JP5298710B2 - 流体噴射装置、及び、流体噴射方法 - Google Patents

流体噴射装置、及び、流体噴射方法 Download PDF

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Description

本発明は、流体噴射装置、及び、流体噴射方法に関する。
互いに異なる色の流体を媒体に噴射する複数のノズルを有するヘッドユニットと、媒体を該ヘッドユニットに対して所定方向に相対移動させる移動機構と、該移動機構により相対移動する媒体に対し流体を噴射させて、色重ねされたドットを所定方向に沿って複数配列させることによりラスタラインを形成するコントローラと、を備える流体噴射装置は既に知られている。かかる流体噴射装置としては、例えば、印刷装置であるラインヘッドインクジェットプリンタを挙げることができる。
また、このような流体噴射装置の中には、第一色の流体を媒体に噴射するノズル及び第二色の流体を媒体に噴射するノズルが所定方向に前記第一色が前記第二色よりも先行する色順で並んだ第一ノズル列が、該所定方向と交差する交差方向に複数並ぶ第一ヘッドと、該第一ヘッドよりも所定方向において下流側に位置し、双方の前記ノズルが前記所定方向に前記色順と同じ色順で並んだ第二ノズル列が前記交差方向に複数並ぶ第二ヘッドとを有するヘッドユニットを備えるものがある。そして、かかるヘッドユニットにおいては、第一ヘッドの交差方向における一端側の端部に位置する第一ノズル列が第二ヘッドの交差方向における他端側の端部に位置する第二ノズル列と交差方向において重なることにより、第一ノズル列と第二ノズル列とが所定方向に並んだ複合ノズル列が形成されている。
特開平6−255175号公報
このようなヘッドユニットを備える流体噴射装置においては、コントローラが、媒体に対し、色毎に複合ノズル列に属する第一ノズル列及び第二ノズル列のノズルから流体を噴射させて、色重ねされたドットを所定方向に沿って複数配列させることによりラスタラインを形成する。
そして、かかる際に、当該ラスタラインにより構成される画像部分(すなわち、複合ノズル列から噴射される流体により形成される画像部分)と他のラスタラインにより構成される画像部分(すなわち、複合ノズル列ではない非複合ノズル列から噴射される流体により形成される画像部分)との画像特性が異なることで、画像の画質が劣化してしまうという問題が生じていた。
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、目的とするところは、画像の画質を向上させることにある。
前記課題を解決するために、主たる本発明は、
第一色の流体を媒体に噴射するノズル及び第二色の流体を媒体に噴射するノズルが所定方向に前記第一色が前記第二色よりも先行する色順で並んだ第一ノズル列が、該所定方向と交差する交差方向に複数並ぶ第一ヘッドと、該第一ヘッドよりも前記所定方向において下流側に位置し、双方の前記ノズルが前記所定方向に前記色順と同じ色順で並んだ第二ノズル列が前記交差方向に複数並ぶ第二ヘッドとを有し、前記第一ヘッドの前記交差方向における一端側の端部に位置する前記第一ノズル列が前記第二ヘッドの前記交差方向における他端側の端部に位置する前記第二ノズル列と前記交差方向において重なることにより、前記第一ノズル列と前記第二ノズル列とが前記所定方向に並んだ複合ノズル列が形成されているヘッドユニットと、
前記媒体を前記ヘッドユニットに対して前記所定方向に相対移動させる移動機構と、
前記移動機構により相対移動する前記媒体に対し、色毎に前記複合ノズル列に属する前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列のノズルから流体を噴射させて、色重ねされたドットを前記所定方向に沿って複数配列させることにより前記第一ノズル列のノズルから噴射される前記第一色及び前記第二色の流体と前記第二ノズル列のノズルから噴射される前記第一色及び前記第二色の流体とを含むラスタラインを形成させるコントローラと、を有する流体噴射装置であって、
前記コントローラは、
前記第一ノズル列から噴射される前記第一色の流体の前記ラスタライン上の量をA1、前記第二ノズル列から噴射される前記第一色の流体の前記ラスタライン上の量をA2、前記第一ノズル列から噴射される前記第二色の流体の前記ラスタライン上の量をB1、前記第二ノズル列から噴射される前記第二色の流体の前記ラスタライン上の量をB2、としたときに、
A1のA1+A2に対する第一比率がB1のB1+B2に対する第二比率よりも大きくなるように流体を噴射させて、前記ラスタラインを形成させることを特徴とする流体噴射装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
第一色の流体を媒体に噴射するノズル及び第二色の流体を媒体に噴射するノズルが所定方向に前記第一色が前記第二色よりも先行する色順で並んだ第一ノズル列が、該所定方向と交差する交差方向に複数並ぶ第一ヘッドと、該第一ヘッドよりも前記所定方向において下流側に位置し、双方の前記ノズルが前記所定方向に前記色順と同じ色順で並んだ第二ノズル列が前記交差方向に複数並ぶ第二ヘッドとを有し、前記第一ヘッドの前記交差方向における一端側の端部に位置する前記第一ノズル列が前記第二ヘッドの前記交差方向における他端側の端部に位置する前記第二ノズル列と前記交差方向において重なることにより、前記第一ノズル列と前記第二ノズル列とが前記所定方向に並んだ複合ノズル列が形成されているヘッドユニットと、
前記媒体を前記ヘッドユニットに対して前記所定方向に相対移動させる移動機構と、
前記移動機構により相対移動する前記媒体に対し、色毎に前記複合ノズル列に属する前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列のノズルから流体を噴射させて、色重ねされたドットを前記所定方向に沿って複数配列させることによりラスタラインを形成するコントローラと、を有する流体噴射装置であって、
前記コントローラは、
前記第一ノズル列から噴射される前記第一色の流体の前記ラスタライン上の量をA1、前記第二ノズル列から噴射される前記第一色の流体の前記ラスタライン上の量をA2、前記第一ノズル列から噴射される前記第二色の流体の前記ラスタライン上の量をB1、前記第二ノズル列から噴射される前記第二色の流体の前記ラスタライン上の量をB2、としたときに、
A1のA1+A2に対する第一比率がB1のB1+B2に対する第二比率よりも大きくなるように流体を噴射させて、前記ラスタラインを形成することを特徴とする流体噴射装置。
このような流体噴射装置によれば、非複合ノズル列から噴射される流体により形成される画像部分と複合ノズル列から噴射される流体により形成される画像部分との画像特性とが相違することが抑制され、画像の画質が向上する。
また、前記ヘッドユニットには、前記一端側の端部に位置するM個の前記第一ノズル列が前記他端側の端部に位置するM個の前記第二ノズル列と前記交差方向において重なることにより、M個の前記複合ノズル列が形成されており、
前記コントローラは、
前記移動機構により相対移動する前記媒体に対し、色毎に、かつ、M個の前記複合ノズル列の各々毎に、該複合ノズル列に属する前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列のどちらか一方のノズルから流体を噴射させて、色重ねされたドットを前記所定方向に沿って複数配列させることによりM個のラスタラインを形成し、
前記M個のラスタラインの中の前記他端側に位置するラスタラインほど前記第一比率及び前記第二比率が大きくなるように流体を噴射させて、前記ラスタラインを形成することとしてもよい。
かかる場合には、前記交差方向において画像特性がなだらかに変化する画像を得ることが可能となるため、画像の画質がさらに向上する。
また、該流体噴射装置は印刷装置であり、
前記コントローラは、
前記第一比率及び前記第二比率の値を、前記媒体の種類又は印刷モードの種類に応じて変更することとしてもよい。
かかる場合には、第一比率の値や第二比率の値を媒体の特性や印刷モードの特性が考慮された適切な値とすることが可能となる。
