JP5262489B2 - タイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

タイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、タイヤの内部に吸音機能を有する内部構造体を収納したタイヤ/内部構造体組立体の特性をコンピュータによってシミュレーションすることに関する。
タイヤの内部に吸音体を収納することにより、タイヤの空洞内に存在する空気の共鳴音を低減することが提案されている(例えば、特許文献1)。また、特許文献2には、有限要素法を用いたコンピュータシミュレーションによってタイヤ特性を評価する技術が開示されている。
特開平7−52616号公報 特開2006−72893号公報
ところで、特許文献1に開示されたような、タイヤの内部に吸音体を収納した組立体の特性を評価する場合、タイヤが回転しているときにおける吸音体やタイヤの変形や応力状態等を実測により求めることは難しい。したがって、このような場合には、タイヤモデルの内部に吸音体をモデル化した内部構造体モデルを収めて構成されるタイヤ/内部構造体組立体モデルを作成し、作成されたタイヤ/内部構造体組立体モデルを回転させる転動解析を行う。
しかし、タイヤモデルの内部に収納した内部構造体モデルを静止状態からタイヤモデルと同じ速度で、タイヤモデルとともに回転させるには長時間を要するので、解析の効率が低下する。本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コンピュータを用いたシミュレーションにおいて、タイヤモデルの内部に内部構造体モデルを収めて構成されるタイヤ/内部構造体組立体モデルを回転させる場合、内部構造体モデルが静止状態からタイヤモデルと同じ速度で回転するようになるまでの時間を短縮することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法は、タイヤと当該タイヤの内部に配置される内部構造体とを組み合わせたタイヤ/内部構造体組立体を解析モデル化して、コンピュータで解析可能な組立体モデルを作成する手順と、当該組立体モデルを構成するタイヤモデルと内部構造体モデルとの間に相対変位が生じないとした第1の条件で、前記組立体モデルの回転軸を中心として当該組立体モデルを回転させる手順と、前記第1の条件で前記組立体モデルを回転させてから所定の時間が経過した場合、前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間に相対変位が生じてもよいとした第2の条件で、前記組立体モデルの回転軸を中心として当該組立体モデルを回転させる手順と、前記組立体モデルの物理量を取得する手順と、を含むことを特徴とする。
本発明の好ましい態様としては、前記タイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法において、前記第1の条件及び前記第2の条件においては、前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間の摩擦係数を所定の値に設定し、前記第2の条件における前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間の摩擦係数は、前記第1の条件における前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間の摩擦係数よりも小さいことが望ましい。
本発明の好ましい態様としては、前記タイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法において、前記第1の条件における前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間の摩擦係数は1よりも大きい値であり、前記第2の条件における前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間の摩擦係数は1以下の値であることが望ましい。
本発明の好ましい態様としては、前記タイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法において、前記組立体モデルを作成する手順においては、前記タイヤ及び前記内部構造体を解析モデル化してコンピュータで解析可能なタイヤモデル及び内部構造体モデルを作成するとともに、前記タイヤモデルの内部に前記内部構造体モデルを配置する際に用いる、コンピュータで解析可能な装着具モデルを作成する手順と、前記装着具モデルを前記内部構造体モデルに接触させ、かつ前記装着具モデルを前記タイヤモデルの内部に向かって移動させることによって、前記内部構造体モデルを前記タイヤモデルの内部に収める手順と、前記装着具モデルと前記内部構造体モデルとの接触を解除する手順と、前記内部構造体モデルと前記タイヤモデルとの接触を設定する手順と、を含むことが望ましい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション用コンピュータプログラムは、前記タイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明は、コンピュータを用いたシミュレーションにおいて、タイヤモデルの内部に内部構造体モデルを収めて構成されるタイヤ/内部構造体組立体モデルを回転させる場合、内部構造体モデルが静止状態からタイヤモデルと同じ速度で回転するようになるまでの時間を短縮できる。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の内容によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。本発明の適用対象は空気入りタイヤに限られず、本発明はタイヤ全般に対して適用できる。
