JP5257193B2 - 過給機付きエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、排気ターボ過給機を備えるエンジンに関し、特にマニホールドを用いない動圧過給を行うものに関する。
前記排気ターボ過給機付きエンジンでは、複数の気筒からの排気を前記マニホールドで集約し、タービンホイールに噴射する静圧過給から、近年、各気筒からの排気を直接前記タービンホイールに噴射することで、該タービンホイールの駆動力を高めるようにした前記動圧過給が主流となっている。
たとえば、本件出願人による特許文献1では、相互に隣接し、点火時期が連続しない気筒の排気ポートを互いに接続することで2系統に分け、過給機に対して、相対的に近く排気系の容量が小さい方を該過給機のタービンホイールの外側に、相対的に遠く排気系の容量が大きい方を内側に接続することで、流速の速い排気がタービンホイールの外方に当り、低速域で高い過給性能を得るようにした過給機付きエンジンが提案されている。
特開2008−31942号公報
しかしながら、本願発明者の検討によって、タービンの回転速度をより高められる、すなわちより高い過給圧を得ることができる手法が判明した。
本発明の目的は、より高い過給圧を得ることができる過給機付きエンジンを提供することである。
本発明の過給機付きエンジンは、タービン側にタービンホイールの回転中心までの距離が相互に異なる2つのタービンスクロールを有するターボ過給機を備え、排気行程途中から吸気行程途中にかけて排気弁および吸気弁が共に開いているオーバーラップ期間となるバルブタイミングを有する過給機付きエンジンにおいて、前記2つのタービンスクロールには、エンジンの少なくとも一部の点火順序が連続する気筒の排気ポートからの気筒配管がそれぞれ接続され、かつ前記2つのタービンスクロールの内、前記点火順序が速い排気ポートに接続される側が、前記点火順序が遅い排気ポートに接続される側よりも、通路抵抗が相対的に小さく形成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、タービンにコンプレッサを備えて成るターボ過給機付きのエンジンにおいて、前記ターボ過給機は、タービン側に、タービンホイールの回転中心までの距離が相互に異なる2つのタービンスクロールを設けた構造とし、その2つのタービンスクロールには、エンジンの少なくとも一部の点火順序が連続する気筒の排気ポートからの気筒配管をそれぞれ接続する。たとえば、直列4気筒のエンジンの場合、前記点火順序は、♯1−♯3−♯4−♯2や♯1−♯2−♯4−♯3の順(以降、♯は、気筒番号を表すものとする)であり、♯1−♯3−♯4−♯2の場合、第2および第3の気筒を一方のタービンスクロールに接続し、第1および第4の気筒を他方のタービンスクロールに接続することで、♯4→♯3および♯1→♯2間では540°CAの間隔が開いて前記点火順序は連続しないが、逆の♯3→♯4および♯2→♯1間では180°CAの間隔となり前記点火順序は連続する。
したがって、後に点火する気筒からの排気による吸出し効果によって、先に点火して吸気行程にある気筒のオーバーラップによる掃気を促進することができるとともに、先に点火した気筒からの排気によってタービンの回転が立上がった段階で、後に点火する気筒からの排気が与えられ、タービンの回転速度をより高めることができ、より高い過給圧を得ることができる。
また、そのように2つのタービンスクロールに点火順序が連続する気筒の排気ポートをそれぞれ接続するにあたって、前記2つのタービンスクロールの内、前記点火順序が速い排気ポートに接続される側を、前記点火順序が遅い排気ポートに接続される側よりも、通路抵抗が相対的に小さくなるように形成する。具体的には、前記点火順序が速い排気ポートに接続されるタービンスクロール側のノズル(前記タービンホイール入口へ)の取付け角を大きくする(ハイフローポート)ことで、または前記点火順序が遅い排気ポートに接続されるタービンスクロール側のノズルの通路面積を小さくすることで、もしくは前記点火順序が遅い排気ポートに接続されるタービンスクロール側のノズルの絞り比率を大きくすることで、前記点火順序が速い排気ポートに接続されるタービンスクロール側の通路抵抗を相対的に小さく形成する。