また、前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列においては、シアン色の流体を媒体に噴射するノズル、マゼンタ色の流体を媒体に噴射するノズル、及び、イエロー色の流体を媒体に噴射するノズルが前記所定方向にシアン色、マゼンタ色、イエロー色の色順で並んでおり、
前記コントローラは、
前記移動機構により相対移動する前記媒体に対し、シアン色、マゼンタ色、イエロー色の三色の各々毎に前記複合ノズル列に属する前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列のどちらか一方のノズルから流体を噴射させて、前記三色が色重ねされたドットを前記所定方向に沿って複数配列させることによりラスタラインを形成し、
前記第一ノズル列から噴射される前記シアン色の流体の前記ラスタライン上の量をC1、前記第二ノズル列から噴射される前記シアン色の流体の前記ラスタライン上の量をC2、前記第一ノズル列から噴射される前記マゼンタ色の流体の前記ラスタライン上の量をM1、前記第二ノズル列から噴射される前記マゼンタ色の流体の前記ラスタライン上の量をM2、前記第一ノズル列から噴射される前記イエロー色の流体の前記ラスタライン上の量をY1、前記第二ノズル列から噴射される前記イエロー色の流体の前記ラスタライン上の量をY2、としたときに、
C1のC1+C2に対する比率>M1のM1+M2に対する比率>Y1のY1+Y2に対する比率という関係式を満たすように流体を噴射させて、前記ラスタラインを形成することとしてもよい。
かかる場合には、非複合ノズル列から噴射される流体により形成される画像部分と複合ノズル列から噴射される流体により形成される画像部分との画像特性とが相違することがさらに抑制され、画像の画質がより一層向上する。
第一色の流体を媒体に噴射するノズル及び第二色の流体を媒体に噴射するノズルが所定方向に前記第一色が前記第二色よりも先行する色順で並んだ第一ノズル列が、該所定方向と交差する交差方向に複数並ぶ第一ヘッドと、該第一ヘッドよりも前記所定方向において下流側に位置し、双方の前記ノズルが前記所定方向に前記色順と同じ色順で並んだ第二ノズル列が前記交差方向に複数並ぶ第二ヘッドとを有し、前記第一ヘッドの前記交差方向における一端側の端部に位置する前記第一ノズル列が前記第二ヘッドの前記交差方向における他端側の端部に位置する前記第二ノズル列と前記交差方向において重なることにより、前記第一ノズル列と前記第二ノズル列とが前記所定方向に並んだ複合ノズル列が形成されているヘッドユニットを準備することと、
前記ヘッドユニットに対して前記所定方向に相対移動する前記媒体に対し、色毎に前記複合ノズル列に属する前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列のノズルから流体を噴射させて、色重ねされたドットを前記所定方向に沿って複数配列させることによりラスタラインを形成することと、を有する流体噴射方法において、
前記ラスタラインを形成する際には、
前記第一ノズル列から噴射される前記第一色の流体の前記ラスタライン上の量をA1、前記第二ノズル列から噴射される前記第一色の流体の前記ラスタライン上の量をA2、前記第一ノズル列から噴射される前記第二色の流体の前記ラスタライン上の量をB1、前記第二ノズル列から噴射される前記第二色の流体の前記ラスタライン上の量をB2、としたときに、
A1のA1+A2に対する第一比率がB1のB1+B2に対する第二比率よりも大きくなるように流体を噴射させて、前記ラスタラインを形成することを特徴とする流体噴射方法。
このような流体噴射方法によれば、非複合ノズル列から噴射される流体により形成される画像部分と複合ノズル列から噴射される流体により形成される画像部分との画像特性とが相違することが抑制され、画像の画質が向上する。
===本実施の形態に係る流体噴射装置の概要===
<<<印刷システムの構成例>>>
印刷システムの構成例について、図1、図2A、図2B、図3を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る印刷システムの全体構成ブロック図である。図2Aは、プリンタ1の断面図である。図2Bは、プリンタ1が用紙S(媒体)を搬送する様子を示す図である。図3は、ヘッドユニット30の下面におけるノズルの配列を示した模式図である。なお、図2Bは、図2Aに示す方向Xからヘッドユニット30等を見た図である。
印刷システムは、コンピュータ60と流体噴射装置の一例としての印刷装置(ラインヘッドインクジェットプリンタ、以下、単にプリンタ1と呼ぶ)を備えている。なお、プリンタ1とコンピュータ60とを含む印刷システムは、広義の「流体噴射装置」と呼ぶこともできる。
コンピュータ60は、アプリケーションソフトやプリンタドライバを備える。コンピュータ60は、アプリケーションソフトにより生成される多階調の画像データを二値化された印刷データに変換する。当該変換は、プリンタドライバによる画像処理によって実現される。
コンピュータ60から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ10により、各ユニット(移動機構の一例としての搬送ユニット20、ヘッドユニット30等)を制御し、媒体の一例としての用紙Sに画像を形成する。また、プリンタ1内の状況を検出器群40が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラ10は各ユニットを制御する。
コントローラ10は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピュータ60とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、メモリ13に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、用紙Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時には搬送方向(所定方向に相当)に所定の搬送量で用紙Sを搬送させる。この搬送ユニット20は、図2Aに示すように、給紙ローラ21と、搬送ローラ22と、プラテン23と、排紙ローラ24とを有する。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された用紙Sをプリンタ1内に給紙するためのローラである。搬送ローラ22は、給紙ローラ21によって給紙された用紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラである。プラテン23は、印刷中の用紙Sを支持する。排紙ローラ24は、用紙Sをプリンタ1の外部に排出するローラである。
ヘッドユニット30は、用紙Sに流体の一例としてのインクを噴射するためのものである。ヘッドユニット30は、搬送中の用紙Sに対してインクを噴射することにより、用紙Sにドットを形成し、もって画像を用紙Sに印刷する。そして、本実施の形態に係るヘッドユニット30は、紙幅分のドットを一度に形成することができる。
ここで、本実施の形態に係るヘッドユニット30の構成について、図3を参照しつつ詳細に説明する。ヘッドユニット30は複数のヘッド31を備えている。各ヘッド31の下面には、インク噴射部であるノズルが複数設けられている。そして、搬送方向において、互いに異なる色のインクを噴射する複数(本実施の形態においては4個)のノズルが所定の色順(本実施の形態においては、ブラックK→シアンC→マゼンタM→イエローY)で並んでいる。そして、当該搬送方向に並んだ4つのノズルはノズル列を形成しており、当該ノズル列が搬送方向と交差する(紙)幅方向(交差方向に相当)に、一定の間隔(360dpi)で複数(本実施の形態においては、360個)並んでいる。そして、各ノズルには、インクが入った圧力室(不図示)と、圧力室の容量を変化させてインクを噴射させるための駆動素子(ピエゾ素子)が設けられている。
