JP5218701B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、吸気カムの回転位相(吸気弁の作用角の中心位相)を可変とする油圧式位相可変機構と、当該位相可変機構よりも応答速度が高く、吸気弁のリフト量および作用角を可変とする電動式リフト量可変機構とを備える内燃機関の制御装置が開示されている。これら2つの可変機構をともに用いて内燃機関の過渡時に吸気弁の開弁特性を目標開弁特性に切り換える場合には、応答速度の違いにより、吸気弁の開弁特性に目標開弁特性に対するずれ(より具体的には、吸気弁の閉じ時期のずれなど)が生ずることとなる。上記従来の制御装置は、応答速度の高い方の可変機構であるリフト量可変機構の目標リフト量の変化を強制的に遅らせることにより、目標開弁特性に対する吸気弁の開弁特性のずれを抑制している。
尚、出願人は、本発明に関連するものとして、上記の文献を含めて、以下に記載する文献を認識している。
日本特開2005−30221号公報 日本特開2006−274977号公報 日本特開2007−92616号公報
しかしながら、上記従来の技術のように、目標値に対する吸気弁の閉じ時期のずれを抑制するためにリフト量可変機構の目標リフト量の変化を遅らせるようにすると、吸気弁のリフト量が目標リフト量からずれてしまう。その結果、内燃機関の運転領域によっては、吸気弁の閉じ時期のずれの補正による排気エミッションの悪化抑制効果よりも、吸気弁のリフト量のずれに起因する排気エミッションの悪化による弊害の方が大きくなってしまう場合がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、位相可変機構とリフト量可変機構との応答速度の違いに起因する吸気弁の閉じ時期の目標値に対するずれによる排気エミッションの悪化、および吸気弁の閉じ時期の上記ずれの補正を行う場合に生ずる吸気弁のリフト量の目標値に対するずれによる排気エミッションの悪化を、内燃機関の運転領域の如何によらずに良好に抑制できるようにした内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関の制御装置であって、
吸気弁を駆動する吸気カムの回転位相をクランクシャフトの回転位相に対して可変とする位相可変機構と、
前記位相可変機構よりも応答速度が高く、前記吸気弁のリフト量および作用角を可変とするリフト量可変機構と、
内燃機関の運転状態が変化する過渡時に、前記吸気弁の開弁特性が目標開弁特性となるように、前記位相可変機構および前記リフト量可変機構の双方を用いて前記吸気カムの回転位相および前記吸気弁のリフト量および作用角を制御する吸気弁制御手段と、を備え、
前記吸気弁制御手段は、前記リフト量可変機構を用いた前記吸気弁の作用角の調整によって目標値に対する前記吸気弁の閉じ時期の追従性を優先する閉じ時期優先制御、および前記リフト量可変機構を用いて目標値に対する前記吸気弁のリフト量の追従性を優先するリフト量優先制御のうちで、排気エミッションの低減に対してより有効な方の制御を選択して実行する優先制御実行手段を含むことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記内燃機関から排出されるスモークの排出量を推定するスモーク推定手段を更に備え、
前記優先制御実行手段は、前記スモークの排出量が所定値よりも大きい場合には、前記リフト量優先制御を選択して実行することを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記優先制御実行手段は、前記スモークの排出量が前記所定値以下である場合において、エンジン回転数が所定値以上である場合には、前記閉じ時期優先制御に代えて前記リフト量優先制御を選択して実行することを特徴とする。
また、第4の発明は、第1の発明において、
前記内燃機関から排出されるHCの排出量を推定するHC推定手段を更に備え、
前記優先制御実行手段は、前記HCの排出量が所定値よりも大きい場合には、前記閉じ時期優先制御を選択して実行することを特徴とする。
また、第5の発明は、第4の発明において、
前記優先制御実行手段は、前記HCの排出量が前記所定値よりも大きい場合において、エンジン回転数が所定値以上である場合には、前記閉じ時期優先制御に代えて前記リフト量優先制御を選択して実行することを特徴とする。
また、第6の発明は、第1の発明において、
前記優先制御実行手段は、前記内燃機関の低負荷低回転領域では、前記閉じ時期優先制御を選択して実行することを特徴とする。
また、第7の発明は、第1または第6の発明において、
前記優先制御実行手段は、前記内燃機関の高負荷領域では、前記リフト量優先制御を選択して実行することを特徴とする。
また、第8の発明は、第1、第6または第7の発明において、
前記優先制御実行手段は、前記内燃機関の高回転領域では、前記リフト量優先制御を選択して実行することを特徴とする。
また、第9の発明は、第1の発明において、
圧縮端温度およびまたは圧縮端圧力と、スワール強度とを推定する筒内状態量推定手段を更に備え、
前記優先制御実行手段は、
前記圧縮端温度およびまたは前記圧縮端圧力と、前記スワール強度とに基づいて、前記過渡時において前記内燃機関から排出されるHCの排出量が最小となる前記吸気弁の最適リフト量を算出する最適リフト量算出手段と、
前記最適リフト量が得られるように前記リフト量可変機構を制御するリフト量制御手段と、
を含むことを特徴とする。