したがって、先に点火する気筒はその排気が他の気筒の掃気に影響を与えることはないので相対的に小さい通路抵抗で円滑に掃気を行うことができ、後に点火する気筒はその通路抵抗が相対的に大きいことからその排気が先に点火した気筒の掃気に与える悪影響を小さくすることができる。こうして、前述のように点火順序が連続する気筒の排気ポートからの気筒配管を2つのタービンスクロールにそれぞれ接続することによる効果を充分に発揮させることができる。
また、本発明の過給機付きエンジンでは、前記ターボ過給機において、前記点火順序が遅い排気ポートに接続されるタービンスクロール側が、ウエストゲートの開口面積が相対的に大きく形成されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、上述のように、点火順序が遅い排気ポートに接続されるタービンスクロール側が、相対的に通路抵抗が小さく形成され、チョーキングし易くなっているので、ウエストゲートの開口面積を大きくしておくことで、前記チョーキングを抑制することができる。
さらにまた、本発明の過給機付きエンジンは、直列4気筒のエンジンであり、前記ターボ過給機は2つ設けられ、第1および第2の気筒が第1のターボ過給機に接続され、第3および第4の気筒が第2のターボ過給機に接続されることを特徴とする。
上記の構成によれば、直列4気筒のエンジンの場合、前記点火順序は、前記♯1−♯3−♯4−♯2や♯1−♯2−♯4−♯3の順であり、前記点火順序が連続している気筒は、♯3−♯4と♯1−♯2とになる。
したがって、前記ターボ過給機を2つ設け、第1および第2の気筒を第1のターボ過給機に接続し、第3および第4の気筒を第2のターボ過給機に接続することで、相互に隣接している気筒同士を最短経路で同じターボ過給機に接続することになり、該ターボ過給機までの排気通路の容量を小さくすることができる。これによって、排気損失を低減し、過給効果を一層向上することができる。
本発明の過給機付きエンジンは、以上のように、タービン側にタービンホイールの回転中心までの距離が相互に異なる2つのタービンスクロールを有するターボ過給機を備えるエンジンにおいて、その2つのタービンスクロールには、エンジンの少なくとも一部の点火順序が連続する気筒の排気ポートからの気筒配管をそれぞれ接続する。
それゆえ、後に点火する気筒からの排気による吸出し効果によって、先に点火して吸気行程にある気筒のオーバーラップによる掃気を促進することができるとともに、先に点火した気筒からの排気によってタービンの回転が立上がった段階で、後に点火する気筒からの排気が与えられ、タービンの回転速度をより高めることができ、より高い過給圧を得ることができる。
また、そのように2つのタービンスクロールに点火順序が連続する気筒の排気ポートをそれぞれ接続するにあたって、前記2つのタービンスクロールの内、前記点火順序が速い排気ポートに接続される側を、前記点火順序が遅い排気ポートに接続される側よりも、通路抵抗が相対的に小さくなるように形成する。
それゆえ、先に点火する気筒はその排気が他の気筒の掃気に影響を与えることはないので相対的に小さい通路抵抗で円滑に掃気を行うことができ、後に点火する気筒はその通路抵抗が相対的に大きいことからその排気が先に点火した気筒の掃気に与える悪影響を小さくすることができる。こうして、前述のように点火順序が連続する気筒の排気ポートからの気筒配管を2つのタービンスクロールにそれぞれ接続することによる効果を充分に発揮させることができる。
本発明の実施の一形態に係る過給機付きエンジンの要部の断面図である。 ターボ過給機におけるタービンの一構成例の構造を示す断面図である。 タービンスクロールのノズルの取付け角の違いによる通気効率の違いを示すグラフである。 ウエストゲートの構造を示す断面図である。 ウエストゲートの構造を示す断面図である。 ウエストゲートアクチュエータの断面図である。 直列4気筒4サイクルのエンジンの点火順序を説明するための図である。 直列4気筒4サイクルのエンジンの他の点火順序を説明するための図である。 図7の点火順序での各気筒の行程を説明するための図である。
図1は、本発明の実施の一形態に係る過給機付きエンジン1の要部の断面図である。この図1では、エンジン1は、シリンダーヘッド2に4つの気筒C1,C2,C3,C4(総称するときは、以下参照符号Cで示す)の排気ポートE11,E12;E21,E22;E31,E32;E41,E42(総称するときは、以下参照符号Eで示す)が直線上に配列されて成る直列4気筒4バルブのエンジンを例示しているが、偶数のさらに多気筒であってもよく、或いはそれぞれのバンクに偶数の気筒を備えるV型等であってもよく、また気筒当り2,3,5バルブなどであってもよい。
