JP5282917B2 - レジスト下層膜形成組成物及びそれを用いたパターニング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物、及び当該組成物を適用したパターニング方法に関する。特に、いわゆるダブルパターニングにおける、第2のレジストパターンを形成する第2リソグラフィー工程の際に適用する、第1のマスクパターンを被覆するレジスト下層膜を形成するための組成物に関する。
近年、微細なパターンを形成する方法として、ダブルパターニング又はダブル露光と称するリソグラフィープロセスが検討されている。ダブルパターニングは、例えば下記特許文献1に記載されている。当該特許文献1の図5乃至図8には、有機物質層上に積層された第1感光膜から第1感光膜パターンを形成する第1リソグラフィー工程、その第1感光膜パターンをマスクとして有機物質層パターンを形成するエッチング工程、その有機物質層パターンを被覆する第2感光膜を形成する工程、その第2感光膜から第2感光膜パターンを、隣り合う2つの前記有機物質層パターン間に形成する第2リソグラフィー工程が示されている。
一方、下記特許文献2には、少なくとも二つのエポキシ基を有する分子量2000以下の化合物、及びフェノール性水酸基、カルボキシル基、保護されたカルボキシル基又は酸無水物構造を有する高分子化合物を含む下層膜形成組成物が記載されている。
しかしながら、従来の下層膜形成組成物は、必ずしもダブルパターニングに好適な性能を具備したレジスト下層膜を形成できるとはいえない。
特許第2803999号公報 国際公開第2004/090640号パンフレット
レジスト下層膜には、その上に形成されるレジスト膜よりドライエッチング速度が大きい(ドライエッチング速度の選択比が大きい)ことが要求される。
また、ダブルパターニングの第1リソグラフィー工程及びエッチング工程後に行われる第2リソグラフィー工程にレジスト下層膜を適用する場合、前記エッチング工程により形成されるマスクパターン等による段差を十分に被覆(埋め込み)可能であるレジスト下層膜が要求される。さらに好ましくは、段差を被覆したレジスト下層膜が平坦な表面を有することが要求される。また、当該組成物は、塗布法によりレジスト下層膜を形成可能なように、所定の溶剤に対する溶解性を有することが必要である。
さらにArFエキシマレーザー等の短波長の光に対する屈折率(n値)及び吸光係数(k値、減衰係数ともいう)が所望の値を示すことが要求される。このような要求特性を満たすレジスト下層膜を形成するための組成物を提供することを本発明の目的とする。
本発明に係る組成物は、トリエポキシ化合物及び置換基を有してもよい酸無水物並びにアルコール系化合物(溶媒)を反応させて得られる、末端が前記アルコール系化合物で置換された化合物を含有することを特徴とする。
後述する式(1)で表される化合物、又は後述する、式(2)で表される酸無水物及び式(3)で表される化合物を、式(4)で表される化合物の存在下で反応させて得られる生成物を含む本発明に係るレジスト下層膜形成組成物を用いることにより、レジスト膜に対するドライエッチング速度の選択比が大きいレジスト下層膜を形成することが可能である。
上記式(1)で表される化合物又は上記生成物は、ヒドロキシ基を有する有機溶媒を主成分とする溶剤への溶解性に優れることから、本発明に係るレジスト下層膜形成組成物は塗布法によりレジスト下層膜を容易に形成することが可能である。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物は段差を被覆(埋め込み)し、そしてそれから形成されるレジスト下層膜は比較的平坦な表面を有する。このレジスト下層膜は、ダブルパターニングの第2リソグラフィー工程に好ましく適用できる。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物を用いることにより、波長193nmの光に対して、1.6を超える高い屈折率(n値)、及び相対的に小さい吸光係数k値を有するレジスト下層膜が得られる。
フォトレジストパターンの断面形状を、SEMで観察した結果を示す。 段差被覆性を評価する試料の断面を、SEMで観察した結果を示す。
本発明は、下記式(1):
(式中、A1乃至A9はそれぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、各R1はそれぞれ独立に、臭素原子及び塩素原子から選択される少なくとも1種のハロゲン原子を置換基として有する芳香族構造、置換基を少なくとも1つ有してもよい脂環式構造又は置換基を少なくとも1つ有してもよい脂肪族構造を表し、各R2は炭素原子数1乃至3のアルコキシ基を置換基として有してもよい炭素原子数1乃至6の炭化水素基を表す。)で表される化合物、ヒドロキシ基を有する有機溶媒を主成分とする溶剤及び架橋剤を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に関する。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物が含有する化合物としては、例えば下記式(2)で表される少なくとも1種の酸無水物及び下記式(3)で表される化合物:
(式中、A1乃至A9はそれぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、R1は、臭素原子及び塩素原子から選択される少なくとも1種のハロゲン原子を置換基として有する芳香族構造、置換基を少なくとも1つ有してもよい脂環式構造又は置換基を少なくとも1つ有してもよい脂肪族構造を表す。)を、下記式(4):
