JP4983420B2 - 液体吐出装置及び液体吐出方法 - Google Patents
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Description
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
このような液体吐出装置によれば、ノズル列の数を減らしつつ、媒体に隙間なく液体を塗布することができる。
このような液体吐出方法によれば、ノズル列の数を減らしつつ、媒体に隙間なく液体を塗布することができる。
次に、印刷システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態の記載には、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体等に関する実施形態も含まれている。
<インクジェットプリンタの構成>
図2は、プリンタ1の全体構成のブロック図である。また、図3Aは、プリンタ1の断面図である。また、図3Bは、プリンタ1の搬送処理とドット形成処理を説明するための斜視図である。以下、本実施形態のプリンタであるラインプリンタの基本的な構成について説明する。
図4Aは、ヘッドユニット40の下面における複数のノズル列の配置を上から透過して見た説明図である。ヘッドユニット40の下面には、5個のノズル列が設けられている。5個のノズル列は、搬送方向上流側から順に、濃シアンノズル列(C)、濃マゼンタノズル列(M)、イエローノズル列(Y)、淡シアンノズル列(LC)及び淡マゼンタノズル列(LM)である。各ノズル列の紙幅方向の長さは、A4サイズの紙幅分の長さである。
印刷解像度を高めるため、ノズルピッチは狭い方が望ましい。一方、隣接するノズル同士の間隔は、設計上の制約から狭くできないことがある。そこで、図5Aに示すようにノズルを千鳥列状に配置しても良い。以下の説明では、図5Aのようにノズルが千鳥列状に並ぶ場合についても、説明の簡略化のため、図4Bのようにノズルが一列に並んでいるものとして説明を行う。
また、ラインプリンタでは、紙幅分の長さのノズル列を用意する必要がある。一方、ノズル列の長さは、設計上の制約から長くできないことがある。そこで、図5Bに示すように、ノズル列を継ぎ足して、紙幅分の長さのノズル列を構成しても良い。以下の説明では、図5Bのようにノズル列を継ぎ足す場合についても、説明の簡略化のため、図4Bのようにノズルが一列に並んでいるものとして説明を行う。
本実施形態のノズル列は、1/1600インチという狭いノズルピッチでノズルが形成されている。このような場合において、ノズル列内の多数のノズルに供給路からインクが供給される構成になっていると(供給路が共通化された構成になっていると)、あるノズルからのインクの吐出が、そのノズルと隣接するノズル(隣接ノズル)のインクの吐出に影響を与えることがある。例えば、ノズル♯2からのインクの吐出が、ノズル♯1やノズル♯3のインクの吐出に影響を与える。この理由として、ノズル♯2からインクを吐出するときにおけるノズル♯2内のインクの圧力変動が、ノズル♯1やノズル♯3に伝達するためと考えられる。また、ノズル♯2へのインクの供給が、ノズル♯1やノズル♯3へのインクの供給に影響を与えるためと考えられる。このように、隣接するノズル間で相互に影響を及ぼしあうことを、「ノズル間のクロストーク」と呼ぶ。
<シアンについて>
図6は、第1実施形態のドット形成方法の説明図である。ここでは、シアンにのみ注目し、他の色のノズル列については記載を省略している。また、説明文中では、「シアン」と記載することも必要がなければ省略し、例えば「濃シアンノズル列」のことを「濃ノズル列」と呼ぶことがある。
奇数番号のラスタと濃ノズル列(C)が対向するとき、濃ノズル列の奇数番号のノズルから濃インクが吐出され、奇数番目の画素に濃ドットが形成される。例えば、第1ラスタが濃ノズル列(C)と対向する際には、ノズル♯1、3、5、・・・の奇数ノズルから濃インクが吐出されて、奇数番目の画素に濃ドットが形成される。また、偶数番号のラスタと濃ノズル列(C)が対向するとき、濃ノズル列の偶数番号のノズルから濃インクが吐出され、偶数番目の画素に濃ドットが形成される。例えば、第2ラスタの画素が濃ノズル列(C)と対向する際に、ノズル♯2、4、6、・・・の偶数ノズルから濃インクが吐出されて、偶数番目の画素にドットが形成される。このように、奇数ノズル又は偶数ノズルのうちの一方のノズルからインクを吐出し、他方のノズルからはインクを吐出しないようにすることによって、隣接ノズルからはインクを吐出しないようにしているので、ノズル間のクロストークの問題が回避されている。