注目すべきは、このエンジン1では、ターボ過給機を設けるにあたって、前記4つの気筒を、先ず同一位相に配置される端部気筒C1,C4をそれぞれ異なるグループに分割し、さらにその端部気筒C1,C4に点火順序が連続する気筒C2,C3でグループを構成し、それぞれのグループに対応した小型のターボ過給機CH1,CH2を用いるツインターボ構成としたことである。なお、この4気筒のエンジン1は、4サイクルで、前記点火順序を、図7で示す♯1−♯3−♯4−♯2または図8で示す♯1−♯2−♯4−♯3の順とする。すなわち、前記のように端部気筒C1,C4が互いに異なるグループに含まれ、♯1−♯3−♯4−♯2の場合で、それらの気筒C1,C4よりもそれぞれ点火順序が1つ前の気筒C2,C3とグループを構成している。したがって、♯1−♯3−♯4−♯2の場合で、♯4→♯3および♯1→♯2間では540°CAの間隔が開いて前記点火順序は連続しないが、逆の♯3→♯4および♯2→♯1間では180°CAの間隔となり前記のように点火順序は連続する。
そして、グループの気筒C1,C2およびC4,C3の排気ポートE11,E12;E21,E22およびE41,E42;E31,E32は、気筒配管L1,L2およびL4,L3から、前記ターボ過給機CH1,CH2のタービンT1,T2へ導かれ、その燃焼排ガスで駆動されるコンプレッサCP1,CP2によって、吸気通路IN1,IN2から取込まれた吸入空気が圧縮されて前記各気筒C1,C2;C3,C4の図示しない吸気バルブへ供給される。なお、コンプレッサCP1,CP2から吸気バルブの間に、インタークーラーなどが適宜設けられてもよい。
このように構成することで、希薄(リーン)燃焼で排気温度が下がっても、小さいターボ過給機CH1,CH2を2つ用いて、エンジン1の低回転域で効率良くタービンを回転させる、すなわち充分な過給圧を得ることができる。また、点火順序が連続する気筒C1,C2;C3,C4を同一のターボ過給機CH1,CH2にそれぞれ接続しているので、後に点火する気筒C1,C4からの排気による吸出し効果によって、先に点火して吸気行程にある気筒C2,C3の掃気を促進することができるとともに、先に点火した気筒C2,C3からの排気によってタービンT1,T2の回転が立上がった段階で、後に点火する気筒C1,C4からの排気が与えられ、タービンT1,T2の回転速度をより高めることができる。
また、上述の例において、4気筒で、点火順序が、♯1−♯3−♯4−♯2または♯1−♯2−♯4−♯3の場合、♯1−♯3および♯4−♯2も点火順序が連続しているけれども、注目すべきは、相互に隣接している気筒♯3−♯4および♯1−♯2でそれぞれグループを構成していることである。これによって、前記点火順序が連続する2つの気筒♯3−♯4および♯1−♯2同士を最短経路で結ぶことができ、ターボ過給機CH1,CH2までの気筒配管L3,L4およびL1,L2の容量を小さくすることができ、排気損失を低減し、過給効果を一層向上することができる。
さらにまた、前記2つのターボ過給機CH1,CH2を設けるにあたって、その配置を、前記シリンダーヘッド2の側方で、それぞれのタービン軸α1,α2が気筒列方向に延びる直線α0と略平行となる同一軸線上となるようにし、さらにタービンT1,T2を内方に、コンプレッサCP1,CP2を外方に、すなわちタービンT1,T2同士を近接させ、コンプレッサCP1,CP2同士は離反させるとともに、前記タービンT1,T2が前記端部気筒C1,C4にそれぞれ近接するように配置している。これによって、前記タービンT1,T2からの排気通路E1,E2は、2つのタービンT1,T2の間の略中央で合流することになり、合流した排気通路E0は、前記軸線α1,α2とは略直交方向に引出される。