第1の発明によれば、過渡時に、閉じ時期優先制御とリフト量優先制御のうちで、過渡時に排気エミッションを低減するうえで現在の運転領域においてより有効な方の制御が選択されて実行されるようになる。このため、本発明によれば、位相可変機構とリフト量可変機構との応答速度の違いに起因する吸気弁の閉じ時期の目標値に対するずれによる排気エミッションの悪化、および吸気弁の閉じ時期の上記ずれの補正を行う場合に生ずる吸気弁のリフト量の目標値に対するずれによる排気エミッションの悪化を、内燃機関の運転領域の如何によらずに良好に抑制することができる。
第2の発明によれば、スモーク排出量が上記所定値よりも大きい場合に、リフト量優先制御によって過渡時に適切な吸入空気量を確保することで、スモーク排出量を低減することができる。
第3の発明によれば、高回転領域において目標値に対する吸気弁のリフト量の追従性を高めることで、高回転領域におけるスワール強度の過大化および圧縮端圧力の不足を回避してHC排出量の低減を図ることができる。
第4の発明によれば、HC排出量が上記所定値よりも大きい場合に、閉じ時期優先制御によって過渡時に適切な実圧縮比を確保することで、HC排出量を低減することができる。
第5の発明によれば、高回転領域において目標値に対する吸気弁のリフト量の追従性を高めることで、高回転領域におけるスワール強度の過大化および圧縮端圧力の不足を回避してHC排出量の低減を図ることができる。
第6の発明によれば、低負荷低回転領域において閉じ時期優先制御を実行することにより、吸気弁の閉じ時期の目標値に対するずれによるHC排出量の悪化を抑制することができる。
第7の発明によれば、高負荷領域においてリフト量優先制御を実行することにより、過渡時に適切な吸入空気量を確保することができ、スモーク排出量を低減することができる。
第8の発明によれば、高回転領域においてリフト量優先制御を実行することにより、高回転領域におけるスワール強度の過大化および圧縮端圧力の不足を回避してHC排出量の低減を図ることができる。
第9の発明によれば、過渡時におけるHC排出量の悪化をより正確に抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 図1に示す吸気可変動弁機構により実現される吸気弁のバルブリフト特性を表した図である。 過渡時に位相可変機構およびリフト量可変機構の双方を用いて吸気弁の開弁特性を切り換える際に生ずる吸気弁の閉じ時期IVCの目標値に対するずれを説明するためのタイムチャートである。 IVC優先制御およびリフト量優先制御を利用する運転領域を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 図5に示すルーチンの実行時の動作およびその効果について説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態3において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態4において実行されるルーチンのフローチャートである。 圧縮端温度、圧縮端圧力およびスワール強度のそれぞれの推定手法を説明するための図である。 過渡時における吸気弁の最適リフト量の算出手法を説明するための図である。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関10を備えている。ここでは、内燃機関10は、4サイクルのディーゼル機関(圧縮着火内燃機関)10であり、車両に搭載され、その動力源とされているものとする。本実施形態の内燃機関10は、直列4気筒型であるが、本発明における内燃機関の気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではない。
内燃機関10の各気筒には、燃料を筒内に直接噴射するインジェクタ12が設置されている。各気筒のインジェクタ12は、共通のコモンレール14に接続されている。コモンレール14内には、サプライポンプ16によって加圧された高圧の燃料が貯留されている。そして、このコモンレール14から各気筒のインジェクタ12へ燃料が供給される。各気筒から排出される排気ガスは、排気マニホールド18によって集合され、排気通路20に流入する。
内燃機関10は、可変ノズル型のターボ過給機22を備えている。ターボ過給機22は、排気ガスの排気エネルギによって作動するタービン22aと、タービン22aと一体的に連結され、タービン22aに入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動されるコンプレッサ22bとを有している。更に、ターボ過給機22は、タービン22aに供給される排気ガスの流量を調整するための可変ノズル(VN)22cを有している。
ターボ過給機22のタービン22aは、排気通路20の途中に配置されている。タービン22aよりも下流側の排気通路20には、排気ガスを浄化可能な排気浄化装置24が設置されている。
内燃機関10の吸気通路26の入口付近には、エアクリーナ28が設けられている。エアクリーナ28を通って吸入された空気は、ターボ過給機22のコンプレッサ22bで圧縮された後、インタークーラ30で冷却される。インタークーラ30を通過した吸入空気は、吸気マニホールド32により分配されて、各気筒に流入する。吸気通路26におけるインタークーラ30と吸気マニホールド32との間には、吸気絞り弁34が設置されている。また、吸気通路26におけるエアクリーナ28の下流近傍には、吸入空気量を検出するエアフローメータ36が設置されている。
