JP2003097337A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JP2003097337A
JP2003097337A JP2001289479A JP2001289479A JP2003097337A JP 2003097337 A JP2003097337 A JP 2003097337A JP 2001289479 A JP2001289479 A JP 2001289479A JP 2001289479 A JP2001289479 A JP 2001289479A JP 2003097337 A JP2003097337 A JP 2003097337A
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air
fuel ratio
intake air
intake
heating state
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JP2001289479A
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Shigeki Miyashita
茂樹 宮下
Tetsuji Nagata
永田  哲治
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Denso Corp
Toyota Motor Corp
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Denso Corp
Toyota Motor Corp
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気加熱状態及び吸気非加熱状態が切り換え
られる内燃機関において、学習制御の誤学習による空燃
比制御の精度低下を十分に防止可能な空燃比制御装置を
提供することである。 【解決手段】 吸気加熱状態及び吸気非加熱状態が切り
換えられ、吸気非加熱状態の時に機関経時変化等に対す
る空燃比のずれを補正するための第一学習値KGを学習
する(ステップ405又は407)内燃機関の空燃比制
御装置において、吸気加熱状態から吸気非加熱状態への
切換信号が発せられてからの第一設定期間M1の間は第
一学習値の更新を禁止する(ステップ402)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の空燃比
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な内燃機関では目標空燃比を実現
するための空燃比制御が実施される。空燃比制御は、目
標空燃比と空燃比センサにより検出される実際の空燃比
との偏差に基づくフィードバック補正係数によって基本
燃料噴射時間をフィードバック制御するものである。ま
た、機関経時変化及び燃料噴射弁の噴射特性のバラツキ
等によって生じる空燃比のずれは、学習制御によって更
新される学習値によって基本燃料噴射時間を補正するこ
とにより対処される。
【0003】ところで、特開平10−318055号公
報には、成層燃焼と均質燃焼とを切り換えて実施する筒
内噴射式火花点火内燃機関において成層燃焼時にだけ吸
気加熱を実施することを開示している。成層燃焼は、点
火プラグ近傍だけに混合気を形成してこれを着火燃焼さ
せるものであるが、この成層燃焼混合気の周囲部は非常
に希薄であるために通常は火炎伝播せず、比較的多量の
未燃燃料が排出されていた。
【0004】この従来技術では、吸気加熱状態とするこ
とにより気筒内温度を高めて成層燃焼混合気全体を燃焼
させ易くし、それによって周囲部まで良好に火炎伝播す
るようになるために、未燃燃料の排出量を低減すること
ができるとしている。また、均質燃焼時には吸気加熱に
よる充填効率の低下を防止するために、吸気加熱を実施
せずに吸気非加熱状態としている。
【0005】このように吸気加熱状態及び吸気非加熱状
態が切り換えられる内燃機関において、この切り換え時
には吸気温度が大きく変化し、それに伴って空気密度が
大きく変化するために、この時には機関経時変化が起き
ていないにも係わらず、基本燃料噴射時間に対して実際
の空燃比が目標空燃比から大きく外れることとなり、こ
の時に学習制御が実施されると完全な誤学習となって、
その後の空燃比制御の精度を低下させることとなる。こ
の問題を解決するために、特開平5−248289号公