また、奇数番号のラスタと淡ノズル列(LC)が対向するとき、淡ノズル列の偶数番号のノズルから淡インクが吐出され、偶数番号の画素に淡ドットが形成される。例えば、第1ラスタの画素が淡ノズル列(LC)と対向する際に、ノズル♯2、4、6、・・・の偶数ノズルから淡インクが吐出されて、偶数番目の画素に淡ドットが形成される。また、偶数番号のラスタと淡ノズル列(LC)が対向するとき、淡ノズル列の奇数番号のノズルから淡インクが吐出され、奇数番号の画素に淡ドットが形成される。例えば、第2ラスタの画素が淡ノズル列(LC)と対向する際に、ノズル♯1、3、5、・・・の奇数ノズルから淡インクが吐出されて、奇数番目の画素に淡ドットが形成される。淡ノズル列においても、奇数ノズル又は偶数ノズルのうちの一方のノズルからインクを吐出し、他方のノズルからはインクを吐出しないようにすることによって、隣接ノズルからはインクを吐出しないようにしているので、ノズル間のクロストークの問題が回避されている。
仮に、濃ドットと淡ドットが同じ画素に重なって形成されると、1画素おきに空白の画素が発生してしまい、隙間なくインクを塗布することができない。このようにインクを隙間なく塗布することができなければ、シアン一色で塗り潰したいときにも、紙の下地が見えてしまう。
濃ノズル列(C)の奇数番号のノズルは、奇数番号のラスタと対向するたび毎に濃インクを吐出して、搬送方向に1画素おきに濃ドットを形成する。例えば、ノズル♯1は、第1、3、5、・・・ラスタと対向するたびに濃インクを吐出し、搬送方向に1画素おきに濃ドットを形成する。このように、奇数番号のノズルは、奇数番号のラスタの画素に濃ドットを形成し、その画素の次に対向する偶数番号のラスタの画素にはドットを形成しない。また、濃ノズル列(C)の偶数番号のノズルは、偶数番号のラスタと対向するたび毎に濃インクを吐出して、搬送方向に1画素おきに濃ドットを形成する。例えば、ノズル♯2は、第2、4、6、・・・ラスタと対向するたびに濃インクを吐出し、搬送方向に1画素おきに濃ドットを形成する。このように、偶数番号のノズルは、偶数番号のラスタの画素に濃ドットを形成し、その画素の次に対向する奇数番号のラスタの画素にはドットを形成しない。
また、淡ノズル列(LC)の奇数番号のノズルは、偶数番号のラスタと対向するたび毎に淡インクを吐出して、搬送方向に1画素おきに淡ドットを形成する。例えば、ノズル♯1は、第2、4、6、・・・ラスタと対向するたびに淡インクを吐出し、搬送方向に1画素おきに淡ドットを形成する。このように、奇数番号のノズルは、偶数番号のラスタの画素に淡ドットを形成し、その画素の次に対向する奇数番号のラスタの画素にはドットを形成しない。また、淡ノズル列(LC)の偶数番号のノズルは、奇数番号のラスタと対向するたび毎に淡インクを吐出して、搬送方向に1画素おきに淡ドットを形成する。例えば、ノズル♯2は、第1、3、5、・・・ラスタと対向するたびに淡インクを吐出し、搬送方向に1画素おきに淡ドットを形成する。このように、偶数番号のノズルは、奇数番号のラスタの画素に淡ドットを形成し、その画素の次に対向する偶数番号のラスタの画素にはドットを形成しない。
ところで、ノズルの設計上、ノズルからインク滴を連続して吐出できる周期(吐出周期)には限界がある。そして、仮に搬送方向に連続する画素にドットを形成するようにすると、吐出周期の間に1画素分の距離だけしか紙を搬送することができず、搬送速度が遅くなり、印刷速度が遅くなる。これに対し、第1実施形態では、各ノズルは搬送方向に1画素おきにドットを形成しているので、吐出周期の間に2画素分の距離で紙を搬送することができ、印刷速度を速くすることができる。
淡ドットは、本来、淡い色を滑らかな階調で表現できるようにする目的で形成されるものである。このため、仮に淡ドットが大きいドットになると、印刷画像の淡い部分において、粒状性が目立ってしまい、望ましくない。このため、淡ドットは、小さい方が望ましい。これに対し、濃ドットの大きさも小さくしてしまうと、全ての画素にドットを形成した状態のときの色が比較的淡くなってしまう。しかし、全ての画素にドットを形成した状態のときに深く濃い色を表現できる方が、その色の階調を豊かに表現する上で有利である。このため、濃ドットは、淡ドットと同じ大きさであるよりも、淡ドットよりも大きい方が有利である。このような理由から、第1実施形態では、濃ドットの大きさが、淡ドットの大きさよりも大きくなっている。
マゼンタについても、濃ノズル列(M)と淡ノズル列(LM)が用意されている(図4参照)。このため、マゼンタの濃ノズル列(M)と淡ノズル列(LM)も、前述のシアンの濃ノズル列(C)と淡ノズル列(LC)と同様にドットを形成すれば、シアンと同様の効果を得ることができる。言い換えると、マゼンタの濃ドットと淡ドットを、前述のシアンの濃ドットと淡ドットのように配置すれば、シアンと同様の効果を得ることができる。
図7は、第2実施形態のドット形成方法の説明図である。前述の第1実施形態と比較すると、第2実施形態では、濃ドットの大きさと、淡ドットの大きさを同じにしている。他の点については、ほぼ第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
図8は、第3実施形態のドット形成方法の説明図である。前述の第1実施形態と比較すると、第3実施形態では、ドットの配置が異なる。他の点については、ほぼ第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