(式中、R2は、炭素原子数1乃至3のアルコキシ基を置換基として有してもよい炭素原子数1乃至6の炭化水素基を表す。)で表される少なくとも1種の化合物の存在下で反応させて得られる生成物である。
前記R1を表す芳香族構造としては、例えばベンゼン環、ナフタレン環及びアントラセン環を含む構造が挙げられ、前記R1を表す脂環式構造としては、例えばシクロブタン環、シクロヘキサン環又はシクロヘキセン環を含む構造が挙げられ、及び前記R1を表す脂肪族構造としては、例えばエチレン基及びビニレン基等の、その2つの炭素原子間に二重結合又は単結合を含む構造が挙げられる。
さらに、前記R1を表す芳香族構造が有する置換基としては、例えばハロゲン原子が挙げられる。このハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられるが、塩素原子及び臭素原子が好ましい。R1を表す構造として、ハロゲン原子を有する芳香族構造を用いることにより、ハロゲン原子を有さない芳香族構造に比べて、ドライエッチング速度が著しく改善される。
前記R1を表す脂環式構造及び脂肪族構造が有してもよい置換基としては、例えば少なくとも1つのハロゲン原子、アセチルオキシ基(アセトキシ基)等があげられる。ハロゲン原子としては、臭素原子が好ましい。
前記R2を表す炭素原子数1乃至6の炭化水素基としては、炭素原子数1乃至4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が挙げられる。しかし、当該アルキル基に限定されない。
前記炭化水素基が有する炭素原子数1乃至3のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びi−プロポキシ基が挙げられる。
前記式(2)で表される酸無水物及び式(3)で表される化合物を式(4)で表される化合物の存在下で反応させる際、必要に応じて触媒、ラジカル重合禁止剤等を用いることができる。当該触媒として、例えば、第4級アンモニウム塩及び第4級ホスホニウム塩が挙げられる。第4級アンモニウム塩及び第4級ホスホニウム塩として公知の物質が使える。前記式(2)で表される酸無水物として、例えばコハク酸無水物、無水マレイン酸、テトラブロモフタル酸無水物、テトラクロロフタル酸無水物、フタル酸無水物、(+)−ジアセチル−L−酒石酸無水物、酒石酸無水物が挙げられるが、これらの酸無水物に限定されない。前記式(3)で表される化合物として、例えばトリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレートが挙げられるが、これに限定されない。前記式(4)で表される化合物として、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノールが挙げられるが、これらに限定されない。
前記反応条件は、使用する化合物及びそれらの濃度に依存するものであり特に限定されないが、例えば反応温度100℃乃至150℃の範囲及び反応時間1時間乃至24時間の範囲から適宜選択される。
前記式(1)で表される化合物の、又は前記生成物の重量平均分子量としては、例えば500乃至2000である。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物において、式(1)で表される化合物又は前記生成物の配合量としては、当該組成物全質量当たり、例えば1質量%乃至5質量%である。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物が含有する、ヒドロキシ基を有する有機溶媒を主成分とする溶剤において、ヒドロキシ基を有する有機溶媒として、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル、4−メチル−2−ペンタノール等が挙げられるが、これらに限定されない。なお、“主成分”とは、本明細書では、溶剤中にヒドロキシ基を有する有機溶媒が50質量%を超える割合で含まれることを意味する。前記溶剤中には、副成分として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のヒドロキシ基を有さない有機溶媒が含まれてもよい。
前記溶剤の含有量としては、適宜選択されるものであるが、レジスト下層膜形成組成物の全質量当たり、例えば90質量%乃至99質量%である。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物が含有する架橋剤としては、例えばメチロール基又はアルコキシメチル基と結合する窒素原子を、1分子内に2乃至4個有する化合物が挙げられる。このような架橋剤として、例えばヘキサメトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)グリコールウリル、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(ブトキシメチル)尿素及び1,1,3,3−テトラキス(メトキシメチル)尿素が挙げられる。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物において、架橋剤の含有量は、使用する前記式(1)で表される化合物又は前記生成物及び溶剤、要求される溶液の粘度及び膜形状に応じて適宜適した範囲に設定されるべきであるが、例えば前記式(1)で表される化合物又は前記生成物に対し、1質量%乃至30質量%、又は15質量%乃至30質量%の割合で含有することができる。1質量%未満だとレジスト下層膜が十分に硬化しない場合がある。