報には、吸気温度変化が大きい時には、学習制御を禁止
することを開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来技術では、吸気温度が実際に大きく変化した時に学
習制御が禁止されるために、吸気温度の変化途中におい
ては学習制御が実施されることがあり、多少は改善され
るもののやはり誤学習となって空燃比制御の精度低下を
十分に防止することができない。
【0007】従って、本発明の目的は、吸気加熱状態及
び吸気非加熱状態が切り換えられる内燃機関において、
学習制御の誤学習による空燃比制御の精度低下を十分に
防止可能な内燃機関の空燃比制御装置を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による請求項1に
記載の内燃機関の空燃比制御装置は、吸気加熱状態及び
吸気非加熱状態が切り換えられ、前記吸気非加熱状態の
時に機関経時変化等に対する空燃比のずれを補正するた
めの第一学習値を学習する内燃機関の空燃比制御装置に
おいて、前記吸気加熱状態から前記吸気非加熱状態への
切換信号が発せられてからの第一設定期間の間は前記第
一学習値の更新を禁止することを特徴とする。
【0009】また、本発明による請求項2に記載の内燃
機関の空燃比制御装置は、請求項1に記載の内燃機関の
制御装置において、前記吸気加熱状態の時に機関経時変
化等に対する空燃比のずれを補正するための第二学習値
を学習し、前記吸気非加熱状態から前記吸気加熱状態へ
の切換信号が発せられてからの第二設定期間の間は前記
第二学習値の更新を禁止することを特徴とする。
【0010】また、本発明による請求項3に記載の内燃
機関の空燃比制御装置は、請求項2に記載の内燃機関の
制御装置において、前記第一設定期間及び前記第二設定
期間の間は、前記第一学習値及び前記第二学習値を吸気
温度により補間して空燃比制御に使用することを特徴と
する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明による空燃比制御装
置が取り付けられた筒内噴射式火花点火内燃機関の気筒
内概略縦断面図であり、図2は図1のピストン平面図で
ある。これらの図において、1は気筒上部略中心に配置
された点火プラグであり、2は気筒上部周囲から気筒内
へ直接的に燃料を噴射するための燃料噴射弁である。ま
た、3はピストンであり、その頂面には凹状のキャビテ
ィ4が形成されている。5は吸気弁6を介して気筒内へ
通じる吸気ポートであり、7は排気弁8を介して気筒内
へ通じる排気ポートである。燃料噴射弁2は、燃料のベ
ーパを防止するために、気筒内において吸気流により比
較的低温度となる吸気ポート5側に配置されている。
【0012】燃料噴射弁2は、スリット状の噴孔を有
し、燃料を厚さの薄い扇状に噴射するものである。成層
燃焼を実施するためには、図1に示すように、圧縮行程
後半において燃料をピストン3の頂面に形成されたキャ
ビティ4内へ噴射する。斜線で示す噴射直後の燃料10
は液状であるが、キャビティ4の底壁4aに沿って進行
して幅方向に拡がる際に底壁4aの広範囲部分から熱吸
収するために気化し易い。こうして気化しつつある燃料
は、対向側壁4bによって上方向に偏向させられる。
【0013】図2に示すように、対向側壁4bは、平面
視において円弧形状を有している。それにより、キャビ
ティ4の底壁4a上を進行して気化しつつある燃料は、
対向側壁4bの円弧形状によって中央部へ集合し、ドッ
トで示すように、点火プラグ1近傍において一塊の可燃
混合気となる。こうして、この可燃混合気を着火燃焼さ
せることにより成層燃焼が実現可能である。
【0014】本筒内噴射式火花点火内燃機関は、このよ
うな成層燃焼だけでなく、吸気行程で燃料を噴射するこ
とにより、点火時点において気筒内に均質混合気を形成
し、この均質混合気を着火燃焼させる均質燃焼も実現可
能である。このような均質燃焼は、燃料噴射期間が圧縮
行程後半に限られる成層燃焼とは異なり、多量の燃料噴
射が可能となるために、主には高回転高負荷側で実施さ
れる。
【0015】図3は、本筒内噴射式火花点火内燃機関の
全体構成図である。20は前述の筒内噴射式火花点火内
燃機関が直列4気筒配置された機関本体である。各気筒
の吸気ポート5にはインテークマニホルド21が接続さ
れる。インテークマニホルド21の上流側にはサージタ
ンク22が配置され、サージタンク22の上流側には吸
気ダクト23を介してエアクリーナ25が接続されてい