(実施形態1)
図1は、タイヤ/内部構造体組立体の回転軸を通る子午断面を示す断面図である。図2は、タイヤの内部に内部構造体を配置した例を示す模式図である。タイヤ/内部構造体組立体100は、タイヤ1の内部に内部構造体10を配置して構成される。タイヤ1の子午断面には、カーカス2、ベルト3、ベルトカバー4、ビードコア5が現れている。タイヤ1は、母材であるゴムを、強化材であるカーカス2、ベルト3、あるいはベルトカバー4等の補強コードによって補強した複合材料の構造体である。ここで、カーカス2、ベルト3、ベルトカバー4等の、金属繊維や有機繊維等のコード材料で構成される層を、コード層という。
カーカス2は、タイヤ1に空気を充填した際に圧力容器としての役目を果たす強度メンバーであり、その内圧によって荷重を支え、走行中の動的荷重に耐えるようになっている。ベルト3は、キャップトレッドとカーカス2との間に配置されたゴム引きコードを束ねた補強コードの層である。なお、バイアスタイヤの場合にはブレーカと呼ぶ。ラジアルタイヤにおいて、ベルト3は形状保持及び強度メンバーとして重要な役割を担っている。
ベルト3の接地面側には、ベルトカバー4が配置されている。ベルトカバー4は、例えば有機繊維材料を層状に配置したものであり、ベルト3の保護層としての役割や、ベルト3の補強層としての役割を持つ。ビードコア5は、内圧によってカーカス2に発生するコード張力を支えているスチールワイヤの束である。ビードコア5は、カーカス2、ベルト3、ベルトカバー4及びトレッドとともに、タイヤ1の強度部材となる。キャップトレッド6の接地面G側には、溝7が形成される。これによって、雨天走行時の排水性を向上させる。また、タイヤ1の側部はサイドウォール8と呼ばれており、ビードコア5とキャップトレッド6との間を接続する。また、キャップトレッド6とサイドウォール8との間はショルダー部Shである。
内部構造体10は、吸音材であり、タイヤ1の内周面とこのタイヤ1を組み付けたリムとで囲まれた空間内、すなわちタイヤ1の内部に配置されて、タイヤ1の内部に存在する空気の共鳴音を低減させる。内部構造体10は、例えば、吸音特性を有する材料、例えば、ウレタンやスポンジがある。内部構造体10を構成する材料としては、特に、多孔質の材料が好ましい。内部構造体10は、図2に示すように、タイヤ1の周方向に向かって連続であってもよいし、不連続であってもよい。次に、本実施形態に係るタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法を実行する装置について説明する。
図3は、本実施形態に係るタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション装置の構成を示す説明図である。図3に示すタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション装置(以下、組立体シミュレーション装置という)50が、本実施形態に係るタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法(以下組立体シミュレーション方法)を実行する。組立体シミュレーション装置50は、処理部50pと記憶部50mとを備えて構成される。処理部50pと記憶部50mとは、入出力部(I/O)59を介して接続してある。
処理部50pは、モデル作成部51と、解析部52と、条件判定部53とを含んで構成される。これらが本実施形態に係る組立体シミュレーション方法を実行する。モデル作成部51と、解析部52と、条件判定部53とは入出力部59に接続されており、相互にデータをやり取りできるように構成されている。
また、入出力部59には、端末装置60が接続されており、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法を実行するために必要なデータ、例えば、タイヤ1や内部構造体10を構成する材料の物性値や繊維材料の物性値、あるいは解析における境界条件や走行条件等を、端末装置60に接続された入出力装置61によって組立体シミュレーション装置50へ与える。また、組立体シミュレーション装置50からタイヤモデル作成データを受け取り、端末装置60に接続された表示装置62に解析結果を表示する。さらに、入出力部59には、ネットワーク63を介して、各種データサーバー641、642等が接続されている。そして、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法を実行するにあたっては、処理部50pが各種データサーバー641、642等内に格納されている各種データベースを利用できるように構成できる。
記憶部50mには、後述する本実施形態に係る組立体シミュレーション方法の処理手順を含むコンピュータプログラムや、各種データサーバー641、642等から取得した、材料物性等のデータが格納されている。なお、材料物性等のデータは、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法を実行する際に用いる。ここで、記憶部50mは、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、不揮発性のメモリ、ハードディスク装置、あるいはこれらの組み合わせにより構成できる。また、処理部50pは、メモリ及びCPU(Central Processing Unit)により構成できる。また、記憶部50mは、処理部50pに内蔵されるものであっても、他の装置(例えばデータベースサーバ)内にあってもよい。このように、組立体シミュレーション装置50は、通信により端末装置60から処理部50pや記憶部50mにアクセスするものであってもよい。