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物は、スルホン酸化合物をさらに含んでもよい。前記式(1)で表される化合物又は前記生成物に対し、例えば0.1質量%乃至10質量%、又は1質量%乃至5質量%の割合で、スルホン酸化合物を添加することができる。スルホン酸化合物として、例えばp−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウム−p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、5−スルホサリチル酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸及びピリジニウム−1−ナフタレンスルホン酸が挙げられる。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物は、界面活性剤をさらに含んでもよい。界面活性剤の添加により、レジスト下層膜形成組成物の基板に対する塗布性を向上させることができる。ノニオン系界面活性剤又はフッ素系界面活性剤等の公知の界面活性剤を用いることができ、本発明に係るレジスト下層膜形成組成物に対し例えば0.01質量%乃至2.0質量%の割合で添加することができる。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物は、塗布法により、基板の段差又は基板上に形成された第一パターンの段差を被覆(埋め込み)し、且つ比較的平坦な表面を有するレジスト下層膜が得られる。また、得られたレジスト下層膜は、レジスト膜に対するドライエッチング速度の大きな選択比、並びにリソグラフィー工程に使用される露光光に対して所望の屈折率(n値)及び吸光係数(k値)を有する。
ドライエッチング速度の大きな選択比を有することにより、レジスト下層膜のドライエッチング時にレジスト膜の膜厚の減少を抑制することが可能となる。ドライエッチング速度の選択比が小さい場合、レジスト下層膜のドライエッチング時にレジスト膜の膜厚が薄くなるという問題が生じ、微細なパターンを形成できなくなる。
所望の屈折率(n値)及び吸光係数(k値)を有することにより、露光時に基板からの反射光がレジスト膜に達するのをレジスト下層膜が抑制する。それらの所望の値は使用用途及びレジスト下層膜の膜厚によって異なる。屈折率(n値)及び吸光係数(k値)が所望の値にない場合、レジスト下層膜が露光時に基板からの反射光を抑制できず、微細なパターンを形成できなくなる。
また本発明は、半導体基板上又はその上方に形成された第1のパターン上に、前記リソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を塗布して被覆する工程、塗布した当該組成物をベークしてレジスト下層膜を形成する工程、前記レジスト下層膜上にレジスト膜を形成し、次いで該レジスト膜に対し少なくとも露光及び現像をおこなうことにより第2のパターンを形成する工程、及び前記第2のパターンをマスクとして前記レジスト下層膜をエッチングすると共に前記第1のパターンを露呈させる工程を含むパターニング方法に関する。前記第2のパターンは、例えば前記第1のパターンと重ならないように形成される。上記ベーク時の温度は、例えば160℃乃至300℃である。
以下、本発明について合成例及び実施例によって具体的に説明する。ただし、本発明は、下記合成例及び実施例の記載に限定されるものではない。
下記合成例で得られた化合物の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略称する)による測定結果である。測定には東ソー(株)製GPC装置を用い、測定条件等は次のとおりである。
GPCカラム:Shodex〔登録商標〕・Asahipak〔登録商標〕(昭和電工(株))
カラム温度:40℃
溶媒:N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)
流量:0.6ml/分
標準試料:ポリスチレン(東ソー(株))
<合成例1>
トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート(日産化学工業(株)製、商品名:TEPIC〔登録商標〕)5.00g、コハク酸無水物(東京化成工業(株))5.01g、及び触媒として第4級ホスホニウム塩であるトリフェニルモノエチルホスホニウムブロミド0.47gをプロピレングリコールモノメチルエーテル24.45gに溶解させた後、120℃に加温し、窒素雰囲気下で4時間撹拌した。プロピレングリコールモノメチルエーテル17.46gにて希釈したワニス溶液のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は1266であった。この反応生成物は、下記式(5)で表される構造を有する。
<合成例2>
トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート(日産化学工業(株)製、商品名:TEPIC〔登録商標〕)2.50g、テトラブロモフタル酸無水物(東京化成工業(株))11.62g、及び触媒として第4級ホスホニウム塩であるトリフェニルモノエチルホスホニウムブロミド0.23gをプロピレングリコールモノメチルエーテル33.48gに溶解させた後、120℃に加温し、窒素雰囲気下で4時間撹拌した。プロピレングリコールモノメチルエーテル23.91gにて希釈したワニス溶液のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は1491であった。この反応生成物は、下記式(6)で表される構造を有する。
<合成例3>
トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート(日産化学工業(株)製、商品名:TEPIC〔登録商標〕)5.00g、無水マレイン酸(東京化成工業(株))4.91g、ラジカル重合禁止剤としてヒドロキノン(東京化成工業(株))0.07g、及び触媒として第4級ホスホニウム塩であるトリフェニルモノエチルホスホニウムブロミド0.47gをプロピレングリコールモノメチルエーテル24.38gに溶解させた後、120℃に加温し、窒素雰囲気下で4時間撹拌した。プロピレングリコールモノメチルエーテル27.18gにて希釈したワニス溶液のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は1224であった。この反応生成物は、下記式(7)で表される構造を有する。
<合成例4>
トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート(日産化学工業(株)製、商品名:TEPIC〔登録商標〕)2.50g、テトラクロロフタル酸無水物(東京化成工業(株))7.16g、及び触媒として第4級ホスホニウム塩であるトリフェニルモノエチルホスホニウムブロミド0.23gをプロピレングリコールモノメチルエーテル23.09gに溶解させた後、120℃に加温し、窒素雰囲気下で4時間撹拌した。プロピレングリコールモノメチルエーテル16.49gにて希釈したワニス溶液のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は1415であった。この反応生成物は、下記式(8)で表される構造を有する。
<合成例5>
トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート(日産化学工業(株)製、商品名:TEPIC〔登録商標〕)5.79g、及び(+)−ジアセチル−L−酒石酸無水物(東京化成工業(株))4.21gをプロピレングリコールモノメチルエーテル9.667gに溶解させた後、120℃に加温し、窒素雰囲気下で3時間撹拌した。本合成例では、反応性が高いため触媒を用いない。プロピレングリコールモノメチルエーテル30gにて希釈したワニス溶液のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は1197であった。この反応生成物は、下記式(9)で表される構造を有する。
<合成例6>
テトラブロモフタル酸無水物(東京化成工業(株))6.20g、及び触媒として第4級アンモニウム塩であるベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.11gをイソプロパノール7.89gに溶解させた後、120℃に加温し、窒素雰囲気下で4時間撹拌した。この溶液をからエバポレーターにて残留するイソプロパノールを除去し、得られた物質及びトリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート(日産化学工業(株)製、商品名:TEPIC〔登録商標〕)1.79gをプロピレングリコールモノメチルエーテル7.89gに溶解させた後、再び120℃に加温し、窒素雰囲気下で24時間撹拌した。プロピレングリコールモノメチルエーテル24.00gにて希釈したワニス溶液のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は920であった。この反応生成物は、下記式(10)で表される構造を有する。
<合成例7>
テトラブロモフタル酸無水物(東京化成工業(株))6.20g、及び触媒として第4級アンモニウム塩であるベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.11gを1−ブタノール7.89gに溶解させた後、120℃に加温し、窒素雰囲気下で4時間撹拌した。この溶液からエバポレーターにて残留する1−ブタノールを除去し、得られた物質及びトリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート(日産化学工業(株)製、商品名:TEPIC〔登録商標〕)1.79gをプロピレングリコールモノメチルエーテル7.89gに溶解させた後、再び120℃に加温し、窒素雰囲気下で24時間撹拌した。プロピレングリコールモノメチルエーテル24.00gにて希釈したワニス溶液のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は1223であった。この反応生成物は、下記式(11)で表される構造を有する。
<合成例8>
テトラブロモフタル酸無水物(東京化成工業(株))6.20g、及び触媒としてベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.11gをエチレングリコールモノメチルエーテル7.89gに溶解させた後、120℃に加温し、窒素雰囲気下で4時間撹拌した。この溶液からエバポレーターにて残留するエチレングリコールモノメチルエーテルを除去し、得られた物質及びトリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート(日産化学工業(株)製、商品名:TEPIC〔登録商標〕)1.79gをプロピレングリコールモノメチルエーテル7.89gに溶解させた後、再び120℃に加温し、窒素雰囲気下で24時間撹拌した。プロピレングリコールモノメチルエーテル24.00gにて希釈したワニス溶液のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は1449であった。この反応生成物は、下記式(12)で表される構造を有する。