複数のヘッド31は幅方向に千鳥状に並んで配置されている。すなわち、複数のヘッド31は、搬送方向上流側に位置する上流側ヘッド32と搬送方向下流側に位置する下流側ヘッド33とに分けられ、幅方向において、上流側ヘッド32と下流側ヘッド33とが交互に並んでいる(つまり、・・・・→上流側ヘッド32→下流側ヘッド33→上流側ヘッド32→・・・・)。また、幅方向において互いに隣り合う上流側ヘッド32及び下流側ヘッド33のうちの一方のヘッドの端部と他方のヘッドの端部が幅方向において重なるように、当該互いに隣り合う上流側ヘッド32及び下流側ヘッド33が配置されている。
例えば、図3において符号320で示した上流側ヘッドを第一ヘッド320、符号330で示した下流側ヘッドを第二ヘッド330としたときに、上流側ヘッド32である第一ヘッド320の幅方向における手前側端部(一端側の端部に相当)と第一ヘッド320よりも搬送方向において下流側に位置する下流側ヘッド33である第二ヘッド330の幅方向における奥側端部(他端側の端部に相当)とが幅方向において重なっている。そして、第一ヘッド320の前記手前側端部に位置するM個(本実施の形態においては8個)のノズル列(当該第一ヘッド320のノズル列を、以下、第一ノズル列とする)が、第二ヘッド330の前記奥側端部に位置するM個のノズル列(当該第二ヘッド330のノズル列を、以下、第二ノズル列とする)と幅方向において重なっている。そして、この結果、第一ノズル列と第二ノズル列とが搬送方向に並んだ複合ノズル列(図3参照)がM個形成されている。
<<<印刷処理例>>>
ここでは、カラー印刷処理を例に挙げて、印刷処理例について説明する。コントローラ10は、コンピュータ60から印刷命令及び印刷データを受信すると、印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の処理を行う。
まず、コントローラ10は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき用紙Sをプリンタ1内に給紙する。そして、コントローラ10は、搬送ローラ22を回転させ、給紙された用紙Sを印刷開始位置に位置決めする。このとき、用紙Sは、ヘッド31の少なくとも一部のノズルと対向している(以上を、便宜上、第一印刷処理ステップと呼ぶ)。
次に、用紙Sは搬送ローラ22によって一定速度で停まることなく搬送され、ヘッド31の下(プラテン23の上)を通る。ヘッド31の下を用紙Sが通る間に、各ノズルからインクが断続的に噴射される。その結果、用紙S上には搬送方向に沿った複数のドットからなるドット列(ラスタライン)が形成される(以上を、便宜上、第二印刷処理ステップと呼ぶ)。
そして、最後に、コントローラ10は、排紙ローラ24により、画像の印刷が終了した用紙Sを排紙する(以上を、便宜上、第三印刷処理ステップと呼ぶ)。
ここで、前記第二印刷処理ステップについて、さらなる説明を加える。カラー印刷処理において、コントローラ10は、搬送される用紙Sに対して、前述したノズル列(又は、複合ノズル列)に属するノズルの各々から互いに異なる色のインクを噴射させ、色重ねされたドットを搬送方向に沿って複数配列させることにより当該ノズル列(又は、複合ノズル列)毎にラスタラインを形成する。本実施の形態においては、重ねられる色はシアンC、マゼンタM、イエローYであり、当該三色のインクが用紙S上の同一位置に着弾され、色重ねされたドットが形成される。
ここで、三色(のインク)について、どのような順に色(インク)が重ねられるかについて考察すると、これに関しては、複合ノズル列に属するノズルの各々から三色のインクを噴射させ三色が重ねられたドットを形成する場合と、複合ノズル列ではないノズル列(例えば、複合ノズル列よりも幅方向における奥側に位置する第一ノズル列や複合ノズル列よりも幅方向における手前側に位置する第二ノズル列(いずれについても、図3参照)。以下、非複合ノズル列とも呼ぶ)に属するノズルの各々から三色のインクを噴射させ三色が重ねられたドットを形成する場合とで、異なっている。
先ず、非複合ノズル列について説明すると、用紙Sが前記搬送方向に搬送されるため、搬送方向上流側のノズルから噴射されるインクほど早いタイミングで用紙Sに着弾されることとなる。本実施の形態に係る非複合ノズル列においては、各色のノズルが、ブラックK→シアンC→マゼンタM→イエローYの順で搬送方向に並んでいるから、三色の色重ね順は、必ずシアンC→マゼンタM→イエローYとなる。
一方、複合ノズル列においては、各色のノズルが、(第一ノズル列の)ブラックK→(第一ノズル列の)シアンC→(第一ノズル列の)マゼンタM→(第一ノズル列の)イエローY→(第二ノズル列の)ブラックK→(第二ノズル列の)シアンC→(第二ノズル列の)マゼンタM→(第二ノズル列の)イエローYの順で搬送方向に並んでおり、重ねられるシアンC、マゼンタM、イエローYの各々の色毎に、インクを噴射可能なノズルが2つ(すなわち、第一ノズル列のノズルと第二ノズル列のノズル)存在する。そこで、コントローラ10は、色毎に(つまり、シアンC、マゼンタM、イエローの三色の各々毎に)第一ノズル列及び第二ノズル列のどちらか一方のノズルからインクを噴射させて、前記三色が色重ねされたドットを搬送方向に沿って複数配列させることによりラスタラインを形成する。例えば、ラスタラインに属するあるドット(ドットaとする)については、第一ノズル列からのシアンCのインク、マゼンタMのインク、イエローYのインクが重ねられる場合がある。また、他のドット(ドットbとする)について、第二ノズル列からのシアンCのインク、第一ノズル列からのマゼンタMのインク、イエローYのインクが重ねられる場合もあるし、また他のドット(ドットcとする)について、第二ノズル列からのシアンCのインク、マゼンタMのインク、第一ノズル列からのイエローYのインクが重ねられる場合もある。
そして、複合ノズル列についても、搬送方向上流側のノズルから噴射されるインクほど早いタイミングで用紙Sに着弾される点については同様であるため、三色の色重ね順は、非複合ノズル列の場合とは異なり、不定となる。例えば、前記ドットaについては、三色の色重ね順は、非複合ノズル列の場合と同様、シアンC→マゼンタM→イエローYとなるが、前記ドットbについては、マゼンタM→イエローY→シアンC、前記ドットcについては、イエローY→シアンC→マゼンタMとなる。
===選択率について===
上述したように、本実施の形態に係るプリンタ1においては、幅方向において互いに隣り合う上流側ヘッド32及び下流側ヘッド33のうちの一方のヘッドの端部と他方のヘッドの端部が幅方向において重なるようにヘッドが配置されることにより、複合ノズル列が形成され、コントローラ10が、搬送される用紙Sに対し色毎に複合ノズル列の前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列のどちらか一方のノズルからインクを噴射させて、色重ねされたドットを搬送方向に沿って複数配列させることによりラスタラインを形成する。
ここで、上記のようにすることにより生ずるメリットについて説明すると、上記のようにしない場合(例えば、互いに隣り合うヘッド間に重なり部分がなく、単に、複数のヘッドを幅方向において一直線上に並べたような場合)には、ヘッドの取り付け誤差により例えば互いに隣り合うヘッドの間隔が開き過ぎた際に、画像において白スジ(ドットの存在しない部分)が目立ってしまうが、上記のようにすれば当該白スジの発生を抑制できる。また、ヘッドの取り付けについて誤差がない場合であっても、互いに隣り合うヘッド間のヘッドの特性差が大きいと、当該特性差が画像に現れて、一方のヘッドにより形成された画像部分と他方のヘッドにより形成された画像部分との境界を境にして画像特性が急激に変わってしまう現象が生じ得るが、上記のようにすればかかる現象の発生も抑制できる。
そして、従来のプリンタ1においても、当該メリットを享受するために、上記のようなことが行われてきた。
また、既述のとおり、本実施の形態及び従来例に係るプリンタ1の双方において、コントローラ10は、搬送される用紙Sに対し色毎に複合ノズル列の前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列のどちらか一方のノズルからインクを噴射させるが、前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列をどのような割合で選択するかについては、予め決められている。つまり、ドット単位で見た場合には、第一ノズル列から噴射されるインクと第二ノズル列から噴射されるインクのどちらによりドットが形成されるかはランダムに決定されるものの、ラスタライン単位で見た場合には、第一ノズル列から噴射されるインクと第二ノズル列から噴射されるインクの比が所定値となるようになっている(かかる事項を実現するための方策については、後に詳述する)。