る。吸気ダクト23内にはスロットル弁24が配置さ
れ、このスロットル弁24は、アクセルペダルに連動せ
ずにステップモータ等の駆動装置によって自由に開度設
定可能とされている。
【0016】30は各気筒の排気ポート7に接続された
エキゾーストマニホルドであり、エキゾーストマニホル
ド30の下流側は、NOX吸蔵還元触媒装置31とその
下流側に配置された三元触媒装置32を介して大気へ通
じている。NOX吸蔵還元触媒装置31の上流側には、
排気ガスの空燃比変化に対して出力がリニアに変化する
空燃比センサ33が設けられており、この空燃比センサ
によって排気ガスの空燃比が検出可能とされている。本
実施形態において、排気ガスの空燃比は、気筒内へ供給
された吸気量と気筒内へ供給された燃料量との比とな
る。
【0017】吸気エアクリーナ25には、二つの吸入管
が接続され、第一吸入管26は、通常位置から吸気を取
り入れるものであるのに対して、第二吸入管28は、エ
キゾーストマニホルド30の近傍から排気熱を利用して
加熱された吸気を取り入れるものである。第一吸入管2
6には第一制御弁27が配置され、第二吸入管28には
第二制御弁29が配置されている。第一制御弁27を開
弁して第二制御弁29を閉弁することより、吸気は第一
吸入管26を介して特に加熱されることなくエアクリー
ナ25へ取り入れられ、吸気非加熱状態となる。また、
第二制御弁29を開弁して第一制御弁27を閉弁するこ
とより、エキゾーストマニホルド30によって加熱され
た吸気が第二吸入管28を介してエアクリーナ25へ取
り入れられ、吸気加熱状態となる。
【0018】前述した成層燃焼は気筒内全体としてはリ
ーン空燃比での希薄燃焼であり、燃料消費率の向上に有
効であるが、排気ガス中には比較的多量のNOXが含ま
れている。NOX吸蔵還元触媒装置31に担持されたN
X吸蔵還元触媒は、この排気ガス中からNOXを吸蔵し
て還元浄化するためのものであり、例えば、アルミナを
担体とし、この担体上に例えばカリウムK、ナトリウム
Na、リチウムLi、セシウムCs、ルビジウムRbの
ようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCa、
ストロンチウムSrのようなアルカリ土類金属、ランタ
ンLa、セリウムCe、イットリウムYのような希土
類、および遷移金属から選ばれた少なくとも一つの成分
と、白金Ptのような貴金属とを担持させたものであ
る。
【0019】このようなNOX吸蔵還元触媒として、白
金Pt及びカリウムKを使用した場合を例として、以下
にNOXを吸収するメカニズムを説明する。まず、酸素
濃度が高いリーン状態の排気ガスにおいて、酸素が、O
2 -又はO2-の形で白金Ptの表面に付着し、次いで、排
気ガス中のNOが白金Ptの表面上でO2 -又はO2-と反
応し、NO2となる(2NO+O2→2NO2)。次いで
生成されたNO2の一部は白金Pt上で酸化されつつN
X吸蔵還元触媒内へ吸収され、カリウムKと結合しな
がら硝酸イオンNO3 -の形でNOX吸蔵還元触媒内に拡
散し、硝酸カリウムKNO3を生成する。
【0020】排気ガス中の酸素濃度が高い限り白金Pt
の表面でNO2が生成され、NOX吸蔵還元触媒のNOX
吸蔵能力が飽和しない限りNO2が吸蔵される。しかし
ながら、排気ガスがリッチ状態となって酸素濃度が低下
することによってNO2の生成量が低下すると、逆に硝
酸イオンNO3 -がNO2の形でNOX吸蔵還元触媒から放
出される。このNO2は、リッチ状態の排気ガス中に含
まれる未燃HC及びCOと反応して還元浄化される。
【0021】成層燃焼の運転が持続すると、NOX吸蔵
還元触媒装置31に吸蔵されたNOX量が徐々に増加す
る。NOX吸蔵還元触媒装置31におけるNOX吸蔵可能
量は有限であり、吸蔵されたNOX量がNOX吸蔵可能量
を超える以前にNOX吸蔵還元触媒装置31からNOX
放出させて還元浄化する必要がある。
【0022】例えば、成層燃焼において、機関運転状態
を考慮して単位時間当たりのNOX生成量が推定され又
はマップから読み取られ、このNOX生成量を積算する
ことにより、NOX吸蔵還元触媒装置へ吸蔵されたNOX
量を推定可能である。このNOX量が設定NOX量に達す
ると、NOX吸蔵還元触媒装置31は再生時期であると
判断される。再生時期と判断されれば、燃焼空燃比をリ
ッチにする等して排気ガスの空燃比をリッチにし、それ
により、排気ガス中の酸素濃度が低下するために、NO
