JP5262715B2 - 白色反射フィルム - Google Patents
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Description
(1)前記塗布層を形成する球状粒子とバインダー樹脂との屈折率差の絶対値が0.10未満であること。
(2)前記球状粒子の変動係数CVが20%以上であること。
(3)前記球状粒子に含有される紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、蓚酸アニリド系、シアノアクリレート系、トリアジン系、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、および酸化セリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種類の紫外線吸収剤であること。
(4)前記球状粒子に含有される光安定剤がヒンダードアミン系の光安定化剤であること。
(5)前記球状粒子が前記紫外線吸収剤および/または光安定化剤を共重合させたものであること。
(6)前記球状粒子が、アクリル共重合体、ポリスチレン共重合体、及びアクリル系ビニルモノマーとスチレン系ビニルモノマーからなる共重合体からなる群より選ばれた少なくとも1種類で構成されていること。
2 中心輝度測定位置(黒丸部分)
3 輝度測定ライン(太点線部分)
本発明の白色反射フィルムは、塗布層の厚みをH、球状粒子の粒径をRとしたとき、塗布層表面からみた100H四方当たりの「R>H」を満たす粒子の平均個数が10個以上であると、バックライトに組み込んだ際の輝度が向上するので好ましい。より好ましくは50個以上、更に好ましくは100個以上、特に好ましくは300個以上である。白色反射フィルムの反射率が向上すれば、バックライトとしての輝度が向上し、光源上部に使用している高価なシートを削減することができる。例えば、液晶テレビ用バックライトの構成の一例として、光源側から光源側から拡散板(厚み約2mm)/拡散フィルム(厚み約200μm〜300μm)/拡散フィルム(厚み約200μm〜300μm)/拡散フィルム(厚み約200μm〜300μm)の順序で積層されており、バックライト全体の輝度が2〜3%向上すれば、前記構成において拡散フィルムを一枚削減することできる。なお「塗布層の厚みH」と「球状粒子の粒径R」の求め方は後述する。
バインダー樹脂、球状粒子の屈折率の値が不明な場合は、次の手順により求める。
(i)白色反射フィルムの塗布層より有機溶剤を用いてバインダー樹脂を抽出し、有機溶剤を留去した後、エリプソメトリー法によって、25℃における589.3nmの波長の光に関して測定を行う。これを異なる5箇所において実施し、5箇所の平均値を「バインダー樹脂の屈折率」とする。
(ii)白色反射フィルムの塗布層を有機溶剤に浸漬して、白色反射フィルムから塗布層を剥離採取した後、スライドガラスに圧着・摺動することで球状粒子を塗布層から脱落させる。ここで得られた球状粒子をベッケ線検出法により、各液体有機化合物の屈折率既知の温度に於いて、粒子の輪郭が見えなくなることを確認し、このとき用いた液体有機化合物の屈折率を求める。これを異なる5箇所において実施し、5箇所の平均値を「球状粒子の屈折率」とする。
前記(1)にて採取した異なる5箇所の球状粒子について、体積平均粒子径及び変動係数CVを測定する。測定には、細孔電気抵抗法を利用した粒度分布測定装置としてコールターマルチサイザーIII(ベックマン・コールター(株)製)を用いる。粒子が細孔を通過する際の粒子体積に相当する電解液分の電気抵抗を測定することによって、粒子の数と体積を測定する。まず微少量のサンプルを薄い界面活性剤水溶液に分散させ、次いでモニターの表示を見ながらアパチャー(検知部分の細孔)通過率が10〜20%となる量だけ指定電解液の容器に添加した後、通過粒子数が10万個になるまで粒子径の計測を続けて自動計算させ、体積平均粒子径、体積平均粒子径の標準偏差と及び変動係数CVを求める。変動係数CVの値は下記式により求めることができる。
・変動係数CV(%)= 体積平均粒子径の標準偏差(μm)×100/体積平均粒子径(μm)。
SMカラーコンピューター(スガ試験機(株)製)を用い、C/2°光源による反射測定法により、黄色味を表すb値を求める。3サンプルについてb値を算出し、これを黄色味とする。
紫外線劣化促進試験機アイスーパーUVテスターSUV−W131(岩崎電気(株)製)を用い、下記条件で強制紫外線照射試験を行った後、b値を求める。3サンプルについて促進試験を実施し、それぞれ試験前後のb値を測定し、その差の平均値を耐光性(黄色味変化量)とする。
