JP5235273B2 - 再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート - Google Patents

再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート Download PDF

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Description

本発明は、半導体、回路、各種プリント基板、各種マスク、リードフレームなどの微細加工部品の製造の際に、表面保護や破損防止のために使用される低汚染性の再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート類に関する。特に半導体ウエハの裏面研削時やダイシング時に使用される半導体ウエハ加工用粘着シートに好適に用いられる再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート類に関する。
従来、半導体、回路、各種プリント基板、各種マスク、リードフレームなどの微細加工部品の製造の際に、表面保護や破損防止のために再剥離用粘着シート類が使用されている。これに使用される再剥離用粘着シート類には、被着体が粘着剤組成物に起因する有機物やパーティクル等で汚染されない非汚染タイプであることが要求される。従来このような用途には、溶剤型のアクリル系粘着剤が用いられてきたが、これら溶剤型アクリル系粘着剤は有機溶媒中で合成されるため、塗工時の溶剤の揮発が環境的に問題があり、水分散型アクリル系粘着剤への転換が図られている。しかしながら水分散型アクリル系粘着剤は、溶剤型のアクリル系粘着剤に比べ、乳化剤を使用するため低汚染性を達成することは困難であった。
また、特に半導体集積回路の加工用途において用いられる半導体ウエハ加工用粘着シートにおいては、この非汚染性の特性は重要である。通常、半導体集積回路は、高純度シリコン単結晶などをスライスしてウエハとした後、ウエハ表面にICなどの所定の回路パターンをエッチング形成して集積回路を組み込み、次いでウエハ裏面を研削機により研削して、ウエハの厚さを100〜600μmまで薄くし、最後にダイシングしてチップ化することにより製造されている。ここで、上記研削時には、ウエハ表面に粘着シートを貼り付けて、ウエハの破損を防止したり、研削加工を容易にしている。また、上記ダイシング時には、ウエハ裏面側に粘着シート類を貼り付けて、ウエハを接着固定した状態でダイシングし、形成されるチップをフィルム基材側よりニードルで突き上げてピックアップし、ダイパッド上に固定させている。
このような目的で用いられる半導体ウエハ加工用粘着シートは、研削加工やダイシング加工中に剥離しない程度の粘着力が必要である一方、研削加工後やダイシング後のピックアップ時には容易に剥離でき、また半導体ウエハを破損しない程度の低い粘着力であることが要求され、さらにウエハ表面やウエハ裏面に糊残りを生じず、これらの面を汚染しないものであることが必要である。特に近年、半導体集積回路の高密度化及び高性能化に伴い、半導体ウエハ及びそれから得られる半導体チップの回路面に対する汚染の管理が厳しくなってきている。そのため、ウエハ加工用粘着フィルムには従来に増してより低汚染性が求められるようになっている。
さらにウエハ表面の汚染物は、ワイヤーボンディングのシェア強度へ影響を与えることが知られている。すなわち半導体チップを製造する際に行われるワイヤーボンディングにおいては、ボールとパッド間の接着強度が高いことが要求されるが、ウエハ上のアルミ表面に付着した有機物やパーティクルは、金ワイヤーのアルミ表面への接着を阻害する要因となり、アルミ表面に多量の汚染物質が付着すると、ワイヤーボンディングシェア強度が低下するという問題が発生する。
一方、研削するウエハにはパターンやダイシングラインなどの凹凸が存在している。粘着シートはその凹凸のあるウエハパターン表面に貼り付けられる。粘着シートがウエハ表面の凹凸を埋めず空へきが存在していたり、ウエハ表面への接着性が低い場合において、研削時に水が浸入し、ウエハパターン表面を汚染してしまう問題が発生する。なお、水分散型の粘着剤で形成された粘着剤層を有し、特に半導体ウエハ加工用粘着シートとして用いることのできる被着体表面への汚染が少ない再剥離用水分散型アクリル系粘着シートはすでに提案されているが(例えば特許文献1)、さらに高い耐水浸入性と低汚染性との両立が求められている。
特開2003−82307号公報
本発明は上記問題に鑑み、水系で塗工できる水分散型アクリル系粘着剤組成物であって、該組成物を用いて粘着シートを製造した際には、適宜な接着力と良好な再剥離性を発現し、被着体表面への汚染が少ない粘着シートとすることができる粘着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は又、被着体表面の凹凸への追従性及び耐水浸入性に優れ、且つ再剥離時は被着体に糊残りを生じることなく良好に剥離可能であり、被着体表面への汚染が少ない、特に半導体ウエハ加工用粘着シートとして好適に用いることのできる水分散型アクリル系粘着シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、アクリルエマルション系重合体を主成分とし、カルボジイミド架橋剤を含む粘着剤組成物であって、該アクリルエマルション系重合体が一定の条件を満たすことにより粘着シート等とした際には、ウエハなどの被着体表面への汚染が少なく、かつウエハ研削時に耐水浸入性が高い水分散型アクリル系粘着剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
SO4 2-イオン濃度を100μg/g以下とした乳化剤、及びレドックス系重合開始剤を用いて、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー混合物を、一括重合法により行われるエマルション重合に付すことにより得られるアクリルエマルション系重合体を主成分とし、カルボジイミド架橋剤を前記アクリルエマルション系重合体100重量部に対して0.5〜3重量部含む粘着剤組成物であって、