すなわち、本実施の形態及び従来例に係るプリンタ1の双方において、コントローラ10は、第一ノズル列(第二ノズル列)から噴射されるインクにより形成されるドットの数の、ラスタラインに属する全ドットの数に対する比率が所定値となるようにインクを噴射させて、色重ねされたドットを複数配列させることによりラスタラインを形成する。換言すれば、コントローラ10は、第一ノズル列(第二ノズル列)から噴射されるインクのラスタライン上の量の、第一ノズル列から噴射されるインクと第二ノズル列から噴射されるインクのラスタライン上の量の和(つまり、ラスタライン上の全インク量)に対する比率が所定値となるようにインクを噴射させて、色重ねされたドットを複数配列させることによりラスタラインを形成する。
以下では、先ず、従来例に係るプリンタ1において、前記比率(以下、便宜上、選択率とも呼ぶ)がどのように設定されていたかについて述べ、かかる場合の問題点について説明する。
引き続いて、本実施の形態において、選択率がどのように設定されるかについて述べ、この場合に、従来における当該問題点が解消されることについて説明する。また、これに引き続いて、前記方策について説明する
<<<従来例に係るプリンタ1における選択率の設定と問題点について>>>
先ず、従来例に係るプリンタ1における選択率の設定について、図4を用いて説明する。図4は、従来例に係るプリンタ1における選択率を示した模式図である。
図4の上側には、M個(8個)の複合ノズル列が示されており、説明の都合上、手前側(一端側)の複合ノズル列から奥側(他端側)の複合ノズル列に向かって順に、L1〜L8としている。また、複合ノズル列よりも奥側に位置する非複合ノズル列である第一ノズル列をS1、複合ノズル列よりも手前側に位置する非複合ノズル列である第二ノズル列をS2としている。
また、図4の下側には、複合ノズル列L1〜L8の各々に対する第一ノズル列の選択率が示されている。なお、参考のため、非複合ノズル列S1、S2に対する第一ノズル列の選択率も示している(当然のことながら、非複合ノズル列S1は第一ノズル列であるため、当該非複合ノズル列S1に対する第一ノズル列の選択率は100%となり、非複合ノズル列S2は第二ノズル列であるため、当該非複合ノズル列S2に対する第一ノズル列の選択率は0%となる)。
なお、図4には、第一ノズル列の選択率のみを示し、第二ノズル列の選択率を示していない。これは、第二ノズル列の選択率=100%−第一ノズル列の選択率という関係式が成り立つので、第一ノズル列の選択率が決まれば、第二ノズル列の選択率も自動的に決まるからである。このことから、以下では、第一ノズルの選択率の設定のみについて言及し、第二ノズルの選択率の設定については言及しない。また、選択率と言った場合には、第一ノズル列の選択率を意味するものとする。
図4から明らかなように、従来例に係るプリンタ1においては、複合ノズル列に対する選択率が一律50%に設定されており、色の相違や複合ノズル列L1〜L8のうちのどのノズル列であるかによって選択率が異なることはなかった。
すなわち、当該プリンタ1においては、ドット単位で見た場合に、第一ノズル列から噴射されるシアンCのインクと第二ノズル列から噴射されるシアンCのインクのどちらによりドットが形成されるかはランダムに決定されるものの、ラスタライン単位で見た場合には、第一ノズル列から噴射されるシアンCのインクと第二ノズル列から噴射されるシアンCのインクの比が1:1となるようになっていた。また、このことは、シアンCのインクだけでなく、マゼンタM、イエローY、ブラックKのインクについても同様であった(なお、従来例及び本実施の形態においては、ブラックKのインクは色重ねの対象色としていない。従来例において、ブラックKのインクについて選択率が50%であることは、モノクロ印刷をする場合などに当該選択率となることを意味している)。
<選択率が上記のように設定された場合の問題点について>
従来例における一律50%という選択率の設定は単純かつ簡便である。しかしながら、このように選択率が設定された場合には、複合ノズル列から噴射されるインクにより形成されるドットにおける色重ね順と非複合ノズル列(非複合ノズル列S1、S2等)から噴射されるインクにより形成されるドットにおける色重ね順とが異なることに起因する問題点が生じていた。
すなわち、「印刷処理例」の項で既に説明したように、非複合ノズル列から噴射されるインクにより形成されるドットにおける色重ね順は、必ずシアンC→マゼンタM→イエローYとなる。すなわち、当該色重ね順は、ノズル列において搬送方向に並んだノズルの色順と必ず一致する。これに対し、複合ノズル列から噴射されるインクにより形成されるドットにおける色重ね順は、不定である。
ここで、複合ノズル列における色重ね順について、さらに詳しく考察すると、当該色重ね順としては、以下の5つのケースが生じ得る。
第一ケースは、非複合ノズル列における色重ね順と同様の色重ね順であるシアンC→マゼンタM→イエローYであり、このケースは、4通りの組み合わせ(第一ノズル列からのシアンCのインク、マゼンタMのインク、イエローYのインクが重ねられる場合、第二ノズル列からのシアンCのインク、マゼンタMのインク、イエローYのインクが重ねられる場合、第一ノズル列からのシアンCのインク、マゼンタMのインク、第二ノズル列からのイエローYのインクが重ねられる場合、第一ノズル列からのシアンCのインク、第二ノズル列からのマゼンタMのインク、イエローYのインクが重ねられる場合)で発生する。
また、第二のケースは、シアンC→イエローY→マゼンタMであり、このケースは、1通りの組み合わせ(第一ノズル列からのシアンCのインク、第二ノズル列からのマゼンタMのインク、第一ノズル列からのイエローYのインクが重ねられる場合)で発生する。
また、第三のケースは、マゼンタM→シアンC→イエローYであり、このケースは、1通りの組み合わせ(第二ノズル列からのシアンCのインク、第一ノズル列からのマゼンタMのインク、第二ノズル列からのイエローYのインクが重ねられる場合)で発生する。
また、第四のケースは、マゼンタM→イエローY→シアンCであり、このケースは、1通りの組み合わせ(第二ノズル列からのシアンCのインク、第一ノズル列からのマゼンタMのインク、イエローYのインクが重ねられる場合)で発生する。
また、第五のケースは、イエローY→シアンC→マゼンタMであり、このケースは、1通りの組み合わせ(第二ノズル列からのシアンCのインク、マゼンタMのインク、第一ノズル列からのイエローYのインクが重ねられる場合)で発生する。
このように、8通りの組み合わせのうちの4通りの組み合わせで、複合ノズル列における色重ね順が非複合ノズル列における色重ね順と異なることとなる。また、これに加えて、選択率が色の相違によらず一律50%であるため、非複合ノズル列における色重ね順と異なる色重ね順のドットが、二分の一の確率で発生することとなる。
次に、複合ノズル列における色重ね順と非複合ノズル列における色重ね順とが異なることに起因する問題点について説明する。
ところで、複数のインクが重ねられる際には、個々のインクの滲み具合が、そのインクが何番目に重ねられるかによって異なる。例えば、1番目に重ねられるインクは、当該インクが用紙Sに着弾する際に着弾先にインクが存在しないため(すなわち、用紙S上の着弾先が乾いているため)、インクの滲みが少ない。一方、3番目に重ねられるインクは、当該インクが用紙Sに着弾する際に着弾先に2つのインクが存在するため(すなわち、用紙S上の着弾先が顕著に湿っているため)、インクの滲みが顕著に多くなる。
