が発生する場合がある。共振が発生する共振周波数α、βは、実機による実験や設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって求めることができる。
高調波補正部74は、速度検出部54で算出された回転速度でトルクリップルやコギング、負荷変動等によりモータ20に発生する周期的な振動の振動周波数を導出する。
高調波補正部74では、導出された振動周波数がモータ20に共振が発生する共振周波数α又はモータ20が取り付けられた装置に共振が発生する共振周波数βのいずれかである否かを判定し、判定の結果、振動周波数が共振周波数α、βの何れかである場合、共振を低減させるようにq軸電流を補正する補正値を求め、求めた補正値を加算部78へ出力する。
また、高調波補正部74では、モータ20が無通電状態や微小電流を供給している状態でもコギングが発生するため、電流センサ46Aから入力される信号に基づくモータ20のU相の巻線6に流れる相電流iuがモータ20が無通電状態や微小電流状態であるものとして定めた所定値よりも小さい場合に、ロータ2の回転角度に応じてq軸電流を補正する補正値を求め、求めた補正値を加算部78へ出力する。
減算部66Aは、d軸電流指定値id_refからd軸電流を減算してd軸電流指定値id_refに対する実際のd軸電流の偏差を求め、求めたd軸電流の偏差をd軸PI制御部80Aへ出力する。
d軸PI制御部80Aは、減算部66Aにより求められたd軸電流の偏差の比例計算、及び偏差を時間積分する積分計算を行い、この比例計算、及び積分計算により求められる比例値と積分値とを加算して得られる値に対して所定のゲイン係数を乗算し、当該乗算により得られた値をd軸電流指定値として二相三相変換部82に出力する。
一方、減算部66Bは、q軸電流指定値iq_refからq軸電流を減算してq軸電流指定値iq_refに対する実際のq軸電流の偏差を求め、求めたq軸電流の偏差を加算部78へ出力する。
加算部78は、高調波補正部74から出力された補正値をq軸電流の偏差に加算することにより補正し、補正した偏差をq軸PI制御部80Bへ出力する。
q軸PI制御部80Bは、加算部78により補正されたq軸電流の偏差の比例計算、及び偏差を時間積分する積分計算を行い、この比例計算、及び積分計算により求められる比例値と積分値とを加算して得られる値に対して所定のゲイン係数を乗算し、当該乗算により得られた値をq軸電流指定値として二相三相変換部82に出力する。
二相三相変換部82は、d軸PI制御部80Aにより求められたd軸電流指定値とq軸PI制御部80Bにより求められたq軸電流指定値の二相三相座標変換を行って、U、V、Wの各相の電流指定値をインバータ44へ出力する。
次に本実施の形態に係るモータ制御装置40の作用について説明する。
上記構成のモータ20は、コントローラ50が作動してインバータ44から3相に分類された各巻線6に3相交流電圧U、V、Wが印加されて各巻線6に順に電流が流れることによって発生する回転磁界により、ロータ2が回転する。
ロータ2が回転すると、回転センサ42は、ロータ2の磁極を検出する毎にロータ2の回転速度に応じた周期でパルス信号を出力する。出力されたパルス信号はコントローラ50の位置補完部52に入力する。
位置補完部52は、回転センサ42からパルス信号が入力する毎に1回前のパルス信号が入力してからの経過時間を計測して当該経過時間からロータ2の回転速度を求め、最新のロータ2の回転速度を1回前に求められた回転速度と比較して回転速度の加速度を求めて、次のパルスが入力するまで、求めた加速度でロータ2が加速しているものとしてロータ2の回転角度θを推定する。そして、速度検出部54は、推定した回転角度θの変化に基づいて回転速度を検出する。
また、トルク導出部72は、電流センサ46A,46Bにより検出されたモータ20のU相とV相の相電流iu,ivとモータ20のトルク定数より、ロータ2が回転するトルクを算出すると共に、U相とV相の相電流iu,ivの三相二相座標変換を行ってd軸電流とq軸電流を検出する。
減算部56は、外部装置から入力される回転数指令信号により示される目標回転速度からロータ2の回転速度を減算することにより回転速度の偏差を求め、PI制御部58は、当該回転速度の偏差のPI制御を行うことにより電流指定値を求める。そして、進角値導出部62は、当該電流指定値にロータ2の回転速度に応じた進角値φを導出し、乗算部64A,64Bで電流指定値に対して三角関数sinφ及びcosφを各々乗算することにより、d軸電流指定値id_ref及びq軸電流指定値iq_refを求める。
また、三相二相変換部70は、電流センサ46A,46Bにより検出されたモータ20のU相とV相の相電流iu,ivを三相二相座標変換して実際に流れているd軸電流及びq軸電流を求める。