上記モノマー混合物が、カルボキシル基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して0.5〜10重量部含み、
アクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−70〜−30℃であり、
該組成物を層状に成形して粘着剤層を作製した際の該粘着剤層の引張試験における初期弾性率が0.20〜1.50MPa、最大強度が1.0〜8.0MPa、破断伸びが180〜900%、ゲル分率が90%以上である、半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物を提供する。
上記モノマー混合物は、水酸基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して1〜5重量部含んでいることが好ましい。
一括重合法により行われるエマルション重合は、5〜30℃で行われることが望ましい。
一括重合法により行われるエマルション重合において、イオン交換樹脂法、膜分離法、アルコールを用いた不純物の沈殿ろ過法から選択される少なくとも1つの方法により不純物イオンを取り除いてSO4 2-イオン濃度を100μg/g以下とした乳化剤が用いられることが望ましい。
本発明は又、上記水分散型アクリル系粘着剤組成物よりなる粘着剤層を支持体上に設けてなり、半導体ウエハに貼付後再剥離可能な半導体ウエハ加工用水分散型アクリル系粘着シートを提供する
なお、本明細書では、上記発明のほか、
(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー混合物をエマルション重合して得られるアクリルエマルション系重合体を主成分とし、カルボジイミド架橋剤を含む粘着剤組成物であって、上記モノマー混合物が、カルボキシル基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して0.5〜10重量部含み、アクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−80〜−20℃である水分散型アクリル系粘着剤組成物、についても説明する。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物は、有機溶剤等を使用せず水系で製造、塗工作業等ができるため環境衛生上優れている。本発明の粘着剤組成物を使用して、被着体表面の凹凸への追従性、耐水浸入性に優れ、被着体に貼付後再剥離した際には、被着体表面に糊残りを生じず、有機物汚染をほとんど生じることなく再剥離可能な粘着剤を製造することができる。
本発明の水分散型アクリル系粘着シートは、水系で塗工でき、有機溶媒を使用しなくても製造することができるため、環境衛生上優れている。さらに、被着体へ貼付時は被着体表面の凹凸によく追従し、適度な接着力を発現するため、耐水浸入性に優れている。貼付目的達成後再剥離する際には、糊残り等を生ずること無く良好に再剥離可能であり、剥離後の被着体表面への汚染は極めて少ない。従って、本発明の水分散型アクリル系粘着シートは、特に半導体ウエハの裏面研削時やダイシング時に使用される半導体ウエハ加工用粘着シートとして好適に用いることができ、半導体チップの製造時に行われるワイヤーボンディングにおいて本発明の半導体ウエハ加工用水分散型アクリル系粘着シートを使用して加工作業を行うと、アルミ表面と金ワイヤー間で界面破壊を生じることなく、高いシェア強度を維持することができる。さらに又、低汚染性であるという特長を生かし、使用時又は使用終了時に粘着シートの剥離を伴うような各種用途、例えば各種工業部材、特に半導体、回路、各種プリント基板、各種マスク、リードフレームなどの微細加工部品の製造の際に表面保護や破損防止のために使用する再剥離用水分散型アクリル系粘着シートとして幅広く利用することができる。
本発明の再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物の主成分であるアクリルエマルション系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、カルボキシ基含有モノマーをモノマー混合物100重量部に対して0.5〜10重量部含むモノマー混合物をエマルション重合することにより得られ、かつ該アクリルエマルション系重合体のガラス転移温度は−80〜−20℃である。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸イソデシルなどがあげられる。
モノマー混合物は、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルに加えて、カルボキシル基含有モノマーをモノマー混合物100重量部に対して0.5〜10重量部、好ましくは0.5〜7重量部、さらに好ましくは1〜5重量部含有する。カルボキシル基含有モノマーが0.5重量部より少ないと、後述するカルボジイミド架橋剤との反応点が少なくなり、該組成物からなる粘着剤層を有する粘着シートを被着体から剥離した後の被着体への汚染物が多くなる。また、10重量部より多いと、アクリルエマルション系重合体の溶液粘度が高くなり、支持体や剥離ライナーへ粘着剤を塗布するなどして粘着剤層を形成するときに、塗工筋などの問題が発生する。
カルボキシル基含有モノマーとしては主モノマーである(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能で、カルボキシル基を有するものであれば特に制限されないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、アクリル酸ダイマー、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレートなどが挙げられる。カルボキシル基含有モノマーは1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