上記コンピュータプログラムは、処理部50pが備えるモデル作成部51や解析部52等へ既に記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法の処理手順を実現できるものであってもよい。また、この組立体シミュレーション装置50は、前記コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアを用いて、処理部50pが備えるモデル作成部51、解析部52及び条件判定部53の機能を実現するものであってもよい。次に、この組立体シミュレーション装置50を用いて、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法を実現する手順を説明する。
図4は、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法の手順を示すフローチャートである。図5は、タイヤモデル、内部構造体モデル、路面モデルを示す模式図である。図6は、タイヤ/内部構造体組立体モデルの子午断面の一部を示す一部断面図である。図7−1は、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法における回転角速度の時間に対する変化の一例を示す図である。図7−2は、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法を実行した場合における回転角速度の時間に対する変化の結果の一例を示す図である。
本実施形態に係る組立体シミュレーション方法は、タイヤ/内部構造体組立体を解析モデル化して、コンピュータで解析可能な組立体モデルを作成する手順と、作成した組立体モデルを構成するタイヤモデルと内部構造体モデルとの間に設定された相対変位が生じない第1の条件で、前記組立体モデルの回転軸を中心として作成した組立体モデルを回転させる手順と、第1の条件で組立体モデルを回転させてから所定の時間が経過した場合、タイヤモデルと内部構造体モデルとの間に設定された相対変位が生じてもよい第2の条件で組立体モデルの回転軸を中心として組立体モデルを回転させる手順と、組立体モデルの物理量を取得する手順と、を含む。
本実施形態に係る組立体シミュレーション方法を実行するにあたり、ステップS101において、組立体シミュレーション装置50は、図5に示す組立体モデル100Mを取得あるいは作成する。例えば、組立体シミュレーション装置50が備える処理部50pのモデル作成部51が、予め作成されて記憶部50mや各種データサーバー641、642等に格納されている組立体モデル100Mを取得したり、モデル作成部51が組立体モデル100Mを作成したりする。組立体シミュレーション装置50が組立体モデルを作成する場合、モデル作成部51が図5に示す組立体モデル100Mを作成する。組立体モデル100Mは、タイヤモデル1Mの内部に内部構造体モデル10Mを配置して、両者を組み合わせた、コンピュータで解析可能な解析モデルである。また、モデル作成部51は、組立体モデル100Mを構成するタイヤモデル1Mが接地する路面の解析モデルである路面モデル20Mを作成するか、路面モデル20Mが予め作成され、記憶部50mや各種データサーバー641、642等に格納されている場合には、これらから路面モデル20Mを取得する。路面モデル20Mは、路面をコンピュータで解析可能な解析モデル化したもののみならず、ドラム試験器のドラムを解析モデル化したものであってもよい。
本実施形態において、組立体モデル100M、組立体モデル100Mを構成するタイヤモデル1M及び内部構造体モデル10M、路面モデル20Mは、有限要素法や有限差分法等の数値解析手法を用いて、転動解析や変形解析等を行うために用いるモデルで、コンピュータで解析可能なモデルであり、数学的モデルや数学的離散化モデルを含む。本実施形態では、作成された組立体モデル100Mを用いた転動シミュレーション等に用いる解析手法として、有限要素法(Finite Element Method:FEM)を使用する。なお、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法に適用できる解析手法は有限要素法に限られず、境界要素法(Boundary Element Method:BEM)、有限差分法(Finite Difference Method:FDM)等も使用できる。また、境界条件等によって最も適当な解析手法を選択し、又は複数の解析手法を組み合わせて使用することもできる。なお、有限要素法は、構造解析に適した解析手法なので、特にタイヤのような構造体に対して好適に適用できる。
組立体モデル100Mはタイヤモデル1Mの内部に内部構造体モデル10Mが配置されて構成される。モデル作成部51は、タイヤを複数の節点で構成される複数かつ有限個の要素Enに分割して、図5、図6に示すタイヤモデル1Mを作成するとともに、内部構造体を複数の節点で構成される複数かつ有限個の要素Emに分割して、図5に示す内部構造体モデル10Mを作成する。組立体モデル100Mは、図1に示すタイヤ1の内部に内部構造体10を配置したタイヤ/内部構造体組立体100をそのままの状態で解析モデル化されたものであってもよい。また、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとをそれぞれ別個に作成しておき、組立体シミュレーション装置50のモデル作成部51が組立体モデル100Mを作成する手順において、タイヤモデル1Mの内部に内部構造体モデル10Mを配置して、組立体モデル100Mを作成してもよい。