そして、減算部66Aは、実際に流れているd軸電流をd軸電流指定値id_refと比較し、また、減算部66Bは、実際に流れているq軸電流をq軸電流指定値iq_refと比較してd軸電流の偏差及びq軸電流の偏差を求める。
この際、高調波補正部74は、後述する補正処理を行ってq軸電流を補正する補正値を求める。
図5には本実施の形態に係る高調波補正部74による補正処理の流れを示すフローチャートが示されている。
同図のステップ100では、電流センサ46Aから入力される信号に基づくモータ20のU相の巻線6に流れる相電流iuが上記所定値よりも小さいか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ102へ移行し、否定判定となった場合はステップ104へ移行する。
ステップ102では、振動を打ち消すためのq軸電流の補正値をA×sin(6×θ)から求めて処理終了となる。このAは、モータ20が無通電状態や微小電流状態である場合に発生するコギングに応じて定めた定数である。Aは、実機による実験や設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め定めている。
ステップ104では、3×ロータの極数P×回転速度ωした値(=3・P・ω)を求め、求めた値が共振周波数α、βの何れかであるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ106へ移行し、否定判定となった場合はステップ108へ移行する。
ステップ106では、振動を打ち消すためのq軸電流の補正値をA(T)×sin(6×θ)から求めて処理終了となる。このA(T)は、トルクTに応じて係数を定める関数である。A(T)は、実機による実験や設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め定めている。
一方、ステップ108では、ロータの極数Pとステータ1のスロット数Sの最小公倍数に回転速度ωを乗算した値(=〔PとSの最小公倍数〕×ω))を求め、求めた値が共振周波数α、βの何れかであるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ110へ移行し、否定判定となった場合はステップ112へ移行する。
ステップ110では、振動を打ち消すためのq軸電流の補正値をA(T)×sin(〔PとSの最小公倍数〕÷〔極数P/2〕×θ)から求めて処理終了となる。このA(T)もトルクTに応じて係数を定める関数である。A(T)も実機による実験や設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め定めている。
一方、ステップ112では、1回転当りの負荷変動周波数Lと回転速度ωを乗算した値(=L×ω))を求め、求めた値が共振周波数α、βの何れかであるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ114へ移行し、否定判定となった場合はステップ116へ移行する。
ステップ114では、振動を打ち消すためのq軸電流の補正値をA(T)×sin(L×θ)から求めて処理終了となる。このA(T)もトルクTに応じて係数を定める関数である。A(T)も実機による実験や設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め定めている。
一方、ステップ116では、補正なし(補正値を0)として処理終了となる。
高調波補正部74は、上記補正処理により求めた補正値を加算部78へ出力する。
加算部78は、q軸電流の偏差に高調波補正部74から入力した補正値を加算することにより偏差を補正し、補正した偏差をq軸PI制御部80Bへ出力する。
d軸PI制御部80A及びq軸PI制御部80Bは、d軸、q軸毎に偏差のPI制御を各々行うことによりd軸電流指定値、及びq軸電流指定値を求め、二相三相変換部82は、求めたd軸電流指定値、及びq軸電流指定値の二相三相座標変換を行って、U、V、Wの各相の電流指定値をインバータ44に出力する。
インバータ44は、二相三相変換部82より入力されるU、V、Wの各相の電流指定値にしたがって、バッテリなどの直流電源(不図示)の直流電圧をスイッチングして、3相に分類された各巻線6に3相交流電圧U、V、Wを印加して各巻線6に順に電流を流すことによって回転磁界を発生させてロータ2を回転させる。
以上のように本実施の形態によれば、モータ20には、回転速度に応じて共振が発生する場合があるが、本実施の形態のように、モータ20のロータ2の回転速度を検出し、検出された回転速度でモータ20に発生する周期的な振動の振動周波数を導出し、導出された振動周波数が所定の共振周波数である否かを判定し、振動周波数が共振周波数である場合、共振を低減させるように複数相の巻線6に印加される電圧を補正するので、モータ20に共振が発生することを抑制することができる。