アクリルエマルション系重合体を得るためのモノマー混合物には、上述の(メタ)アクリル酸アクリルエステル及びカルボキシル基含有モノマーに加えて、必要に応じてエマルション粒子の安定化、粘着剤層の基材への密着性の向上、又被着体への初期接着性の向上などを目的として、主モノマーと共重合可能なモノマーが含まれていてもよい。なお、このようなモノマーを本明細書中でその他のモノマーと称する場合がある。その他のモノマーは、全モノマー混合物中60重量%以下、好ましくは25重量%以下の範囲で、各モノマーの種類に応じて適宜その使用量を選択できる。
上記その他のモノマーとしては、例えば酢酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;スチレン等のスチレン系モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシル基含有モノマー;N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;アクリロイルモルホリンなどのアミノ基含有モノマー;ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アクロレイン、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトン、ジアセトンアクリレート、ジアセトンメタクリレート、アセトニトリルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートアセトアセテート、ブタンジオールアクリレートアセトアセテート等のカルボニル基含有モノマーなどが挙げられる。
本発明においては、その他のモノマーとして、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有モノマーを使用することが望ましい。水酸基含有モノマーを使用することにより、シリコンウエハとの相互作用が増し、ウエハ研削時に研削水がウエハと粘着テープ界面に浸入する不具合が発生しにくくなる。水酸基含有モノマーはモノマー混合物100重量部に対して、例えば1〜15重量部、好ましくは1〜10重量部、特に好ましくは1〜5重量部の範囲で使用することができる。水酸基含有モノマーが15重量部より多いと、アクリルエマルション系重合体の溶液粘度が高くなり、粘着剤組成物として基材や剥離ライナー上に塗布する際に、塗工筋などの問題が発生しやすくなる。
アクリルエマルション系重合体を調製する際には、後述する粘着剤のゲル分率を調整するために、多官能モノマー(架橋剤)を共重合することができる。多官能モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類、ジビニルベンゼン等の多官能芳香族ビニル化合物などがあげられる。
主モノマーである(メタ)アクリル酸アルキルエステル、カルボキシル基含有モノマー、及びその他のモノマー等の種類及びその組み合わせ、配合の割合は、得られるアクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−80〜−20℃、好ましくは−75〜−22℃、さらに好ましくは−70〜−30℃となるように調節して選択される。ガラス転移温度が−20℃より高くなるとパターンウエハ表面の段差への粘着剤の追従性が悪くなり、ウエハ研削時に研削水がウエハと粘着テープ界面に浸入する不具合が発生してしまう。なお、ガラス転移温度は、分子全体の運動が分子構造の部分−部分間の相互作用よりも強くなり、物性の大きな変化が起きる温度のことをいう。本発明においてガラス転移温度は、レオメトリック社製動的粘弾性測定装置:商品名「ARES」を用いて、サンプル厚さ1.5mmで、Φ7.9mmのパラレルプレートの治具を用い、周波数1Hz、昇温速度5℃/分で測定し、得られた損失弾性率のピーク点の温度をガラス転移温度とした。
アクリルエマルション系重合体は、上述のモノマー混合物に重合開始剤及び乳化剤などを加え、通常のエマルション重合方法を用いて調製する。エマルション重合は、一般的な一括重合、連続滴下重合、分割滴下重合など任意の方法を用いることができ、その方法は特に限定されるものではない。また、重合温度は、用いる開始剤の種類等に応じて、例えば5〜100℃程度の範囲内から選択することができる。
本発明においては、アクリルエマルション系重合体は、ウエハ等の被着体への有機物汚染量の減少に特に効果があることから、一括重合でかつ低温(例えば50℃以下、好ましくは30℃以下)で重合することが望ましい。このような条件で重合を行うと、高分子量体が得られやすく、低分子量体が少なくなるため、ウエハへの有機物汚染が減少するものと推定される。
アクリルエマルション系重合体の調製のために使用する乳化剤は、公知の乳化剤から適宜選択して使用することができ特に制限されないが、例えばビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ビニルエーテル基(ビニルオキシ基)、アリルエーテル基(アリルオキシ基)などのラジカル重合性官能基を有する反応性乳化剤を使用するとウエハへの汚染を大きく低減することができる。このような反応性官能基の市販の例として、旭電化工業(株)製:商品名「アデカソープSE−10N」、第一工業製薬(株)製:商品名「アクアロンHS−20」、「アクアロンHS−10」、「アクアロンHS−05」などが挙げられる。又は、カルボキシル基又はその塩を含有する乳化剤を使用し、架橋剤としてヒドラジン架橋剤に加えて後述するカルボキシル基と反応し得る官能基を有する架橋剤を併用することもウエハへの汚染低減に効果的である。カルボキシル基又はその塩を含有する乳化剤としては、例えばマレイン酸、イタコン酸、フマル酸、スルホコハク酸などのジカルボン酸のハーフエステルやハーフアミド又はこれらの塩などが挙げられる。特に、例えばスルホコハク酸モノプロペニルエステルや、スルホコハク酸モノアリルエステルなどの分子内にプロペニル基やアリルオキシ基などの重合性官能基を有し、且つカルボキシル基を含有する反応性乳化剤を使用し、さらにカルボキシル基と反応し得る官能基を有する架橋剤を併用することはウエハへの有機汚染低減の点から好ましい。このような乳化剤の市販の例として具体的には、日本乳化剤(株)製、商品名「ニューコール293」、「RA5411」、「RA544」などを例示できる。