吸気マニホールド32の近傍には、EGR通路38の一端が接続されている。EGR通路38の他端は、排気通路20の排気マニホールド18に接続されている。EGR通路38の途中には、EGR通路38を流れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラ40が設けられている。EGR通路38におけるEGRクーラ40の下流には、EGR弁42が設けられている。
また、内燃機関10は、吸気弁(図示省略)の開弁特性を可変とする吸気可変動弁機構44と、排気弁(図示省略)の開弁特性を可変とする排気可変動弁機構46とを備えている。より具体的には、吸気可変動弁機構44は、クランクシャフトの回転位相に対する吸気カムの回転位相を連続的に可変とする油圧式の位相可変機構(可変バルブタイミング機構)と、吸気弁のリフト量および作用角を連続的に可変とするリフト量可変機構とを具備する機構である。尚、そのようなリフト量可変機構と同様の構成を有する可変動弁機構については、例えば、国際出願の国際公開番号WO2006/132059号公報において詳述されているので、ここではその詳細な説明を省略するものとする。また、排気可変動弁機構46も、上記位相可変機構を同様に備えている。
また、可変動弁機構44、46は、吸気カムおよび排気カムの回転位相を検知するための吸気カム角センサ48および排気カム角センサ50をそれぞれ備えている。また、吸気可変動弁機構44は、吸気弁のリフト量(作用角)を検知するためのリフト量センサ52を備えている。
また、本実施形態のシステムは、内燃機関10が搭載された車両のアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検知するためのアクセル開度センサ54と、吸気マニホールド圧力(吸気圧力)を検知するための吸気圧センサ56と、クランク角およびエンジン回転数を検知するためのクランク角センサ58とを備えている。
更に、本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)60を備えている。また、ECU60には、上述した各種のセンサおよびアクチュエータが接続されている。ECU60は、各センサの出力に基づき、所定のプログラムに従って各アクチュエータを作動させることにより、内燃機関10の運転状態を制御する。
図2は、図1に示す吸気可変動弁機構44により実現される吸気弁のバルブリフト特性を表した図である。
吸気可変動弁機構44が備える上述した位相可変機構は、ECU60からの駆動信号(目標位相)に基づいて、図示省略する油圧式のアクチュエータを用いて、クランクシャフトの回転位相に対する吸気カムの回転位相を相対的に変化させられるように構成されている。このため、位相可変機構によれば、図2に示すように、吸気弁の作用角を一定としたままでその開閉時期を連続的に変更することができる。
また、吸気可変動弁機構44が備える上述したリフト量可変機構は、ECU60からの駆動信号(目標リフト量)に基づいて、図示省略するアクチュエータ(電動モータ)を用いて図示省略する制御軸を回転駆動することにより、図2に示すように、吸気弁の開き時期(IVO)をほぼ一定値に固定したままでそのリフト量および作用角を連続的に変更させられるように構成されている。このようなリフト量可変機構によれば、吸気弁の開き時期(IVO)をほぼ一定値に固定したままで吸気弁の閉じ時期を連続的に変更することができる。
以上説明した位相可変機構およびリフト量可変機構を備える吸気可変動弁機構44によれば、位相可変機構とリフト量可変機構とを同時に制御することにより、位相可変機構によって吸気弁の開き時期(IVO)を調整し、かつリフト量可変機構によってリフト量を調整しつつ、これらの可変機構の協働によって吸気弁の閉じ時期IVCを調整することができる。このように、位相可変機構とリフト量可変機構とを組み合わせることにより、吸気弁の開弁特性(開き時期、閉じ時期およびリフト量(作用角))を内燃機関10の各運転領域に応じた適切な値に制御することが可能となる。
図3は、過渡時に位相可変機構およびリフト量可変機構の双方を用いて吸気弁の開弁特性を切り換える際に生ずる吸気弁の閉じ時期IVCの目標値に対するずれを説明するためのタイムチャートである。より具体的には、図3(A)は、位相可変機構により調整される吸気弁の開き時期(IVO)の変化を表す波形を、図3(B)は、位相可変機構およびリフト量可変機構の調整の結果としての吸気弁の閉じ時期IVCの変化を表す波形を、図3(C)は、リフト量可変機構により調整される吸気弁の作用角(リフト量)の変化を表す波形を、それぞれ示している。また、図3に示す過渡時の一例は、低負荷領域から中負荷領域に移行する際の制御例を示している。移行前の低負荷領域には、HCの排出抑制を目的として実圧縮比を高めるべく閉じ時期IVCが吸気下死点に設定されている。移行後の中負荷領域では、スワールを高めるべく開き時期IVOが進角されるとともに、吸入空気量を高めるべく閉じ時期IVCが遅角されている。尚、図中の各図において、細い実線はそれぞれの目標値に対応し、破線はそれぞれの実際の値に対応し、太い実線は作用角補正がなされた場合のそれぞれの実際の値に対応している。これは、後述する図6においても同様である。