X吸蔵還元触媒装置31からはNOXが放出され、放出さ
れたNOXは排気ガス中に含まれるHC及びCO等によ
って還元浄化される。NOX吸蔵還元触媒装置31へ吸
蔵されたNOX量の推定において、理論空燃比での均質
燃焼中にも酸素濃度に低下によってNOX吸蔵還元触媒
装置31からNOXが放出されるために、均質燃焼中に
は、この時に放出されるNOX量をマイナス値として積
算することが好ましい。
【0023】NOX吸蔵還元触媒装置31の下流側にも
空燃比センサ(理論空燃比近傍で出力が急変するステッ
プ出力型でも良い)を配置していれば、NOXの還元浄
化中は、上流側の空燃比センサの出力がリッチであるの
に対して、下流側の空燃比センサの出力はストイキとな
る。下流側の空燃比センサの出力が上流側の空燃比セン
サの出力と同じにリッチになった時にNOX吸蔵還元触
媒装置31の再生が完了したと判断することができる。
もちろん、再生処理における燃焼空燃比のリッチ化は設
定時間だけ行うようにしても良い。三元触媒装置32
は、理論空燃比での均質燃焼時において、排気ガスに含
まれるHC、CO、及びNOXを良好に浄化するための
ものである。
【0024】ところで、成層燃焼は、前述したように、
点火プラグ1近傍だけに可燃混合気を形成するものであ
るが、可燃混合気と言っても、回りの空気に隣接するそ
の周囲部は非常に希薄となり、点火プラグ1によって着
火させた火炎を良好に周囲部まで伝播させることは難し
く、希薄周囲部の燃料は燃焼せずに未燃燃料として排出
されてしまう。
【0025】この問題を解決するために、本実施形態で
は、成層燃焼を実施する時に、前述したように第一及び
第二制御弁27及び29を制御して吸気加熱状態とする
ようになっている。それにより、加熱吸気によって気筒
内温度が高められるために、可燃混合気が全体的に燃焼
し易くなり、希薄周囲部まで火炎を伝播させることが可
能となる。こうして、未燃燃料の排出量を良好に低減す
ることが可能となる。均質燃焼は、主に機関高回転高負
荷時において実施されるために、高い機関出力が必要で
ある。それにより、吸気加熱状態として吸気充填効率が
低下するのは好ましくなく、均質燃焼時には前述したよ
うに第一及び第二制御弁27及び29を制御して吸気非
加熱状態とされる。
【0026】次に、本実施形態における空燃比制御を説
明する。図4は、燃料噴射弁2の燃料噴射時間を算出す
るための第一フローチャートである。本フローチャート
は、所定クランク角度毎、例えば、360°クランク角
度毎、すなわち、二つの気筒での燃料噴射毎に繰り返さ
れる。先ず、ステップ101において、基本燃料噴射時
間Tpが決定される。基本燃料噴射時間Tpは、機関回
転数とアクセルペダルの踏み込み量等の機関負荷とによ
って定まる機関運転状態毎に設定されてマップ化されて
いる。もちろん、各基本燃料噴射時間Tpの設定に際し
ては、成層燃焼領域であるか又は均質燃焼領域であるの
かが考慮される。
【0027】次いで、ステップ102において、フィー
ドバック補正係数KFが図5に示す第二フローチャート
によって算出され、ステップ103において、学習係数
KGが図7に示す第四フローチャートによって更新され
る。次いで、ステップ104では、基本燃料噴射時間T
pに補正係数FALLとフィードバック補正係数KFと
学習係数KGとが乗算されて燃料噴射時間TAUが算出
される。フィードバック補正係数KFは、吸気量応答遅
れ等の現状の外乱に対して基本燃料噴射時間を補正する
ものである。一方、学習係数KGは、燃料噴射弁を含む
機関全体の経時変化や燃料噴射弁毎の噴射特性のバラツ
キに対して基本燃料噴射時間を補正するものである。ま
た、補正係数FALLは、冷却水温、吸気温度、及びE
GR率等の他の要因に基づく補正係数である。
【0028】前述したように図5に示す第二フローチャ
ートではフィードバック補正係数KFが算出される。本
フローチャートも第一フローチャートと同様に、360
°クランク角度毎に繰り返されるものである。先ず、ス
テップ201において、現在の機関運転状態における目
標空燃比MAF(これも基本燃料噴射量Tpと同様にマ
ップ化されている)と空燃比センサ33により検出され
た実際の空燃比AFとの偏差dAFが算出される。次い
で、ステップ202において、この偏差dAFのなまし
積算値IAF(i)が、前回のなまし積算値IAF(i
−1)に今回の偏差dAFの八分の一が加えられて算出
される。ステップ203では、今回の偏差dAFに係数
Pが乗算されたものに、今回のなまし積算値IAF