図9Aは、比較例のドット形成方法の説明図である。図9Bは、比較例における濃ドット形成方法の説明図である。図9Cは、比較例における淡ドット形成方法の説明図である。ここでも図中には最も多くのドットが形成された状態が示されている。後述するように、比較例では濃ドットと淡ドットが重ねて形成されるので、図9Aでは、ハッチングで示された濃ドットの上に、白抜きの淡ドットを表現している。ここで、図示の都合上、濃ドットが淡ドットよりも小さく表現されているが、比較例では、実際には濃ドットと淡ドットの大きさは同じである。
一実施形態としてのプリンタ等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態では、紙を搬送しつつ紙幅分の長さのノズル列からインクを吐出して印刷を行うラインプリンタについて説明している。但し、このような方式のプリンタに限られず、別のプリンタにおいても、本実施形態と同様の技術を適用できる。
図10Bは、ヘッド41の下面における複数のノズル列の配置を上から透過して見た説明図である。ヘッド41の下面には、移動方向に沿って5個のノズル列が並んでいる。各ノズル列は、搬送方向に沿って複数のノズルが所定のノズルピッチで並んで構成されている。
前述の実施形態では、マゼンタの淡ドットが形成される画素と、シアンの淡ドットが形成される画素は、別の画素になるようにしているが、これに限られるものではない。マゼンタの淡ドットが形成される画素と、シアンの淡ドットが形成される画素は、同じ画素になっても良い。このようにすれば、仮に淡ドットの位置が理想的な位置よりもずれて形成された場合に、粒状性の悪化が目立ちにくくなる。
前述の実施形態では、液体を吐出する液体吐出装置の一例として、インクジェット方式のプリンタを説明している。但し、液体吐出装置は、プリンタに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の液体吐出装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
前述の実施形態では、ヒータを用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、ピエゾ素子を用いてインクを吐出する方式など、他の方式を用いてもよい。
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、
23A 上流側搬送ローラ、23B 下流側搬送ローラ、24 ベルト、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、32 キャリッジモータ、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路
100 印刷システム、110 コンピュータ、
120 表示装置、130 入力装置、140 記録再生装置、
Claims (2)
- (1)所定方向に複数のノズルを有し、第1液体を吐出する第1ノズル列と、
(2)前記所定方向に複数のノズルを有し、第1液体とは異なる濃度の第2液体を吐出する第2ノズル列と、
(3)前記第1ノズル列の複数のノズルのうちの一部のノズルを使用せずに前記第1ノズル列のノズルから前記第1液体を吐出して、所定間隔に第1ドットを媒体に形成するとともに、
前記第2ノズル列の複数のノズルのうちの一部のノズルを使用せずに前記第2ノズル列のノズルから前記第2液体を吐出して、前記第1ドットの前記所定方向の間に、前記所定間隔に第2ドットを媒体に形成するコントローラと、
(4)を備える液体吐出装置であって、
(5)あるノズルから液体が吐出されるとき、そのノズルと隣接するノズルからは液体が吐出されず、
(6)あるノズルが、ある画素にドットを形成したとき、そのノズルは、その画素の次に対向する画素にドットを形成せず、
(7)前記第1ノズル列のあるノズルが、ある画素に第1ドットを形成したとき、その画素の次にそのノズルが対向する画素には、第2ドットが形成され、
(8)前記第1液体は、前記第2液体よりも濃い液体であり、
前記第1ドットは、前記第2ドットよりも大きいドットであり、
(9)前記第1ノズル列は、濃シアンインクを吐出して濃シアンドットを媒体に形成し、
前記第2ノズル列は、淡シアンインクを吐出して淡シアンドットを媒体に形成し、
前記液体吐出装置は、
濃マゼンタインクを吐出して濃マゼンタドットを媒体に形成する第3ノズル列と、
淡マゼンタインクを吐出して淡マゼンタドットを媒体に形成する第4ノズル列と
を備え、
前記濃マゼンタドットの間に、前記淡マゼンタドットが配置されるとともに、
前記淡シアンドットの間に、前記淡マゼンタドットが配置される
ことを特徴とする液体吐出装置。 - 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
前記第1液体及び前記第2液体によって最も濃い色を表現するとき、
前記第1ドットが市松模様状に形成され、前記第1ドットが形成された画素に前記第2ドットが形成されないように、前記第2ドットが市松模様状に形成される
ことを特徴とする液体吐出装置。
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