位相可変機構は油圧式であるため、その応答速度が低い。このため、図3(A)に示すように、過渡時の吸気弁の開き時期(IVO)の変化には、目標値に対する動作遅れが生ずる。一方、リフト量可変機構は電動式であるため、その応答速度が比較的高い。このため、図3(C)に示すように、過渡時の吸気弁の作用角(リフト量)の変化には、目標値に対する動作遅れがほとんど生じない。その結果、このように応答速度に違いのある位相可変機構とリフト量可変機構の双方を用いて過渡時に吸気弁の開弁特性を目標開弁特性に切り換える場合には、図3(B)に示すように、閉じ時期IVCに目標値に対するずれが過渡的に生ずることとなる。より具体的には、図3のケースでは、閉じ時期IVCに、目標値に対して遅角側へのずれが過渡的に生ずることとなる。
上記の閉じ時期IVCのずれが例えば内燃機関10の低負荷低回転領域において生じた場合には、目標値よりも実圧縮比(圧縮端圧力および圧縮端温度)が低下してしまう。その結果、HC排出量が悪化したり、失火が発生したりすることが懸念される。そこで、図3(C)中に太い実線で示すように、リフト量可変機構により制御される作用角の応答を位相可変機構の応答と同様に遅らせることによって、図3(B)に示すように上記閉じ時期IVCのずれを解消することができる。
しかしながら、上記のように、目標値に対する吸気弁の閉じ時期IVCのずれを抑制するためにリフト量可変機構を用いて作用角を補正すると、リフト量が目標値からずれてしまうことになる。その結果、内燃機関10の運転領域によっては、閉じ時期IVCのずれの補正による排気エミッション(HC)の悪化抑制効果よりも、リフト量のずれに起因する排気エミッション(スモークまたはHC)の悪化による弊害の方が大きくなってしまう場合がある。
より詳細に説明すると、失火発生の可能性が低い中負荷以上の負荷域において、閉じ時期IVCの上記ずれの抑制のために作用角の上記補正を実行すると、リフト量の低下に伴う筒内流入新気量の低下によって、スモーク排出量が悪化してしまう。また、低負荷領域であっても高回転領域では、閉じ時期IVCの上記ずれの抑制のために作用角の上記補正が行われると、リフト量の低下に伴うスワール強度の過大化および圧縮端圧力の不足によって、HC排出量が却って悪化してしまう。
[実施の形態1における特徴的な制御]
ここで、リフト量可変機構を用いた作用角の調整によって、閉じ時期IVCの上記ずれを補正することで、過渡時に目標値に対する閉じ時期IVCの追従性を優先する制御を「閉じ時期優先制御(IVC優先制御)」と称する。一方、作用角の調整による閉じ時期IVCの上記ずれの補正を行わずに、過渡時に目標値に対するリフト量の追従性を優先する制御を「リフト量優先制御」と称する。
本実施形態では、位相可変機構とリフト量可変機構の双方を用いて過渡時に吸気弁の開弁特性を目標開弁特性に切り換える場合に、上記IVC優先制御と上記リフト量優先制御のうちで、排気エミッションの低減に対してより有効な方の制御を選択して実行するようにした。
図4は、IVC優先制御およびリフト量優先制御を利用する運転領域を説明するための図である。
図4に示すように、吸気弁の開弁特性の制御に対し、低負荷側の領域ではHC排出量が制約条件となり、高負荷側の領域ではスモーク排出量が制約条件となる。このため、低負荷低回転領域では、過渡時におけるHC排出量の悪化を抑制するために、目標値に対する閉じ時期IVCの追従性を優先するIVC優先制御を選択することが望ましい。
また、低負荷領域であっても、エンジン回転数が所定回転数以上の高回転領域では、上述したように、IVC優先制御を行うと、リフト量の低下に伴うスワール強度の過大化および圧縮端圧力の不足が生じ得る。このため、低負荷高回転領域では、過渡時に目標値に対するリフト量の追従性を高めた方が結果的にHC排出量の悪化抑制に繋がるので、リフト量優先制御を選択することが望ましい。
一方、高負荷側の領域では、上述したように、IVC優先制御を行うと、リフト量の低下に伴う筒内流入新気量の低下によって、スモーク排出量が悪化する。このため、高負荷領域では、過渡時に目標値に対するリフト量の追従性を高めるリフト量優先制御を選択することが望ましい。
そこで、本実施形態では、次の図5を参照して後述するように、過渡時におけるスモーク排出量の推定値SMOKEcalと所定のSMOKE閾値との比較結果に基づいて、過渡時に、IVC優先制御とリフト量優先制御のうちのどちらの制御を選択して行うかを決定するようにした。
図5は、上記の機能を実現するために、本実施の形態1においてECU60が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。
図5に示すルーチンでは、先ず、吸気弁の開き時期の目標値IVOtrgが実IVOと等しくないか否かが判定される(ステップ100)。開き時期(IVO)の実際の値である実IVOは、吸気カム角センサ48により検知される吸気カムの回転位相に基づいて算出することができる。
上記ステップ100において、吸気弁の開き時期IVOの目標値IVOtrgが実IVOと等しくないと判定された場合には、内燃機関10の運転状態が変化する過渡時であると判断することができる。この場合には、次いで、スモーク排出量の推定値SMOKEcalが所定のSMOKE閾値よりも大きいか否かが判定される(ステップ102)。スモーク排出量の推定値SMOKEcalは、燃料噴射時期、燃料噴射量、エンジン回転数、吸気マニホールド圧力、吸気マニホールド温度、吸気弁の閉じ時期IVC、吸気弁の開き時期IVO、冷却水温度、潤滑油温度、吸気マニホールド圧力および/または吸気マニホールド温度から推定される圧縮端温度または圧縮端圧力に基づいて推定することができる。また、上記SMOKE閾値は、現時点での運転領域が吸気弁の開弁特性の制御を行ううえでスモーク排出量が制約条件となる領域であるかHC排出量が制約条件となる領域であるかを判断するための閾値として予め設定された値である。