「紫外線照射条件」
照度:100mW/cm2
温度:60℃
相対湿度:50%RH
照射時間:120時間
そして、耐光性評価結果を下記により判定し、A級またはB級を合格とする。
A級:黄色味変化量が5以下
B級:黄色味変化量が6以上10以下
C級:黄色味変化量が11以上。
白色反射フィルムを、日本ミクトローム研究所(株)製ロータリー式ミクロトームを使用し、ナイフ傾斜角度3°にてフィルム平面に垂直な方向に切断する。得られたフィルム断面を、トプコン社製走査型電子顕微鏡ABT−32を用いて観察し、塗布層の表面に球状粒子が見えている部分ではなく、塗布層の表面がバインダー樹脂となっている部分5箇所の塗布層の厚みを測定し、その平均値を塗布層の厚みHとする。
塗布層中の球状粒子の含有率が不明な場合は、以下の手順により求める。
(i)白色反射フィルムの塗布層を鋭利な刃物で削り取り、白色反射フィルムから塗布層を0.05g採取し、有機溶剤を用いてバインダー樹脂成分を抽出する。
(ii)有機溶剤に溶解しなかったものを球状粒子とし、球状粒子の重量A(g)を秤量し、下記数式より球状粒子の含有率を算出する。
(iii)任意の3サンプルより同様の作業を実施し、その平均値を「球状粒子の含有率」とする。
・球状粒子の含有率(重量%)=球状粒子の重量A(g)/0.05(g)×100。
21インチ直下型バックライト(ランプ管径:3mmΦ、ランプ本数:12本、ランプ間距離:25mm、反射フィルムとランプ中心間距離:4.5mm、拡散版とランプ中心間距離:13.5mm)を使用し、下記2モデルでの光学シート構成にて輝度測定を行う。
・モデル1:拡散版RM803(住友化学(株)製、厚み2mm)/拡散シートGM3((株)きもと製、厚み100μm)2枚
・モデル2:拡散版RM803(住友化学(株)製、厚み2mm)/拡散シートGM3((株)きもと製、厚み100μm)/プリズムシートBEF−II(3M社製、厚み130μm)/偏光分離シートDBEF(3M社製、厚み400μm)
輝度測定では、冷陰極線管ランプを60分間点灯して光源を安定させた後に、色彩輝度計BM−7fast(株式会社トプコン製)を用いて輝度(cd/m2)を測定する。3サンプルについて平均値を算出し、これを平均輝度とする。
評価用15インチ(330mm×250mm:対角400mm)直下型バックライト(筐体、本発明の白色反射フィルム、光拡散板(“クラレックス”(商標登録) アクリル樹脂板、日本樹脂工業(株)製、透過率85%))を12Vにて点灯させ、1時間経過後に、(株)アイ・システム製、輝度むら解析装置Eye―Scale3を用いて、図1に図示している輝度測定ライン上の正面方向における輝度ムラ(均斉度)を測定する。
輝度は、該測定位置の最大値として評価した。輝度ムラは、図1に図示している中心輝度測定位置2から直近の輝度最大値をCmax、直近の輝度最小値をCmin、輝度測定ライン3上の輝度平均値をCave として下記式を用いて計算する。
・輝度ムラ(均斉度)(%)=100×(Cmax−Cmin)÷Cave
評価用バックライト構成は次のものを使用する。
(蛍光管)
直径:3mm
本数:8本
隣接間隔(ピッチ):28mm
管中心と反射板との距離(下側):5mm
管中心と光拡散板との距離(上側)10mm
輝度ムラ結果を下記により判定し、A級またはB級を合格とする。
A級:輝度ムラが43%未満
B級:輝度ムラが43%以上46%未満
C級:輝度ムラが46%以上。
“セロテープ”(登録商標)CT−405(ニチバン(株)製、18mm幅)を白色反射フィルムの塗布層側に貼り付け、セロテープ上部から消しゴムで擦り、非密着部分をなくし、90度方向に剥離させる。各白色反射フィルムについて3枚のサンプルを測定し、評価結果を下記により判定した。
A級:3枚のサンプルの全てにおいて、塗布層が剥離しない。
B級:いずれかのサンプルにおいて、点状に剥離する部分がある。
C級:密着部分の面積の50%以上が剥離する。
「球状粒子Aの製造方法」