したがって、シアンC、マゼンタM、イエローYの三色が色重ねされたドットにより実現される画像(画素)の画像特性は、当該三色の色重ね順が異なることにより、相違することとなる。例えば、シアンC→マゼンタM→イエローYの順に色重ねされたドットは、シアンCのインクがあまり滲まずにイエローCのインクが顕著に滲んだドットとなり、マゼンタM→イエローY→シアンCの順に色重ねされたドットは、マゼンタMのインクがあまり滲まずにシアンCのインクが顕著に滲んだドットとなる。そのため、双方のドットにより実現される画像(画素)の画像特性は、同じ三色を色重ねしたにも関わらず、互いに異なるものとなる。
そして、前述したとおり、非複合ノズル列から噴射されるインクにより形成されるドットにおける色重ね順は必ずシアンC→マゼンタM→イエローYである一方で、複合ノズル列から噴射されるインクにより形成されるドットについては、非複合ノズル列における色重ね順と異なる色重ね順のドットが二分の一の確率で発生してしまうため、非複合ノズル列から噴射されるインクにより形成される(ラスタラインの集合体である)画像部分と複合ノズル列から噴射されるインクにより形成される画像部分との画像特性が異なるものとなり(当該画像特性の相違が、画像上でスジとして現れる場合がある)、画像(全体の画像)の画質が劣化してしまうこととなる。
そして、このような問題点を解消させるため(すなわち、当該画質を向上させるため)には、複合ノズル列から噴射されるインクにより形成されるドットについて、非複合ノズル列における色重ね順と異なる色重ね順のドットがなるべく発生しないようにすることが必要となる。
<<<本実施の形態に係るプリンタ1における選択率の設定について>>>
次に、本実施の形態に係るプリンタ1における選択率の設定について、図5を用いて説明する。図5は、本実施の形態に係るプリンタ1における選択率を示した模式図である。なお、図5は、既に示した図4に対応する図となっており、その見方は図4と同じであるため、当該見方についての説明は省略する。
図5から明らかなように、本実施の形態に係るプリンタ1においては、従来例に係るプリンタ1とは異なり、複合ノズル列に対する選択率が、色の相違や複合ノズル列L1〜L8のうちのどのノズル列であるかによって異なっている。
先ず、選択率が色の相違によって異なる点について説明すると、本実施の形態においては、図5に示すように、第一色(例えば、シアンC)のインクの選択率が、前記搬送方向において該第一色よりも後の色順である第二色(例えば、マゼンタM)のインクの選択率よりも大きくなっている。すなわち、本実施の形態に係るプリンタ1のコントローラ10は、第一ノズル列から噴射される前記第一色(例えば、シアンC)のインクにより形成されるドットの数の、ラスタラインに属し前記第一色(例えば、シアンC)のインクにより形成される全ドットの数に対する比率が、第一ノズル列から噴射される前記第二色(例えば、マゼンタM)のインクにより形成されるドットの数の、ラスタラインに属し前記第二色(例えば、マゼンタM)のインクにより形成される全ドットの数に対する比率よりも大きくなるようにインクを噴射させて、ラスタラインを形成する。換言すれば、コントローラ10は、第一ノズル列から噴射される前記第一色(例えば、シアンC)のインクのラスタライン上の量をA1、第二ノズル列から噴射される前記第一色(例えば、シアンC)のインクのラスタライン上の量をA2、第一ノズル列から噴射される前記第二色(例えば、マゼンタM)のインクのラスタライン上の量をB1、第二ノズル列から噴射される前記第二色(例えば、マゼンタM)のインクのラスタライン上の量をB2、としたときに、A1のA1+A2に対する比率(以下、第一比率とも呼ぶ)がB1のB1+B2に対する比率(以下、第二比率とも呼ぶ)よりも大きくなるようにインクを噴射させて、ラスタラインを形成する。
そして、このようにすることにより、前述した問題点を解決することができる。すなわち、従来例と比較した場合に、前述した8通りの組み合わせが生ずる可能性があり、当該8通りの組み合わせのうちの4通りの組み合わせで複合ノズル列における色重ね順が非複合ノズル列における色重ね順と異なる点については同様であるが、選択率を色の相違によらず一律とするのではなく、色の相違に応じて上記のようにしたので、非複合ノズル列における色重ね順と異なる色重ね順のドットの発生確率(前記4通りの組み合わせの発生確率)が二分の一よりも減ることとなる。
すなわち、複合ノズル列から噴射されるインクにより形成されるドットについて、非複合ノズル列における色重ね順と異なる色重ね順のドットが発生しにくくなり、非複合ノズル列から噴射されるインクにより形成される画像部分と複合ノズル列から噴射されるインクにより形成される画像部分との画像特性とが相違することが抑制され、画像(全体の画像)の画質が向上することとなる。
また、本実施の形態においては、色重ねされる三色について、上述した選択率に係る関係が成立する(つまり、前記第一色をシアンC、前記第二色をマゼンタMとした場合だけでなく、第一色をシアンC、第二色をイエローYとした場合、第一色をマゼンタM、第二色をイエローYとした場合、についても当該関係が成立する)。すなわち、シアンCのインクの選択率が、前記搬送方向において該シアンCよりも後の色順であるマゼンタM及びイエローYのインクの選択率よりも大きくなっており、マゼンタMのインクの選択率が、前記搬送方向において該マゼンタMよりも後の色順であるイエローYのインクの選択率よりも大きくなっている。
すなわち、本実施の形態に係るプリンタ1のコントローラ10は、第一ノズル列から噴射されるシアンCのインクにより形成されるドットの数の、ラスタラインに属しシアンCのインクにより形成される全ドットの数に対する比率が、第一ノズル列から噴射されるマゼンタMのインクにより形成されるドットの数の、ラスタラインに属しマゼンタMのインクにより形成される全ドットの数に対する比率よりも大きくなるようにインクを噴射させて、ラスタラインを形成する。また、第一ノズル列から噴射されるマゼンタMのインクにより形成されるドットの数の、ラスタラインに属しマゼンタMのインクにより形成される全ドットの数に対する比率が、第一ノズル列から噴射されるイエローYのインクにより形成されるドットの数の、ラスタラインに属しイエローYのインクにより形成される全ドットの数に対する比率よりも大きくなるようにインクを噴射させて、ラスタラインを形成する。
換言すれば、コントローラ10は、第一ノズル列から噴射されるシアンCのインクのラスタライン上の量をC1、第二ノズル列から噴射されるシアンCのインクのラスタライン上の量をC2、第一ノズル列から噴射されるマゼンタMのインクのラスタライン上の量をM1、第二ノズル列から噴射されるマゼンタMのインクのラスタライン上の量をM2、第一ノズル列から噴射されるイエローYのインクのラスタライン上の量をY1、第二ノズル列から噴射されるイエローYのインクのラスタライン上の量をY2、としたときに、C1のC1+C2に対する比率>M1のM1+M2に対する比率>Y1のY1+Y2に対する比率という関係式を満たすようにインクを噴射させて、ラスタラインを形成する。
そのため、複合ノズル列から噴射されるインクにより形成されるドットについて、非複合ノズル列における色重ね順と異なる色重ね順のドットがより一層発生しにくくなり、非複合ノズル列から噴射されるインクにより形成される画像部分と複合ノズル列から噴射されるインクにより形成される画像部分との画像特性とが相違することがさらに抑制され、画像(全体の画像)の画質がより一層向上することとなる。
さらに、本実施の形態に係るプリンタ1においては、図5に示したように、従来例に係るプリンタ1とは異なり、複合ノズル列に対する選択率が、複合ノズル列L1〜L8のうちのどのノズル列であるかによって異なっている。すなわち、本実施の形態において、コントローラ10は、搬送される用紙Sに対し、色毎に、かつ、M個(8個)の複合ノズル列の各々毎に、複合ノズル列に属する第一ノズル列及び第二ノズル列のどちらか一方のノズルからインクを噴射させて、色重ねされたドットを搬送方向に沿って複数配列させることによりM個(8個)のラスタラインを形成するが、この形成されたM個(8個)のラスタラインの中の奥側(他端側)に位置するラスタラインほど選択率が大きくなっている(図5から明らかなように、各色のいずれについても、L1→L2→L3→L4→L5→L6→L7→L8の順に選択率が増加している)。