上記ステップ102において、スモーク排出量の推定値SMOKEcalがSMOKE閾値よりも大きいと判定された場合には、リフト量優先制御が選択されて実行される(ステップ104)。一方、上記ステップ102において、スモーク排出量の推定値SMOKEcalがSMOKE閾値以下であると判定された場合には、次いで、現在の運転領域が、エンジン回転数が所定値以上である高回転領域であるか否かが判定される(ステップ106)。本ステップ106におけるエンジン回転数の上記所定値は、現在の運転領域がIVC優先制御の実行に伴うリフト量の低下によってスワール強度の過大化および圧縮端圧力の不足に起因するHC排出量の悪化が懸念される高回転領域であるかどうかを判断するための閾値として、予め設定された値である。
その結果、現在の運転領域が高回転領域ではないと判定された場合には、IVC優先制御が選択されて実行される(ステップ108)。一方、上記ステップ106において、現在の運転領域が高回転領域であると判定された場合には、リフト量優先制御が選択されて実行される(ステップ104)。
以上説明した図5に示すルーチンによれば、過渡時におけるスモーク排出量の推定値SMOKEcalと所定のSMOKE閾値との比較結果に基づいて、過渡時に、IVC優先制御とリフト量優先制御のうちのどちらの制御を選択して行うかが決定される。その結果、IVC優先制御とリフト量優先制御のうちで、過渡時に排気エミッションを低減するうえで現在の運転領域においてより有効な方の制御が選択されて実行されるようになる。これにより、位相可変機構とリフト量可変機構との応答速度の違いに起因する吸気弁の閉じ時期IVCの目標値に対するずれによる排気エミッション(HC)の悪化、および吸気弁の閉じ時期IVCの上記ずれの補正を行う場合に生ずる吸気弁のリフト量の目標値に対するずれによる排気エミッション(スモーク(高負荷領域)またはHC(低負荷高回転領域))の悪化を、内燃機関10の運転領域の如何によらずに良好に抑制できるようになる。
ここで、図6に示す制御例を参照して、上記図5に示すルーチンの実行時の動作およびその効果についてより詳細に説明する。図6に示す制御例は、図6(A)に示すように、内燃機関10の加速時(より具体的には、低負荷低回転領域から高負荷低回転領域への移行時)のものである。
加速が開始された時刻t0から時刻t1までの期間は、内燃機関10の運転領域が低負荷領域にあり、図6(E)に示すように、スモーク排出量(推定値SMOKEcal)がSMOKE閾値以下になっている期間である。この期間中には、図6(C)および図6(D)に示すように、IVC優先制御が実行されることにより、閉じ時期IVCのずれを解消するために作用角が補正される。これにより、図6(F)に示すように、IVC優先制御が行われない場合(破線)と比べ、HC排出量の悪化が抑制される。また、低負荷領域はスモーク排出量の比較的少ない運転領域であるので、この期間中にHC排出量の悪化抑制を優先してIVC優先制御を行った場合でも、図6(E)に示すように、スモーク排出量の悪化は許容されるレベルであるといえる。
その後、時刻t1において、スモーク排出量(推定値SMOKEcal)がSMOKE閾値に到達すると(すなわち、スモーク排出量の悪化抑制を優先すべき高負荷領域に達した場合には)、図6(C)および図6(D)に示すように、IVC優先制御からリフト量優先制御に切り替えられ、目標値に対する作用角(リフト量)の応答速度が高められる。これにより、図6(E)に示すように、リフト量優先制御が行われない場合(破線)と比べ、スモーク排出量の悪化が抑制される。また、高負荷低回転領域はHC排出量の比較的少ない運転領域であるので、時刻t1の経過後においてスモーク排出量の悪化抑制を優先してリフト量優先制御を行った場合でも、図6(F)に示すように、HC排出量の悪化は許容されるレベルであるといえる。
図6を参照して以上説明したように、上記図5に示すルーチンによれば、過渡時に位相可変機構とリフト量可変機構との応答速度の違いを考慮しつつ、吸気弁の開弁特性を各時点において適切な目標値に向けて制御することができる。このため、過渡時に変化する内燃機関10の各運転領域において、HCおよびスモークのそれぞれの排出量を同時に低減することができる。
また、上記図5に示すルーチンによれば、スモーク排出量の推定値SMOKEcalがSMOKE閾値以下である場合であっても高回転領域においては、IVC優先制御ではなく、リフト量優先制御が実行される。このように、高回転領域において目標値に対するリフト量の追従性を高めることで、スワール強度の過大化等を回避してHC排出量の低減を図ることができる。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU60が、吸気可変動弁機構44が備える位相可変機構およびリフト量可変機構を用いて吸気カムの回転位相および吸気弁のリフト量および作用角を制御することにより前記第1の発明における「吸気弁制御手段」が、上記ステップ102〜108の処理を実行することにより前記第1の発明における「優先制御実行手段」が、それぞれ実現されている。
また、ECU60が上記ステップ102の処理を実行することにより前記第2の発明における「スモーク推定手段」が実現されている。
実施の形態2.