攪拌装置と温度計と窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、メタクリル酸メチル70重量部、架橋構造を形成する多官能モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリレート10重量部、ヒンダードアミン系重合性化合物として2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート3重量部、ベンゾトリアゾール系重合性化合物として2-(2'-ヒドロキシ-5'-メタクリロキシエチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール10重量部、重合開始剤としてラウロイルパーオキサイド1重量部を投入した。さらにこの溶液の分散安定剤としてポリビニルアルコール(PVA-224、クラレ(株)製)1重量部および水200重量部を加えた。これらをホモミキサーを用いて9000rpmの回転数で3分間攪拌して、重合性化合物を水に分散させた。次いで、この分散液を75℃に加熱して2時間、この温度に維持して反応させ、さらに90℃に昇温して3時間共重合反応させた。
こうして濾過した分散液中に分散されている樹脂粒子の平均粒子径は6.4μmであり、この樹脂粒子は真球状であった。
こうして樹脂粒子の分散液を常法に従って洗浄した後、濾過して樹脂粒子と分散媒とを分離し、分離した樹脂粒子を乾燥させた。次いで分級を経て球状粒子Aを得た(変動係数28%)。
ハルスハイブリッド(登録商標)UV―G13(アクリル系共重合体、濃度40%の溶液、屈折率1.49、(株)日本触媒製):10.0g、酢酸エチル:5.0g、球状粒子A(屈折率1.49):0.3gを攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。250μmの多孔質の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる白色フィルム(東レ株式会社製 ルミラー(登録商標)E6SL)の片面に、松尾産業(株)製 バーコーター番手12を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設けた。
ハルスハイブリッド (登録商標)UV―G13(アクリル系共重合体、濃度40%の溶液、屈折率1.49、(株)日本触媒製):10.0g、酢酸エチル:5.5g、球状粒子A(屈折率1.49):0.6gを攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。250μmの多孔質の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる白色フィルム(東レ株式会社製 ルミラー(登録商標)E6SL)の片面に、松尾産業(株)製 バーコーター番手12を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設けた。
ハルスハイブリッド (登録商標)UV―G13(アクリル系共重合体、濃度40%の溶液、屈折率1.49、(株)日本触媒製):10.0g、酢酸エチル:6.5g、球状粒子A(屈折率1.49):1.0gを攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。250μmの多孔質の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる白色フィルム(東レ株式会社製 ルミラー(登録商標)E6SL)の片面に、松尾産業(株)製 バーコーター番手12を使用してこの塗液を塗布して、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設けた。
「球状粒子Bの製造方法」
メタクリル酸メチル70重量部をメタクリル酸メチル:30重量部、スチレン:40重量部とした以外は、参考例1の球状粒子Aと同様にして球状粒子Bを得た。得られた球状粒子の平均粒子径は6.5μmであった。
ハルスハイブリッド(登録商標)UV―G13(アクリル系共重合体、濃度40%の溶液、屈折率1.49、(株)日本触媒製):10.0g、酢酸エチル:5.0g、球状粒子B(屈折率1.49):1.0gを攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。250μmの多孔質の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる白色フィルム(東レ株式会社製 ルミラー(登録商標)E6SL)の片面に、松尾産業(株)製 バーコーター番手12を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設けた。
「球状粒子Cの製造方法」
メタクリル酸メチル70重量部をメタクリル酸メチル:5重量部、スチレン:65重量部とした以外は、参考例1の球状粒子Aと同様にして球状粒子Cを得た。得られた球状粒子の平均粒子径は6.2μmであった。