(i)に係数Qが乗算されたものが加えられ、フィード
バック補正係数KFが算出される。
【0029】また、前述したように図7に示す第四フロ
ーチャートでは学習係数KGが算出されるが、これを説
明する以前に、第四フローチャートで使用するカウント
値Mを決定するための図6に示す第三フローチャートを
説明する。本フローチャートは、吸気加熱状態から吸気
非加熱状態への又は吸気非加熱状態から吸気加熱状態へ
の切換信号が発せられた時に開始される。先ず、ステッ
プ301において、現在のカウント値Mを0にリセット
した後に、ステップ302においてカウント値Mのカウ
ントアップを開始する。すなわち、本フローチャートに
よって、カウント値Mは切換信号が発せられる毎にリセ
ットされて再びカウントアップが開始される。
【0030】第四フローチャートは、所定時間毎、例え
ば、16ms毎に繰り返されるものである。先ず、ステ
ップ401において、現在が定常運転状態であるか否か
が判断される。すなわち、機関回転数及び機関負荷がほ
ぼ一定であるか否かが判断される。この判断が否定され
る時、すなわち、加速又は減速状態の時には、吸気の応
答遅れ等によって機関経時変化等に関係なく実際の空燃
比が大きく変化するために、学習係数の更新には適さな
いとしてそのまま終了する。
【0031】一方、ステップ401における判断が肯定
される時、すなわち、定常運転状態の時にはステップ4
02に進み、現在のカウント値Mが設定値M1以上であ
るか否かが判断される。この判断が否定される時は、前
述した吸気加熱の切換信号が発せられてからあまり時間
が経過しておらず、すなわち、切換信号が発せられてか
ら設定期間内であり、安定した吸気加熱状態又は吸気非
加熱状態が実現されていない吸気温度の過渡状態であ
る。この時には、吸気温度が大きく変化している途中で
あり、それに伴う空気密度の変化によって機関経時変化
等に関係なく実際の空燃比が大きく変化するために、学
習係数の更新には適さないとしてそのまま終了する。吸
気加熱状態から吸気非加熱状態へ切り換わる時と、吸気
非加熱状態から吸気加熱状態へ切り換わる時とで、学習
係数の更新を禁止する設定期間を異ならせるようにして
も良い。
【0032】一方、ステップ402における判断が肯定
される時は、定常運転状態において、直前に吸気加熱の
切換信号が発せられておらず、吸気加熱状態又は吸気非
加熱状態のいずれにしても吸気温度が安定している。そ
れにより、正確な学習係数の更新が可能であり、ステッ
プ403において、第二フローチャートのステップ20
2と同様に偏差dAFのなまし積算値IAF(i)を算
出する。このなまし積算値IAF(i)は、今回の定常
運転状態において目標空燃比と実際の空燃比との偏差d
AFに基づき算出されたものであり、外乱がないにも係
わらずに、この絶対値が大きくなれば、機関経時変化に
よって基本燃料噴射時間が実際と合わなくなっているこ
ととなる。それにより、ステップ404において、なま
し積算値IAF(i)が絶対値の大きなマイナス値A
(例えば、−5)より小さいか否かが判断され、この判
断が肯定される時には、機関経時変化等によって基本燃
料噴射時間では必要量を比較的大きく下回る燃料しか噴
射することができなくなっており、ステップ405にお
いて、学習係数KGは所定数K1(例えば、0.00
2)だけ増加されて更新される。
【0033】また、ステップ404における判断が否定
される時には、ステップ405に進み、なまし積算値I
AF(i)が絶対値の大きなプラス値B(例えば、5)
より大きいか否かが判断され、この判断が肯定される時
には、機関経時変化によって基本燃料噴射時間は必要量
を比較大きく上回る燃料を噴射するようになっており、
ステップ407において、学習係数KGは所定数K1
(例えば、0.002)だけ減少されて更新される。ス
テップ404及び406の判断がいずれも否定される時
には、機関経時変化は起きておらず、学習係数KGは更
新されることなくそのまま終了する。
【0034】学習係数KGは、少なくとも、吸気加熱状
態となる成層燃焼領域と、吸気非加熱状態となる均質燃
焼領域とで別々に算出されるようになっている。これ
は、吸気加熱状態と吸気非加熱状態とで吸気温度に大き
な差があるために、すなわち、空気密度に大きな違いが
あるために、全ての機関運転領域で一つの学習係数とし
て、大きな空気密度の違いを前述した補正係数FALL
だけによって吸収することは困難なためである。
【0035】本実施形態においては、図8に示すよう