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に図5に示すルーチンに代えて後述の図7に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
上述した実施の形態1のシステムにおいては、過渡時におけるスモーク排出量の推定値SMOKEcalと所定のSMOKE閾値との比較結果に基づいて、過渡時に、IVC優先制御とリフト量優先制御のうちのどちらの制御を選択して行うかを決定するようにしている。これに対し、本実施形態のシステムは、過渡時におけるHC排出量の推定値HCcalと所定のHC閾値との比較結果に基づいて、過渡時に、IVC優先制御とリフト量優先制御のうちのどちらの制御を選択して行うかを決定するようにした点に特徴を有している。
図7は、上記の機能を実現するために、本実施の形態2においてECU60が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。尚、図7において、実施の形態1における図5に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図7に示すルーチンでは、ステップ100において吸気弁の開き時期の目標値IVOtrgが実IVOと等しくないと判定された場合(すなわち、過渡時であると判断された場合)には、次いで、HC排出量の推定値HCcalが所定のHC閾値以下であるか否かが判定される(ステップ200)。HC排出量の推定値HCcalは、燃料噴射時期、燃料噴射量、エンジン回転数、吸気マニホールド圧力、吸気マニホールド温度、吸気弁の閉じ時期IVC、吸気弁の開き時期IVO、冷却水温度、潤滑油温度、吸気マニホールド圧力および/または吸気マニホールド温度から推定される圧縮端温度または圧縮端圧力に基づいて推定することができる。また、上記HC閾値(図6(F)参照)は、現時点での運転領域が吸気弁の開弁特性の制御を行ううえでHC排出量が制約条件となる領域であるかスモーク排出量が制約条件となる領域であるかを判断するための閾値として予め設定された値である。
上記ステップ200において、HC排出量の推定値HCcalがHC閾値以下であると判定された場合には、リフト量優先制御が選択されて実行される(ステップ104)。一方、上記ステップ200において、HC排出量の推定値HCcalがHC閾値よりも大きいと判定された場合には、次いで、現在の運転領域が高回転領域であるか否かが判定される(ステップ106)。その結果、現在の運転領域が高回転領域ではないと判定された場合には、IVC優先制御が選択されて実行され(ステップ108)、一方、上記ステップ106において、現在の運転領域が高回転領域であると判定された場合には、リフト量優先制御が選択されて実行される(ステップ104)。
以上説明した図に示すルーチンによれば、過渡時におけるHC排出量の推定値HCcalと所定のHC閾値との比較結果に基づいて、過渡時に、IVC優先制御とリフト量優先制御のうちのどちらの制御を選択して行うかが決定される。このような手法によっても、上述した実施の形態1の手法と同様に、IVC優先制御とリフト量優先制御のうちで、過渡時に排気エミッションを低減するうえで現在の運転領域においてより有効な方の制御が選択されて実行されるようになる。これにより、位相可変機構とリフト量可変機構との応答速度の違いに起因する吸気弁の閉じ時期IVCの目標値に対するずれによる排気エミッション(HC)の悪化、および吸気弁の閉じ時期IVCの上記ずれの補正を行う場合に生ずる吸気弁のリフト量の目標値に対するずれによる排気エミッション(スモークまたはHC)の悪化を、内燃機関10の運転領域の如何によらずに良好に抑制できるようになる。
尚、上述した実施の形態2においては、ECU60が上記ステップ200の処理を実行することにより前記第4の発明における「HC推定手段」が実現されている。
実施の形態3.
次に、図8を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に図5に示すルーチンに代えて後述の図8に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
上述した実施の形態1または2のシステムにおいては、過渡時におけるスモーク(またはHC)排出量の推定値SMOKEcal(またはHCcal)と所定のSMOKE閾値(またはHC閾値)との比較結果に基づいて、過渡時に、IVC優先制御とリフト量優先制御のうちのどちらの制御を選択して行うかを決定するようにしている。これに対し、本実施形態のシステムは、過渡時における内燃機関10の運転領域の判別結果に基づいて、過渡時に、IVC優先制御とリフト量優先制御のうちのどちらの制御を選択して行うかを決定するようにした点に特徴を有している。
図8は、上記の機能を実現するために、本実施の形態3においてECU60が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。尚、図8において、実施の形態1における図5に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図8に示すルーチンでは、ステップ100において吸気弁の開き時期IVOの目標値IVOtrgが実IVOと等しくないと判定された場合(すなわち、過渡時であると判断された場合)には、次いで、現在の運転領域がエンジン負荷(燃料噴射量)が所定値以下であってエンジン回転数が所定値以下である低負荷低回転領域であるか否かが判定される(ステップ300)。本ステップ300におけるエンジン負荷の上記所定値は、現在の運転領域が吸気弁の開弁特性の制御に対してHC排出量が制約条件となる低負荷側の領域であるかスモーク排出量が制約条件となる高負荷側の領域であるかを判断するための閾値として、予め設定された値である。ここで、内燃機関10の冷却水温度が低くなると、内燃機関10の燃焼安定性を確保しにくくなるので、HC排出量が制約条件となる負荷領域が拡大する。従って、例えば、内燃機関10の冷却水温度が低いほど、エンジン負荷の上記所定値が大きくなるように設定してもよい。また、本ステップ300におけるエンジン回転数の上記所定値は、上記ステップ106における所定値と同様に設定された値である。
上記ステップ300において、現在の運転領域が低負荷低回転領域であると判定された場合には、IVC優先制御が選択されて実行される(ステップ108)。一方、上記ステップ300において、現在の運転領域が低負荷低回転領域ではないと判定された場合(より具体的には、現在の運転領域が上記低負荷低回転領域以外の高負荷領域または高回転領域であると判断できる場合)には、リフト量優先制御が選択されて実行される(ステップ104)。
以上説明した図8に示すルーチンによれば、過渡時における内燃機関10の運転領域の判別結果に基づいて、過渡時に、IVC優先制御とリフト量優先制御のうちのどちらの制御を選択して行うかが決定される。より具体的には、現在の運転領域が低負荷低回転領域である場合には、IVC優先制御が選択されることで、過渡時における閉じ時期IVCのずれに起因するHC排出量の悪化を抑制することができる。また、高負荷領域では、リフト量優先制御が選択されることで、過渡時における筒内流入新気量を確保してスモーク排出量の悪化を抑制することができる。更に、低負荷高回転領域では、リフト量優先制御が選択されることで、過渡時におけるスワール強度の過大化等を回避してHC排出量の悪化を抑制することができる。
実施の形態4.