乳化剤としては、粘着剤組成物の諸特性向上のために、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオン系乳化剤等、一般的な乳化剤を上記反応性乳化剤と併用してもよい。なお、乳化剤は1種又は2種以上を選択して使用することができる。
半導体ウエハ加工用粘着シートでは、特に不純物イオンが問題となる場合があるため、不純物イオンを取り除き、SO4 2-イオン濃度が100μg/g以下である乳化剤を使用することが望ましい。不純物イオンを取り除く方法としては、イオン交換樹脂法、膜分離法、アルコールを用いた不純物の沈殿ろ過法など適宜な方法を用いることができる。なお、乳化剤としてアニオン系乳化剤を使用する場合であれば、アンモニウム塩乳化剤を用いることが望ましい。
乳化剤の使用量は、モノマー混合物100重量部に対して、例えば0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部程度の範囲から選択することができる。乳化剤の配合量が5重量部を超えると粘着剤の凝集力が低下して被着体への汚染量が増加し、また乳化剤自身による汚染も起こる場合がある。乳化剤の配合量が0.1重量部未満では安定した乳化が維持できない場合があり何れも好ましくない。
重合開始剤としては、たとえば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)などのアゾ系、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどの過酸化物系や、過酸化水素水とアスコルビン酸、過酸化水素水と鉄(II)塩、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムなどのレドックス系重合開始剤などがあげられる。これらの中で、ウエハ等被着体への有機物汚染量の減少に特に効果があることから、レドックス系重合開始剤を用いることが望ましい。
この理由については明確でないが、レドックス系重合開始剤を用いることで高分子量体が得られやすく低分子量成分が少ないことに起因しているものと推定される。また粘着シートにて不純物イオンが問題となる場合には、イオン成分を含まない開始剤を用いることが要求され、たとえば過酸化水素水とアスコルビン酸などの組み合わせが好適に使用される。また、レドックス系重合開始剤を用いる場合は、重合温度は50℃以下、好ましくは30℃以下にすることが望ましい。
これらの重合開始剤は、その種類やアクリルモノマーの種類に応じて、その使用量が決定されるが、通常は、全モノマー混合物100重量部あたり、0.001〜0.1重量部の範囲で使用するのが望ましい。
アクリルエマルション系重合体の調製において、分子量を調整するために連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤としては、特に限定されるものではないが、たとえばラウリルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメルカプト−1−プロパノールなどが挙げられ、その目的、用途に応じて1種又は2種以上が用いられる。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物は、上述のアクリルエマルション系重合体にカルボジイミド架橋剤を配合して得られる。カルボジイミド架橋剤としては、カルボジイミド基を2以上有する化合物を使用でき特に制限されない。なお、カルボジイミド基はカルボジイミド(HN=C=NH)から水素原子が1つ又は2つ引き抜かれた基(−N=C=NH、−N=C=N−)を示す。例えば、R1−N=C=N−R2−N=C=N−R3(R1、R2、R3は何れも炭化水素基を示す。)で表される化合物などが挙げられる。また、カルボジイミド架橋剤としては、カルボジイミド基を有するポリマー(ポリカルボジイミド)などを好適に使用することができる。カルボジイミド基に加えて、例えばエチレンオキサイド(−CH2−CH2−O−)部位など、水との親和性に優れた部位を有するポリマーは特に好適に使用できる。本発明でカルボジイミド架橋剤として使用できるカルボジイミド基を有するポリマー(ポリカルボジイミド)の市販の例としては、例えば日清紡(株)製、商品名「カルボジライトV−02」、「カルボジライトV−02−L2」、「カルボジライトV−04」、「カルボジライトE−01」、「カルボジライトE−02」などが挙げられる。カルボジイミド架橋剤は1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
カルボジイミド架橋剤の配合量は、アクリルエマルション系重合体100重量部に対して、例えば0.3〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部程度の範囲から選択できる。
カルボジイミド架橋剤を使用すると、被着体表面への汚染が少なく、且つウエハ研削時に耐水浸入性が高い再剥離用水分散型アクリル系粘着シートを得ることができる。この理由について詳細は明らかではないが、被着体汚染に影響を及ぼす成分や不純物が少なく、且つ架橋の効率が良いため、低汚染性と、耐水浸入性の両方を同時に実現できるものであると推察できる。