このように構成することで、2つのターボ過給機CH1,CH2を並列に配置するにあたって、両過給機CH1,CH2の間に集合部を設ける場合、前記集合部が過給機に近すぎると排気詰まりを起こす可能性があり、また集合部から略90°曲げて排気通路E0を引出すにあたっても、曲率が急になって通路断面を大きくする必要があるのに対して、上記のようにタービンT1,T2が端部気筒C1,C2付近となるように、すなわちエンジン1が縦置きの場合で、フロント側のターボ過給機、たとえばCH1はフロント方向に、リア側のターボ過給機、すなわちCH2はリア方向にオフセット配置することで、両過給機CH1,CH2の間にある程度間隔をあけることができる。これによって、排気通路E1,E2の通路容積を小さくしてターボ過給機CH1,CH2に接続することが可能となり、排気損失を一層低減し、過給効果を上げることができる。
そして、エンジン1は、排気行程途中から吸気行程途中にかけて、排気弁および吸気弁が共に開いているオーバーラップ期間を有しており、点火順序が、前記図7で示す♯1−♯3−♯4−♯2の場合の各気筒での行程は、図9で示すようになっている。そこで、上述のように気筒毎に独立している前記気筒配管L1〜L4に排気、特にブローダウンガス(排気弁の開弁直後の勢いの強い排気ガス)が流れると、それらの気筒配管L1,L2;L3,L4が集合しているタービンT1,T2では、排気が流れる気筒配管と他の気筒配管とが連通しているので、前述のように後に点火する気筒C1,C4からの排気による吸出し効果によって、先に点火して吸気行程にある気筒C2,C3の掃気を促進することができる。この効果をより多く得るためには、後に点火する気筒C1,C4のブローダウン時(排気弁の開弁直後)に、先に点火して吸気行程にある気筒C2,C3の排気弁と吸気弁とが共に開いているオーバーラップ期間が重なるようにして、前記吸気行程にある気筒C2,C3内の残留ガスを掃気することが好ましい。ただし、その関係にある気筒C3,C4:C2,C1同士の排気通路は、集合部(本実施の形態では、前記タービンT1,T2が該当)より上流側では互いに独立している必要がある。つまり1番気筒♯1(排気行程)と2番気筒♯2(吸気行程)、3番気筒♯3(排気行程)と1番気筒♯1(吸気行程)、4番気筒♯4(排気行程)と3番気筒♯3(吸気行程)および2番気筒♯2(排気行程)と4番気筒♯4(吸気行程)が、それぞれ掃気効果をより多く得られる関係となる。換言すると、点火順序が連続している気筒同士を独立して集合部まで接続することで、前記効果を得ることができる。
したがって、本実施の形態のエンジン1では、1番気筒♯1と2番気筒♯2、および3番気筒♯3(排気行程)と4番気筒♯4の排気がそれぞれタービンT1,T2で集合してターボ過給機CH1,CH2に供給されるので、4番気筒♯4(排気行程)と3番気筒♯3(吸気行程)および1番気筒♯1(排気行程)と2番気筒♯2(吸気行程)がこの関係となり、掃気をより一層促進することができる。
図2は、前記ターボ過給機CH1,CH2におけるタービンT1,T2の一構成例であるタービンTa,Tb,Tc,Td(総称するときは、以下参照符号Tで示す)の構造を示す前記軸線α1,α2との直交断面図である。図2(a)で示すタービンTaは、前述の特許文献1の発展型である。これに対して、図2(b)で示すタービンTb、図2(c)で示すタービンTc、図2(d)で示すタービンTdは、本発明の実施の一形態に係るものである。
これらのタービンTa,Tb,Tc,Tdは、2つのタービンスクロールV1a,V1b,V1c,V1d;V2a,V2b,V2c,V2d(総称するときは、以下参照符号V1,V2で示す)と、前記タービンスクロールV1,V2内に配置されるタービンホイールHとを備えて構成される。前記タービンスクロールV1は、その排気主流中心から前記タービンホイールHの回転中心(前記軸線α1,α2)までの距離が短く、すなわち内周側に設けられ、もう1つのタービンスクロールV2は、その排気主流中心から前記タービンホイールHの回転中心までの距離が長く、すなわち外周側に設けられている。
図2(a)で示す基本構造のタービンTaは、排気通路W1,W2から2つのタービンスクロールV1a,V2a間の通路抵抗が相互に略等しいのに対して、注目すべきは、本実施の形態のタービンTb,Tc,Tdでは、2つのタービンスクロールV1b,V1c,V1d;V2b,V2c,V2dの内、前記点火順序が速い排気ポートに接続される側が、前記点火順序が遅い排気ポートに接続される側よりも、通路抵抗が相対的に小さく形成されることである。図2において、点火順序を前述の♯1−♯3−♯4−♯2とすると、外周側のタービンスクロールV2b,V2c,V2dは前記点火順序が速い気筒C2,C3の排気ポートE21,E22;E31,E32からの気筒配管L2,L3に接続され、内周側のタービンスクロールV1b,V1c,V1dは前記点火順序が遅い気筒C1,C4の排気ポートE11,E12;E41,E42からの気筒配管L1,L4に接続される。