なお、組立体モデル100Mには、さらにリムモデルやホイールモデル、車軸のモデルを含めてもよい。この場合、リムモデルやホイールモデルは、組立体モデル100Mを構成するタイヤモデル1Mに組み付ける。また、車軸のモデルは、ホイールモデルに取り付ける。
本実施形態では、組立体モデル100Mを用いて転動解析等を実行するので、組立体モデル100M及びこれを構成するタイヤモデル1M及び内部構造体モデル10Mは三次元形状とする。路面モデル20Mは組立体モデル100Mと同様に作成してもよいし、弾性体として解析モデル化してもよいし、さらには剛体として解析モデル化してもよい。また、路面モデル20Mは、三次元離散化モデルでもよいし、サーフェスとして解析モデル化してもよい。
組立体モデル100Mや路面モデル20Mを構成する要素には、例えば2次元平面では四辺形要素、三次元体では四面体ソリッド要素、五面体ソリッド要素、六面体ソリッド要素等のソリッド要素や三角形シェル要素、四角形シェル要素等のシェル要素、面要素等、コンピュータで用い得る要素とすることが望ましい。このようにして分割された要素は、解析の過程においては、三次元モデルでは三次元座標を用いて逐一特定される。
本実施形態に係る組立体シミュレーション方法では、組立体モデルの性能(摩耗特性、騒音特性、転がり抵抗等)を評価するため、ステップS101以後のステップで転動解析を実行する。組立体モデル100M及び路面モデル20Mが作成されたら、ステップS102へ進む。ステップS102においては、解析条件が設定される。解析条件は、境界条件や荷重条件等が設定される。例えば、組立体モデル100M(より具体的にはタイヤモデル1M)に負荷される空気圧、組立体モデル100Mに負荷される荷重、タイヤモデル1Mと路面モデル20Mとの相対速度、摩擦係数、スリップ角、キャンバー角等がステップS102で設定される。解析条件は、接続される端末装置60の入出力装置61から組立体シミュレーション装置50へ入力され、入出力部59を介して記憶部50mに格納される。
解析条件が設定されたらステップS103へ進む。組立体モデル100Mの転動解析を実行する場合、組立体モデル100Mを構成する内部構造体モデル10Mを、静止状態からタイヤモデル1Mと同じ回転角速度でタイヤモデル1Mとともに回転させるには、相当の時間(数時間から十数時間)を要する。このため、本実施形態では、組立体モデル100Mを構成するタイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの間に相対変位が生じないとした第1の条件で、組立体モデル100Mの回転軸(Y軸)を中心として組立体モデル100Mを回転させる。そして、第1の条件で組立体モデル100Mを回転させてから所定の時間が経過した場合、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの間に相対変位が生じてもよいとした第2の条件で、組立体モデル100Mの回転軸(Y軸)を中心として組立体モデル100Mを回転させる。
これを実現するため、ステップS103では、第1の条件及び第2の条件を実現するために必要な、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの相互関係が設定される。本実施形態では、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの間の摩擦係数を次のように設定する。すなわち、第1の条件におけるタイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの間の摩擦係数(第1摩擦係数)μ1を、第2の条件におけるタイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの間の摩擦係数(第2摩擦係数)μ2よりも大きく設定する。より具体的には、μ1は1よりも大きく、μ2は1以下である。
これによって、第1の条件においては、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの間に発生する摩擦力によって、内部構造体モデル10Mがタイヤモデル1Mの内面に押し付けられ、両者が一体となって回転する。そして、組立体モデル100Mを構成するタイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの間に相対変位が生じない状態で組立体モデル100Mが回転する。その結果、静止状態の組立体モデル100Mを回転させてから短時間で、組立体モデル100Mを構成する内部構造体モデル10Mを、タイヤモデル1Mと同じ回転角速度で回転させることができる。一方、内部構造体モデル10Mがタイヤモデル1Mと同じ回転角速度で回転するようになった後は、第2摩擦係数μ2を1以下、より好ましくはタイヤ1と内部構造体10との間における実際の摩擦係数と同じ値に設定する。これによって、組立体モデル100Mを転動させたときにおける、実際のタイヤ1と内部構造体10との状態を精度よく再現できる。
第1摩擦係数μ1が小さすぎると、内部構造体モデル10Mがタイヤモデル1Mと同じ回転角速度で回転するまでに時間を要する。一方、第1摩擦係数μ1が大きすぎると、内部構造体モデル10Mの回転角速度がタイヤモデル1Mの回転角速度に対して振動し、最終的には発散に至ることがある。したがって、第1摩擦係数μ1は、1よりも大きく5以下が好ましく、さらには、2以上4以下が好ましい。本実施形態では、第1摩擦係数μ1を3に設定している。これによって、内部構造体モデル10Mの回転角速度の振動を抑制しつつ、短時間で内部構造体モデル10Mを、タイヤモデル1Mと同じ回転角速度で回転させることができる。なお、第1の条件は、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとをタイドコンタクトで結合し、第2の条件は、前記タイドコンタクトを解除するとともに、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの間の摩擦係数を、上述した第2摩擦係数μ2に設定するようにしてもよい。