本発明において、上記カルボジイミド架橋剤に加えて他の架橋剤を併用してもよい。他の架橋剤としては、カルボキシル基と反応し得る官能基を含む架橋剤を使用するとウエハへの有機物汚染低減に効果的であり、また、乳化剤としてカルボキシル基を有する乳化剤を使用した場合には、乳化剤による被着体への汚染防止にも効果的である。このような架橋剤としては、例えば多官能のエポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、などが挙げられる。なお、多官能とは2官能以上であることを意味する。具体的には、N,N,N′,N′−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテルなどのエポキシ系架橋剤、商品名「エポクロスWS−500」((株)日本触媒製)などのオキサゾリン系架橋剤、商品名「ケミタイトPZ−33」((株)日本触媒製)などのアジリジン系架橋剤、トリレンジイソシアネート(ブロック)、商品名「エラストロンBN−69」(第一工業製薬(株)製)などのブロックイソシアネート系架橋剤が挙げられる。また、アクリルエマルション系重合体の調製においてカルボニル基含有モノマーを使用した場合は、ヒドラジン架橋剤を併用すると有機物汚染低減に効果がある。ヒドラジン架橋剤としては、例えばシュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジドなどの炭素数2〜16程度(特に3〜10程度)の飽和又は不飽和ジカルボン酸ジヒドラジドなどの多官能性ヒドラジン系化合物が挙げられる。このような化合物の市販の例としては、例えば味の素ファインテクノ(株)製、商品名「アミキュアVDH」、「アミキュアUDH」などが挙げられる。
これらの架橋剤は、粘着剤層を作製した際の諸特性、特にゲル分率が後述するような好ましい範囲となるような使用量で、1種又は2種以上を選択して使用することができる。また、ゲル分率の調整のために、上記以外の架橋剤(例えば過酸化物系架橋剤など)を適宜使用してもよい。
上述のようにして得られる本発明の粘着剤組成物は、該組成物を層状に成形して粘着剤層を作製した際の該粘着剤層の引張試験における初期弾性率が0.20〜1.50MPa、最大強度が1.0〜8.0MPa、破断伸びが180〜900%、ゲル分率が90%以上であるのが好ましい。
ここで引張試験は、粘着剤層を、断面積0.75mm、長さ30mmの円柱状に形成し、この形成体に対して、23℃×50%RH雰囲気下、引張試験機により、チャック間距離10mm、引張速度50mm/minにて引張試験を行う。初期弾性率は、伸び−応力曲線の初期接線を引き、その接線と試験片が100%すなわち20mmまで伸びた所の交点(伸び=20mmの直線との交点)の応力を求め、単位初期断面積当たりのその応力値を表す。最大強度は、単位初期断面積当たりの伸び−応力曲線における最大応力値をとして表される。破断伸びは、引張試験で、試験片が破断したときの伸びを表し、「破断伸び」%=(「破断時の試験片の長さ」−「初期長さ(10mm)」)÷「初期長さ(10mm)」×100で計算される。
粘着剤層の初期弾性率は0.20〜1.50MPa、好ましくは0.30〜1.0MPaである。初期弾性率が0.20MPa未満であると粘着シートを被着体に貼付後再剥離した際に、粘着シートの粘着剤層の粘着剤が被着体表面に残ってしまう場合がある。初期弾性率が1.5MPaより大きいと、例えば粘着シートを半導体ウエハ加工用粘着シートとして用いた場合、パターンウエハ表面の段差への粘着剤の追従性が悪くなりウエハ研削時に研削水がウエハと粘着シート界面に浸入する不具合が発生してしまう場合がある。最大強度は1.0〜8.0MPa、好ましくは2.5〜5.0MPaである。最大強度が2.0MPa未満であると、粘着シートをウエハ等被着体から剥離した後、粘着剤がウエハ等被着体表面に残ってしまう場合がある。最大強度が8.0MPaより大きいと、パターンウエハ表面の段差への粘着剤の追従性が悪くなり、ウエハ研削時に研削水がウエハと粘着シート界面に浸入する不具合が発生してしまう場合がある。破断伸びは180〜900%、好ましくは240〜800%、さらに好ましくは245〜500%で、破断伸びが900%を超えると、粘着シートを被着体に貼付後再剥離した際に粘着シートの粘着剤層の粘着剤が被着体表面に残ってしまう場合があり、破断伸びが180%未満であると被着体表面への有機物汚染が増大する場合が多くなる。
粘着剤のゲル分率は好ましくは90%以上(例えば90〜99%)、特に好ましくは95%以上(例えば95〜99%)である。ゲル分率が90%未満では、被着体への汚染物の転写が増加する場合がある。ゲル分率とは、粘着剤の架橋度合いを表しており、90%未満であると架橋度が小さいため、低分子量成分などが被着体表面に転写するなどの不具合を生じる場合があり、好ましくない。なお、ゲル分率は試料約0.1gをサンプリングして秤量し、これを約50mlの酢酸エチル中に室温で1週間浸漬した後、溶剤不溶分を取り出し、130℃で約1時間乾燥して秤量することにより、上記ゲル分率(重量%)=[(浸漬・乾燥後の重量)/試料の重量]×100として算出されるものである。
粘着剤層の初期弾性率、最大強度、破断伸び、ゲル分率等の諸特性は、例えば粘着剤組成物の主成分であるアクリルエマルション系重合体の調製において、モノマーの種類やその割合、その他の添加剤の種類や添加量を調節することや、粘着剤組成物の調整において配合する架橋剤の種類や量、放射線処理の有無やその処理条件などを選択することにより調整できる。