すなわち、コントローラ10は、M個(8個)のラスタラインの中の奥側(他端側)に位置するラスタラインほど前述した第一比率及び第二比率が大きくなるようにインクを噴射させて、ラスタラインを形成する。
そして、このようにすることにより、以下のメリットが生ずる。すなわち、かかる場合には、M個(8個)のラスタラインについて、奥側(他端側)に位置するラスタラインほど第一ヘッド320の第一ノズル列からのインクにより形成されたドットが多くなる傾向にあり、手前側(一端側)に位置するラスタラインほど第二ヘッド330の第二ノズル列からのインクにより形成されたドットが多くなる傾向にある。そして、第一ヘッド320と第二ヘッド330との間に特性差が生じると当該特性差が画像に現れる点については既に説明したが、この場合には、複合ノズル列から噴射されるインクにより形成される画像部分において、奥側(他端側)ほど第一ヘッド320の特性が顕著に現れ、手前側(一端側)ほど第二ヘッド330の特性が顕著に現れることとなる。そして、複合ノズル列から噴射されるインクにより形成される画像部分よりも幅方向における奥側(他端側)には、非複合ノズル列である第一ヘッド320の第一ノズル列のみから噴射されるインクにより形成される画像部分(当該画像部分には、第一ヘッド320の特性のみが現れている)が、複合ノズル列から噴射されるインクにより形成される画像部分よりも幅方向における手前側(一端側)には、非複合ノズル列である第二ヘッド330の第二ノズル列のみから噴射されるインクにより形成される画像部分(当該画像部分には、第二ヘッド330の特性のみが現れている)が、位置することとなるから、前記幅方向において画像特性がなだらか(非急激)に変化する画像を得ることが可能となる。したがって、画像の画質を向上させることができる。
次に、本実施の形態において、複合ノズル列に対する選択率を、色毎に、かつ、複合ノズル列L1〜L8の各々毎に、具体的にどのような値としているかについて、図5を用いて説明する。図5のx軸においては、S2、L1〜L8、S1が等間隔に座標上に配置されている(すなわち、S2のx軸上の値を0、S1のx軸上の値を9としたときに、L1〜L8のx軸上の値は1〜8となる)。そして、図5には、色毎に二次曲線が表されており、どの二次曲線も点(0,0)、点(9,100)を通るようになっている。また、ブラックK、シアンCの二次曲線については、さらに点(4.5,65)を、マゼンタMの二次曲線については、さらに点(4.5,35)を、イエローYについては、さらに点(4.5,19)を通るようになっている。
そして、色毎、かつ、複合ノズル列L1〜L8の各々毎の選択率は、これらの二次曲線に基づいて設定されている。すなわち、複合ノズル列Li(i=1〜8)に対するブラックK及びシアンCについての選択率は、点(0,0)、点(9,100)、点(4.5,65)を通る二次曲線において、x軸上の値がiであるときのy軸上の値となる。また、複合ノズル列Liに対するマゼンタMについての選択率は、点(0,0)、点(9,100)、点(4.5,35)を通る二次曲線において、x軸上の値がiであるときのy軸上の値となる。同様に、複合ノズル列Liに対するイエローYについての選択率は、点(0,0)、点(9,100)、点(4.5,19)を通る二次曲線において、x軸上の値がiであるときのy軸上の値となる。
なお、前述したとおり、本実施の形態においては、ブラックKのインクは色重ねの対象色としていない。本実施の形態において、ブラックKのインクについて選択率が上記の値であることは、モノクロ印刷をする場合などに当該選択率となることを意味している。
<<<各ドットを第一ノズル列及び第二ノズル列のどちらからのインクにより形成するかについての決定方法>>>
上述したとおり、本実施の形態に係るプリンタ1においては、ドット単位で見た場合には、第一ノズル列から噴射されるインクと第二ノズル列から噴射されるインクのどちらによりドットが形成されるかはランダムに決定されるものの、ラスタライン単位で見た場合には、第一ノズル列から噴射されるインクと第二ノズル列から噴射されるインクの比が所定値となるようになっている。
より具体的には、ドット単位で見た場合には、第一ノズル列から噴射されるシアンCのインクと第二ノズル列から噴射されるシアンCのインクのどちらによりドットが形成されるかはランダムに決定されるものの、ラスタライン単位で見た場合には、第一ノズル列から噴射されるシアンCのインクのラスタライン上の量をC1、第二ノズル列から噴射されるシアンCのインクのラスタライン上の量をC2、としたときの、C1のC1+C2に対する比率は、複合ノズル列L1〜L8の各々毎に、図5に示した所定値となるようになっている(また、このことは、シアンCのインクだけでなく、他の色のインクについても同様である)。
ここでは、図6を用いて、各ドットを第一ノズル列及び第二ノズル列のどちらからのインクにより形成するかについての決定方法を説明し、上記を実現するための方策を明らかにする。図6は、各ドットを第一ノズル列及び第二ノズル列のどちらからのインクにより形成するかについての決定方法を説明するための説明図である。
この決定方法は、前述した画像処理において一般的に実施されるハーフトーン処理(多階調のデータを二値化されたデータに変換する処理)と同様の技術を用いたものである。
先ず、図6の左図に示すような画像に対応した画像データを作成する。この画像は、M個(すなわち、複合ノズル列の個数。本実施の形態においては8個)×N個(ラスタライン上に配列されたドットの数)の画素からなり、各々の画素の画像(画素)データは、多階調(例えば、0〜255)のデータとなっている。
当該画像は、M(8)種類の濃度の帯状パターンにより構成されている。すなわち、同じ帯状パターンに属するN個の画素の画像(画素)データの階調値はどれも同じ値となっている一方で、M個の帯状パターンの各々の画像(画素)データの階調値は互いに異なっている。
そして、M個の帯状パターンの各々の画像(画素)データの階調値は、シアンCについての複合ノズル列L1〜L8の各々毎の選択率(図5に示したもの)に対応している。すなわち、図5に示した複合ノズル列L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8に対するシアンCについての選択率を、それぞれa1%、a2%、a3%、a4%、a5%、a6%、a7%、a8%とすると、M個の帯状パターンの各々の画像(画素)データの階調値は、図6中左から、255×(a1/100)、255×(a2/100)、255×(a3/100)、255×(a4/100)、255×(a5/100)、255×(a6/100)、255×(a7/100)、255×(a8/100)となっている。
次に、当該多階調の画像データに対して、一般的に知られているディザ法や誤差拡散法等によるハーフトーン処理を実行し、二値化された画像データを作成する。図6の中央部に示した画像は、当該二値化された画像データにより実現される画像の一例を表したものである(黒く塗りつぶされた画素が、画像(画素)データが‘1’であることを、塗りつぶされていない白い画素が、画像(画素)データが‘0’であることを意味している)。
そして、M個×N個の当該画像(画素)データの各々を、M個(8個)のラスタラインに属する各々のドット(M個×N個のドット)と対応させて、各々のドットを第一ノズル列及び第二ノズル列のどちらからのシアンCのインクにより形成するかを決定する。すなわち、図6の中央図と右図とを比較することにより理解されるように、‘1’である画像(画素)データに対応するドットについては、第一ノズル列からのシアンCのインクにより形成することとし、‘0’である画像(画素)データに対応するドットについては、第二ノズル列からのシアンCのインクにより形成することとする(右図のドット中の数字1、2は、それぞれ、第一ノズル列からのシアンCのインクにより形成されることと、第二ノズル列からのシアンCのインクにより形成されることとを意味している)。換言すれば、右図に中央図を重ねた際に(中央図をマスクとして用いた際に)、黒く塗りつぶされた部分(画素)によりマスキングされるドットについては、第一ノズル列からのシアンCのインクにより形成することとし、マスキングされないドットについては、第二ノズル列からのシアンCのインクにより形成することする。