例えば、第1摩擦係数μ1及び第2摩擦係数μ2は、端末装置60の入出力装置61を用いて組立体シミュレーション装置50へ入力され、入出力部59を介して記憶部50mに格納される。そして、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法においては、解析部52が記憶部50mに格納されている第1摩擦係数μ1あるいは第2摩擦係数μ2を読み出して、処理部50pの所定の作業領域(例えばレジスタ)に展開する。
ステップS103で相互作用が設定されたら、ステップS104に進み、組立体シミュレーション装置50は解析を開始する。解析を開始するにあたって、解析部52は、第1摩擦係数μ1及びステップS102で設定された解析条件を記憶部50mから読み出し、処理部50pの作業領域に展開する。そして、同じく記憶部50mに格納されている、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法を実現するためのコンピュータプログラムに従って、解析を進める。
解析にあたって、解析部52は、第1摩擦係数μ1で、組立体モデル100Mを、その回転軸(Y軸)の周りに回転させる。そして、ステップS105で、組立体シミュレーション装置50の処理部50pを構成する条件判定部53は、相互作用の変更条件、より具体的にはタイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの間の摩擦係数を変更する条件を満たすか否かを判定する。相互作用の変更条件は、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとが同じ回転角速度で回転していると見なせたときに成立する。
例えば、タイヤモデル1Mの回転角速度ω1と内部構造体モデル10Mの回転角速度ω2との差(回転角速度差)であるΔω(=ω1−ω2)の絶対値が、所定の大きさ(回転角速度差閾値Δωc)以下になったときに、相互作用の変更条件が成立するとしてもよい。また、図7−1に示すように、過去に実行した解析結果等を基に、組立体モデル100Mの回転を開始してから、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとが同じ回転角速度で回転していると見なせるまでの時間(条件変更閾値)t1を推定する。そして、組立体モデル100Mの回転を開始してからの経過時間がt1になったときに、相互作用の変更条件が成立するとしてもよい。いずれの判定によっても、第1の条件で組立体モデル100Mを回転させてから所定の時間が経過したときまで、第1の条件で組立体モデル100Mを回転させ、前記所定の時間が経過後は、第2の条件で組立体モデル100Mを回転させることになる。
条件判定部53は、ステップS105で、相互作用の変更条件が成立するか否かを判定する。例えば、相互作用の変更条件を判定するための変数(条件変更閾値t1や回転角速度差閾値Δωc)を記憶部50mから読み出し、処理部50pの作業領域に展開する。そして、条件判定部53は、組立体モデル100Mが回転を開始してからの経過時間tと条件変更閾値t1とを比較したり、回転角速度差Δωと回転角速度差閾値Δωcとを比較したりして、相互作用の変更条件が成立するか否かを判定する。例えば、条件判定部53がt>t1であると判定したり、Δω<Δωcであると判定したりした場合、相互作用の変更条件が成立する。
ステップS105において、条件判定部53が相互作用の変更条件は成立しないと判定した場合(ステップS105:No)、ステップS106へ進み、解析部52は、組立体モデル100Mの回転を継続する。ステップS105において、条件判定部53が相互作用の変更条件は成立すると判定した場合(ステップS105:Yes)、ステップS107へ進み、解析部52は、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの相互関係を第1の条件から第2の条件へ変更する。本実施形態では、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの間の摩擦係数を、第1摩擦係数μ1から第2摩擦係数μ2に変更する。
本実施形態において、少なくとも第1条件においては、組立体モデル100Mを回転させる転動解析が実行されるが、固有値解析、周波数応答解析、熱伝導解析の少なくとも一つを含んでいてもよい。第2条件における解析は、転動解析に代表される動解析であってもよいし、静解析であってもよい。また、第2条件においては、固有値解析、周波数応答解析、熱伝導解析の少なくとも一つを含んでいてもよい。
次に、ステップS108へ進み、条件判定部53は、解析が終了したか否かを判定する。解析が終了したか否かは、実行する解析によって異なるが、例えば、タイヤ/内部構造体組立体100摩耗特性を評価する場合には、組立体モデル100Mが予め定めた所定の距離を走行した場合や、所定の摩耗量に達した場合に、条件判定部53は解析が終了したと判定する。