上記放射線処理は、粘着剤組成物を調製する際に該組成物に対して行ってもよいが、支持体上に粘着剤組成物を塗布するなどして粘着剤層を形成した後、該粘着剤層に対して行うこともできる。放射線には、活性エネルギー線として、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが用いられる。放射線の照射量は、ゲル分率が上述のように90%以上となるように調整すればよいが、電離性放射線であれば通常2−Mrad以下、好ましくは10Mrad以下、紫外線であれば通常3000mj/cm2以下とするのがよい。照射量が多すぎると、例えば支持体上に粘着剤層を設けた状態で該粘着剤層に対して放射線処理を行った場合であれば、支持体が劣化するなどの問題が生じやすい。なお、紫外線を照射する場合、使用する紫外線は180〜460nmの波長範囲であることが好ましく、その発生源としては、水銀ランプ、メタハライドランプなどを好適に使用できる。また、紫外線を照射する処理を行う場合には、あらかじめ粘着剤組成物中に光反応開始剤(光増感剤)を含ませておくのがよい。光反応開始剤としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ジベンジル、ベンジルジメチルケタールなどを挙げることができる。
本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層を支持体上に設けてシート状やテープ状等の形状とし、必要に応じて乾燥や放射線処理などを行うことにより、被着体に貼付後再剥離可能な本発明の粘着シートを製造することができる。粘着剤層の厚さは特に制限されないが、例えば5〜100μm、好ましくは10〜40μm程度である。支持体上に粘着剤層を設ける方法は特に制限されず、公知適宜な方法により粘着シートを製造すればよい。例えば、支持体上に粘着剤組成物を直接塗布してもよく、適宜な剥離ライナー等に塗布し、成形した粘着剤層を支持体上に転写してもよい。
支持体としては適宜な薄葉体を何れも使用することができ特に制限されないが、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂などのブラスチックフィルムや、金属箔、又はこれらの積層体などが用いられる。支持体の厚みは特に制限されないが、例えば50〜300μm、好ましくは70〜200μm程度の範囲から選択することができる。支持体は、片面又は両面に粘着剤層との密着力向上を目的として、コロナ処理やプラズマ処理等の物理的処理、下塗り剤等の化学的処理など適宜な表面処理を施したものであってもよい。また、支持体と粘着剤層との間には、被着体(半導体ウエハなど)への接着面積の増大や、表面への追従性を向上させること、応力の緩和などを目的とする適宜な中間層を設けてもよい。
また、本発明の再剥離用水分散型アクリル系粘着シートは巻回体とすることができ、剥離フィルムで粘着剤層を保護した状態でロール状に巻き取ることができる。また剥離フィルムを用いない場合、粘着シートの背面にはシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル系剥離剤などの剥離処理剤により背面処理を施してもかまわない。
上述のようにして得られる本発明のアクリル系水分散型粘着シートは、これまでにない低汚染性の再剥離型粘着シートであって、特に半導体ウエハ加工用粘着シートとして好適に用いることができるが、その用途は何ら限定されるものではなく、半導体、回路、各種プリント基板、各種マスク、リードフレームなどの微細加工部品の際の表面保護や破損防止、あるいは異物等の除去、マスキング等幅広い用途に使用することができる。
本発明の粘着剤組成物は、層状に形成し、必要に応じて乾燥その他の処理を行い粘着剤層としたとき、被着体の凹凸によく追従し、優れた耐水浸入性を発現する。さらに、良好な再剥離性を有し、被着体に糊残りを生ずることなく再剥離可能なばかりでなく、被着体上に微細な有機物汚染をもほとんど残すことなく再剥離することができる。従って、本発明の粘着剤組成物を使用して製造した本発明の粘着シートは、低汚染性が求められる用途、例えば半導体ウエハの裏面研削時やダイシング時に使用される半導体ウエハ加工用粘着シートとして特に好適に使用することができる。本発明の半導体ウエハ加工用水分散型アクリル系粘着シートを使用して加工作業等を行うことにより、半導体チップの製造時に行われるワイヤーボンディングにおいてアルミ表面と金ワイヤー間で界面破壊することを防止でき、高いシェア強度を維持することができる。さらに、低汚染性であるという特長を生かし、使用時又は使用終了時に粘着時の剥離を伴うような用途であって、低汚染性が求められる各種用途、例えば、各種工業部材、特に半導体、回路、各種プリント基板、各種マスク、リードフレームなどの微細加工部品の製造の際に表面保護や破損防止のために使用する再剥離用水分散型アクリル系粘着シートとして幅広く利用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
〈試験評価〉
実施例比較例で得た粘着シートについて、以下の試験を行った。結果を表3に示す。
(ガラス転移温度)
レオメトリック社製の動的粘弾性測定装置[商品名『ARES』]を用いて、サンプル厚さ約1.5mmで、φ7.9mmパラレルプレートの治具を用い、周波数1Hz、昇温速度5℃/分にて測定し、得られた損失弾性率のピーク点の温度をガラス転移温度とした。
(初期弾性率・最大強度・破断伸び)
断面積0.75mm、長さ30mmの円柱状の粘着剤を作成し、23℃×50%RH雰囲気下、引張試験機により、チャック間距離10mm、引張速度50mm/minにて引張試験を行う。初期弾性率は、伸び−応力曲線の初期接線を引き、その接線と試験片が100%すなわち20mmまで伸びた所の交点(伸び=20mmの直線との交点)の応力を求め、単位初期断面積当たりのその応力値として表される。最大強度は、単位初期断面積当たりの伸び−応力曲線における最大応力値を表す。破断伸びは、引張試験で、試験片が破断したときの伸びを表し、「破断伸び」%=(「破断時の試験片の長さ」−「初期長さ(10mm)」)÷「初期長さ(10mm)」×100で計算される。
(ゲル分率)
粘着剤のゲル分率は、試料0.1gをサンプリングして精秤し、これを約50mlの酢酸エチル中に室温で一週間浸漬したのち、溶剤不溶分を取り出し、130℃で約1時間乾燥して、秤量することにより、「上記ゲル分率(重量%)」=[(浸漬・乾燥後の重量)÷試料の重量]×100として算出される。