図6には、2000rpmでモータ20を回転させる際に、補正を行わない場合(「従来」と記載。)と本実施の形態の構成を用いて補正(「本制御」と記載。)を行った場合に振動の発生状況を振動の周波数毎に示している。
同図に示すように、本実施の形態のような構成にすることにより、モータ20での共振による振動の発生が低減されている。
また、本実施の形態のように、コントローラ50が各巻線6に流れる電流を、d軸電流とq軸電流に分けて各巻線6に印加する電圧をベクトル制御する場合、q軸電流はロータ2を回転させる成分である。このため、q軸電流の偏差を補正することにより、モータ20でのトルクリプルの発生を低減させることができる。なお、d軸電流はステータ1を径方向に加振させる成分であり、ステータ1の径方向の剛性が低いとステータ1が径方向に撓むため、ロータ2の回転にともない、ステータ1の撓みが周方向に移り変わっていくことでステータ1を振動させてしまう。このため、d軸電流の偏差をさらに補正するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、ロータ2に、磁極数をP極とした場合に、略径方向に延びる径方向収容孔8aと、径方向外側に凸となる略V字形状のV字収容孔8bとを周方向に交互にそれぞれP/2個形成し、磁石9,10を径方向収容孔8aに配設するとともに、V字収容孔8bのV字を形成する各直線に対応した各磁石収容部8e内にそれぞれ配設している。モータ20は、5次、7次、11次、13次の高調波が発生するが、本実施の形態のような構成とすることにより、ロータ2が1回転する周期の整数倍の周期で発生する高調波のうち11次、13次の高調波が低減される。よって、実施の形態の補正処理により5次、7次の高調波の共振を抑制することによりモータ20の振動の発生することを抑制することができる。
また、本実施の形態では、高調波の電流を次数毎にdq座標系に座標変換して制御する必要がなく、また、共振が発生する次数のみで補正を行なえばよいので演算量が少なくてすみ、コントローラ50を安価な演算装置を用いて構成することができる。
なお、本実施の形態では、補正値を求める際の係数をトルクTに応じた関数(A(T)、A(T)、A(T))とした場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、トルクT毎の係数を係数情報として記憶しておき、係数情報からトルクTに応じた係数を読み出すようにしてもよい。
また、本実施の形態では、回転センサ42をホールICによりロータ2の磁極を検出する毎にパルス信号するものとした場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、光を透過可能なスリットを有するコードホイールと、透過型フォトインタラプタである各回転センサとで構成された回転センサとしても良く、その他電磁式、磁気抵抗式等の各種エンコーダを採用することができる。
また、本実施の形態では、位置補完部52が最新のロータ2の回転速度を以前に求められた回転速度と比較して回転速度の加速度を求める場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、PI制御部58により求められる電流指定値の変化や、q軸PI制御部80Bにより求められるq軸電流指定値の変化に基づいて、回転速度の加速度を求めるようにしてもよい。
その他、上記各実施の形態で説明したモータ20の構成(図1、図2参照。)、モータ制御装置40及びコントローラ50の構成(図3参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態で説明した補正処理(図5参照。)の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
2…ロータ(磁石回転子)、5…ステータコア、6…巻線、8a…径方向収容孔、8b…V字収容孔、8e…磁石収容部、9,10…磁石、40…モータ制御装置、42…回転センサ、44…インバータ(電圧印加手段)、50…コントローラ、52…位置補完部(推定手段)、54…速度検出部、58…PI制御部(電圧制御手段)、64A,64B…乗算部(電圧制御手段)、70…三相二相変換部(電圧制御手段)、74…高調波補正部、78…加算部(補正手段)、80A…d軸PI制御部(電圧制御手段)、80B…q軸PI制御部(電圧制御手段)、82…二相三相変換部(電圧制御手段)、

Claims (9)