条件判定部53が、解析は終了していないと判定した場合(ステップS108:No)、ステップS109へ進み、解析を継続する。条件判定部53が、解析は終了したと判定した場合(ステップS108:Yes)、ステップS110へ進み、解析部52は、組立体モデル100Mから評価に必要な物理量を取得する。この物理量は、例えば、応力、ひずみ、騒音、摩耗量、摩擦係数等である。物理量は、組立体モデル100Mを構成する節点や要素から取得したり、前記節点や前記要素から取得した物理量を基に解析部52が計算したりして求める。解析部52が取得した物理量は、記憶部50mの所定の保存領域に格納される。記憶部50mに格納された物理量は、必要に応じて解析部52によって読み出されて処理部50pの作業領域に展開されて、表示装置62に表示されたり、評価に必要な物理量に再計算されたりする。ステップS111では、取得された物理量に基づいて組立体モデル100Mの基となったタイヤ/内部構造体組立体100を評価する。
(評価例)
図7−2に、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法によって、組立体モデル100Mを回転させた結果を示す。図7−2の縦軸は回転角速度ω、横軸は組立体モデル100Mの回転を開始してからの経過時間tである。図7−2の実線は、組立体モデル100Mを構成するタイヤモデル1Mの回転角速度ω1であり、一点鎖線は、組立体モデル100Mを構成する内部構造体モデル10Mの回転角速度ω2である。経過時間t=t2で、回転角速度差Δωの絶対値は許容範囲に入り、内部構造体モデル10Mは、タイヤモデル1Mと同じ回転角速度で回転していると見なせる。本実施形態において、t2は0.3秒であり、本実施形態に係る組立体シミュレーション方法によれば、静止状態の内部構造体モデル10Mが、タイヤモデル1Mと同じ回転角速度で回転するまでの時間を大幅に短縮できる。次に、本実施形態に係る組立体モデルの作成方法を説明する。
(組立体モデルの作成方法)
図8−1は、タイヤの内部に内部構造体を配置する前における内部構造体とタイヤとの関係を示す子午断面図である。図8−2は、タイヤの内部に内部構造体を配置した後における内部構造体の実際の形状を示す子午断面図である。組立体モデル100Mを作成するにあたっては、図1、図2に示すタイヤ/内部構造体組立体100を構成するタイヤ1の内部に配置された吸音機能を有する内部構造体10の変形状態を再現する必要がある。通常、内部構造体10は、タイヤ1の内部に配置され、タイヤ1の内面と接触してタイヤ1とともに回転する。しかしながら、設計段階において、内部構造体10はタイヤ1の内部に配置した後の形状ではないので、内部構造体10をタイヤ1の内部に配置した後の形状や変形状態は、設計段階の仕様からは得られない。
一方、図8−1に示すように、組立体モデル100Mの作成において、タイヤモデル1Mの内部に配置される前における内部構造体モデル10Mは、タイヤモデル1Mの内面IWと干渉する部分(図8−1のBで囲んだ箇所)が生じる。したがって、図8−2に示すように、内部構造体モデル10Mをタイヤモデル1Mの内部に配置すると、内部構造体モデル10Mが変形して、内部構造体モデル10Mはタイヤモデル1Mの内面IWと干渉しないようになる。本実施形態における組立体モデルの作成方法は、タイヤモデル1Mの内部に内部構造体モデル10Mが変形して収められる過程をコンピュータ上で模擬することにより、図6に示す組立体モデル100Mを作成するものである。
図9は、本実施形態に係る組立体モデルの作成方法の手順を示すフローチャートである。図10−1は、タイヤモデルを示す斜視図、図10−2は、内部構造体モデルを示す斜視図、図10−3は、装着具モデルを示す斜視図である。図11−1は、装着具モデルを示す側面図、図11−2は、装着具モデルを示す正面図である。図12−1は、装着具モデルの形状を示す説明図、図12−2は、装着具モデルの形状を示す斜視図である。
本実施形態に係る組立体モデルの作成方法により組立体モデル100Mを作成するにあたり、ステップS201において、図3に示す組立体シミュレーション装置50の処理部50pが備えるモデル作成部51は、図10−1に示すタイヤモデル1M、図10−2に示す内部構造体モデル10M、図10−3に示す装着具モデル15Mを作成する。タイヤモデル1M及び内部構造体モデル10Mについては上述した通りなので、説明を省略する。
図10−3に示す装着具モデル15Mは、実際の内部構造体10をタイヤ1の内部に収める際には用いず、コンピュータを用いた組立体モデルの作成においてのみ使用される、コンピュータ上における仮想の工具モデルである。装着具モデル15Mも、タイヤモデル1Mや内部構造体モデル10Mと同様に、コンピュータで解析可能な解析モデルである。装着具モデル15Mは、例えば、複数の節点で構成される複数かつ有限個の要素で構成される解析モデルであり、連続体要素あるいはシェル要素を用いることができる。また、装着具モデル15Mは、解析的剛表面あるいは離散的剛体面要素を用いて構成してもよい。
図11−1に示すように、装着具モデル15Mの形状は環状であり、周方向(図11−1の矢印Cで示す方向)に向かって2以上の部分から構成されることが好ましい。また、装着具モデル15Mは、図11−2に示すように、装着具モデル15Mの軸方向(タイヤモデル1Mの回転軸であるY軸と平行な方向)において、2以上の部分から構成されることが好ましい。これは、内部構造体モデル10Mをタイヤモデル1Mの内部に収めるにあたっては、装着具モデル15Mをタイヤモデル1Mの内面IWよりもタイヤモデル1Mの径方向内側に移動させるためである。装着具モデル15Mを周方向に向かって2以上の部分で構成し、また、軸方向と平行に2以上の部分で構成することにより、装着具モデル15Mは、その径方向(図11−1の矢印D方向)及び軸方向と平行な方向(図11−2の矢印A方向)に移動させることができる。なお、装着具モデル15Mは、その周方向と、その軸方向と平行な方向との少なくとも一方において、2以上の部分から構成されていることが好ましい。