また、上述した処理は、シアンCについての処理であり、他の色についても同様の処理を行う。例えば、マゼンタMについては、図5に示した複合ノズル列L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8に対するマゼンタMについての選択率がそれぞれb1%、b2%、b3%、b4%、b5%、b6%、b7%、b8%である場合に、M個の帯状パターンの各々の画像(画素)データの階調値を、255×(b1/100)、255×(b2/100)、255×(b3/100)、255×(b4/100)、255×(b5/100)、255×(b6/100)、255×(b7/100)、255×(b8/100)として、図6の左図に示した画像に対応した画像(正確には、画像データ)を先ず作成する。そして、当該画像データに対して、ハーフトーン処理を実行した後に、マスキング処理を行うこととなる。また、イエローY、ブラックKについても同様である。
===その他の実施の形態===
上記の実施の形態は、主としてプリンタを有する印刷システムについて記載されているが、流体(インク)噴射方法等の開示も含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
上述の実施形態においては、流体噴射方法を実施する流体噴射装置としてインクジェットプリンタを例示していたが、これに限らない。流体噴射装置であれば、プリンタ(印刷装置)ではなく、様々な工業用装置に適用可能である。例えば、布地に模様をつけるための捺染装置、カラーフィルター製造装置や有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置、チップへDNAを溶かした溶液を塗布してDNAチップを製造するDNAチップ製造装置、回路基板製造装置等であっても、本発明を適用することができる。
また、流体の噴射方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより流体を噴射するピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によって流体を噴射させるサーマル方式でもよい。
また、上述の実施形態においては、インクジェットプリンタとして、移動しないヘッドユニットを有するラインヘッドインクジェットプリンタを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ヘッドユニットが移動する所謂シリアルプリンタにも本発明を適用できる。
また、上述の実施形態においては、媒体(用紙)をヘッドユニットに対して所定方向(搬送方向)に相対移動させる移動機構として、媒体(用紙)をヘッドユニットに対して移動させる搬送ユニットを例に挙げて説明した。すなわち、上述の実施形態に係るプリンタを、搬送方向においてヘッドユニットが移動せずに媒体(用紙)が移動するプリンタとしたが、これに限定されるものではない。例えば、前記移動機構は、ヘッドユニットを媒体(用紙)に対して移動させる機構であることとしてもよい(すなわち、搬送方向において媒体(用紙)が移動せずにヘッドユニットが移動するプリンタとしてもよい)。
また、上述の実施形態において、コントローラは、M個(8個)のラスタラインの中の他端側(奥側)に位置するラスタラインほど前記第一比率及び前記第二比率が大きくなるようにインクを噴射させて、ラスタラインを形成することとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、図7に示すように、M個(8個)のラスタライン間で前記第一比率及び前記第二比率が同じとなるようにインクを噴射させて、ラスタラインを形成することとしてもよい。
また、上述の実施形態に係るプリンタは、ブラックK、シアンC、マゼンタM、イエローYの4色のインクを有することとし、そのうちのシアンC、マゼンタM、イエローYの3色のインクが色重ねされることとした。そして、当該3色に関して、前記第一比率が前記第二比率よりも大きくなるようにすることとした。
しかしながら、これに限定されるものではない。例えば、ブラックKも色重ねされることとし、ブラックKを含めた4色に関して、前記第一比率が前記第二比率よりも大きくなるようにすることとしてもよい。また、プリンタが、前記4色とは異なる色のインク(例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ、ダークイエロー等)を有しており、これらの色を含めた多色に関して、前記第一比率が前記第二比率よりも大きくなるようにすることとしてもよい。
また、上述の実施形態においては、第一ヘッド320の第一ノズル列におけるブラックK、シアンC、マゼンタM、イエローYの搬送方向における並び順が、第二ヘッド330の第二ノズル列における当該4色の搬送方向における並び順と同じであることとしたが、これに限定されるものではなく、前述した第一色(例えば、シアンC)と第二色(例えば、マゼンタM)について、第一ノズル列における並び順と第二ノズル列における並び順とが同じであればよい。例えば、第一ノズル列における4色の並び順がブラックK→シアンC→マゼンタM→イエローY、第二ノズル列における4色の並び順がシアンC→マゼンタM→イエローY→ブラックKである場合であってもよい。
また、上記実施形態においては、単一の第一ノズル列と単一の第二ノズル列とにより複合ノズル列が形成されていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、単一の第一ノズル列(第二ノズル列)と前記幅方向において互いに隣り合う2つの第二ノズル列(第一ノズル列)とにより複合ノズル列が形成されている場合であってもよい。ヘッドの取り付け誤差等に起因して、第一ノズル列と第二ノズル列とが一直線上に並ばない状況となり、かかる際に、幅方向において互いに隣り合う2つの第二ノズル列(第一ノズル列)と前記幅方向において当該2つの第二ノズル列の間に位置する単一の第一ノズル列(第二ノズル列)とで前述した複合ノズル列を形成し、前述した処理(ラスタラインの形成など)を行うようなケース(かかるケースにおいては、複合ノズル列に属する単一の第一ノズル列及び2つの第二ノズル列のノズルから流体を噴射させて、当該複合ノズル列に対応したラスタラインを形成する)も本発明の一実施形態である。
また、コントローラが、前記第一比率及び前記第二比率の値を、媒体の種類又は印刷モードの種類に応じて変更することとしてもよい。すなわち、上述の実施形態においては、媒体の種類や印刷モードの種類によって第一比率の値や第二比率の値が変わることはなかったが、これらの値を媒体の種類又は印刷モードの種類に応じて変わるようにしてもよい。例えば、5種類の媒体と2種類の印刷モードによる10(=5×2)種類の組み合わせの各々毎に、前記第一比率の値及び前記第二比率の値の組み合わせが変わるようにしてもよい。
このようにすれば、第一比率の値や第二比率の値を媒体の特性(インクの滲み易さ等)や印刷モードの特性(どの程度の大きさのドットが形成される印刷モードか等)が考慮された適切な値とすることが可能となる。
また、上述した実施形態に濃度補正処理を加えると、画像の画質がさらに向上し、より効果的である。当該濃度補正処理とは、例えば、媒体にテストパターンを印刷する処理と、媒体に印刷された当該テストパターンをスキャナ等により読み取る処理と、その読み取り濃度に応じて画像の濃度を補正するための補正値を求める処理と、求められた当該補正値に基づいて画像の濃度補正を実行する処理とを備える処理である。
また、上述の実施形態においては、図5に示したとおり、複合ノズル列L1〜L8の各々毎の選択率を3ポイントの座標により規定される二次曲線に基づいて設定することとしたがこれに限定されるものではない。例えば、3ポイントの座標を結んだ直線(折れ線)に基づいて設定することとしてもよい。また、二次曲線や直線によらず設定されることとしてもよい。