  1. 永久磁石を含んだ磁石回転子及び複数相の巻線が巻回されるティースを備えたステータコアを含んで構成されたモータの前記複数相の巻線に順に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記電圧印加手段により前記複数相の巻線のうち少なくとも1相以上の巻線に流れる電流の電流値を検出する電流検出手段と、
    前記電圧印加手段により前記電圧が印加されて各巻線に順に電流が流れることによって発生する回転磁界により回転する前記磁石回転子の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記回転速度検出手段により検出された回転速度で前記モータに発生する周期的な振動の振動周波数を導出する導出手段と、
    前記導出手段により導出された振動周波数が所定の共振周波数である否かを判定する判定手段と、
    前記電流検出手段により検出された電流値が微小電流として予め定めた電流値未満の場合は、コギングトルクにより発生する振動が低減するように、前記磁石回転子の回転角度に応じて前記電圧を補正し、前記電流検出手段により検出された電流値が微小電流として予め定めた電流値以上の場合で、且つ、前記判定手段により前記振動周波数が前記共振周波数である場合、共振を低減させるように前記圧を補正する補正手段と、
    を備えたモータ制御装置。
  2. 前記複数相の巻線に流れる電流を、励磁電流に対応するd軸電流とトルク発生電流に対応するq軸電流に分けて前記圧を制御する電圧制御手段をさらに備え、
    前記補正手段は、前記電流検出手段により検出された電流値が微小電流として予め定めた電流値以上の場合で、且つ、前記判定手段により前記振動周波数が前記共振周波数である場合に、共振を低減させるようにq軸電流を補正する
    請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 前記複数相の巻線に流れる電流を、励磁電流に対応するd軸電流とトルク発生電流に対応するq軸電流に分けて前記圧を制御する電圧制御手段をさらに備え、
    前記補正手段は、前記電流検出手段により検出された電流値が微小電流として予め定めた電流値未満の場合に、前記磁石回転子の回転角度に応じてq軸電流を補正する
    請求項1記載のモータ制御装置。
  4. 前記補正手段は、前記磁石回転子の径方向に対するステータコアの振動を低減させるようにd軸電流をさらに補正する
    請求項2又は請求項3記載のモータ制御装置。
  5. 前記磁石回転子は、磁極数をP極とした場合に、略径方向に延びる径方向収容孔と、径方向外側に凸となる略V字形状のV字収容孔とが、周方向に交互にそれぞれP/2個形成され、磁石が前記径方向収容孔内に配設されるとともに、前記V字収容孔のV字を形成する各直線に対応した各磁石収容部内にそれぞれ配設されている
    請求項1〜請求項4の何れか1項記載のモータ制御装置。
  6. 前記回転速度検出手段は、前記磁石回転子が所定角度回転する毎に出力されるパルス信号に基づいて前記磁石回転子の回転速度を検出しており、
    前記磁石回転子の回転速度の加速度を求めて前記パルス信号が出力される間の前記磁石回転子の回転角度を推定する推定手段をさらに備えた
    請求項1〜請求項5の何れか1項記載のモータ制御装置。
  7. 前記導出手段は、前記モータにトルクリップル、コギング、負荷変動の少なくとも1つにより周期的な振動が発生する周波数を前記振動周波数として導出する
    請求項1〜請求項6の何れか1項記載のモータ制御装置。
  8. 前記共振周波数を、前記モータに共振が発生する周波数、前記モータが取り付けられた装置に共振が発生する周波数の少なくとも1つとした
    請求項1〜請求項7の何れか1項記載のモータ制御装置。
  9. 永久磁石を含んだ磁石回転子及び複数相の巻線が巻回されるティースを備えたステータコアを含んで構成されたモータの前記複数相の巻線に順に電圧を印加して各巻線に順に電流が流れることによって発生する回転磁界により回転する前記磁石回転子の回転速度、及び前記複数相の巻線のうち少なくとも1相以上の巻線に流れる電流の電流値を検出し、
    前記電流値が微小電流として予め定めた電流値未満の場合は、コギングトルクにより発生する振動が低減するように、前記磁石回転子の回転角度に応じて前記電圧を補正し、
    前記電流値が微小電流として予め定めた電流値以上の場合は、検出された回転速度で前記モータに発生する周期的な振動の振動周波数を導出し、
    導出された振動周波数が所定の共振周波数である否かを判定し、
    判定の結果、前記振動周波数が前記共振周波数である場合、共振を低減させるように前記圧を補正する
    モータ制御方法。
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