図12−1に示すように、環状の形状である装着具モデル15Mの一部は、図1に示すタイヤ1あるいは図12−1に示すタイヤモデル1M等の、所定の内面IWの形状とすることが好ましい。これによって、内部構造体モデル10Mをタイヤモデル1Mの内部へ確実に収めることができる。所定の内面IWは、タイヤモデル1M等の子午断面においてタイヤモデル1Mの幅方向中心CLからタイヤモデル1M等の内面IWにおける最大断面幅Wまで、かつタイヤモデル1Mの周方向に向かって所定の長さ(例えば、中心角で30度以上120度以下の範囲に相当する長さ)までの領域とする。この領域におけるタイヤモデル1M等の内面IWの形状を、装着具モデル15Mの一部とする。そして、このようにして得られた装着具モデル15Mの一部を複数かつ環状に組み合わせることで、装着具モデル15Mとする。
なお、タイヤモデル1M等の内面IWよりもやや内側の位置における、タイヤモデル1M等の内面IWと平行な仮想の面を、装着具モデル15Mの一部としてもよい。また、装着具モデル15Mは、図12−2に示すように、環状のモデルが対向して配置される。装着具モデル15Mを作成する場合、装着具モデル15Mの一方のモデルを作成し、これを対称にコピーして、他方のモデルを作成してもよい。
図13は、本実施形態に係る組立体モデルの作成方法において、タイヤモデルと内部構造体モデルと装着具モデルとの初期位置を表す子午断面図である。図14は、内部構造体モデルをタイヤモデルの内部に収めた状態を示す子午断面図である。図15は、内部構造体モデルをタイヤモデルの内部に収め、かつ装着具を解除した状態を示す子午断面図である。タイヤモデル1M、内部構造体モデル10M、装着具モデル15Mが作成されたらステップS202へ進む。ステップS202において、モデル作成部51は、タイヤモデル1M及び内部構造体モデル10M及び装着具モデル15Mを、それぞれ所定の初期位置に配置する。
図13に示すように、内部構造体モデル10Mをタイヤモデル1M内に収める前において、内部構造体モデル10Mは、タイヤモデル1Mの内部に配置される。この位置を、内部構造体モデル10Mの初期位置とする。このとき、内部構造体モデル10Mとタイヤモデル1Mとの間に干渉する部分があってもよい。装着具モデル15Mは、前記初期位置にある内部構造体モデル10Mとは干渉しない位置に配置される。この場合、装着具モデル15Mを、前記初期位置にある内部構造体モデル10Mとは干渉しない位置でモデル化してもよい。
モデル作成部51が、タイヤモデル1M及び内部構造体モデル10M及び装着具モデル15Mを、それぞれ所定の初期位置に配置したら、ステップS203へ進む。ステップS203において、モデル作成部51は、内部構造体モデル10Mを、タイヤモデル1Mの内部に収める。具体的には、モデル作成部51は、装着具モデル15Mと内部構造体モデル10Mとの接触を定義するとともに、かつ装着具モデル15Mをタイヤモデル1Mの内部に向かって(図13の矢印R方向)移動させる。このとき、装着具モデル15Mは、タイヤモデル1Mの内面IWと同じ位置、あるいはタイヤモデル1Mの内面IWよりもタイヤモデル1Mの内側まで移動させる。これによって、内部構造体モデル10Mをタイヤモデル1Mの内部に収められる。このとき、図14に示すように、内部構造体モデル10Mは、変形した状態で装着具モデル15Mとともにタイヤモデル1Mの内部に収められる。
内部構造体モデル10Mをタイヤモデル1Mの内部に収めたら、ステップS204に進み、モデル作成部51は、装着具モデルを解除する。具体的には、モデル作成部51は、装着具モデル15Mと内部構造体モデル10Mとの接触を解除する。これは、例えば、モデル作成部51が、装着具モデル15Mを消去したり、装着具モデル15Mと内部構造体モデル10Mとの間に相互作用(例えば力の相互作用)が生じないようにしたりする。
次に、ステップS205に進み、モデル作成部51は、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの相互作用を設定する。具体的には、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの接触を定義する。これによって、図15に示すように、タイヤモデル1Mの内部に内部構造体モデル10Mが収められ、かつ、内部構造体モデル10Mがタイヤモデル1Mの内面IWと接触して変形して、組立体モデル100Mが完成する。
組立体モデル100Mが完成したら、ステップS206に進み、モデル作成部51は、組立体モデル100Mの情報を取得し、記憶部50mの所定の保存領域に格納する。組立体モデル100Mの情報は、例えば、タイヤモデル1M及び内部構造体モデル10Mの初期位置からの変位量や、タイヤモデル1Mと内部構造体モデル10Mとの間の接触力、応力、ひずみ等の物理量である。このように、本実施形態に係る組立体モデルの作成方法によれば、内部構造体モデル10Mが装着具モデル15Mによってタイヤモデル1Mの内部で変形させられるので、内部構造体モデル10Mには、ひずみや応力が発生する。これによって、本実施形態に係る組立体モデルの作成方法は、実際に内部構造体10をタイヤ1の内部に収めた場合における内部構造体10の変形の状態、例えば、内部構造体のひずみや応力の状態を再現できるので、タイヤ1の内部に内部構造体10を収めた実際の状態を再現できる。
以上のように、本発明に係るタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法及びタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション用コンピュータプログラムは、タイヤの内部に吸音機能を有する内部構造体を収納したタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーションに適している。