次に、図9乃至図11を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU60に図5に示すルーチンに代えて後述の図9に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
位相可変機構とリフト量可変機構の双方を用いて過渡時に吸気弁の開弁特性を目標開弁特性に切り換える場合において、IVC優先制御とリフト量優先制御のうちで排気エミッションの低減に対してより有効な方の制御を選択して実行する手法は、上述した実施の形態1〜3のシステムの手法に代え、例えば、以下の本実施形態のシステムの手法であってもよい。
本実施形態では、内燃機関10の筒内状態を表す筒内状態量である圧縮端温度、圧縮端圧力およびスワール強度のそれぞれの推定値に基づいて、過渡時においてHC排出量を最も低減し得る吸気弁の最適なリフト量を算出するようにした。そして、リフト量可変機構の調整によって最適リフト量が得られる時の閉じ時期IVC(運転領域に応じたベース値IVCbase+補正値α)が目標値IVCtrgとなるようにした。そして、このような最適リフト量およびこれを反映した目標値IVCtrgを過渡時に逐次算出し、目標値IVCtrgが実現されるようにリフト量可変機構によるリフト量および作用角の調整を行うようにした。
図9は、上記の機能を実現するために、本実施の形態4においてECU60が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。尚、図9において、実施の形態1における図5に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図9に示すルーチンでは、ステップ100において吸気弁の開き時期IVOの目標値IVOtrgが実IVOと等しいと判定された場合(すなわち、定常運転時であると判断された場合)には、閉じ時期IVCの目標値TVCtrgが、現在の運転領域に応じたベース値(定常時の値)IVCbaseに設定される(ステップ402)。
一方、上記ステップ100において吸気弁の開き時期IVOの目標値IVOtrgが実IVOと等しくないと判定された場合(すなわち、過渡時であると判断された場合)には、次いで、筒内状態量である圧縮端温度、圧縮端圧力およびスワール強度の推定値がそれぞれ取得される(ステップ404)。
図10は、圧縮端温度、圧縮端圧力およびスワール強度のそれぞれの推定手法を説明するための図である。
先ず、圧縮端温度は、図10(A)に示すように、吸気マニホールド温度の推定値と実圧縮比εとに基づく所定の関係式に従って算出される。より具体的には、吸気マニホールド温度は、エンジン回転数、燃料噴射量、過給圧(吸気マニホールド圧力)、新気量(吸入空気量)、EGR率、およびVN開度などを変数とする関数に従って推定することができる。また、実圧縮比εは、吸気弁の閉じ時期IVCに基づいて算出することができる。閉じ時期IVCは、吸気カム角センサ48を用いて取得される吸気弁の開き時期IVOとリフト量センサ52を用いて取得される吸気弁のリフト量(作用角)とに基づいて算出することができる。
圧縮端圧力は、図10(A)に示すように、実圧縮比ε、吸気圧センサ56により取得される吸気マニホールド圧力、およびバルブ(吸気弁)圧損の推定値に基づく所定の関係式に従って算出される。より具体的には、バルブ圧損は、吸気弁のリフト量、エンジン回転数、および吸入空気量を変数とする関数に従って推定することができる。
スワール強度は、図10(B)に示すように、吸気弁の開き時期IVO、吸気弁のリフト量、エンジン回転数、および吸入量(新気量とEGRガス量の和)に基づく所定の関係式に従って算出される。より具体的には、吸入量は、エンジン回転数、燃料噴射量、過給圧(吸気マニホールド圧力)、新気量(吸入空気量)、EGR率、およびVN開度などを変数とする関数に従って推定することができる。
次に、上記ステップ404において取得された圧縮端温度、圧縮端圧力およびスワール強度に基づいて、過渡時におけるHC排出量を最も低減し得る吸気弁の最適リフト量が算出される(ステップ406)。
図11は、過渡時における吸気弁の最適リフト量の算出手法を説明するための図である。図11(A)に示すように、本実施形態のリフト量可変機構により制御されるリフト量と閉じ時期IVCとの間には、リフト量が大きくなるほど、閉じ時期IVCの遅角量が大きくなるという関係がある。また、図11(B)に示すように、リフト量が大きくなるほど、スワール強度が高くなる。図11(C)に示すように、圧縮端温度または圧縮端圧力が高くなるほど、HC排出量が少なくなる。図11(D)に示すように、スワール強度が高くなるほど、HC排出量が多くなる。
上記図11(A)〜図11(D)に示す関係に基づいて、図11(E)に示すように、HC排出量と吸気弁のリフト量(閉じ時期IVC)との関係を得ることができる。そして、この図11(E)に示す関係によれば、過渡時におけるHC排出量を最も低減し得る吸気弁の最適リフト量が存在することが分かる。本ステップ406では、図11の各図に示す関係を利用して、過渡時における現在の圧縮端温度、圧縮端圧力およびスワール強度のそれぞれの推定値に基づく所定の関係式に従って、吸気弁の最適リフト量が算出される。
次に、リフト量可変機構の調整によって上記ステップ406において算出された最適リフト量が得られる際の閉じ時期IVC(運転領域に応じたベース値(定常時の値)IVCbase+補正値α)が、目標値IVCtrgに設定される(ステップ408)。上記ステップ406において算出される最適リフト量によれば、圧縮端温度等の筒内状態量の値次第では、上記補正値αがゼロとなる場合がある。上記補正値αがゼロになる場合には、IVC優先制御が行われることになる。
次に、上記ステップ408において算出された目標値IVCtrgが得られるように、リフト量可変機構による吸気弁のリフト量および作用角の調整によって閉じ時期IVCが制御される(ステップ410)。