<合成例9>
フタル酸無水物(東京化成工業(株))7.42g、及び触媒として第4級ホスホニウム塩であるトリフェニルモノエチルホスホニウムブロミド0.47gをエタノール12.89gに溶解させた後、120℃に加温し、窒素雰囲気下で4時間撹拌した。この溶液からエバポレーターにて残留するエタノールを除去し、トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート(日産化学工業(株)製、商品名:TEPIC〔登録商標〕)5.00g、プロピレングリコールモノメチルエーテル12.89gに溶解させた後、再び120℃に加温し、窒素雰囲気下で24時間撹拌した。プロピレングリコールモノメチルエーテル38.66gにて希釈したワニス溶液のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は870であった。この反応生成物は、下記式(13)で表される構造を有する。本合成例で用いた酸無水物は、置換基を有さない。
<合成例10>
トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート(日産化学工業(株)製、商品名:TEPIC〔登録商標〕)5.00g、フタル酸無水物(東京化成工業(株))7.42g、及び触媒として第4級ホスホニウム塩であるトリフェニルモノエチルホスホニウムブロミド0.47gをプロピレングリコールモノメチルエーテル12.89gに溶解させた後、120℃に加温し、窒素雰囲気下で24時間撹拌した。プロピレングリコールモノメチルエーテル38.66gにて希釈したワニス溶液のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は1260であった。この反応生成物は、下記式(14)で表される構造を有する。本合成例で用いた酸無水物は、合成例9と同じである。
<合成例11>
トリス−(2,3−エポキシプロピル)−イソシアヌレート(日産化学工業(株)製、商品名:TEPIC〔登録商標〕)5.00g、安息香酸(東京化成工業(株))6.12g、及び触媒として第4級ホスホニウム塩であるトリフェニルモノエチルホスホニウムブロミド0.47gをプロピレングリコールモノメチルエーテル11.58gに溶解させた後、120℃に加温し、窒素雰囲気下で24時間撹拌した。プロピレングリコールモノメチルエーテル16.34gにて希釈したワニス溶液のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は616であった。この反応生成物は、下記式(15)で表される構造を有する。
〔実施例1〕
合成例1で得られた反応生成物0.927gを含む溶液4.2351gに、プロピレングリコールモノメチルエーテル22.612g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.880g、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.232g、p−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株))0.023g、及び界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕、商品名:メガファックR−30)0.019gを加え、溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
〔実施例2〕
合成例2で得られた反応生成物0.927gを含む溶液5.332gに、プロピレングリコールモノメチルエーテル21.515g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.880g、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.232g、p−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株))0.023g、及び界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕、商品名:メガファックR−30)0.019gを加え、溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
〔実施例3〕
合成例3で得られた反応生成物0.927gを含む溶液4.596gに、プロピレングリコールモノメチルエーテル22.250g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.880g、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.232g、p−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株))0.023g、及び界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕、商品名:メガファックR−30)0.019gを加え、溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
〔実施例4〕