ハルスハイブリッド(登録商標)UV―G13(アクリル系共重合体、濃度40%の溶液、屈折率1.49、(株)日本触媒製):10.0g、酢酸エチル:5.0g、球状粒子C(屈折率1.49):1.0gを攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。250μmの多孔質の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる白色フィルム(東レ株式会社製 ルミラー(登録商標)E6SL)の片面に、松尾産業(株)製 バーコーター番手12を使用して塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設けた。
ハルスハイブリッド(登録商標)UV―G720T(アクリル系共重合体、濃度40%の溶液、屈折率1.49、(株)日本触媒製):10.0g、酢酸エチル:7.0g、球状粒子A(屈折率1.49):1.7gを攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。225μmの多孔質の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる白色フィルム(東レ株式会社製 ルミラー(登録商標)E6SR)の片面に、松尾産業(株)製 バーコーター番手12を使用してこの塗液を塗布して、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設けた。
塗布層を形成する塗液中の酢酸エチルの量を10g、球状粒子Aの量を2.7gとした以外は参考例6と同様にして塗布層を設けて、白色フィルムを得た。
塗布層を形成する塗液中の酢酸エチルの量を15g、球状粒子Aの量を4.8gとした以外は参考例6と同様にして塗布層を設けて、白色フィルムを得た。
塗布層を形成する塗液中の酢酸エチルの量を25g、球状粒子Aの量を9.2gとした以外は参考例6と同様にして塗布層を設けて、白色フィルムを得た。
塗布層を形成する塗液中の酢酸エチルの量を40g、球状粒子Aの量を16gとした以外は参考例6と同様にして塗布層を設けて、白色フィルムを得た。
塗布層を形成する塗液中の酢酸エチルの量を90g、球状粒子Aの量を36gとした以外は参考例6と同様にして塗布層を設けて、白色フィルムを得た。
ハルスハイブリッド(登録商標)UV―G13(アクリル系共重合体、濃度40%の溶液、屈折率1.49、(株)日本触媒製):10.0g、酢酸エチル:10.0g、を攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。250μmの多孔質の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる白色フィルム(東レ株式会社製 ルミラー(登録商標)E6SL)の片面に、松尾産業(株)製 バーコーター番手12を使用してこの塗液を塗布し、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設けた。
球状粒子をアクリル粒子(積水化成品工業(株)製 TECHPOLYMER(商標登録)MBXシリーズ、MB30X−8、屈折率1.49、平均粒径8.0μm、変動係数CV32%)としたこと以外は、参考例3と同様に作成し、白色反射フィルムを得た。
球状粒子をポリスチレン粒子(積水化成品工業(株)製 TECHPOLYMER(商標登録)SBXシリーズ、SBX−8、屈折率1.59、平均粒径8.0μm、変動係数CV37%)としたこと以外は、参考例3と同様に作成し、白色反射フィルムを得た。
球状粒子を無孔質ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物粒子((株)日本触媒製 エポスター(商標登録)、エポスターM05、屈折率1.66、平均粒径5.2μm、変動係数CV35%)としたこと以外は、参考例3と同様に作成し、白色反射フィルムを得た。
ハルスハイブリッド (登録商標)UV―G720T(アクリル系共重合体、濃度40%の溶液、屈折率1.49、(株)日本触媒製):10.0g、酢酸エチル:25g、シリコーン粒子(GE東芝シリコーン(株)製 トスパール(登録商標)、トスパール125、屈折率1.42):9.2gを攪拌しながら添加してなる塗液を準備した。225μmの多孔質の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートからなる白色フィルム(東レ株式会社製 ルミラー(登録商標)E6SR)の片面に、松尾産業(株)製 バーコーター番手12を使用してこの塗液を塗布して、120℃、1分間の乾燥条件にて塗布層を設けた。