以上説明した図9に示すルーチンによれば、過渡時には、圧縮端温度、圧縮端圧力およびスワール強度に基づいて、吸気弁の最適リフト量およびこれを反映した目標値IVCtrgが逐次算出される。そして、目標値IVCtrgが実現されるようにリフト量可変機構によるリフト量および作用角の調整によって閉じ時期IVCが制御される。このような手法によっても、現在の圧縮端温度等の筒内状態量に基づく最適リフト量の算出結果に応じて上記補正値αがゼロになる場合には、HC排出量の低減に対してより有効な方の制御として、IVC優先制御が実行されることになるといえる。また、上記補正値αがゼロ以外の値になる場合には、閉じ時期IVCのずれの補正よりも過渡時におけるリフト量の最適化が優先されることになる。つまり、この場合には、HC排出量の低減に対してより有効な方の制御として、リフト量優先制御が実行されることになるといえる。
以上のように、上記図9に示すルーチンの手法によっても、位相可変機構とリフト量可変機構との応答速度の違いに起因する吸気弁の閉じ時期IVCの目標値に対するずれによるHC排出量の悪化、および吸気弁の閉じ時期IVCの上記ずれの補正を行う場合に生ずる吸気弁のリフト量の目標値に対するずれによるHC排出量の悪化を、内燃機関10の運転領域の如何によらずに良好に抑制できるようになる。また、本実施形態の手法によれば、上記補正値αがゼロ以外の値になる場合(すなわち、リフト量優先制御が実行される場合)には、現在の筒内状態量の値に応じて、HC排出量を最も低減し得る最適リフト量が得られるようにリフト量が制御されることになる。このため、過渡時におけるHC排出量の悪化をより正確に抑制することが可能となる。
尚、上述した実施の形態4においては、ECU60が、上記ステップ404の処理を実行することにより前記第9の発明における「筒内状態量推定手段」が、上記ステップ406の処理を実行することにより前記第9の発明における「最適リフト量算出手段」が、上記ステップ408および410の処理を実行することにより前記第9の発明における「リフト量制御手段」が、それぞれ実現されている。
10 内燃機関
12 インジェクタ
20 排気通路
22 ターボ過給機
26 吸気通路
36 エアフローメータ
44 吸気可変動弁機構
46 排気可変動弁機構
48 吸気カム角センサ
52 リフト量センサ
56 吸気圧センサ
58 クランク角センサ
60 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (9)

  1. 吸気弁を駆動する吸気カムの回転位相をクランクシャフトの回転位相に対して可変とする位相可変機構と、
    前記位相可変機構よりも応答速度が高く、前記吸気弁のリフト量および作用角を可変とするリフト量可変機構と、
    内燃機関の運転状態が変化する過渡時に、前記吸気弁の開弁特性が目標開弁特性となるように、前記位相可変機構および前記リフト量可変機構の双方を用いて前記吸気カムの回転位相および前記吸気弁のリフト量および作用角を制御する吸気弁制御手段と、を備え、
    前記吸気弁制御手段は、前記リフト量可変機構を用いた前記吸気弁の作用角の調整によって目標値に対する前記吸気弁の閉じ時期の追従性を優先する閉じ時期優先制御、および前記リフト量可変機構を用いて目標値に対する前記吸気弁のリフト量の追従性を優先するリフト量優先制御のうちで、排気エミッションの低減に対してより有効な方の制御を選択して実行する優先制御実行手段を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関から排出されるスモークの排出量を推定するスモーク推定手段を更に備え、
    前記優先制御実行手段は、前記スモークの排出量が所定値よりも大きい場合には、前記リフト量優先制御を選択して実行することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記優先制御実行手段は、前記スモークの排出量が前記所定値以下である場合において、エンジン回転数が所定値以上である場合には、前記閉じ時期優先制御に代えて前記リフト量優先制御を選択して実行することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記内燃機関から排出されるHCの排出量を推定するHC推定手段を更に備え、
    前記優先制御実行手段は、前記HCの排出量が所定値よりも大きい場合には、前記閉じ時期優先制御を選択して実行することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記優先制御実行手段は、前記HCの排出量が前記所定値よりも大きい場合において、エンジン回転数が所定値以上である場合には、前記閉じ時期優先制御に代えて前記リフト量優先制御を選択して実行することを特徴とする請求項4記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記優先制御実行手段は、前記内燃機関の低負荷低回転領域では、前記閉じ時期優先制御を選択して実行することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記優先制御実行手段は、前記内燃機関の高負荷領域では、前記リフト量優先制御を選択して実行することを特徴とする請求項1または6記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記優先制御実行手段は、前記内燃機関の高回転領域では、前記リフト量優先制御を選択して実行することを特徴とする請求項1、6または7記載の内燃機関の制御装置。
  9. 圧縮端温度およびまたは圧縮端圧力と、スワール強度とを推定する筒内状態量推定手段を更に備え、
    前記優先制御実行手段は、
    前記圧縮端温度およびまたは前記圧縮端圧力と、前記スワール強度とに基づいて、前記過渡時において前記内燃機関から排出されるHCの排出量が最小となる前記吸気弁の最適リフト量を算出する最適リフト量算出手段と、
    前記最適リフト量が得られるように前記リフト量可変機構を制御するリフト量制御手段と、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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