に、成層燃焼領域がL1、L2、及びL3の三つの領域
に分けられ、均質燃焼領域もS1、S2、及びS3の三
つの領域に分けられ、領域毎に学習係数KGが算出され
て基本燃料噴射量の補正に使用されるようになってい
る。各領域は、燃料噴射量によって分けられており、そ
れにより、燃料噴射弁の経時的な噴射特性の変化に対し
て、燃料噴射量毎に適当な学習係数を設定することがで
きる。さらに、吸気量によって各領域をさらに細分する
ことも可能であり、それにより、スロットル弁の経時的
な吸気量特性の変化に対しても、吸気量毎に最適な学習
係数を設定することができる。
【0036】本実施形態では、目標空燃比が理論空燃比
となる均質燃焼領域だけでなく、目標空燃比がリーンと
なる成層燃焼領域でも学習係数を有して空燃比制御(言
い換えれば、吸気量を利用する燃料噴射量のフィードバ
ック制御)を実施するようにしたが、これは本発明を限
定するものではない。もし、成層燃焼領域においては空
燃比制御を実施せずに学習係数も有さない場合には、成
層燃焼領域から均質燃焼領域への切り換え時、すなわ
ち、吸気加熱状態から吸気非加熱状態への切り換え時に
おいて、均質燃焼が実施されて定常運転状態となって
も、切換信号から設定期間の間は吸気温度が安定しない
ために、学習係数の更新を禁止することが好ましい。そ
れにより、学習係数の誤学習を防止することができる。
【0037】本実施形態において、前述したように、N
X吸蔵還元触媒装置31を再生するための再生時期に
は排気ガスの空燃比をリッチにしなければならない。こ
のリッチ化制御は、燃焼空燃比をリッチにしたり、又
は、成層燃焼か均質燃焼かに係わらずに膨張行程又は排
気行程において気筒内へ追加燃料を噴射することにより
実施されるが、いずれにしても、NOX吸蔵還元触媒装
置に吸蔵されたNOXが全て放出されて還元浄化された
時点で終了しないと、未燃燃料等を大気中へ放出するこ
ととなってしまう。それにより、リッチ化制御の間に噴
射される燃料量を正確に制御する必要がある。本実施形
態のように、成層燃焼領域及び均質燃焼領域のいずれに
おいても学習係数を有して、これが正確に更新されてい
れば、成層燃焼時及び均質燃焼時のいずれにおいて再生
時期となっても、運転者に違和感を与える燃焼方式の変
更なく、正確な学習係数を利用してリッチ化制御の間に
おける正確な燃料噴射量の制御が可能となる。
【0038】本実施形態において、吸気加熱状態の成層
燃焼から吸気非加熱状態の均質燃焼へ又は均質燃焼から
成層燃焼へ切り換わる時には、切換信号から吸気温度が
安定するまでの設定期間の間は、学習係数の更新を禁止
して、切り換わり以前の領域における学習係数又は切り
換わり後の領域における学習係数を使用して空燃比制御
を実施するようになっている。しかしながら、この切り
換わり途中の空燃比制御をさらに正確なものとするため
に、切り換わり以前の領域における学習係数と切り換わ
り後の領域における学習係数とを吸気温度で補間して空
燃比制御に使用しても良い。
【0039】具体的には、切り換わり以前の領域におけ
る学習係数をKG1とし、この領域における吸気温度を
T1とし、切り換わり後の領域における学習係数をKG
2とし、この領域における吸気温度をT2とすれば、エ
アクリーナ25の下流側に配置された吸気温度センサに
よって検出するか又は切換信号からの経過時間によって
推定する現在の吸気温度Tにおける学習係数KGは、次
式によって補間可能である。 KG=(KG2−KG1)*(T−T1)/(T2−T
1)+KG1
【0040】本実施形態において、成層燃焼時には常に
吸気加熱状態としたが、燃料噴射量が比較的多い時に
は、形成される成層燃焼混合気の周囲部がそれほど希薄
とならなくなり、吸気を加熱しなくても十分に周囲部へ
の火炎伝播が可能となるために、例えば、本実施形態の
領域L3においては吸気非加熱状態としても良い。この
場合において、吸気加熱状態の運転領域(L1及びL
2)と吸気非加熱状態の運転領域(L3、S1、S2、
及びS3)との間の切り換え時において切換信号から設
定期間の間は学習係数の更新を禁止することとなる。
【0041】また、例えば、機関冷間時の成層燃焼領域
の低回転低負荷側(L1及びL2)でだけ吸気加熱を実
施するような場合には、機関冷間時においては、吸気加
熱状態の運転領域(L1及びL2)と吸気非加熱状態の
運転領域(L3、S1、S2、及びS3)との間の切り
換え時において切換信号から設定期間の間は学習係数の