合成例4で得られた反応生成物0.927gを含む溶液5.004gに、プロピレングリコールモノメチルエーテル21.843g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.880g、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.232g、p−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株))0.023g、及び界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕、商品名:メガファックR−30)0.019gを加え、溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
〔実施例5〕
合成例5で得られた反応生成物0.938gを含む溶液5.3480gに、プロピレングリコールモノメチルエーテル12.5095g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.880g、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.2344g、p−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株))0.023g、及び界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕、商品名:メガファックR−30)0.019gを加え、溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
〔実施例6〕
合成例6で得られた反応生成物0.927gを含む溶液5.4798gに、プロピレングリコールモノメチルエーテル21.3668g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.880g、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.2317g、p−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株))0.023g、及び界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕、商品名:メガファックR−30)0.019gを加え、溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
〔実施例7〕
合成例7で得られた反応生成物0.927gを含む溶液5.5355gに、プロピレングリコールモノメチルエーテル21.3112g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.880g、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.2317g、p−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株))0.023g、及び界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕、商品名:メガファックR−30)0.019gを加え、溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
〔実施例8〕
合成例8で得られた反応生成物0.927gを含む溶液5.1884gに、プロピレングリコールモノメチルエーテル21.6583g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.880g、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.2317g、p−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株))0.023g、及び界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕、商品名:メガファックR−30)0.019gを加え、溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
〔参考例1〕
合成例9で得られた反応生成物0.927gを含む溶液5.001gに、プロピレングリコールモノメチルエーテル21.846g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.880g、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.232g、p−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株))0.023g、及び界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕、商品名:メガファックR−30)0.019gを加え、溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
〔参考例2〕
合成例10で得られた反応生成物0.927gを含む溶液4.560gに、プロピレングリコールモノメチルエーテル22.286g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.880g、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.232g、p−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株))0.023g、及び界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕、商品名:メガファックR−30)0.019gを加え、溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