具体的には、図2(b)で示すタービンTbでは、前記点火順序が速い気筒C2,C3の排気ポートE21,E22;E31,E32からの気筒配管L2,L3に接続されるタービンスクロールV1b側のノズル(前記タービンホイールHの入口へ)の取付け角βを大きく、すなわちハイフローポート化している。図2の例では、図2(a)で示す基本構造のタービンTaは、その流入部のノズル円周方向の角度(ノズル開口角度)θが略180°であるのに対して、図2(b)で示すタービンTbは、前記角度θが略270°となっている。これによって、図3で示すように、参照符号β1で示す通常のポート(図2(a))に比べて、参照符号β2で示す本実施の形態のポート(図2(b))の方が、通気効率が高くなる。
また、図2(c)で示すタービンTcでは、前記点火順序が遅い気筒C1,C4の排気ポートE11,E12;E41,E42からの気筒配管L1,L4に接続されるタービンスクロールV1c側のノズルNの通路面積Aが小さくされ、図2(d)で示すタービンTdでは、前記点火順序が遅い気筒C1,C4の排気ポートE11,E12;E41,E42からの気筒配管L1,L4に接続されるタービンスクロールV1c側のノズルNの絞り比率γが大きくされている。
このようにして、点火順序が速い気筒C2,C3の排気ポートE21,E22;E31,E32からの気筒配管L2,L3に接続されるタービンスクロールV2b,V2c,V2d側の通路抵抗を相対的に小さく形成することで、先に点火する気筒C2,C3はその排気が他の気筒の掃気に影響を与えることはないので相対的に小さい通路抵抗で円滑に掃気を行うことができ、後に点火する気筒C1,C4はその通路抵抗が相対的に大きいことからその排気が先に点火した気筒C2,C3の掃気に与える悪影響(前記吸出し効果を打ち消すような排気の回り込みなど)を小さくすることができる。こうして、前述のように点火順序が連続する気筒♯C2→♯C1,♯C3→♯C4の排気ポートE21,E22;E31,E32およびE11,E12;E41,E42からの気筒配管L2,L3およびL1,L4を2つのタービンスクロールV2b,V2c,V2dおよびV1b,V1c,V1dにそれぞれ接続することによる効果を充分に発揮させることができる。
また、注目すべきは、図2(b)〜(d)で示すように、タービンTb,Tc,Tdでは、前記点火順序が遅い気筒C1,C4の排気ポートE11,E12;E41,E42からの気筒配管L1,L4に接続されるタービンスクロールV1b,V1c,V1dの排気通路W1に設けられるウエストゲートG1が、点火順序が速い気筒C2,C3の排気ポートE21,E22;E31,E32からの気筒配管L2,L3に接続されるタービンスクロールV2b,V2c,V2dの排気通路W2に設けられるウエストゲートG2に比べて、その開口面積が相対的に大きく形成されていることである。
図4および図5は、前記ウエストゲートG2の構造を示す断面図である。ウエストゲートG2は、タービンスクロールV2b,V2c,V2dに形成されたウエストゲート通路11を閉塞することができるウエストゲートバルブ12と、そのウエストゲートバルブ12を遊端側で支持するアーム13と、前記アーム13の基端側に取付けられ、該ウエストゲートG2の筐体14に回転自在に枢支される軸15と、前記軸15の他端に取付けられるリンク16と、前記リンク16を軸15回りに揺動させるウエストゲートアクチュエータ17とを備えて構成される。
図6は、前記ウエストゲートアクチュエータ17の断面図である。このウエストゲートアクチュエータ17は、ケーシング18と、そのケーシング18の内部空間を区画するダイヤフラム19と、前記ダイヤフラム19を付勢するばね20と、一端が前記ダイヤフラム19に取付けられ、他端が前記リンク16に取付けられるレバー21とを備えて構成される。前記ケーシング18内で、ダイヤフラム19で区画された空間の一方は、前記コンプレッサCP1,CP2の出口側に連通して過給圧が与えられる。
したがって、過給圧が小さい、すなわちエンジン1が低回転のときは、ばね20の弾発力によって、レバー21はダイヤフラム19に図6の矢印とは反対方向に引っ張られており、前記ウエストゲートバルブ12はウエストゲート通路11を閉塞して、前記排気ポートE21,E22;E31,E32からの燃焼排ガスは総てタービンホイールHに与えられるようになっている。これによって、大きな過給圧が得られるようになっている。