・塗布層中の球状粒子が紫外線吸収剤及び光安定化剤を含有している参考例1〜8、11、実施例9、10は、塗布層中に球状粒子の無い比較例1と同じかそれ以上の耐光性である。塗布層中に球状粒子を入れたとしても、その球状粒子が紫外線吸収剤及び光安定化剤を含有していれば耐光性を保てることが分かる。
・特に、共重合モノマーとしてスチレンを含まない球状粒子Aを使用した参考例1〜3,6〜8、11、実施例9、10は、共重合モノマーとしてスチレンを含む球状粒子B,Cを使用した参考例4,5、及び球状粒子の無い比較例1よりも耐光性が良好である。球状粒子のモノマー組成の選択により、塗布層中に球状粒子を入れたとしても耐光性を向上できることが分かる。
・一方、塗布層中の球状粒子が紫外線吸収剤も光安定化剤も含有していない比較例2〜4は、塗布層中に球状粒子の無い比較例1よりも耐光性が劣っている。
・塗布層中の球状粒子とバインダー樹脂との屈折率差が同じである参考例1〜3を対比すると、R>Hを満たす球状粒子の数が増えるにつれ輝度が向上することが分かる。
・R>Hを満たす球状粒子の数がほぼ同じである参考例3〜5を対比すると、球状粒子とバインダー樹脂との屈折率差が小さいほど輝度が向上することが分かる。
・R>Hを満たす球状粒子の数がほぼ同じである参考例5と比較例4とを対比すると、屈折率差が0.10未満であると輝度に有意差があることが分かる。特に、比較例4は、塗布層中に球状粒子の無い比較例1と比べて輝度が劣っており、単にR>Hを満たす球状粒子があるだけでは輝度が向上せず、屈折率差が0.10未満とする必要があることが分かる。なお、R>Hを満たす球状粒子の数がほぼ同じである比較例2と比較例3とを対比しても、同じことが言える。
・塗布層中の球状粒子の含有量のみを変更した参考例6〜8、11、実施例9、10を対比すると、含有量が増えるにつれて輝度ムラは改善するが、密着性は低下することが分かる。また、実施例9より、含有量が特に好ましい65〜75重量%の範囲内にあると、輝度ムラ改善と密着性がいずれも良好となりバランスがとれることが分かる。
・塗布層中の球状粒子の含有量が同じである実施例9と比較例5とを対比すると、変動係数CVが20%未満である比較例5は、20%以上である実施例9に比べて輝度ムラ改善が劣ることが分かる。
Claims (9)
- 白色フィルムの少なくとも片面に紫外線吸収剤および/または光安定化剤を含有する球状粒子を有する塗布層を積層した白色反射フィルムであって、前記塗布層全体に対する球状粒子の含有量が65〜85重量%である白色反射フィルム。
- 前記塗布層を形成する球状粒子とバインダー樹脂との屈折率差の絶対値が0.10未満である請求項1に記載の白色反射フィルム。
- 前記球状粒子の変動係数CVが20%以上である請求項1または2に記載の白色反射フィルム。
- 前記球状粒子に含有される紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、蓚酸アニリド系、シアノアクリレート系、トリアジン系、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、および酸化セリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種類の紫外線吸収剤である請求項1〜3のいずれかに記載の白色反射フィルム。
- 前記球状粒子に含有される光安定剤がヒンダードアミン系の光安定化剤である請求項1〜4のいずれかに記載の白色反射フィルム。
- 前記球状粒子が前記紫外線吸収剤および/または光安定化剤を共重合させた球状粒子である請求項1〜5のいずれかに記載の白色反射フィルム。
- 前記球状粒子が、アクリル共重合体、ポリスチレン共重合体、及びアクリル系ビニルモノマーとスチレン系ビニルモノマーからなる共重合体からなる群より選ばれた少なくとも1種類で構成されている請求項1〜6のいずれかに記載の白色反射フィルム。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の白色反射フィルムを、その塗布層面を光源側に向けて設けたエッジライト型の液晶バックライト。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の白色反射フィルムを、その塗布層面を光源側に向けて設けた直下型の液晶バックライト。
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