(対ウエハ有機物汚染)
粘着シート片をアルミ蒸着ウエハ(12〜13atomic%)に、テープ貼り合わせ機[商品名「DR8500−II」(日東精機(株)製)]にて貼り付け(貼り付け圧力:0.25MPa、貼り付け速度2.4m/min)、40℃中に1日放置後、シート片をテープ剥離機[商品名「HR8500−II」(日東精機(株)製)]にて剥離し(剥離速度8m/min、剥離角度180度)、ウエハ上に転写した有機物をESCA[商品名「mode15400」(アルバックファイ社製)]を用いて測定した。全く粘着シートを貼り付けていないウエハも同様に分析し、検出された炭素原子のatomic%の増加量により有機物の転写量を評価した。対ウエハ有機物汚染増加量は10atomic%以下が望ましい。
(糊残り性)
PIウエハ上に、厚み20μm、幅2mmのテープを貼り付け、高さ20μmの段差を作る。段差と垂直方向に、幅20mmの粘着シート片を2kgの圧着荷重で貼り付ける。そのサンプルを60℃で1日保存後、23℃雰囲気下で2時間保存し冷却をする。その後粘着シート片を剥離角度180度、引張速度300mm/minにて剥離する。剥離後、PIウエハ表面の状態を、光学顕微鏡を用いて観察し、糊残りが見られたものを『×』、見られなかったものを『○』とし評価を行った。
(パーティクル数)
クリーンルーム内でセパレーターを剥離してその粘着剤層を介して粘着シート片を4インチミラーウエハーに接着して23℃で1時間放置した後、粘着シート片を剥離速度12m/min、剥離角度180度で剥離し、ミラーウエハ面における0.28μm以上のパーティクル数をレーザー表面検査装置[商品名「LS−5000」(日立電子エンジニアリング(株)製)]にて評価した。パーティクル数は100個/4インチウエハ以下であることが望ましい。
(耐水浸入性)
高さ7μm、エッジリンス幅3.5mmにポリイミドでコーティングされた8インチウエハを、幅90μm、高さ7μmのストリートを10mm間隔でXY方向に作成し、碁盤目上にストリートラインがあるサンプルウエハを作製した。このウエハをJEOL社製:商品名「JEH−01TS」により下表1の条件にて酸素プラズマ処理を行い、エッジリンス上のPI残渣を除去した。このウエハに、テープ貼り合わせ機[商品名「DR8500−II」(日東精機(株)製)]にて粘着シート片を貼り付け(貼り付け圧力:0.25MPa、貼り付け速度2.4m/min)、23℃中に1時間放置後、ウエハ裏面研削機[商品名「8460」(DISCO社製)]にてウエハ裏面を表2記載の条件で、厚み730μmから250μmまで研削後、粘着シート片をテープ剥離機[商品名「HR8500−II」(日東精機(株)製)]にて剥離する(剥離速度8m/min、剥離角度180度)。ウエハストリートおよびその周辺に水浸入した跡を光学顕微鏡で観察し、水浸入した面積比率を出す。水浸入が見られたものを『×』、見られなかったものを『○』とし評価を行った。
Figure 0005235273
Figure 0005235273
(実施例1)
冷却管、窒素導入管、温度計、撹拌装置を備えた反応容器に、水180重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル56重量部、メタクリル酸n−ブチル40重量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル2重量部、アクリル酸2重量部及びエーテルサルフェート型の反応性ノニオンアニオン系界面活性剤(旭電化工業(株)製:商品名「アデカソープSE−10N」)をアルコール沈殿ろ過により精製し、不純物SO4 2-イオン濃度を560μg/gから70μg/g以下とした乳化剤2重量部部を乳化機で乳化して得られたエマルジョン溶液を仕込み、撹拌下1時間窒素置換した。以後、重合中の内浴温度は25℃に制御した。ここに過酸化水素水(30重量%)0.1重量部を加えた後、アスコルビン酸0.05重量部及び水10重量部からなるアスコルビン酸水溶液1ml添加し重合を開始させた。重合開始から5時間後から残りのアスコルビン酸水溶液を2時間かけて滴下し、さらに2時間反応を熟成し完了した。その後、10重量%のアンモニア水で中和してアクリルエマルション系重合体Aを作製した。
アクリルエマルション系重合体A100重量部にカルボジイミド架橋剤として日清紡(株)製:商品名「カルボジライトV−04」を粘着剤組成物の全固形分100重量部に対して1.5重量部添加してアクリル系粘着剤組成物とした。この粘着剤組成物を厚さ60μmのポリオレフィンフィルムの片面に塗工し、100℃で3分間乾燥して、厚さ15μmの粘着剤層を形成し、該粘着剤層の粘着面にコロナ放電式で表面酸化処理をしたエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(厚さ135μm)を貼り合わせ、粘着剤層を転写し粘着シートを得た。
粘着剤層のガラス転移温度は−40℃、初期弾性率は0.35MPa、最大強度は1.2MPa、破断伸びは285%、ゲル分率は97%であった。
(実施例2)
モノマーをアクリル酸n−ブチル78重量部、メタクリル酸n−ブチル18重量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル2重量部、アクリル酸2重量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行いアクリルエマルション系重合体Bを作製した。
続いて、アクリルエマルション系重合体Aのかわりにアクリルエマルション系重合体Bを使用した以外は実施例1と同様の操作により粘着シートを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−42℃、初期弾性率は0.40MPa、最大強度は1.5MPa、破断伸びは250%、ゲル分率は98%であった。
(比較例1)