更新を禁止すると共に、機関温度を示す冷却水温の上昇
によって吸気加熱状態から吸気非加熱状態となる時に
は、運転領域の変化がなくても切換信号から設定機関の
間は学習係数の更新を禁止することが好ましい。前述の
実施形態においては、排気熱を利用して吸気加熱を実施
するようにしたが、これは本発明を限定するものではな
く、機関冷却水の熱又はヒータ等を利用して吸気加熱を
実施するようにしても良い。
【0042】
【発明の効果】本発明による内燃機関の空燃比制御装置
によれば、吸気加熱状態及び吸気非加熱状態が切り換え
られ、吸気非加熱状態の時に機関経時変化等に対する空
燃比のずれを補正するための第一学習値を学習する内燃
機関の空燃比制御装置において、吸気加熱状態から吸気
非加熱状態への切換信号が発せられてからの第一設定期
間の間は第一学習値の更新を禁止するようになってい
る。それにより、実際的に吸気温度が大きく変化する間
において第一学習値の更新が禁止され、学習制御の誤学
習による空燃比制御の精度低下を十分に防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空燃比制御装置が取り付けられる
筒内噴射式火花点火内燃機関の概略気筒内縦断面図であ
る。
【図2】図1の筒内噴射式火花点火内燃機関のピストン
頂面図である。
【図3】図1の筒内噴射式火花点火内燃機関の全体構成
図である。
【図4】燃料噴射時間を算出するための第一フローチャ
ートである。
【図5】第一フローチャートで使用するフィードバック
補正係数を算出するための第二フローチャートである。
【図6】第四フローチャートで使用するカウント値をカ
ウントアップするための第三フローチャートである。
【図7】学習係数を更新するための第四フローチャート
である。
【図8】学習領域のために分割された領域を示すマップ
である。
【符号の説明】
1…点火プラグ 2…燃料噴射弁 3…ピストン 25…エアクリーナ 26…第一吸入管 28…第二吸入管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 31/08 301 F02M 31/08 301Z (72)発明者 永田 哲治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G084 BA09 BA26 DA04 DA12 EB09 EB12 EB19 EC01 FA00 FA02 FA18 FA29 FA33 3G301 JA03 MA01 NC06 ND04 ND24 PA00Z PA10Z PD02A PE01Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気加熱状態及び吸気非加熱状態が切り
    換えられ、前記吸気非加熱状態の時に機関経時変化等に
    対する空燃比のずれを補正するための第一学習値を学習
    する内燃機関の空燃比制御装置において、前記吸気加熱
    状態から前記吸気非加熱状態への切換信号が発せられて
    からの第一設定期間の間は前記第一学習値の更新を禁止
    することを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 前記吸気加熱状態の時に機関経時変化等
    に対する空燃比のずれを補正するための第二学習値を学
    習し、前記吸気非加熱状態から前記吸気加熱状態への切
    換信号が発せられてからの第二設定期間の間は前記第二
    学習値の更新を禁止することを特徴とする請求項1に記
    載の内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第一設定期間及び前記第二設定期間
    の間は、前記第一学習値及び前記第二学習値を吸気温度
    により補間して空燃比制御に使用することを特徴とする
    請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010038142A (ja) * 2008-08-08 2010-02-18 Toyota Motor Corp 内燃機関の噴射量制御装置
JP2012102702A (ja) * 2010-11-12 2012-05-31 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関

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