〔比較例1〕
合成例11で得られた反応生成物0.927gを含む溶液6.435gに、プロピレングリコールモノメチルエーテル20.412g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.880g、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ(株)、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.232g、p−フェノールスルホン酸(東京化成工業(株))0.023g、及び界面活性剤(DIC株式会社〔旧大日本インキ化学工業(株)〕、商品名:メガファックR−30)0.019gを加え、溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
(光学パラメーターの試験)
本明細書に記載の実施例1乃至8、参考例1及び2、並びに比較例1で調製されたレジスト下層膜形成組成物を、それぞれスピナーによりシリコンウエハー上に塗布した。ホットプレート上、205℃で1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.06μm)を形成した。そして、これらのレジスト下層膜を分光エリプソメーター(J.A.Woollam社製、VUV−VASE VU−302)を用い、波長193nmの光に対するn値(屈折率)及びk値(減衰係数又は吸光係数)を測定した。その結果を表1に示す。
(ドライエッチング速度の測定)
本明細書に記載の実施例1乃至8、参考例1及び2、並びに比較例1で調製されたレジスト下層膜形成組成物を、それぞれスピナーによりシリコンウエハー上に塗布した。ホットプレート上、205℃で1分間ベークし、レジスト下層膜を形成した。そして、日本サイエンティフィック(株)製RIEシステムES401を用い、ドライエッチングガスとしてCF4を使用する条件下でドライエッチング速度(単位時間当たりの膜厚の減少量)を測定した。
フォトレジスト溶液(住友化学(株)製、商品名:PAR710)を、スピナーによりシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上、90℃で1分間ベークし、フォトレジスト膜を形成した。そして日本サイエンティフィック(株)製、RIEシステムES401を用い、ドライエッチングガスとしてCF4を使用した条件下で、ドライエッチング速度を測定した。
本明細書に記載の実施例1乃至8、参考例1及び2、並びに比較例1で調製されたレジスト下層膜形成組成物から得られたレジスト下層膜のドライエッチング速度と、住友化学(株)製フォトレジスト溶液(PAR710)から形成されたフォトレジスト膜のドライエッチング速度との比較を行った。表1に、前記フォトレジスト膜のドライエッチング速度を1.00としたときの、各実施例及び比較例のレジスト下層膜形成組成物から得られたレジスト下層膜のドライエッチング速度を、“選択比”として示す。
表1に示す結果は、実施例1乃至8の本発明のレジスト下層膜形成組成物から得られるレジスト下層膜は、波長193nmの光に対して、十分なn値及びk値を示している。さらに、本発明のレジスト下層膜形成組成物から得られるレジスト下層膜は、従来使用されているフォトレジストに対して、著しく大きなドライエッチング速度の選択比を有していることが分かる。従ってレジスト下層膜のドライエッチングによる除去に伴う、フォトレジスト膜の膜厚の減少を抑制することができる。
一方、比較例1で調製されたレジスト下層膜形成組成物から得られるレジスト下層膜は、本発明のレジスト下層膜形成組成物から得られるいずれのレジスト下層膜よりも、k値が所望の値より大きく、シリコン基板からの反射光を低減するのが困難である。また、比較例1で調製されたレジスト下層膜形成組成物から得られるレジスト下層膜は、本発明のレジスト下層膜形成組成物から得られるいずれのレジスト下層膜よりも、ドライエッチング速度の選択比が小さい。
(フォトレジストパターン形状の評価)
実施例2で調製されたレジスト下層膜形成組成物をスピナーにより、シリコンウエハー上にSiON膜(窒素含有酸化珪素膜)が0.05μmの厚さに蒸着された基板上に塗布した。それから、ホットプレート上で205℃1分間ベークし、膜厚20〜30nmのレジスト下層膜を形成した。このレジスト下層膜の上に、市販のフォトレジスト溶液(住友化学(株)製、商品名:PAR855)をスピナーにより塗布し、ホットプレート上で115℃にて60秒間ベークして、フォトレジスト膜(膜厚0.12μm)を形成した。
次いで、(株)ニコン製スキャナー、NSRS307E(波長193nm、NA:0.85、σ:0.65/0.93(ANNULAR))を用い、現像後にフォトレジストのライン幅及びそのフォトレジストのライン間の幅がいずれも0.08μmであり、すなわち0.08μmL/S(デンスライン)であって、そのようなラインが9本形成されるように設定されたフォトマスクを通して、所定の露光量で露光を行った。その後、ホットプレート上、105℃で60秒間露光後加熱(PEB)をおこない、冷却後、工業規格の60秒シングルパドル式工程にて、現像液として0.26規定のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像した。