本実施形態に係る印刷システムの全体構成ブロック図である。 図2Aは、プリンタ1の断面図である。図2Bは、プリンタ1が用紙Sを搬送する様子を示す図である。 ヘッドユニット30の下面におけるノズルの配列を示した模式図である。 従来例に係るプリンタ1における選択率を示した模式図である。 本実施の形態に係るプリンタ1における選択率を示した模式図である。 各ドットを第一ノズル列及び第二ノズル列のどちらからのインクにより形成するかについての決定方法を説明するための説明図である。 他の形態に係るプリンタ1における選択率を示した模式図である。
符号の説明
1 プリンタ、10 コントローラ、11 インターフェース部、
12 CPU、13 メモリ、14 ユニット制御回路、
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送ローラ、
23 プラテン、24 排紙ローラ、
30 ヘッドユニット、31 ヘッド、32 上流側ヘッド、33 下流側ヘッド、
40 検出器群、60 コンピュータ、320 第一ヘッド、330 第二ヘッド

Claims (5)

  1. 第一色の流体を媒体に噴射するノズル及び第二色の流体を媒体に噴射するノズルが所定方向に前記第一色が前記第二色よりも先行する色順で並んだ第一ノズル列が、該所定方向と交差する交差方向に複数並ぶ第一ヘッドと、該第一ヘッドよりも前記所定方向において下流側に位置し、双方の前記ノズルが前記所定方向に前記色順と同じ色順で並んだ第二ノズル列が前記交差方向に複数並ぶ第二ヘッドとを有し、前記第一ヘッドの前記交差方向における一端側の端部に位置する前記第一ノズル列が前記第二ヘッドの前記交差方向における他端側の端部に位置する前記第二ノズル列と前記交差方向において重なることにより、前記第一ノズル列と前記第二ノズル列とが前記所定方向に並んだ複合ノズル列が形成されているヘッドユニットと、
    前記媒体を前記ヘッドユニットに対して前記所定方向に相対移動させる移動機構と、
    前記移動機構により相対移動する前記媒体に対し、色毎に前記複合ノズル列に属する前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列のノズルから流体を噴射させて、色重ねされたドットを前記所定方向に沿って複数配列させることにより前記第一ノズル列のノズルから噴射される前記第一色及び前記第二色の流体と前記第二ノズル列のノズルから噴射される前記第一色及び前記第二色の流体とを含むラスタラインを形成させるコントローラと、を有する流体噴射装置であって、
    前記コントローラは、
    前記第一ノズル列から噴射される前記第一色の流体の前記ラスタライン上の量をA1、前記第二ノズル列から噴射される前記第一色の流体の前記ラスタライン上の量をA2、前記第一ノズル列から噴射される前記第二色の流体の前記ラスタライン上の量をB1、前記第二ノズル列から噴射される前記第二色の流体の前記ラスタライン上の量をB2、としたときに、
    A1のA1+A2に対する第一比率がB1のB1+B2に対する第二比率よりも大きくなるように流体を噴射させて、前記ラスタラインを形成させることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の流体噴射装置において、
    前記ヘッドユニットには、前記一端側の端部に位置するM個の前記第一ノズル列が前記他端側の端部に位置するM個の前記第二ノズル列と前記交差方向において重なることにより、M個の前記複合ノズル列が形成されており、
    前記コントローラは、
    前記移動機構により相対移動する前記媒体に対し、色毎に、かつ、M個の前記複合ノズル列の各々毎に、該複合ノズル列に属する前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列のどちらか一方のノズルから流体を噴射させて、色重ねされたドットを前記所定方向に沿って複数配列させることによりM個のラスタラインを形成させ
    前記M個のラスタラインの中の前記他端側に位置するラスタラインほど前記第一比率及び前記第二比率が大きくなるように流体を噴射させて、前記ラスタラインを形成させることを特徴とする流体噴射装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の流体噴射装置において、
    該流体噴射装置は印刷装置であり、
    前記コントローラは、
    前記第一比率及び前記第二比率の値を、前記媒体の種類又は印刷モードの種類に応じて変更することを特徴とする流体噴射装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の流体噴射装置において、
    前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列においては、シアン色の流体を媒体に噴射するノズル、マゼンタ色の流体を媒体に噴射するノズル、及び、イエロー色の流体を媒体に噴射するノズルが前記所定方向にシアン色、マゼンタ色、イエロー色の色順で並んでおり、
    前記コントローラは、
    前記移動機構により相対移動する前記媒体に対し、シアン色、マゼンタ色、イエロー色の三色の各々毎に前記複合ノズル列に属する前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列のどちらか一方のノズルから流体を噴射させて、前記三色が色重ねされたドットを前記所定方向に沿って複数配列させることによりラスタラインを形成させ
    前記第一ノズル列から噴射される前記シアン色の流体の前記ラスタライン上の量をC1、前記第二ノズル列から噴射される前記シアン色の流体の前記ラスタライン上の量をC2、前記第一ノズル列から噴射される前記マゼンタ色の流体の前記ラスタライン上の量をM1、前記第二ノズル列から噴射される前記マゼンタ色の流体の前記ラスタライン上の量をM2、前記第一ノズル列から噴射される前記イエロー色の流体の前記ラスタライン上の量をY1、前記第二ノズル列から噴射される前記イエロー色の流体の前記ラスタライン上の量をY2、としたときに、
    C1のC1+C2に対する比率>M1のM1+M2に対する比率>Y1のY1+Y2に対する比率という関係式を満たすように流体を噴射させて、前記ラスタラインを形成させることを特徴とする流体噴射装置。
  5. 第一色の流体を媒体に噴射するノズル及び第二色の流体を媒体に噴射するノズルが所定方向に前記第一色が前記第二色よりも先行する色順で並んだ第一ノズル列が、該所定方向と交差する交差方向に複数並ぶ第一ヘッドと、該第一ヘッドよりも前記所定方向において下流側に位置し、双方の前記ノズルが前記所定方向に前記色順と同じ色順で並んだ第二ノズル列が前記交差方向に複数並ぶ第二ヘッドとを有し、前記第一ヘッドの前記交差方向における一端側の端部に位置する前記第一ノズル列が前記第二ヘッドの前記交差方向における他端側の端部に位置する前記第二ノズル列と前記交差方向において重なることにより、前記第一ノズル列と前記第二ノズル列とが前記所定方向に並んだ複合ノズル列が形成されているヘッドユニットを準備することと、
    前記ヘッドユニットに対して前記所定方向に相対移動する前記媒体に対し、色毎に前記複合ノズル列に属する前記第一ノズル列及び前記第二ノズル列のノズルから流体を噴射させて、色重ねされたドットを前記所定方向に沿って複数配列させることにより前記第一ノズル列のノズルから噴射される前記第一色及び前記第二色の流体と前記第二ノズル列のノズルから噴射される前記第一色及び前記第二色の流体とを含むラスタラインを形成することと、を有する流体噴射方法において、
    前記ラスタラインを形成する際には、
    前記第一ノズル列から噴射される前記第一色の流体の前記ラスタライン上の量をA1、前記第二ノズル列から噴射される前記第一色の流体の前記ラスタライン上の量をA2、前記第一ノズル列から噴射される前記第二色の流体の前記ラスタライン上の量をB1、前記第二ノズル列から噴射される前記第二色の流体の前記ラスタライン上の量をB2、としたときに、
    A1のA1+A2に対する第一比率がB1のB1+B2に対する第二比率よりも大きくなるように流体を噴射させて、前記ラスタラインを形成することを特徴とする流体噴射方法。
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