カルボジイミド架橋剤(日清紡(株)製:商品名「カルボジライトV−04」)を使用しなかった以外は、実施例1と同様の操作を行い粘着シートを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−40℃、初期弾性率は0.18MPa、最大強度は1.1MPa、破断伸びは570%、ゲル分率は92%であった。
(比較例2)
モノマーとしてアクリル酸n−ブチル38重量部、メタクリル酸n−ブチル58重量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル2重量部、アクリル酸2重量部を使用した以外は実施例1と同様の操作を行いアクリルエマルション系重合体Cを作製した。
アクリルエマルション系重合体Aのかわりにアクリルエマルション系重合体Cを使用した以外は実施例1と同様の操作をおこない粘着シートを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−15℃、初期弾性率は2.01MPa、最大強度は6.6MPa、破断伸びは190%、ゲル分率は99%であった。
(比較例3)
カルボジイミド架橋剤(日清紡(株)製:商品名「カルボジライトV−04」)のかわりに1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学(株)製:商品名「テトラッドC」)を2重量部、(株)日本触媒製:商品名「エポクロスWS−500」を0.5重量部使用した以外は実施例1と同様の操作を行い粘着テープを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−40℃、初期弾性率は1.53MPa、最大強度は2.0MPa、破断伸びは150%、ゲル分率は98%であった。
(比較例4)
カルボジイミド架橋剤(日清紡(株)製:商品名「カルボジライトV−04」)のかわりに1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学(株)製:商品名「テトラッドC」)0.5重量部を使用した以外は実施例1と同様の操作を行い粘着テープを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−40℃、初期弾性率は0.50MPa、最大強度は2.2MPa、破断伸びは280%、ゲル分率は98%であった。
Figure 0005235273
表3の結果から明らかなように、実施例の粘着シートは対ウエハ有機物汚染増加量が5atomic%以下、パーティクル数も25個/4インチウエハ以下であり、被着体表面への汚染が少なく、又糊残り性や耐水浸入性が良好である水分散型アクリル系粘着シートであることがわかる。これに対し、カルボジイミド架橋剤を配合しない比較例1では被着体への汚染物、パーティクル数が多く、かつ糊残り性が悪い。また粘着剤のガラス転移温度が高く、初期弾性率が高い比較例2では耐水浸入性が低く、又カルボジイミド架橋剤のかわりにエポキシ系架橋剤とオキサゾリン系架橋剤を使用した比較例3では、初期弾性率が高く耐水浸入性が悪い。カルボジイミド架橋剤の代わりに、エポキシ系架橋剤を使用し、さらにその配合量を比較例3における配合量よりも少なくした比較例4は、初期弾性率は問題なく、耐水浸入性は良好であるが、被着体への汚染物、パーティクル数が多い。

Claims (5)

  1. SO4 2-イオン濃度を100μg/g以下とした乳化剤、及びレドックス系重合開始剤を用いて、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー混合物を、一括重合法により行われるエマルション重合に付すことにより得られるアクリルエマルション系重合体を主成分とし、カルボジイミド架橋剤を前記アクリルエマルション系重合体100重量部に対して0.5〜3重量部含む粘着剤組成物であって、
    上記モノマー混合物が、カルボキシル基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して0.5〜10重量部含み、
    アクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−70〜−30℃であり、
    該組成物を層状に成形して粘着剤層を作製した際の該粘着剤層の引張試験における初期弾性率が0.20〜1.50MPa、最大強度が1.0〜8.0MPa、破断伸びが180〜900%、ゲル分率が90%以上である、半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  2. モノマー混合物が、水酸基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して1〜5重量部含む請求項1記載の半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  3. 一括重合法により行われるエマルション重合が、5〜30℃で行われる請求項1又は2記載の半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  4. 一括重合法により行われるエマルション重合において、イオン交換樹脂法、膜分離法、アルコールを用いた不純物の沈殿ろ過法から選択される少なくとも1つの方法により不純物イオンを取り除いてSO4 2-イオン濃度を100μg/g以下とした乳化剤が用いられる請求項1〜3何れかの項に記載の半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  5. 請求項1〜4何れかの項に記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物よりなる粘着剤層を支持体上に設けてなり、半導体ウエハに貼付後再剥離可能な半導体ウエハ加工用水分散型アクリル系粘着シート。
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