得られたフォトレジストパターンについて、基板すなわちシリコンウエハーと垂直方向の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。その結果、得られたフォトレジストパターンの断面形状は、図1(A)に示すようなストレートの裾形状で、ほぼ矩形状であることが観察された。フォトレジスト溶液を他社(信越化学工業(株))製のものに変更し、得られたフォトレジストパターンについて、上記同様に断面形状をSEMで観察した結果を図1(B)に示す。
(段差被覆性の評価)
実施例2で調製されたレジスト下層膜形成組成物を、スピナーにより、段差基板上に回転数1500rpmの条件で塗布した。使用した段差基板は、(株)アドバンテックから入手したもので、段差の高さは80nm、L/S(ラインアンドスペース)は100nm/300nmであり、酸化珪素膜が形成された基板である。その後、205℃で60秒間ベークした試料の断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。上記段差基板の断面のSEM像を図2(A)に、当該段差基板を被覆してレジスト下層膜が形成された試料の断面のSEM像を図2(B)に示す。図2(B)より、実施例2で調製されたレジスト下層膜形成組成物は、基板の段差の埋め込み性に優れ、かつ、比較的良好な平坦性を有していることが観察された。

Claims (12)

  1. 下記式(1):
    (式中、A1乃至A9はそれぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、各R1はそれぞれ独立に、臭素原子及び塩素原子から選択される少なくとも1種のハロゲン原子を有する芳香族構造、置換基を少なくとも1つ有してもよい脂環式構造又は置換基を少なくとも1つ有してもよい脂肪族構造を表し、各R2は炭素原子数1乃至3のアルコキシ基を置換基として有してもよい炭素原子数1乃至6の炭化水素基を表す。)で表される化合物、ヒドロキシ基を有する有機溶媒を主成分とする溶剤及び架橋剤を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
  2. 下記式(2)で表される少なくとも1種の酸無水物及び下記式(3)で表される化合物:
    (式中、A1乃至A9はそれぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、R1は、臭素原子及び塩素原子から選択される少なくとも1種のハロゲン原子を置換基として有する芳香族構造、置換基を少なくとも1つ有してもよい脂環式構造又は置換基を少なくとも1つ有してもよい脂肪族構造を表す。)
    を、下記式(4):
    (式中、R2は、炭素原子数1乃至3のアルコキシ基を置換基として有してもよい炭素原子数1乃至6の炭化水素基を表す。)で表される少なくとも1種の化合物の存在下で反応させて得られる生成物、ヒドロキシ基を有する有機溶媒を主成分とする溶剤及び架橋剤を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
  3. 前記芳香族構造はベンゼン環を含む構造である、請求項1又は請求項2に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
  4. 前記脂肪族構造はその2つの炭素原子間に二重結合又は単結合を含む構造である、請求項1又は請求項2に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
  5. 前記脂環式構造及び前記脂肪族構造が有してもよい置換基は、少なくとも1種のハロゲン原子である請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
  6. 前記ハロゲン原子は臭素原子である請求項5に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
  7. 前記脂環式構造及び前記脂肪族構造が有してもよい置換基はアセチルオキシ基である請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
  8. 前記炭化水素基は炭素原子数1乃至4のアルキル基である請求項1又は請求項2に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
  9. 前記架橋剤はメチロール基又はアルコキシメチル基と結合する窒素原子を、1分子内に2乃至4個有する化合物である請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
  10. スルホン酸化合物及び/又は界面活性剤をさらに含む請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
  11. 半導体基板上又はその上方に形成された第1のパターン上に、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を塗布して被覆する工程、前記レジスト下層膜形成組成物をベークしてレジスト下層膜を形成する工程、前記レジスト下層膜上にレジスト膜を形成し、次いで該レジスト膜に対し少なくとも露光及び現像をおこなうことにより第2のパターンを形成する工程、及び前記第2のパターンをマスクとして前記レジスト下層膜をエッチングすると共に前記第1のパターンを露呈させる工程を含むパターニング方法。
  12. 前記第2のパターンは前記第1のパターンと重ならないように形成される、請求項11に記載のパターニング方法。
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