タイヤ/内部構造体組立体の回転軸を通る子午断面を示す断面図である。 タイヤの内部に内部構造体を配置した例を示す模式図である。 本実施形態に係るタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション装置の構成を示す説明図である。 本実施形態に係る組立体シミュレーション方法の手順を示すフローチャートである。 タイヤモデル、内部構造体モデル、路面モデルを示す模式図である。 タイヤ/内部構造体組立体モデルの子午断面の一部を示す一部断面図である。 本実施形態に係る組立体シミュレーション方法における回転角速度の時間に対する変化の一例を示す図である。 本実施形態に係る組立体シミュレーション方法を実行した場合における回転角速度の時間に対する変化の結果の一例を示す図である。 タイヤの内部に内部構造体を配置する前における内部構造体とタイヤとの関係を示す子午断面図である。 タイヤの内部に内部構造体を配置した後における内部構造体の実際の形状を示す子午断面図である。 本実施形態に係る組立体モデルの作成方法の手順を示すフローチャートである。 タイヤモデルを示す斜視図である。 内部構造体モデルを示す斜視図である。 装着具モデルを示す斜視図である。 装着具モデルを示す側面図である。 装着具モデルを示す正面図である。 装着具モデルの形状を示す説明図である。 装着具モデルの形状を示す斜視図である。 本実施形態に係る組立体モデルの作成方法において、タイヤモデルと内部構造体モデルと装着具モデルとの初期位置を表す子午断面図である。 内部構造体モデルをタイヤモデルの内部に収めた状態を示す子午断面図である。 内部構造体モデルをタイヤモデルの内部に収め、かつ装着具を解除した状態を示す子午断面図である。
符号の説明
1 タイヤ
1M タイヤモデル
10 内部構造体
10M 内部構造体モデル
15M 装着具モデル
20M 路面モデル
50 タイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション装置(組立体シミュレーション装置)
50m 記憶部
50p 処理部
51 モデル作成部
52 解析部
53 条件判定部
59 入出力部
60 端末装置
61 入出力装置
62 表示装置
100 タイヤ/内部構造体組立体
100M 組立体モデル

Claims (5)

  1. タイヤと当該タイヤの内部に配置される内部構造体とを組み合わせたタイヤ/内部構造体組立体を解析モデル化して、コンピュータで解析可能な組立体モデルを作成する手順と、
    当該組立体モデルを構成するタイヤモデルと内部構造体モデルとの間に相対変位が生じないとした第1の条件で、前記組立体モデルの回転軸を中心として当該組立体モデルを回転させる手順と、
    前記第1の条件で前記組立体モデルを回転させてから所定の時間が経過した場合、前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間に相対変位が生じてもよいとした第2の条件で、前記組立体モデルの回転軸を中心として当該組立体モデルを回転させる手順と、
    前記組立体モデルの物理量を取得する手順と、
    を含むことを特徴とするタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法。
  2. 前記第1の条件及び前記第2の条件においては、前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間の摩擦係数を所定の値に設定し、
    前記第2の条件における前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間の摩擦係数は、前記第1の条件における前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間の摩擦係数よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法。
  3. 前記第1の条件における前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間の摩擦係数は1よりも大きい値であり、
    前記第2の条件における前記タイヤモデルと前記内部構造体モデルとの間の摩擦係数は1以下の値であることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法。
  4. 前記組立体モデルを作成する手順においては、
    前記タイヤ及び前記内部構造体を解析モデル化してコンピュータで解析可能なタイヤモデル及び内部構造体モデルを作成するとともに、前記タイヤモデルの内部に前記内部構造体モデルを配置する際に用いる、コンピュータで解析可能な装着具モデルを作成する手順と、
    前記装着具モデルを前記内部構造体モデルに接触させ、かつ前記装着具モデルを前記タイヤモデルの内部に向かって移動させることによって、前記内部構造体モデルを前記タイヤモデルの内部に収める手順と、
    前記装着具モデルと前記内部構造体モデルとの接触を解除する手順と、
    前記内部構造体モデルと前記タイヤモデルとの接触を設定する手順と、
    を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の組立体シミュレーション方法をコンピュータに実行させることを特徴とするタイヤ/内部構造体組立体のシミュレーション用コンピュータプログラム。
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