これに対して、過給圧が大きい、すなわちエンジン1が高回転、たとえば3000rpm以上となると、ばね20の弾発力に抗して、レバー21はダイヤフラム19に図6の矢印方向に押し込まれており、前記ウエストゲートバルブ12は前記過給圧に応じた開度で、前記ウエストゲート通路11を開放して、前記排気ポートE21,E22;E31,E32からの燃焼排ガスの一部または多くが、タービンホイールHをバイパスするようになっている。これによって、不所望な回転の上昇によるタービンの焼付き等の破損を防止するようになっている。
ウエストゲートG1も上述のウエストゲートG2と同様に構成され、さらに前述のように、点火順序が遅い気筒C1,C4の排気ポートE11,E12;E41,E42からの気筒配管L1,L4に接続されるタービンスクロールV1b,V1c,V1dに設けられるウエストゲートG1の開口面積を相対的に大きくしておくことで、前述のように相対的に通路抵抗が小さく形成され、チョーキングし易くなっている該タービンスクロールV1b,V1c,V1d側でのチョーキングを抑制することができる。
1 エンジン
2 シリンダーヘッド
11 ウエストゲート通路
12 ウエストゲートバルブ
17 ウエストゲートアクチュエータ
19 ダイヤフラム
20 ばね
21 レバー
C1,C2,C3,C4 気筒
CH1,CH2 ターボ過給機
CP1,CP2 コンプレッサ
E0,E1,E2 排気通路
E11,E12;E21,E22;E31,E32;E41,E42 排気ポート
G1,G2 ウエストゲート
H タービンホイール
IN1,IN2 吸気通路
L1,L2,L3,L4 気筒配管
T1,T2 タービン
V1b,V1c,V1d;V2b,V2c,V2d タービンスクロール

Claims (6)

  1. タービン側にタービンホイールの回転中心までの距離が相互に異なる2つのタービンスクロールを有するターボ過給機を備え、排気行程途中から吸気行程途中にかけて排気弁および吸気弁が共に開いているオーバーラップ期間となるバルブタイミングを有する過給機付きエンジンにおいて、
    前記2つのタービンスクロールには、エンジンの少なくとも一部の点火順序が連続する気筒の排気ポートからの気筒配管がそれぞれ接続され、かつ前記2つのタービンスクロールの内、前記点火順序が速い排気ポートに接続される側が、前記点火順序が遅い排気ポートに接続される側よりも、通路抵抗が相対的に小さく形成されることを特徴とする過給機付きエンジン。
  2. 前記ターボ過給機において、前記点火順序が速い排気ポートに接続されるタービンスクロール側が、ノズルの取付け角が大きいことで、前記通路抵抗が相対的に小さく形成されていることを特徴とする請求項1記載の過給機付きエンジン。
  3. 前記ターボ過給機において、前記点火順序が遅い排気ポートに接続されるタービンスクロール側が、ノズルの通路面積が小さいことで、前記点火順序が速い排気ポートに接続されるタービンスクロール側の通路抵抗が相対的に小さく形成されていることを特徴とする請求項1記載の過給機付きエンジン。
  4. 前記ターボ過給機において、前記点火順序が遅い排気ポートに接続されるタービンスクロール側が、ノズルの絞り比率が大きいことで、前記点火順序が速い排気ポートに接続されるタービンスクロール側の通路抵抗が相対的に小さく形成されていることを特徴とする請求項1記載の過給機付きエンジン。
  5. 前記ターボ過給機において、前記点火順序が遅い排気ポートに接続されるタービンスクロール側が、ウエストゲートの開口面積が相対的に大きく形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の記載の過給機付きエンジン。
  6. 直列4気筒のエンジンであり、前記ターボ過給機は2つ設けられ、第1および第2の気筒が第1のターボ過給機に接続され、第3および第4の気筒が第2のターボ過給機に接続されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の過給機付きエンジン。
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